JPH09221746A - 地中壁体構築用鋼製パネル - Google Patents
地中壁体構築用鋼製パネルInfo
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- JPH09221746A JPH09221746A JP3199996A JP3199996A JPH09221746A JP H09221746 A JPH09221746 A JP H09221746A JP 3199996 A JP3199996 A JP 3199996A JP 3199996 A JP3199996 A JP 3199996A JP H09221746 A JPH09221746 A JP H09221746A
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Abstract
作でき、各鋼製パネルを確実に連結でき、壁体構築後の
壁面をフラットにできる地中壁体構築用鋼製パネルの提
供。 【解決手段】 鋼製パネル1は、横断面形状が底辺部2a
および両側辺部2bとから略U形状に形成されていると共
に、両側辺部2bから連続して底辺部2aと平行にそれぞれ
反対方向へ延びる両平坦部2cの先端に継手部2dが形成さ
れており、両継手部2dの形状を左右非対称として横断面
形状を同一方向に揃えて直線状に結合可能とした、圧延
製作で安価に入手できる非対称U型鋼矢板2を二枚用
い、その各々の底辺部2bを突き合わせてU形状の開放部
2eが互いに反対方向を向くように接合して構成されてい
る。そして、一般的な鋼矢板の継手部を利用して各鋼製
パネル1を容易かつ確実に連結できるようにすると共
に、横断面形状を同一方向に揃えて直線状に結合可能と
して壁面をフラットにする。
Description
壁体,連続擁壁,基礎杭などの地中本体壁や地下土留め
壁などの地下仮設壁を構築する時に、その構成主要素で
ある壁体とすべく、複数連結して使用される地中壁体構
築用鋼製パネルに関するものである。
仮設壁などの壁体として用いる地中壁体構築用鋼製パネ
ルは、例えば、市街地などの狭隘な場所にビルなどの地
下壁体を構築する場合に用いられている。詳述すると、
狭隘な場所において、地下壁体を鉄筋コンクリート構造
で成形しようとすると、そのために用いる鉄筋籠の製作
ヤード等が構築現場付近に確保できないという問題点が
生じることがある。しかも、狭隘な場所のように限られ
た敷地内に少しでも広い地下空間を得るため、地下壁体
はできるだけ薄く形成したいという要求もある。これら
のことから、鉄筋籠などが必要ないと共に、鉄筋コンク
リート構造よりも高強度,高剛性で薄くすることのでき
る地中壁体構築用鋼製パネルが用いられる。
土留め壁などの地中仮設壁の構築用として一般的であ
る、図14に示すような鋼矢板を複数連結してなる壁体
や、図15に示すようなソイルセメント柱列壁よりも、高
剛性や高耐力が要求される場合にも用いられる。
として、従来では、次に述べるボックス型鋼矢板パネル
(特開平4-31505号公報参照)が一般に知られている。
詳述すると、図9および図11に示すように、H形鋼8に
パイプ継手10を取付けてなるボックス型鋼矢板パネル1
2,13や、図10および図12に示すように、角鋼管9に直
線鋼矢板11の継手11aを取付けてなるボックス型鋼矢板
パネル14,15が一般に知られている。
のボックス型鋼矢板パネルである、図9や図10に示すよ
うなパイプ継手10を有するボックス型鋼矢板パネル12,
13は、パイプ継手10の形状上から継手にガタが生じるた
め、地震時水平力に対する面内剪断力の伝達がほとんど
期待できずに強度面で問題が生じるものであると共に、
止水性の面でも劣るという欠点を有する。しかも、この
ボックス型鋼矢板パネル12,13では、ボックス型鋼矢板
の一パネル当たりにおいて、パネル継手を四本溶接する
必要があり、製作コストが高くなる欠点を有する。
ネルである、図11や図12に示すような直線鋼矢板11の継
