JPH0922040A - 手振れ軽減カメラ - Google Patents

手振れ軽減カメラ

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Publication number
JPH0922040A
JPH0922040A JP7169978A JP16997895A JPH0922040A JP H0922040 A JPH0922040 A JP H0922040A JP 7169978 A JP7169978 A JP 7169978A JP 16997895 A JP16997895 A JP 16997895A JP H0922040 A JPH0922040 A JP H0922040A
Authority
JP
Japan
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camera shake
camera
exposure
shake
signal
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Withdrawn
Application number
JP7169978A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Matsumoto
寿之 松本
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】手振れの大きい傾向を持つ撮影者の場合やレリ
ーズ開始後一定時間が経過したときなどの防振による制
御を行わずに露光を開始せざるを得ない場合に、ストロ
ボを発光させることにより、露光中の手振れによるぶれ
の影響を軽減することができる手振れ軽減カメラを提供
する。 【解決手段】X,Y軸回り手振れ検出部10,12及び
手振れ量演算部14によりレリーズ操作後のぶれ状態が
繰り返し検出されてぶれ状態信号が出力され、手振れ量
判断部18,大振れ判断部16によりぶれ状態信号が第
1判定レベル及び第1判定レベル以上の第2判定レベル
と比較され、ぶれ状態信号が弁別される。そして、手振
れ量判断部18,大振れ判断部16の出力に基づき、露
光制御部20によりぶれ状態信号が第1判定レベル以下
であるとき露光許可信号が出力され、ぶれ状態信号が第
2判定レベル以上であるとき発光信号と共に露光許可信
号が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影者の手振れを
検出し手振れが小さくなるときまで露光開始を遅らせる
ことによって、手振れによる影響を軽減する手振れ軽減
カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、手振れによる影響よって、ぶ
れが生じた写真が撮影されないシャッタスピードは、レ
ンズの焦点距離の逆数が限界と言われている。すなわ
ち、焦点距離150mmのレンズを使用した場合には、
1/150s(=7ms)が手振れ限界秒時となる。最
近では一眼レフレックスカメラはもとより、コンパクト
カメラでも望遠側のレンズの焦点距離が150mm近い
カメラもあり、手振れによってぶれが生じた写真が撮影
されるのを防止する、いわゆる、手振れ防止(防振)の
必要性は高いものとなっている。
【0003】そこで、従来より防振を行うカメラの技術
は数多く開示されている。例えば、積極的に手振れを補
正するものとして、検出した手振れを相殺するように光
学系の一部である撮影レンズを光軸と直交する方向に変
位させて、フィルム面での被写体像を安定させる技術が
公知である。しかし、このように積極的に手振れを補正
する装置は、防振性能は優れているがカメラの小型化や
低コスト化が難しく、製品化されたものは数少ない。
【0004】そこで、撮影者の手振れを検出し、レリー
ズボタン操作後すぐに露光開始せずに、手振れが小さく
なるタイミングまで露光開始を遅らせることによって手
振れを軽減するという手法を用いたカメラが開示されて
いる。
【0005】例えば、特開平3−92830号公報また
は米国特許5,150,150号には、検出した手振れ
が所定値以下かつ減少傾向にあるタイミングで露光を開
始する技術が開示されており、さらに、特開昭63−5
3531号公報、特開昭64−86122号公報及び特
開平4−265958号公報にも、手振れが小さくなる
タイミングまで露光開始を遅らせることによって手振れ
を軽減するという技術が開示されている。
【0006】その他、手振れ軽減の技術としては、単に
閃光発光装置、すなわち、ストロボを用いる技術も古く
から開示されている。ストロボを用いた場合、ストロボ
光が被写体に当たった瞬間の像がフィルムに強く写し込
まれるために、手振れがあっても仕上がったプリント上
では手振れが軽減された写真となる。
【0007】例えば、特開昭52−20021号公報に
は、低輝度時において手振れの影響が強くなる可能性が
大きいため、ストロボを発光させるという技術が開示さ
れている。また、特開平3−170919号公報または
米国特許5,210,563号には、上述の積極的に手
振れを補正する技術とストロボとを組み合せて、積極的
に手振れ補正を行う手振れ補正装置によって手振れ補正
が不完全であると判断した場合には露光時間を短縮し、
この露光時間の短縮による露光量の不足分をストロボを
発光させて補うという技術が開示されている。
【0008】ここで、レリーズボタン操作後すぐに露光
を開始せずに、手振れが小さくなるタイミングまで露光
開始を遅らせることによって手振れを軽減するカメラの
最大の問題点を、図15を参照して説明する。図15
(a)は、手振れ速度の波形を示す図であり、零近傍
(速度零)で手振れ量が小さくなっている。図15
(b)は、電気的にシャッタを開口する信号を同図に示
すAの時点でシャッタに発したことを示す図である。図
15(c)は、実際にシャッタが同図に示すB〜Cの時
間だけ開口していることを示す図である。このように実
際にシャッタが開口するまでには、カメラにもよるが一
般に同図中のT1にて示すように、10ms前後の時間
を要する。焦点距離150mmのレンズで上記手振れ限
界秒時より例えば3倍長いシャッタ秒時下での防振撮影
を可能にしようとすると、T2は約20msとなる。よ
って、T3はT1+T2で30msである。
【0009】一般に手振れは1Hz〜10数Hzの振動
が複雑に重畳した波形であり、例えば、10Hzでは周
期が100msなので速度零から速度最大までの時間は
その4分の1に相当する25msである。したがって、
上記T3の時間は手振れが小さい状態から大きい状態ま
で変化するに十分な時間であり、Aの時点において手振
れが小さいと判断してシャッタ開始信号を出力しても、
実際の露光中においては手振れの状態は変化しており、
T3が長くなるほど手振れ軽減効果は不十分なものとな
る。
【0010】そこで、上記T3の時間中の手振れを予測
して、手振れが小さくなるタイミングまで露光開始を遅
らせるという技術が公知となっている。例えば、特開平
4−265958号公報には、手振れの極大から極小ま
での時間を25msとして、手振れの極大時においてシ
ャッタを開口し、露光中に極小が高い確率でくるように
するという技術が開示されている。また、特開平5−2
04012号公報には、図15(b)中のAにて示す現
時点以前の時系列的な手振れ情報に加減乗算を行い、将
来の手振れを予測してシャッタを開口するという波形予
測手法が開示されている。
【0011】また、上記米国特許5,150,150号
では、現在の手振れが減少傾向にあることを判定すると
ともに、万一露光中に手振れが大きくなった場合にはそ
の時点でシャッタを強制的に閉鎖する工夫をしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記米
国特許5,150,150号に記載された技術では、万
