JPH09217283A - ポリウレタン系弾性糸用油剤 - Google Patents

ポリウレタン系弾性糸用油剤

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JPH09217283A
JPH09217283A JP2232596A JP2232596A JPH09217283A JP H09217283 A JPH09217283 A JP H09217283A JP 2232596 A JP2232596 A JP 2232596A JP 2232596 A JP2232596 A JP 2232596A JP H09217283 A JPH09217283 A JP H09217283A
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modified silicone
amino
polyurethane
oil agent
elastic yarn
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Yoshinori Morifuji
義紀 森藤
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紡糸工程或いは加工工程での欠点が無く、経
時的な巻き糸体内層部の膠着を防止すること。 【解決手段】 高級脂肪酸の金属石鹸、鉱物油及び/又
は直鎖状ポリオルガノシロキサン、分岐状ポリエーテル
変性シリコン、及びアミノ変性シリコンを含有するポリ
ウレタン系弾性糸用油剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタン系弾
性糸用油剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン系弾性糸は油剤を付与され
て巻き取られるが、経時的に巻き糸体の内層部は膠着気
味となって解舒不良を来している。かかる膠着を防止す
る方法として、特公昭41−286号公報、特公昭40
−5557号公報では、高級脂肪酸の金属石鹸を用いる
方法が提案されている。また、特開平6−41873号
公報には鉱物油及び/又は直鎖状ポリオルガノシロキサ
ン、直鎖状ポリエーテル変性シリコン、及びアミノ変性
シリコンからなる油剤が、特公昭63−8233号公報
には、鉱物油及び/又はポリジオルガノシロキサン、及
びアミノ変性シリコンからなる油剤が開示されている。
また、特開平5−5277号公報には、鉱物油及び/又
は直鎖状ポリオルガノシロキサン、ポリエーテル変性シ
リコン、及びアミノ変性シリコンからなる油剤が開示さ
れているが、同公報で用いられているポリエーテル変性
シリコンは直鎖状のものだけである。
【0003】しかし、上記膠着防止方法は膠着防止には
有効ではあっても、糸製造工程で金属石鹸が凝集して紡
糸収率を低下させたり、経編分野使用時の編成において
ガイド部への糸粕蓄積によって糸切れを引き起こしたり
巻き糸体の形状が不良となる欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、紡糸工程或
いは加工工程での欠点が無く、経時的な巻き糸体内層部
の膠着を防止する事を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、経時安定
性が改良された目標とするポリウレタンウレア弾性糸用
油剤が提供できることを見出し、本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は (1)高級脂肪酸の金属石鹸、(2)鉱物油及び/
又は直鎖状ポリオルガノシロキサン、(3)分岐状ポリ
エーテル変性シリコン、及び(4)アミノ変性シリコン
を含有することを特徴とするポリウレタン系弾性糸用油
剤、 前記分岐状ポリエーテル変性シリコンの含有量が
0.05〜5.0重量%であること、 前記アミノ変性シリコンの含有量が分岐状ポリエー
テル変性シリコンの含有量の1.3〜2.5倍であるこ
と、 前記アミノ変性シリコンと分岐状ポリエーテル変性
シリコンとの総含有量が5重量%以下であることを特徴
とする。
【0006】本発明に使用する高級脂肪酸の金属石鹸と
しては、炭素数が8〜22である飽和又は不飽和脂肪酸
と周期律表の1A族、2A族、2B族、3B族の元素、
即ちリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、
