JPH09218398A - 液晶/高分子複合膜用高分子材料、液晶/高分子複合膜、記録表示媒体及びその使用方法 - Google Patents

液晶/高分子複合膜用高分子材料、液晶/高分子複合膜、記録表示媒体及びその使用方法

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JPH09218398A
JPH09218398A JP8049445A JP4944596A JPH09218398A JP H09218398 A JPH09218398 A JP H09218398A JP 8049445 A JP8049445 A JP 8049445A JP 4944596 A JP4944596 A JP 4944596A JP H09218398 A JPH09218398 A JP H09218398A
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JP
Japan
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liquid crystal
composite film
polymer
polymer composite
polymer material
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JP8049445A
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English (en)
Inventor
Ritsu Saito
律 斉藤
Atsushi Baba
淳 馬場
Tadafumi Shindo
忠文 進藤
Naoki Shimada
直樹 島田
Chisato Kajiyama
千里 梶山
Yasuhiro Imamura
康宏 今村
Norihiro Kaiya
法博 海谷
Yoshitaka Goto
義隆 後藤
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Dai Nippon Printing Co Ltd
NOF Corp
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
NOF Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/52Liquid crystal materials characterised by components which are not liquid crystals, e.g. additives with special physical aspect: solvents, solid particles
    • C09K19/54Additives having no specific mesophase characterised by their chemical composition
    • C09K19/542Macromolecular compounds
    • C09K19/544Macromolecular compounds as dispersing or encapsulating medium around the liquid crystal

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コントラストが高く、低温或は高温領域にお
いてもコントラストの低下や消失が少ない記録表示媒体
を提供すること。 【解決手段】 液晶が高分子マトリックス中に存在する
液晶/高分子複合膜の構成に使用する高分子材料であっ
て、ガラス転移温度が150℃以上であり、且つ非水溶
性であることを特徴とする液晶/高分子複合膜用高分子
材料、該材料を使用する液晶/高分子複合膜、記録表示
媒体及びその使用方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界や熱応答性を
有し、且つ情報の表示や記録を行うことができる液晶/
高分子複合膜の構成に有用な高分子材料、該高分子材料
を用いた液晶/高分子複合膜、該複合膜を用いた記録表
示媒体、及びその使用方法に関し、かかる記録表示媒体
は書き換え可能カード、ディスプレイ、その他の記録表
示媒体等に幅広く使用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶表示素子は、液晶としてネマ
チック液晶を用いたものであって、低消費電力、軽量及
び薄型等の特徴を有している。そのため、文字や画像の
表示媒体として、腕時計、電卓、パソコン、テレビ等に
幅広く用いられている。一般的なTN及びSTN−液晶
表示素子は、透明電極を有する2枚のガラス板間に所定
のシール等が施された液晶セル中に、液晶を封入し、更
に両面から偏光板ででサンドイッチされたものである。
【0003】しかしながら、上記表示媒体は、(1)2
枚の偏光板が必要なため、視野角が狭く、又、輝度が不
足しているために視認性が悪い、(2)セル厚依存性が
大きく、大面積化が困難である、(3)構造が複雑で、
セルへの液晶の封入が困難であるため、製造コストが高
い等の問題があり、表示媒体の軽量化、薄型化、大面積
化、低消費電力化、低コスト化等には限界がある。この
ような問題点を解決する記録表示媒体として、液晶をマ
トリックスとしての高分子材料中に存在させた液晶/高
分子複合膜の応用が期待され、その研究開発が活発化し
てきた。
【0004】液晶/高分子複合膜を用いた記録表示媒体
及びその製造方法が多数開示されているが、その1つと
して液晶をポリビニルアルコール(PVA)水溶液中に
分散したエマルションから記録表示媒体を作製する方法
(特公平3−52843公報)が挙げられる。
【0005】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、上記の液晶の
PVA分散水溶液から作製された記録表示媒体の表示特
性として、コントラスト、駆動電圧、視認性等が不十分
な点が挙げられる。又、マトリックスを構成する高分子
材料として水溶性樹脂を用いるために、得られる媒体の
耐湿性が低く、又、該高分子材料のガラス転移温度(T
g)が低いために、得られる記録表示媒体のマトリック
スが、ガラス転移温度以上になると、高分子のミクロ運
動が生じ、表示特性(コントラスト)が劣化するという
問題がある。従って、本発明の目的は、上記従来技術の
問題点を解決し、液晶/高分子複合膜を使用する記録表
示媒体において、優れたコントラスト、視認性、耐湿性
及び耐熱性を有し、カード等の如く情報の書き換え可能
な表示や記録を行うことができる記録表示媒体を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、液晶が高分子マ
トリックス中に存在する液晶/高分子複合膜の構成に使
用する高分子材料であって、ガラス転移温度又は分解温
度(ガラス転移温度がない場合)が150℃以上であ
り、且つ有機溶媒に可溶で非水溶性であることを特徴と
する液晶/高分子複合膜用高分子材料、該材料を使用し
た液晶/高分子複合膜、記録表示媒体及びその使用方法
である。
【0007】液晶がマトリックス中に存在する液晶/高
分子複合膜のマトリックスとして、特定の高分子材料を
使用することによって、優れたコントラスト、視認性、
耐湿性及び耐熱性を有し、カード等の如く情報の書き換
え可能な表示や記録を行うことができる記録表示媒体を
提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に好ましい発明の実施の形態を
挙げて本発明を更に詳しく説明する。本発明において、
液晶を固定するマトリックスとして使用されつ高分子材
料は、液晶が高分子マトリックス中に存在する液晶/高
分子複合膜の構成に使用する高分子材料であって、ガラ
ス転移温度又は分解温度が150℃以上であり、且つ有
機溶媒に可溶で非水溶性であることを特徴としている。
【0009】又、本発明において液晶を固定するマトリ
ックスとして使用される高分子材料は、そのガラス転移
温度又は分解温度が150℃以上であり、液晶と実質的
に非相溶性且つ相分離性であり、且つ二色性染料によっ
て実質的に染色されないことを特徴としている。ガラス
転移温度又は分解温度が150℃以上であれば、通常の
