JP2023511312A - 高グラビティビールをスピリッツに加工するための方法およびシステム - Google Patents

高グラビティビールをスピリッツに加工するための方法およびシステム Download PDF

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Abstract

ビールを加工して酸素安定性のある長い保存寿命のスピリッツにする方法およびシステムが提供される。このプロセスは、ビールに酸素を導入すること、ビールを所定の温度範囲内の温度に加熱すること、およびビールを所定の温度で数日間熟成させることを含む。この熟成過程で、ビールは酸化したビールスピリッツに変化する。ビールスピリッツを室温まで冷却し、その後一定期間チルドして、ビールスピリッツから不要な沈殿物と副産物を分離する。ビールスピリッツをチルドした後、ビールスピリッツを少なくとも1つのフィルターに通して沈殿物を除去し、複雑な味と匂いのプロファイルを有する透明で濾過されたスピリッツを供する。【選択図】図1

Description

本出願は、2020年1月17日に出願され、「高グラビティビールをスピリッツに加工するための方法およびシステム」と題した米国仮出願番号62/962328に対して、35 U.S.C.第119(e)に基づき利益と優先権を主張し、教示する全ておよび全ての目的のため、その開示内容全体が参照により全体として本明細書に組み込まれる。
本開示は、ビールの処理に関し、特に、ビールをスピリッツに変換する温度制御熟成処理プロセスに関する。
バッチ間で高品質の風味と一貫性を維持することは、すべての醸造者の目標である。過去40年間で、ビール醸造者は、ビールの風味、匂い、および透明度へのダメージを避けるために、醸造および/または保存のさまざまな段階の間に酸素への曝露を制御することが重要であることを学んだ。具体的には、酸素にさらされると、ビールの主要な成分の多くで酸化反応が起こり、味が悪くなり、それによって保存寿命が短くなる。
保管したビールの温度が上昇するにつれて、および/またはビールを保管する時間が増えるにつれて、ビールの劣化も進む。熱、時間、および酸素が、ビールの風味を劣化させる主な要因である。これらの劣化した風味は、ボール紙、紙、ブレディー、および/またはキャラメルの味をビールに与えることに関連している。熱、時間、および酸素もヘイズの形成を促進したり、逆にビールの透明度を低下させる。このビールの濁度の増加は、ほとんどのビールスタイルでの保存期間の損失としてもみられる。
酸化が風味および保存期間に有害であると考えられているビールとは対照的に、例えば、ランチョワイン、ポート、シェリー、ウィスキー、コニャック、ブランデー、およびラムなどのいくつかのアルコール飲料は、酸化を取り入れて複雑な風味および匂いのプロファイルを得る。ビールとは異なり、これらの意図的に酸化されたアルコール飲料は、酸化による飲料の品質の低下を恐れることなく、時間をかけてボトルを繰り返し開閉し、数か月または数年にわたって飲料を消費することができる。
ある実施形態では、本開示は、ビールの熟成中の酸化を受け入れることによってビールから作られたスピリッツを提供する方法およびシステムに関する。いくつかの実施形態では、ビールをスピリッツに変換するための方法であって、熟成タンクにビールを導入すること、熟成タンク内のビールを制御された温度に加熱することであって、前記制御された温度が45℃~50℃の範囲であること、熟成期間中、熟成タンク内のビールの制御された温度を維持すること、熟成タンク内にある間にビールに酸素を導入することであって、熟成期間中にビールはスピリッツに変化すること、チル期間に-6℃~-2℃の範囲のチル温度でスピリッツを保持すること、および濾過システムを通してスピリッツをくみ上げることを含む、方法が供される。
ある実施形態では、ビールをスピリッツに変換するためのシステムであって、20体積%~54体積%のアルコールを有するビールを供する供給ストリーム、45℃~50℃の範囲内の高温(または昇温;elevated temperature)に設定された加熱タンクであって、所定の熟成期間に供給ストリームから受けとった前記高温でビールを保持する、加熱タンク、加熱されたタンク内に保持されている間にビールに酸素を導入する酸素導入システムであって、ビールが300ppbから2000ppbの範囲の溶存酸素濃度を含むように酸素がビールに導入され、所定の熟成期間に、ビールがスピリッツに変わる、酸素導入システム、-6℃~-2℃の範囲内の温度に設定されたチルドタンクであって、加熱タンクから受けとったスピリッツを所定のチル期間保持する、チルドタンク、流体流路内に配置された一連のフィルター要素を含む濾過システム、液体流路を通じた濾過システムを介して所定のチル期間の満了後にチルドタンクからスピリッツを搬送するポンプ、および濾過システムを通じてくみ上げられたスピリッツを保管する収集タンクを含む、システムが供される。
ある実施形態では、少なくとも24体積%のアルコールを有するビールを受けとること、ビールを中間バルク容器に注ぐこと、脱気液を用いてビールを21体積%のアルコールに希釈すること、希釈したビールを保持タンク内で45℃~50℃の温度で7日~21日間の熟成期間の間熟成させること、保持タンク内にある間にビールに酸素を導入することであって、ビールが300ppb~2000ppbの範囲の溶存酸素濃度を含むように酸素がビールに導入され、酸素の導入と熟成が共にビールをスピリッツに変える、こと、スピリッツを45℃未満の温度に冷却すること、24時間~72時間のチル期間の間に-6℃~-2℃の零下(または氷点下またはサブゼロ;subzero)温度までスピリッツをチルすること、0.5ミクロン~5ミクロンの濾過サイズを有する濾材を通してチル化されたスピリッツを濾過すること、濾過されたスピリッツを保管容器に搬送すること、および濾過したスピリッツに風味抽出物を加えることを含む、方法が供される。
図1は、本開示の実施形態に従ったビールをスピリッツに加工するための方法のフロー図である。 図2は、本開示の実施形態に従ったビールスピリッツ加工システムのブロック図である。 図3は、本開示の実施形態に従った例示的なコントローラーを示すブロック図である。
ビールの酸化はこれまで回避されてきたが、本開示の実施形態は、複雑な風味および匂い(または香り;aroma)のプロファイルを有する酸化されたビールからスピリッツ(または蒸留酒;spirit)を生成するために、酸化を包含し、促進または誘導さえするプロセスを記載する。酸化は、ビールを酸素(例えば、O)および/または1つ以上の酸化化合物に曝露ことによって誘導され得る。この曝露は、特に限定されないが、(例えば、酸素化された雰囲気にさらされる大きなヘッドスペースを有するタンクなどを介して)ビールと環境中の空気との間の受動的接触、ビールへの加圧酸素を注入すること、(例えば、バブラー、空気拡散エアレーター、またはその他の通気システムなどを介して)ビールに酸素を注入すること、酸素化化合物 (例: オゾン、空気、過酸化物、過酸化水素、植物由来の副産物など) をビールに追加することなどを含む。
本開示の実施形態は、ビールをスピリッツに加工するためのシステムおよび方法に関連して説明される。本明細書で使用される用語「ビール」およびその変形内容は、ノンアルコール、および約5%~14.9%のABVを有するビール (例えば、高グラビティ(または比重;gravity)ビール)、約15%~23.9%のABVを有するビール(例えば超高(very high)グラビティビール)、および/または約24%~54%以上のABVを有するビール(例えば極高(ultra high)グラビティビール)などのアルコールの割合を含む任意の体積%のアルコール (またはアルコール・バイ・ボリューム;ABV) の、任意の種類の穀物(例えば、ラガー、エール、ポーター、ボック、スタウト、小麦ビールなど)、または他の酵母発酵麦芽から醸造された飲料を指し得る。本明細書に記載の方法およびシステムは、限定されないが、0.05%を超えるABVを有するビールを含む任意のABVのビールに適用され得ることを理解されたい。
