JP2002072565A - トナー及びそのトナーの製造方法 - Google Patents
トナー及びそのトナーの製造方法Info
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Abstract
に優れ、高画質の画像を形成できるトナーを安定的に製
造する方法を提供すること。 【解決手段】 重合性単量体、重合開始剤及び着色剤を
含有する組成物を重合するあたり、前段重合温度T1と
後段重合温度T2が40〜120℃の範囲にあり、また
その関係が、10℃<|T1−T2|<50℃であり、
且つ前段重合温度T1から後段重合温度T2に変更する
時の重合転化率を10〜80%にして重合する。
Description
トナーの製造方法に関し、さらに詳しくは、電子写真
法、静電記録法等によって形成される静電潜像を現像す
るための重合トナー及び該トナーの製造方法に関するも
のである。
等の画像形成装置において、感光体上に形成される静電
潜像は、先ず、トナーにより現像される。次いで、形成
されたトナー像は、必要に応じて紙等の転写材上に転写
された後、加熱、加圧、溶剤蒸気など種々の方式により
定着される。当該装置に用いるトナーとしては、着色
剤、帯電制御剤などを含有する熱可塑性樹脂を溶融混合
し、均一に分散した後、粉砕及び分級を行って製造する
粉砕トナーが主流であった。近年その画像形成装置にお
いて、画像の高解像度化や画像形成の高速化が求められ
ているが、粉砕トナーは得られる粒子の粒径分布が広く
なるために、これらの要求に応えることは困難であっ
た。この粉砕トナーの問題点を克服するために、着色剤
や重合開始剤及び重合性単量体を含有する組成物を重合
することによって製造する重合トナーが提案されてい
る。重合トナーは、真球状で且つ小粒径のものを製造で
きることから、プリンターの高速化に伴う溶融特性に優
れたトナーという要求を満たすものと期待されている。
してきており、溶融特性の他、低温での定着性、オフセ
ット性等に優れるトナーが求められている。そのため
に、結着樹脂の低分子量化と、ワックスや軟化剤の併用
することによって、トナー溶融温度を制御しつつ、定着
性を向上させることが検討されているが十分ではなかっ
た。特開平10−319632号公報には、初期重合温
度T1での重合開始剤の半減期時間t1における重合性
単量体の重合転化率が65〜85%であり、該重合転化
率85〜95%になったときに、該重合開始剤の半減期
時間t1の1/6になる温度T2に反応温度を昇温する
ことを特徴とする静電荷像現像用重合トナーの製造方法
が提案され、この方法で得られたトナーは、定着性、オ
フセット性等の特性を満足し、更に光沢度及び該トナー
中の未反応重合性単量体が残留することがないことが開
示されている。しかしながら、本発明者らが検討した結
果、このようにして製造されたトナーは、分子量分布が
狭く、トナーの定着性とオフセット性のバランスが必ず
しも十分では無いことがわかった。
性、流動性、及び定着性とオフセット性のバランスに優
れ、高画質の画像を形成できるトナーを安定的に製造す
る方法を提供することにある。
を達成するために研究した結果、着色剤や重合性単量体
を含有する組成物を重合するに当り、重合反応を前後2
段階の温度で行い、且つ後段の重合温度に昇温あるいは
降温する時の重合転化率を特定範囲に制御して重合する
ことによって、上記目的を達成できることを見いだし、
この知見によって、本発明を完成するに到った。
体、重合開始剤及び着色剤を含有する組成物を前段重合
工程及び後段重合工程で重合する重合トナーの製造方法
であって、前段重合温度T1と後段重合温度T2が40
〜120℃の範囲にあり、またその関係が、10℃<|
T1−T2|<50℃であり、前段重合温度T1から後
段重合温度T2に変更する時の重合転化率が10〜80
%であることを特徴とする重合トナーの製造方法が提供
される。また、該製造方法によって、フローテスターで
測定して得られる軟化温度Tsが55℃以上、且つ流動
開始温度Tfbが100〜150℃である重合トナーが
提供される。
本発明において、前段重合工程における温度T1と後段
重合工程における温度T2が40〜120℃、好ましく
は50〜100℃の範囲にあり、またその関係が、10
℃<|T1−T2|<50℃、好ましくは15℃<|T
1−T2|<40℃であり、且つ前段重合工程における
温度T1から後段重合工程における温度T2に変更する
時の重合転化率が10〜80%、好ましくは30〜70
%の条件で重合することによって、保存性、流動性、及
び定着性とオフセット性のバランスに優れたトナーが得
られる。上記の場合、重合温度T1とT2は、重合開始
当初T1を低く設定しておき、その後高いT2に昇温し
ても、それとは逆に、T1を高く設定しておき、その後
低いT2に降温しても良い。
遅く、早くするためには活性の高い開始剤を用いる必要
があるが、活性の高い開始剤は取り扱いが困難で、分解
が早く爆発等の危険を伴う。また重合温度がこの範囲よ
り高いと反応速度が速く、反応を制御することが困難に
なるとともに、重合系の安定性が低下して、スケールあ
るいは凝集粒子を発生させることになる。重合温度を昇
温させる場合、|T1−T2|が小さいと分子量分布の
広がりが小さくなり、特に低分子量の割合が少なくなる
ので、定着性が低下し、逆に大きいと分子量分布の広が
りが大きくなり、特に低分子量の割合が多くなるので、
ホットオフセット性及び保存性が低下する。重合温度を
降温させる場合、|T1−T2|が小さいと分子量分布
の広がりが小さくなり、特に低分子量の割合が少なくな
るので、定着性が低下し、逆に大きくなると、低分子量
の割合が多くなるので、ホットオフセット性及び保存性
が低下する。重合温度を昇温させる場合、後段重合温度
T2に変更する時の重合転化率が低いと、分子量分布の
広がりが大きく、低分子量部分が多くなり、ホットオフ
セット性及び保存性が低下し、逆に高いと分子量分布の