一手振れが所定値以下、かつ減少傾向にあるタイミング
がレリーズ開始後一定時間、例えば500ms以内に存
在しない場合には、これ以上露光を遅らせることはシャ
ッタチャンスを逃すことになり、カメラの仕様上好まし
いことではないため、このまま防振の制御を行わずに露
光を開始せざるを得ない。また、シャッタを強制的に閉
鎖することは露光不足になるばかりか、シャッタスピー
ドが撮影者の意図に反したものになってしまうという問
題点が発生する。なお、途中で露光を中止するという点
に関しては、上記米国特許5,210,563号でも同
様の問題点が発生する。
【0013】また、上記特開平4−265958号公報
に記載された技術では、手振れの極大から極小までの時
間を25msとして、手振れの極大時においてシャッタ
を開口し、露光中に極小が高い確率でくるようにしてい
るが、手振れの複雑性から常に極大から極小までの時間
が25msで一定でなく、常に効果的であるとは限らな
い。
【0014】さらに、上記特開平5−204012号公
報に記載された波形予測手法では、予測時間が数msで
あれば正確に予測できるが、30ms先の手振れ波形を
正確に予測することは難しい。
【0015】以上、従来技術の問題点をまとめると、露
光中に起こり得る手振れを正確に予測して露光中の手振
れが極小になるタイミングで露光開始することは手振れ
の複雑性のため困難であり、手振れが小さいと判定して
露光を開始した直後に手振れが大きくなってしまう場合
は多い。また、レリーズ開始後、一定時間が経過してし
まうと防振の制御を行うことができず、防振の制御無し
に露光を開始せざるを得ない。したがって、手振れによ
って生じるぶれを軽減できないという問題点を有してい
る。このような問題点はカメラに不慣れな人(すなわ
ち、初心者で元々手振れが大きい傾向にある人)の場合
に多く発生する。
【0016】また、上述したような手振れを相殺するよ
うに光学系の一部である撮影レンズを光軸と直交方向に
変位させて積極的に手振れ補正を行うという技術では、
小型化、低コスト化を達成することはできず、上述した
ような手振れが小さくなるタイミングまで露光開始を遅
らせることによって手振れを軽減するという技術が不可
欠となっている。
【0017】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたものであり、手振れの大きい傾向を持つ撮影者の場
合やレリーズ開始後一定時間が経過したときなどの防振
による制御を行わずに露光を開始せざるを得ない場合に
おいて、ストロボを発光させることにより、露光中の手
振れによるぶれの影響を軽減することができる手振れ軽
減カメラを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の手振れ軽減カメラは、レリーズ操作後のぶ
れ状態が所定条件に合致するとき露光を開始する手振れ
軽減カメラであって、露光許可信号に応答して露光を開
始する露光制御手段と、発光信号に応答してストロボ装
置を発光させるストロボ制御装置と、上記レリーズ操作
後のぶれ状態を繰り返し検出して、ぶれ状態信号を出力
するぶれ検出手段と、上記ぶれ状態信号を、第1判定レ
ベルおよび第1判定レベル以上の第2判定レベルと比較
して、上記ぶれ状態信号を弁別するぶれ状態弁別手段
と、上記ぶれ状態弁別手段の出力に基づき、上記ぶれ状
態信号が上記第1判定レベル以下であるとき上記露光許
可信号を出力し、上記ぶれ状態信号が上記第2判定レベ
ル以上であるとき上記発光信号と共に上記露光許可信号
を出力する制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0019】また、本発明の手振れ軽減カメラは、レリ
ーズ操作後のぶれ状態が所定条件に合致するとき露光を
開始する手振れ軽減カメラであって、露光許可信号に応
答して露光を開始する露光制御手段と、発光信号に応答
してストロボ装置を発光させるストロボ制御装置と、上
記レリーズ操作後のぶれ状態を繰り返し検出して、ぶれ
状態信号を出力するぶれ検出手段と、上記ぶれ状態信号
を第1判定レベルと比較して、上記ぶれ状態信号を弁別
するぶれ状態弁別手段と、レリーズ操作後の時間経過を
測定するタイマ手段とを具備し、上記ぶれ状態信号が上
記第1判定レベル以下になる前に上記タイマ手段が所定
時間に達した場合には、上記露光許可信号と共に上記発
光信号を出力することを特徴とする。
【0020】また、本発明の手振れ軽減カメラは、手振
れ状態を検出し、手振れが小さくなるタイミングまで露
光開始を遅らせることにより手振れの影響を軽減するよ
うにしたカメラであって、シャッタ装置を制御する露光
制御手段と、ストロボ装置を制御する発光制御手段と、
手振れを繰り返し検出する手振れ検出手段と、上記手振
れ検出手段の出力に基づき、フィルム上での像移動量を
演算する手振れ量演算手段と、上記手振れ量演算手段の
出力が第1判定値以下であるかを判定し、第1判定値以
下である状態が所定時間以上に亘って継続していると
き、上記発光制御手段に対して上記ストロボ装置の発光
を許可することなく、上記露出制御手段に対して上記シ
ャッタ装置による露光の開始を指示する手振れ量判定手
段とを具備したことを特徴とする。
【0021】すなわち、本発明の手振れ軽減カメラは、
レリーズ操作後のぶれ状態が所定条件に合致するとき露
光を開始する手振れ軽減カメラであって、露光許可信号
に応答して露光が露光制御手段により開始され、発光信
号に応答してストロボ装置がストロボ制御装置により発
光される。また、ぶれ検出手段により上記レリーズ操作
後のぶれ状態が繰り返し検出されて、ぶれ状態信号が出
力され、ぶれ状態弁別手段により上記ぶれ状態信号が第
1判定レベルおよび第1判定レベル以上の第2判定レベ
ルと比較され、上記ぶれ状態信号が弁別される。そし
て、上記ぶれ状態弁別手段の出力に基づき、制御手段に
より上記ぶれ状態信号が上記第1判定レベル以下である
とき上記露光許可信号が出力され、上記ぶれ状態信号が
上記第2判定レベル以上であるとき上記発光信号と共に
上記露光許可信号が出力される。
【0022】また、本発明の手振れ軽減カメラは、レリ
ーズ操作後のぶれ状態が所定条件に合致するとき露光を
開始する手振れ軽減カメラであって、露光許可信号に応
答して露光が露光制御手段により開始され、発光信号に
応答してストロボ装置がストロボ制御装置により発光さ
れる。また、ぶれ検出手段により上記レリーズ操作後の
ぶれ状態が繰り返し検出されて、ぶれ状態信号が出力さ
れ、ぶれ状態弁別手段により上記ぶれ状態信号が第1判
定レベルと比較され、上記ぶれ状態信号が弁別される。
また、レリーズ操作後の時間経過がタイマ手段により測
定される。そして、上記ぶれ状態信号が上記第1判定レ
ベル以下になる前に上記タイマ手段が所定時間に達した
場合には、上記露光許可信号と共に上記発光信号が出力
される。
【0023】また、本発明の手振れ軽減カメラは、手振
れ状態を検出し、手振れが小さくなるタイミングまで露
光開始を遅らせることにより手振れの影響を軽減するよ
うにしたカメラであって、シャッタ装置が露光制御手段
により制御され、ストロボ装置が発光制御手段により制
御される。また、手振れが手振れ検出手段により繰り返
し検出され、上記手振れ検出手段の出力に基づき、フィ
ルム上での像移動量が手振れ量演算手段により演算され
る。そして、手振れ量判定手段により上記手振れ量演算
手段の出力が第1判定値以下であるかを判定し、第1判
定値以下である状態が所定時間以上に亘って継続してい
るときは、上記発光制御手段に対して上記ストロボ装置
の発光が許可されることなく、上記露出制御手段に対し
て上記シャッタ装置による露光の開始が指示される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明に係る手振れ軽減
カメラの概念的な構成を示すブロック図である。同図を
用いて本発明の第1の実施の形態について説明する前