ある実施形態では、ビールは5%ABV以上で受け取ることができる。一実施形態では、ビールは、24%ABV以上で受け取ることができる。ビールは、24%以上のABV に達するまで脱水される場合がある。いくつかの実施形態では、脱水は、逆浸透(RO)、正浸透(FO)、および/または組合せ(例えば、RO/FOなど)の脱水プロセスを含み得る。理解できるように、ABVが24%以上のビールは可燃性であり得る。いくつかの実施形態では、ビールは24%未満のABVに希釈され得る。例えば、ビールは、15%ABV、18%ABV、20%ABV、21%ABV、ならびに/またはこれらの値の範囲内のいくつかの他のABV値、および/もしくは24%ABV未満の任意の値に希釈され得る。一実施形態では、ビールに脱気水、またはビールのABVを所定のABV量に調整できる任意の他の水または液体を加えることによって、ビールは約21%ABVに希釈され得る。一実施形態では、ビールは、脱気液(DAL)を使用して希釈することができる。いずれにせよ、ビールは、安全な取り扱い要件、可燃性の問題、および/または最終のABVの考慮事項に基づいて、所定のABV量(例えば、約21%ABV以下など)に希釈され得る。
次に、ビールは熟成期間の間高温で熟成され得る。熟成期間は、3日を超える任意の期間であってよく、一実施形態では、約7日~21日の期間であってよい。この熟成期間中、酸素は、1つまたは複数の技術によってビールに導入され得る。例えば、酸素は、通気、注入、投入、および/またはビールと酸素との間の他の接触によって導入され得る。場合によっては、酸素は、ビールと混合される酸素化化合物の一部として導入され得る。酸素の導入は、ビール中の溶存酸素濃度を増加させ、時間の経過とともに熟成する間にビールの酸化を誘発する。この酸素の導入は、熟成期間中に連続的または周期的であり得る。さらに、ビールへの酸素の導入は、ビールを許容可能な酸素濃度範囲内(例えば、飽和未満)に維持するために、(例えば、フィードバックループなどに基づいて)制御され得る。例えば、溶存酸素濃度は、8ppm~32ppmの間で8ppm、32ppmを含む任意の濃度値に制御することができる。一実施形態では、溶存酸素濃度は、300ppb~2000ppbの範囲であり得る。高温は約45℃~50℃に設定することができ、数度の増減が可能である。一実施形態では、高温は約40℃~60℃の温度範囲内の値に設定することができる。いくつかの実施形態では、ビールは熟成期間全体にわたって高温に維持され得る。高温での熟成はビールの酸化を促進する。具体的には、高温はさまざまなポリフェノール/タンパク質複合体の酸化とビール中のコロイド安定性を促し得る。加えて、または代わりに、この熟成プロセスは、ストレッカーアルデヒド、メイラード化合物、フラノン、および/またはビール中に他の酸素生成風味化合物を生成し得る。
熟成期間が完了した後、ビールは、室温まで(例えば、約20℃~25℃までの温度まで)、または高温 (例えば、45℃~50℃または 40℃~60℃の範囲内の他の値など)よりも低い他の所定の温度まで冷ますことができる。この冷却は時間的に重要ではないが、必要に応じてビールを自然に冷やし得る。
室温まで冷却すると、ビールを(例えば、摂氏で測定された)零下(または氷点下又はサブゼロ;subzero)の温度までチル化(急冷または冷却;chilled)され得る。一実施形態では、零下温度は、-10℃~-1℃の間、および/またはこれらを含む値に設定することができる。いくつかの実施形態では、ビールは、-6℃~-2℃の間の温度にチル化され得る。いくつかの実施形態では、ビールはチル期間の間、この温度範囲内またはほぼこの温度に保持され得る。一実施形態では、このチル期間は、8時間より長い時間であってよい。いくつかの実施形態では、チル期間は約24時間~72時間の持続時間であってよい。とりわけ、チル期間中のこのチル化は、ビールからのポリフェノール/タンパク質複合体の沈殿(例えば、チルヘイズ(または寒冷混濁;chill haze))を推し進める。
次に、複合体をろ過して、ビールから生成された風味のあるスピリッツを残すことができ、これは、追加の風味化合物、抽出物などで増強することができる。ある実施形態では、スピリッツは、(例えば酸素が安定している)スピリッツ、食前酒、食後酒などの常温保存可能な飲み物として瓶詰めされ梱包され得る。
図1を参照すると、ビールをスピリッツに加工する方法100のフロー図が、本開示の実施形態に従って示される。一実施形態では、方法100は、約20%ABV以上のビールを受け取ることから始まる(ステップ104)。ビールは、脱水されたまたは脱水和化されたビールに対応し、ビール中のABVが高い。いくつかの実施形態では、ビールは、1つまたは複数の流体ライン、パイプ、タンクなどを介して供され得る。例えば、ビールは、製造源または醸造源から流体ラインに沿ってくみ上げられるか、搬送されてもよい。一実施形態では、ビールは別個の袋(例えば、20Lの袋など)で受け取ることができる。個別の袋にビールを包装することで、可燃性および/または流体制御の観点から、ビールを安全に取り扱うことができる。いくつかの実施形態では、ビールは、RO、FO、またはRO/FO濃縮バッファタンク、ユニット、またはパイプから直接、パイプラインを介して連続的に供されてよい。
ある実施形態では、方法100は、ビールを20L袋から中間バルクコンテナ(IBC)またはトートに注ぐ(または静かに注ぐまたはデカントする;decant)こと(ステップ108)によって継続する。一実施形態では、IBCは、金属製の囲いケージなどを備えた1000Lのタンクに対応し得る。ビールは液体ラインを通してIBCに移し得る。適切な流体流量を確保および/または維持するために、流体ラインにセンサーを取り付けることができる。
一実施形態では、ビールは、24%ABV以上で受け取ることができる。上述のように、24%ABV以上で受け取ったビールは可燃性があり、ビールの発火を防ぐために、多くの予防策と技術が実行され得る。この例では、方法100は、例えば脱気水またはDALを用いて、24%ABVビールを21%ABVビールに希釈すること(ステップ112)によって継続することができる。いくつかの実施形態では、24%ABVのビールは、
通常の水を使用して、または加工後の消費に許容される任意の他の希釈液(例えば、DALなど)で希釈され得る。とりわけ、この希釈により、ビールの全体的なABVが 24% (またはそれ以上) から約21%に調整され、それによってビールの可燃性が低下する。