使用条件では高分子のミクロ運動がないために、安定し
た記録表示媒体が得られる。又、本発明において液晶を
固定するマトリックスとして使用される高分子材料は、
液晶が高分子マトリックス中に存在する液晶/高分子複
合膜の構成に使用する高分子材料であって、構成した液
晶/高分子複合膜の表示濃度値を保存温度値に関して微
分した時の値を関数としたとき、その関数が急峻なピー
クを持ち、その最大値を示す時の温度と使用液晶の相転
移温度との差が20℃以下であり、且つその関数の半値
幅が10℃以下であることを特徴としている。
【0010】上記高分子材料は、液晶及び二色性色素と
相溶性がなく、透明性及び被膜形成能に優れた高分子材
料である。又、該材料は、耐湿性及び熱的安定性に優
れ、液晶との混和性が少ないため、経時安定性にも優れ
ている。又、上記高分子材料は、そのガラス転移温度又
は分解温度が150℃以上で剛直な高分子材料である
る。ガラス転移温度又は分解温度が150℃以上では高
分子鎖セグメントのミクロブラウン運動に基づく粘弾性
的な緩和現象が小さい。即ち、主分散が小さい高分子材
料である。又、ガラス転移温度以下のミクロブラウン運
動が凍結されている場合にも、1個ないし2個程度の力
学的な分散(副分散)が起きており、この分散が小さい
高分子材料をマトリックス材料として用いることも重要
である。このような高分子材料を用いることによって、
得られる記録表示媒体の耐熱性向上が可能である。又、
非水溶性樹脂を用いることによって、マトリックスであ
る高分子材料の吸湿及び溶解が起きないために、得られ
る記録表示媒体の耐湿性が向上する。
【0011】上記高分子材料の具体例としては、例え
ば、下記一般式(1) (式中、R及びRは、水素原子、メチル基又は−
(CH−COOR であり、Rは水素原子又は
メチル基であり、RとRとは同時に水素原子ではな
い。RとRはヘテロ原子及び/又は置換基を有して
もよい同一又は異なる炭化水素基であり、nは0〜5の
整数である。)で表される反復単位を含む高分子材料が
挙げられる。
【0012】上記高分子材料における反復単位を構成す
る単量体の1例としては、R=CHCOOR、R
=R=Hであるイタコン酸の誘導体が挙げられ、こ
れらの具体例としては、例えば、イタコン酸ジイソプロ
ピル、イタコン酸ジ−t−ブチル、イタコン酸ジシクロ
ヘキシル、イタコン酸ジ−sec−ブチル、イタコン酸
ジ−4−メチル−2−ペンチル、イタコン酸イソプロピ
ル−t−ブチル、イタコン酸イソプロピル−イソアミ
ル、イタコン酸イソプロピル−4−メチル−2−ペンチ
ル、イタコン酸イソプロピル−2−エチルヘキシル、イ
タコン酸イソプロピル−ノニル、イタコン酸−t−ブチ
ル−sec−ブチル、イタコン酸−t−ブチル−イソア
ミル、イタコン酸−t−ブチル−4−メチル−2ペンチ
ル、イタコン酸−t−ブチル−2−エチルヘキシル等の
炭素数3〜12の枝分かれアルキル基又は炭素数3〜1
4の環構造の置換基を有する炭素数2〜6の置換アルキ
ル基を有するイタコン酸ジエステル;メチル(トリメチ
ルシリル)−イタコネート、エチル(トリメチルシリ
ル)−イタコネート、イソプロピル(トリメチルシリ
ル)−イタコネート、シクロヘキシル(トリメチルシリ
ル)−イタコネート、t−ブチル(トリメチルシリル)
−イタコネート、イソプロピル(3−トリス(トリメチ
ルシロキシ)シリル)プロピル−イタコネート、イソプ
ロピル−3−(ペンタメチル)ジシロキサニル)プロピ
ル−イタコネート等のシロキサン系炭化水素基を有する
イタコン酸ジエステル;N,N−ジメチルアミノエチル
−イソプロピルイタコネート、t−ブチル−1−ブトキ
シ−2−プロピルイタコネート、2−シアノエチル−イ
ソプロピルイタコネート、グリシジル−イソプロピルイ
タコネート、ジエチルホスホノメチル−イソプロピルイ
タコネート、2−メチルチオエチル−イソプロピルイタ
コネート等のヘテロ原子を含むイタコン酸ジエステル;
ペルフルオロオクチルエチル−イソプロピルイタコネー
ト、トリフルオロメチル−イソプロピルイタコネート、
ペンタフルオロエチル−イソプロピルイタコネート、ヘ
キサフルオロイソプロピル−イソプロピルイタコネー
ト、ビス−1−クロロイソプロピルイタコネート等のハ
ロゲン原子で置換されたイタコン酸ジエステル等を好ま
しく挙げることができる。
【0013】又、前記一般式(1)の反復単位を構成す
る単量体の他の例としてはR=R=H、R=CH
であるクロトン酸の誘導体が挙げられ、これらの具体
例としては、例えば、クロトン酸イソプロピル、クロト
ン酸−t−ブチル、クロトン酸シクロヘキシル、クロト
ン酸−sec−ブチル、クロトン酸−4−メチル−2−
ペンチル、クロトン酸イソアミル、クロトン酸−2−エ
チルヘキシル、クロトン酸ノニル等の炭素数3〜12の
枝分かれアルキル基又はシクロアルキル基若しくは炭素
数3〜14の環構造の置換基を有する炭素数2〜6の置
換アルキル基を有するクロトン酸エステル;トリメチル
シリルクロトネート、3−トリス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピル−クロトネート、3−((ペンタメ
チル)ジシロキサニル)プロピル−クロトネート等のシ
ロキサン系炭化水素基を有するクロトン酸エステル;
N,N−ジメチルアミノエチルクロトネート、1−ブト
キシ−2−イソプロピルクロトネート、2−シアノエチ
ル−クロトネート、グリシジル−クロトネート、ジエチ
ルホスホノメチル−クロトネート、2−メチルチオエチ
ル−クロトネート等のヘテロ原子を含むクロトン酸エス
テル;ペルフルオロオクチルエチル−クロトネート、ト
リフルオロメチル−クロトネート、ペンタフルオロエチ
ル−クロトネート、ヘキサフルオロイソプロピル−クロ
トネート、1−クロロイソプロピルクロトネート等のハ
ロゲン原子で置換されたクロトン酸エステル等を好まし
く挙げることができる。
【0014】前記一般式(1)の反復単位を構成する単
量体の他の例としては、R=H、R=CH、R
=COORである、メタコン酸の誘導体が挙げられ、
これらの具体例としては、例えば、メタコン酸ジメチ
ル、メタコン酸ジエチル、メタコン酸ジイソプロピル、
メタコン酸ジブチル、メタコン酸ジ−t−ブチル、メタ
コン酸ジペンチル、メタコン酸ジヘキシル、メタコン酸
ジヘプチル、メタコン酸ジオクチル、メタコン酸ジ2−
エチルヘキシル、メタコン酸ジノニル、メタコン酸ジデ
シル、メタコン酸ジウンデシル、メタコン酸ジドデシ
ル、メタコン酸ジトリデシル、メタコン酸ジイソトリデ
シル、メタコン酸ジシクロヘキシル、メタコン酸ジ−4
−メチル−2−ペンチル、メタコン酸イソプロピル−t
−ブチル、メタコン酸イソプロピル−イソアミル、メタ
コン酸イソプロピル−4−メチル−2−ペンチル、メタ
コン酸イソプロピル−2−エチルヘキシル、メタコン酸
イソプロピル−ノニル、メタコン酸−t−ブチル−se
c−ブチル、メタコン酸−t−ブチル−イソアミル、メ
タコン酸−t−ブチル−4−メチル−2−ペンチル、メ
タコン酸−t−ブチル−2−エチルヘキシル、メタコン
酸ジフェニル、メタコン酸ジトルイル等の炭化水素基を
有するメタコン酸エステル;メチル−(トリメチルシリ
ル)メタコネート、エチル−(トリメチルシリル)メタ
コネート、イソプロピル−(トリメチルシリル)メタコ
ネート、シクロヘキシル−(トリメチルシリル)メタコ
ネート、t−ブチル−(トリメチルシリル)メタコネー
ト、イソプロピル−(3−トリス(トリメチルシロキ
シ)シリル)プロピルメタコネート、イソプロピル−3
−((ペンタメチル)ジシロキサニル)プロピルメタコ
ネート等のケイ素原子を有するメタコン酸ジエステル
類;N,N−ジメチルアミノエチル−イソプロピルメタ
コネート、t−ブチル−1−ブトキシ−2−プロピルメ
タコネート、2−シアノエチル−イソプロピルメタコネ
ート、グリシジル−イソプロピルメタコネート、ジエチ
ルホスフォメチル−イソプロピルメタコネート、2−メ
チルチオエチル−イソプロピルメタコネート等のヘテロ
原子置換メタコン酸ジエステル類;パーフルオロオクチ
ルエチル−イソプロピルメタコネート、トリフルオロメ
チル−イソプロピルメタコネート、ペンタフルオロエチ
ル−イソプロピルメタコネート、ヘキサフルオルイソプ
ロピル−イソプロピルメタコネート、ビス−1−クロロ
イソプロピルメタコネート等のハロゲン原子含有メタコ
ン酸ジエステル類等が挙げられる。
【0015】又、前記一般式(1)の反復単位を構成す
る単量体において、更に好ましい具体例としては下記一
