JPH09219310A - プラスチック磁石用組成物 - Google Patents

プラスチック磁石用組成物

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JPH09219310A
JPH09219310A JP2439096A JP2439096A JPH09219310A JP H09219310 A JPH09219310 A JP H09219310A JP 2439096 A JP2439096 A JP 2439096A JP 2439096 A JP2439096 A JP 2439096A JP H09219310 A JPH09219310 A JP H09219310A
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JP
Japan
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weight
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magnetic powder
vinylidene fluoride
thermoplastic resin
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Pending
Application number
JP2439096A
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English (en)
Inventor
Kenji Miyawaki
賢司 宮脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形性に優れ、温度係数が小さく、かつ
高い難燃性を有し、コスト的にも優れたプラスチック磁
石用組成物を得る。 【解決手段】 アルニコ磁性粉末、熱可塑性樹脂、ハロ
ゲン系難燃剤、三酸化アンチモン、フッ化ビニリデン系
ゴムおよび無機フィラーからなるプラスチック磁石用組
成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OA機器、家電製
品、特にテレビ、ディスプレイのセンタリングマグネッ
ト等に使用されるプラスチック磁石用組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラスチック磁石としてはス
トロンチウムフェライトやバリウムフェライトといっ
た、フェライト系の磁性粉、あるいはSm−Co系、N
d−Fe−B系といった希土類磁石系の磁性粉が主に使
用されている。しかしながら、磁性粉としてフェライト
系の磁性粉、Nd−Fe−B系の磁性粉を用いた場合に
は磁性粉の温度係数、すなわち温度が上昇するにつれて
残留磁束密度が減少する割合が大きく、厳しい温度環境
下にさらされる部品すなわちセンタリングマグネット等
としては使用することができなかった。また、磁性粉と
してSm−Co系希土類磁石系の磁性粉を用いた場合に
は、温度係数はフェライト系の磁性粉より1桁小さい値
ではあるものの、Sm、Coの資源に限りがあるため非
常に高価となり、工業的にもその利用範囲は極めて限定
されたものとなっているのが現状である。
【0003】さらに、OA機器、家電製品に用いられる
場合、高度な難燃性を要求されることが多いが、プラス
チック磁石を用いる場合には、バインダーとして熱可塑
性樹脂を用いているため難燃化が難しく、とくに肉薄の
成形品でV−0(UL−94規格)といった難燃性の規
格を通るためには、高度な難燃化技術が必要になってく
る。またセンタリングマグネットとしてはSm−Co系
焼結磁石も使われているが、これは温度係数は小さいも
のの、比重が大きいため、軽量化の要求に応えられな
い、プラスチック磁石と比較して割れやすい、加工しに
くいといった欠点がある。
【0004】また、アルニコ鋳造磁石は温度係数の低い
磁石ではあるが、フェライト系磁性粉と比較してコスト
面で劣り、残留磁束密度、保磁力といった磁力特性で希
土類系磁石に劣りあまり使用されていない。さらにその
製造方法から複雑な形状が取れない、成形品のワレ、欠
け等が生じるという問題があるため、OA機器等の小型
化、軽量化の要求に応えられないという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】残留磁束密度の温度係
数が低く、加工性に優れ低コストで割れにくいセンタリ
ングマグネット等の厳しい温度環境下にさらされる部品
を製造できるプラスチック磁石用材料を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はアルニコ磁石の