次に、方法100は、ビールを高温で所定の時間熟成させること(ステップ116)によって進行する。具体的には、加熱要素(例えば、加熱タンクなど)を使用してビールを45℃~50℃まで加熱し、その高温で7日から21日間保持し得る(例えば熟成し得る)。この所定時間の間、酸素をビールに導入することができる。酸素は、通気、注入、投入、および/またはビールと酸素との間で行われる他の接触によって導入され得る。場合によっては、酸素は、ビールと混合される酸素化化合物の一部として導入され得る。酸素の導入は、ビール中の溶存酸素濃度を増加させ、時間の経過とともに熟成する間にビールの酸化を誘発する。この酸素の導入は、熟成期間中、連続的または周期的であり得る。さらに、ビールへの酸素の導入が、ビールを許容可能な酸素濃度範囲内(例えば、飽和未満)に維持するために制御され得る。溶存酸素濃度の制御は、例えば、ビールと接触している溶存酸素センサーを介して、溶存酸素濃度レベルを測定することを含み得る。溶存酸素センサーは、酸素がビールに導入される速度を調整できるコントローラーと通信し得る。測定された溶存酸素濃度に基づいて、コントローラーは、(例えば、測定された溶存酸素濃度が閾値を超える場合などに)ビールへの酸素の導入を減少させ、(例えば、測定された溶存酸素濃度が閾値を下回る場合などに)ビールへの酸素の導入を増加させ 、および/または(例えば、測定された溶存酸素濃度が許容濃度範囲外である場合に)ビールへの酸素の導入を停止する。この導入速度は、ビールが熟成している間に周期的または連続的に制御され得る。一実施形態では、ビールは、ビールの特定の体積において300ppb~2000ppbの範囲の溶存酸素濃度を有するように維持されおよび/または制御され得る。この熟成プロセス (例えば、時間をかけて(またはゆっくり時間をかけて、または長い期間をかけて、または徐々に;over time)酸素化されたビールを高温に維持すること) は、ポリフェノールの酸化を促進し、ろ過により除去され得る固体へのポリフェノールとタンパク質の複合体形成を促進し、コロイド安定性が大幅に向上する。熟成プロセスは、ストレッカーアルデヒド、メイラード化合物、フラノン、および/または他の風味化合物の形成も促進する。この点で、酸化熟成ビールはビールスピリッツと呼ばれ得る。
熟成プロセスの後、方法100は、ビールスピリッツを室温まで冷却させること(ステップ120)によって進行する。ある実施形態では、ステップ120は、加熱要素によって生成された熱をオフにし、ビールスピリッツを高温(例えば、約45℃~50℃)から室温(例えば、約20℃~25℃等)まで時間をかけて冷却することを含み得る。加熱要素によって生成された熱の除去と、時間をかけた徐冷は、自然冷却プロセスと呼ばれ得る。いくつかの実施形態では、冷却要素(例えば、冷却コイル、冷却タンクなど)を使用してビールスピリッツを積極的に冷却することによって、ビールスピリッツを高温から冷却することができる。
次に、方法100は、例えば約-6℃~-2℃の温度範囲の零下のチル温度(急冷温度または冷却温度;chill temperature)までビールスピリッツをチル化し、約24時間から72時間またはそれ以上のチル期間(急冷期間または冷却期間;chill period)ビールスピリッツをチル温度に維持すること(ステップ124)によって継続する。ビールスピリッツは、例えば、冷却ユニット、チラー、チルド保持タンクなどの冷却システム、および/またはそれらの組合せを使用してチル化され得る。一実施形態では、冷却システムは、チラーによって温度制御されるタンクまたは流体ラインを含み得る。チラーは、グリコールを含み、または、ビールスピリッツを収容するチルド保持タンクの一部を包む1つ以上の冷却剤ラインを有する他の冷却システムを含み得る。一実施形態では、チラーは、プレートとフレームの熱交換器を含み得る。例えば、ビールスピリッツが熱交換器の一方の側を流れ、冷却剤(例えば、グリコールなど)が熱交換器の他方の側を流れ、それによってビールスピリッツをチル温度まで冷却することができる。ビールスピリッツをチル温度で保持または維持すると、熟成プロセス中に形成されたポリフェノール/タンパク質複合体の沈殿が生じる。場合によっては、ビールスピリッツをチルド保持タンク内に「保持する」ことは、チルド保持タンク内の1つまたは複数の流体ラインに沿ってビールスピリッツをゆっくりポンピング、移動、または搬送することを含み得る。別の言い方をすれば、ビールスピリッツは、チル期間中、チルド保持タンク内で静的な、または動かない状態に留まる必要はない。
十分に冷却され、チル期間の間保持されると、チル温度のビールスピリッツ(例えば、チルドされたビールスピリッツ)は濾過システムに送られる(ステップ128)。一実施形態では、チルドビールスピリッツは、ポンプを介して1つまたは複数の流体ラインを通して送り出され得る。濾過システムは、チルドビールスピリッツから固体、成分、および/または化合物を濾過するように配置された1つまたは複数のフィルターを含み得る。フィルターは、第1のサイズのフィルター(または濾過;filter)媒体を有するプレフィルターと、第2のサイズのフィルター媒体を有するファイン(または微細;fine)フィルターとを含み得る。ある実施形態では、フィルター媒体の第1のサイズはフィルター媒体の第2のサイズより粗くてよい。例えば、プレフィルターは、1.0ミクロン~5.0ミクロンの濾過サイズを有する1つ以上のセルロースおよび/またはポリプロピレン膜を含み得る。ファインフィルターは、セラミックおよび/またはポリスルホン膜、ポリプロピレンフィルター、および/または珪藻土デプスフィルターを含み得る。ファインフィルターは、プレフィルターよりも小さいまたは微細に設定された濾過サイズ(例えば、0.5ミクロン、1.0ミクロン未満など)を有し得る。一実施形態では、ビールスピリッツは、約1.0ミクロンに設定された濾過サイズを有する単一のフィルター(例えば、フレームおよびプレートフィルターなど)を通して濾過され得る。チルドビールスピリッツは、フィルターを通じて保存タンクにポンプで送られ、濾過されたビールスピリッツが包装前に保持され得る。いずれにせよ、濾過工程は複合体をビールから濾過する。当業者によって理解されるように、フィルターのサイズは、多くのファクター(例えば、所望の透明度、処理時間、流速、味の考慮事項、複合体形成の量など)に基づき選択され、そのため、フィルターのサイズは、本明細書で説明したものよりも大きくまたは小さく設定され得る。
方法100は、びん詰めを可能にするためにビールスピリッツをケグ(または樽;keg)または他の容器に移すこと(ステップ132)によって進行する。一実施形態では、ケグは、ライニングなしのステンレス鋼から構成され得る。本方法100は、そのようなケグの使用に限定されず、ビールスピリッツに良くない風味または化学物質を与えることなく瓶詰めできる任意のケグまたは容器を使用し得ることを理解されたい。
方法100は、ビールスピリッツに1つまたは複数の風味抽出物を添加することを含み得る(ステップ136)。一実施形態では、最終的な味および匂いのプロファイルに到達させるために、オレンジ、レモングラス、および/または他の風味がビールスピリッツに添加され得る。理解できるように、風味添加物は、天然の風味抽出物、植物、および/または最終プロファイルに寄与する他の添加剤の形態をとり得る。これらの風味添加物は、例を挙げると、オレンジ、スグリ、レーズン、チェリー、シナモン、ナツメグ、ブラウンシュガー、ブランデー、レモンなどを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ビールスピリッツに風味を付けるために植物を使用することができる。植物は、葉、花、ペレット、および/または粉末の形態であってよく、および/または(例えば、フレーバーハウスなどからの)植物抽出物であってよい。ある実施形態では、香味を付与するために熟成工程(例えば、工程116)中に植物をビールに浸してよい。熟成ステップ中にビールに植物を浸すには、ビールスピリッツ中の固形物を処理するための追加のステップ、および/またはその後のビールスピリッツのろ過が必要になり得る。本明細書に記載の実施形態のいずれにおいても、ビールスピリッツの味は、濃厚なフルーツケーキの味および/または風味を模倣するように風味付けされ得る。