般式(2) 上記一般式(2)において、RおよびRは、ヘテロ
原子及び/又は置換基を有してもよい同一又は異なる炭
化水素基である。具体的には、例えば、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、シクロア
ルケニル基等である。又、これらの基に、ヘテロ原子と
してケイ素原子、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄
原子を、そして置換基としてハロゲン原子等を含んでも
よい。
【0016】前記一般式(2)で表されるフマル酸ジエ
ステルの具体例としては、例えば、フマル酸ジメチル、
フマル酸ジエチル、フマル酸ジイソプロピル、フマル酸
ジブチル、フマル酸ジ−t−ブチル、フマル酸ジペンチ
ル、フマル酸ジヘキシル、フマル酸ジヘプチル、フマル
酸ジオクチル、フマル酸ジ2−エチルヘキシル、フマル
酸ジノニル、フマル酸ジデシル、フマル酸ジウンデシ
ル、フマル酸ジドデシル、フマル酸ジトリデシル、フマ
ル酸ジイソトリデシル、フマル酸ジシクロヘキシル、フ
マル酸ジ−4−メチル−2−ペンチル、フマル酸イソプ
ロピル−t−ブチル、フマル酸イソプロピル−イソアミ
ル、フマル酸イソプロピル−4−メチル−2−ペンチ
ル、フマル酸イソプロピル−2−エチルヘキシル、フマ
ル酸イソプロピル−ノニル、フマル酸−t−ブチル−s
ec−ブチル、フマル酸−t−ブチル−イソアミル、フ
マル酸−t−ブチル−4−メチル−2−ペンチル、フマ
ル酸−t−ブチル−2−エチルヘキシル、フマル酸ジフ
ェニル、フマル酸ジトルイル等の炭化水素基を有するフ
マル酸エステル;メチル−(トリメチルシリル)フマレ
ート、エチル−(トリメチルシリル)フマレート、イソ
プロピル−(トリメチルシリル)フマレート、シクロヘ
キシル−(トリメチルシリル)フマレート、t−ブチル
−(トリメチルシリル)フマレート、イソプロピル−
(3−トリス(トリメチルシロキシ)シリル)プロピル
フマレート、イソプロピル−3−((ペンタメチル)ジ
シロキサニル)プロピルフマレート等のケイ素原子を有
するフマル酸ジエステル類;N,N−ジメチルアミノエ
チル−イソプロピルフマレート、t−ブチル−1−ブト
キシ−2−プロピルフマレート、2−シアノエチル−イ
ソプロピルフマレート、グリシジル−イソプロピルフマ
レート、ジエチルホスフォメチル−イソプロピルフマレ
ート、2−メチルチオエチル−イソプロピルフマレート
等のヘテロ原子置換フマル酸ジエステル類;パーフルオ
ロオクチルエチル−イソプロピルフマレート、トリフル
オロメチル−イソプロピルフマレート、ペンタフルオロ
エチル−イソプロピルフマレート、ヘキサフルオルイソ
プロピル−イソプロピルフマレート、ビス−1−クロロ
イソプロピルフマレート等のハロゲン原子含有フマル酸
ジエステル類等が挙げられる。
【0017】一般式(1)又は(2)で表される反復単
位を有するポリマーは、一般式(1)又は(2)で表さ
れる反復単位を含有していればよく、その他、高分子材
料の製造時に共重合により以下の如き反復単位を含有し
ていてもよい。例えば、前記フマル酸のハーフエステル
類;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、
マレイン酸等の重合性有機酸、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イ
ソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アク
リル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリル酸−N,
N−ジメチルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレ−ト等の窒素含有アクリル化合物;メ
チルビニルエ−テル、エチルビニルエーテル、イソブチ
ルビニルエ−テル等のビニルエ−テル類;酢酸ビニル、
ピバリン酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル、
安息香酸アリル等のアリルエステル類;マレイミド類、
スチレン、ビニルトルエン、ビニルピリジン、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン等のα−オ
レフィン等が挙げられる。
【0018】本発明でマトリックスとして使用する高分
子材料は、単独でも混合物でも使用することができ、
又、該高分子材料における前記一般式(1)又は(2)
で表される反復単位の含有量は特に限定されないが、好
ましくは高分子材料中において50モル%以上であれ
ば、得られる記録表示媒体において良好な表示特性が発
現される。又、本発明の高分子材料には、他の熱可塑性
樹脂を混合してもよい。他の樹脂を混合することによっ
て、得られる記録表示媒体における基板及び保護層と液
晶/高分子複合膜との接着性を更に向上させることがで
きる。好ましい熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル・酢
酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂等があり、接着性
をより向上させるために、複数の熱可塑性樹脂を前記ポ
リマーに混合してもよい。尚、これらの熱可塑性樹脂
は、上記高分子材料100重量部当り0〜1,000重
量部、好ましくは200〜500、更に好ましくは30
0〜400重量部の割合で使用する。
【0019】本発明でマトリックスとして使用する高分
子材料を製造する方法に特に限定はなく、公知の方法に
より製造することができる。例えば、前述の一般式
(1)又は(2)で表される反復単位となるモノマー、
及び必要に応じて他のモノマー成分とを、ラジカル重合
開始剤の存在下で0〜150℃で1〜100時間ほど重
合させることによって得られる。重合開始剤としては、
例えば、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシ
カーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブ
チルパーオキシジイソブチレート、過酸化ラウロイル、
アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
【0020】特に前記一般式(1)又は(2)で表され
る反復単位からなる高分子材料は、そのガラス転移温度
が高いだけではなく、その主鎖に非常の嵩高い置換基を
導入することにより副分散を小さくすることができる。
又、ガラス転移温度が高い高分子材料であるにも拘ら
ず、トルエン、メチルエチルケトン等の汎用溶剤に容易
に溶解するため、均一な溶液を作成することが可能であ
り、均一な液晶と高分子材料の溶液を作成することがで
きる。更にはこれらの高分子材料は、主鎖の炭素−炭素
結合が、主鎖に結合した嵩高い置換基のため、容易に回
転することが難しく、剛直であるため、液晶との相溶性
が低く、二色性染料に染まりにくいために、高コントラ
ストの記録表示媒体を作成することができる。
【0021】本発明の高分子材料は、その中にいかなる
液晶(ネマチック、スメクチック、コレステリック)を
存在させても、液晶及び二色性色素によって染まりにく
いため、記録表示媒体としたときに高いコントラストが
得られる。例えば、本発明において好ましく使用される
スメクチック液晶としては、例えば、ミリスチン酸ナト
リウム、パルミチン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウ
ム、エチル−p−アゾキシベンゾエート、p−デシロキ
シベンジリデン−p’−アミノ−2−メチルブチルシン
ナメート、p−ヘキシロキシベンジリデン−p’−アミ
ノ−2−クロロプロピルシンナメート等、及びこれらの
混合物のスメクチック液晶が挙げられる。
【0022】又、本発明の高分子材料を用いてより高い
コントラスト、耐熱性を得ることができる液晶として
は、下記一般式(I) (式中、Rは炭素数8〜18のアルキル基又はアルコ
キシ基を示す)で表わされる化合物の少なくとも1種
と、下記一般式(II)〜(VII) (式中、R、R10、R11及びR12は炭素数2〜
18のアルキル基を、R、R13、R14、R15
びR16は炭素数2〜18のアルキル基又はアルコキシ