広がりが小さく、高分子量部分が多くなり、定着性が低
下する。重合温度を降温させる場合、後段重合温度T 2
に変更する時の重合転化率が低いと、分子量分布の広が
りが大きく、高分子量部分が多くなり、定着性が低下
し、逆に高いと分子量分布の広がりが小さく、高分子量
部分が少なくなり、ホットオフセット性及び保存性が低
下する。
重合温度T1で1〜10時間、好ましくは2〜8時間保
持し、重合を進行させた後、 その重合転化率が10〜
80%、好ましくは30〜70%となった時に、そのT
1とT2が、10℃<|T1−T2|<50℃、好まし
くは15℃<|T1−T2|<40℃となるような、後
段重合温度T2で1〜10時間、好ましくは2〜8時間
保持して重合を行う。低温での保持時間が短いと、高分
子量成分の量が少なく、オフセット性に問題が起こり、
高温での保持時間が短いと低分子量成分の量が少なく、
定着性に問題を起こす。それぞれ保持時間が長いと重合
容器に占有する時間が長くなり、生産性が低下する。そ
れぞれの保持時間が短いと重合が完結せず、トナー中に
モノマーが残存し、耐ブロッキング性や使用環境上好ま
しくない。また、本発明の製造方法においては、後段重
合温度T2で保持した後にさらに重合性単量体と重合開
始剤を添加し、重合を進行させても良い。この場合の重
合温度はT2に限定されることはなく、添加する重合性
単量体や重合開始剤の特性に合わせ任意に設定すること
ができる。重合温度を多段に分割することにより、生成
重合体の分子量分布を制御することが可能となる。
を、重合開始剤の10時間半減期温度より低く設定する
ことが好ましく、これにより開始剤ラジカル量に比較し
てモノマー濃度が高く、相対的に高分子量の重合体が形
成でき、重合温度のもう一方を、重合開始剤の1時間半
減期温度より高く設定することが好ましく、これにより
相対的に低分子量の重合体を形成することが可能とな
る。
性単量体、重合開始剤及び着色剤を含有する。また必要
に応じて、離型剤、帯電制御剤等含有することができ
る。
定されないが、好ましい例としては、モノビニル系単量
体を挙げることができる。具体的にはスチレン、ビニル
トルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;
アクリル酸、メタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキ
シル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド等のアクリル酸またはメタクリル
酸の誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン等のモノ
オレフィン系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル
等のビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケト
ン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン;2
−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピ
ロリドン等の含窒素ビニル化合物;等のモノビニル系単
量体が挙げられる。これらのモノビニル系単量体は、単
独で用いてもよいし、複数の単量体を組み合わせて用い
てもよい。これらモノビニル系単量体のうち、スチレン
系単量体や、スチレン系単量体とアクリル酸もしくはメ
タクリル酸の誘導体との併用などが、好適に用いられ
る。
及び重合体を用いるとホットオフセット改善に有効であ
る。架橋性単量体は、2以上の重合可能な炭素−炭素不
飽和二重結合を有する単量体である。具体的には、ジビ
ニルベンゼン、ジビニルナフタレン、およびこれらの誘
導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジ
メタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト等のジエチレン性不飽和カルボン酸エステル;N,N
−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル等の2個のビニ
ル基を有する化合物、ペンタエリスリトールトリアリル
エーテルやトリメチロールプロパントリアクリレート等
の3個以上のビニル基を有する化合物等を挙げることが
できる。架橋性重合体は、重合体中に2個以上のビニル
基をゆうする重合体のことであり、具体的には、分子内
に2個以上の水酸基を有するポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエステル及びポリエチレングリコールとアク
リル酸やメタクリル酸のエステル等を挙げることができ
る。これらの架橋性単量体及び架橋性重合体は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることが
できる。使用量は、重合性単量体100重量部当たり、
通常10重量部以下、好ましくは、0.1〜2重量部で
ある。
のバランスを良くするためにマクロモノマーを単量体と
して用いることが好ましい。マクロモノマーは、分子鎖
の末端にビニル重合性官能基を有するもので、数平均分
子量が、通常、1,000〜30,000のオリゴマー
またはポリマーである。数平均分子量が小さいものを用
いると、重合体粒子の表面部分が柔らかくなり、保存性
が低下するようになる。逆に数平均分子量が大きいもの
を用いると、マクロモノマーの溶融性が悪くなり、定着
性および保存性が低下するようになる。クロモノマー分
子鎖の末端に有するビニル重合性官能基としては、アク
リロイル基、メタクリロイル基などを挙げることがで
き、共重合のしやすさの観点からメタクリロイル基が好
適である。
体を重合して得られる重合体のガラス転移温度よりも高