いくつかの実施形態では、方法100は、最終的なABV補正または調整ステップを実行するステップを含み得る。このABV調整ステップは、ビールをスピリッツに加工する方法100における、熟成ステップ116または熟成ステップ116の後の任意の他のステップに続いてよい。一実施形態では、ABV調整ステップは、冷却、濾過、さらには風味添加のステップに続いてよい。たとえば、ビールスピリッツが形成され、風味付けされたら、最終的なABVの調整は、(たとえば、ビールスピリッツの最終的なABVを下げるため)水を追加するか、またはスピリッツ(たとえば、ビールスピリッツの最終的なABVを上げるために、ニュートラル・グレイン・スピリッツ、または任意の他のスピリッツ)を追加することによって行い得る。一例では、ビールスピリッツが形成された後に21%のABVを有する場合、水をビールスピリッツに添加して、ビールを約20%のABV、または21%ABV未満の他の所望の最終ABV値に調整し得る。別の例では、ビールスピリッツが形成された後に 20%ABV以下を有する場合、スピリッツ (例えば、ニュートラル・グレイン・スピリッツ、または他のスピリッツなど) をビールスピリッツに添加して、ビールを約21%ABVまたは20%ABVよりも高い他の望ましい最終ABV値 (例: 22%ABV以上など) に調整し得ます。とりわけ、この処理ステップにより、(たとえば、処理中に水が取り出された場合、または高温で熟成したときにビールスピリッツからアルコールが失われた場合など)に生産にある程度の余裕が生まれ、(例えば、ABVを第1の値からより低い第2の値に減少させるための)水の添加または(例えば、ABVを第1の値からより高い第2の値に増加させるための)スピリッツの添加によって最終的なABVを調整しおよび/または設定することが可能である。一実施形態では、プロセスは、より高いABVビールで開始し、ABVを所望の処理後ABV値まで低下させる調整ステップを実行するように調整することができる。あるいは、プロセスは、より低いが依然として高グラビティのABVビールから開始し、ABVを所望の処理後のABV値まで増加させる調整ステップを実行するように調整することができる。いずれにせよ、ビアスピリッツの最終的な後処理のABV値は、(たとえば、HMRCなどによって定義される)現在または将来の同じ定義の下で「製造ワイン」として認定されるように設定され得る。たとえば、製造ワインは、サイダーとは別に、蒸留やその他のプロセスではなく、発酵によって作られたアルコールを有する任意の飲み物を含み得る。ある実施形態では、本明細書に記載のビールは、他の製品(例えばスピリッツなど)と混合され、5.5%を超えるABVを有する場合、製造ワインとして分類され得る。
21%、24%、またはそれ以上の初期ABVを有する供給されたビールから20%の最終ABVを有するビアスピリッツを製造すると記載されているが、代替のABV値が上述の方法100の様々なステップで使用され得ることを理解されたい。例えば、方法100は、18%のABVを有するビールを熟成させて、18%以下のABVを有するビアスピリッツを生成することができる。追加的または代替的に、方法100は、24%(またはそれ以上)のABVを有するビールを熟成させて、24%未満ABV(例えば、18%、20%など、および/または24%未満の任意の他のABV値)を有するビアスピリッツを生成し得る。一実施形態では、方法100は、24%(またはそれ以上)のABVを有するビールを熟成させて、24%(またはそれ以上)のABVを有するビアスピリッツを生成することができる。製造中の火災の危険を防止し、本明細書に記載の方法100を使用してビアスピリッツの所望の最終ABV値を供するために、ABV値が設定、選択、および/または調整されることは本開示の一態様である。
図2は、本開示の実施形態によるビールスピリッツ加工システム200のブロック図を示す。ビールスピリッツ加工システム200は、上述の方法100の実施形態に従ってビールからスピリッツを生成し得る。ある実施形態では、ビールスピリッツ加工システム200は、加熱熟成タンク209、チルド保持タンク212、および濾過システム216を含み得る。ある実施形態では、ビールおよび/またはビールスピリッツは、1つまたは複数の流体ライン206だけで搬送することができる。流体ライン206は、1つまたは複数のパイプ、チューブ、ホース、ゲート、バルブ等を含み得る。一実施形態では、流体ライン206は、ビールおよび/またはビールスピリッツ加工システム200を通したビールスピリッツ流体を圧送および/または搬送するために加圧され得る。
ビールは、送込み(またはインフィード;infeed)ストリーム202を介して供され得る。送り込みストリーム202は、RO、FO、および/または組合せRO/FOシステムなどのアルコール濃縮システムの出口ストリームに対応し得る。一実施形態では、送込みストリーム202を介して供されるビールは、24%~54%およびこれらを含むABVまたはそれ以上のABVを有するビールに対応し得る。ある実施形態では、ビールは、5%を超えるABVを有し得る。
ビールは、1つまたは複数の流体ライン206に沿って(例えば、送込みストリーム202、IBC204、および/またはビールタンクなどから)加熱熟成タンク209に搬送され得る。ある実施形態では、ビールは、少なくとも1つのポンプ208を通じてIBC204から加熱熟成タンク209に汲み上げられ得る。加熱熟成タンク209内にある間、ビールは、1つ以上の加熱要素211を介して45℃~50℃の高温まで加熱され得る。ある実施形態では、高温の温度範囲は、加熱熟成タンク209内またはそれに隣接して配置された1つまたは複数の熱電対などと併せてコントローラー224によって維持され得る。上記の方法100のステップ116と関連して記載したように、ビールは、7日~21日間またはそれ以上の熟成期間の間、加熱熟成タンク209内に保持され得る。
酸素導入システム207は、加熱熟成タンク209およびコントローラー224に相互接続され得る。酸素導入システム207は、曝気システム、注入システム、投入システム、混合システム、および/または上記のビールに酸素を導入する他の酸素導入機のうちの1つ以上に対応し得る。一実施形態では、酸素導入システム207は、ビールに酸素を導入するために、大きなヘッドスペースおよび(例えば、酸素曝露ゾーンを供する)酸素に富む雰囲気を備えるよう設計された加熱熟成タンク209の一部を含み得る。いずれにせよ、酸素の導入はビール中の溶存酸素濃度を増加させ、ビールが加熱熟成タンク209内で時間をかけて熟成している間にビールの酸化を誘発する。この酸素導入は、熟成期間中連続的または周期的であり得る。
ある実施形態では、ビールへの酸素の導入は、ビールを許容可能な酸素濃度範囲内(例えば、飽和未満)に維持するためにコントローラー224を介して制御され得る。溶存酸素濃度の制御は、例えば、加熱熟成タンク209内のビールと接触している溶存酸素センサー213を介して、溶存酸素濃度レベルを測定することを含み得る。溶存酸素センサー213は、タンク内のビールに少なくとも部分的に浸され、ビール内の溶存酸素濃度レベルを連続的に測定するように構成され得る。溶存酸素センサー213は、少なくとも1つのバス226を介してリアルタイムまたはほぼリアルタイムでコントローラー224と通信し得る。溶存酸素センサー213からの溶存酸素濃度測定値の受信に応答して、コントローラー224は、酸素導入システム207によってビールに酸素が導入される速度を調整し得る。別の言い方をすれば、溶存酸素濃度の測定値が閾値を超えて上昇した場合、コントローラー224は、酸素導入システム207の流量を減少させ得る(例えば、ビールに導入される酸素の対応する減少などの実施)。追加または代替として、溶存酸素濃度の測定値がしきい値を下回る場合、コントローラー224は、酸素導入システム207の流量を増加させ得る(例えば、ビールに導入される酸素の対応する増加などの実施)。ある実施形態では、例えば、測定された溶存酸素濃度が許容濃度範囲を超えている場合、すなわち許容濃度範囲外である場合、コントローラー224は、酸素導入システム207を介したビールへの酸素の導入を停止し得る(例えば、酸素導入システム207をオフにする、酸素導入システム207と加熱熟成タンク209との間のバルブを閉じる、および/または酸素導入システム207のポンプを停止するなど)。酸素導入システム207の流量は、ビールが加熱熟成タンク209内で熟成する間、コントローラー224によって周期的または連続的に制御され得る。上記のように、ビールは、ビールの特定の体積において300ppb~2000ppbの範囲の溶存酸素濃度を有するように維持および/または制御され得る。