磁性粉末、熱可塑性樹脂、三酸化アンチモン、ハロゲン
系難燃剤、フッ化ビニリデン系ゴム及び無機フィラーか
らなるプラスチック磁石用組成物であり、磁性粉末10
0重量部に対して、熱可塑性樹脂の添加量が5〜100
重量部、三酸化アンチモンの添加量が5〜50重量部、
ハロゲン系難燃剤の添加量が20〜60重量部、フッ化
ビニリデン系ゴムの添加量が0.01〜2.0重量部お
よび熱可塑性樹脂100重量部に対し無機フィラーの添
加量が5〜100重量部であり、さらにアルニコ磁石の
磁性粉末が未着磁で、かつ平均粒径が10〜200μm
であって、フッ化ビニリデン系ゴムがフッ化ビニリデン
と5−フッ化プロピレン、6−フッ化プロピレンまたは
3−フッ化塩化エチレンとの共重合体であり、かつAS
TM−D1614に従って測定した121℃におけるム
ーニー粘度が20〜50であるプラスチック磁石用組成
物である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において使用するアルニコ
磁性粉末としては、その主成分がアルミニウム、ニッケ
ル、コバルト、鉄であればとくに制限を受けず、鋳造
後、焼鈍されたものを粉砕したもので、平均粒径が10
〜200μmであることが必要である。平均粒径が10
μm未満になると高充填が難しく、機械的特性が低下
し、平均粒径が200μmを越えると流動性が低下し、
射出成形性が極めて悪くなるためである。この磁性粉末
はシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング
剤などで表面処理をされていても構わない。
【0008】バインダーとして用いられる熱可塑性樹脂
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィ
ン系樹脂、6ナイロン、12ナイロン等のポリアミド樹
脂、PPS、ポリ塩化ビニル樹脂、EVA、エチレン−
エチルアクリレート共重合体等熱可塑性の性質を有する
ものであれば何等制限を受けるものではない。熱可塑性
樹脂の添加量は磁性粉末100重量部に対して5〜10
0重量部がよい。熱可塑性樹脂を5重量部未満にすると
射出成形性が極めて悪くなり、100重量部を越えると
高い難燃性を得ることができなくなる。
【0009】難燃剤として使用される三酸化アンチモン
の混合量については、磁性粉末100重量部に対して5
〜50重量部、ハロゲン系難燃剤の混合量については2
0〜60重量部がよい。三酸化アンチモンの混合量が5
重量部未満、ハロゲン系難燃剤の混合量が20重量部未
満では、V−0(UL−94規格、厚み1.0mm)のよ
うな難燃性は得られず、また逆にその量が多いと射出成
形性が悪くなる、コスト的に高価になる等の問題が発生
する。
【0010】本発明において使用されるハロゲン系難燃
剤としては、例えばエチレンビスペンタブロモフェニ
ル、塩素化ジメタノジベンゾシクロオクテン、臭素化ポ
リスチレン、デカブロモジフェニルエーテル、ブロモビ
スフェノールS、ヘキサブロモベンゼン等とくに制限を
受けるものではない。
【0011】本発明において使用される無機フィラーと
しては、例えば炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイ
カ等不燃性の無機フィラーであればとくに制限を受けな
い。その混合量については熱可塑性樹脂100重量部に
対して5〜100重量部がよい。5重量部未満である
と、難燃性を高めることができず、難燃性を得るために
はハロゲン系難燃剤、三酸化アンチモンの添加量を増や
す必要が生じ、コスト的に高価になるという問題が生じ
る。また、熱可塑性樹脂100重量部に対して100重
量部を越えると流動性が低下するため、射出成形性が極
めて悪くなる。
【0012】本発明の特徴のひとつは、上記アルニコ磁
性粉末、熱可塑性樹脂、三酸化アンチモン、ハロゲン系
難燃剤および無機フィラーにさらにフッ化ビニリデン系
ゴムを含有することである。フッ化ビニリデン系ゴムを
含有することにより、磁性粉末や難燃剤を含めた無機フ
ィラーと熱可塑性樹脂との混練溶融物の流動性を向上さ
せる効果がある。本発明において使用されるフッ化ビニ
リデン系ゴムは特に限定されないが、フッ化ビニリデン
と5−フッ化プロピレン、6−フッ化プロピレンまたは
3−フッ化塩化エチレンとの共重合体であることが好ま
しく、更に、ASTM−D1614に従って測定した1
21℃におけるフッ化ビニリデン系ゴムのムーニー粘度
が20〜50である。ムーニー粘度が20未満の場合は
流動性が得られず、50を越えると機械的強度が低下す
るという欠点がある。本発明において使用されるフッ化
ビニリデン系ゴムの添加量としては、磁性粉末100重
量部に対して0.01〜2.0重量部が好ましい。0.
