JPH09224843A - 焼物調理器 - Google Patents

焼物調理器

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Publication number
JPH09224843A
JPH09224843A JP4195096A JP4195096A JPH09224843A JP H09224843 A JPH09224843 A JP H09224843A JP 4195096 A JP4195096 A JP 4195096A JP 4195096 A JP4195096 A JP 4195096A JP H09224843 A JPH09224843 A JP H09224843A
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JP
Japan
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heating plate
plate
lid
heating
main body
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Application number
JP4195096A
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English (en)
Inventor
Taijiro Kasahara
泰次郎 笠原
Teruzo Furuya
輝三 古谷
Takahiro Hayashi
孝宏 林
Minoru Yoshida
実 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上部加熱板及び押え蓋の開閉が容易かつ安全
に行える焼物調理器を提供することにある。 【解決手段】 焼物調理器10は、本体ケース1と、本
体ケース1の上面に付設され被調理物を載置するための
載置板2と、この載置板2の上方に開放可能に対面して
枢支され、上・下面を加熱面とする加熱板3と、この加
熱板3の上方に開放可能に対面して枢支された押え蓋5
とを備え、さらに、加熱板3は、押え蓋5が対面位置に
ないときには、加熱板3の対面位置からの開放を阻止す
る加熱板開放阻止手段を備える。この手段は、押え蓋5
の枢支部に取り付けられ押え蓋5の開放角度に応じて変
位する板カム71と、係合孔72aと、押え蓋5が加熱
板3との対面位置にないとき、板カム71の変位に伴っ
て挿入端73bが係合孔72aに挿通されて加熱板3が
載置板2との対面位置から開放されるのを阻止し得るロ
ッド73とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、焼物調理器に関
し、特にハンバーガーに用いるために、予め成形され焼
き上げられたパン等を加熱し、こげ目をつける焼物調理
器に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の焼物調理器としては、熱源が内
設された本体ケースと、本体ケースの上面に付設されハ
ンバーガーのパン等の被調理物を載置するための下部グ
リル板(載置板)と、この下部グリル板の上方に回動可
能に配置された上部加熱板(加熱板)と、上部加熱板の
上方に回動可能に配置された押え蓋から主に構成された
ものを挙げることができる。押え蓋は加熱板に、加熱板
は本体ケースの上面に、それぞれ配置された枢支軸で軸
支され、それぞれは被調理物の厚み相当の隙間を形成す
るよう加熱板及び本体ケースの上面に対面する対面位置
とこの対面位置から離反する離反位置との間を切り換え
回動可能に設置され、上部加熱板は上・下面を加熱面と
して形成されている。
【0003】調理の際は、上部加熱板を前記した離反位
置まで開き、下部グリル板に、例えば、成形されたパン
を載置し上部加熱板を閉じる。次に、押え蓋を前記した
離反位置まで開き、上部加熱板に、同様に成形されたパ
ンを載置し押え蓋を閉じる。所定の加熱を行った後、上
部加熱板を開いて下部グリル板に載置されたパンを取り
出し、押え蓋を開いて上部加熱板に載置されたパンを取
り出す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した焼物調理器で
は、調理の際、上部加熱板を開いたときに、押え蓋がと
もに開いて調理者を傷つけたり上部加熱板に載置された
被調理物を散乱させることがないよう細心の注意を払い
ながら上部加熱板を操作する必要がある。また、調理者
と調理器との位置関係によっては、押え蓋及び上部加熱
板の開閉操作が容易でない場合がある。
【0005】この発明が解決しようとする課題は、上部
加熱板及び押え蓋の開閉が容易かつ安全に行える焼物調
理器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明によれば、本
体ケースと、本体ケースの上面に付設され被調理物を載
置するための載置板と、この載置板の上方に開放可能に
対面して枢支され、上・下面を加熱面とする加熱板と、
この加熱板の上方に開放可能に対面して枢支された押え
蓋とを備え、さらに、加熱板は、押え蓋が対面位置にな
いときには、加熱板の対面位置からの開放を阻止する加
熱板開放阻止手段を備えたことを特徴とする焼物調理器
が提供される。
【0007】この発明における焼物調理器とは、載置板
及び/または加熱板の上面に載置された被調理物を加熱
する調理器であって、その熱源は本体ケースに内設され
たもの、または加熱板自体に内設されたものが好まし
い。具体的には、本体ケースが載置板の下方に加熱コイ
ルを具備し、載置板が前記加熱コイルの電磁誘導作用に
感応しない非磁性板からなり、加熱板が前記加熱コイル
の電磁誘導作用により加熱される磁性板からなる電磁誘
導式加熱器、ハロゲン光等を用いた電気ヒータ式加熱器
が挙げられる。この発明における被調理物としては、ハ
ンバーガーのパン、スナック類等の食材が挙げられる。
この発明の焼物調理器は、それらの食材にこげ目を付け
るのに好適である。
【0008】加熱板開放阻止手段が、押え蓋の枢支部に
取り付けられ押え蓋の開放角度に応じて変位するカム
と、加熱板に穿設された係合孔と、棹状で本体ケースの
上面に配設され一端が前記カムと常時当接し、押え蓋が
加熱板との対面位置にないとき、カムの変位に伴って他
端が係合孔に挿通されて加熱板が載置板との対面位置か
