JP2931954B2 - 発泡性を有する清酒の製造法 - Google Patents

発泡性を有する清酒の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は清酒に炭酸ガスを内
包させた発泡酒の製造方法である。
【0002】
【従来の技術】清酒に発泡性を持たせる方法は、従来よ
り種々開発されてきた。1番目は出来た清酒に炭酸ガス
を吹き込む方法。2番目は密閉型耐圧醪発酵タンクで後
発酵させる方法。3番目は販売容器内での後発酵があ
り、これは異種類での酒類ではシャンパンの例などがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記1番の炭酸ガス吹
き込み方法はアルコールを含有する飲料では、その呈味
性において苦みを生じやすく、かってパンチメイトとし
て開発された経緯があったが、市場での定着性をみず消
滅している。
【0004】2番の耐圧密閉タンクでの後発酵は、酒税
法とその関連法令が技術上の困難性を高める原因になっ
ている。すなわち火落ちの危険回避と、残糖管理を目的
として加熱殺菌をした清酒に新たに酵母もしくは、発酵
途上の酒母や醪の混和を認めておらず、後発酵を確保す
る酵母濃度を得られないのがその理由である。また、残
糖管理においても発酵の進行途上であることから嗜好飲
料としての成分調整が極めて難しい。
【0005】3番の瓶内発酵においても、2番に挙げた
問題点が同様にあるほか、個々の容器の後発酵の均質性
が得にくいという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決する具
体的な方法として本発明は上槽時に酵母の生菌体が所定
量含まれる検定酒を得(搾り袋方式の上槽であれ、連続
上槽圧搾方式であれ粗い濾し方をすると得られる)最終
商品を前提にしたアルコール度数調整を行った後、攪拌
をしながら販売容器に充填を行う。この際、酵母菌体濃
度は概ね10細胞/mlに調整し、容器個体でのバラ
ツキがないように厳重な管理を要する。
【0007】また、アルコール度数が高い場合(20%
前後)は、そのアルコール自体が後発酵の阻害要因とな
るので、希釈しアルコール度数を15%以下に調整して
やることが望ましい。また残存している非発酵性のオリ
ゴ糖が活性の残っている糖化酵素により糖化された資化
性糖になるので、後発酵の初発糖濃度は十分であり補糖
などの必要はない。期待する炭酸ガス圧を得るための後
発酵はそれに伴ってアルコールを発生させるがこの量は
分析誤差の範囲の増加であり、販売容器に表示したアル
コール度数の変更を生じさせるほどのものではない。
【0008】充填密栓された販売用容器は、一定期間一
定温度に保たれた後発酵をさせる。その間、経時的に炭
酸ガス圧が高くなり、所定のガス圧を得たところで殺菌
し、後発酵を終了させる。この際、ガス圧が低すぎても
発泡性の効果が少なく、また高すぎると開栓時に吹きこ
ぼれ等の問題が生ずるので、後発酵終了時点のガス圧は
厳重に設定されることを要する。
【0009】後発酵を終了する手段として加熱殺菌をす
るが、ここで酵母は完全に死滅していなければならな
い。死滅した酵母は、自己消化しやすく製品の品質劣化
の要因になるので、速やかに冷却をする必要がある。販
売用容器に損傷のない条件下で殺菌直後に急速冷却し、
品質の安定を図る。
【0010】
【発明の実施の形態】アルコール濃度と活性酵母菌体を
一定濃度に調整した清酒を、充填中に酵母菌体の沈降に
伴う菌体濃度のバラツキがでないよう攪拌しながら均一
な状態で販売用容器に充填し、一定期間、各容器ごと温
度差が生じないよう後発酵せしめ、所定のガス圧が得ら
れた後、加熱殺菌を行い後発酵を終了させる。殺菌終了
後急冷し酒質の劣化を防ぎ安定を図る。
【0011】
【実施例】遊離活性酵母が懸濁している清酒をうるとこ
ろから始まるが、これは一般的な製造方法による醪を粗
濾しして得る。この醪は純米酒、本醸造酒等の製法の違
いや合成酒、雑酒等の酒類の種類の違いを問わない。粗
濾しについては目の粗い濾材を用いたり、目の粗さが一
般的である場合は圧搾時に強めの圧力を与えると得られ
る。
【0012】このようにして得られた酵母懸濁清酒を一
定時間静置すると固形分は沈降し上澄部分と滓の部分に
分離が見られる。上澄部分を別の容器に移すと、滓の部
分はかなり酵母濃度の高い酒類となる。この濃厚な酵母