に、図2を用いてカメラのXYZ軸と手振れについて説
明する。
【0025】カメラ本体100における撮影光学系10
2の光軸方向をZ軸とし、Z軸を通りZ軸に直交する左
右方向をX軸とし、同じく上下方向をY軸とする。ま
た、上記各X,Y,Z軸回りの回転角成分をそれぞれθ
x,θy,θzとする。
【0026】手振れの検出を行うセンサには、角速度セ
ンサ、加速度センサまたは角度センサを用いたり、また
AF(オートフォーカス)用センサと兼用することなど
が可能である。ここでは、例えば、特開平2−5106
6号公報にて示されるような振動ジャイロである角速度
センサ104X,104Yを用いるものとし、それぞれ
回転角θx,θyの変化量、すなわち角速度ωx,ωy
の検出を行う。
【0027】次に、これら角速度ωx,ωyはフィルム
面上の被写体像移動速度、すなわち、手振れの速度に対
応することを図3を用いて説明する。図3は、カメラ本
体100が手振れによって回転角θxだけ回転した場合
の像のYZ平面上での移動状態を示す簡略図である。こ
こで、被写体は符号106にて示している。
【0028】カメラ本体100が手振れによってθxだ
け回転すると、撮影光学系102は2の位置から2′の
位置まで回転し、フィルム面108もCD面の位置まで
回転する。また、このときフィルム面108上の中心位
置110にあった被写体106の像が、θxだけ回転し
たCD面上の110′の位置まで移動する。
【0029】なお、図3中で撮影光学系102の焦点距
離をf、その被写体側焦点位置から被写体106までの
距離をL、その像側焦点位置から像の中心位置110ま
での距離をL′さらに撮影光学系の厚さをΔとし、Δは
Lに比べて十分無視できるものとしている。このとき、
手振れ量、つまりフィルム面108上のX軸回りの像移
動量ΔYは次式で示される。
【0030】
【数1】 ただし、(1)式中のβは撮影倍率であり、β=f/L
で表すことができ、θxはrad単位である。ここで、
マクロ撮影等の近距離撮影を除いては、βは1より十分
小さいので、(1)式は次式のように簡単になる。
【0031】
【数2】
【0032】なお、結像面はY軸に対して角度θxだけ
傾くが、一般にθxは0.1deg 以下と考えられている
ので、ピントズレの問題としては特に大きな問題にはな
らない。Y軸回りの手振れ量に関しても同様の式となる
ので、説明は省略する。次に、(1)式と(2)式を時
間微分すると、次式となる。
【0033】
【数3】 ここで、同様にマクロ撮影等の近距離撮影を除いては、
βは1より十分小さいので、(3)式は次式のように簡
単になる。
【0034】
【数4】 上式においてd(θx)/dtは角速度ωxそのもので
あり、X軸回りの角速度センサ104Xの出力をそのま
ま充当することができる。また、d(ΔY)/dtは、
角速度ωxの角速度が発生した場合のY軸方向の像移動
速度となる。
【0035】このようにカメラの手振れの角速度はフィ
ルム面上の像移動速度と密接な関係があり、さらに露光
時間と像移動速度からフィルム面の像移動量(ΔY)も
容易に求めることができる。
【0036】次に、本発明に係る手振れ軽減カメラの概
念的な構成を示す図1を用いて、本発明の第1の実施の
形態について説明する。X軸回り手振れ検出部10の出
力部とY軸回り手振れ検出部12の出力部は、手振れ量
演算部14の入力部に接続され、この手振れ量演算部1
4の出力部は大振れ判断部16の入力部と手振れ量判断
部18の入力部にそれぞれ接続される。
【0037】上記大振れ判断部16の出力部と手振れ量
判断部18の出力部は、露光制御部20の入力部に接続
され、この露光制御部20の出力部は露光部22の入力
部に接続されるとともに、閃光発光制御部24を介して
閃光発光部(ストロボ)26に接続される。また、上記
露光制御部20の入力部には、遅延時間計測部28の出
力部が接続される。
【0038】このように構成された手振れ軽減カメラに
おいては、X軸回り手振れ検出部10は上述した角速度
センサ104Xから構成され、カメラのX軸回りの手振
れ、すなわち、角速度を検出する。同様に、Y軸回り手
振れ検出部12はカメラのY軸回りの手振れ、すなわ
ち、角速度を検出する。
【0039】続いて、手振れ量演算部14は、上記X軸
回り手振れ検出部10とY軸回り手振れ検出部12にて
検出した手振れ情報に基づいて、(3)式,(4)式に
示した像移動速度もしくは像移動量を、フィルム面上の
手振れに関する量、すなわち、手振れ量として演算して
求め、手振れ量判断部18と大振れ判断部16に出力す
る。
【0040】そして、手振れ量判断部18は、手振れ量
演算部14により求められた手振れ量が第1所定値以下
であるか否かを判断する。ここで、手振れ量が第1所定
値以下である場合は、手振れ量判断部18は露光制御部
20に露光開始信号を出力する。なお、上記第1所定値
は比較的小さい値に設定し、手振れ量判断部18により
第1所定値以下であると判断された場合には、現在の撮
影者の手振れが小さいことを示すようにする。
【0041】さらに、大振れ判断部16は、手振れ量演
算部14により求められた手振れ量が第2所定値以上で
あるか否かを判断する。ここで、手振れ量が第2所定値
以上である場合は、大振れ判断部16は露光制御部20
にストロボ発光信号を出力する。なお、上記第2所定値
は比較的大きい値に設定し、大振れ判断部16により第
2所定値以上であると判断された場合には、現在の撮影
者の手振れが大きいことを示すようにする。
【0042】上記手振れ量判断部18と大振れ判断部1
6での処理は、刻々と変化する手振れに対応するべく一
定時間間隔、例えば5ms毎に行うが、大振れ判断部1
6により少なくとも一度でも大振れであると判断したと
きは、以後、大振れ判断部16での処理は中止する。そ
して、手振れ量判断部18は手振れが小さくなるタイミ
ング、すなわち、手振れ量が第1所定値以下となるタイ
ミングを探し、第1所定値以下となったとき露光制御部
14に露光開始信号を出力する。
【0043】さらに、露光制御部20は露光部(シャッ
タ)22の露光の制御を行うとともに、閃光発光制御部
24を介して閃光発光部(ストロボ)26の発光のタイ
ミングを制御する。すなわち、露光制御部20は手振れ
量判断部18から露光開始信号が出力されると、露光部
(シャッタ)22を制御してシャッタ開口させ、加えて
大振れ判断部16からストロボ発光信号が出力されてい
れば閃光発光制御部24を介して閃光発光部(ストロ
ボ)26の発光を制御する。閃光発光制御部24は、閃
光発光部(ストロボ)26の発光とその発光のための充
電を行う電気回路である。
【0044】また、遅延時間計測部28は撮影者のレリ
ーズ操作後に計測を開始し、実際に露光が開始されるま
での露光遅延時間を計測して、上記露光制御部20に出
力する。
【0045】次に、本発明の手振れ軽減カメラをレンズ
シャッタのカメラに適用した場合を第2,第3,第4の
実施の形態として、以下に説明する。図4は、本発明の
第2の実施の形態に係る手振れ軽減カメラの構成を示す
図である。
【0046】カメラ全体のシーケンス制御や各種演算を
行うメインマイクロコンピュータ(以下、MCOMと記
す)30には、X軸回り手振れ検出部10、Y軸回り手
振れ検出部12、閃光発光部26、操作スイッチ32、
表示部34、DXコード読取部36、測光部38、測距
部40、焦点調節制御部42、ズーム制御部44、シャ
ッタ制御部46、フィルム巻上巻戻制御部48、不揮発
性ROM50、DC/DCコンバータ52、発振子54
などの様々な機能を有する回路がそれぞれ接続される。
【0047】X軸回りとY軸回りの手振れを検出する上
記X軸回り手振れ検出部10とY回り手振れ検出部12
については、後述することとする。上記操作スイッチ3
2は、ファーストレリーズスイッチ,セカンドレリーズ
スイッチからなるレリーズスイッチ、メインスイッチ、
ズームスイッチ及びモードスイッチなどのカメラ上のす
