JPH09221504A - 球状重合粒子及びその製造方法 - Google Patents

球状重合粒子及びその製造方法

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JPH09221504A
JPH09221504A JP8029118A JP2911896A JPH09221504A JP H09221504 A JPH09221504 A JP H09221504A JP 8029118 A JP8029118 A JP 8029118A JP 2911896 A JP2911896 A JP 2911896A JP H09221504 A JPH09221504 A JP H09221504A
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spherical polymer
polymn
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monomer
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JP8029118A
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Tetsushi Tanabe
哲史 田部
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Brother Industries Ltd
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03G9/08708Copolymers of styrene
    • G03G9/08711Copolymers of styrene with esters of acrylic or methacrylic acid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融温度の範囲が広く、特に、画像形成用ト
ナーとして用いた場合に、トナー画像の熱定着性に優れ
た球状重合粒子を提供する。 【解決手段】 球状重合粒子は、ゲルパーミュエーショ
ンクロマトグラフィーによって得られるクロマトグラム
が2つの極大点を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球状重合粒子に関
するものであり、さらに詳しくは、画像形成用トナーに
用いることができる球状重合粒子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の球状重合粒子の製造方法としては
懸濁重合、乳化重合、分散重合などが知られている。こ
のような方法により製造された球状重合粒子は、粉体塗
料原料、塗料や化粧品の充填材、吸着処理やイオン交換
処理等の処理用充填材、プラスチック成形品等にオパー
ル状光沢を与えるための充填材、液晶用スペーサー、画
像形成用トナーとしての利用が注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
での製造方法で製造される球状重合粒子は、いずれも極
めて狭い分子量分布を有している。このため、例えば画
像形成用トナーとしてこれらの球状重合粒子を用いた場
合、被描画物上に形成されたトナー画像を、加熱により
粘弾性体とさせるとともにローラーで加圧して被描画物
に定着せしめようとする際に、粘弾性体となる温度範囲
が狭いために、極めて厳密な温度管理を要し、トナーが
前記ローラー表面に転移して、以後定着工程を通過する
被描画物をローラー上のトナーによって汚す、いわゆる
オフセット現象が発生しやすい。すなわち、定着温度が
低すぎるために生ずる、コールドオフセットや定着強度
の不足、あるいは定着温度が高すぎるために生ずる、ホ
ットオフセットといった問題を生じやすいのである。
【0004】また、特開昭63−297402号公報記
載の重合粒子の製造方法などでは、種粒子を重合する工
程後あるいは途中で希釈した単量体を加えて、種粒子を
成長させる方法が採られており、若干の分子量分布の拡
大が推測されるが、温度条件などの重合条件が変化する
わけではなく、分子量分布の広がり方は小さい。また、
分子量分布を任意に変化させることも困難である。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、粘弾性体となる温度範囲が広
く、特に、画像形成用トナーとして用いた場合に、トナ
ー画像の熱定着性に優れた球状重合粒子を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の球状重合粒子は、ゲルパ
ーミュエーションクロマトグラフィーによって得られる