バリウム、亜鉛、カドミウム、アルミニウム等を組み合
わせたものを使用することができるが、効果等の点か
ら、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ムが好ましい。
【0007】本発明の油剤中の高級脂肪酸の金属石鹸の
含有量は特に限定されないが、一般に0.5〜10重量
%である。本発明に使用する鉱物油は糸への均一付着並
びに紡糸時のローラーへの巻き付きを防ぐため30℃に
おける粘性が5〜20cstのものが好ましい。本発明
に使用する直鎖状ポリオルガノシロキサンとしてはシリ
コンオイルと称されるもので、アミノ基やエ−テル等に
よって実質的に変性されていないものであり、ジメチル
シロキサンが好ましい。なお、ジメチルシロキサンを構
成するメチル基の一部がアルキル基あるいはフェニル基
等で置換されていてもよい。糸への均一付着並びに紡糸
時のローラーへの巻き付きを防ぐため前述の鉱物油同様
30℃における粘性が5〜20cstのものが好まし
い。鉱物油および直鎖状ポリオルガノシロキサンが共に
5cst未満の粘度である場合には揮発性が大きくなり
紡糸後経時的に糸から揮散し、糸の平滑性低下、膠着防
止性の低下をきたし、好ましくない。
【0008】油剤中の鉱物油および直鎖状ポリオルガノ
シロキサンの量は鉱物油が0〜50重量%、特に5〜2
0重量%、直鎖状ポリオルガノシロキサンが0〜98重
量%である。鉱物油および直鎖状ポリオルガノシロキサ
ンは、併用するアミノ変性シリコン、分岐状ポリエーテ
ル変性シリコンの溶解性、必要とされる平滑性、経済性
等に応じて適宜配合すればよい。
【0009】本発明の油剤は分岐状ポリエーテル変性シ
リコンを含有することが肝要である。本発明において使
用する分岐状ポリエーテル変性シリコンとは分子側鎖中
に−(C2 4 O)m −基、−(C3 6 O)n −基を
有するものである。ここで、mおよびnはそれぞれ独立
して0〜20の数で、m+n≠0かつm/n=1/2〜
2/1である。
【0010】分岐状ポリエーテル変性シリコンの粘度は
紡糸時の抵抗による糸切れの防止の点から、30℃にお
ける粘性が10〜5000cstのものが好ましい。油
剤中の分岐状ポリエーテル変性シリコンの含有量は好ま
しくは0.05〜5.0重量%、特に好ましくは0.1
〜2.15重量%である。使用量が0.05重量%以下
である場合には膠着防止効果に劣り、また5.0重量%
を越えると油剤の粘性が増し細いデニールの紡糸が困難
となる。
【0011】本発明に使用するアミノ変性シリコンと
は、シロキサン結合を繰り返し単位とし、アミノ基で変
成されたものを言うが、直鎖状のポリジメチルシロキサ
ン分子鎖にアミノ基が付加したもので、メチル基が他の
アルキル基、アリル基、フェニル基に置換されているも
の、或いは、分岐または架橋構造を有するレジン、ワニ
ス等も利用できる。アミノ基の付加位置としては、側鎖
および/または分子鎖の末端に結合していてもよく、更
に、アミノ基も1級アミン、2級アミンおよびモノアミ
ン、ジアミン等いずれも有効である。優れた膠着防止性
を得るにはアミノ当量100000以下、更にはアミノ
当量4000以上50000以下のアミノ変性シリコン
が好適である。
【0012】アミノ変性シリコンの粘度は糸への均一付
着及び紡糸時のローラ巻き付き防止の点から、30℃に
おける粘性が10〜5000cstのものが好ましい。
本発明において、分岐状ポリエーテル変性シリコンとア
ミノ変性シリコンの含有量は特に限定されないが、重量
比でアミノ変性シリコンを分岐状ポリエーテル変性シリ
コンの1.3〜2.5倍含有させる事が紡糸工程での金
属石鹸の凝集を防止する点で好ましい。1.3倍未満で
は金属石鹸の凝集防止効果は不十分であり、2.5倍を
越えると糸−糸摩擦係数が小さくなって巻き糸体の形状
不良をきたす。
【0013】更に本発明において、分岐状ポリエーテル
変性シリコンとアミノ変性シリコンの総含有量は巻き糸
体の形状不良抑制の点から5重量%以下であることが好
ましい。本発明の油剤は上記成分を必須とするが、本発
明の効果を損なわない範囲で、所望により、上記の他に
香料、染料、帯電防止剤等を添加することができる。
【0014】本発明を適用するポリウレタン系弾性糸
は、ポリウレタン弾性糸、ポリウレタンウレア弾性糸等
をいう。ポリウレタン系弾性糸は、基本的には有機ジイ
ソシアナートと実質的に線状の高分子ジオールとで調整
されたイソシアナート末端のプレポリマーに多官能性活
性水素原子を有する鎖伸長剤および単官能性活性水素原