いガラス転移温度を有するものが好適である。モノビニ
ル系単量体を重合して得られる重合体とマクロモノマー
との間のTgの高低は、相対的なものである。例えば、
モノビニル系単量体がTg=70℃の重合体を形成する
ものである場合には、マクロモノマーは、Tgが70℃
を越えるものであればよい。モノビニル系単量体がTg
=20℃の重合体を形成するものである場合には、マク
ロモノマーは、例えば、Tg=60℃のものであっても
よい。なお、マクロモノマーのTgは、通常の示差熱計
(DSC)等の測定機器で測定される値である。
しては、スチレン、スチレン誘導体、メタクリル酸エス
テル、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等を単独でまたは2種以上を重合して得ら
れる重合体、ポリシロキサン骨格を有するマクロモノマ
ー、特開平3−203746号公報の第4頁〜第7頁に
開示されているものなどを挙げることができる。これら
マクロモノマーのうち、親水性のもの、特にメタクリル
酸エステルまたはアクリル酸エステルを単独でまたはこ
れらを組み合わせて重合して得られる重合体が、本発明
に好適である。マクロモノマーを使用する場合、その量
は、モノビニル系単量体100重量部に対して、通常、
0.01〜10重量部、好適には0.03〜5重量部、
さらに好適には0.05〜1重量部である。マクロモノ
マーの量が少ないと、保存性が向上しない。マクロモノ
マーの量が極端に多くなると定着性が低下するようにな
る。
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;
4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−
アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’
−アゾビス−2−メチル−N−1,1’−ビス(ヒドロ
キシメチル)−2−ヒドロキシエチルプロピオアミド、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,
1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)
等のアゾ化合物;ジ−t−ブチルパーオキシド、アセチ
ルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ラウロイルパ
ーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーブ
チルネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシ2−エ
チルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレー
ト、t−ヘキシルパーオキシピバレート、ジ−イソプロ
ピルパーオキシジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオ
キシイソフタレート、1,1’,3,3’−テトラメチ
ルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−
ブチルパーオキシイソブチレート等の過酸化物類などを
例示することができる。また、これら重合開始剤と還元
剤とを組み合わせたレドックス開始剤を挙げることがで
きる。このうち、使用される重合性単量体に可溶な油溶
性の重合開始剤を選択することが好ましく、必要に応じ
て水溶性の重合開始剤をこれと併用することもできる。
上記重合開始剤は、重合性単量体100重量部に対し
て、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜15重量
部、更に好ましくは0.5〜10重量部用いる。重合開
始剤は、重合性単量体組成物中に予め添加することが好
ましいが、場合によっては、造粒工程終了後の懸濁液に
添加することもできる。
ブラック、チタンホワイトの他、あらゆる顔料及び/又
は染料を用いることができる。黒色のカーボンブラック
は、一次粒径が20〜40nmであるものを用いる。2
0nmより小さいとカーボンブラックの分散が得られ
ず、かぶりの多いトナーになる。一方、40nmより大
きいと、多価芳香族炭化水素化合物の量が多くなって、
安全上の問題が起こる。
エロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤を使用
する。イエロー着色剤としては、アゾ系顔料、縮合多環
系顔料等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピ
グメントイエロー3、12、13、14、15、17、
62、65、73、83、90、93、97、120、
138、155、180および181等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、アゾ系顔料、縮合多環系顔料
等の化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメン
トレッド48、57、58、60、63、64、68、
81、83、87、88、89、90、112、11
4、122、123、144、146、149、16
3、170、184、185、187、202、20
6、207、209、251、C.I.ピグメントバイ
オレット19等が挙げられる。シアン着色剤としては、
銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノ
ン化合物等が利用できる。具体的にはC.I.ピグメン
トブルー2、3、6、15、15:1、15:2、1
5:3、15:4、16、17、および60等が挙げら
れる。
用いられ、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、低分子量ポリブチレンなどの低分子量ポ
