JPH09216836A - 抗酸化性組成物 - Google Patents

抗酸化性組成物

Info

Publication number
JPH09216836A
JPH09216836A JP8046960A JP4696096A JPH09216836A JP H09216836 A JPH09216836 A JP H09216836A JP 8046960 A JP8046960 A JP 8046960A JP 4696096 A JP4696096 A JP 4696096A JP H09216836 A JPH09216836 A JP H09216836A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antioxidative
composition
antioxidant
water
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8046960A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Hosoyama
浩 細山
Katsumi Yuasa
克己 湯浅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikkoman Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kikkoman Corp filed Critical Kikkoman Corp
Priority to JP8046960A priority Critical patent/JPH09216836A/ja
Publication of JPH09216836A publication Critical patent/JPH09216836A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 マンゴーの果実種子から水、または水溶
性有機溶剤を用いて抽出して得られる抗酸化性組成物。 【効果】 得られる抗酸化性組成物は、抗酸化力が強
く、かつその持続性が長く、食品に用いたとき、その香
味を害さない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗酸化性組成物、詳しく
は、食品、化粧品、医薬品などにおいて、酸化によって
おこる品質劣化を防止するために用いられる抗酸化性組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】食品、化粧品、医薬品などに使用できる
抗酸化性組成物は、一般に種子から抗酸化性物質を抽出
して製造されているが、抗酸化力およびその持続性、ま
た、抗酸化性物質の種子含有量および種子原料量に由来
する製造原価および生産量などの点に関して、一長一短
があり、全て点において十分に満足すべきものをもって
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
問題を解決するためになされたもので、抗酸化力が高
く、かつその持続性も高く、また、安価な抗酸化性組成
物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、今まで、
抗酸化性組成物の原料として使用されていなかった多種
類の果実種子について検討した結果、マンゴ−の果実種
子の仁には抗酸化力が強く、その持続性の高い抗酸化性
物質が多量含まれていること、またその物質は食品など
に使用しても食味を害さないこと、そして、その原料と
しての果実種子は、一部、粉に加工し、食用として用い
られているものの、大部分は廃棄されているので、多量
入手できるとの知見に基づいて、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、マンゴーの果実種子
から水または水溶性有機溶剤で抽出して得られる抗酸化
性組成物に関する。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、マンゴーの果実種子とは果実の果肉におおわれ
た中心部をなすものである。そして、本発明において、
果実種子から皮をむいて得られる仁、および果実種子か
ら油を抽出して得られる油抽出残渣などが好ましい使用
形態であるが、その他にも、果実種子そのもの、果実種
子を含む果実そのものも十分使用できる。本発明におい
ては、以下、これらを総称してマンゴーの果実種子と略
称する。これらのマンゴーの果実種子は大量に安価に入
手できる。それは、前記したように、マンゴーの果実の
生産地またはこれを大量に消費する地方では、その一部
が粉にして食用に具されているほかは、大部分が廃棄さ
れているからである。
【0007】本発明において、水溶性有機溶剤とは、例
えば具体的には、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプルパノール、ブタノールなどのアルコール
類、酢酸メチル、酢酸エチルなどの脂肪族カルボン酸エ
ステル、その他アセトンなどの水に溶ける有機溶媒また
はそれらの適当な組合わせ物、またはそれらを含有する
水溶液と定義される。これらの中で、好適なものとして
はエタノール、メタノール、プロパノール、イソプロパ
ノールなどをあげることがである。
【0008】マンゴーの果実種子から、水または水溶性
有機溶剤を用いて、抗酸化性物質を抽出して抗酸化性組
成物を製造するには、公知の方法に従えばよい。例え
ば、マンゴーの果実種子を適当に磨砕後、水または有機
溶剤溶液で抗酸化性物質を抽出後、濃縮する。この濃縮
物をそのまま抗酸化性組成物として用いることもでき
る。また液体クロマトグラフィーや向流分配法などで抗
酸化性物質を分離精製し、またそれを採取するかして、
抗酸化性組成物として用いることができる。更に、それ
らの組成物に適当な賦形剤、例えば、アスコルビン酸、
ビタミンE、ポリフェノール系天然物、澱粉を添加して
本発明の抗酸化性組成物とすることもできる。また、そ
の形態は、水、またはアルコール、含水アルコールなど
に添加して溶液の形態、並びに乾燥して得られる粉末、
またはそれを成形して得られる錠剤などの形態として用
いることができる。
【0009】なお、水又は有機溶剤溶液で抗酸化性物質