手11aを有するボックス型鋼矢板パネル14,15では、継
手11aの形状上から継手のガタが小さく、剪断力の伝達
や止水性の面でパイプ継手10よりも優れてはいる。しか
し、図12に示したボックス型鋼矢板パネル15では、図10
に示したボックス型鋼矢板パネル13と同様に、直線鋼矢
板11の切断した四本の継手11aを角鋼管に溶接する必要
があるために、製作コストが高くなる欠点がある。
ランジとしウエブ材と接合してH形状としたボックス型
鋼矢板パネル14では、図9や図10に示したボックス型鋼
矢板パネル12,13(角鋼管タイプ)よりも製作面で有利
となるが、突き合わせ溶接にて連結する場合にはウエブ
材に開先加工が必要となると共に、すみ肉溶接にて連結
する場合には図11に示すように四箇所の溶接が必要とな
る。そのため、このボックス型鋼矢板パネル14では、製
作面で有利となっても、全体の製作コストの大幅なコス
トダウンは見込めない。
〜図12で示した各ボックス型鋼矢板パネルでは、図13に
示すように、各ボックス型鋼矢板パネル(図12のボック
ス型鋼矢板パネル15)で壁体を構築した際に、継手11a
(パイプ継手10)が部分的に突出することとなる。その
ため、各ボックス型鋼矢板パネルを地下室の本体壁とし
て用いる場合には、本体壁に付随する壁材のパネル表面
への設置作業が、パネル表面がフラットな場合に比べて
困難になる恐れがある。また、この部分的に突出した継
手の凹凸があることは、各ボックス型鋼矢板パネルを地
下土留め壁などの仮設材として用いる場合に、土留め壁
表面に沿う状態で接触する腹起こしの設置が難しくなっ
て、施工性が非常に悪化することが懸念される。
たもので、その目的は地中壁体を構築する複数の鋼製パ
ネルを容易かつ安価に製作できると共に、各鋼製パネル
を確実に連結することができ、しかも、壁体構築後の壁
面をフラットにすることのできる地中壁体構築用鋼製パ
ネルを提供することにある。
用鋼製パネルは、両継手部の形状が左右非対称で、横断
面形状を同一方向へ揃えて直線状に結合することが可能
な非対称U形鋼矢板二枚を用い、各々のU形状の底辺部
同士を突き合わせて接合することによって構成されてい
る。そして、この本発明の鋼製パネルを地中壁体に用い
ることで、前述した従来のボックス型鋼矢板パネルを用
いることで生じた、前記各問題点の解決を図ったもので
ある。
されるものであるから、安価に入手することができる。
そして、この非対称U形鋼矢板を二枚接合することによ
り、従来のボックス型鋼矢板パネルに比べて経済的に鋼
製パネルを構成することが可能となる。また、このよう
に構成した本発明の地中壁体構築用鋼製パネルによって
構築した壁体では、継手部の部分的な突出がないため、
地下室本体壁として用いる際の壁材の設置や土留め壁と
して用いる際の腹起こしの設置という、壁面に沿って密
着させる設置作業も容易となる。
の通り、図8に示すような継手部2dの形状が左右非対称
で、横断面形状を同一方向に揃えて直線状に結合するこ
とが可能な非対称U形鋼矢板2を用いることを特徴とし
ている。
ば、特開平5−140928号公報に開示さているもので、従
来の鋼矢板と同様に熱間圧延にて製造可能である旨記載
されている。この熱間圧延にて経済的に製造された二枚
の非対称U形鋼矢板2を、図1に示すように、底辺部2a
同士を接合(二箇所溶接3にて接合)することにより、
この発明の鋼製パネル1が構成される。
済的な材料を用い、しかも、簡単に接合できる(例え
ば、図1の実施形態では、溶接箇所が少なく、溶接の開
先加工も不要として接合できる)ことから、前述した従
来のパイプ継手や直線鋼矢板を用いた各ボックス型鋼矢
板パネルに比べて優れた経済性を有する。
製パネル1では、鋼矢板の一般的な継手部を使用できる
ので、連結時において継手部に生じるガタを小さくする
ことができ、面内剪断力の伝達や止水性の面でも有利な
ものとなる。さらに、本発明の鋼製パネル1を用いた地
下壁体は、図5に示すように、継手部の突出がないた
め、壁材や腹起こしの設置作業にも支障が生じない。