熟成および酸化がされると、ビールはビールスピリッツに変化し得る。ビールスピリッツは、加熱熟成タンク209内、流体ライン206内、加熱熟成タンク209とチルド保持タンク212との間に配置された中間タンク内、および/またはチルド保持タンク212内で室温まで冷却され得る。
次に、冷却されたビールスピリッツは、1つまたは複数の流体ライン206に沿ってチルド保持タンク212に搬送され得る。チルド保持タンク212は、上述のように、チラー214によって温度制御されるタンクまたは流体ラインを含み得る。チラー214は、グリコール、またはチルド保持タンク212の一部を包む1つ以上の冷却剤ラインを有する他の冷却システムを含み得る。ある実施形態では、チラー214はプレートおよびフレーム熱交換器を含み得る。例えば、ビールスピリッツは熱交換器の一方の側を流れ、冷却剤(例えば、グリコールなど)は熱交換器の他方の側を流れ、それによってビールスピリッツを冷却し得る。ある実施形態では、流体ライン206、チルド保持タンク212の入口および/または出口は、1つまたは複数の弁210(例えば、ソレノイド弁、ゲート弁、バタフライ弁、ニードル弁、これらの組合せ等)より流量制御され得る。弁210の作動は、コントローラー224によって制御され得る(例えば、バス226を介して制御信号を送る)。バス226は、通信バス、電力バス、および/または組合せバスに対応し得る。追加または代替として、コントローラー224は、チラー214の温度および設定ポイントを制御し得る。ある実施形態では、コントローラー224は、チルド保持タンク212の温度を(例えば、1つまたは複数の温度プローブ、熱電対などを介して)継続的に監視し、チラー214を介して供される冷却を調整する比例積分微分(PID)コントローラーに対応し得る。ある実施形態では、チラー214は、-6℃~-2℃の温度範囲(およびこれらの温度を含む)にチルド保持タンク212およびその中のビールスピリッツを維持するように設定され得る。
ビールスピリッツは、ビールスピリッツが温度範囲内(例えば、-6℃~-2℃等)で所定の温度(例えば、チル温度)に到達可能に所定の時間(例えば、チル期間)チルド保持タンク212内に保持され得る。例えば、ビールスピリッツは、7日~21日間およびこれらの日を含む期間にチルド保持タンク212内に保持され得る。理解できるように、これらの時間は、チルド保持タンク212を取り囲む周囲温度、ビールスピリッツからのポリフェノール/タンパク質複合体の沈殿速度等に応じて変化され得る。ある実施形態では、ポリフェノール/タンパク質複合体が完全にまたは実質的に完全に沈殿した場合、保持時間を短くし得る。さらにまたはあるいは、ポリフェノール/タンパク質複合体の沈殿が不完全であることが観察された場合、保持時間を長くし得る。
十分に冷却されると、低温のビールスピリッツは濾過システム216に送られ得る。一実施形態では、ビールスピリッツは、ポンプ208を介して1つまたは複数の流体ライン206を通して送り出され得る。濾過システム216は、ビールスピリッツから固形物、成分、および/または他の化合物を徐々に濾過するように配置された一連のフィルター218、220を含み得る。フィルター218、220は、第1のサイズのフィルター媒体を有するプレフィルター218と、第2のサイズのフィルター媒体を有するファイン(または微細;fine)フィルター220とを含み得る。ある実施形態では、フィルター媒体の第1のサイズはフィルター媒体の第2のサイズより粗くてよい。例えば、プレフィルター218は、1.0~5.0ミクロンの濾過サイズを有する1つまたは複数のセルロースおよび/またはポリプロピレン膜を含み得る。ファインフィルター120は、セラミックおよび/もしくはポリスルホン膜、ポリプロピレンフィルター、ならびに/または珪藻土デプスフィルターを含み得る。ファインフィルター120は、プレフィルター118よりも小さいまたは微細に設定された(例えば、0.25ミクロン~1.0ミクロン、0.5ミクロンなどに設定された)濾過サイズを有し得る。ある実施形態では、ビールスピリッツはフィルター218、220を通って保持タンク228にポンプで送り込まれ、ビールスピリッツは瓶詰め130の前に保持される。
図3は、本開示の実施形態による例示的なコントローラー224を示すブロック図を示す。コントローラー224は、加熱熟成タンク209、チルド保持タンク212、濾過システム216、および/またはビールスピリッツ加工システム200内の任意の他の構成要素の一部であり得る。ある実施形態では、コントローラー224は、ビールスピリッツ加工システム200の構成要素とは別個であり、離れていてよい。一実施形態では、コントローラー224は、プログラマブルロジックコントローラ(またはプログラマブル論理制御装置;programmable logic controller)(PLC)、同期リンクコントローラ(SLC)、産業用コンピュータシステム、コンピュータ、モバイルデバイス、スマートフォン、これらの組合せ等のうちの少なくとも1つを含み得る。いずれにせよ、コントローラー224は、プロセッサ304、メモリ308、およびネットワークインターフェース312を含み得る。
プロセッサ304は、1つまたは多くのコンピュータ処理装置に対応し得る。例えば、プロセッサ304は、シリコンとして、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、任意の他のタイプの集積回路(IC)チップ、ICチップの集合などとして供され得る。より具体的な例として、プロセッサ304は、メモリ308に格納された命令セット316を実行するように構成されたマイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、または複数のマイクロプロセッサとして供され得る。メモリ308に格納された命令を実行すると、特に限定されないが、プロセッサ304は、温度制御、加熱要素制御、チラー制御、ポンプ制御、弁作動(例えば、開閉など)、タイマー、PID制御など、および/またはこれらの組合せを含む、ビールスピリッツ処理システム200における様々なデバイスおよびシステム制御を可能にする。
メモリ308は、任意のタイプのコンピュータメモリデバイスまたはコンピュータメモリデバイスの集まりを含み得る。メモリ308の非限定的な例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、電子的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、ダイナミックRAM(DRAM)などを含み得る。メモリ308は、プロセッサ304が様々なタイプのルーチンまたは機能を実行するためのデータを一時的に格納することに加えて、図3に示す命令316を格納するように構成され得る。図示されていないが、メモリ308は、プロセッサ304が自動化データベースまたはシステム制御データベースにデータを格納および/または検索できるようにする命令を含み得る。