01重量部未満では射出成形時の流動性向上の効果が少
なく、2.0重量部を越えると成形品の機械的強度が低
下する。また配合物である熱可塑性樹脂の安定性を向上
させるために、ヒンダードフェノール系やヒドラジン系
の酸化防止剤を併用しても構わない。
【0013】
【実施例】本発明の実施例および比較例を以下に示す
が、本発明がこれら実施例のみに限定されないことは勿
論である。 《実施例1〜2、比較例1〜4》表1に示す組成物を小
型高速ミキサーで撹拌混合し、二軸同方向連続押出機で
200℃から250℃のシリンダ設定温度で溶融混練
し、造粒機でペレットを造粒した。三酸化アンチモンと
しては平均粒径120μmのもの、フッ化ビニリデン系
ゴムとしてはフッ化ビニリデンと5−フッ化プロピレン
との共重合体を使用した。
【0014】評価としては、磁気特性及びその温度係
数、流動性、曲げ強さ、難燃性を評価した。磁気特性の
評価用にはそのペレットを2.5オンスの射出成形機で
シリンダ設定温度200℃から250℃で外径30mm、
厚み3.5mmの円盤を、曲げ強さの測定用にはASTM
−D790に準拠した試験片を、難燃性の評価用には1
2.7mm×127mm×1.0mmの試験片を射出成形し、
磁気特性は直流磁化特性自動記録装置で測定すること
で、曲げ強さはオートグラフを用いて、難燃性はUL−
94V法により評価した。流動性の評価は高化式フロー
テスタを用い、ノズルφ1×1、温度240℃、荷重1
0kgf/cm2の条件で行った。そして、これらの評
価結果を表1に示した。
【0015】
【表1】
【0016】表1より、実施例1〜2では温度係数が小
さく、流動性も良く、機械強度も良好で、難燃性が高い
プラスチック磁石用組成物が得られている。比較例1で
は三酸化アンチモンの添加量が少ないため難燃性が低下
している。比較例2ではフッ化ビニリデン系ゴムの添加
量が少ないため、流動性が著しく小さく成形加工性が悪
い。比較例3では、フッ化ビニリデン系ゴムの量が多い
ため機械的特性が低下している。比較例4ではムーニー
粘度が大きなフッ化ビニリデン系ゴムを使用しているた
め、機械的特性が低下している。
【0017】
【発明の効果】本発明によるプラスチック磁石用組成物
を用いることによって、生産性が向上し、温度係数が小
さく、かつ高い難燃性を有し、コスト的に優れたプラス
チック磁石を得ることができるので、OA機器、家電製
品、特にテレビ、ディスプレイのセンタリングマグネッ
トに使用する材料として工業的に好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルニコ磁石の磁性粉末、熱可塑性樹
    脂、三酸化アンチモン、ハロゲン系難燃剤、フッ化ビニ
    リデン系ゴムおよび無機フィラーからなる組成を特徴と
    するプラスチック磁石用組成物。
  2. 【請求項2】 磁性粉末100重量部に対して、熱可塑
    性樹脂の添加量が5〜100重量部、三酸化アンチモン
    の添加量が5〜50重量部、ハロゲン系難燃剤の添加量
    が20〜60重量部、フッ化ビニリデン系ゴムの添加量
    が0.01〜2.0重量部および無機フィラーの添加量
    が熱可塑性樹脂100重量部に対し5〜100重量部で
    あることを特徴とする請求項1記載のプラスチック磁石
    用組成物。
  3. 【請求項3】 アルニコ磁石の磁性粉末が未着磁で、か
    つ平均粒径が10〜200μmであることを特徴とする
    請求項1または2記載のプラスチック磁石用組成物。
  4. 【請求項4】 フッ化ビニリデン系ゴムがフッ化ビニリ
    デンと5−フッ化プロピレン、6−フッ化プロピレンま
    たは3−フッ化塩化エチレンとの共重合体であることを
    特徴とする請求項1、2または3記載のプラスチック磁
    石用組成物。
  5. 【請求項5】 フッ化ビニリデン系ゴムがASTM−D
    1614に従って測定した121℃におけるムーニー粘
    度が20〜50であることを特徴とする請求項1、2、
    3または4記載のプラスチック磁石用組成物。
JP2439096A 1996-02-09 1996-02-09 プラスチック磁石用組成物 Pending JPH09219310A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000047031A3 (en) * 1999-02-10 2000-12-21 Univ Pittsburgh Chemical partitioning agents and methods of using same
WO2023120184A1 (ja) * 2021-12-21 2023-06-29 戸田工業株式会社 ボンド磁石用樹脂組成物ならびにそれを用いたボンド磁石

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WO2000047031A3 (en) * 1999-02-10 2000-12-21 Univ Pittsburgh Chemical partitioning agents and methods of using same
WO2023120184A1 (ja) * 2021-12-21 2023-06-29 戸田工業株式会社 ボンド磁石用樹脂組成物ならびにそれを用いたボンド磁石

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