リオレフィンワックス類や分子末端酸化低分子量ポリプ
ロピレン、分子末端をエポキシ基に置換した低分子量末
端変性ポリプロピレンおよびこれらと低分子量ポリエチ
レンのブロックポリマー、分子末端酸化低分子量ポリエ
チレン、分子末端をエポキシ基に置換した低分子量ポリ
エチレンおよびこれらと低分子量ポリプロピレンのブロ
ックポリマーなどの末端変性ポリオレフィンワックス
類;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、ホホ
バなどの植物系天然ワックス;パラフィン、マイクロク
リスタリン、ペトロラクタムなどの石油系ワックス及び
その変性ワックス;モンタン、セレシン、オゾケライト
等の鉱物系ワックス;フィッシャートロプシュワックス
などの合成ワックス;ペンタエリスリトールテトラミリ
ステート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、
ペンタエリスリトールテトララウレートなどのペンタエ
リスリトールエステル;ジペンタエリスリトールヘキサ
ミリステート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサラウレートなどの
ジペンタエリスリトールエステル;等が挙げられ、これ
らは1種あるいは2種以上が併用しても構わない。
ャートロプシュワックス)、合成ポリオレフィン、低分
子量ポリプロピレンワックス、マイクロクリスタリンワ
ックスなどが好ましい。なかでも示差走査熱量計により
測定されるDSC曲線において、昇温時の吸熱ピーク温
度が30〜200℃、好ましくは50〜180℃、60
〜160℃の範囲にあるペンタエリスリトールエステル
や、同吸熱ピーク温度が50〜80℃の範囲にあるジペ
ンタエリスリトールエステルなどの多価エステル化合物
が定着−剥離性バランスの面で特に好ましい。とりわけ
分子量が1000以上であり、スチレン100重量部に
対し25℃以下で5重量部以上溶解し、酸価が10mg
/KOH以下であるジペンタエリスリトールエステル
は、定着温度低下に著効を示す。トナーとしての吸熱ピ
ーク温度は、ASTM D3418−82によって測定
された値である。上記低軟化温度物質は、重合性単量体
100重量部に対して、0.1〜20重量部(更には1
〜15重量部)用いることが好ましい。
向上させるために、重合性単量体組成物中に含有させる
ことが好ましく、各種の正帯電性または負帯電性の帯電
制御剤を用いることができる。具体的には、ボントロン
N01(オリエント化学社製)、ニグロシンベースEX
(オリエント化学社製)、スピロブラックTRH(保土
ケ谷化学社製)、T−77(保土ケ谷化学社製)、ボン
トロンS−34(オリエント化学社製)、ボントロンE
−81(オリエント化学社製)、ボントロンE−84
(オリエント化学社製)、ボントロンE−89(オリエ
ント化学社製)、ボントロンF−21(オリエント化学
社製)、COPY CHRGE NX(クラリアント社
製)、COPY CHRGE NEG(クラリアント社
製)、TNS−4−1(保土ケ谷化学社製)、TNS−
4−2(保土ケ谷化学社製)、LR−147(日本カー
リット社製)等の帯電制御剤、特開平11−15192
号公報、特開平3−175456号公報、特開平3−2
43954号公報などに記載の4級アンモニウム(塩)
基含有共重合体、特開平3−243954号公報、特開
平1−217464号公報、特開平3−15858号公
報などに記載のスルホン酸(塩)基含有共重合体等の帯
電制御剤(帯電制御樹脂)を用いることができる。帯電
制御樹脂は、高速連続印刷においても帯電性が安定した
トナーを得ることができる点で好ましい。帯電制御剤
は、重合性単量体100重量部に対して、通常、0.0
1〜10重量部、好ましくは0.1〜7重量部の割合で
用いられる。
ないが、通常、懸濁重合又は乳化重合が利用される。そ
の場合、生成する粒子の安定化のために分散安定剤を使
用することができる。
ウム、硫酸カルシウムなどの硫酸塩;炭酸バリウム、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;リン酸
カルシウムなどのリン酸塩;酸化アルミニウム、酸化チ
タン等の金属酸化物;などの金属化合物や、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化第二鉄等の金属
水酸化物;ポリビニルアルコール、メチルセルロース、
ゼラチン等水溶性高分子;アニオン性界面活性剤、ノニ
オン性界面活性剤、両性界面活性剤等を挙げることがで
きる。これらのうち、金属化合物、特に難水溶性の金属
水酸化物のコロイドを含有する分散安定剤は、重合体粒
子の粒径分布を狭くすることができ、画像の鮮明性が向
上するので好適である。
る分散安定剤は、その製法による制限はないが、水溶性
多価金属化合物の水溶液のpHを7以上に調整すること
によって得られる難水溶性の金属水酸化物のコロイド、
特に水溶性多価金属化合物と水酸化アルカリ金属塩との
水相中の反応により生成する難水溶性の金属水酸物のコ
ロイドを用いることが好ましい。
イドは、個数粒径分布D50(個数粒径分布の50%累
積値)が0.5μm以下で、D90(個数粒径分布の9
0%累積値)が1μm以下であることが好ましい。コロ
イドの粒径が大きくなると重合の安定性が崩れ、またト
ナーの保存性が低下する。
に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.3
〜10重量部の割合で使用する。この割合が少ないと充
分な重合安定性や分散安定性を得ることが困難であり、
凝集物が生成し易くなる。この割合が多いと微粒子増加
により粒径分布が広がり易い。
は、前記の着色剤、重合性単量体、重合開始剤などを均
一に混合することによって得られる。均一混合する方法
は特に限定されないが、例えばボールミルなどのメディ
