JPH09224636A - 酵母混濁ビールの製造方法 - Google Patents

酵母混濁ビールの製造方法

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JPH09224636A
JPH09224636A JP8187479A JP18747996A JPH09224636A JP H09224636 A JPH09224636 A JP H09224636A JP 8187479 A JP8187479 A JP 8187479A JP 18747996 A JP18747996 A JP 18747996A JP H09224636 A JPH09224636 A JP H09224636A
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yeast
beer
filling
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wort
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Luebermann Klaus
リューベルマン クラオス
Reiphart Martin
ライプハルト マルティン
Anmon Maximilian
アンモン マクシミリアン
Voitenek Klaus
ヴォイテネク クラオス
Hans-Guenter Lother
ロテール ハンス−ギュンター
Sprotte Jochen
シュプロッテ ヨッヘン
Rammelmeier Georg
ランメルマイアー ゲオルク
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TOUUHIYAA BUROI AG
TUCHER BRAEU AG
Original Assignee
TOUUHIYAA BUROI AG
TUCHER BRAEU AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12CBEER; PREPARATION OF BEER BY FERMENTATION; PREPARATION OF MALT FOR MAKING BEER; PREPARATION OF HOPS FOR MAKING BEER
    • C12C11/00Fermentation processes for beer
    • C12C11/02Pitching yeast
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
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    • C12H1/00Pasteurisation, sterilisation, preservation, purification, clarification, or ageing of alcoholic beverages
    • C12H1/12Pasteurisation, sterilisation, preservation, purification, clarification, or ageing of alcoholic beverages without precipitation
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    • C12HPASTEURISATION, STERILISATION, PRESERVATION, PURIFICATION, CLARIFICATION OR AGEING OF ALCOHOLIC BEVERAGES; METHODS FOR ALTERING THE ALCOHOL CONTENT OF FERMENTED SOLUTIONS OR ALCOHOLIC BEVERAGES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】容器内でのきわめて徹底した酸素の除去が可能
となるとともに、容器内の菌類を熱により死滅させるこ
とができる、酵母混濁ビールの製造方法を提供すること
を主な目的とする。 【解決手段】1.ホップを添加した麦芽汁に酵母を添加
して醗酵させたのち、かくして製造されたビールを適当
な容器に充填することを包含する酵母混濁ビール、とく
に白ビールの製造方法であって、充填前のビールに新た