合する方法として、先に述べた溶接による方法のほか、
図4に示すようなボルト4およびナット5による連結も
考えられ、その接合方法は特に限定しない。
製パネルを図示する一実施形態によって説明する。
1(図1参照)は、横断面形状が底辺部2aおよび両側辺
部2bとから略U形状に形成されていると共に、両側辺部
2bから連続して底辺部2aと平行にそれぞれ反対方向へ延
びる両平坦部2cの先端に継手部2dが形成されており、両
継手部2dの形状を左右非対称として横断面形状を同一方
向に揃えて直線状に結合可能とした非対称U型鋼矢板2
を二枚用い、その各々の底辺部2bを突き合わせてU形状
の開放部2eが互いに反対方向を向くように接合してなっ
ている。
築用鋼製パネル1を構成する二枚の非対称U形鋼矢板2
の接合、即ち、両底辺部2a同士の接合は、溶接3にて行
なわれている。なお、この二枚の非対称U形鋼矢板2の
接合形態は、両底辺部2a同士の接合の際の非対称U形鋼
矢板2の方向により、各継手部2dの形態が図2に示すよ
うになるものや、図1に示した継手部2d形態のものを逆
方向に建て込むことにより、各継手部2dの形態が図3に
示すようになるものも考えられる。また、この二枚の非
対称U形鋼矢板2の接合は、図4に示すように、両底辺
部2aを貫通した接合用ボルト4にナット5を螺合した、
所謂、ボルトナット形式で行なってもよい。
構築用鋼製パネル1を複数接合して、図5に示すような
地中壁体19を構築するには、従来から用いられている建
て込み方法で可能であり、例えば、壁厚相当を予め掘削
し、そこに鋼製パネル1を落とし込む方法や、鋼製パネ
ル1自体を打設する方法として、バイブロハンマーなど
の動的貫入打ち込み工法や油圧装置による静的貫入工法
が考えられる。
製パネル1の他の実施形態を示したものである。ここで
の鋼製パネル1は、各非対称U形鋼矢板2の突き合わせ
た両底辺部2aに連通する開口部6が、また各非対称U形
鋼矢板2の両側辺部2bに開口部6がそれぞれ形成されて
いる。なお、この実施形態では、底辺部2aと側辺部2bと
に開口部6を設けているがどちらか一方でもよく、開口
部6の形状もとくに限定しない。
2aおよび側辺部2bに開口部6を設けると、コンクリート
の打設性の向上させることができると共に、鋼殻との一
体化を容易にすることができるようになり、鋼製パネル
1をコンクリートと合成させる場合が多い地中本体壁と
して用いることがてきる。
製パネル1のさらに他の実施形態を示したものである。
ここでの鋼製パネル1は、二枚の非対称U形鋼矢板2に
おけるU形状の開放部2eを閉合する断面位置に、各非対
称U形鋼矢板2の両平坦部2cと連続した状態で、各非対
称U形鋼矢板2の軸方向へ連続する板状部材7を設けて
なっている。なお、この二枚の非対称U形鋼矢板2の継
手部2d間に設置した板状部材7は、この実施形態におい
て、鋼製パネル1の両面に設置しているが、どちらか一
方の面だけでもよい。また、この板状部材7には、開口
部6を形成してもよい。
材7を設置することで、特に面外の曲げ力に対する耐荷
変形性能の向上を図ることができ、鋼製パネル1に対し
て、より高強度,高剛性が要求される場合に対応させる
ことができる。また、鋼製パネル1を地下室の本体壁と
して用いる際に、この板状部材7に適当な防錆処理を施
すことで、パネル表面(本体壁表面)を壁材等で覆わな
くても、そのまま壁として景観上支障のない構造とする
ことがてきる。さらに、この図7に示したように、板状
部材7に開口部6を形成すれば、鋼製パネル1をコンク
リートと合成化させる際に、コンクリートの打設性を向
上させるとができると共に、鋼殻との一体化を容易にす
ることができる。
用いたボックス型鋼矢板パネルに比べて、剪断力の伝達
性や止水性に優れた地中壁体構築用鋼製パネルを提供で
きると共に、従来のパイプ継手や直線鋼矢板を用いたボ
ックス型鋼矢板パネルに比べて、より経済的な地中壁体
構築用鋼製パネルを提供できる。
を使用して壁体を構成すれば、従来のパイプ継手や直線
鋼矢板を用いたボックス型鋼矢板パネルでは壁体を構成