ら開放されるのを阻止し得る移動体とからなるのが好ま
しい。
【0009】第2の発明によれば、本体ケースと、本体
ケースの上面に付設され被調理物を載置するための載置
板と、この載置板の上方に開放可能に対面して枢支さ
れ、上・下面を加熱面とする加熱板と、この加熱板の上
方に開放可能に対面して枢支された押え蓋と、この押え
蓋に取り付けられた開閉用把手とを備え、さらに、押え
蓋と加熱板との対面状態を解除可能にロックし、押え蓋
を開放する際には、前記把手の開放操作に伴って押え蓋
と加熱板との対面状態のロックを解除し得るロック手段
を具備してなる焼物調理器が提供される。
【0010】ロック手段は、加熱板に固定された磁石
と、押え蓋に枢支され、一端に前記磁石と吸着する吸着
部を、他端に前記吸着部を枢支軸周りに回動させ磁石の
吸着位置から離脱させ得る把持部とをそれぞれ有する把
手からなり、押え蓋を開放する際には、前記把持部の操
作に伴って吸着部を磁石から離脱させ、それにより押え
蓋と加熱板との係合を解除する構成が好ましい。
【0011】ロック手段は、加熱板に穿設された係合口
部と、押え蓋に枢支され一端に把持部が、他端に前記把
持部の操作によって前記係合口部との係合を解除し得る
ラッチ部を具備する把手とからなるのが好ましい。
【0012】第3の発明によれば、本体ケースと、本体
ケースの上面に付設され被調理物を載置するための載置
板と、この載置板の上方に開放可能に対面して設置さ
れ、上・下面を加熱面とする加熱板と、この加熱板の上
方に開放可能に対面して設置された押え蓋とを備え、さ
らに、前記押え蓋と加熱板及び/または加熱板と本体ケ
ースの上面との間には対面状態をロックするロック手段
が配設され、前記ロック手段は、押え蓋及び/または加
熱板に取り付けられた開閉用把手と、加熱板及び/また
は本体ケースの上面に穿設された係合口部と、押え蓋及
び/または加熱板に回動可能に枢支され一端が係合口部
に解除可能に係合するラッチ部とからなり、前記開閉用
把手は、操作によってラッチ部を回動させ前記係合口部
との係合を解除し得る操作レバーを具備してなる焼物調
理器が提供される。開閉用把手は、操作レバーに隣接し
押え蓋及び/または加熱板に固定された固定把持部をさ
らに具備してなるのが好ましい。
【0013】第4の発明によれば、本体ケースと、本体
ケースの上面に付設され被調理物を載置するための載置
板と、この載置板の上方に開放可能に対面して枢支さ
れ、上・下面を加熱面とする加熱板と、この加熱板の上
方に開放可能に対面して枢支された押え蓋とを備え、前
記押え蓋は加熱板に、加熱板は本体ケースの上面に、そ
れぞれ配置された水平軸で軸支され、さらに両水平軸
は、軸線が互いに直交するよう配置されてなる焼物調理
器が提供される。
【0014】第5の発明によれば、本体ケースと、本体
ケースの上面に付設され被調理物を載置するための載置
板と、この載置板の上方に開放可能に対面して設置さ
れ、上・下面を加熱面とする加熱板と、この加熱板の上
方に開放可能に対面して枢支された押え蓋とを備え、こ
の押え蓋は、水平面上で対向する辺部に各1対の枢支部
を有し、いずれか一方の枢支部を選択的に用いることに
より加熱板の上方に左右両辺部から選択開放可能な焼物
調理器が提供される。
【0015】枢支部は、押え蓋の対向する辺部のそれぞ
れの両端縁から略水平で外方に向かって互いに平行に突
出する2対の枢支軸と、上方に開口した口部を有しこの
口部から挿通された前記枢支軸を軸支する垂直溝部及び
垂直溝部に支持された枢支軸がその軸線と直角方向に移
動できるよう垂直溝部から水平方向に延出し、挿通され
た前記2対の枢支軸対のうちの一端側の枢支軸対を垂直
溝部から移動させたとき、他端側の枢支軸が口部から上
方へ離脱するのを許容し、かつ2対の枢支軸が略同時に
口部から上方へ抜け出るのを阻止する水平溝部が形設さ
れた軸受けとからなるのが好ましい。枢支軸の軸線と直
角方向で対向する軸受けは、双方の水平溝部が、ともに
垂直溝部から辺部の内方または外方のいずれか一方にの
み水平方向に延出してなるのが好ましい。
【0016】さて、第1の発明による焼物調理器を使用
するときには、まず、載置板の上方に枢支された加熱板
を開いて載置板に被調理物を載置する。次に、加熱板を
閉じ加熱板の上方に枢支された押え蓋を開いて加熱板に
被調理物を載置する。所定の加熱を行った後、加熱板を
開いて載置板に載置されたパンを取り出し、押え蓋を開
いて上部加熱板に載置されたパンを取り出す。このと
き、押え蓋が加熱板との対面位置にない場合には、加熱
板開放阻止手段が加熱板を載置板との対面位置から開放
するのを阻止するので、加熱板を開いたときに、押え蓋
がともに開いて調理者を傷つけたり上部加熱板に載置さ
れた被調理物を散乱させることがない。
【0017】加熱板開放阻止手段が、押え蓋の枢支部に
取り付けられ押え蓋の開放角度に応じて変位するカム
と、加熱板に穿設された係合孔と、棹状で本体ケースの
上面に配設され一端が前記カムと常時当接し、押え蓋が
加熱板との対面位置にないとき、カムの変位に伴って他
端が係合孔に挿通されて加熱板が載置板との対面位置か
ら開放されるのを阻止し得る移動体とから構成されてお
れば、係合孔に挿通された移動体が加熱板の対面位置か
らの開放を確実に阻止することができる。
【0018】第2の発明による焼物調理器を使用すると
きには、まず、載置板の上方に枢支された加熱板を開い
て載置板に被調理物を載置する。次に、加熱板を閉じ加
熱板の上方に枢支された押え蓋を開いて加熱板に被調理
物を載置する。所定の加熱を行った後、加熱板を開いて
載置板に載置されたパンを取り出し、押え蓋を開いて上
部加熱板に載置されたパンを取り出す。このとき、ロッ
ク手段が押え蓋と加熱板との対面状態を解除可能にロッ
クしているので、加熱板を開いたときに、押え蓋がとも
に開いて調理者を傷つけたり上部加熱板に載置された被
調理物を散乱させることがない。また、ロック手段は把
手の開放操作に伴って押え蓋と加熱板との対面状態のロ
ックを解除し得るので、ロックの解除と押え蓋の開閉を
同一あるいは一連の操作で行うことができる。
【0019】ロック手段が、加熱板に固定された磁石
と、押え蓋に枢支され、一端に前記磁石と吸着する吸着
部を、他端に前記吸着部を枢支軸周りに回動させ磁石の
吸着位置から離脱させ得る把持部とをそれぞれ有する把
手からなり、押え蓋を開放する際には、前記把持部の操
作に伴って吸着部を磁石から離脱させ、それにより押え