ア型分散機を用いることができる。重合性単量体組成物
を得るための混合方法は特に制限されないが、以下の方
法を用いることが好ましい。重合開始剤は、後記の水分
散媒に組成物を分散させる前に、着色剤等と一緒に重合
性単量体と混合してもよいが、分散時の発熱により重合
開始剤がラジカルを発生し、重合性単量体が予期せずに
重合してしまい、トナー特性のばらつきを誘発すること
に恐れがある。そこで、着色剤や帯電制御剤などの添加
剤を重合性単量体に加え、水分散媒に添加し、組成物が
粗分散液滴になった後、重合開始剤を添加して、組成物
に重合開始剤を吸収させ、分散機を用いて組成物を分散
液滴にする方法が好適である。
く、高速回転する特殊形状のタービンと放射状のバッフ
ルをもつステーターにより構成され、タービンの高速回
転により生じる、タービン底部と上部の間の圧力差で吐
出作用をすることを利用して、処理液をステーターの吸
入孔より吸入し、高速回転するタービンの間で生じるせ
ん断、衝撃、キャビテーションなどの作用を受けて、ス
テーターの吐出孔より吐き出させる構造の高速回転せん
断型撹拌機、具体的には、エムテクニック社製の「クレ
アミックス」(商品名)や、荏原製作所社製の「エバラ
マイルダー」(商品名)などが挙げられる。この分散段
階において、重合性単量体組成物は、滴下された重合開
始剤と接触することによって、液滴内に重合開始剤を取
り込み、重合性単量体組成物の液滴を形成する。
期は、重合性単量体組成物の投入後であって、かつ、重
合性単量体組成物の造粒工程の途中であることが好まし
い。重合性単量体組成物を水系分散媒体中で所望の粒径
の微細な液滴粒子にまで造粒した後に、重合開始剤を添
加すると、当該重合開始剤の液滴粒子への均一な混合が
困難となる。重合開始剤を添加する時期は、目的とする
トナー粒子により異なるが、重合性単量体組成物の投入
後、撹拌により形成される一次液滴の粒径(体積平均粒
径)が、通常50〜1000μm、好ましくは100〜
500μmとなった時点である。また、重合性単量体組
成物の投入から重合開始剤の添加までの時間が長いと、
造粒が完了してしまい、重合性単量体組成物と重合開始
剤とが均一に混合せず、トナー粒子ごとの重合度や架橋
度等の樹脂特性を均一にすることが困難となる。このた
め油溶性重合開始剤の添加時期は、反応スケールや粒径
により多少差異はあるものの、一般的には重合性単量体
組成物の投入後、プラント等の大型スケールでは、通常
24時間以内、好ましくは12時間以内、より好ましく
は3時間以内であり、実験室レベルの小スケールでは、
通常5時間以内、好ましくは3時間以内、より好ましく
は1時間以内である。
粒工程(即ち重合開始前)での水系分散媒体の温度は、
通常10〜40℃、好ましくは20〜30℃の範囲内に
調整する。この温度が高すぎると系内で部分的に重合反
応が開始してしまう。逆にこの温度が低すぎると撹拌に
より造粒する場合、系の流動性が低下して、造粒に支障
が帰すおそれが生じる。重合性単量体組成物の液滴と重
合開始剤の液滴を接触させて、重合開始剤を含有する重
合性単量体組成物の液滴を形成させた後、さらに撹拌を
継続して、所望の粒径の二次液滴粒子を造粒し、しかる
後、懸濁重合する。造粒工程での二次液滴粒子の粒径
は、その後の懸濁重合によって、通常1〜50μm、好
ましくは3〜30μm、より好ましくは5〜30μm程
度の体積平均粒径の重合トナーが生成する程度にまで微
細化する。造粒時間は、重合性単量体、添加剤、重合開
始剤等の種類と添加量、造粒温度、造粒機の種類、所望
の粒径などにあわせて、任意に設定することができる。
本発明に用いる水分散液は、前記組成物を水分散媒に分
散したものである。水分散媒は、水だけでもよいが、通
常、水に分散剤を含有させたものが好適である。
量体組成物の液滴の体積平均粒径が、通常2〜10μ
m、好ましくは2〜9μm、より好ましくは3〜8μm
の状態である。液滴の粒径が大きすぎると、重合中の液
滴が不安定となったり、得られるトナー粒子が大きくな
り、画像の解像度が低下するようになる。液滴の体積平
均粒径/数平均粒径は、通常1〜3、好ましくは1〜2
である。該液滴の粒径分布が広いと定着温度のばらつき
が生じ、カブリ、フィルミングなどの不具合が生じるよ
うになる。液滴は、好適には、その体積平均粒径±1μ
mの範囲に30体積%以上、好ましくは60体積%以上
存在する粒径分布のものである。
測定して得られる軟化温度Tsが55℃以上、好ましく
は60〜80℃であり、且つ流動開始温度Tfbが10
0〜150℃、好ましくは100〜140℃である。軟
化温度が低いと、保存性が低下する。流動開始温度が低
いとホットオフセット耐性が低下し、逆に高いと定着性
が低下する。軟化温度Tsとは、シリンダー中に入って
いるトナーが熱により粉体が溶融を開始して、嵩密度が
小さくなることにより、ピストンが低下する温度のこと
を言い、流動開始温度Tfbとは、その後、更に溶融が
進み、溶融体の温度が上がり、体積が膨張して一度ピス
トンが押上げられ、その後、ノズルからトナーが流出を
開始することによって、ピストンが再度低下を開始する
温度のことを言う。
gが、通常50〜80℃、好ましくは60〜70℃で、
この温度より低いと保存性が低下し、この温度より高い
と定着性が低下する。ゲル量は、通常10〜95%、好
ましくは20〜90%で、この範囲から小さい場合は耐
オフセットが低下する。これより大きいと定着性が低下
する。分子量は数平均分子量で、通常1000〜10
万、好ましくは2000〜5万、さらに好ましくは30
00〜3万で、これよりも小さいとオフセット性が低下
し、これよりも大きいと定着性が低下する。重量平均分
子量で、通常1万〜100万、好ましくは2万〜50
万、さらに好ましくは3万〜30万で、これよりも小さ
いとオフセット性が低下し、これよりも大きいと定着性
が低下する。溶融特性のメルトインデックス値では、測
定温度125℃で、荷重が10kgの条件で、通常0.