子を有する末端封鎖剤を1段または多段階に反応せしめ
て得られる分子内にウレタン基を有する弾性高分子重合
体を乾式紡糸、湿式紡糸、溶融紡糸して得られるもので
ある。
【0015】ポリウレタン系弾性糸の別の調製の仕方と
しては、後述の両端にヒドロキシル基をもち分子量40
0〜5,000である実質的に線状の重合体と有機ジイ
ソシアネ−トとからなるイソシアネート末端のプレポリ
マ−に多官能性活性水素原子を有する鎖伸長剤と単官能
性活性水素原子を有する末端停止剤とを反応させながら
紡糸して得られるものである。
【0016】本発明のポリウレタン系弾性糸の製造原料
の一つである高分子ジオールとしては、両末端にヒドロ
キシル基を持つ数平均分子量400〜5,000の実質
的に線状の高分子体であり、例えばポリオキシエチレン
グリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオ
キシテトラメチレングリコール、ポリオキシペンタメチ
レングリコール、炭素数1〜8の直鎖状またはランダム
状にエーテル結合している共重合ポリアルキレンエーテ
ルジオール等のポリエーテルジオール;アジピン酸、セ
バチン酸、マレイン酸、イタコン酸、アゼライン酸、マ
ロン酸等の二塩基酸の一種または二種以上とエチレング
リコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プ
ロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタ
ンジオール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレング
リコール、1,10−デカンジオール、1,3−ジメチ
ロールシクロヘキサン、1,4−ジメチロールシクロヘ
キサン等のグリコールの一種または二種以上とから得ら
れたポリエステルジオール;又はポリエステルアミドジ
オール、ポリエーテルエステルジオール、ポリ−ε−カ
プロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール等
のポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオール等
を挙げることができる。
【0017】本発明のポリウレタン系弾性糸の製造原料
の一つである有機ジイソシアナートとしては、例えば脂
肪族、脂環族、芳香族のジイソシアナートの中で、反応
条件下で溶解または液状を示すものすべてを適用でき
る。例えば、メチレン−ビス(4−フェニルイソシアナ
ート)、メチレン−ビス(3−メチル−4−フェニルイ
ソシアナート)、2,4−トリレンジイソシアナート、
2,6−トリレンジイソシアナート、m−及びp−キシ
リレンジイソシアナート、α,α,α’,α’−テトラ
メチル−p−キシリレンジイソシアナート、m−及びp
−フェニレンジイソシアナート、4,4’−ジメチル−
1,3−キシリレンジイソシアナート、1−アルキルフ
ェニレン−2,4及び2,6−ジイソシアナート、3−
(α−イソシアナートエチル)フェニルイソシアナー
ト、2,6−ジエチルフェニレン−1,4−ジイソシア
ナート、ジフェニル−ジメチルメタン−4,4−ジイソ
シアナート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシ
アナート、ナフチレン−1,5−ジイソシアナート、
1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート、メチレン−
ビス(4−シクロヘキシルイソシアナート)、1,3−
及び1,4−シクロヘキシレンジイソシアナート、トリ
メチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシア
ナート、ペンタメチレンジイソシアナート、ヘキサメチ
レンジイソシアナート、3,3,5−トリメチル−5−
メチレンシクロヘキシルジイソシアネート等が例示さ
れ、好ましくは、メチレン−ビス(4−フェニルイソシ
アナート)である。
【0018】本発明のポリウレタン系弾性体の製造原料
の一つである、多官能性活性水素原子を有する鎖伸長剤
としては、例えばヒドラジン、ポリヒドラジド、ポリオ
−ル、エチレンジアミン,プロピレンジアミン,ビス−
(4−アミノシクロヘキシル)メタン,m−キシリレン
ジアミン,p−キシリレンジアミン等のポリアミン、ヒ
ドロキシルアミン,1,4ブタンジオール,1,6ヘキ
サンジオール,エチレングリコール,1,8オクタンジ