を抽出するには、例えば、原料の1〜50倍(重量
比)、好ましくは3〜10倍(重量比)の水または水溶
性有機溶剤で、0℃〜100℃、好ましくは2℃〜各種
抽出溶剤の沸点以下の温度などの条件下に、0.1〜2
00時間、好ましくは0.5〜100時間抽出すればよ
い(特公昭61−26342号公報、福田靖子:食品工
業、第35巻、3月号、30〜37頁、1992年、大
沢俊彦:食品工業、第35巻、4月号、20〜28頁、
1992年、中谷延二:食品工業、第35巻、3月号、
20〜25頁、1992年)。そして、水を用いる場合
は、抽出温度を、例えば、60〜95℃と高くし、その
時間を、例えば、2〜10時間と短くする方が好まし
い、また、水溶性有機溶剤を使用する場合は、抽出温度
を、5℃〜室温と低くし、その時間を、20〜90時間
と長くする方が好ましい。
【0010】上記のようにして製造される本発明の抗酸
化性組成物に含まれる抗酸化性物質の本体は、加水分解
型のタンニン系物質で、抗酸化性力が強く、その持続性
も高い。また蛋白質と結合する性質をもっている。そし
て、無味、無臭である。
【0011】上記の抗酸化性組成物は食品類、医薬品
類、化粧品類、プラスチックなどの化学製品、エンジン
オイルなどの石油製品類に添加されて、それらの品質劣
化防止のために使用される。その食品類としては、主に
各種果汁類などを挙げることができる。そして、それら
の食品類に添加してもその香味を何等害さない。また、
前記抗酸化性物質の本体の蛋白質結合性から、ゼラチン
の精製などにも使用できる。その添加割合は、マンゴー
の果実種子から直接抽出して得られる抗酸化性組成物
(賦形剤を添加していない)の乾物重量換算で0.00
1〜5%である。本発明の抗酸化剤をこれらに添加する
場合に、もし、溶けないときは界面活性剤と共に用いら
れる。
【0012】
【実施例】以下本発明を実施例をもって説明する。本実
施例での抗酸化力の測定は次の方法によった。 a)20×10-5M DPPH(1,1−diphen
yl−2−picrylhydrazyl)(東京化成
株式会社製)水溶液 b)50%(w/v)エタノール水溶液 c)0.02%(w/v)抗酸化性組成物含有50%ア
ルコール水溶液 試験管にa液2.5ml、b液2.5ml、c液0.5
mlを各々とり、ミキサーで約10秒攪拌後、25℃で
30分静置した。ブランクとしてはc液の代りに、また
はコントロールとしてはa液の代りに、各々50%エタ
ノールを加えたものとした。その後、反応液のOD528n
mを測定し、式: {〔OD528nm(ブランク)−OD528nm(コントロー
ル)−OD528nm(試料)〕/OD528nm(ブランク)}
×100(%) を計算することにより、目的の試料の抗酸化力の値を求
めた。
【0013】実施例1 成熟したマンゴー果実150個より、果肉を取り除き、
果実種子を得た。更にこれより種子皮を取り除き種子仁
を得た。これをミキサーで磨砕し、磨砕物1.2kgを
調製した。この磨砕物を400gづつに分け、それに表
1に示す水または50%または80%濃度のエタノール
水溶液2lを別々に添加してよく混合した。そして表1
に示す各種条件下に抗酸化性物質を静置状態で抽出し
た。抽出液から遠心分離により、残渣を取り除き、上澄
液を得た。この上澄液を凍結乾燥して、本発明の抗酸化
性組成物とし、抗酸化力を測定した。その結果を表1に
示した。なお、抗酸化力値の対照としてアスコルビン酸
を用いた。
【0014】 表1 ─────────────────────────────────── 抽出溶液 抽出条件 抗酸化力(%) 温度 時間 ─────────────────────────────────── 水 90℃ 3 16.2 50%エタノール 5℃ 72 17.5 80%エタノール 5℃ 72 18.4 アスコルビン酸(対照) 14.0 ───────────────────────────────────
【0015】表1から分るように本発明の抗酸化性組成
物の抗酸化力は対照のアスコルビン酸のものより強いこ
とが分る。
【0016】実施例2 直径10cmのリンゴ果実を裁断し、厚さ1cm、長さ
3cmの直方体の断片を作製した。実施例1で80%エ
タノール溶液で抽出し調製した本発明の抗酸化性組成物
を0.2%(w/v)含有する水溶液を調製した。この
溶液に作製直後のリンゴ断片を入れ、3時間後、リンゴ
断片の褐変度を観察した。なお、対照として水を用い
た。水の場合は誰が観察しても褐変していたが、本発明
の場合は褐変を観察できなかった。また、リンゴ断片を
食味したが、香味に何等変化は感じられなかった。な
お、対照として本発明の抗酸化性組成物の替りに、アス
コルビン酸を用いたが、リンゴ断片の褐変が観察できな
いものの、味はアスコルビン酸の酸味が強く感じられ
た。
【0017】
【発明の効果】本発明の抗酸化性組成物は、抗酸化力が
強く、かつその持続性も高い。またそれは食品類に用い
てもその香味を害することはない。更に、それは、安価
かつ大量に入手できる原料から製造されるので、製造さ
れたものは安価である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンゴーの果実種子から水または水溶性
    有機溶剤を用いて抽出して得られる抗酸化性組成物。
  2. 【請求項2】 水溶性有機溶剤がエタノールである請求
    項1記載の抗酸化性組成物。
JP8046960A 1996-02-09 1996-02-09 抗酸化性組成物 Pending JPH09216836A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8046960A JPH09216836A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 抗酸化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8046960A JPH09216836A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 抗酸化性組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09216836A true JPH09216836A (ja) 1997-08-19