01〜100、好ましくは0.1〜50、さらに好まし
くは0.5〜30で、この値より低いと定着性が低下
し、大きいとオフセット性が低下する。
法、界面反応法、in situ重合法、相分離法など
の方法によりカプセル化された、カプセルトナー(コア
・シェル構造を有するトナー)であってもよい。特に、
in situ重合法や相分離法は、製造効率がよく好
ましい。本発明のトナーがカプセルトナーである場合
は、コア用単量体の重合得られるコア粒子の製造を、前
段重合工程と後段重合工程の2段階の異なる重合温度で
行う。
加し、再び重合することでカプセルトナーのシェル層が
形成される。シェルを形成する具体的な方法としては、
前記コア粒子を得るために行った重合反応の反応系にシ
ェル用単量体を添加して継続的に重合する方法、または
別の反応系で得たコア粒子を仕込み、これにシェル用単
量体を添加して段階的に重合する方法などを挙げること
ができる。シェル成分用単量体は反応系中に一括して添
加する、またはプランジャポンプなどのポンプを使用し
て連続的もしくは断続的に添加することができる。
量体と同じものを例示することができる。なかでも、ガ
ラス転移温度が、通常60℃以下、好ましくは40〜6
0℃の重合体を形成しうるものがコア用単量体として好
適である。ガラス転移温度が高すぎると定着温度が高く
なり、低すぎると、保存性が低下する。通常、コア用単
量体は1種または2種以上を組み合わせて使用しても良
い。
する重合体のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度
を有する重合体を与えるものであるのが望ましい。シェ
ル用単量体を構成する単量体として、スチレン、アクリ
ロニトリル、メチルメタクリレートなどのガラス転移温
度が80℃を超える重合体を形成する単量体をそれぞれ
単独で、あるいは2種以上組み合わせて使用することが
できる。シェル用単量体により得られる重合体のガラス
転移温度は、重合トナーの保存安定性を向上させるため
に、通常50〜130℃、好ましくは60〜120℃、
より好ましくは80〜110℃である。コア粒子用単量
体からなる重合体とシェル用単量体からなる重合体との
間のガラス転移温度の差は、通常10℃以上、好ましく
は20℃以上、より好ましくは30℃以上である。
ラジカル開始剤を添加することがカプセルトナーを得や
すくするために好ましい。シェル用単量体の添加の際に
水溶性ラジカル開始剤を添加すると、シェル用単量体が
移行したコア粒子の外表面近傍に水溶性ラジカル開始剤
が進入し、コア粒子表面に重合体(シェル)を形成しや
すくなるからであると考えられる。
リウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,4’−
アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビ
ス−2−メチル−N−1,1’−ビス(ヒドロキシメチ
ル)−2−ヒドロキシエチルプロピオアミド等のアゾ系
開始剤;クメンパーオキシド等の油溶性開始剤とレドッ
クス触媒の組合せ;などを挙げることができる。水溶性
ラジカル開始剤の量は、水系媒体基準で、通常、0.0
01〜1重量%である。
常80/20〜99.9/0.1(重量比)で使用され
る。シェル用単量体の割合が過小であると保存性改善効
果が小さく、逆に、過大であると定着温度の低減の改善
効果が小さくなる。
は、通常0.001〜1.0μm、好ましくは0.00
3〜0.5μm、より好ましくは0.005〜0.2μ
mであると考えられる。厚みが大きくなると定着性が低
下し、小さくなると保存性が低下する。なお、本発明に
おいてカプセルトナーのコア部のすべてがシェルで覆わ
れている必要はない。カプセルトナーのコア粒子径およ
びシェルの厚みは、電子顕微鏡により観察できる場合
は、その観察写真から無作為に選択した粒子の大きさお
よびシェル厚みを直接測ることにより得ることができ、
電子顕微鏡でコアとシェルとを観察することが困難な場
合は、コア粒子の粒径およびトナー製造時に用いたシェ
ルを形成する単量体の量から算定することができる。
用いることができる。外添剤としては、無機粒子や有機
樹脂粒子が挙げられる。無機粒子としては、二酸化ケイ
素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
錫、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどが
挙げられる。有機樹脂粒子としては、メタクリル酸エス
テル重合体粒子、アクリル酸エステル重合体粒子、スチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体粒子、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体粒子、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウム、コアがスチレン重合体ででシ
ェルがメタクリル酸エステル共重合体で形成されたコア
シェル型粒子などが挙げられる。これらのうち、無機酸
化物粒子、特に二酸化ケイ素粒子が好適である。また、
これらの粒子表面を疎水化処理することができ、疎水化
処理された二酸化ケイ素粒子が特に好適である。外添剤
の量は、特に限定されないが、トナー100重量部に対
して、通常、0.1〜6重量部である。
良い。外添剤を組み合わせて用いる場合には、平均粒子
径の異なる無機粒子同士または無機粒子と有機樹脂粒子
を組み合わせる方法が好適である。外添剤の付着は、通
常、外添剤とトナーとをヘンシェルミキサーなどの混合
機に入れて攪拌して行う。
明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施
