JP4744447B2 - グネツムエキス - Google Patents

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Description

本発明は、グネツム果実(種子及び/又は果皮)からの新規な抽質を含有する高濃度液又は粉末体(以下「グネツムエキス」)に関する。
そして、本発明のグネツムエキスは、食品、調味料、滋養剤、薬剤、化粧品等の素材としての用途が期待できる。
本グネツムエキスは、食品中脂質の酸化を抑制及び生物の酸化的障害を保護する抗酸化作用、チロシナーゼ阻害作用、シクロオキシナーゼ阻害作用、リポキシゲナーゼ阻害作用、アセチルコリンエステラーゼ阻害作用、プロテインキナーゼC阻害作用、トポイソメラーゼII阻害作用、紫外線防御作用、美白作用、抗炎症作用、免疫調節作用、養毛作用並びに有害微生物の増殖による異臭・悪臭に対し優れた抗菌・消臭作用を有する。
なお、以下の説明で、配合単位を示す「部」、「%」は、特に断らない限り、通常の「質量部」、「質量百分率」を意味する。
また、「エキス」とは、食されている部位(例えば果肉、鰹節)から得られる抽出物を意味し、「抽出物」は、通常食されない部位(例えば果皮等)から得られる抽出物を意味する。本発明におけるグネツムの場合、通常食する部位から主として抽出するものであるため「エキス」と称する。
本願は、1)特願2004―266457(出願日:2004年9月14日)「グネツム種子抽出物」、2)特願2005−43995(出願日:2005年2月21日)「グネツム種子抽出物の製造方法」、3)特願2005−107123(出願日:2005年4月4日)を、優先権の基礎とする出願である。
グネツム(学名Gnetum gnemon L.)の利用状況は、インドネシアでは若葉、花、未熟果実を野菜として、種子を潰してから乾燥し、油で揚げて菓子(ウンピン;emping)としているにすぎず、生理作用を積極的に活用する機能性食品への利用は未だ行なわれていない。
また、グネツム科グネツム属植物の生理作用に関しての例としてはバイマイトウ(学名Gnetum montanum)の養毛作用について開示(特開平11−60450)されているのみで、グネツム種子に関するものは見当たらない。
なお、グネツム科の植物体の部位から抽出用溶媒による抽出物から抗菌剤(レスベラトロール重合体)を得る技術が、本願の上記優先権基礎出願の1)と2)との間に公開された、日本国における先願出願(特開2005−23000)に記載されている。
すなわち、先願発明は、グネツム科の植物体から抽出分離して得られ,薬剤耐性菌(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌及びバンコマイシン耐性エンテロコッカス)に対する抗菌作用を有するレスベラトロール重合体を有効成分とする抗菌剤とその食品製剤及び消毒剤に関しての特許であり、抗酸化作用及び抗炎症作用についての記載もある。
しかし、グネツム科の植物体として、種子は例示的に記載されるも、植物体の部位として根の利用が好適である旨の記載があり、種子を積極的に利用することが好適である旨の記載はない。また、食品の腐敗や二次汚染に関与する細菌、酵母やカビに対する抗菌作用(静菌作用)については何ら記載されていない。
他方、植物体の根からエキス(抽質高含有物)を得ることは、植物体自体の除去を意味し、量の確保が困難であり、また、採取に種子を採取する場合に比して手間がかかり非能率的であり、さらには、植物体を損傷してその活力を削ぐおそれがある。
本発明は、上記にかんがみて、生理作用(薬理作用)物質を失うことなく、種々の作用を有する新規なグネツムエキスを生産性良好に提供することを目的(課題)とする。