Family

ID=12761859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8046960A Pending JPH09216836A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 抗酸化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09216836A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002180081A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Ogawa & Co Ltd シトラールの劣化臭生成抑制剤および劣化臭生成抑制方法
JP2009215235A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Nitta Gelatin Inc マンゴー抽出物
CN102657365A (zh) * 2012-05-28 2012-09-12 合浦果香园食品有限公司 一种新鲜芒果核的保鲜方法
WO2013141722A3 (en) * 2012-03-22 2014-01-30 Taboada Evelyn Integrated processes for the treatment of mango wastes of fruit processing and the preparation of compositions derived thereof
JP2016523545A (ja) * 2013-07-01 2016-08-12 プリシラ・エフ・キメス ココナッツ果肉を原料とする組成物及びフィルムの調製における改善された方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002180081A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Ogawa & Co Ltd シトラールの劣化臭生成抑制剤および劣化臭生成抑制方法
JP2009215235A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Nitta Gelatin Inc マンゴー抽出物
WO2013141722A3 (en) * 2012-03-22 2014-01-30 Taboada Evelyn Integrated processes for the treatment of mango wastes of fruit processing and the preparation of compositions derived thereof
CN102657365A (zh) * 2012-05-28 2012-09-12 合浦果香园食品有限公司 一种新鲜芒果核的保鲜方法
JP2016523545A (ja) * 2013-07-01 2016-08-12 プリシラ・エフ・キメス ココナッツ果肉を原料とする組成物及びフィルムの調製における改善された方法
JP2019047809A (ja) * 2013-07-01 2019-03-28 プリシラ・エフ・キメス ココナッツ果肉を原料とする組成物及びフィルムの調製における改善された方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4744447B2 (ja) グネツムエキス
JPS6036584A (ja) 食品および化粧品の酸化防止方法
JP3992670B2 (ja) ショウガ脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法
JP6347611B2 (ja) メイラード反応抑制機能または抗酸化機能を有する機能剤
JP4730642B2 (ja) 活性酸素消去剤及びその組成物
JPH0665575A (ja) 天然酸化防止剤
JPH09216836A (ja) 抗酸化性組成物
JP2001106636A (ja) 植物エキスの製造法
JP2008013612A (ja) 抗酸化組成物
JP2002104985A (ja) フリーラジカル消去活性剤
JPH03127973A (ja) コーヒー豆からの抗酸化剤の製造方法
JP2003335647A (ja) 消臭剤及びそれを含有する飲食品並びに消臭組成物
FR2826008A1 (fr) Extraits concentres de marcs a activite antioxydante
JP2001098264A (ja) 抗酸化剤及び活性酸素消去剤
JP2002161042A (ja) 抗酸化剤
KR101805974B1 (ko) 오디가 첨가된 소시지 및 이의 제조방법
KR20170117962A (ko) 겨우살이 분말이 함유된 고추장 및 이의 제조방법
JP2011051992A (ja) 活性酸素消去剤
JP4288478B2 (ja) ハーブ脂溶性成分のサイクロデキストリン包接物の製造方法
JP2004018828A (ja) 抗酸化剤
RU2719784C1 (ru) Способ получения сухих форм антоцианов с использованием двухступенчатой экстракции
JPH05168435A (ja) 葉類加工食品及びその製法
JP7020265B2 (ja) カプシノイドの抽出方法
JPH111686A (ja) 抗酸化剤
Larasati et al. The Effect of Ratio of Methanol and Concentration of Methanol in Corn Silk Extracts with Ultrasonic-assisted Extraction.