基を、Xはハロゲン元素又は炭素数2〜18のアルキル
基又はアルコキシ基を示す)で表される化合物から選択
される1種又は2種以上とを含有するスメクチック液晶
組成物が挙げられる。
【0023】これらの液晶のうち、前記一般式(I)で
表される炭素数が8〜18の4−アルキル−4’−シア
ノビフェニル或は4−アルコキシ−4’−シアノビフェ
ニルは、常温付近で安定なスメクチック液晶相を示し、
又、液晶/高分子複合膜型記録表示媒体とした場合のコ
ントラストも良好である。これらの化合物は、いずれか
1種を用いてもよいが、より広い温度範囲で、安定なス
メクチック液晶相を示すようにするためには、これらの
化合物から2種以上を適宜選択して組み合わせて用いる
とよい。
【0024】又、炭素数7以下の4−アルキル−4’−
シアノビフェニル或は4−アルコキシ−4’−シアノビ
フェニル化合物は、夫々単独ではスメクチック液晶相は
示さないが、炭素数8〜18の前記化合物にこれらの化
合物を添加することによって、スメクチック液晶相を呈
する温度範囲に調整することができ、又、より安定なス
メクチック液晶相とすることができる。この場合、炭素
数が8〜18の4−アルキル或いは4−アルコキシ−
4’−シアノビフェニルは、全ての4−アルキル、或い
は4−アルコキシ−4’−シアノビフェニルの少なくと
も40重量%以上添加することが、安定なスメクチック
液晶相とするうえで特に好ましい。
【0025】これらの化合物は既知であり(例えば、艸
林著「液晶材料」p229、講談社1991年発行)、
例えば、4−アルキル−4’−ブロモビニルフェニル或
は4−アルコキシ−4’−ブロモビフェニルをシアン化
銅と反応させることにより、対応する4−アルキル−
4’−シアノビフェニル或は4−アルコキシ−4’−シ
アノビフェニルを得ることができる。これらのある種の
ものは市販されている。しかし、前記一般式(I)で表
される化合物として、スメクチック液晶相−ネマティッ
ク液晶相間、或はスメクチック液晶相−アイソトロピッ
ク相間の相転移温度が高いものを用いるだけでは融点も
高くなり、記録表示媒体を低温状態に置いた場合、液晶
の配向が乱れて記録表示部のコントラストの低下や消失
等が生じる。
【0026】従って、本発明者らは、融点を低く保ちな
がら、このスメクチック液晶相−ネマティック液晶相
間、或はスメクチック液晶相−アイソトロピック相間の
相転移温度を高温化するための研究を鋭意進めた結果、
前記一般式(I)で表される化合物に前記一般式(II)
〜(VII)で表される化合物のいずれか1種を添加する
と良いことを見出した。
【0027】前記一般式(II)で表される4−アルキル
フェニル 4−アルコキシ安息香酸エステル化合物、又
は4−アルコキシフェニル 4−アルコキシ安息香酸エ
ステル化合物は既知であり(例えば、Fluessige Krista
lle in Tabellen, VED Deutscher Verlag fuer Grundst
offindustrie Leizig, P63〜69, 1976)、例えば、4−
アルキルフェノ−ルと4−アルコキシ安息香酸とから、
脱水剤としてジシクロヘキシルカルボジイミド等を用い
たエステル化反応により得ることができ、又、この化合
物のある種のものは市販されている。
【0028】前記一般式(III)で表される4−アルコ
キシビフェニル−4’−カルボン酸アルキルエステル化
合物は既知であり[例えば、Mol. Cryst. Liq. Cryst.,
37,pp157-188(1976)]、又、例えば、アルカノ−ルと4
−アルコキシビフェニル−4’−カルボン酸とから硫酸
等の酸触媒を用いたエステル化反応により簡便に得るこ
とができる。
【0029】前記一般式(IV)で表される4−アルキル
−4”−シアノ−p−テルフェニル化合物は既知であり
[例えば、Mol. Cryst. Liq. Cryst.,38,pp345-352(197
7)]、又、例えば、4−アルキル−p−テルフェニル−
4”−カルボン酸クロライドをアンモニア水で処理し
て、4−アルキル−p−テルフェニル−4”−カルボン
酸アミドとし、続いて五酸化リンと反応させることによ
り得ることができ、又、この化合物のある種のものは市
販されている。
【0030】前記一般式(V)で表される4’−シアノ
ビフェニル 4−アルキル安息香酸エステル又は4’−
シアノビフェニル 4−アルコキシ安息香酸エステル化
合物は既知であり(例えば、Fluessige Kristalle in T
abllen II, VED DeutsscherVerlag fuer Grundstoffind
ustrie Leipzig,p287-288,1984)、又、例えば、4−ア
ルキル安息香酸或は4−アルコキシ安息香酸と4−シア
ノ−4’−ヒドロキシビフェニルとを脱水剤としてジシ
クロヘキシルカルボジイミド等を用いてエステル化させ
る方法により得ることができる。
【0031】前記一般式(VI)で表される化合物のう
ち、4−アルコキシビフェニル−4’−カルボン酸 4
−ハロフェニルエステル化合物、4−アルコキシビフェ
ニル−4’−カルボン酸 4−アルキルフェニルエステ
ル化合物、4−アルコキシビフェニル−4’−カルボン
酸 4−アルコキシフェニルエステル化合物、4−アル
キルビフェニル−4’−カルボン酸 4−ハロフェニル
エステル化合物、4−アルキルビフェニル−4’−カル
ボン酸 4−アルキルフェニルエステル化合物、4−ア
ルキルビフェニル−4’−カルボン酸 4−アルコキシ
フェニルエステル化合物ノ殆どがは既知であり(例え
ば、Fluessige Kristalle in Tabllen II, VED Deutssc
her Verlag fuer Grundstoffindustrie Leipzig,p295-3
00,1984)、又、例えば、4−アルコキシビフェニル−
4’−カルボン酸又は4−アルキルビフェニル−4’−
カルボン酸と4−ハロフェノ−ル又は4−アルキルフェ
ノ−ルとを脱水剤としてジシクロヘキシルカルボジイミ
ド等を用いてエステル化させることにより得ることがで
きる。この化合物中のハロゲン元素は、どの種類であっ
ても特に支障はないが、フッ素又は塩素が化学的安定性
の面から好ましい。
【0032】前記一般式(VII)で表されるp−フェニ
レン ジ−4−アルキル安息香酸エステル化合物、p−
フェニレン ジ−4−アルコキシ安息香酸エステル化合
物、又はp−フェニレン 4−アルキル安息香酸−4−
アルコキシ安息香酸エステル化合物は既知であり[例え
ば、J. Org. Chem.,37(9),p1425(1972)]、又、例え
ば、p−アルキルベンゾイルクロライド或はp−アルコ
キシベンゾイルクロライドを塩基性条件下にヒドロキノ
ンと反応させ、次いで、塩基性条件下に、p−アルキル
ベンゾイルクロライド或はp−アルコキシベンゾイルク
ロライドと反応させることにより得ることができる。
【0033】これらの一般式(II)〜(VII)で表され
る化合物は、スメクチック液晶相−ネマティック液晶
相、或はスメクチック液晶相−アイソトロピック相間の
相転移温度を高温化するものであり、この相転移温度が
高いほど高温での記録保存性がよく、60℃以上、特に
60〜130℃が好ましい。しかしながら、相転移温度
があまり高いと、熱又は電界印加による液晶分子の配向
状態が変化しにくくなる。そのために相転移温度が高い
と記録表示媒体の高温域での記録保存性は高くなるが、
熱又は電界を加えての印字又は消去には高い熱エネルギ
ー又は強い電界が必要となる。そのために通常の使用条
件である−40℃付近から100℃付近の温度範囲で記
録が保存されることが最も重要である。
【0034】これを満たすように前記の各々の化合物種
のなかから、いずれか1種、或は2種以上を適宜選択し
て組み合わせて用いるとよい。尚、これらの一般式(I
I)〜(VII)で表される化合物は、アルキル基又はアル
コキシ基の炭素数2〜18のものが入手容易であり、使
用に適する相転移温度を有し、しかも液晶相の安定性が
優れている。前記一般式(II)〜(VII)で表される化
合物は、前記一般式(I)で表される化合物100重量
部に対して10〜300重量部含有させることが好まし
く、特には20〜240重量部とすることが好ましい。
【0035】又、特には、前記一般式(I)で表される
化合物と一般式(II)で表される化合物とを、重量部で
80:20〜30:70、特に好ましくは60:40〜