メモリ308に格納された命令セットは、限定されるものでないが、制御命令316、温度制御命令、タイミング制御命令、(例えば、上述の方法100によるなどの)処理命令を含み得る。これらのさまざまな命令セットによって有効にされるコントローラー224の機能について本明細書でさらに詳細に説明する。図3に示される命令316は、コントローラー224の構成設定に応じて、他の命令セットと(部分的にまたは完全に)組み合わせることができるか、または追加の異なる命令セットにさらに分離することができることを理解されたい。図3に示される特定の命令316は、本明細書に記載される実施形態を限定するものとして解釈されるべきではない。
制御命令セット316がプロセッサ304によって実行されると、コントローラー224は、ポンプ208、弁210、加熱熟成タンク209、チルド保持タンク212、および/または濾過システム216の1つまたは複数の動作を管理可能となる。制御命令316は、ネットワークインターフェース312を介してバス226を横切る(例えば、コマンド、電圧などを含む)信号を送信することができる。ある実施形態では、制御命令316は、バルブ210、ポンプ208、および/またはシステム200の他の部分を作動させることによって、ビールスピリッツ加工システム200を通るビールおよび/またはビールスピリッツの動きを制御し得る。追加的または代替的には、制御命令316は、加熱熟成タンク209内のビールおよび/またはチルド保持タンク212内のビールスピリッツを維持するための(例えば、増加させるまたは減少させる)タイマーを設定するためにタイミング情報320を参照し得る。一例では、設定されたタイマーが満了すると、コントローラー224は、熟成タンク212にビールを、加熱熟成タンク209からチルド保持タンク212へビールスピリッツを、および/またはチルド保持タンク212から濾過システム216へビールスピリッツを移動させる命令を送信し得る。ある実施形態では、加熱要素211および/またはチラー214の温度または温度範囲を設定、調整、および/または維持するため、制御命令316は温度情報324を参照し得る。
上述のように、ネットワークインターフェース312は、バス226を介して通信パケット、電力信号などを送受信する能力をコントローラー224に供し得る。ネットワークインターフェース312は、ネットワークインターフェースカード (NIC)、ネットワークポート、そのためのドライバーなどとして供され得る。コントローラー224の構成要素とビールスピリッツ加工システム200内の他のデバイスとの間の通信は、コントローラー224のネットワークインターフェース312を通じて全て流し得る。
本明細書で説明する工程、機能、および操作のいずれも、連続的かつ自動的に実施することができる。
本開示の例示的なシステムおよび方法では、ビールおよびスピリッツに関して、特に高グラビティ、超高グラビティ、および/または極高グラビティビールから生成されるスピリッツ、およびこれらを作るための効率的なプロセスに関して説明してきた。しかしながら、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために、上記の説明は、多くの既知の構造およびデバイスを省略している。この省略は、請求された開示の範囲の限定として解釈されるべきではない。特定の詳細内容は本開示の理解を供するために記載される。しかしながら、本開示は、本明細書に記載された特定の詳細内容を超えて様々な方法で実施され得ることは理解されるべきである。
事象の特定の順序に関してのフローチャートを説明および図示したが、開示された実施形態、構成、および態様の実施に実質的に影響を与えることなく、この順序に対する変更、追加、および省略を行うことができることを理解されたい。例えば、酸化はビールが所定の期間熟成されている間に誘導されるものとして上で説明しているが、酸化を促進するためにチル(または冷却または急冷;chilling)および濾過の前のプロセスの任意の段階で酸素をビールに導入し得ることを理解されたい。
本開示の多くの変更事項および修正事項を用いることができる。他の特徴を供せずに、本開示のいくつかの特徴を供することが可能である。
本開示は、様々な実施形態、構成、および態様において、様々な実施形態、それらのサブコンビネーション、およびサブセットを含む、本明細書に実質的に示され、説明されるコンポーネント、方法、プロセス、システム、および/または装置を含む。当業者は、本開示を理解した後、本明細書に開示されるシステムおよび方法の作り方および使い方を理解するであろう。本開示は、様々な実施形態、構成、および態様において、本明細書で図示および/または説明されていないアイテムがない場合におけるデバイスおよびプロセスを提供することを含み、または、様々な実施形態、構成、および態様において、従前のデバイスまたはプロセスで、たとえば、性能の向上、容易さの実現、および/または実施コストの削減のために使用されてきたアイテムがない場合を含む。
本開示の前述の記載については例示および説明の目的で示した。前述の記載は、本明細書に開示された形態または複数の形態に限定することを意図するものではない。例えば、前述の詳細な説明では、本開示のさまざまな特徴は、本開示を簡素化する目的で、1つまたは複数の実施形態、構成、または態様で一体にまとめられている。本開示の実施形態、構成、または態様の特徴は、上述のもの以外の代替の実施形態、構成、または態様に組み合わせることができる。この開示方法は、請求された開示が各請求項で明示的に規定されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映していると解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の態様は、単一の前述の開示された実施形態、構成、または態様のすべての特徴よりも少ない。したがって、以下の特許請求の範囲は、本発明の詳細な説明に組み込まれ、各請求項は本開示の別個の好ましい実施形態として独自にある。
さらに、本開示の説明は、1つまたは複数の実施形態、構成、または態様、ならびに特定の変形および修正の説明を含んでいるが、他の変形、組合せ、および修正は、本開示の範囲内にあり、例えば、本開示を理解した後の当業者の技術および知識の範囲内であり得る。代替の、交換可能な、および/または同等の構造、機能、範囲、またはステップが本明細書に開示されているかどうかにかかわらず、特許可能な主題を公に専念することを意図することなく、そのような代替の、交換可能な、および/または同等の構造、機能、範囲、またはステップを含む、許容される範囲での代替の実施形態、構成、または態様を含む、権利を得ることを意図している。
実施形態は、ビールをスピリッツに変換するための方法であって、熟成タンクにビールを導入すること、熟成タンク内のビールを制御された温度に加熱することであって、前記制御された温度が45℃~50℃の範囲であること、熟成期間中、熟成タンク内のビールの制御された温度を維持すること、熟成タンク内にある間にビールに酸素を導入することであって、熟成期間中にビールはスピリッツに変化すること、チル期間に-6℃~-2℃の範囲のチル温度でスピリッツを保持すること、および濾過システムを通してスピリッツをくみ上げることを含む、方法を含む。
上記方法の態様は、ビールが20体積%~24体積%のアルコールであることを含む。