蓋と加熱板との係合を解除するよう構成されておれば、
ロック手段の構成を簡略化できる。ロック手段が、加熱
板に穿設された係合口部と、押え蓋に枢支され一端に把
持部が、他端に前記把持部の操作によって前記係合口部
との係合を解除し得るラッチ部を具備する把手とから構
成されておれば、押え蓋と加熱板とのロックを確実なも
のにすることができる。
【0020】第3の発明による焼物調理器を使用すると
きには、まず、載置板の上方に枢支された加熱板を開い
て載置板に被調理物を載置する。次に、加熱板を閉じ加
熱板の上方に枢支された押え蓋を開いて加熱板に被調理
物を載置する。所定の加熱を行った後、加熱板を開いて
載置板に載置されたパンを取り出し、押え蓋を開いて上
部加熱板に載置されたパンを取り出す。このとき、対面
状態になった押え蓋と加熱板及び/または加熱板と本体
ケースの上面とはロック手段により、すなわち、ラッチ
部の一端と係合口部との係合によりロックされる。押え
蓋及び/または加熱板のロックを解除する場合には、操
作レバーを操作することによりラッチ部を回動させ係合
口部との係合が解除される。このとき、操作レバーは開
閉用把手に具備されているので、ロックの解除と押え蓋
及び/または加熱板の開閉は開閉用把手を把持しながら
一連の操作で行うことができる。開閉用把手が、操作レ
バーに隣接し押え蓋及び/または加熱板に固定された固
定把持部をさらに具備しておれば、操作レバーは固定把
持部を支点として良好なグリップが得られるので、容易
かつ確実な操作が可能となる。
【0021】第4の発明の焼物調理器を使用するときに
は、例えば、載置板の上方に水平軸で枢支された加熱板
を開閉して載置板に対する被調理物の載置、取り出し、
あるいは清掃を行う。また、加熱板を閉じた状態で加熱
板の上方に水平軸で枢支された押え蓋を開閉して加熱板
に対する被調理物の載置、取り出し、あるいは清掃を行
う。上記した操作の際、押え蓋及び加熱板を軸支する水
平軸の軸線が互いに直交して配置されておれば、直交す
る2方向から押え蓋及び加熱板をそれぞれ開閉できるの
で、被調理物の扱い、清掃の作業性が向上する。さら
に、加熱板を開く際には、押え蓋の荷重は押え蓋を枢支
する水平軸の軸線方向にも分散されるので、加熱板を開
いたときに、押え蓋がともに開いて調理者を傷つけたり
加熱板に載置された被調理物が散乱するのを抑止でき
る。
【0022】第5の発明の焼物調理器を使用するときに
は、例えば、載置板の上方に枢支された加熱板を開閉し
て載置板に対する被調理物の載置、取り出し、あるいは
清掃を行う。また、加熱板を閉じた状態で加熱板の上方
に水平軸で枢支された押え蓋を開閉して加熱板に対する
被調理物の載置、取り出し、あるいは清掃を行う。上記
した操作の際、押え蓋が、水平面上で対向する辺部に各
1対の枢支部を有し、いずれか一方の枢支部を選択的に
用いることにより加熱板の上方に左右両辺部から選択開
放可能な構成であれば、調理者と焼物調理器との位置関
係、あるいは調理者の利き腕等にかかわらず、被調理物
の扱い、清掃等が容易に行える。
【0023】枢支部が、押え蓋の対向する辺部のそれぞ
れの両端縁から略水平で外方に向かって互いに平行に突
出する2対の枢支軸と、上方に開口した口部を有しこの
口部から挿通された前記枢支軸を軸支する垂直溝部及び
垂直溝部に支持された枢支軸がその軸線と直角方向に移
動できるよう垂直溝部から水平方向に延出し、挿通され
た2対の枢支軸のうちの一端側の枢支軸対を垂直溝部か
ら移動させたとき、他端側の枢支軸が口部から上方へ離
脱するのを許容し、かつ2対の枢支軸が略同時に口部か
ら上方へ抜け出るのを阻止する水平溝部が形設された軸
受けとから構成されておれば、簡単な構成で押え蓋の左
右両開きが可能となる。また、軸受けに挿通された2対
の枢支軸のうちの一端側の枢支軸対を垂直溝部から移動
させ他端側の枢支軸を口部から上方へ離脱させた後、前
記した一端側の枢支軸対を垂直溝部に移動させて口部か
ら上方へ離脱させることにより、押え蓋を加熱板から外
すことができるし、上記と逆の操作により押え蓋を加熱
板に着けることができる。枢支軸の軸線と直角方向で対
向する軸受けが、双方の水平溝部が、ともに垂直溝部か
ら辺部の内方または外方のいずれか一方にのみ水平方向
に延出しておれば、この発明による押え蓋の左右両開き
が可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1〜16は、本願発明の実施の
形態にかかる電磁誘導式焼物調理器(又は加熱調理器)
を示す。 〔実施の形態1〕図1〜4は、電磁誘導式焼物調理器の
外観を示す。調理器10は、本体ケース1と、本体ケー
ス1の上面1aに付設され被調理物を載置可能な載置板
2と、載置板2の上方に回動可能に設置された加熱板3
と、加熱板3の周縁部に取り付けられた遮熱板4と、加
熱板3の上部を覆う押え蓋5とから主に構成されてい
る。図1及び図2は加熱板3を閉じた状態及び開いた状
態を示す斜視図であり、図3は加熱板3を開いた状態を
示す側面図であり、図4は加熱板3を閉じて押え蓋5を
開いた状態を示す正面図である。
【0025】本体ケース1は、内部に加熱コイル11を
収納する鋼板製のケースからなり、加熱コイル11は磁
束の漏れを抑える、上方が開口した封止ケース12に封
止されており、加熱コイル11は載置板2の略真下に配
置されている。本体ケース1の前面には、電源スイッチ
13、出力調整つまみ14及び表示ランプ15等が配設
されたコントロール部16と、ケース1内部の冷却用通
気口18が配設されている。封止ケース12の開口部に
は載置板2が配設されている。
【0026】載置板2は、ガラスセラミックス等の非磁
性板を矩形の平板状に形成されており、図5に示すよう
に、その上面21aが本体ケース1の上面1aと略同一
の水平面上に配されるよう、本体ケース1の上面1aに
形成された開口縁部から略下方に向かって載置板2の厚
みに相当する長さ分が延び、さらに水平方向内方に延出
した、上面1aの段落部分1bに固定されている。載置
板2の上面21aの周縁部には規制枠6が配置されてい
る。規制枠6は、載置板2に載置される水平部61及び
水平部61の内方側端部から略上方に向かって延びる垂
直溝部62の両壁体からなるコ字状の囲いであり、本体
ケース1の前面で開口している。
【0027】加熱板3は、銅板の両面にステンレス板を
合わせた板からなり、載置板2よりわずかに大きい矩形
平板状に形成され加熱コイル11の電磁誘導作用により