例のみに限定されるものではない。なお、部および%
は、特に断りのない限り重量基準である。本実施例で
は、以下の方法で評価した。
粒子)の体積平均粒径(dv)及び粒径分布即ち体積平
均粒径と個数平均粒径(dp)との比(dv/dp)は
マルチサイザー(ベックマン・コールター社製)により
測定した。このマルチサイザーによる測定は、アパーチ
ャー径:100μm、媒体:イソトンII、濃度10
%、測定粒子個数:100000個の条件で行った。
体積平均粒径(dv)及び粒径分布即ち体積平均粒径と
個数平均粒径(dp)との比(dv/dp)は、粒径分
布測定装置(SALD2000A型、島津製作所株式会
社製)により測定した。この粒径分布測定器による測定
においては、屈折率=1.55−0.20i、超音波照
射時間=5分間、液滴測定時の分散媒として10%食塩
水を使用する条件で行った。
コー電子工業社製:SSC5200)を用いてASTM
D3418−97に準じて、トナーを10mgを精秤
し、これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空
のアルミパンを用い、測定温度範囲:室温〜150℃の
間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行
った。
(東洋ろ紙社製、86Rサイズ28×100mm)に入
れ、それをソックスレー抽出器にかけ、テトラヒドロフ
ラン溶媒を下部のフラスコにいれ、6時間抽出する。抽
出後、抽出溶媒を回収し、抽出溶媒中に抽出された可溶
性樹脂分をエバポレータにて分離後、精秤し、以下の計
算から算出した。 ゲル量(%)=((T×P−S)/(T×P))×10
0 T:トナーサンプル量(g) P:トナー中の顔料以外の比率 S:抽出固形分量(g)
ーの分子量測定は、トナーがTHFに0.04%となる
よう調製し2時間攪拌保持した後、不溶分を0.25μ
mPTFE製フィルターでろ過し、ろ液を100μl注
入して測定した。溶出曲線と市販単分散標準ポリスチレ
ンによる検量線の関係から分子量を算出した。 測定条件 GPC:HLC−8120GPC(東ソー社製) カラム:TSK gel GMHXL2本直結(東ソー
社製) RI(屈折率計):RI8022(東ソー社製) UV(紫外吸収スペクトル計):UV8020(東ソー
社製)を用いて波長254nmで測定 溶離液:THF 流量:1.0ml/min 温度:40℃
商品名:セミオートメルトインデクサーを125℃、1
0kg荷重において、単位時間当たりの流出量(g)を
測定し、10分当たりに換算し、算出した。
ター(島津製作所製、CFT−500C)を用い、下記
の測定条件で軟化温度Tsと流動開始温度Tfbを測定
した。開始温度:35℃、昇温速度:3℃/分、予熱時
間:5分、シリンダー圧力:10.0Kg・f/c
m2、ダイス直径:0.5mm、ダイス長さ1.0m
m、剪断応力:2.451×105Pa、試料投入量:
1.0〜1.3g
密閉した容器に入れて、密閉した後、温度を55℃にし
た恒温水槽の中に沈め、8時間経過した後に取り出し
て、42メッシュの篩いの上にできるだけ構造を破壊し
ないように移し、粉体測定機「Powder Test
er」(商品名;細川ミクロン社製)で振動の強度を
4.5に設定して、30秒間振動した後、篩い上に残っ
たトナーの重量を測定し、凝集したトナーの重量とし
た。この凝集したトナーの重量と試料の重量とから、ト
ナーの保存性(重量%)を算出した。この数値が小さい
方が、保存性が高い。
のプリンター(16枚機)の定着ロール部の温度を変化
できるように改造したプリンターを用いて、定着試験を
行った。定着試験は、改造プリンターの定着ロールの温
度を変化させて、それぞれの温度での現像剤の定着率を
測定し、温度−定着率の関係を求めることにより行っ
た。定着率は、温度を変化させたとき定着ロールの温度
を安定化させるため5分以上放置し、その後改造プリン
ターで印刷した試験用紙における黒ベタ領域の、テープ
剥離操作前後の画像濃度の比率から計算した。すなわ
ち、テープ剥離前の画像濃度をID前、テープ剥離後の
画像濃度をID後とすると、定着率は、次式から算出す
ることができる。 定着率(%)=(ID後/ID前)×100 ここで、テープ剥離操作とは、試験用紙の測定部分に粘
着テープ(住友スリーエム社製スコッチメンディングテ
ープ810−3−18)を貼り、一定圧力で押圧して付
着させ、その後、一定速度で紙に沿った方向に粘着テー
プを剥離する一連の操作である。また、画像濃度は、マ
クベス社製反射式画像濃度測定機を用いて測定した。こ
の定着試験において、定着率80%に該当する定着ロー
ル温度を現像剤の定着温度とした。
ト温度)市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(1
6枚機)の定着ロール部の温度を変化できるように改造
したプリンターを用いて、ホットオフセット及びコール
ドオフセット温度試験を行った。改造プリンターの定着
ロールの温度を定着温度より高く変化させて、それぞれ
の温度での黒べた印字の定着を行い、ホットオフセット
が発生する温度を測定した。又、コールドオフセット温
度は、改造プリンターの定着ロールの温度を定着温度よ
り低くさせ、それぞれの温度での黒べた印字の定着を行
い、コールドオフセットが発生する温度を測定した。
非磁性一成分現像方式のプリンター(16枚機)を用い
て、このプリンターの現像装置に評価する現像剤を入
れ、温度35℃、湿度80%(H/H)環境および温度
23℃、湿度50%(N/N)環境の各環境下で一昼夜
放置後、5%印字濃度で、初期から連続印字を1000
枚行い、反射濃度計(マクベス社製)で印字濃度、か
つ、白色度計(日本電色社製)で測定した感光体の非画