本発明は、グネツム果実(グネツム種子及び/又は果皮)からの新規な抽質を含有する高濃度液又は粉末体からなるグネツムエキスを一つの発明とし、該グネツムエキスと、同一又は対応する特別な技術的特徴を含む技術的関係がある一群の発明を包含するものである。
すなわち、グネツムエキス以外の本発明は、該グネツムエキスと同一又は類似する薬効成分(生理成分)を含む、グネツムエキスに加工(転化)前であって、そのまま食品等に利用できるグネツムエキス含有素材、さらには、グネツムエキス含有素材を、機能成分(抗酸化剤、抗菌剤、香料その他薬効・生理成分)として添加した、食品、滋養剤、調味料(シーズニング)、化粧品、薬剤等に係るもの、さらには、グネツムエキスの製造方法に係るものである。
本発明で言うグネツム(学名Gnetum gnemon L.、英名Gnemon tree、インドネシア名Melinjo、Belinjo)は、グネツム科の植物であり、東南アジアで広く栽培され、煮たり焼いたりして食料として利用されている。本発明で使用する果実(種子)は、澱粉50%,たんぱく質11%を含んでいる。
そのグネツム果実の断面構成は、図1に示すような構成である。
果皮(外果皮:epicarp)12、種皮(内果皮:endocarp)14、薄皮(種皮)16、胚/胚乳18からなり、通常、果実において、果皮と種皮との間に水分の多い中果皮(mesocarp)は存在しない。ここで、グネツム種子は、種皮14、薄皮16、胚/胚乳(内乳)18とからなるものとする。そして、果実の大きさは、乾燥状態で、一般に、長径:約1.5〜3cm、短径:約1〜2cm、果皮肉厚:約0.5〜1mmである。
種子はそのまま、非破壊状態(生・乾燥を含む)で原料(抽料)とすることができるが、抽出効率の見地からは、乾燥物(乾燥種子)・加熱乾燥物やウンピンをスライサーや粉砕機でスライス(細断)したり粉砕(中粉砕)して原料とする。
ここで、「乾燥物」とは、天日干し又は乾燥機(60℃以内)で乾燥させたものをいい、「加熱乾燥物」とは、100℃未満で、種子内の澱粉をα化させずに乾燥させたものをいう。
また、「ウンピン」とは、グネツム種子を、100℃以上で加熱して種子内の澱粉をα化させた後、種皮を除去して弾力性のあるα化内乳を平らにし、陰干ししたものをいう。油で、揚げたり焼いたりして食する。
さらに、エキス(抽質)に高度の生理作用を期待する場合は、果皮及び種皮を除去した中身の仁、即ち胚及び胚乳(内乳)が、好ましい。ここで、除去した果皮及び/又は種皮のみから、本発明の方法で抽出して調製したグネツムエキスも本発明の範囲に含まれる。
本発明のグネツムエキスを得るために、抽出に用いる抽剤は、水(グネツム果実から移行する水分を含む。)と極性有機溶剤との混合溶剤である水系抽剤とする。
極性有機溶媒としては、1)メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどのアルコール類(ジオール、トリオールを含む。)、2)ジエチルエーテル、セロソルブ、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類(環状エーテルを含む。)、3)酢酸メチル、酢酸エチル、セロソルブアセテートなどのエステル類、4)アセトンなどのケトン類、酢酸、氷酢酸、プロピオン酸などの常温で液体の有機酸、及び、5)エチレンジアミン、ピリジン、モノメタノールアミン等のアミン類を挙げることができる。
本発明においては、水系抽剤としては、極性有機溶剤を15〜80%含有するものが望ましい。水系抽剤に使用する極性有機溶剤は、上記のうちで、水と自由に混和可能なメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの低級アルコール類、ジエチルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、アセトンなどのケトン類、酢酸、氷酢酸、プロピオン酸などの常温で液体の有機酸などを、好適に使用できる。これらのうちで、本発明は、グネツムエキスの用途が、直接口にする、食品、滋養剤の場合は、許容残留濃度の高いもの(例えば、エタノール)が、後精製が不要となり望ましい。