発熱する。加熱板3の側面部には、加熱板3と略直交す
る垂直壁からなる遮熱板4が固着されている。遮熱板4
は、内壁41と外壁42とからなり、更に内壁41によ
り形成される加熱板3からの垂下部41aと、外壁42
により形成され加熱板3から立ち上がった押え蓋受け部
42aとを備え、加熱板3の前側面部には実質的に遮熱
板4は除かれ、加熱板3から下へ折れ曲がった垂下部4
1aのみが取り付けられ、加熱板3の上面31aの縁部
は開放されているので、この上面31aに載置された被
調理物の取り出しが容易になる。
【0028】加熱板3の後端面部に取り付けられた遮熱
板4は加熱板3の枢支用基部32に固着されている。こ
の基部32の両端面からは支軸33、34がそれぞれ突
出し、支軸33は本体ケース1の上面1a後端部に取り
付けられた左右1対の軸受19に枢支されている。軸受
19は、支軸34が摺動状態で挿入され、加熱板3を支
軸33を中心に回動可能とする摺動停止用長孔35を備
えている。遮熱板4の前部には、遮熱板4の左辺から突
出し概略L字状の、加熱板3開閉用のハンドル43が取
り付けられている。
【0029】上記した枢支構造により、加熱板3は載置
板2の上方に被調理物の厚み相当の隙間を形成して載置
板2に対面する対面位置(図1及び図4)と、この対面
位置から載置板2に離反する離反位置(図2及び図3)
との間を切り換え回動可能に設置されている。加熱板3
が対面位置にある場合、加熱コイル11が通電される
と、加熱コイル11の電磁誘導作用によって加熱板3の
周りに渦電流が生じ、加熱板3の上下両面に加熱面が形
成される。加熱板3が対面位置から離反位置の方向にわ
ずかに回動すると加熱板3に対する電磁誘導作用は減衰
し、離反位置では消滅する。
【0030】遮熱板4の側面には、加熱板3の上方に被
調理物の厚み相当の隙間を形成して押え蓋5を加熱板3
に対面する対面位置とこの対面位置から加熱板3に離反
する離反位置との間で切り換え回動可能に枢支する枢支
部70が形成されている。枢支部70は、遮熱板4の左
辺の外壁42の両端部から外方に突出する1対の枢支片
44と、押え蓋5の左辺の裏面から略垂直に突出し枢支
片44の支軸44a周りに回動可能な1対の枢支片51
とから主に構成され、後述する、加熱板開放阻止手段を
備えている。
【0031】加熱板開放阻止手段は、図6に示すよう
に、枢支片51の先端から押え蓋5の外方に向かって円
弧状に膨出して形成され、押え蓋5の開放角度に応じて
変位する板カム71と、遮熱板4の左辺の外壁42から
外方に突出して取り付けられた係合金具72と、本体ケ
ースの上面1aにあって板カム71と係合金具72の間
に配設された移動体としての円柱状のロッド73とから
なる。係合金具72は、遮熱板4の外壁42との間にロ
ッド73の先端部を受け入れる空間を内部に有する箱体
であり、ロッド73に対向する面にはロッド73の外径
より大径の係合孔72aが穿設されている。
【0032】ロッド73は本体ケース1の上面1aに固
定されたロッドケース74に支持されている。ロッドケ
ース74には板カム71と係合金具72に対向する1対
のロッド支持孔72a、72aが穿設されており、ロッ
ド支持孔72a、72aに挿通されたロッド73は、そ
の一端が板カム71と常時当接するようロッドケース7
4とロッド73との間に張架されたコイルばね75によ
って図中左方に付勢されている。ロッド73の一端に
は、板カム71に当接してロッド73を軸線方向に移動
させるため、斜めに切断された当接面73aを有し、他
端にはロッド73の移動により係合孔72aに挿入され
る挿入端73bが形成されている。このような構成によ
り、押え蓋5が加熱板3に対面する対面位置(図6)で
は挿入端73bが係合孔72aの左方に位置し、押え蓋
5が加熱板3に離反して対面位置にないとき(図7)に
は板カム71の変位に伴って挿入端73bが係合孔72
aに挿通されて加熱板3が載置板2との対面位置から開
放されるのを阻止する。
【0033】前端部を除いた押え蓋5の縁部には、押え
蓋5の押え蓋受け部42aを被装して加熱板3と押え蓋
5との間に生じた熱気の流出を抑えるフランジ部52が
形成されている。枢支片51と対向する押え蓋5の右辺
のフランジ部52には、ロック手段を備えた押え蓋5回
動用のハンドル53が取り付けられている。ハンドル5
3は、図8に示すように、フランジ部52の上面を台座
とする押え蓋受け部42aの金具54に枢支され、遮熱
板4の内壁41に取り付けられた磁石としてのマグネッ
トキャッチ55により押え蓋受け部42aと押え蓋5を
係脱可能に係合するロック手段の操作用把持部としても
機能する。すなわち、押え蓋5の右辺のフランジ部52
は、図8の(A)に示すように、遮熱板4の通孔59を
介してマグネットキャッチ55のマグネット部に直接接
触している。
【0034】図8の(B)に示すように、ハンドル53
を矢印X方向にわずかに回転させると、ハンドル53の
脚部57、58のうち脚部58がフランジ部52の通孔
56を介して押え蓋受け部42aを直接押し下げ、吸着
部としてのフランジ部52をマグネットキャッチ55か
ら切り離す。そして矢印Y方向にハンドル53を操作す
ることによって押え蓋5が加熱板3から開放される。
【0035】焼物調理器10を使用するときには、ま
ず、加熱板3を載置板2上方の離反位置までハンドル4
3で開き、載置板2の周縁部に規制枠6を配置した後、
規制枠6内の載置板2に被調理物、例えば、水平方向に
切断して2分されたハンバーガーのパンの下部(ヒー
ル)を切断面を上にして載置する。次に、加熱板3を載
置板2との対向位置までハンドル43で閉じ、押え蓋5
を加熱板3上方の離反位置までハンドル53で開いて加
熱板3の上面にハンバーガーのパンの上部(クラウン)
を切断面を下にして載置した後、押え蓋5を加熱板3と
の対向位置までハンドル53で閉じる。
【0036】焼物調理器10は、押え蓋5及び加熱板3
を軸支する水平軸44a及び34の軸線が本体ケース1
の上方において互いに直交して配置されているので、上
記した開閉操作の際、直交する2方向から押え蓋5及び
加熱板3をそれぞれ開閉できる。このため、パンの搬入
出、清掃の作業性は良好であり、さらに、加熱板3を開
く際には、押え蓋5の開放端は加熱板3を軸支する水平
軸の軸線と直交する位置にあるので、加熱板3を開いた
ときに、押え蓋5がともに開いて調理者を傷つけたり加
熱板に載置された被調理物が散乱するのを抑止できる。
【0037】電磁誘導作用により加熱した加熱板3によ