クロマトグラムが、少なくとも2つの極大点を有する。
従って、分子量分布が広く、このため広い温度範囲で定
着可能な粘弾性体となり、トナーとして用いた場合に広
い温度範囲で熱定着することができる。
【0007】また、請求項2に記載の球状重合粒子は、
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによって得
られるクロマトグラムが、少なくとも1つの極大点と、
その極大点に対して高分子量側に形成されるショルダー
とを有する。従って、分子量分布が広く、このため広い
温度範囲で定着可能な粘弾性体となり、トナーとして用
いた場合に広い温度範囲で熱定着することができる。
【0008】また、請求項3に記載の球状重合粒子の製
造方法は、所定の温度で単量体の重合反応を進行させ、
その重合反応進行中に、前記所定以下の温度に降下させ
て一旦重合反応速度を低下させた後、さらに前記所定以
下の温度、あるいはそれ以上の温度で再び重合反応を進
行させる。従って、ゲルパーミュエーションクロマトグ
ラフィーによって得られるクロマトグラムが、2つの極
大点、あるいは1つの極大点と、その極大点に対して高
分子量側に形成されるショルダーとを有する球状重合粒
子を製造することができる。すなわち、分子量分布が広
く、このため、広い温度範囲で定着可能な粘弾性体とな
る球状重合粒子を製造することができる。
【0009】また、請求項4に記載の球状重合粒子の製
造方法は、前記所定の温度が、約50〜80℃であり、
前記所定以下の温度が、約20℃である。従って、ゲル
パーミュエーションクロマトグラフィーによって得られ
るクロマトグラムが、2つの極大点、あるいは1つの極
大点と、その極大点に対して高分子量側に形成されるシ
ョルダーとを有する球状重合粒子を確実に製造すること
ができる。すなわち、分子量分布が広く、このため広い
温度範囲で定着可能な粘弾性体となる球状重合粒子を確
実に製造することができる。
【0010】また、請求項5に記載の球状重合粒子の製
造方法は、前記単量体は溶解し、その単量体の重合反応
により生成される重合体は溶解しない性質を有する溶剤
中で、前記単量体を重合させる。従って、粒径のばらつ
きが小さい、すなわち粒度分布の狭い重合粒子を製造す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態を図面を参照して説明する。
【0012】本発明の実施の形態の球状重合粒子の、ゲ
ルパーミュエーションクロマトグラフィーによって得ら
れるクロマトグラムの例を図1及び図2に示す。図1は
二つの極大点を持つクロマトグラムの例であり、図2は
1つの極大点と、その極大点に対して高分子量側にショ
ルダー(肩)を持つクロマトグラムの例である。
【0013】図1と図2のクロマトグラムでは、横軸は
時間(分単位)、すなわち試料のカラムへの注入開始後
の時間の経過を表しており、一方、縦軸は紫外線吸収検
出器の示す信号強度、すなわち、紫外線吸収検出器を用
いて前記時間の経過とともにカラムより流出した分子の
量を測定した結果を表している。ゲルパーミュエーショ
ンクロマトグラフィーにおいては、分子量の大きいもの
ほど早くカラムより流出するため、前記クロマトグラム
において左が高分子量側であり、右が低分子量側を表す
ことになる。
【0014】従って、図1のクロマトグラムでは高分子
量側と低分子量側にそれぞれ極大点を有しており、一
方、図2のクロマトグラムでは低分子量側に極大点を有
し、且つその極大点に対して高分子量側にショルダーを
有しているため、前記各球状重合粒子は、その分子量分
布が広いことを示している。このために、本実施の形態
の球状重合粒子は、軟化点と流出開始点との差が広いと
いう熱特性を有し、熱圧力定着ができる粘弾性体となる
温度域が広い。よって、定着強度の不足やオフセットを
起こしにくく、画像形成用トナーとして用いた際には、
定着性に優れている。
【0015】次に、本実施の形態の球状重合粒子の原料
となる単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン等の芳香族ビニル類、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2エチルヘキ
シル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチ
ルヘキシル等のアクリル酸エステル類、ビニルホルメー
ト、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート等のビニ
ルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエ
ーテル等のビニルエーテル類、メタクリル酸、アクリル
酸、無水マレイン酸およびこれらの金属塩、メタクリル
酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエ
チル等の官能基を有する単量体、メタクリル酸トリフロ
ロエチル、メタクリル酸テトラフロロプロピル等のフッ
素含有の単量体が挙げられる。
【0016】画像形成用トナーとして用いる場合、球状
重合粒子は、OHPへの適用のために透明性が高いこと
が望ましく、良好な現像画像を得るためには絶縁性が高
いことが望ましい。また、常温では力学的強度が高い必
要があり、且つ、多大のエネルギーを使用せずに軟化し
て、被描画物に定着されることが望ましい。以上より、
本実施の形態の球状重合粒子を画像形成用トナーとして
用いる場合には、スチレンと、アクリル酸エステル類ま
たはメタクリル酸エステル類のうちの1種または複数種
を単量体とする共重合体であることが望ましい。
【0017】また、架橋剤として、ジビニルベンゼン、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジ
オールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ン(トリ)メタクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクレート等を加えても良い。球状重合粒子を
構成するポリマーが架橋構造を持ち、クロロホルムやテ
トラヒドロフラン等のゲルパーミュエーションクロマト
グラフィー用の溶媒に溶解しない不溶分を含む場合に
も、ろ過によって不溶分を除去した後の成分のゲルパー
ミュエーションクロマトグラフィーによって得られるク
ロマトグラムが、図1あるいは図2のようであれば、同
様の効果が得られる。
【0018】また、溶剤としては、前記単量体は溶解す
るが、その単量体の重合により生成される重合体は溶解
しないものであり、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、nーブタノール等の低級アルコール、あるい
はその低級アルコールと水との混合溶剤等が例示され
る。
【0019】本実施の形態の球状重合粒子の製造方法
は、従来から用いられている重合方法に、一定の温度操
作を付与することを特徴とする。すなわち、重合系内に
単量体が残存している重合反応が進行している途中にお
いて、重合反応容器を氷水浴に浸けるなどして急冷して
一時的に反応速度を急激に低下させ、さらに、必要に応
じて再度重合容器内の温度を上昇させて、重合反応を継
続させる重合方法である。なお、本発明の球状重合粒子
の製造方法は、トナーとして用いる場合、粒子径を3μ
m〜10μmの均一な粒度分布の球状重合粒子を得るた
めに、特開平2−60902号公報記載の重合方法のよ
うな単量体は溶解し、その単量体に基づく重合体は溶解
しない溶剤中でその単量体を重合する溶液重合や分散重
合を用いることが望ましい。また、懸濁重合や乳化重合
に適用することも可能である。
【0020】上述のような温度操作によって分子量分布
の広い球状重合粒子が得られる理由は、詳細なことは不
明であるが、急冷することによって重合反応系中の一部
の活性点が停止反応を起こし、一方で残った活性点はさ
らに重合反応が継続し、さらに分子量が増大するためと
推測される。
【0021】また、冷却操作を行うタイミングと冷却後
に昇温させる温度は、所望の分子量分布を得るために適
宜選べばよい。
【0022】すなわち、重合反応系内の残存モノマーが
多い、重合開始後の経過時間が短いうちに冷却操作を行
う場合には、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ
ーによって得られるクロマトグラム、すなわち分子量分
布における、2つのピークのうち高分子量側のピークの
大きな、高分子量の成分の多い球状重合粒子を得ること
ができる。一方、冷却操作を行うタイミングを遅くし
て、重合反応系内の残存モノマー量を少なくすれば高分
子量の成分の割合は小さくなる。
【0023】冷却後に昇温させる温度は、この温度が高
ければ、反応は速やかに進み、高分子量側の成分の分子
量は比較的小さくなる。この温度を、低めにすれば、反
応は緩やかに進み、高分子量側の成分の分子量は高くな
る。具体的には、温度が低すぎると反応速度が非常に遅
くなって、実質的に重合反応が進まないため、一般的に
は約20℃以上が好ましい。また、冷却後の昇温温度が
高すぎると高分子量側の成分の分子量と低分子量側の成
分の分子量の差が小さくなり、分子量分布が広がらない
ため、冷却前の反応温度以下とすることが望ましい。な
お、冷却前の重合反応温度は、球状重合粒子の製造に一
般的に用いられる、約50〜80℃とすることが望まし
い。
【0024】
【実施例】次に、前記実施の形態に基づく実施例及びそ
の比較例について説明する。
【0025】実施例 本発明の球状重合粒子の製造方法の実施例を以下に示