オール等のポリオール、水等を用いることができる。
【0019】また、本発明のポリウレタン系弾性体の製
造原料の一つである、単官能性活性水素原子を有する末
端停止剤としては、例えば、ジエチルアミンのようなジ
アルキルアミン等が用いられる。これらの鎖伸長剤、末
端停止剤は1種単独でまたは2種以上混合して用いても
よい。また、上記ポリウレタン系重合体組成物には、所
望により、公知のポリウレタン重合体組成物に有用であ
る特定の化学構造を有する有機または無機の配合剤、例
えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系
化合物、ヒンダードアミン系化合物等の紫外線吸収剤、
ヒンダードフェノール系化合物等の酸化防止剤、防黴
剤;硫酸バリウム、酸化マグネシウム、珪酸マグネシウ
ム、珪酸カルシウム、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト等
のような無機微粒子;ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸カルシウム、ポリテトラフルオロエチレン、オ
ルガノポリシロキサン等の粘着防止剤を適宜配合するこ
ともできる。
【0020】一般に、ポリウレタン系弾性糸は通常の乾
式、溶融、湿式法等により紡糸された後、上記油剤を4
〜10重量%付着することにより巻き取られる。油剤が
4重量%未満では経時後の糸巻き体最内層部が解舒根と
なり、10重量%を超えると不経済であるばかりでな
く、巻き糸体の巻き形状不良となり好ましくない。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明を実施例で更に詳しく説明
するが、これに限定されるものではない。また、実施例
中の特性値の測定法を以下に示す。 (アミノ当量の測定方法)試料(アミノ変性シリコー
ン)約1gを精秤し、クロロホルムで希釈、溶解し、約
25mリットル溶液とする。これに指示薬としてブロモ
フェノールブルーを添加し、0.1規定塩酸のメタノー
ル溶液で滴定する。この時、溶液が青色から紫、黄色を
経て無色になる点を滴定の終点とする。塩酸の滴定量を
E(mリットル)、塩酸溶液の力価をf、試料の重量を
w(g)とすると、 アミノ当量=104 ×w/(f×E) で算出される。
【0022】(破断強伸度)引張試験機(オリエンテッ
ク(株)製UTM−III−100型)により20℃、
65%RH雰囲気下で 試料長5cmの弾性糸を把持長
5cmで、1,000%/分の歪速度で破断させ破断時
の強力と伸度を測定する。 (ステアリン酸マグネシウムの凝集の程度)給油装置内
の油剤中にステアリン酸マグネシウムが凝集してくる程
度を観察し連続運転して4週間以上凝集しなければ○、
2〜3週間で凝集した場合△、1週間で著しく凝集した
場合×と表記する。
【0023】(巻き糸体の形状)所定量の糸を巻き取る
際の巻き糸体の形状変化を調べる。表層部の綾が乱れて
より内層の糸とより外層の糸の上下関係が入れ替わった
り、綾が乱れて巻き糸体の端面(図1のA)に糸が落ち
たり、端面が膨らんだり、最内層部の糸層が後から巻か
れた糸層によって所定幅(図1のA)よりはみ出したり
した程度について次の表記をする。
【0024】上述の欠点が無い場合を○、上述の欠点が
散見される場合を△、上述の欠点が著しい場合を×で表
記する。 (ポリウレタン系繊維の解舒応力)水平な台上に巻き糸
体を置き、糸を真上に消極的に解舒させテンションピッ
クアップを介して200m/分の速度で巻き取りながら
解舒応力を測定する。
【0025】(ポリウレタン系繊維の静摩擦係数)未処
理のナイロン66糸(旭化成工業(株)製レオナ10/
7B)と試料(ポリウレタンウレア弾性糸)との静摩擦
係数(μs)は、ジョリーバランス計(興亜商会商会
(株)製)を用い、以下の条件で測定した。即ち、図1
に示す様に、ナイロン66糸(N)に20g(W1)の
荷重を付け摩擦体とする。これと直角に、試料(ポリウ
レタンウレア弾性糸)(S)をバネ(B)の下部に取り
付けた滑車を介し、一端に2gの荷重(W2)を付け、
30cm/分の速度で試料(S)を走行させる。この
時、バネ(B)に加わる最大荷重Tを測定する。静摩擦
係数(μs)は下記式(a) μs=2Ln(T/4)/π (a) から算出される。
【0026】(編成時の糸切れ)40デニールのポリウ
レタンウレア糸をバックにナイロン50d/17fをフ
ロントに配してバックランナー75cm,フロントラン
ナー172cm,28ゲージにて2ウェイトリコットを