り、加熱板3の上下両面に接触する双方のパンは、加熱
板3との接触面にこげめが付くまで所定時間加熱され
る。所定の加熱時間経過後、ハンドル53で加熱板3を
開いて載置板に載置されたパンを取り出し、ハンドル4
3で押え蓋5を開いて加熱板3に載置されたパンを取り
出す。このとき、押え蓋5が加熱板3との対面位置にな
い場合には、挿入端73bが係合孔72aに挿通されて
加熱板3が載置板2との対面位置から開放するのを確実
に阻止するので、加熱板3を開いたときに、押え蓋5が
ともに開いて調理者を傷つけたり加熱板3に載置された
パンを散乱させることがない。
【0038】一方、ロック手段が押え蓋5と加熱板3と
の対面状態を解除可能にロックしているので、加熱板3
を開いたときに、押え蓋5がともに開いて調理者を傷つ
けたり加熱板3に載置されたパンを散乱させることがな
い。また、ロック手段はハンドル43の開放操作に伴っ
てロックを解除し得るので、ロックの解除と押え蓋5の
開閉を同一あるいは一連の操作で行うことができる。
【0039】図9は、押え蓋5と加熱板3との対面状態
を解除可能にロックするロック手段の他の構成例を示
す。ここでは、ロック手段が、押え蓋5のフランジ部5
2及び遮熱板4の押え蓋受け部42aに穿設された係合
口部としての通孔91、92と、押え蓋5のフランジ部
52に枢支され把持部の開放操作に伴って回動する通孔
92との係合を解除し得るラッチ部94を具備するハン
ドル93とから構成されている。ハンドル93の枢支軸
95の近傍には、一端がハンドル93を枢支する台座9
7に他端がハンドル93に固定され、ラッチ部94を図
中右方に付勢するねじりコイルばね96が配設されてい
る。ラッチ部94はハンドル93の下端から図中右方に
延出したフックを有するL字状の係合部材であり、図9
の(A)に示すように、コイルばね96に付勢されて押
え蓋受け部42aの下面に係合することにより、押え蓋
5を加熱板3に対面状態でロックする。
【0040】図9の(B)に示すように、ハンドル93
をコイルばね96の付勢力に抗して矢印X方向にわずか
に回転させると、ラッチ部94が押え蓋受け部42aの
下面から離脱する。そして矢印Y方向にハンドル93を
操作することによってラッチ部94は通孔91、92を
挿通して押え蓋5が加熱板3から開放される。このよう
なロック手段は解除操作が容易であり、押え蓋5と加熱
板3とのロックが確実なものとなる。
【0041】〔実施の形態2〕図10は、電磁誘導式焼
物調理器の外観(加熱板3を閉じた状態)を示す斜視図
である。調理器110は、前記した実施例と同様に、本
体ケース1と、本体ケース1の上面1aに付設され被調
理物を載置可能な載置板2と、載置板2の上方に回動可
能に設置された加熱板3と、加熱板3の周縁部に取り付
けられた遮熱板4と、加熱板3の上部を覆う押え蓋5と
から主に構成されており、遮熱板4の前部には、遮熱板
4の左辺から加熱板3の枢支用基部32と反対の方向に
突出した概略L字状の、加熱板3開閉用のハンドル10
3が取り付けられている。
【0042】ハンドル103は、図11(加熱板3の上
部を覆う押え蓋5は省略する)に示すように、遮熱板4
の左辺から図中右方に突出した垂直板状の突出基部10
1と、一端が突出基部101の内方に固定され突出基部
101と直角に水平方向に延出した固定把持部102と
から主に構成され、加熱板3を本体ケース1の上面1a
に対面状態でロックするロック手段を備えている。ロッ
ク手段は、概略三角形の断面形状を有する固定把持部1
02と、本体ケース1の上面1aに穿設された係合口部
としての通孔104と、突出基部101に配置されたラ
ッチ部105とからなる。
【0043】ラッチ部105は突出基部101に形成さ
れた枢支軸106周りに回動可能に枢支されたL字状の
係合部材であり、下端は図中右方に延出し通孔104に
解除可能に係合するフック107を有し、上端は固定把
持部102に向かって延出した連接棹108の一端が枢
支されている。さらに連接棹108の他端には、操作に
よってラッチ部105を回動させ通孔104との係合を
解除し得る操作レバー109が接続されている。操作レ
バー109は軸線が固定把持部102の軸線と略平行に
なるよう固定把持部102の内方に近接して配置された
角柱状部材であり、固定把持部102の内方の両端部に
取り付けられた1対の支持ブロック111により両端が
支持されている。支持ブロック111は操作レバー10
9を突出基部101の軸方向(図中左右方向)にスライ
ド操作させる案内用通孔(図示せず)に嵌装されてお
り、突出基部101に隣接する支持ブロック111に嵌
装された操作レバー109の端部は、突出基部101の
軸方向に穿設された長孔101aを貫通するピン(図示
せず)を支軸として、前記した連接棹108の他端に枢
支されている。
【0044】ラッチ部105と連接棹108との枢支部
の近傍には、一端がラッチ部105の上端に、他端が突
出基部101に固定され、ラッチ部105を図中左方に
付勢するコイルばね112が配設されている。コイルば
ね112に付勢されたラッチ部105は、フック107
が通孔104の開口縁部の下面側に係合することによ
り、加熱板3を載置板2に対面状態で本体ケース1の上
面1aにロックする。
【0045】固定把持部102と操作レバー109とを
握り、操作レバー109をコイルばね112の付勢力に
抗して矢印X方向にわずかにスライドさせると、フック
107が通孔104の開口縁部の下面から離脱する。そ
して矢印Y方向にハンドル103を操作することによっ
てフック107は通孔104を挿通して加熱板3が本体
ケース1の上面1aから開放される。上記実施例では、
ハンドル103が、操作レバー109に隣接し加熱板3
に固定された固定把持部102をさらに具備しているの
で、操作レバー109は固定把持部102を支点として
良好なグリップが得られるので、容易かつ確実な操作が
可能となる。この実施例では、ロック手段により加熱板
3と本体ケース1の上面1aとをロックする例を示した
が、同様のロック手段により例えば、押え蓋5のフラン
ジ部52と遮熱板4の押え蓋受け部42aとのロックに
用いて押え蓋5を加熱板3と対面状態で解除可能にロッ
クすることも容易である。
【0046】〔実施の形態3〕図12〜14に示すよう
に、電磁誘導式焼物調理器210は、本体ケース1と、
本体ケース1の上面1aに付設され被調理物を載置可能
な載置板2と、載置板2の上方に回動可能に設置された