す。
【0026】撹拌機、コンデンサー、温度計、ガス導入
管を付した反応容器に、 メタノール 390重量部 2−プロパノール 97重量部 ポリビニルピロリドンK−30 20重量部 1−ヘキサデカノール 5重量部 スチレン 125重量部 アクリル酸n−ブチル 42重量部 α、α’−アゾビスイソブチロニトリル 10重量部 を入れて撹拌して溶解させ、100rpmで撹拌しなが
ら、またガス導入管より窒素ガスをパージしながら60
℃に加熱する。尚、スチレン及びアクリル酸n−ブチル
は本発明の単量体であり、メタノール及び2−プロパノ
ールは溶剤である。
【0027】5時間重合を行った後、前記溶解させたス
チレン及びアクリル酸n−ブチルのうち重合していない
スチレン及びアクリル酸n−ブチルがおよそ半分程度残
存している状態で、氷水浴により5分間で20℃まで冷
却し、続いて、40℃まで加熱して、さらに48時間重
合を行った。重合反応の後、室温まで冷却して、得られ
た重合粒子を濾別回収し、メタノールで洗浄し、室温で
48時間放置して乾燥した。
【0028】このようにして得られた重合粒子を走査電
子顕微鏡により観察したところ球状に形成されており、
コールターカウンターで粒子径を測定したところ、体積
平均粒子径が4.8μmであった。一方、数平均粒子径
は4.7μmであり、体積平均粒子径とほぼ同じであ
る。このことより、球状重合粒子の粒子径のばらつきが
少ないことがわかる。
【0029】この球状重合粒子をテトラヒドロフランを
溶媒としてゲルパーミュエーションクロマトグラフィー
により分子量を測定したところ、図1に類似したクロマ
トグラムが得られ、全体の体積平均分子量は約2000
00、数平均分子量は約19000であった。なお、大
分子量側のピークの体積平均分子量は約540000、
数平均分子量は約290000であり、小分子量側のピ
ークの体積平均分子量は約27000、数平均分子量は
約12000であった。また、フローテスター(島津製
作所社製CFT−500)で熱特性の測定を行ったとこ
ろ、軟化点は91℃、流出開始点は129℃であり、流
出開始点と軟化点との差は38℃であった。
【0030】次に、球状重合粒子のトナー化方法を以下
に示す。
【0031】染料Kayalon Polyester
Black S200(日本化薬社製)と荷電制御剤
BONTRON E−84(オリエント化学社製)をメ
タノールに過剰に投入して撹拌した後に、溶解しなかっ
た染料と荷電制御剤を濾別して分離して得られた飽和溶
液5重量部に、前記の方法で作製した球状重合粒子を1
重量部を撹拌しながら投入して、分散させ、温度を30
℃として1時間撹拌を続け、染色された球状重合粒子を
濾別回収し、風乾し、ハイブリダイゼーションシステム
(奈良機械製作所社製NSH−0)に13000rpm
で1分間かけて解砕して1次粒子とし、解砕された染色
球状重合粒子100重量部に疎水シリカ(ワッカー社製
HDK H2000)3重量部を撹拌混合して外添
し、黒色トナーを得た。このトナーを市販のレーザープ
リンター(沖電気工業社製マイクロライン400)のト
ナーカートリッジに充填して印字を試みたところ、十分
な定着強度があり、かつオフセット現象も見られなかっ
た。
【0032】比較例 以下に、前記実施例に対する比較例を示す。
【0033】前記実施例と同様に、撹拌機、コンデンサ
ー、温度計、ガス導入管を付した反応容器に、前記実施
例と同組成のものを入れて撹拌して溶解させ、100r
pmで撹拌しながら、またガス導入管より窒素ガスをパ
ージしながら60℃に加熱する。
【0034】10時間重合を行い、前記溶解させたスチ
レン及びアクリル酸n−ブチルのほぼ全量を重合させた
後、氷水浴により5分のうちに20℃まで冷却し、得ら
れた重合粒子を濾別回収し、メタノールで洗浄し、室温
で48時間放置して乾燥した。このようにして得られた
重合粒子を走査電子顕微鏡により観察したところ球状に
形成されており、コールターカウンターで粒子径を測定
したところ、体積平均粒子径が4.7μmであった。
【0035】この球状重合粒子をテトラヒドロフランを
溶媒としてゲルパーミュエーションクロマトグラフィー
により分子量を測定したところ、図3に示すように極大
点が1つで、ショルダーも有しないクロマトグラムが得
られ、体積平均分子量は約47000、数平均分子量は
約14000であった。また、フローテスター(島津製
作所社製CFT−500)で熱特性の測定を行ったとこ
ろ、軟化点は90℃、流出開始点は121℃であり、流
出開始点と軟化点との差は31℃であった。
【0036】以上のようにして得られた球状重合粒子を
実施例と同様にトナー化し、実施例と同様の印字試験を
行ったところ、オフセット現象が見られた。
【0037】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の請求項1に記載の球状重合粒子は、ゲルパーミュ