べてのスイッチを含んでいる。また、表示部34は、動
作モード表示やMCOM30の算出データを表示する回
路であり、一般にこの表示部34には液晶表示素子が用
いられる。
【0048】上記DXコード読取部36は、フィルム5
6のパトローネ上のDXコードを読み取り、フィルム5
6の感度情報をMCOM30に出力する回路である。ま
た、測光部38は不図示の光電変換素子の光電流を処理
し、被写体の輝度を演算して測光情報としてMCOM3
0に出力する回路である。MCOM30はこの測光情報
を受け取り、被写体の輝度が不足していると判断したと
きには、上記閃光発光部26を発光させて被写体に光を
照射する。
【0049】上記測距部40は、赤外光投光素子、受光
素子と処理回路からなるオートフォーカス用の被写体距
離演算部であり、この測距部40が求めた測距情報に基
づいてMCOM30はレンズ駆動量を演算して、このレ
ンズ駆動量を焦点調節制御部42に出力する。そして、
焦点調節制御部42は、上記レンズ駆動量に従ってレン
ズ58を光軸の前後に駆動させ、被写体にピントを合せ
る。
【0050】さらに、撮影者が操作スイッチ32中のズ
ームスイッチを押すことによって発生するズーミング情
報に基づいて、ズーム制御部44はズーム調節用のレン
ズ60を移動してズーム調整するとともに、設定したズ
ーム位置(焦点距離)の情報をMCOM30に送る。な
お、レンズ62,64は固定されており、レンズ58,
60,62,64にて撮影レンズ部66を構成する。
【0051】上記シャッタ制御部46はレンズシャッタ
68の開閉を制御する回路であり、フィルム巻上巻戻制
御部48はフィルム56の巻き上げ,巻き戻しを制御す
る回路である。また、不揮発性ROM50は、工場での
カメラ製造後の調整段階で決定する製品毎に固有な定数
などのソフトウェア作成後に決定される定数を書き込む
ためのEEPROMなどからなる不揮発性メモリであ
る。
【0052】上記DC/DCコンバータ52は電池70
の電圧を安定化してシステム全体に定電圧を供給する回
路であり、発振子54はMCOM30の動作クロックを
生成するものである。
【0053】次に、上記X軸回り手振れ検出部10、Y
軸回り手振れ検出部12及びMCOM30内の手振れ量
演算部14について説明する。図5は、X軸回り手振れ
検出部10、Y軸回り手振れ検出部12及びMCOM3
0内の手振れ量演算部14の構成を示すブロック図であ
る。
【0054】X軸回りの手振れを検出する角速度センサ
104Xによって検出された検出信号は増幅回路72に
出力され、この増幅回路72により数十倍に増幅され
る。また、増幅回路72内の不図示の基準電圧Vref 生
成回路によって、手振れがない静止時の角速度センサ1
04Xからの定常信号が基準電圧Vref としてオフセッ
トされる。
【0055】さらに、増幅回路72によって増幅された
検出信号は、ハイパスフィルタ(HPF)74とローパ
スフィルタ(LPF)76を介してその周波数の低域部
分と高域部分が減衰され、カメラに加わる角速度として
MCOM30内のアナログ/ディジタル変換器(以下、
A/Dコンバータと記す)78に出力される。
【0056】同様に、Y軸回りの手振れを検出する角速
度センサ104Yによって検出された検出信号は増幅回
路80に出力され、この増幅回路80により数十倍に増
幅される。また、増幅回路80内の不図示の基準電圧V
ref 生成回路によって、手振れがない静止時の角速度セ
ンサ104Yからの定常信号が基準電圧Vref としてオ
フセットされる。
【0057】さらに、増幅回路80によって増幅された
検出信号は、ハイパスフィルタ(HPF)82とローパ
スフィルタ(LPF)84を介してその周波数の低域部
分と高域部分が減衰され、カメラに加わる角速度として
MCOM30内のA/Dコンバータ86に出力される。
【0058】このときの時系列的な波形例を図6(a)
に参考のために示す。なお、同図は0.3Vが角速度1
(deg/s )の換算で観測した例であるので、5Vで1
7.2(deg/s )の換算となる。
【0059】ここで、ハイパスフィルタ74,82を使
用する理由は、温度ドリフトを除去するためである。こ
の温度ドリフトとは、温度変化に伴って角速度センサの
出力が緩やかに変化するもので、角速度センサに原理的
に発生する現象である。この温度ドリフトによる現象を
押さえる技術はいろいろあるが、温度ドリフトによって
変化する周波数は手振れの周波数よりも十分緩やかなの
で、ハイパスフィルタを使用する技術が最も簡単であ
る。また、ローパスフィルタ76,84は、単に電気的
ノイズを低減するために設けたものである。
【0060】次に、A/Dコンバータ78,86に入力
された検出信号は手振れ量合成部88において演算可能
なようにアナログ値からディジタル値に変換され、手振
れ量合成部88にそれぞれ出力される。なお、MCOM
30内に設けられた手振れ量演算部14はA/Dコンバ
ータ78,86と手振れ量合成部88とから構成され
る。
【0061】ここで例えば、0V〜5Vの信号を8bi
tでアナログ/ディジタル変換し、上記基準電圧Vref
を5Vの半分の2.5Vと設定する。すると、基準電圧
Vref のとき、すなわち、16進数のディジタル値で8
0Hのときが角速度零を示し、80Hとディジタル値と
の差が角速度の絶対値を示すものとなる。さらに、80
Hとディジタル値との大小が角速度の方向を示すものと
なる。
【0062】続いて、手振れ量合成部88はA/Dコン
バータ78,86から入力されたディジタル値より、そ
れぞれX軸回りとY軸回りの角速度の絶対値を演算し、
次式により合成する。
【0063】
【数5】 この(5)式の概念を示すベクトル図を図6(b)に示
し、合成した角速度の絶対値のアナログ的な波形例を図
6(c)に参考のために示す。
【0064】なお、(5)式中の平方根はカメラ内のワ
ンチップマイコンでは計算が困難であるため、(5)式
を2乗した形で評価するか、二項定理を用いて近似的に
展開するなどして評価してもよい。また、X軸回りとY
軸回りの手振れを合成せず、手振れについて評価する場
合には、X軸回りの角速度とY軸回りの角速度をそれぞ
れ単独に評価すればよい。ここでは合成して評価する例
を示す。
【0065】上記(5)式の演算結果は、(3)式,
(4)式に示したようにフィルム上での像移動速度に変
換することができる。焦点距離fはズーム制御部44か
らの情報により得られるので、次に続く手振れ量判断部
18及び大振れ判断部16での評価は、カメラに加えら
れた角速度の絶対値でも像移動速度の絶対値でも評価可
能である。ここでは、説明を簡単にするためにカメラに
加えられた角速度の絶対値、すなわち、図6(c)に示
すグラフの縦軸の大きさで行うことにする。
【0066】次に、本発明の手振れ軽減カメラを適用し
た第2の実施の形態のレンズシャッタのカメラの動作に
ついて説明する。図7は、第2の実施の形態のレンズシ
ャッタのカメラの動作を示すフローチャートである。
【0067】上述したようにMCOM30は、本カメラ
全体のシーケンスや各種演算を行うマイクロコンピュー
タである。撮影者により本カメラの操作スイッチ32中
のメインスイッチがオンされると、MCOM30がパワ
ーオンリセットされて動作を開始し、まずI/Oポート
の初期化とRAMの初期化などを行う(ステップS
1)。そして、閃光発光部26のストロボを発光させる
ための充電を完了するまで行う(ステップS2,S
3)。
【0068】続いて、MCOM30は操作スイッチ32
中のファーストレリーズスイッチ(以下、1Rと記す)
がオンになるまで待つ(ステップS4)。なお、本カメ
ラはレリーズが2段階になっており、レリーズ半押し、
すなわち1Rがオンすると焦点検出などを行い、全押
し、すなわちセカンドレリーズスイッチ(以下、2Rと
記す)がオンしたとき露光に至るものとする。ここで、
1Rがオンであれば、MCOM30は測光部38から被
写体に対する測光情報を受け取り、この測光情報とフィ