加熱板3と、加熱板3の周縁部に取り付けられた遮熱板
4と、加熱板3の上部を覆う押え蓋205とから主に構
成されている。図12は押え蓋205を取り外して加熱
板3を開いた状態を示す側面図、図13は押え蓋205
を取り付けて加熱板3を閉じた状態を示す平面図であ
り、図14は図13の正面図である。
【0047】本体ケース1は、内部に加熱コイル11を
収納する鋼板製のケースからなり、加熱コイル11は磁
束の漏れを抑える、上方が開口した封止ケース12に封
止されており、加熱コイル11は載置板2の略真下に配
置されている。本体ケース1の前面には、電源スイッチ
13、出力調整つまみ14及び表示ランプ15等が配設
されたコントロール部16と、ケース1内部の冷却用通
気口18が配設されている。封止ケース12の開口部に
は載置板2が配設されている。
【0048】載置板2は、ガラスセラミックス等の非磁
性板を矩形の平板状に形成されており、その上面21a
が本体ケース1の上面1aと略同一の水平面上に配置さ
れている。加熱板3は、銅板の両面にステンレス板を合
わせた板からなり、載置板2よりわずかに大きい矩形平
板状に形成され加熱コイル11の電磁誘導作用により発
熱する。加熱板3の側面部には、加熱板3と略直交する
垂直壁からなる遮熱板4が固着されている。遮熱板4
は、垂直壁201と、垂直壁41の上端部から外方に略
水平に突出するフランジ202とからなり、加熱板3の
前側面部には実質的に遮熱板4は除かれている。
【0049】加熱板3の後端面部に取り付けられた遮熱
板4は加熱板3の枢支用基部32に固着されている。こ
の基部32の両端面からは支軸33、34がそれぞれ突
出し、支軸33は本体ケース1の上面1a後端部に取り
付けられた左右1対の軸受19に枢支されている。軸受
19は、支軸34が摺動状態で挿入され、加熱板3を支
軸33を中心に回動可能とする摺動停止用長孔35を備
えている。遮熱板4の前部には、遮熱板4の左辺から突
出し概略L字状の、加熱板3開閉用のハンドル43が取
り付けられている。
【0050】上記した枢支構造により、加熱板3は載置
板2の上方に被調理物の厚み相当の隙間を形成して載置
板2に対面する対面位置(図14)と、この対面位置か
ら載置板2に離反する離反位置(図12)との間を切り
換え回動可能に設置されている。加熱板3が対面位置に
ある場合、加熱コイル11が通電されると、加熱コイル
11の電磁誘導作用によって加熱板3の周りに渦電流が
生じ、加熱板3の上下両面に加熱面が形成される。加熱
板3が対面位置から離反位置の方向にわずかに回動する
と加熱板3に対する電磁誘導作用は減衰し、離反位置で
は消滅する。
【0051】以下において押え蓋205が水平面上で対
向する辺部に各1対の枢支部を有し、いずれか一方の枢
支部を選択的に用いることにより加熱板3の上方に左右
両辺部から選択開放可能な構成を具備する例を説明す
る。押え蓋205は、図13に示すように、ガラスセラ
ミックス等の非磁性板を矩形の平板状に形成されてお
り、押え蓋205の左右端部近傍には上面から上方に突
出し、さらに左右の辺部に平行して水平に延びた一対の
ハンドル207を備えている。押え蓋205は、加熱板
3の上方に被調理物の厚み相当の隙間を形成して押え蓋
205を加熱板3に対面する対面位置とこの対面位置か
ら加熱板3に離反する離反位置との間で切り換え回動可
能に枢支する枢支部により支持されている。枢支部は、
遮熱板4のフランジ202の上面の隅部に配設された軸
受け220と、押え蓋205の対向する左右辺部のそれ
ぞれの両端縁から略水平で外方に向かって互いに平行に
突出する2対の枢支軸211、212とから構成され
る。
【0052】軸受け220は、フランジ202の上面に
固定された水平台座221と、水平台座221の辺部か
ら略垂直に上方に突出した軸受け本体222とから主に
構成されている。軸受け本体222は、開口縁部223
a、223bで開口幅が規定され上方に開口した口部2
23を有し、この口部223から挿通された枢支軸21
1、212を軸支する軸受け垂直溝部224及び垂直溝
部224に支持された枢支軸211、212がその軸線
と直角方向に移動できるよう垂直溝部224から水平方
向に拡張された水平溝部225が形成されている。枢支
軸211、212の軸線と直角方向で対向する軸受け2
20の水平溝部225は、ともに垂直溝部224から押
え蓋205の左右辺部の外方に向かって水平方向に延出
している。
【0053】枢支軸211、212及び軸受け220
は、図14に示すように、2対の枢支軸211、212
の軸半径をr、枢支軸211、212の軸間距離をA、
押え蓋205の左右で対向する軸受け220の口部22
3における外方側縁部223aの離間幅をB、軸受け2
20に軸支された枢支軸211、212の一方が回動し
て口部223から上方へ抜け出る限界距離をCとすると
き、A+軸径2r>B、A−軸半径r>Cを満たすよう
構成されている。軸受け220に挿通された2対の枢支
軸211、212のうちの一端側の枢支軸212を垂直
溝部224から水平溝部225の方向に移動させたと
き、他端側の枢支軸211を口部203から上方へ離脱
させることができるが、2対の枢支軸211、212を
略同時に各口部203から上方へ抜き出すことは不可能
となる。これにより、図15に示すように、枢支軸21
2を軸受け220に支持させ矢印X方向に回動させて左
開きとすることも、図16に示すように、枢支軸211
を軸受け220に支持させ矢印Y方向に回動させて右開
きとすることも選択可能である。
【0054】軸受け220に挿通された2対の枢支軸2
11、212のうちのいずれか一端側の枢支軸、例えば
211を垂直溝部224から水平溝部225の方向に移
動させ他端側の枢支軸212を口部223から上方へ離
脱させた後、枢支軸211を垂直溝部224に移動させ
て口部223から上方へ離脱させることにより、押え蓋
205を軸受け220から外すことができる。また、上
記と逆の操作により押え蓋205を軸受け220に装着
できる。また、図17に示すように、枢支軸211を軸
受け220に支持させ矢印Y方向に回動させて、例え
ば、右開きとしたとき、枢支軸211が取り付けられた
押え蓋205の辺部の下面を当接させて押え蓋205を
開成状態で係止させるストッパー230を設けてもよ
い。ストッパー230は、フランジ202の端部を切り
欠いて形成された押え蓋挿通部231及び押え蓋挿通部
231の奥部に形成された直線状の当接辺部232から