上記方法の態様は、方法がビールを熟成タンクに導入する前に、24体積%~54体積%のアルコールの超高グラビティを受容すること、超高グラビティビールに脱気液を加えることにより、超高グラビティビールを21体積%のアルコールのビールに希釈することを更に含むことを含む。上記方法の態様は、熟成期間が7日~21日の間であることを含む。上記方法の態様は、熟成期間の後、方法が少なくとも1つの流体ラインを介して、スピリッツを熟成タンクからチルド保持タンクに搬送することをさらに含み、スピリッツはチルド保持タンク内でチル温度に保持されることを含む。上記方法の態様は、チル期間が24時間~72時間の間であることを含む。上記方法の態様は、方法がスピリッツをチルド保持タンク内に保持する前に、制御された温度から20℃~25℃の範囲の室温までスピリッツを冷却することを含むことを含む。上記方法の態様は、酸素を導入することが、ビール中の溶存酸素濃度が300ppb~2000ppbの範囲になるように、酸素をビールに送り込むことを含むことを含む。上記方法の態様は、濾過システムが、1.0ミクロンに設定された濾過媒体を有するフィルターを含むことを含む。上記方法の態様は、植物性物質が熟成タンク内のビールに添加され、植物性物質が、熟成期間中、制御された温度でビールに浸されることを含む。上記方法の態様は、濾過システムを通じてスピリッツをくみあげた後、スピリッツに風味成分を添加することを更に含む。上記方法の態様は、添加された風味成分を含むスピリッツを瓶詰めすることを更に含む。上記方法の態様は、熟成期間中、ポリフェノールの酸化により、ポリフェノールとタンパク質との固体の複合体形成をもたらし、濾過による固体の複合体の除去によりスピリッツのコロイド安定性が得られることを含む。上記方法の態様は、熟成期間中に、ストレッカーアルデヒド、メイラード化合物、フラノン、および他の風味化合物のうちの少なくとも1つがビール中に形成されることを含む。
実施形態は、ビールをスピリッツに変換するためのシステムであって、20体積%~54体積%のアルコールを有するビールを供する供給ストリーム、45℃~50℃の範囲内の高温に設定された加熱タンクであって、所定の熟成期間に供給ストリームから受けとった前記高温でビールを保持する、加熱タンク、加熱されたタンク内に保持されている間にビールに酸素を導入する酸素導入システムであって、ビールが300ppbから2000ppbの範囲の溶存酸素濃度を含むように酸素がビールに導入され、所定の熟成期間に、ビールがスピリッツに変わる、酸素導入システム、-6℃~-2℃の範囲内の温度に設定されたチルドタンクであって、加熱タンクから受けとったスピリッツを所定のチル期間保持する、チルドタンク、流体流路内に配置された一連のフィルター要素を含む濾過システム、液体流路を通じた濾過システムを介して所定のチル期間の満了後にチルドタンクからスピリッツを搬送するポンプ、および濾過システムを通じてくみ上げられたスピリッツを保管する(または貯蔵する;store)収集タンクを含む、システムを含む。
上記システムの態様は、所定の熟成期間は7日~21日の間であることを含む。上記システムの態様は、所定のチル期間は24時間~72時間の間であることを含む。上記システムの態様は、所定の熟成期間中、ポリフェノールの酸化が、タンパク質との複合体形成を促進して、ビールからのコロイド安定性を促進することを含む。上記システムの態様は、 所定の熟成期間の間、ストレッカーアルデヒドおよび他の酸素生成風味化合物がビールから生成されることを含む。
実施形態は、少なくとも24体積%のアルコールを有するビールを受けとること、ビールを中間バルク容器に注ぐこと、脱気液を用いてビールを21体積%のアルコールに希釈すること、希釈したビールを保持タンク内で45℃~50℃の温度で7日~21日間の熟成期間の間熟成させること、保持タンク内にある間にビールに酸素を導入することであって、ビールが300ppb~2000ppbの範囲の溶存酸素濃度を含むように酸素がビールに導入され、酸素の導入と熟成が共にビールをスピリッツに変える、こと、スピリッツを45℃未満の温度に冷却すること、24時間~72時間のチル期間の間に-6℃~-2℃の零下温度までスピリッツをチルすること、0.5ミクロン~5ミクロンの濾過サイズを有する濾材を通してチル化されたスピリッツを濾過すること、濾過されたスピリッツを保管容器に搬送すること、および濾過したスピリッツに風味抽出物を加えることを含む、方法を含む。
上記方法の態様は、方法が風味抽出物を濾過されたスピリッツに加えた後、濾過されたスピリッツに水を加えることにより、濾過されたスピリッツの最終アルコールを20体積%以下に調整することを更に含むことを含む。上記方法の態様は、方法が風味抽出物を濾過されたスピリッツに加えた後、濾過されたスピリッツにニュートラル・グレイン・スピリッツを加えることにより、濾過されたスピリッツの最終アルコールを22体積%以上に調整することを更に含むことを含む。
任意の1つまたは複数の他の態様と組み合わせた任意の態様。
本明細書に開示された特徴の任意の1つまたは複数。
本明細書に実質的に開示される特徴の任意の1つまたは複数。
本明細書に実質的に開示される任意の1つまたは複数の他の特徴と組み合わせた、本明細書に実質的に開示される特徴の任意の1つまたは複数。
任意の1つ以上の他の態様/特徴/実施形態と組み合わせた態様/特徴/実施形態の任意の1つ。
本明細書に開示される態様または特徴の任意の1つまたは複数の使用。
特徴が同じ記載された実施形態に由来するかどうかに関係なく、本明細書に記載された任意の特徴が、本明細書に記載された任意の他の特徴と組み合わせて請求され得ることが理解されよう。
「少なくとも1つ」、「1つまたは複数」、「または」、および「および/または」という語句は、実施において接続(または共同;conjunctive)および選言(disjunctive)の両方である開放式の表現である。たとえば、「A、B、およびCの少なくとも1つ」、「A、B、またはCの少なくとも1つ」、「A、B、およびCの1つまたは複数」、「A、B、またはCの1つまたは複数」「A、B、および/またはC」、ならびに「A、B、又はC」という表現のそれぞれは、A単独、B単独、C単独、AとB共に、AとC共に、BとC共に、またはA、BおよびC共に を意味する。
用語「a」または「an」の実体物は、その実体物の1つまたは複数を指す。したがって、用語「a」(または「an」)、「1つまたは複数」、および「少なくとも1つ」は本明細書では交換可能に使用することができる。「含む(または有して成る;comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」という用語は交換可能に使用できることにも留意されたい。
用語「自動」およびその変形内容は、本明細書で使用される場合、プロセスまたは操作が実行されるときに、有形の人間の入力なしで行われる、典型的には連続的または半連続的な任意のプロセスまたは操作を指す。ただし、プロセスまたは操作の実行に有形または無形の人間の入力が使用されていても、プロセスまたは操作の実行前に入力が受信された場合、そのプロセスまたは操作は自動化可能である。人間の入力がプロセスまたは操作の実行方法に影響を与える場合、その入力は重要であるとみなされる。プロセスまたは操作の実行に同意する人間の入力は「重要」とはみなされない。
コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイス、または前述の任意の適切な組合せであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(網羅的ではないリスト)は、1つまたは複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータのディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ (RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能でプログラム可能な読み取り専用メモリ (EPROMまたはフラッシュメモリ)、 光ファイバー、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ (CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、またはこれらの任意の適切な組合せを含む。この文書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれに関連して使用するためのプログラムを含むまたは記憶できる任意の有形の媒体であり得る。