に酵母ならびに麦芽汁を添加すること、および樽内に存
在するビール中の酵母を充填後24時間以内に、とくに
低温殺菌により、死滅させることを特徴とするビールの
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ホップを加えた麦
芽汁を酵母の添加により醗酵させ、次いで、かくして製
出されたビールを適当な容器に詰めることにより、酵母
混濁ビール、特に白ビールを製造する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】この様な方法は、白ビールないしは小麦
ビール、表面発泡(クロイゼン)ビールその他の酵母混
濁ビールの醸造について、以前から知られており、きわ
めて広く利用されている。貯蔵および輸送の可能性の故
に、ビール醸造所とその周辺地域との結びつきが以前は
空間的に狭くなりがちであったという問題が、大幅に軽
減されたので、今日では、この様なビールは、より長時
間にわたっても貯蔵される様になり、一部は、厳しい気
候条件の下において、遠い外国へも供給されている。 【0003】それとともに、ビールの保存性および無菌
性に対して新たに生じた要求が、相応する措置を必要と
しており、それらの措置は、風味の安定性に関する要求
とは部分的に矛盾するものである。 【0004】一つの本質的な問題は、容器への充填時に
同伴されて取り込まれる空気中の酸素が引き起こす。時
間の経過とともに、容器中に存在するビールがこの酸素
と反応し、それにより風味上の品質が低下する。それゆ
え、瓶への充填に際して、これを真空にし、続いて二酸
化炭素でパージし、二酸化炭素の過圧下に置き、つぎに
ビールを満たすように変ってきている。最後に、瓶は、
王冠により気密状態に閉じられる。しかしながら、この
方法によっても、充填プロセスにおいて、なおある程度
の空気中酸素が瓶に入り込む。 【0005】ビールを缶に充填する場合には、この問題
の重要性が、さらに大きくなる。充填期間中、缶は、そ
の圧縮抵抗力が不足するために、最適の真空にすること
ができず、その上、表面積が相対的に大きいために、瓶
への充填の際よりも実質的にさらに多量の酸素が缶に入
り込むこととなる。 【0006】さらに、ビール醸造技術においては、瓶内
醗酵法が、広く普及している。特に、白ビールの場合、
充填に先立ち、場合によって短時間加熱したビールにさ
らに麦芽汁および酵母が添加される。このとき、瓶内で
は、添加された残余のエキス分が醗酵し、それにより容
器内の酸素が消費される。しかしながら、通常数週間に
わたって進行するこの後醗酵の際に、醗酵副生物も生成
し、且つ消費された酵母がビール中に残留するので、こ
れによって風味上の品質が低下するに至る可能性があ
る。 【0007】遠い外国でビールを販売するためには、さ
らに充填後に容器中の微生物類を熱により、たとえば低
温殺菌により、死滅させて、無菌性を確保し、ビール劣
化性菌類の作用による製品劣化、たとえば風味の悪化な
どを避けることが、重要である。しかしながら、この手
法には、後醗酵のために導入された酵母がもはや効果を
奏することができなくなり、それとともに、容器内の酸
素が除かれなくなるという、重大な短所がある。しか
も、容器内に存在する酸素が低温殺菌時の温度上昇によ
り活性化され、これによりビールの「老化プロセス」が
加速されるに至る。それ故に、ビールは、酸素との相互
作用により、経時的に風味上の品質低下をこうむり、そ
れは、さらに温度の影響および動揺により、増幅され
る。 【0008】他の飲料の一部で実施されている、たとえ
ばアスコルビン酸、すなわちビタミンCなどの作用物質
の添加により、この問題を軽減することはできるもの
の、ビールに対するドイツでの純粋さへの法的要求にか
んがみ、応用されていない。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、容器内でのきわめて徹底した酸素の除去が可能とな
るとともに、容器内の微生物類を熱により死滅させるこ
とができる、酵母混濁ビールの製造法を提供することに
ある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記の課題は、充填前の
ビールに新たに酵母および麦芽汁を添加し、容器内に存
在するビール中の酵母を充填後24時間以内に、とりわ
け低温殺菌法によって死滅させる(すなわち、酵母細胞
の生育を停止させ、完全に死滅させる)ことにより、解