なり、当接辺部232及び枢支軸211と当接する水平
溝部225が支点となって押え蓋205の荷重を支える
ので、押え蓋205を安定した開成状態で係止させるこ
とができる。
【0055】また、前記したマグネットキャッチ55を
フランジ202に取り付け、押え蓋205のロック機構
としてもよい。この場合、ハンドル207の代わりに図
8で示したハンドル53をフランジ202に枢支させ、
遮熱板4の内壁41に取り付けられた磁石としてのマグ
ネットキャッチ55により押え蓋受け部42aと押え蓋
5を係脱可能に係合するロック手段の操作用把持部とし
ても機能させることができる。
【0056】上記したように、焼物調理器210では簡
単な構成で押え蓋205の左右両開きが可能となり、調
理者と焼物調理器210との位置関係、あるいは調理者
の利き腕等にかかわらず、被調理物の扱い、清掃等が容
易に行える。上記実施例では、対向する軸受け220の
水平溝部225が、ともに垂直溝部224を押え蓋20
5の左右両辺部の外方に拡張するよう延出して形成した
が、これら水平溝部225は、ともに垂直溝部224を
押え蓋205の左右両辺部の内方に拡張するよう延出さ
せてもよい。
【0057】
【発明の効果】第1の発明による焼物調理器では、押え
蓋が加熱板との対面位置にない場合には、加熱板開放阻
止手段が加熱板を載置板との対面位置から開放するのを
阻止するので、加熱板を開いたときに、押え蓋がともに
開いて調理者を傷つけたり上部加熱板に載置された被調
理物を散乱させることがない。
【0058】第2の発明による焼物調理器では、ロック
手段が押え蓋と加熱板との対面状態を解除可能にロック
しているので、加熱板を開いたときに、押え蓋がともに
開いて調理者を傷つけたり上部加熱板に載置された被調
理物を散乱させることがない。また、ロック手段は把手
の開放操作に伴って押え蓋と加熱板との対面状態のロッ
クを解除し得るので、ロックの解除と押え蓋の開閉を同
一あるいは一連の操作で行うことができる。ロック手段
が、把持部の操作に伴って吸着部を磁石から離脱させ、
それにより押え蓋と加熱板との係合を解除するよう構成
されておれば、ロック手段の構成を簡略化できる。ロッ
ク手段が、ラッチ部を具備する把手とから構成されてお
れば、押え蓋と加熱板とのロックを確実なものにするこ
とができる。
【0059】第3の発明による焼物調理器では、操作レ
バーは開閉用把手に具備されているので、ロックの解除
と押え蓋及び/または加熱板の開閉は開閉用把手を把持
しながら一連の操作で行うことができる。開閉用把手
が、操作レバーに隣接し押え蓋及び/または加熱板に固
定された固定把持部をさらに具備しておれば、操作レバ
ーは固定把持部を支点として良好なグリップが得られる
ので、容易かつ確実な操作が可能となる。
【0060】第4の発明の焼物調理器では、押え蓋及び
加熱板を軸支する水平軸の軸線が互いに直交して配置さ
れているので、被調理物の載置、取り出し、あるいは清
掃を行う際、直交する2方向から押え蓋及び加熱板をそ
れぞれ開閉でき、被調理物の扱い、清掃の作業性が向上
する。さらに、加熱板を開く際には、押え蓋の荷重は押
え蓋を枢支する水平軸の軸線方向にも分散されるので、
加熱板を開いたときに、押え蓋がともに開いて調理者を
傷つけたり加熱板に載置された被調理物が散乱するのを
抑止できる。
【0061】第5の発明の焼物調理器では押え蓋を開閉
して加熱板に対する被調理物の載置、取り出し、あるい
は清掃を行う際、押え蓋が、水平面上で対向する辺部に
各1対の枢支部を有し、いずれか一方の枢支部を選択的
に用いることにより加熱板の上方に左右両辺部から選択
開放可能な構成であれば、調理者と焼物調理器との位置
関係、あるいは調理者の利き腕等にかかわらず、被調理
物の扱い、清掃等が容易に行える。
【0062】したがって、上部加熱板及び押え蓋の開閉
が容易かつ安全に行える焼物調理器を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による焼物調理器の外観
を説明する斜視図。
【図2】図1の焼物調理器の加熱板が半開された状態を
示す斜視図。
【図3】図1の焼物調理器の加熱板が全開された状態を
示す側面図。
【図4】図1の焼物調理器の押え蓋だけが全開された状
態を示す正面図。
【図5】閉じられた加熱板と遮熱板及び規制枠を示す要
部断面図。
【図6】図1に対応する、押え蓋の枢支部を示す要部断
面図。
【図7】図4に対応する、押え蓋の枢支部を示す要部断
面図。
【図8】押え蓋の把手及びロック手段を示す要部断面図
(図8のAはロック時、図8のBはロック解除時)。
【図9】押え蓋のハンドル及びロック手段の他の実施形
態を示す要部断面図(図9のAはロック時、図9のBは
ロック解除時)。
【図10】この発明の他の実施形態による焼物調理器の
外観を説明する斜視図。
【図11】図10の焼物調理器の把手及びロック手段を
説明する要部斜視図。
【図12】この発明のさらに他の実施形態による焼物調
理器の加熱板が全開された状態を示す側面図。
【図13】図12の焼物調理器の加熱板及び押え蓋が全
閉された状態を示す平面図。
【図14】図13に対応する焼物調理器の正面面。
【図15】図14の焼物調理器の押え蓋の一端が開かれ
た状態を示す正面図。
【図16】図14の焼物調理器の押え蓋の他端が開かれ
た状態を示す正面図。
【図17】焼物調理器の押え蓋の一端が開かれさらにス
トッパーにより係止された状態を示す、図15に対応す
る正面図。
【符号の説明】
1 本体ケース 1a 上面 2 載置板 3 加熱板 4 遮熱板 5 押え蓋 10 焼物調理器 34 水平軸 44a 水平軸 52 フランジ部(吸着部) 53 ハンドル(把持部) 55 マグネットキャッチ 71 板カム 72a 係合孔 73 ロッド(移動体) 73b 挿入端 91 通孔(係合口部) 92 通孔(係合口部) 94 ラッチ部 102 固定把持部 103 ハンドル(把持部) 104 通孔(係合口部) 105 ラッチ部 109 操作レバー 110 焼物調理器 203 枢支部 210 焼物調理器 211、212 枢支軸 220 軸受け 223 口部 224 垂直溝部 225 水平溝部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 実 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体ケースと、本体ケースの上面に付設