40:60の比で混合したもの100重量に対して、一
般式(IV)〜(VII)で表される化合物から選択される
1種又は2種以上を1〜220重量部、好ましくは5〜
100重量部含有させると、コントラストが高く、しか
も高温のみならず、−40℃というかなりな低温域にお
いてもコントラストの低下や表示の消失がない液晶組成
物となるために特に好ましい。
【0036】尚、これらの液晶組成物には、スメクチッ
ク液晶相を破壊しない限度において、他の液晶化合物や
添加剤を添加することができる。特には、コントラスト
比の向上や着色等を目的として、二色性染料を、例え
ば、液晶組成物100重量部あたり1〜10重量部の割
合で混入させると好適である。前記の高分子材料及び液
晶組成物を用いてマトリックス中に液晶組成物が存在す
る液晶/高分子複合膜を導電性基板上に形成することに
よって、本発明の書換可能な記録表示媒体が得られる。
これらの好ましい例を具体的に示すが、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0037】前記液晶と前記高分子材料との使用量とし
ては、特に制限はないが、好ましくは液晶/高分子材料
の混合比(重量比)が5/95〜80/20であり、更
に好ましくは35/65〜45/55である。液晶の使
用量が少な過ぎると、電界印加時の透明性が不足するだ
けでなく、膜を透明状態にするために多大の電界を必要
とする等の点で不十分であり、一方、液晶の使用量が多
過ぎると、加熱時の散乱(濁度)が不足するだけでな
く、膜の強度が低下したりするので好ましくない。
【0038】液晶を高分子材料からなるマトリックス中
に存在させる方法としては、エマルション法や相分離法
等の従来公知の方法がいずれも使用可能であるが、有用
な方法は相分離法である。相分離法は、前記本発明の高
分子材料と液晶とを共通溶媒に溶解させ、この混合溶液
を、例えば、溶媒キャスト法、水面展開法等により共通
溶媒を蒸発させ、適当な厚みの膜を形成する方法であ
り、該方法によれば、形成された膜中に液晶を存在させ
た液晶/高分子複合膜が形成される。
【0039】前記のスメクチック液晶及び高分子材料を
含む混合溶液を使用して液晶/高分子複合膜及び記録表
示媒体を製造する方法としては、該混合溶液を、記録表
示媒体を構成すべき一方の導電性基板の面に、例えば、
スクリーン印刷、メタルマスクを用いたステンシル印
刷、刷毛塗り、スプレーコーティング、ブレードコーテ
ィング、ドクターコーティング、ロールコーティング等
の適当な手段により塗工し、これを乾燥することによっ
て液晶/高分子複合膜を形成し、必要により保護層を設
けることによって本発明の記録表示媒体を形成すること
ができる。又、前記のようにして導電性基板上に液晶/
高分子複合膜を形成し、その複合膜面にもう一方の導電
性基板を貼合してもよい。
【0040】上記記録表示媒体において使用される導電
性基板は、従来公知の液晶表示素子に一般的に使用され
ているものであって、本発明では、従来公知の導電性基
板はいずれも使用可能であり、具体的には、例えば、I
TO、SnO系、ZnO系のような透明導電性材料を
ガラスや高分子フイルム等のような透明基板に付着させ
た電極基板である。この時、不透明導電性基板を用いる
場合には、その電極が反射板としての機能も要求される
ため、例えば、アルミニウム反射電極を設けた基板が好
ましい。その基板自体はガラス、高分子フイルム或いは
その他のものであってもよい。又、透明導電性基板の液
晶/高分子複合膜とは反対の面にAl3、Ti
、ZnO等をガラス、高分子フイルムに形成してな
る反射板を貼合してもよい。
【0041】又、一対の基板間、或いは導電性基板と保
護層との間に形成される液晶/高分子複合膜の厚みは一
般的に約3〜23μm程度が好ましい。膜厚が上記範囲
未満であると表示のコントラストが低くなる等の点で好
ましくなく、一方、膜厚が上記範囲を越えると電圧(駆
動電圧)が高くなる等の点で好ましくない。本発明の好
ましい1実施形態として、液晶組成物が高分子材料中に
存在した液晶/高分子複合膜を少なくとも一方が透明で
ある一対の導電性基板間に形成してなる記録表示媒体が
挙げられる。
【0042】他の好ましい実施形態として導電性基板上
に形成した前記液晶/高分子複合膜上に、必要に応じて
中間層を介して保護層を形成した情報表示媒体が挙げら
れる。中間層の形成については、前記高分子材料と同じ
ような樹脂からなる中間層及び熱硬化性樹脂、紫外線硬
化性樹脂或は電子線硬化樹脂、例えば、ポリエンーチオ
ール類、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、シリコ−ンアクリレート等の分子中に(メタ)アク
リロイル基を有する重合性アクリレートポリマー類、メ
チルメタクリレート等の単官能又は多官能のモノマー類
等からなる公知の硬化性樹脂等からなる保護層を設ける
ことによって書換可能な記録表示媒体を形成することが
できる。
【0043】この実施形態を情報の書き換え可能なカー
ドを例として説明する。カード用途の場合、用いる電極
は1枚である。電極の基板としては高分子フイルムが特
に好適である。フイルムとしては白色のポリエチレンテ
レフタレート(PET)フイルムが望ましい。導電層は
ITO等の透明導電性材料の他に、アルミ等の金属を用
いることができる。又、液晶/高分子複合膜を保護する
ために、該複合膜上に保護膜が設けられる。保護膜とし
ては、特に限定されないが、機械的強度や耐水性等を有
する硬化樹脂が好ましい。
【0044】例えば、UV或は電子線硬化型のポリ(メ
タ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート
等が用いられる。液晶/高分子複合膜上に直接前記保護
層膜を形成することができない場合には、該複合膜と保
護膜の間に、中間層としてポリビニルアルコール等の水
溶性ポリマーの薄膜を形成させてもよい。又、別のシー
ト上に形成した前記の保護膜材料を転写やラミネートし
て硬化させて形成してもよい。カード用途の場合、液晶
と高分子の使用割合はディスプレイの場合とは適性範囲
が異なり、液晶/高分子の割合(重量比)は20/80
〜55/45の範囲が好ましい。又、表示のコントラス
トを上げるために2色性の色素を液晶に含有させること
が好ましい。
【0045】次に、以上の如き構成の記録表示媒体(カ
ードを含む)への情報の記録及び消去について説明す
る。本発明の液晶/高分子複合膜を用いた記録表示媒体
は、電界により液晶が配向して液晶/高分子複合膜が透
明状態となり、加熱によって液晶の配向が乱れて液晶/
高分子複合膜が散乱吸収状態になる。例えば、電界によ
り液晶/高分子複合膜を透明状態にしておいて、加熱に
より該透明膜を散乱吸収状態にして必要な情報を書き込
み、一方、書き込まれた情報の消去は、全面に電界をか
けるか、全面を加熱することにより行なうことができ
る。
【0046】又、逆に上記膜を全面散乱吸収状態にして
おいて、電界により必要な情報を書き込み、一方、情報
の消去は膜の全面を加熱するか或いは全面に電界をかけ
ることによって行なうことができる。特に書き込み及び
消去を繰り返し行なう場合には、電界若しくは加熱のど
ちらか一方により書き込み、他の一方により消去するの
が好ましい。電界を印加する方法としてはコロナ帯電法
が特に有効である。電界を加える場合に、液晶/高分子
複合膜に加熱を行なうと、液晶分子の配向が短時間で且
つ十分に起きることが期待されるため、状況により加熱
を行なうことが望ましい。
【0047】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。液晶組成物の調製 表1に示す液晶化合物を用い、これを表2に示すように
種々組み合わせて混合し、液晶組成物を調製した。
【0048】
【表1】
【0049】
【0050】
【0051】
【表2】
【0052】表2(続き)
【0053】物性の測定 上記組成物について、セル厚12μmで、ポリイミド配
向膜を有し、平行ラビング処理を施したセルに注入して
相転移を偏光顕微鏡で観察し、降温時(−2℃/mi
n)の相転移温度を測定した。この結果を表3に示す。
表3中のIは等方性液体、SはスメクチックA相、S
はスメクチックC相、SはスメクチックX相(X相
とは、スメクチック相ではあるが、S、S等の一般
的な相へ同定できないもの)、Nはネマティック相、C