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドで、または搬送波の一部として、同媒体で具現化されたコンピュータ可読プログラムコードが組み込まれた伝播データ信号を含み得る。そのような伝搬信号は、電磁、光学、またはこれらの任意の適切な組合せを含むがこれらに限定されない、様々な形態のいずれかを取り得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはこれらに関連して使用するためのプログラムを通信、伝達、または転送できる任意のコンピュータ可読媒体であり得る。コンピュータ可読媒体に具現化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RFなど、または前述の任意の適切な組合せを含むがこれらに限定されない任意の適当な媒体を使用して送信され得る。
本明細書で使用される用語「決定する(determine)」、「計算する(calculate)」、「算出する(compute)」およびこれらの変形態様は、互換的に使用され、任意のタイプの方法論、プロセス、数学的操作または技法を含む。

Claims (20)

  1. ビールをスピリッツに変換するための方法であって、
    熟成タンクにビールを導入すること、
    熟成タンク内のビールを制御された温度に加熱することであって、前記制御された温度が45℃~50℃の範囲であること、
    熟成期間中、熟成タンク内のビールの制御された温度を維持すること、
    熟成タンク内にある間にビールに酸素を導入することであって、熟成期間中にビールはスピリッツに変化すること、
    チル期間に-6℃~-2℃の範囲のチル温度でスピリッツを保持すること、および
    濾過システムを通してスピリッツをくみ上げること
    を含む、方法。
  2. ビールが20体積%~24体積%のアルコールである、請求項1に記載の方法。
  3. ビールを熟成タンクに導入する前に、24体積%~54体積%のアルコールの超高グラビティを受容すること、
    超高グラビティビールに脱気液を加えることにより、超高グラビティビールを21体積%のアルコールのビールに希釈すること
    を更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 熟成期間が7日~21日の間である、請求項3に記載の方法。
  5. 熟成期間の後、少なくとも1つの流体ラインを介して、スピリッツを熟成タンクからチルド保持タンクに搬送することをさらに含み、スピリッツはチルド保持タンク内でチル温度に保持される、請求項4に記載の方法。
  6. チル期間が24時間~72時間の間である、請求項5に記載の方法。
  7. スピリッツをチルド保持タンク内に保持する前に、制御された温度から20℃~25℃の範囲の室温までスピリッツを冷却することを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 酸素を導入することが、ビール中の溶存酸素濃度が300ppb~2000ppbの範囲になるように、酸素をビールに送り込むことを含む、請求項6に記載の方法。
  9. 濾過システムが、1.0ミクロンに設定された濾過媒体を有するフィルターを含む、請求項6に記載の方法。
  10. 植物性物質が熟成タンク内のビールに添加され、植物性物質が、熟成期間中、制御された温度でビールに浸される、請求項6に記載の方法。
  11. 濾過システムを通じてスピリッツをくみあげた後、スピリッツに風味成分を添加すること、および
    添加された風味成分を含むスピリッツを瓶詰めすること
    を更に含む、請求項6に記載の方法。
  12. 熟成期間中、ポリフェノールの酸化により、ポリフェノールとタンパク質との固体の複合体形成をもたらし、濾過による固体の複合体の除去によりスピリッツのコロイド安定性が得られる、請求項11に記載の方法。
  13. 熟成期間中に、ストレッカーアルデヒド、メイラード化合物、フラノン、および他の風味化合物のうちの少なくとも1つがビール中に形成される、請求項12に記載の方法。
  14. ビールをスピリッツに変換するためのシステムであって、
    20体積%~54体積%のアルコールを有するビールを供する供給ストリーム、
    45℃~50℃の範囲内の高温に設定された加熱タンクであって、所定の熟成期間に供給ストリームから受けとった前記高温でビールを保持する、加熱タンク、
    加熱されたタンク内に保持されている間にビールに酸素を導入する酸素導入システムであって、ビールが300ppbから2000ppbの範囲の溶存酸素濃度を含むように酸素がビールに導入され、所定の熟成期間に、ビールがスピリッツに変わる、酸素導入システム、
    -6℃~-2℃の範囲内の温度に設定されたチルドタンクであって、加熱タンクから受けとったスピリッツを所定のチル期間保持する、チルドタンク、
    流体流路内に配置された一連のフィルター要素を含む濾過システム、
    液体流路を通じた濾過システムを介して所定のチル期間の満了後にチルドタンクからスピリッツを搬送するポンプ、および
    濾過システムを通じてくみ上げられたスピリッツを保管する収集タンク
    を含む、システム。
  15. 所定の熟成期間は7日~21日の間であり、所定のチル期間は24時間~72時間の間である、請求項14に記載のシステム。
  16. 所定の熟成期間中、ポリフェノールの酸化が、タンパク質との複合体形成を促進して、ビールからのコロイド安定性を促進する、請求項15に記載のシステム。
  17. 所定の熟成期間の間、ストレッカーアルデヒドおよび他の酸素生成風味化合物がビールから生成される、請求項15に記載のシステム。
  18. 少なくとも24体積%のアルコールを有するビールを受けとること、
    ビールを中間バルク容器に注ぐこと、
    脱気液を用いてビールを21体積%のアルコールに希釈すること、
    希釈したビールを保持タンク内で45℃~50℃の温度で7日~21日間の熟成期間の間熟成させること、
    保持タンク内にある間にビールに酸素を導入することであって、ビールが300ppb~2000ppbの範囲の溶存酸素濃度を含むように酸素がビールに導入され、酸素の導入と熟成が共にビールをスピリッツに変える、こと、
    スピリッツを45℃未満の温度に冷却すること、
    24時間~72時間のチル期間の間に-6℃~-2℃の零下温度までスピリッツをチルすること、
    0.5ミクロン~5ミクロンの濾過サイズを有する濾材を通してチル化されたスピリッツを濾過すること、
    濾過されたスピリッツを保管容器に搬送すること、および
    濾過したスピリッツに風味抽出物を加えること
    を含む、方法。
  19. 風味抽出物を濾過されたスピリッツに加えた後、濾過されたスピリッツに水を加えることにより、濾過されたスピリッツの最終アルコールを20体積%以下に調整することを更に含む、請求項18に記載の方法。
  20. 風味抽出物を濾過されたスピリッツに加えた後、濾過されたスピリッツにニュートラル・グレイン・スピリッツを加えることにより、濾過されたスピリッツの最終アルコールを22体積%以上に調整することを更に含む、請求項18に記載の方法。
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