ルム56の感度情報からレンズシャッタ68のシャッタ
スピード、すなわち、開口時間を算出する(ステップS
5)。さらに、測距部40により被写体距離を演算し、
合焦に必要な合焦用のレンズ58の駆動量を演算する
(ステップS6)。
【0069】次に、MCOM30は、2Rがオンである
か否かを判定する(ステップS7)。ここで、2Rがオ
ンでなければ、再度、1Rがオンであるか否かを判定
し、1RがオンであればステップS7に戻って2Rがオ
ンするのを待つ(ステップS8)。1Rがオンでなけれ
ば、すなわち、2R、1Rが共にオンでなければ、レリ
ーズスイッチから撮影者の指が離れているため撮影の意
志がないものとして、ステップS2に戻る。
【0070】一方、上記ステップS7にて、2Rがオン
であれば合焦用のレンズ58をステップS6で演算した
駆動量だけ焦点調節制御部42を介して、駆動し被写体
にピントを合せる(ステップS9)。このステップS9
でのレンズ58の駆動時間は被写体距離によって異なる
が、数十ms〜百数十msを要する。
【0071】続いて、「防振」サブルーチンを実行する
(ステップS10)。この「防振」サブルーチンによる
出力はレンズシャッタ68の開始を指示する信号と、閃
光発光部26のストロボの発光を指示する信号である。
この「防振」サブルーチンでの動作については、後述す
ることとする。
【0072】続いて、レンズシャッタ68の開口時間を
計測するシャッタタイマをスタートさせ(ステップS1
1)、レンズシャッタ68の開口を開始する(ステップ
S12)。
【0073】次に、MCOM30は、閃光発光部26の
ストロボを発光させるか否かをストロボ発光フラグにて
判定する(ステップS13)。ここで、ストロボ発光フ
ラグが“1”のときはストロボを発光させると判定し、
閃光発光部26のストロボを発光させ(ステップS1
4)、ステップS15へ移行する。一方、ストロボ発光
フラグが“0”のときはストロボを発光させないと判定
し、ステップS15へ飛ぶ。上記ストロボ発光フラグ
は、撮影者がストロボ強制発光モードを選択していた
り、また低輝度自動発光モードを選択しており、本カメ
ラが上記ステップS5の「測光」において被写体が低輝
度であると判定した場合はもちろんのこと、上記「防
振」サブルーチンにおいて防振のためにストロボを発光
すると判定した場合にも、ストロボ発光フラグが“1”
に設定される。なお、このストロボ発光フラグは、
“1”のときにストロボを発光させる状態にあることを
示し、“0”のときに発光させない状態にあることを示
すフラグである。
【0074】続いて、ステップS15では、レンズシャ
ッタ68を開口させ、開口時間がステップS5にて求め
た時間だけ経過するのを待つ。そして、開口時間がステ
ップS5にて求めた時間だけ経過したら、レンズシャッ
タ68を閉鎖し(ステップS16)、1駒巻き上げを行
い(ステップS17)、本動作を終了する。
【0075】次に、第2の実施の形態における図7のフ
ローチャート中の「防振」サブルーチンについて説明す
る。図8は、第2の実施の形態における「防振」サブル
ーチンのアルゴリズムを説明するための図である。
【0076】まず、図8(a)は手振れ量判断部18と
大振れ判断部16に入力される合成角速度の絶対値の一
例を示している。一般に、特に初心者においては、2R
をオンしたときの押圧力によって、この2Rがオンした
直後に手振れが大きくなる場合が多いことが知られてお
り、同図はこのような典型例を示している。
【0077】図8(a)に示すTH1とTH2は、それ
ぞれ手振れ量判断部18と大振れ判断部16にて判断に
用いられるしきい値(THreshold )である。これらしき
い値は焦点距離や設定シャッタスピードに応じて変化
し、以下のようにして概算できる。
【0078】例えば、サービスサイズの写真ではフィル
ム上で100μm以内のぶれ量であれば主観的ではある
が大振れとは言えず、焦点距離f=150mm、シャッ
タスピード1/30s(32ms)で防振するとすれ
ば、(4)式を変形して、
【0079】
【数6】 数値を代入すると、
【0080】
【数7】 よって(7)式より、TH1の角速度値は0.02(ra
d/s )=1.2(deg/s)と求まる。
【0081】図8(b)に示すように撮影者が2Rをオ
ンすると、測光や測距等の後に図8(c)に示すように
レンズの駆動を行って被写体に合焦させ、図8(e)に
示すように防振の動作を開始させる。このとき、手振れ
量判断部18では現在の手振れがTH1以下であるか、
また、大振れ判断部16では現在の手振れがTH2以上
であるかを判断している。もし、図8(e)に示すよう
な防振をまったく行わないとすると、図8(d)に示す
タイミングで露光されるので、10(deg/s )前後の大
振れの写真となる。
【0082】そこで、現在の手振れがTH1以下になっ
たタイミングで露光開始信号が露光制御部20から出力
されるが、防振開始後少なくとも一度でも現在の手振れ
がTH2以上であったならば、図8(f)に示すように
ストロボ発光信号も出力され、ストロボを露光中に発光
させる。そして、実際の露光は図8(g)に示すタイミ
ングで行われる。
【0083】次に、第2の実施の形態における「防振」
サブルーチンの動作を図9を用いて説明する。まず、5
msタイマをスタートさせる(ステップS20)。この
5msは、手振れ量判断や大振れ判断を実行する時間間
隔であり、手振れの周波数は十数Hz以下であることを
考えると5msに一回の判断で十分である。続いて、現
在の手振れ量を手振れ量合成部88から読み込む(ステ
ップS21)。
【0084】次に、ストロボ発光フラグが“0”か否か
を判定する(ステップS22)。ここで、ストロボ発光
フラグが“0”であるときは、上記現在の手振れ量がT
H2以上であるか否かを判定する(ステップS23)。
現在の手振れ量がTH2以上であるときは、撮影者は手
振れが大きい傾向があると判断し、ストロボ発光フラグ
を“1”に設定してストロボ発光を要求し(ステップS
24)、ステップS27へ移行する。
【0085】一方、上記ステップS22にてストロボ発
光フラグが“0”でないとき、または上記ステップS2
3にて現在の手振れ量がTH2以上でないときは、現在
の手振れ量がTH1以下であるか、すなわち、手振れが
小さくなっているか否かを判定する(ステップS2
5)。ここで、現在の手振れ量がTH1以下であるとき
は、露光を開始してよいため露光開始フラグを“1”に
設定して(ステップS26)、図7のフローチャート中
にリターンする。一方、現在の手振れ量がTH1以下で
ないときは、すなわち、手振れが小さくなっていないと
きは、ステップS27に移行する。
【0086】次に、上記ステップS27では、ステップ
S20にて開始した5msタイマがオーバフローするま
で待つ。ここで、5msタイマがオーバフローすると、
5msタイマをリセットして(ステップS28)、ステ
ップS21に戻る。
【0087】以上説明したように第2の実施の形態で
は、現在の手振れ量が小さくなるタイミングまで露光を
遅らせるカメラであって、図8(a)に示した典型例の
ように露光開始信号出力後に手振れがTH1を大きく越
えて急に増加していく場合の防振効果を高めることがで
きる。
【0088】このような手振れ現象は大振れ傾向のある
撮影者に顕著に見られるため、第2の実施の形態では、
一度でもTH2以上の手振れが観測されると大振れ傾向
があると判断し、露光時にストロボを強制発光させるこ
とにより、手振れ軽減効果を高めることができる。
【0089】次に、第2の実施の形態における変形例の
「防振」サブルーチンの動作を図10を用いて説明す
る。まず、5msタイマをスタートさせ(ステップS3
0)、さらに50msタイマをスタートさせる(ステッ
プS31)。続いて、現在の手振れ量を手振れ量合成部
88から読み込む(ステップS32)。
【0090】次に、ストロボ発光フラグが“0”か否か