決される。 【0011】 【発明の実施の形態】驚くべきことに、容器内に存在す
る酸素は、所定量の酵母および麦芽汁の添加の後に除去
されうるので、充填と加熱による酵母の死滅化との間の
時間は、比較的短くて十分であることが明らかとなっ
た。それにより、酸素とビールとの相互作用に基づく風
味低下のおそれを除くことができる。 【0012】その上、添加した酵母は、低温殺菌後に製
品中に安定に存在し、それゆえビールの風味品質に悪影
響を及ぼすことがない。さらに、酵母の生育プロセス
は、醗酵が盛んになって副生物の生成が増す前に、適時
に打ち切ることができる。もし、これらの副生物が存在
するならば、消費された酵母と相まって、瓶内醗酵に際
して一定時間経過後に生じる様な風味悪化をもたらすこ
とになるであろう。 【0013】さらに、遠い外国へ輸出する場合にも、こ
の食品の無菌性に関する要求を満たすことができる。こ
の場合に生じる風味悪化の恐れ、さらにはビールにとっ
て有害な菌類による汚染に基づいた容器破損の恐れは、
低温殺菌により回避できる。 【0014】この方法は、ドイツにおけるビールに対す
る純粋さへの法的要求もを顧慮している。 【0015】さらに、目的とする容器内酸素の除去を達
成するために、充填に先立って容器を真空にするという
工程は、もはや必須ではなくなる。しかも、容器の二酸
化炭素による予備洗浄および予備加圧も、行わなくても
よい。かくして、従来法において充填前に実施されてい
た短時間の加熱も、行わなくてもよくなる。 【0016】また、加熱殺菌に際して段階的に行われる
ビールの加温を、16〜25℃の温度域で見られる最適作用
を酵母に発揮させるために、利用することができる。か
くして、殺菌に必要な加温を、酵母生育の間の酸素除去
を調整・制御するために、併せて利用することができ
る。かくして、すべての菌類を最後の加熱により死滅さ
せて、風味の安定したビールを製造することができる。 【0017】死滅化を短い時間内に実施するときには、
さらに有利である。それにより、中間貯蔵のために必要
な時間および空間を実質的に減少させることができる。 【0018】充填装置に組み込んだ連続低温殺菌装置に
より死滅化を行うことにより、プロセスの進行を著しく
加速でき、さらに完全に自動化することができる。 【0019】それと同時に、充填後半時間以内に死滅化
を実施することが可能となり、それにより、中間貯蔵な
いしは待機状態および供給ベルトの緩衝区間を大幅に削
減することができるというさらなる利点が、生じる。そ
れによりプロセスの進行に必要な時間を最適の低い水準
に保つことができる。 【0020】麦芽汁を軽度に予備醗酵させた状態で添加
することにより、酵母の増殖をきわめて速やかに進行さ
せることができ、このことは酸素の速やかな除去を可能
とするものである。 【0021】酵母を同化された酵母(assimilierte He
fe)として添加すれば、さらに有利である。この同化酵
母は、酸素との反応に適合させたものであり、酸素をき
わめて速やかに除去することができる。 【0022】添加した酵母が対数期にあることにより、
これがその最適効果を発揮し、酸素を最大可能速度で除
去することができる。 【0023】3体積%よりも少量の、好ましくは2体積
%未満の、とくに1体積%未満の酵母−麦芽汁混合物の
添加が適しており、酸素の除去を最大限に厳密に制御す
ることができる。低温殺菌後にビール中に残留する酵母
部分ならびに生成した副生物の量は、最小限に保たれる
ので、それによって生じる風味の低下は、きわめて僅か
にとどまる。かくして、本発明による後醗酵によりビー
ル中にとどまる残留物は、それゆえ、ビールの品質を低
下させない。 【0024】添加すべき酵母−麦芽汁混合物を連続酵母
培地から取り出すならば、このことは、一定した高い品
質の混合物を常に入手できるという点で、一層の利益を
もたらすものである。その上、本方法は、容易に自動化
できる。 【0025】以下、図面を参照しつつ、実施例により本
発明をより詳しく説明する。 【0026】図1に示す様に、酵母混濁ビール製造法に
おいては、仕込み場乃至冷却室からのホップ添加麦芽汁
に、対数期の酵母−基質混合物を添加する。 【0027】図2により、いわゆる「指数期」或いは
「対数期」の意義を説明することができる。図2は、静
置培養における麦芽汁中の酵母細胞の数と時間との関係
を示している。この場合の出発点は、12.5%の原麦
汁であり、その中では麦芽汁は、未醗酵の状態にある。