像部のカブリを調べた。印字後の白色度B、印字前の白
色度をAとすると、感光体上の非画像部のトナーを付着
させた粘着テープ(住友スリーエム社製スコッチメンデ
ィングテープ810−3−18)の白色度B、粘着テー
プの白色度をAとすると、カブリ(%)=(A−B)の
計算式で算出されるカブリ値を用いた。この数値が小さ
く、その差が無い方が、環境による依存性が小さい。
本精蝋社製、FT−100)10部を入れ、ビーズミル
を用いて、平均粒径は2μmになるように湿式粉砕し
た。スチレン67部、n−ブチルアクリレート15部、
ジビニルベンゼン0.3部、t−ドデシルメカプタン1
部、前記湿式粉砕で得られた離型剤のスチレン溶液20
部(スチレン18部と離型剤2部)、カーボンブラック
(三菱化学社製、商品名#25)7部、及び帯電制御剤
(保土ケ谷化学社製、商品名スピロンブラックTRH)
1部を室温下でビーズミルで分散し、単量体組成物を得
た。
シウム(水溶性多価金属塩)9.8部を溶解した水溶液
に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(水酸化ア
ルカリ金属)6.9部を溶解した水溶液を撹拌下で、徐
々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性
の金属水酸化物コロイド)分散液を調整した。調整した
コロイドの粒径分布をSALD2000A型粒径分布測
定器(島津製作所製)で測定したところ、粒径は、D5
0(個数粒径分布の50%累計値)が0.38μmで、
D90(個数粒径分布の90%累計値)が0.82μm
であった。このSALD2000A粒径分布測定器によ
る測定においては、屈折率=1.55−0.20i、超
音波照射時間=5分間、液滴測定時の分散媒として10
%食塩水を使用する条件で行った。上述により得られた
水酸化マグネシウムコロイド分散液に、上記単量体組成
物及び重合開始剤のt−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート5部を投入し、プロペラ式撹拌機を用い
て撹拌混合して、組成物分散液を得、次いで、500c
c加圧真空アタッチメント、回転子(ロータR−2)、
及び固定子(スクリーンS−1.0−24)を装着し
(回転子と固定子との間隙は0.2mm)、回転子回転
数21,000rpmで稼働している造粒装置(クレア
ミックスCLM−0.8S:エムテクニック社製)に、
ポンプを用いて、前記混合液を30kg/hrの流量で
供給し、トナー用単量体組成物の液滴を造粒した。液滴
の体積平均粒径は約5.0μm、体積平均粒径/数平均
粒径の比が約1.25、体積平均粒径±1μmの範囲に
存在する液滴が約65体積%であった。
装着した反応器に移した。組成物水分散液を加熱し、水
分散液温度が室温から70℃まで水分散液温度を平均約
50℃/時間の加温速度で昇温させ、70℃で温度一定
となるように制御した。重合転化率が50%になった時
点で昇温を再開し、水分散液温度が95℃になるまで水
分散液温度を平均40℃/時間の速度で昇温させ、水分
散液温度が95℃になった時点で一定温度となるよう制
御した。水分散液温度は、重合反応器ジャケット温度と
重合反応溶液内温度とを測定し、カスケード制御法など
を用いてジャケット温度をコントロールして前記履歴を
実現させた。水分散液温度が95℃に達した後、水分散
液温度は94℃〜97℃の間で推移した。重合反応終了
後、組成物水分散液を冷却し、トナー用重合体粒子の水
分散液を得た。
散液を撹拌しながら、硫酸により系のpHを7以下にし
て酸洗浄(25℃、10分間)を行い、濾過により水を
分離した後、新たにイオン交換水500部を加えて再ス
ラリー化し、水洗浄を行った。その後、再度、脱水と水
洗浄を数回繰り返し行って、固形分を濾過分離した後、
乾燥機にて45℃で2昼夜乾燥を行い、重合体粒子を得
た。
に、疎水化処理したコロイダルシリカ(商品名:RX−
300、日本アエロジル社製)0.6部を添加し、ヘン
シェルミキサーを用いて混合してトナーを製造した。ト
ナー粒子の体積平均粒径(dv)は6.9μmであり、
体積平均粒径(dv)/個数平均粒径(dp)は1.2
7であった。得られたトナーの特性及び画像等の評価を
表1に示す。
において重合条件を表1に示すように変えた他は、実施
例1と同様にしてトナーを製造した。得られたトナーの
特性及び画像等の評価を表1に示す。
を2段階に変化させないで重合開始から終了まで同じ温
度で反応させた比較例1のトナーは、保存性及びホット
オフセット性に劣る。重合温度を変化させる時の重合転
化率が本発明の範囲より高い比較例2のトナーは、定着
性及びコールドオフセット性に劣る。
得られたトナーは、保存性、流動性、及び定着性とオフ
セット性のバランスに優れ、高画質の画像を形成できる
ことがわかる。
動性、及び定着性とオフセット性のバランスに優れ、高
画質の画像を形成できるトナーを安定的に製造する方法
が提供される。
Claims (2)
- 【請求項1】 重合性単量体、重合開始剤及び着色剤を
含有する組成物を前段重合工程及び後段重合工程で重合
する重合トナーの製造方法であって、前段重合温度T1
と後段重合温度T2が40〜120℃の範囲にあり、ま
たその関係が、10℃<|T1−T2|<50℃であ
り、且つ前段重合温度T1から後段重合温度T2に変更
する時の重合転化率が10〜80%であることを特徴と
する重合トナーの製造方法。 - 【請求項2】 フローテスターで測定して得られる軟化
温度Tsが55℃以上かつ流動開始温度Tfbが100
〜150℃である請求項1記載の製造方法で得られた重
合トナー。
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