を判定する(ステップS33)。ここで、ストロボ発光
フラグが“0”であるときは、上記現在の手振れ量がT
H2以上であるか否かを判定する(ステップS34)。
現在の手振れ量がTH2以上であるときは、ストロボ発
光フラグを“1”に設定してストロボ発光を要求し(ス
テップS35)、ステップS36へ移行する。
【0091】一方、上記ステップS33にてストロボ発
光フラグが“0”でないときは、現在の手振れ量がTH
1以下であるか、すなわち、手振れが小さくなっている
か否かを判定する(ステップS39)。ここで、現在の
手振れ量がTH1以下であるときは、露光を開始してよ
いため露光開始フラグを“1”に設定して(ステップS
40)、図7のフローチャート中にリターンする。一
方、現在の手振れ量がTH1以下でないときは、すなわ
ち、手振れが小さくなっていないときは、ステップS3
6に移行する。
【0092】また、上記ステップS34にて現在の手振
れ量がTH2以上でないときは、ステップS31にて開
始した50msタイマがオーバフローしているか否かを
判定する(ステップS38)。ここで、50msタイマ
がオーバフローしているときは、ステップS39に移行
しステップS39以降の動作を行う。一方、50msタ
イマがオーバフローしていないときは、ステップS36
に移行する。
【0093】次に、上記ステップS36では、ステップ
S30にて開始した5msタイマがオーバフローするま
で待つ。ここで、5msタイマがオーバフローすると、
5msタイマをリセットして(ステップS37)、ステ
ップS32に戻る。
【0094】以上説明したように第2の実施の形態の変
形例では、防振の動作開始から一定時間内は手振れ量判
断部18によりステップS39での判定を行わず、大振
れ判断部16によりステップS34での判定のみを行っ
ている。つまり、ステップS31にて50msタイマを
スタートさせ、ステップS38にてこの50msタイマ
がオーバフローするまでステップS39に移行しないよ
うにしている。
【0095】このように構成することにより、防振の動
作開始から一定時間内は大振れ傾向にあるか否かの判定
を十分に行わせることができ、防振の動作開始直後にた
またまTH1以下の手振れ量を観測して、大振れに対す
る判断が不十分のまま露光を開始してしまうという不具
合を防止できる。
【0096】さらに、第2の実施の形態の別の変形例と
しては、TH1より大きいTH2のしきい値を設定せず
に、TH1の1つのしきい値を用いて手振れ量判断と大
振れ判断の両方を行うことも可能である。この場合に
は、手振れ量がTH1以下かTH1より大きいかで手振
れの有無を判定するので、第2の実施の形態よりもスト
ロボが発光する場合が多くなるという欠点はあるもの
の、手振れが小さくなるタイミングまで露光開始を遅ら
せることによる手振れ軽減手段と、ストロボによる手振
れ軽減効果をうまく組み合せる本発明の主旨を逸脱する
ものではない。
【0097】次に、第3の実施の形態のカメラについて
説明する。この第3の実施の形態の構成については、図
7に示したフローチャート中のステップS10の「防
振」の動作のみが異なり、その他の構成については、第
2の実施の形態と同一であるため、ここに編入するもの
としその説明は省略する。
【0098】第3の実施の形態のカメラにおける「防
振」サブルーチンのアルゴリズムを図11を用いて説明
する。図11(a)は、撮影者の手振れが大きい場合の
典型例を示すものである。
【0099】この第3の実施の形態では、2Rがオンし
てから露光開始信号が出力されるまでの、いわゆる露光
遅延時間に制限を設けている。この露光遅延時間のしき
い値をTHTとして、図11(a)中に示している。
【0100】ここで、THTの決定の仕方であるが、T
HTが短いと十分な防振ができず、また、THTが長い
と露光の最大タイムラグが長くなるのでレリーズ後に違
和感を感じるばかりか、シャッタチャンスを逃がしてし
まう可能性がある。したがって、THTはこれらを踏ま
えて設定する必要がある。
【0101】手振れの周波数域からすれば、約500m
s以内には手振れの小さいタイミングが存在することが
多く、約500msのシャッタタイムラグは違和感が気
にならない最大の時間である。よって、ここではTHT
を約500msとしている。
【0102】しかし、図11(a)に示すように手振れ
の大きい撮影者の場合には、THT時間内に手振れがT
H1以下になるタイミングが存在しない場合がまれにあ
る。このような場合でも上記問題点からこれ以上露光を
遅延させることができないため、2Rがオンした後にT
HTの時間が経過すると手振れがTH1以上でも露光を
開始せざるを得ない。しかし、このまま露光開始すると
手振れの目立つ写真となってしまうため、図11(f)
に示すようにTHTの時間が経過後にストロボを強制発
光させ、図11(g)に示すタイミングにて露光を行
う。
【0103】次に、第3の実施の形態における「防振」
サブルーチンの動作を図12を用いて説明する。まず、
シャッタ遅延タイマ、すなわち、THTを計測するタイ
マをスタートさせる(ステップS50)。このステップ
S50の実行時には、すでに2Rがオンしてからレンズ
駆動の時間(数十ms〜百数十ms)が経過しているの
で、ここではその時間だけ短いタイマを設定することに
なる。もちろん、図7のフローチャート中のステップS
9の「レンズ駆動」実行前にTHTのシャッタ遅延タイ
マをスタートさせてもよい。
【0104】さらに、5msタイマをスタートさせる
(ステップS51)。続いて、現在の手振れ量を手振れ
量合成部88から読み込む(ステップS52)。次に、
2Rオン後の経過時間がTHTに達しているか否かを判
定する(ステップS53)。ここで、2Rオン後の経過
時間がTHTに達していれば、ストロボ発光フラグを
“1”に設定し(ステップS57)、さらに露光開始フ
ラグを“1”に設定して(ステップS58)、図7のフ
ローチャート中にリターンする。
【0105】一方、2Rオン後の経過時間がTHTに達
していなければ、上記現在の手振れ量がTH1以下であ
るか否かを判定する(ステップS54)。ここで、現在
の手振れ量がTH1以下であるときは、ステップS58
に移行しステップS58以降の動作を行う。一方、現在
の手振れ量がTH1以下でないときは、ステップS51
にて開始した5msタイマがオーバフローするまで待つ
(ステップS55)。ここで、5msタイマがオーバフ
ローすると、5msタイマをリセットして(ステップS
56)、ステップS52に戻る。
【0106】以上説明したように第3の実施の形態で
は、大振れ判断部16の機能は無視しているが、変形例
として大振れ判断を行うようにしてもよいことは勿論で
ある。その場合には、大振れ判断部16にて大振れ傾向
があると判断された場合もしくは最大露光遅延時間がT
HTに達した場合に、ストロボを強制発光させればよ
い。
【0107】次に、第4の実施の形態のカメラについて
説明する。この第4の実施の形態の構成については、図
7に示したフローチャート中のステップS10の「防
振」の動作のみが異なり、その他の構成については、第
2の実施の形態と同一であるため、ここに編入するもの
としその説明は省略する。
【0108】第4の実施の形態のカメラにおける「防
振」サブルーチンのアルゴリズムを図13を用いて説明
する。この図13(a)は、図8(a)や図11(a)
と比較してわかるように、比較的手振れが小さい場合の
典型例である。
【0109】このように比較的手振れ小さい場合には手
振れが大きい場合と比べて、手振れがTH1以下となる
ときが一定時間連続して出現することが多い。この場合
は手振れがTH1以下と判断して露光を開始した直後
に、手振れが急に大きくなる可能性は低い。このため、
バッテリの節電の観点からもストロボを発光せずに露光
を開始するのが望ましいしたがって、この第4の実施の
形態では、手振れが一定時間、例えば図13(a)中で
は30msの間、TH1以下の状態が連続した場合に、