酵母は、いわゆる「純粋培養酵母」として仕込まれ、酵
母細胞の数は、まず誘導期において徐々に増加し、続い
て、この図の表現方式ではほとんど直線状の経過をたど
るきわめて大きい増殖率を示す。この範囲を「指数期」
或いは「対数期」と呼ぶ。この期間は、酵母細胞の一定
した極大分裂率により特徴づけられる。 【0028】続いて、定常期が現れ、そこでは、増殖曲
線がますます平坦になる。この範囲までが酵母の「好気
期」であり、この期間には、酵母細胞の増殖は、酸素消
費をともなって行われる。 【0029】存在する酸素が、酵母細胞増殖の目的に消
費されたときにはじめて、醗酵が実質的に始まり、それ
は酵母の一種の「緊急物質代謝」(Notstoffwechsel)で
ある。すなわち、酵母細胞は好気性環境を好み、酸素の
ない場合の数倍のエネルギ−を発生する。酵母細胞は、
このエネルギ−を指数的増殖のために利用する。最後
に、嫌気性条件のもとで醗酵が行われ、それによって実
質的なアルコ−ル分ならびに高級アルコ−ル、エステル
などの醗酵副生物が生成する。 【0030】図2に模式的なダイヤグラムとして示す増
殖曲線の定常期の後に、今や始まっている醗酵からの代
謝産物による酵母の一種の「自己中毒」が起こる。この
範囲を死滅期と呼ぶ。活性な酵母細胞の数は、その後減
少し、それ以上の醗酵に要する期間は、目に見えて長く
なる。 【0031】ほぼ直線的に上昇する領域である「対数
期」は、風味の安定したビールを得るために、酵母−麦
芽汁混合物を有利に取り出すべき領域である。ここで
は、酵母細胞が最大増殖状態にあり、それゆえ大量の酸
素を吸収できる。 【0032】図1にに示す様に、ホップ添加麦芽汁に酵
母−基質混合物乃至酵母−麦芽汁混合物を添加したの
ち、主醗酵が行われる。糖化された麦芽のでんぷんは、
ここで醗酵を受け、その際に、アルコ−ル、二酸化炭素
および副生物が生成する。このとき、下面醗酵ビールの
場合には、通常約4℃〜10℃の温度範囲が、上面醗酵ビ
ールの場合には、約10℃〜30℃近傍の温度範囲が保たれ
る。実務的には、これらの範囲から部分的に外れること
もある。 【0033】つぎに、消耗した酵母を遠心分離、濾過な
どにより除去し、ついで、新鮮な、醗酵力のある酵母と
交換する。これにより、約20℃〜25℃のいわゆる温暖相
において、ジアセチル分解を行うことができる。ジアセ
チルは、風味上の理由から望ましくない醗酵副産物であ
る。 【0034】これに続くいわゆる寒冷相において、通常
−2℃〜8℃の温度で、ビールの安定化乃至熟成が行われ
る。これに続く遠心分離(或いは濾過)機および混合タ
ンク乃至混合装置により、ビールの所定の酵母細胞数お
よび濁度に調整する。 【0035】続いて、短時間の加熱を行う。これは、場
合によっては存在することがあるビールに有害な微生物
および酵母を死滅させて、微生物学的な保存性を安定化
するのに役立つ。この短時間加熱工程は、続いて低温殺
菌を実施する場合には、行わなくてもよい。 【0036】他方では、対数期にある酵母−基質混合物
を添加しつつ、明瞭に定義される「後醗酵」を達成する
ために、該混合物を利用する。この混合物の正確な配量
により、目的とするビールの酸素含量の減少が達成さ
れ、それにより、風味の安定した保持性が一層高まる。 【0037】後発酵のために添加した酵母−麦芽汁混合
物が、容器内、たとえば缶内で所望通りに十分な効果を
発揮する様に、該添加は充填のすぐ前にはじめて行う。 【0038】ビールは、充填工程において、容器に、こ
の例では缶に充填される。続いて、容器は、連続低温殺
菌装置へとさらに運搬され、そこで、微生物の加熱滅菌
が行われる。この低温殺菌は、主として缶入りビールお
よび輸出用ビールの場合に行われる。 【0039】充填に先立って添加された酵母−基質混合
物は、添加配量装置と低温殺菌装置との間での短い時間
内に、容器中になお存在する酸素と反応する。酵母は、
対数期にあるので、それは多量の酸素を吸収し、これを
酵母細胞の増殖のために利用する。 【0040】この範囲内での温度の推移を図3にダイヤ
グラムとして示す。約3℃の充填温度から出発して、温
度は、約20分の時間内に、室温のためにわずかだけ約6
℃にまで上昇する。容器は、つぎに低温殺菌装置に達
し、上方からの温水の流下により、段階的に加温され
る。このとき、温度は、まず約18℃まで上昇する。この
温度領域において、酵母細胞は最適な作用を発揮するこ
とができ、ますます酸素を消費することができる。 【0041】低温殺菌装置中でさらに温度上昇が約35℃