は結晶を示す。又、−20↓は、−20℃以下であるこ
とを示す。
【0054】実施例1 前記スメクチック液晶組成物A〜Uのそれぞれ1重量部
に二色性色素(S−428、三井東圧化学製)0.02
部を添加した。この混合溶液にポリジイソプロピルフマ
レート(分子量265,000、分解温度253.4
℃)1重量部を添加し、トルエン8重量部に溶解させ
た。尚、分解温度は熱重量分析(TGA)測定を行い、
分子量はゲルクロマトグラフィーにより、標準ポリエス
テルを基準として求めた(以下同様)。比較例として液
晶組成物(S−6、メルク社製)2重量部に二色性色素
(S−428、三井東圧化学製)0.04部を添加し
た。この混合液にPVA(EG−05、日本合成化学工
業社製、重合度500、鹸化度86.5〜89.0)の
10重量%水溶液8.16重量部に添加し、機械分散を
行なった。この分散液に増粘剤としてPVA(KH−2
0、日本合成化学工業社製、重合度2,000、鹸化度
78.5〜81.5)の10重量%水溶液12.24重
量部に添加して撹拌した。
【0055】これらの混合溶液及び分散液を用い、IT
O蒸着白色ポリエチレンテレフタレートフイルム基板上
にドクターブレードを用いて塗布し乾燥させて液晶/高
分子複合膜の成膜を行なった。次いで該複合膜上の全面
に紫外線硬化性樹脂(ウレタンアクリレ−ト)をドクタ
ーブレードを用いて塗布後、高圧水銀灯(出力120W
/cm)で紫外線を照射して硬化させて保護層とし、本
発明の記録表示媒体を得た。このようにして作成した液
晶/高分子複合膜を用いた記録表示媒体は、コロナ放電
(コロナ電圧6.5kV)により消去状態が得られ、サ
ーマルヘッド等による感熱記録によって書き込み状態が
得られた。
【0056】上記書き込み状態の記録表示媒体の書込部
分の反射濃度と消去部分の反射濃度を色濃度計(RD9
14−S、マクベス社製)を用いて室温で測定し、次い
でこれらを、60℃及び−40℃の恒温槽中で90時間
保存し、消去部分の反射濃度を測定して、次式により消
去状態の反射濃度変化率を算出し、この結果を保存性と
して表3に示した。 又、書き込み状態時の反射濃度を1.00とした場合
に、これに対する消去状態時の反射濃度を求め、書き込
み状態時の反射濃度から消去状態時の反射濃度を差し引
いた値をコントラストとして求め、この結果も表3に合
わせて示した。
【0057】この結果から明らかなように、本発明の記
録表示媒体は比較例の記録表示媒体に比べて高温保存
性、低温保存性、耐湿性、更にはコントラストが向上し
ていることが分かる。
【0058】
【表3】
【0059】
【表3】(続き)
【0060】実施例2 又、前記スメクチック液晶組成物H及びポリジイソプロ
ピルフマレートを用いて実施例1と同様にして作成した
記録表示媒体を、コロナ放電(コロナ電圧6.5kV)
により消去状態にして、保存温度を変えて反射濃度変化
率を測定した。測定したデータを図1に示した。又、同
時に温度に対して微分したデータも同時に図1に示し
た。
【0061】このとき用いたスメクチック液晶組成物H
のスメクチック相からネマチック相への相転移温度は1
00℃であり、反射濃度変化率データの微分データから
判断できるように、その反射率濃度変化の最大時の温度
は95℃であった。この最大値がこの記録表示媒体の耐
熱性を示すものである。液晶のスメクチック相−ネマチ
ック相への相転移温度と液晶/高分子複合膜を用いた記
録表示媒体の反射濃度変化の最大値温度との差が小さい
ほど、液晶そのものの特性を示している。液晶/高分子
複合膜を用いる記録表示媒体において、液晶の特性を十
分に引き出す高分子材料を使用することが重要であり、
本発明の高分子材料は、液晶の特性を十分に利用するこ
とが可能である。このように本発明の高分子材料を用い
ることによって、液晶/高分子複合膜の記録表示媒体の
耐熱性は、使用液晶の相転移温度の20℃以下に抑えら
れ、使用液晶の能力を十分に引き出すことができる。
又、図1の微分データの半値幅は約8℃であり、この半
値幅が小さいほど、保存温度に対する反射濃度変化率が
急峻に変化してることを示している。反射濃度変化の最
大値がたとえ高い温度であっても、半値幅が大きい表示
媒体は、コントラストが温度に対して徐々に変化してし
まう。このように徐々に変化する表示媒体及びそれに使
用する高分子材料は好ましくない。反射濃度変化率の温
度に対する最大値や半値幅は高分子材料に依存するもの
であり、従って高分子材料の選択が重要である。
【0062】実施例3 実施例2のスメクチック液晶組成物Hに代えてスメクチ
ック液晶組成物Tを用いた以外は、実施例2と同様にし
て本発明の記録表示媒体を作成した。この記録表示媒体
を実施例2と同様にコロナ放電(コロナ電圧6.5k
V)により消去状態にして、保存温度を変えて反射濃度
変化率を測定した。測定したデータを図2に示した。
又、温度に対して微分したデータも同時に図2に示し
た。測定結果として反射濃度変化の最大時は105℃で
あり、その半値幅は約8℃であった。スメクチック液晶
組成物Tのスメクチック相から等方相への相転移温度は
117℃であり、本発明の高分子材料は使用液晶の特性
を十分に引き出している。
【0063】比較例1 実施例2の高分子材料ポリジイソプロピルフマレートに
代えて、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を用いた
以外、実施例2と同様にして記録表示媒体を作成した。
この記録表示媒体を実施例2と同様にコロナ放電(コロ
ナ電圧6.5kV)により消去状態にして、保存温度を
変えて反射濃度変化率を測定した。測定したデータを図
3に示した。又、温度に対して微分したデータも同時に
図3に示した。測定結果として反射濃度変化の最大時は
90℃であり、その半値幅は約15℃と大きく、急峻に
反射濃度変化率が変化していないことを示すとともに、
変化の始めの温度が75℃であり、同じ液晶組成物を用
いた実施例2に比較して耐熱性が低いことを示してい
る。
【0064】実施例4 前記スメクチック液晶組成物Hの1重量部に二色性色素
(S−428、三井東圧化学製)0.02部を添加し
た。この混合溶液にポリジイソプロピルフマレート(分
子量265,000、分解温度253.4℃)1重量部
を添加し、トルエン8重量部に溶解させた。比較例とし
て同様にして上記ポリジイソプロピルフマレートに代え
てポリメタクリル酸メチル(純正化学製)1重量部の混
合溶液と、ポリスチレン(純正化学製)1重量部の混合
溶液をそれぞれ作成した。上記の3種類の混合溶液をそ
れぞれ用い、ITO蒸着白色ポリエチレンテレフタレー
トフイルム基板上にドクターブレードを用いて塗布し乾
燥させて液晶/高分子複合膜の成膜を行なった。次いで
該複合膜上の全面に紫外線硬化性樹脂(ウレタンアクリ
レ−ト)をドクターブレードを用いて塗布後、高圧水銀
灯(出力120W/cm)で紫外線を照射して硬化させ
て保護層とし、本発明及び比較例のの記録表示媒体を得
た。このようにして作成した3種の記録表示媒体の電界
印加消去部分の反射濃度を色濃度計(RD914−S、
マクベス社製)を用いて測定し、又、これらの記録表示
媒体のコントラストを測定したところ下記表4の結果が
得られた。
【0065】
【表4】 実施例4で示したように、高分子材料としてポリメタク
リル酸メチルを用いた記録表示媒体の耐熱性は低いこと
に加えて、コントラストも低いことを示している。以上
のように、本発明の高分子材料は二色性色素に染まらな
いので、他のマトリックス用樹脂を用いた記録媒体と比
較してコントラストが高い。このことは、本発明の高分
子材料を用いた記録表示媒体の優れた視認性を示してい
る。
【0066】実施例5 前記スメクチック液晶組成物Hの1重量部に二色性色素
(S−428、三井東圧化学製)0.02部を添加し
た。この混合溶液にジイソプロピルフマレート−酢酸ア
リル共重合体(共重合モル比75/25、分子量83,
000、分解温度274.4℃)1重量部を添加し、ト
ルエン8重量部に溶解させた。この混合溶液を用い、I
TO蒸着白色ポリエチレンテレフタレートフイルム基板
上にドクターブレードを用いて塗布し乾燥させて成膜を
行なった。次いで該複合膜上の全面に紫外線硬化性樹脂
(ウレタンアクリレ−ト)をドクターブレードを用いて
塗布後、高圧水銀灯(出力120W/cm)で紫外線を
照射して硬化させて保護層とし、本発明の記録表示媒体
を得た。
【0067】この記録表示媒体についてコロナ電圧6.