ここで、エタノール水溶液は、ウォッカ、焼酎、ウィスキー、ジン等の蒸留酒、さらには、日本酒やぶどう酒等の醸造酒で代用でき、その場合は、果実酒(グネツム酒)としての使用が可能となる。また、酢酸の代わりに、米酢、りんご酢等の醸造酢で代用でき、その場合は、健康酢(グネツム酢)としての使用が可能となる。それらの、蒸留酒、醸造酒又は醸造酢を使用した場合は、残存発酵菌が、熟成(酵素反応:発酵・なれ)作用を促進させて、そのまま、飲食品さらには滋養剤(栄養剤)やグネツムエキス、さらには、調味料としたときの価値が増大する。
そして、エタノール水溶液のアルコール濃度は15%以上、望ましくは、20〜70%、さらに望ましくは30〜50%とする。アルコール濃度が低過ぎては、抽出効率が低くなり、高すぎても抽出効率の増大を期待できない。
アルコール溶液(水系抽剤)の使用量は、アルコール濃度等により異なるが、グネツム素材(抽料)が、十分に浸漬可能な量以上とする。例えば、グネツム種子1部に対し1〜20部、望ましくは2〜10部とする。多すぎると溶媒(抽剤)留去に時間がかかるので好ましくない。
本発明において、前記抽出素材から分離した抽質(グネツムエキス)は、50%エタノール水溶液を用いて吸収スペクトルを測定するとき紫外部の320nm近傍に吸収極大を示し、シリカゲルを担体として展開溶媒にクロロホルム・メタノール混液(容量比4:1)を用いる薄層クロマトグラフィーによりRf値0.5付近にスポットを示す薄層クロマトグラムを有するものとする。該グネツム抽質の抗菌作用及び抗酸化作用を示す有効成分の存在を確認するものであり、原料の処理及び製造過程での損失を調べるためのものである。
種子から有用成分を抽出するためには抽出時間がポイントになり、12h以上の熟成が好ましい。ここで、熟成とは、主としてグネツム種子中の酵素の働きを十分に行わせることを意味する。熟成させたグネツムエキス中の主たる有用成分は、グネチンC、グネモノシドA、グネモノシドC、グネモノシドDであることがスペクトル解析により判明している。抗菌作用は、グネチンC>グネモノシドC≒グネモノシドDの順で、グネモノシドAには抗菌作用がない。グネチンCの抗菌作用は酸性領域からアルカリ性領域までpH依存性がなく、特に他の抗菌性物質に見られないような中性領域でも示すことが特長的である。1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル(1,1-diphenyl-2-picrylhydrazyl)(以下「DPPH」と略す。)ラジカル消去作用(抗酸化作用)は、グネチンC>グネモノシドC≒グネモノシドD>グネモノシドAの順である。展開溶媒にクロロホルム・メタノール混液(容量比4:1)を用いる薄層クロマトグラフィー(「TLC」と略す)におけるRf値0.5付近のスポットがグネチンC、展開溶媒にクロロホルム・メタノール混液(容量比2:1)を用いるTLCによるRf値0.15付近のスポットがグネモノシドAに対応している。これら4つの化合物は何れもスチルベノイドに属するポリフェノールである。
本発明のグネツムエキス含有素材及びグネツムエキスは次のようにして製造することができる。
グネツム種子(果実)(抽料)を前記水系抽剤に完全浸漬(soaking, immersion)させた状態で、常温で必要に応じてかき混ぜながら、必要ならば加温(70℃前後まで)して成分(抽質)を溶出(elution, leaching)させるとともに、熟成(酵素反応)させる。