した時の壁面に現れてしまう継手部の突出をなくすこと
ができる。そのため、壁面に沿って密着させる壁材や腹
起こしの設置が容易となる。
面図である。
面図である。
面図である。
鋼製パネルを示す平面図である。
構築した状態を示す斜視図である。
用鋼製パネルを示す斜視図である。
用鋼製パネルを示す斜視図である。
する非対称U形鋼矢板を示す平面図である。
ネルを示す斜視図である。
パネルを示す斜視図である。
パネルを示す斜視図である。
パネルを示す斜視図である。
パネルを用いて地中壁体を構築した状態を示す斜視図で
ある。
板、2a…底辺部、2b…側辺部、2c…平坦部、2d…継手
部、2e…開放部、3…溶接部、4…ボルト、5…ナッ
ト、6…開口部、7…板状部材、8…H形鋼、9…角鋼
管、10…パイプ継手、11…直線鋼矢板、11a…継手、1
2,13,14,15…ボックス型鋼矢板パネル、16…U型鋼
矢板、17…仮設用H形鋼、18…ソイルセメント、19…地
中壁体。
Claims (4)
- 【請求項1】 横断面形状が底辺部および両側辺部とか
ら略U形状に形成されていると共に、前記両側辺部から
連続して前記底辺部と平行にそれぞれ反対方向へ延びる
両平坦部の先端に継手部が形成されており、前記両継手
部の形状を左右非対称として前記横断面形状を同一方向
に揃えて直線状に結合可能とした非対称U型鋼矢板を二
枚用い、その各々の前記底辺部を突き合わせてU形状の
開放部が互いに反対方向を向くように接合してなること
を特徴とする地中壁体構築用鋼製パネル。 - 【請求項2】 前記各非対称U形鋼矢板の突き合わせた
両底辺部には連通する開口部が、また各非対称U形鋼矢
板の両側辺部には開口部がそれぞれ形成されていること
を特徴とする請求項1記載の地中壁体構築用鋼製パネ
ル。 - 【請求項3】 前記各非対称U形鋼矢板におけるU形状
の開放部を閉合する断面位置に、各非対称U形鋼矢板の
両平坦部と連続した状態で、各非対称U形鋼矢板の軸方
向へ連続する板状部材を設けてなることを特徴とする請
求項1記載の地中壁体構築用鋼製パネル。 - 【請求項4】 前記板状部材には開口部が形成されてい
ることを特徴とする請求項3記載の地中壁体構築用鋼製
パネル。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03199996A JP3603449B2 (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 地中壁体構築用鋼製パネル |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH09221746A true JPH09221746A (ja) | 1997-08-26 |
JP3603449B2 JP3603449B2 (ja) | 2004-12-22 |
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---|---|---|---|---|
JP2007327248A (ja) * | 2006-06-08 | 2007-12-20 | Nippon Steel Corp | 基礎杭用の既成杭及びこれを用いた連続壁 |
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WO2013157199A1 (ja) * | 2012-04-16 | 2013-10-24 | Jfeスチール株式会社 | 鋼矢板、該鋼矢板によって形成される鋼矢板壁、鋼矢板の製造方法 |
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-
1996
- 1996-02-20 JP JP03199996A patent/JP3603449B2/ja not_active Expired - Fee Related
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