5kVで消去を行ない、サーマルヘッドで記録を行なっ
た。この記録媒体の消去部分の反射濃度が0.690
で、書き込み部分の反射濃度が1.204であった。こ
の書き換え記録表示媒体を60℃で90時間保持した結
果、消去部分の反射濃度は0.734となり、消去部分
の反射濃度変化率が9%に抑えられており、高いメモリ
ー性が得られた。又、同様にサーマルヘッドで記録を行
なった記録表示媒体を30℃、90%RH中に90時間
保存した結果、上記の消去部分の反射濃度変化率が6%
に抑えられ、高いメモリー性が得られた。
【0068】実施例6 ジイソプロピルフマレート−酢酸ビニル共重合体(共重
合モル比75/25、分子量276,000、分解温度
267.5℃)を用いた以外は実施例4と同様にして本
発明の記録表示媒体を得、同様に評価した。その結果、
消去部分の反射濃度が0.698で、書き込み部分の反
射濃度が1.290であった。この書き換え記録表示媒
体を60℃で90時間保持した結果、消去部分の反射濃
度は0.745となり、消去部分の反射濃度変化率が8
%に抑えられており、高いメモリー性が得られた。又、
同様にサーマルヘッドで記録を行なった記録表示媒体を
30℃、90%RH中に90時間保存した結果、上記の
消去部分の反射濃度変化率が6%に抑えられ、高いメモ
リー性が得られた。
【0069】実施例7 ジイソプロピルフマレート−メチルメタクリレート共重
合体(共重合モル比75/25、分子量124,00
0、分解温度268.7℃)を用いた以外は実施例4と
同様にして本発明の記録表示媒体を得、同様に評価し
た。その結果、消去部分の反射濃度が0.642で、書
き込み部分の反射濃度が1.054であった。この書き
換え記録表示媒体を60℃で90時間保持した結果、消
去部分の反射濃度は0.657となり、消去部分の反射
濃度変化率が4%に抑えられており、高いメモリー性が
得られた。又、同様にサーマルヘッドで記録を行なった
記録表示媒体を30℃、90%RH中に90時間保存し
た結果、上記の消去部分の反射濃度変化率が4%に抑え
られ、高いメモリー性が得られた。
【0070】実施例8 前記スメクチック液晶組成物Uの1重量部に二色性色素
(S−428、三井東圧化学製)0.02部を添加し
た。この混合溶液にポリジイソプロピルフマレート(分
子量265,000、分解温度253.4℃)0.38
重量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(ビニラ
イトVAGH、ユニオンカーバイド社製)0.51部及
びポリエステル樹脂(バイロン#200、東洋紡製)
0.61重量部を添加し、トルエン3.7重量部、メチ
ルエチルケトン0.13重量部及び酢酸エチル0.02
重量部の混合溶媒に溶解させた。この混合溶液を用い、
ITO蒸着白色ポリエチレンテレフタレートフイルム基
板上にドクターブレードを用いて塗布し乾燥させて成膜
を行なった。次いで該複合膜上の全面に紫外線硬化性樹
脂(ウレタンアクリレ−ト)をドクターブレードを用い
て塗布後、高圧水銀灯(出力120W/cm)で紫外線
を照射して硬化させて保護層とし、本発明の記録表示媒
体を得た。
【0071】この記録表示媒体についてコロナ電圧6.
5kVで消去を行ない、サーマルヘッドで記録を行なっ
た。この記録媒体の消去部分の反射濃度が0.492
で、書き込み部分の反射濃度が0.910であった。こ
の書き換え記録表示媒体を60℃で90時間保持した結
果、消去部分の反射濃度は0.504となり、消去部分
の反射濃度変化率が3%に抑えられており、高いメモリ
ー性が得られた。又、同様にサーマルヘッドで記録を行
なった記録表示媒体を30℃、90%RH中に90時間
保存した結果、上記の消去部分の反射濃度変化率が1%
に抑えられ、高いメモリー性が得られた。
【0072】実施例9 前記スメクチック液晶組成物Hを用いた以外は実施例7
と同様にして本発明の記録表示媒体を得、同様に評価し
た。その結果、消去部分の反射濃度が0.606で、書
き込み部分の反射濃度が1.070であった。この書き
換え記録表示媒体を60℃で90時間保持した結果、消
去部分の反射濃度は0.622となり、消去部分の反射
濃度変化率が3%に抑えられており、高いメモリー性が
得られた。又、同様にサーマルヘッドで記録を行なった
記録表示媒体を30℃、90%RH中に90時間保存し
た結果、上記の消去部分の反射濃度変化率が2%に抑え
られ、高いメモリー性が得られた。
【0073】実施例10 スメクチック液晶組成物(13686、メルク社製)1
重量部、二色性色素(S−428、三井東圧化学製)
0.02部及びポリジイソプロピルフマレート(分子量
265,000、分解温度253.4℃)1重量部をト
ルエン4重量部に溶解させた。この混合溶液を、ITO
蒸着白色ポリエチレンテレフタレートフイルム基板上に
ドクターブレード法を用いて均一な厚みで塗布し、乾燥
させてスメクチック液晶/高分子複合膜(厚み10.0
μm)を形成した。このようにして作製した積層シート
を85mm×54mmのサイズのカードに打ち抜き成形
して書き換え可能なカードを得た。この状態では液晶層
は着色不透明であった。
【0074】次に、上記カードを、コロナ帯電法によっ
て液晶を配向させて液晶層を透明にし(この状態を初期
消去状態という)、サーマルヘッドにより印字して画像
を表示させた(この状態を初期書込状態という)。それ
ぞれの状態における反射濃度を測定した。次にこのカー
ドを60℃恒温槽に90時間保存した後、消去状態部分
の反射濃度(保存後消去部分反射濃度)を測定した。こ
れらの反射濃度から反射濃度変化率を上記計算式によっ
て算出した結果、変化率7%に抑えられ、高温下におい
ても高いメモリー性が得られた。このことはこのカード
が優れた耐熱性を有していることを示している。又、同
様に作成し、且つ同様に印字したカードを30℃、90
%RHの恒温槽中に90時間保存した後、消去部分の反
射濃度(保存後消去部分反射濃度)を測定した。これら
の反射濃度から反射濃度変化率を算出した結果、変化率
3%に抑えられ、高湿度下においても高いメモリー性が
得られた。このことはこのカードの優れた耐湿性を示し
ている。
【0075】実施例11 スメクチック液晶組成物(17215、メルク社製)1
重量部、二色性色素(S−428、三井東圧化学製)
0.02部及びフマル酸ジイソプロピル−酢酸ビニル共
重合体(共重合モル比75:25、分子量276,00
0、分解温度267.5℃)1重量部をトルエン4重量
部に溶解させた。この混合溶液を、ITO蒸着白色ポリ
エチレンテレフタレートフイルム基板上にドクターブレ
ード法を用いて均一な厚みで塗布し、乾燥させてスメク
チック液晶/高分子複合膜(厚み10.0μm)を形成
した。このようにして作製した積層シートを85mm×
54mmのサイズのカードに打ち抜き成形して書き換え
可能なカードを得た。
【0076】次に、上記カードを、コロナ帯電法によっ
て液晶を配向させて液晶層を透明にし、サーマルヘッド
により印字して画像を表示させた。それぞれの状態にお
ける反射濃度を測定した。次にこのカードを60℃恒温
槽に90時間保存した後、消去状態部分の反射濃度を測
定した。これらの反射濃度から反射濃度変化率を上記計
算式によって算出した結果、変化率4%に抑えられ、高
温下においても高いメモリー性が得られた。このことは
このカードが優れた耐熱性を有していることを示してい
る。又、同様に作成し、且つ同様に印字したカードを3
0℃、90%RHの恒温槽中に90時間保存した後、消
去部分の反射濃度を測定した。これらの反射濃度から反
射濃度変化率を算出した結果、変化率6%に抑えられ、
高湿度下においても高いメモリー性が得られた。このこ
とはこのカードの優れた耐湿性を示している。
【0077】実施例12 実施例2のフマル酸ジイソプロピル−酢酸ビニル共重合
体に代えてフマル酸ジイソプロピル−メチルメタクリレ
ート共重合体(共重合モル比75:25、分子量12
4,000、分解温度268.7℃)を用いた以外は、
実施例2と同様にして書き換え可能なカードを得た。次
に、上記カードを、コロナ帯電法によって液晶を配向さ
せて液晶層を透明にし、サーマルヘッドにより印字して
画像を表示させた。それぞれの状態における反射濃度を
測定した。次にこのカードを60℃恒温槽に90時間保
存した後、消去状態部分の反射濃度を測定した。これら
の反射濃度から反射濃度変化率を上記計算式によって算
出した結果、変化率4%に抑えられ、高温下においても
高いメモリー性が得られた。このことはこのカードが優
れた耐熱性を有していることを示している。又、同様に
作成し、且つ同様に印字したカードを30℃、90%R
Hの恒温槽中に90時間保存した後、消去部分の反射濃
度を測定した。これらの反射濃度から反射濃度変化率を
算出した結果、変化率6%に抑えられ、高湿度下におい
ても高いメモリー性が得られた。このことはこのカード
の優れた耐湿性を示している。
【0078】実施例13 実施例2のフマル酸ジイソプロピル−酢酸ビニル共重合
体に代えてフマル酸ジイソプロピル−酢酸アリル共重合
体(共重合モル比75:25、分子量83,000、分
解温度274.4℃)を用いた以外は、実施例2と同様
にして書き換え可能なカードを得た。 実施例14 実施例2のフマル酸ジイソプロピル−酢酸ビニル共重合
体に代えてフマル酸ジイソプロピル−スチレン共重合体
(共重合モル比9:1)を用いた以外は、実施例2と同
様にして書き換え可能なカードを得た。上記実施例4〜
5のいずれにおいても、実施例1〜3とほぼ同様な結果
が得られ、下記の比較例の如く高分子マトリックスとし