図13(f)に示すストロボの発光を禁止する信号を出
力し、図13(g)に示すように露光を開始させる。
【0110】次に、第4の実施の形態における「防振」
サブルーチンの動作を図14を用いて説明する。まず、
5msタイマをスタートさせる(ステップS60)。続
いて、シャッタ遅延タイマ、すなわち、THTを計測す
るタイマをスタートさせる(ステップS61)。このス
テップS61の実行時には、すでに2Rがオンしてから
レンズ駆動の時間(数十ms〜百数十ms)が経過して
いるので、ここではその時間だけ短いタイマを設定する
ことになる。もちろん、図7のフローチャート中のステ
ップS9の「レンズ駆動」実行前にTHTのシャッタ遅
延タイマをスタートさせてもよい。
【0111】次に、カウント用のレジスタを“0”にリ
セットする。このレジスタは、5ms周期で繰り返され
るステップS63〜ステップS68までの処理のループ
回数をカウントするレジスタである。
【0112】続いて、現在の手振れ量を手振れ量合成部
88から読み込み(ステップS63)、上記現在の手振
れ量がTH1以下であるか否かを判定する(ステップS
64)。ここで、現在の手振れ量がTH1以下でないと
きは、カウント用のレジスタを“0”にリセットし(ス
テップS65)、ステップS66に移行する。
【0113】上記ステップS66では、2Rオン後の経
過時間がTHTに達しているか否かを判定する。ここ
で、2Rオン後の経過時間がTHTに達していれば、ス
テップS75に移行しこのステップS75以降の動作を
行う。
【0114】一方、2Rオン後の経過時間がTHTに達
していなければ、ステップS60にて開始した5msタ
イマがオーバフローするまで待つ(ステップS67)。
ここで、5msタイマがオーバフローすると、5msタ
イマをリセットして(ステップS68)、ステップS6
3に戻る。
【0115】つまり、上記ステップS64にて現在の手
振れ量がTH1以下でないと判定すると、続くステップ
S65にてカウント用のレジスタを“0”にリセットし
て、ステップS63〜ステップS68のループ繰り返
す。
【0116】また、上記ステップS64にて現在の手振
れ量がTH1以下であるときは、カウント用のレジスタ
が“5”であるか否かを判定する(ステップS69)。
レジスタが“5”でないときは、このレジスタをインク
リメントし(ステップS70)、ステップS66に移行
する。すなわち、5ms×5回=25ms間、連続して
ステップS64にて現在の手振れ量がTH1以下である
と判定された場合のみステップS71に移行することに
なる。
【0117】そして、上記ステップS69にてレジスタ
が“5”であるときは、撮影者がストロボを強制的に発
光させるモードを選択しているか否かを判定する(ステ
ップS71)。ここで、強制的に発光させるモードを選
択していないときは、撮影者がストロボの低輝度自動発
光モードを選択して、かつ、被写体の輝度がストロボ発
光を必要とする低輝度であるか否かを判定する(ステッ
プS72)。ここで、ストロボ発光が必要な低輝度でな
いときは、ストロボ発光フラグを“0”に設定し(ステ
ップS73)、露光開始フラグを“1”に設定して(ス
テップS74)、図7のフローチャート中にリターンす
る。
【0118】また、上記ステップS71にて撮影者がス
トロボを強制的に発光させるモードを選択していると
き、及び上記ステップS72にて被写体の輝度がストロ
ボ発光を必要とする低輝度であるとき、すなわち、この
ような撮影者の意図によるストロボ発光や低輝度による
ストロボ発光の場合にはストロボ発光を禁止できないの
で、ストロボ発光フラグを“1”に設定して(ステップ
S75)、ステップS74に移行しステップS74以降
の動作を行う。
【0119】以上説明したように第4の実施の形態で
は、大振れ判断部16の機能は無視しているが、大振れ
傾向のある撮影者の場合でも手振れがTH1以下の時間
が一定期間連続することもまれにあるので、変形例とし
て大振れ判断を行ってももよいことは勿論である。この
場合には大振れ判断部16にて大振れ傾向があると判断
された場合に、ストロボを強制発光させればよい。
【0120】以上本発明に係る実施の形態を説明した
が、本発明の主旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能
であることは勿論である。例えば、上記各実施の形態で
は手振れ検出センサに角速度センサを用いたが、カメラ
の回転が検出できるものであればどのようなセンサを用
いてもよい。
【0121】また、上述した特開平5−204012号
公報に開示されている波形予測技術を使用して、現在の
手振れの代わりに予測した手振れに基づいて防振しても
よい。この場合には、上記波形予測技術では数ms後の
波形の予測が正確にできることを利用して、現在の手振
れの代わりに数ms後の手振れ予測結果をTH1やTH
2と比較する。これにより、少しでも未来の波形に基づ
く防振ができるので防振精度を高めることができる。
【0122】また、メインマイクロコンピュータと別に
防振用のサブマイクロコンピュータを設ければ、コスト
は高くなるが、より高精度に防振を行うことができる。
さらに、メインマイクロコンピュータがレンズ駆動をし
ているときに並行してサブマイクロコンピュータが防振
を行うようにすれば、防振の時間を短縮することができ
る。
【0123】なお、上記各実施の形態は本発明をレンズ
シャッタのカメラに適用した場合について説明したが、
一眼レフレックスカメラにも適用できることは勿論であ
る。この場合には、シャッタやミラーや絞りの制御など
が異なるのみである。
【0124】以上説明したように上記実施の形態によれ
ば、撮影者の手振れを検出して手振れが小さくなるタイ
ミングまで露光開始を遅らせることによって手振れを軽
減する防振技術にストロボによる防振効果を加えること
により、露光開始後に急に手振れが大きくなった場合な
どに手振れの目立つ写真となるのを減らすことができ
る。
【0125】なお、本発明の上記実施態様によれば、以
下のごとき構成が得られる。 (1) 手振れ状態を検出し、手振れが小さくなるタイ
ミングまで露光開始を遅らせることにより手振れの影響
を軽減するようにしたカメラにおいて、シャッタ装置を
制御する露光制御手段と、ストロボ装置を制御する発光
制御手段と、手振れを繰り返し検出する手振れ検出手段
と、上記手振れ検出手段の出力に基づき、フィルム上で
の像移動量を演算する手振れ量演算手段と、上記手振れ
演算手段の出力が第1判定値以下であるかを判定し、第
1判定値以下となった時点で上記露光制御手段に露光開
始信号を出力する手振れ量判定手段と、上記手振れ量演
算手段の出力が第1判定値と等しいか、それより大なる
第2判定値以上であるかを判定し、レリーズ操作後に一
回でも該第2判定値以上であると判定された場合、上記
露光開始信号を出力した後に、上記発光制御手段にスト
ロボ発光信号を出力する大振れ判定手段と、を具備した
ことを特徴とする手振れ軽減カメラ。
【0126】(2) 手振れ状態を検出し、手振れが小
さくなるタイミングまで露光開始を遅らせることにより
手振れの影響を軽減するようにしたカメラにおいて、シ
ャッタ装置を制御する露光制御手段と、ストロボ装置を
制御する発光制御手段と、手振れを繰り返し検出する手
振れ検出手段と、上記手振れ検出手段の出力に基づき、
フィルム上での像移動量を演算する手振れ量演算手段
と、レリーズ操作されてから露光が開始されるまでの遅
延時間を計測し、その遅延時間が所定値に達するとタイ
ムリミット信号を出力する遅延時間計時手段と、上記手
振れ量演算手段の出力が第1判定値以下であるかを判定
し、第1判定値以下となった時点、もしくは上記タイム
リミット信号が発せられた時点で上記露光制御手段に露
光開始信号を出力する手振れ量判定手段と、を具備し、
タイムリミット信号に基づく露光開始であるとき、スト
ロボ発光信号を併せて出力することを特徴とする手振れ