そして、エキスを得る場合は、濾過して不溶物を除去し、濾液を常圧又は減圧濃縮により溶媒を留去した濃縮液(抽出液)か、又は凍結乾燥或いはスプレードライすることにより抽質を得ることができる(両者を合わせて「グネツムエキス」という。)。
適宜、目的とする剤型に応じて、抽出液(濾液)に、
1)α‐、β‐及びγ‐シクロデキストリン、分岐(又は分枝)シクロデキストリンなどの包接剤、
2)デキストリン、オリゴ糖などの水溶性糖類、酢酸、アスコルビン酸、クエン酸などの有機酸及びその塩、グリシン、グルタミン酸ナトリウムなどのアミノ酸、りん酸カリウム、硫酸ナトリウムなどの無機塩などの賦形剤、
3)グリセリン脂肪酸エステル、アルキル硫酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、サポニン、ユッカ抽出物などの界面活性剤などを添加することができる。
なお、エキス(濃縮液)は、さらに、シリカゲル、逆相カラムクロマトグラフ法又はゲルろ過クロマトグラフ法(gel filtration chromatography)等により精製することができる。
本発明の加温処理とは、浸漬液を室温以上の温度にすることであり、好ましくは30℃より高い温度、さらに好ましくは、酵素が充分に作用する30〜60℃の浸漬液に浸漬する操作(工程)を意味する。
本発明のグネツムエキスは、食品にあっては、他のエキスや抽出物、調味料(醤油、味噌、ソース等を含む。)、酸味料、甘味料、着香料、着色料、保存料、強化剤、増粘安定剤、乳化剤、品質改良剤などの食品添加物と混合することができる。また、化粧品及び衛生品にあっては他の抽出物、賦形剤、乳化剤、溶解補助剤、pH調整剤、増粘安定剤、香料などを配合することができる。
本発明によると、東南アジアで常時食しているグネツム種子から製造したグネツムエキスは、安全であり、抗菌作用及びラジカル消去作用(抗酸化作用)を有するので、安心して飲食品やペット用飲食品に利用することができるだけでなく、衣類、衛生品等、種々の分野への利用が可能である。
例えば、種々の加工食品の日持ち向上剤(抗菌剤)や機能性食品(健康食品)における保健機能成分としての使用が期待できる。
保健機能としては、心疾患、脳疾患、アテローム性動脈硬化症、癌、膠原病(リュウマチ等)、緑内障、アルツハイマ−病などの各種予防機能、日焼けによる炎症及びメラニン生成抑制(美白作用)、養毛及び抜毛防止、衛生品等として創傷の治癒促進、消臭生理用品などが期待される。
さらに、本発明のグネツムエキスは、グネツムエキスと同様に調製した野菜エキス、又は青汁等の野菜ジュースに混合することにより青くささやエグ味、渋味をマスクするだけでなく、食品に風味付やコク味を付与できる食品添加剤として使用できることを見出した。
ここで、野菜は、アシタバ、アスパラガス、アブラナ、アボカド、エンドウ、オオムギ、オクラ、カボチャ、カリフラワー、キャベツ、キュウリ、コマツナ、シュンギク、セリ、セロリ、ダイコン、タマネギ、チンゲンサイ、トマト、ナス、ニンジン、ハクサイ、ホウレンソウ、モロヘイヤ、ヨウサイ、ヨモギ、レタス、レンコン、グアバ、ゴボウ、ビート、ブロッコリー、パセリ、ピーマンなどを指し、1種又は2種以上を組み合わせて抽出に使用することができ、そのまま(生)又は乾燥物のいずれでも好適である。
なお、野菜エキスは、グネツムエキスと同様にして製造できる。
すなわち、洗浄後、破砕した野菜に又は破砕せずに、前記水系抽剤を、野菜から出る水分とあわせて略完全浸漬する量以上を加えて、常温で又は加温(略70℃以下)して必要に応じて攪拌しながら、(破砕せずに野菜を入れた場合は、攪拌翼を切断刃とする。)して、所定時間(例えば1〜12h)、抽出操作を行う。そして、こうして得た抽出処理済み固液混合液から、ろ過等の固液分離操作を行って、抽出液(エクストラクト)を得る。そして、該抽出液を常圧又は減圧濃縮により溶媒を留去して濃縮液とするか、又は凍結乾燥或いはスプレードライすることにより粉末などの固形物として野菜エキスを得る。