まで進行するうちに、酵母細胞の増殖が一層進行し、容
器内の酸素量がますます減少する。このときに、28℃と
いう最適増殖温度を通過する。 【0042】約40℃の温度水準から出発して、低温殺菌
装置内でさらに約48℃まで加温される間に、酵母細胞
は、増殖を停止し、低温殺菌装置内での最終温度約65℃
で完全に死滅する。低温殺菌装置内での熱による死滅の
ための温度は、この例では、約20分の間に達成される。 【0043】かくして、低温殺菌装置内での加温相の間
の好適な条件および正確な量の酵母−基質混合物の配量
により、容器内酸素は、図4にダイヤグラムとして示し
たところに従って、ほとんど完全に代謝的に消費されう
る。 【0044】添加した酵母細胞は、それらの増殖過程の
定常期(図2参照)に達する前に低温殺菌によって実質
的に死滅するので、醗酵はほとんど起こらず、それゆ
え、望ましくない副生物の生成は、大部分防止できる。 【0045】低温殺菌によって、いまだ増殖期にある酵
母は死滅し、かくしてビール内に安定な形で存在する。
それゆえ、消耗し、醗酵を終えた酵母、それらの分解生
成物および場合によっての醗酵副生物による風味品質の
悪化を防止できる。 【0046】低温殺菌後、温度は、図3に示すダイヤグ
ラムに従って、ふたたび段階的に低下させられる。 【0047】図5に示すダイヤグラムからわかるよう
に、この過程の間に、残留エキス分は約2.58g/100mlか
ら約2.50g/100mlに低下する。図6に示すダイヤグラム
から明らかな様に、醗酵の際に生成した二酸化炭素は、
同時に、ごく僅かながら、約5.0g/lから約5.3g/lへと上
昇する。 【0048】容器内の二酸化炭素分は、とくに缶の場合
に問題となる。すなわち、値が高すぎる不都合な状況下
では、低温殺菌装置内で膨張する可能性があり、極端な
場合には缶の破裂に至る可能性があるからである。 【0049】図3〜6のダイヤグラムからさらにわかる
ように、充填から約40分で低温殺菌装置内での最高温度
約65℃に到達する。しかしながら、図4からは、約1/2
時間後、酵母細胞の増殖に最適の温度範囲を通過後に、
すでに酸素含量が完全になくなっていることがわかる。 【0050】 【実施例】以下、白ビールの配量充填のための数値例に
基づいて、本発明を明らかにする。 【0051】実施例:配量充填 (原麦芽汁12.5%)充填すべきビール CO2含量: 5.0g/l 酵母細胞数: 1.0x百万個/ml 残留エキス: 2.5g/100ml添加物 酵母/麦芽汁混合物 酵母細胞数: 90x百万個/ml 残留エキス: 10.0g/100ml 1体積%の酵母/麦芽汁混合物の添加後 酵母細胞数: 約1.9x百万個/ml 残留エキス: 約2.58g/100ml いくつかの老化成分の挙動に基づいて、生産過程の間の
酸素負荷を説明することができる。これから、ビールの
風味安定性を逆推理することができる。このための典型
的な指標成分は、3−メチルブタナールと2−フェニル
エタナールであり、つぎの実施例では、これらの指標成
分の合計を風味安定性の尺度とする。 【0052】実施例:酸素指標 酸素指標の合計 風 味 低温殺菌前: O−ビール 10μg/l 純粋 V−ビール 10μg/l 純粋 低温殺菌および老化後: O−ビール 70μg/l 明瞭な酸化 パン状 V−ビール 35μg/l 純粋 上記において、O−ビールは、酵母/麦芽汁混合物を添
加しなかったビールを、V−ビールは、充填前に酵母/
麦芽汁混合物を添加したビールを、それぞれ表わす。 【0053】この例から、充填前に酵母/麦芽汁混合物
を添加するとき、老化成分が明瞭に減少することが認め
られる。それゆえ、ビールの風味安定性が著しく改善さ
れる。 【0054】本発明は、ここに示した実施例のほかに、
酵母混濁ビール製造法のためのさらに一連の構成上の付
加を可能にする。 【0055】たとえば、酵母−麦芽汁混合物を、連続酵
母培養からも採取できる。静置培養では、酵母密度が増
大し、基質濃度が減少するために培養条件が常に変化す
るが、連続培養では、条件が望ましい範囲内に維持され
る。さらに、所望の範囲(通常は対数期)が、新しい、
新鮮な麦芽汁基質中への酵母細胞のくり返しての移入に
より、長時間持続する。新しい培養液乃至麦芽汁を酵母
集団に連続的に添加し、同程度に消耗した懸濁液を排出
させることもできる。それにより、酵母培養内の条件は
ほぼ一定にとどまり、一定した品質の酵母−麦芽汁混合
物を得ることができる。同時に、酵母細胞の増殖が、そ