てポリビニルアルコールを用いて得た光変調素子よりも
良好な結果が得られた。
【0079】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、液晶/高分
子複合膜を使用する記録表示媒体において、そのマトリ
ックスとして特定の高分子材料を採用することによっ
て、高温下或いは高湿度下における表示消失等の従来技
術の問題点を解決するだけでなく、デバイスとして信頼
性及び安定性を向上させた各種の書き換え記録表示媒体
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の結果を示す図。
【図2】 実施例の結果を示す図。
【図3】 実施例の結果を示す図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/12 C09K 19/12 19/20 19/20 19/54 19/54 Z 19/60 19/60 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 (72)発明者 進藤 忠文 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 島田 直樹 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 梶山 千里 福岡県福岡市東区箱崎1−28−1 (72)発明者 今村 康宏 茨城県つくば市春日2−26−2 (72)発明者 海谷 法博 茨城県結城郡石下町古間木534番地 (72)発明者 後藤 義隆 茨城県筑波郡谷和原村絹の台6−5−7

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶が高分子マトリックス中に存在する
    液晶/高分子複合膜の構成に使用する高分子材料であっ
    て、ガラス転移温度又は分解温度が150℃以上であ
    り、且つ有機溶媒に可溶で非水溶性であることを特徴と
    する液晶/高分子複合膜用高分子材料。
  2. 【請求項2】 高分子材料が、下記一般式(1) (式中、R及びRは、水素原子、メチル基又は−
    (CH−COOR であり、Rは水素原子又は
    メチル基であり、R2、及びRと同時に水素原子
    ではない。RとRはヘテロ原子及び/又は置換基を
    有してもよい同一又は異なる炭化水素基であり、nは0
    〜5の整数である。)で表される反復単位を有するポリ
    マーからなる請求項1に記載の液晶/高分子複合膜用高
    分子材料。
  3. 【請求項3】 高分子材料が、下記一般式(2) (式中、RおよびRは、ヘテロ原子及び/又は置換
    基を有してもよい同一又は異なる炭化水素基を表す。)
    で表される反復単位を有するポリマーからなる請求項1
    〜2に記載の液晶/高分子複合膜用高分子材料。
  4. 【請求項4】 高分子材料が、一般式(1)又は(2)
    で表される反復単位を50モル%以上含有する請求項1
    〜3に記載の液晶/高分子複合膜用高分子材料。
  5. 【請求項5】 更に別の少なくとも1種の高分子材料を
    含む請求項1〜4に記載の液晶/高分子複合膜用高分子
    材料。
  6. 【請求項6】 別の少なくとも1種の高分子材料が、塩
    化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂及び/又はポリエス
    テル樹脂からなる請求項5に記載の液晶/高分子複合膜
    用高分子材料。
  7. 【請求項7】 液晶が高分子マトリックス中に存在する
    液晶/高分子複合膜の構成に使用する高分子材料であっ
    て、液晶と実質的に非相溶性且つ相分離性であり、且つ
    二色性染料によって実質的に染色されないことを特徴と
    する液晶/高分子複合膜用高分子材料。
  8. 【請求項8】 液晶が高分子マトリックス中に存在する
    液晶/高分子複合膜の構成に使用する高分子材料であっ
    て、構成した液晶/高分子複合膜の表示濃度値を保存温
    度値に関して微分した時の値を関数としたとき、その関
    数が急峻なピークを持ち、その最大値を示す時の温度と
    使用液晶の相転移温度との差が20℃以下であり、且つ
    その関数の半値幅が10℃以下であることを特徴とする
    液晶/高分子複合膜用高分子材料。
  9. 【請求項9】 液晶が高分子マトリックス中に存在する
    液晶/高分子複合膜において、上記高分子マトリックス
    が、ガラス転移温度が150℃以上の高分子材料を含む
    ことを特徴とする液晶/高分子複合膜。
  10. 【請求項10】 高分子材料が、下記一般式(1) (式中、R及びRは、水素原子、メチル基又は−
    (CH−COOR であり、Rは水素原子又は
    メチル基であり、RとRとは同時に水素原子ではな
    い。RとRはヘテロ原子及び/又は置換基を有して
    もよい同一又は異なる炭化水素基であり、nは0〜5の
    整数である。)で表される反復単位を含む請求項9に記
    載の液晶/高分子複合膜。
  11. 【請求項11】 高分子材料が、下記一般式(2) (式中、RおよびRは、ヘテロ原子及び/又は置換
    基を有してもよい同一又は異なる炭化水素基を表す。)
    で表される反復単位を有するポリマーからなる請求項9
    〜10に記載の液晶/高分子複合膜。
  12. 【請求項12】 液晶が、スメクチック液晶である請求
    項9〜11に記載の液晶/高分子複合膜。
  13. 【請求項13】 液晶が、下記一般式(I) (式中、Rは炭素数8〜18のアルキル基又はアルコ
    キシ基を示す)で表わされる化合物の少なくとも1種
    と、下記一般式(II)〜(VII) (式中、R、R10、R11及びR12は炭素数2〜
    18のアルキル基を、R、R13、R14、R15
    びR16は炭素数2〜18のアルキル基又はアルコキシ
    基を、Xはハロゲン元素又は炭素数2〜18のアルキル
    基又はアルコキシ基を示す)で表される化合物から選択
    される1種又は2種以上とを含有するスメクチック液晶
    組成物である請求項9〜11に記載の液晶/高分子複合
    膜。
  14. 【請求項14】 液晶が、一般式(I)で表される化合
    物の少なくとも1種と、一般式(II)で表される化合物
    の少なくとも1種と、一般式(IV)〜(VII)で表され
    る化合物から選択される1種又は2種以上とを含有する
    請求項13に記載の液晶/高分子複合膜。
  15. 【請求項15】 高分子材料が、一般式(1)又は
    (2)で表される反復単位を50モル%以上含有する請
    求項9〜14に記載の液晶/高分子複合膜。
  16. 【請求項16】 更に別の少なくとも1種の高分子材料
    を含む請求項9〜15に記載の液晶/高分子複合膜。
  17. 【請求項17】 別の少なくとも1種の高分子材料が、
    塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂及び/又はポリエ
    ステル樹脂からなる請求項16に記載の液晶/高分子複
    合膜。
  18. 【請求項18】 液晶/高分子材料の重量比が35/6
    5〜45/55である請求項9〜17に記載の液晶/高
    分子複合膜。
  19. 【請求項19】 液晶/高分子複合膜の膜厚が3〜23
    μmである請求項9〜18に記載の液晶/高分子複合
    膜。
  20. 【請求項20】 液晶が、二色性色素を含む請求項9〜
    19に記載の液晶/高分子複合膜。
  21. 【請求項21】 液晶が高分子マトリックス中に存在す
    る液晶/高分子複合膜において、上記高分子マトリック
    スが、液晶と実質的に非相溶性且つ相分離性であり、且
    つ二色性染料によって実質的に染色されない高分子材料
    であることを特徴とする液晶/高分子複合膜。
  22. 【請求項22】 液晶が高分子マトリックス中に存在す
    る液晶/高分子複合膜において、該液晶/高分子複合膜
    の表示濃度値を保存温度値に関して微分した時の値を関
    数としたとき、その関数が急峻なピークを持ち、その最
    大値を示す時の温度と使用液晶の相転移温度との差が2
    0℃以下であり、且つその関数の半値幅が10℃以下で
    あることを特徴とする液晶/高分子複合膜。
  23. 【請求項23】 請求項9〜22項に記載の液晶/高分
    子複合膜を導電性基板上に設けてなることを特徴とする
    記録表示媒体。
  24. 【請求項24】 液晶/高分子複合膜上に、保護層を設
    けた請求項23に記載の記録表示媒体。
  25. 【請求項25】 情報の記録を熱により行い、情報の消
    去を熱又は電界により行う請求項23〜24に記載の記
    録表示媒体の使用方法。
  26. 【請求項26】 情報の記録を電界により行い、情報の
    消去を熱又は電界により行う請求項23〜24に記載の
    記録表示媒体の使用方法。
JP8049445A 1996-02-13 1996-02-13 液晶/高分子複合膜用高分子材料、液晶/高分子複合膜、記録表示媒体及びその使用方法 Pending JPH09218398A (ja)

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