編成する時の1反当たりの糸切れ回数を観察する。
【0027】
【実施例1〜3及び比較例1〜6】 <ポリウレタンウレア溶液の調整例>数平均分子量1,
200のポリテトラメチレングリコール1,000g
(重量部、以下同じ)およびメチレン−ビス(4−フェ
ニルイソシアナ−ト)312gを、窒素ガス気流中95
℃において90分間攪拌しつつ反応させて、イソシアネ
ート基残基のプレポリマーを得た。次いで、これを室温
まで冷却した後、乾燥ジメチルホルムアミド2,360
gを加え、溶解してプレポリマー溶液とした。
【0028】一方、エチレンジアミン23.4gおよび
ジエチルアミン3.7gを乾燥ジメチルホルムアミド
1,570gに溶解し、これに前記プレポリマー溶液を
室温で添加して、粘度1,800ポイズ(30℃)のポ
リウレタンウレア溶液を得た。こうして得られた粘稠な
重合体溶液に、(対ポリマー固形分重量%、以下同
じ)、4,4´−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)2%、2−(2´−ヒドロキシ
−3´−t−ブチル−5´−メチルフェニル)−5−ク
ロロ−ベンゾトリアゾール0.7%を添加したものを、
紡糸原液とする。
【0029】常法に従って乾式紡糸を行ない40d/4
fの弾性糸を得た。この際、油剤には、表1に示す組成
の油剤を用いて全固形分に対して6重量%付着した。こ
こにMOは鉱物油(粘度:10cst)を、DMSiは
ジメチルシロキサン(粘度:10cst)を、StMg
はステアリン酸マグネシウムを、E−Siは分岐状ポリ
エーテル変性シリコン(粘度:1000cst、エチレ
ンオキサイド/プロピレンオキサイド=1/1変性)
を、A−Siはアミノ変性シリコン(粘度:100cs
t、アミノ当量:10000)を表す。
【0030】得られた繊維の強力,伸度,ステアリン酸
マグネシウムの凝集,巻き糸体の形状,紡糸後2ヶ月目
の解舒応力,紡糸後2ケ月目の静摩擦係数,2ウェイト
リコット編成時の糸切れについて表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示すように、分岐状ポリエーテル変
性シリコンとアミノ変性シリコンの併用で初めてステア
リン酸マグネシウムの凝集抑制が良好となる事、アミノ
変性シリコンと分岐状ポリエーテル変性シリコンとの成
分比の範囲は1.3〜2.5が適しており分岐状ポリエ
ーテル変性シリコンとアミノ変性シリコンの総量は5%
以下である事を満足する必要のある事が分かる。
【0033】
【発明の効果】本発明のポリウレタン系弾性糸用油剤は
製造工程で金属石鹸が凝集して紡糸収率を低下させる事
も無く、巻き糸体の形状が不良となる事も無く、また、
編成工程において針やガイド部との摩擦性不良による糸
切れを引き起こす事も無く経時的な巻き糸体内層部の膠
着を防止する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における巻き糸体の形状を模式的に示す
図である。
【図2】本発明における静摩擦係数(μs)の測定方法
を模式的に示す図である。
【符号の説明】
B バネ N ナイロン66糸 S 試料 T 最大荷重 W1 荷重 W2 荷重

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)高級脂肪酸の金属石鹸、(2)鉱物
    油及び/又は直鎖状ポリオルガノシロキサン、(3)分
    岐状ポリエーテル変性シリコン、及び(4)アミノ変性
    シリコンを含有することを特徴とするポリウレタン系弾
    性糸用油剤。
  2. 【請求項2】 分岐状ポリエーテル変性シリコンの含有
    量が0.05〜5.0重量%である請求項1記載のポリ
    ウレタン系弾性糸用油剤。
  3. 【請求項3】 アミノ変性シリコンの含有量が分岐状ポ
    リエーテル変性シリコンの含有量の1.3〜2.5倍で
    ある請求項1又は2記載のポリウレタン系弾性糸用油
    剤。
  4. 【請求項4】 アミノ変性シリコンと分岐状ポリエーテ
    ル変性シリコンとの総含有量が5重量%以下である請求
    項1又は3記載のポリウレタン系弾性糸用油剤。
JP2232596A 1996-02-08 1996-02-08 ポリウレタン系弾性糸用油剤 Withdrawn JPH09217283A (ja)

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