れゆえ酸素消費もまた、最適範囲内に保たれる。従っ
て、プロセスをより一層自動化することができる。 【0056】実際に、充填装置と低温殺菌装置との間の
移動のための所要時間も、20分よりも実質的に短縮でき
る。プラントの配置および構成にもよるが、充填された
容器が、充填装置から低温殺菌装置までの間を例えば3
分間以内に輸送されることもあり得る。 【0057】さらに、本方法は、缶への充填に限定され
るものではなく、瓶、樽、さらにはコンテナーへの充填
にも適用できる。 【0058】ここに示した充填前の短時間加熱を完全に
なしで済ますこともできる。ただし、それにより、低温
殺菌前の最終の後醗酵を相応した高い正確さで実施でき
ないという可能性も、生じる。 【0059】主醗酵乃至低温相後に用いる遠心分離機の
かわりに、濾過機または他の適当な分離システムを組み
入れることもできる。 【0060】対数期の酵母−基質混合物を利用できない
場合には、後発酵が行われるためにより長い時間が必要
となろう。これは、充填装置と低温殺菌装置との間の待
機状態または遅延ベルトによって達成できるであろう。 【0061】本発明は、かくして、充填時に必然的に容
器内に入り込む酸素をほとんど完全に除去するととも
に、それにもかかわらず、充填設備に組み込まれた連続
低温殺菌を行うことを可能にするところの酵母混濁ビー
ル、とくに白ビールの製造法を提供する。それによっ
て、缶入りビールとしての販売に適し、遠い外国への輸
出にも適した、無菌で、きわめて風味の安定したビール
を製造することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明による酵母混濁ビール製造法のフローシ
ートを示す。 【図2】本発明における酵母細胞の増殖の経過を示すダ
イヤグラムである。 【図3】充填装置と低温殺菌装置との間での温度の推移
を示すダイヤグラムである。 【図4】図3に対応しての容器内酸素含量の推移を示す
ダイヤグラムである。 【図5】図3に対応しての容器内残留エキス含量の推移
を示すダイヤグラムである。 【図6】図3に対応しての二酸化炭素含量の推移を示す
ダイヤグラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クラオス ヴォイテネク ドイツ 90763 フュルト ダンバハー シュトラーセ 87 (72)発明者 ハンス−ギュンター ロテール ドイツ 90427 ニュルンベルク プファ ンデカーシュトラーセ 7 (72)発明者 ヨッヘン シュプロッテ ドイツ 90408 ニュルンベルク シュベ ッペーマンシュトラーセ 26 (72)発明者 ゲオルク ランメルマイアー ドイツ 92283 ラウターホーフェン ペ ッテンホーフェン 22

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】ホップを添加した麦芽汁に酵母を添加して
    醗酵させたのち、かくして製造されたビールを適当な容
    器に充填することを包含する酵母混濁ビール、とくに白
    ビールの製造方法であって、充填前のビールに新たに酵
    母ならびに麦芽汁を添加すること、および容器内に存在
    するビール中の酵母を充填後24時間以内に、とくに低
    温殺菌により、死滅させることを特徴とするビールの製
    造方法。 【請求項2】死滅化を充填後6時間以内、好ましくは3
    時間以内、特に1時間以内に実施することを特徴とする
    請求項1の方法。 【請求項3】死滅化を充填設備に組み込まれた連続低温
    殺菌装置により実施することを特徴とする請求項1また
    は2の方法。 【請求項4】死滅化を、充填後半時間以内に実施するこ
    とを特徴とする請求項1の方法。 【請求項5】麦芽汁を軽度の予備醗酵状態で添加するこ
    とを特徴とする請求項1の方法。 【請求項5】酵母を同化された酵母として添加すること
    を特徴とする請求項1の方法。 【請求項7】添加される酵母が対数期にあることを特徴
    とする請求項6の方法。 【請求項8】酵母−麦芽汁混合物の添加量が3体積%未
    満、好ましくは2体積%未満、とくに1体積%未満であ
    ることを特徴とする請求項1の方法。 【請求項9】酵母−麦芽汁混合物の添加分を連続酵母培
    養から採取することを特徴とする請求項1の方法。
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