軽減カメラ。
【0127】(3) レリーズ操作後の一定期間中は、
上記手振れ量判定手段による判定を行わないことを特徴
とする上記(1)に記載の手振れ軽減カメラ。 (4) レリーズ操作後のぶれ状態が所定条件に合致す
るとき露光を開始する手振れ軽減カメラにおいて、露光
許可信号に応答して露光を開始する露光制御手段と、発
光信号に応答してストロボ装置を発光させるストロボ制
御装置と、レリーズ操作後のぶれ状態を繰り返し検出し
て、ぶれ状態信号を出力するぶれ検出手段と、上記ぶれ
状態信号を所定の判定レベルと比較して、該判定レベル
を超えないぶれ状態信号が所定回数以上あるとき露光許
可信号を出力し、レリーズ操作後の経過時間を計測する
タイマ手段がタイムアップしたとき発光信号と共に露光
許可信号を出力する制御手段と、を具備したことを特徴
とする手振れ軽減カメラ。
【0128】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、手振
れの大きい傾向を持つ撮影者の場合やレリーズ開始後一
定時間が経過したときなどの防振による制御を行わずに
露光を開始せざるを得ない場合において、ストロボを発
光させることにより、露光中の手振れによるぶれの影響
を軽減することができる手振れ軽減カメラを提供するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の手振れ軽減カメラの概念的
な構成を示すブロック図である。
【図2】カメラのXYZ軸と手振れについて説明するた
めの図である。
【図3】カメラ本体100が手振れによって回転角θx
だけ回転した場合の像のYZ平面上での移動状態を示す
簡略図である。
【図4】第2の実施の形態の手振れ軽減カメラの構成を
示す図である。
【図5】X軸回り手振れ検出部10、Y軸回り手振れ検
出部12及びMCOM30内の手振れ量演算部14の構
成を示すブロック図である。
【図6】角速度センサにて検出した角速度について説明
するための図である。
【図7】第2の実施の形態の手振れ軽減カメラの動作を
示すフローチャートである。
【図8】第2の実施の形態における「防振」サブルーチ
ンのアルゴリズムを説明するための図である。
【図9】第2の実施の形態における「防振」サブルーチ
ンの動作を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態における変形例の「防振」
サブルーチンの動作を示すフローチャートである。
【図11】第3の実施の形態における「防振」サブルー
チンのアルゴリズムを説明するための図である。
【図12】第3の実施の形態における「防振」サブルー
チンの動作を示すフローチャートである。
【図13】第4の実施の形態における「防振」サブルー
チンのアルゴリズムを説明するための図である。
【図14】第4の実施の形態における「防振」サブルー
チンの動作を示すフローチャートである。
【図15】従来のレリーズボタン操作後すぐに露光を開
始せずに、手振れが小さくなるタイミングまで露光開始
を遅らせることによって手振れを軽減するカメラの最大
の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
10…X軸回り手振れ検出部、12…Y軸回り手振れ検
出部、14…手振れ量演算部、16…大振れ判断部、1
8…手振れ量判断部18、20…露光制御部、22…露
光部、24…閃光発光制御部、26…閃光発光部(スト
ロボ)、28…遅延時間計測部、30…メインマイクロ
コンピュータ(MCOM)、32…操作スイッチ、34
…表示部、36…DXコード読取部、38…測光部、4
0…測距部、42…焦点調節制御部、44…ズーム制御
部、46…シャッタ制御部、48…フィルム巻上巻戻制
御部、50…不揮発性ROM、52…DC/DCコンバ
ータ、54…発振子、56…フィルム、58,60,6
2,64…レンズ、66…撮影レンズ部、68…レンズ
シャッタ、70…電池、72…増幅回路、74…ハイパ
スフィルタ(HPF)、76…ローパスフィルタ(LP
F)、78…アナログ/ディジタル変換器(A/Dコン
バータ)、80…増幅回路、82…ハイパスフィルタ
(HPF)、84…ローパスフィルタ(LPF)、86
…アナログ/ディジタル変換器(A/Dコンバータ)、
88…手振れ量合成部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レリーズ操作後のぶれ状態が所定条件に
    合致するとき露光を開始する手振れ軽減カメラにおい
    て、 露光許可信号に応答して露光を開始する露光制御手段
    と、 発光信号に応答してストロボ装置を発光させるストロボ
    制御装置と、 上記レリーズ操作後のぶれ状態を繰り返し検出して、ぶ
    れ状態信号を出力するぶれ検出手段と、 上記ぶれ状態信号を、第1判定レベルおよび第1判定レ
    ベル以上の第2判定レベルと比較して、上記ぶれ状態信
    号を弁別するぶれ状態弁別手段と、 上記ぶれ状態弁別手段の出力に基づき、上記ぶれ状態信
    号が上記第1判定レベル以下であるとき上記露光許可信
    号を出力し、上記ぶれ状態信号が上記第2判定レベル以
    上であるとき上記発光信号と共に上記露光許可信号を出
    力する制御手段と、 を具備したことを特徴とする手振れ軽減カメラ。
  2. 【請求項2】 レリーズ操作後のぶれ状態が所定条件に
    合致するとき露光を開始する手振れ軽減カメラにおい
    て、 露光許可信号に応答して露光を開始する露光制御手段
    と、 発光信号に応答してストロボ装置を発光させるストロボ
    制御装置と、 上記レリーズ操作後のぶれ状態を繰り返し検出して、ぶ
    れ状態信号を出力するぶれ検出手段と、 上記ぶれ状態信号を第1判定レベルと比較して、上記ぶ
    れ状態信号を弁別するぶれ状態弁別手段と、 レリーズ操作後の時間経過を測定するタイマ手段と、を
    具備し、 上記ぶれ状態信号が上記第1判定レベル以下になる前に
    上記タイマ手段が所定時間に達した場合には、上記露光
    許可信号と共に上記発光信号を出力することを特徴とす
    る手振れ軽減カメラ。
  3. 【請求項3】 手振れ状態を検出し、手振れが小さくな
    るタイミングまで露光開始を遅らせることにより手振れ
    の影響を軽減するようにしたカメラにおいて、 シャッタ装置を制御する露光制御手段と、 ストロボ装置を制御する発光制御手段と、 手振れを繰り返し検出する手振れ検出手段と、 上記手振れ検出手段の出力に基づき、フィルム上での像
    移動量を演算する手振れ量演算手段と、 上記手振れ量演算手段の出力が第1判定値以下であるか
    を判定し、第1判定値以下である状態が所定時間以上に
    亘って継続しているとき、上記発光制御手段に対して上
    記ストロボ装置の発光を許可することなく、上記露出制
    御手段に対して上記シャッタ装置による露光の開始を指
    示する手振れ量判定手段と、 を具備したことを特徴とする手振れ軽減カメラ。
JP7169978A 1995-07-05 1995-07-05 手振れ軽減カメラ Withdrawn JPH0922040A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005351960A (ja) * 2004-06-08 2005-12-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 撮像装置
US7701484B2 (en) 2003-06-02 2010-04-20 Nikon Corporation Digital still camera and image blur correction apparatus

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