懸濁酒類に未殺菌の酒類と水を計算量加え充填に供す
る。この段階の酒類の生酵母菌体濃度は以後の後発酵の
速度を律する要素になるので厳密に設定される必要があ
る。
【0013】後発酵に供される発酵性糖の存在している
必要があるが、適度のガス圧を得るため発酵に要する糖
の量に関しては通常は補糖の必要性はなく、またこの段
階での補糖は酒税法上認められていない。
【0014】充填に際しては、容器ごとの酵母菌体濃度
のバラツキを防ぐため攪拌をしながら充填に供する。充
填された販売用容器は温度の均一性が保たれる環境で後
発酵が進められるが、菌体濃度3.5×10細胞/m
l、品温13℃、72時間で後発酵の進行によって発生
した炭酸ガスは2.0kg/cmのガス圧になる。後
発酵の期間中は各容器ごとの温度の均一化に十分留意す
る必要がある。
【0015】後発酵終了点は常法で測定した時1.5〜
2.0kg/cmのガス圧に達したところとするが、
2.0kg/cm越えると開栓(開缶)時に噴きこぼ
れの可能性が増してくる。また1.0kg/cm以下
では低温(品温5℃)にして飲用に供した時、発泡性が
顕著にあらわれない。以上の理由で後発酵終了の目安は
1.5〜2.0kg/cmのガス圧に設定をした。
【0016】このような状態になった当該品は後発酵終
了させるために加熱殺菌を行う。加熱殺菌条件は67℃
±2℃で10分間である。当該品は多量の酵母菌が懸濁
しているので、殺菌条件が十分保持されないと殺菌の目
的が達しない危険性があり、この段階で生菌が残ってし
まうと後発酵が継続されてしまい異常に内圧が高まるの
で注意を要する。
【0017】このようにして加熱殺菌された当該品は、
死滅した酵母を多量に含むため酒質の維持のためには急
冷する必要がある。容器に破損が生じない範囲の可及的
速やかに冷却操作を施す必要がある。この冷却方法はバ
ッチ式でも連続式でも、目的が達せればどの方法でも構
わない。
【0018】当該品の一般成分の一例を示す。炭酸ガス
圧1.9Kg/cm,日本酒度+4酸度1.3ml、
アミノ酸度1.1ml、アルコール分12.7%、直接
還元糖分1.5%を有している。
【0019】
【発明の効果】本発明によって得られた発泡性を有する
日本酒は、清酒としての本来の特徴を損なうことなく発
泡性を有しているので、低アルコール(12%以下)で
あっても清酒としての味わいを十分備え、かつ炭酸ガス
の効果により、飲用時においては致酔性が早く実現し、
しかも酔いざめがさわやかである。また酵母菌体を主体
とする固形分が含まれていることで酒質にコクを与え、
存在する炭酸ガス圧の刺激と相まって従来はなかった斬
新さをその味わいに与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12G 1/00 - 3/12 JICSTファイル(JOIS) JAFICファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 醪を上槽する際遊離活性酵母を含んだ清
    酒を得、アルコール度数等の成分を販売段階の規格に調
    整し、酵母菌体濃度の均一性を確保しながら販売用容器
    に充填後、各容器の温度の均一性を保ちながら後発酵せ
    しめ、所定の炭酸ガス圧を与えた発泡性を有する清酒の
    製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1の活性酵母を含んだ清酒の後発
    酵の開始を容易にするため、加水してアルコール度数を
    低下させ、後発酵に導いて得る発泡性を有する清酒の製
    造法。
  3. 【請求項3】 請求項2で得た製品を加熱処理によって
    殺菌し、後発酵を終了せしめ、直後に急速冷却すること
    によって製品の酒質の安定を図り、安定度の高い発泡性
    を有する清酒の製造法。
JP34468095A 1995-11-24 1995-11-24 発泡性を有する清酒の製造法 Expired - Fee Related JP2931954B2 (ja)

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Title
日本醸造協会誌,Vol.87[5](1992)p.394−396
農大醸友会誌,Vol.34(1993)p.10−12

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