    され被調理物を載置するための載置板と、この載置板の
    上方に開放可能に対面して枢支され、上・下面を加熱面
    とする加熱板と、この加熱板の上方に開放可能に対面し
    て枢支された押え蓋とを備え、 さらに、加熱板は、押え蓋が対面位置にないときには、
    加熱板の対面位置からの開放を阻止する加熱板開放阻止
    手段を備えたことを特徴とする焼物調理器。
  2. 【請求項2】 加熱板開放阻止手段は、押え蓋の枢支部
    に取り付けられ押え蓋の開放角度に応じて変位するカム
    と、加熱板に穿設された係合孔と、棹状で本体ケースの
    上面に配設され一端が前記カムと常時当接し、押え蓋が
    加熱板との対面位置にないとき、カムの変位に伴って他
    端が係合孔に挿通されて加熱板が載置板との対面位置か
    ら開放されるのを阻止し得る移動体とからなる請求項1
    に記載する焼物調理器。
  3. 【請求項3】 本体ケースと、本体ケースの上面に付設
    され被調理物を載置するための載置板と、この載置板の
    上方に開放可能に対面して枢支され、上・下面を加熱面
    とする加熱板と、この加熱板の上方に開放可能に対面し
    て枢支された押え蓋と、この押え蓋に取り付けられた開
    閉用把手とを備え、 さらに、押え蓋と加熱板との対面状態を解除可能にロッ
    クし、押え蓋を開放する際には、前記把手の開放操作に
    伴って押え蓋と加熱板との対面状態のロックを解除し得
    るロック手段を具備してなる焼物調理器。
  4. 【請求項4】 ロック手段が、加熱板に固定された磁石
    と、押え蓋に枢支され、一端に前記磁石と吸着する吸着
    部を、他端に前記吸着部を枢支軸周りに回動させ磁石の
    吸着位置から離脱させ得る把持部とをそれぞれ有する把
    手からなり、 押え蓋を開放する際には、前記把持部の操作に伴って吸
    着部を磁石から離脱させ、それにより押え蓋と加熱板と
    の係合を解除するよう構成してなる請求項3に記載する
    焼物調理器。
  5. 【請求項5】 ロック手段が、加熱板に穿設された係合
    口部と、押え蓋に枢支され一端に把持部が、他端に前記
    把持部の操作によって前記係合口部との係合を解除し得
    るラッチ部を具備する把手とからなる請求項3に記載す
    る焼物調理器。
  6. 【請求項6】 本体ケースと、本体ケースの上面に付設
    され被調理物を載置するための載置板と、この載置板の
    上方に開放可能に対面して設置され、上・下面を加熱面
    とする加熱板と、この加熱板の上方に開放可能に対面し
    て設置された押え蓋とを備え、 さらに、前記押え蓋と加熱板及び/または加熱板と本体
    ケースの上面との間には対面状態をロックするロック手
    段が配設され、 前記ロック手段は、押え蓋及び/または加熱板に取り付
    けられた開閉用把手と、加熱板及び/または本体ケース
    の上面に穿設された係合口部と、押え蓋及び/または加
    熱板に回動可能に枢支され一端が係合口部に解除可能に
    係合するラッチ部とからなり、 前記開閉用把手は、操作によってラッチ部を回動させ前
    記係合口部との係合を解除し得る操作レバーを具備して
    なる焼物調理器。
  7. 【請求項7】 開閉用把手は、操作レバーに隣接し押え
    蓋及び/または加熱板に固定された固定把持部をさらに
    具備してなる請求項6に記載する焼物調理器。
  8. 【請求項8】 本体ケースと、本体ケースの上面に付設
    され被調理物を載置するための載置板と、この載置板の
    上方に開放可能に対面して枢支され、上・下面を加熱面
    とする加熱板と、この加熱板の上方に開放可能に対面し
    て枢支された押え蓋とを備え、 前記押え蓋は加熱板に、加熱板は本体ケースの上面に、
    それぞれ配置された水平軸で軸支され、さらに両水平軸
    は、軸線が互いに直交するよう配置されてなる焼物調理
    器。
  9. 【請求項9】 本体ケースと、本体ケースの上面に付設
    され被調理物を載置するための載置板と、この載置板の
    上方に開放可能に対面して設置され、上・下面を加熱面
    とする加熱板と、この加熱板の上方に開放可能に対面し
    て枢支された押え蓋とを備え、 この押え蓋は、水平面上で対向する辺部に各1対の枢支
    部を有し、いずれか一方の枢支部を選択的に用いること
    により加熱板の上方に左右両辺部から選択開放可能な焼
    物調理器。
  10. 【請求項10】 枢支部が、押え蓋の対向する辺部のそ
    れぞれの両端縁から略水平で外方に向かって互いに平行
    に突出する2対の枢支軸と、上方に開口した口部を有し
    この口部から挿通された前記枢支軸を軸支する垂直溝部
    及び垂直溝部に支持された枢支軸がその軸線と直角方向
    に移動できるよう垂直溝部から水平方向に延出し、挿通
    された前記2対の枢支軸のうちの一端側の枢支軸対を垂
    直溝部から移動させたとき、他端側の枢支軸対が口部か
    ら上方へ離脱するのを許容し、かつ2対の枢支軸が略同
    時に口部から上方へ抜け出るのを阻止する水平溝部が形
    設された軸受けとからなる請求項9に記載する焼物調理
    器。
  11. 【請求項11】 枢支軸の軸線と直角方向で対向する軸
    受けは、双方の水平溝部が、ともに垂直溝部から辺部の
    内方または外方のいずれか一方にのみ水平方向に延出し
    てなる請求項9に記載する焼物調理器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020058592A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 三菱電機株式会社 筐体、及び加熱調理器
JP2021500032A (ja) * 2017-10-24 2021-01-07 ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッドBritish American Tobacco (Investments) Limited エアロゾル供給システム及び取外し可能な部材

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