エーションクロマトグラフィーによって得られるクロマ
トグラムが、少なくとも2つの極大点を有する。従っ
て、分子量分布が広く、このため広い温度範囲で定着可
能な粘弾性体となり、トナーとして用いた場合に広い温
度範囲で熱定着することができる。
【0038】また、請求項2に記載の球状重合粒子は、
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによって得
られるクロマトグラムが、少なくとも1つの極大点と、
その極大点に対して高分子量側に形成されたショルダー
とを有する。
【0039】また、請求項3に記載の球状重合粒子の製
造方法は、所定の温度で単量体の重合反応を進行させ、
その重合反応進行中に、前記所定以下の温度に降下させ
て一旦重合反応速度を低下させた後、さらに前記所定以
下の温度、あるいはそれ以上の温度で再び重合反応を進
行させる。従って、ゲルパーミュエーションクロマトグ
ラフィーによって得られるクロマトグラムが、2つの極
大点、あるいは1つの極大点と、その極大点に対して高
分子量側に形成されたショルダーとを有する球状重合粒
子を製造することができる。すなわち、分子量分布が広
く、このため、広い温度範囲で定着可能な粘弾性体とな
る球状重合粒子を製造することができる。
【0040】また、請求項4に記載の球状重合粒子の製
造方法は、前記所定の温度が、約50〜80℃程度であ
り、前記所定以下の温度が、約20℃程度である。従っ
て、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによっ
て得られるクロマトグラムが、2つの極大点、あるいは
1つの極大点と、その極大点に対して高分子量側に形成
されたショルダーとを有する球状重合粒子を確実に製造
することができる。すなわち、分子量分布が広く、この
ため広い温度範囲で定着可能な粘弾性体となる球状重合
粒子を確実に製造することができる。
【0041】また、請求項5に記載の球状重合粒子の製
造方法は、前記単量体は溶解し、その単量体の重合反応
により生成される重合体は溶解しない性質を有する溶剤
中で、前記単量体を重合させる。従って、粒径のばらつ
きが小さい、すなわち粒度分布の狭い重合粒子を製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の球状重合粒子のゲルパー
ミュエーションクロマトグラフィーによって得られる、
2つの極大点を有するクロマトグラムを示す図である。
【図2】本発明の実施の形態の球状重合粒子のゲルパー
ミュエーションクロマトグラフィーによって得られる、
1つの極大点と、その極大点に対して高分子量側に形成
されたショルダーとを有するクロマトグラムを示す図で
ある。
【図3】従来の球状重合粒子のゲルパーミュエーション
クロマトグラフィーによって得られる、1つの極大点の
みを持つクロマトグラムを示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲルパーミュエーションクロマトグラフ
    ィーによって得られるクロマトグラムが、少なくとも2
    つの極大点を有することを特徴とする球状重合粒子。
  2. 【請求項2】 ゲルパーミュエーションクロマトグラフ
    ィーによって得られるクロマトグラムが、少なくとも1
    つの極大点と、その極大点に対して高分子量側に形成さ
    れるショルダーとを有することを特徴とする球状重合粒
    子。
  3. 【請求項3】 所定の温度で単量体の重合反応を進行さ
    せ、その重合反応進行中に、前記所定以下の温度に降下
    させて一旦重合反応速度を低下させた後、さらに前記所
    定以下の温度、あるいはそれ以上の温度で再び重合反応
    を進行させることを特徴とする球状重合粒子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記所定の温度は、約50〜80℃であ
    り、 前記所定以下の温度は、約20℃であることを特徴とす
    る請求項3に記載の球状重合粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記単量体は溶解するが、その単量体の
    重合反応により生成される重合体は溶解しない性質を有
    する溶剤中で、前記単量体を重合させることを特徴とす
    る請求項3若しくは4に記載の球状重合粒子の製造方
    法。
JP8029118A 1996-02-16 1996-02-16 球状重合粒子及びその製造方法 Pending JPH09221504A (ja)

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