この際、対象剤型に応じて、上記グネツムエキスの場合と同様、包摂剤、賦形剤、界面活性剤を、抽出液に添加する。
なお、上記野菜の抽出操作は、グネツム種子素材と野菜とを、同一抽出容器内で同時におこなってもよい。
そして、野菜エキス100部に対するグネツムエキスの添加量(混合量)は、グネツムエキスの純度により異なるが、1〜100部とする。グネツムエキスが過少では、食品に添加したとき野菜抽出物の青臭さ、生臭さ、エグ味や渋味といった異味のマスク効果を奏することができず、過多では野菜の風味が弱く好ましくない。
本発明の野菜エキスは、当然、調味料、酸味料、甘味料、着香料、着色料、保存料、強化剤、増粘安定剤、乳化剤、品質改良剤、製造用剤などの食品添加物と混合して製剤することもできる。
グネツム果実のモデル断面図である。
以下、本発明を実施例・比較例さらには応用例により詳細に説明する。
各実施例に使用したグネツム果実は、天日乾燥させて、平均乾燥減量約10%とした乾燥品である。また、ウンピン(Emping Belinjo)は、前述の如く、半乾燥種子を加熱した後、潰して陰干し乾燥させて、油で揚げたり炒めたりする前のもので、インドネシア、P.T.SEKAR ALAM製のものを使用した。
そして、各実施例及び比較例で使用したグネツム果実ないし種子の粉砕物は、下記の如く調製したものである。
1)グネツム果実スライス片体・・・未乾燥グネツム果実をクッキングカッターでスライス(厚さ:約1mm)したもの。
2)グネツム種子スライス片体・・・グネツム果実の果皮を剥がして種皮・薄皮を残したグネツム種子をクッキングカッターでスライス(厚さ:約1mm)したもの。
3)グネツム果実粉砕物・・・乾燥グネツム果実をそのままコーヒーミルで中粉砕(粒径:約0.5〜3mm)したもの。
4)グネツム皮付き種子粉砕物・・・乾燥グネツム果実から果皮を剥いで得た種子(種皮・薄皮を残した状態)をコーヒーミルで中粉砕(粒径:約0.5〜3mm)したもの。
5)グネツム皮剥き種子粉砕物・・・乾燥グネツム果実から果皮及び種皮・薄皮を剥いだ皮剥き種子をコーヒーミルで中粉砕(粒径:約0.5〜3mm)したもの。
A.実施例群 I
<実施例I−1>
グネツム果実スライス片体100gにメタノール1kgを加えて3h加熱還流した後、濾過した。濾液を減圧濃縮乾固して飴状のグネツムエキス3.2gを得た。
当該グネツムエキスの50%エタノール溶液の吸収スペクトルを測定したとき、315nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)を行ったとき、Rf値0.45にスポットを示した。
<実施例I−2>
グネツム種子スライス片体334gを、50%エタノール900gに室温で2日浸漬した後、濾過した。濾液を減圧濃縮してエタノールを留去後、濃縮液を凍結乾燥して固体状(粉体状)のグネツムエキス22.5gを得た。実施例1と同様に分析したとき、320nmに吸収極大を示し、Rf値0.50にスポットを示した。
<実施例I−3>
グネツム皮剥き種子粉砕物246gを30%エタノール3kgに50℃前後で3h浸漬した後、濾過した。濾液を減圧濃縮してエタノールを留去後、濃縮液にグリセリン脂肪酸エステル25g及びデキストリン50gを溶解した後、スプレードライして粉末状のグネツムエキス101.1gを得た。実施例1と同様に分析したとき、325nmに吸収極大を示し、Rf値0.55にスポットを示した。
<実施例I−4>
グネツム皮剥き種子粉砕物350gを、水4kgに室温で3日浸漬した後、濾過した。濾液にβ―サイクロデキストリン30gを添加し、30min攪拌して減圧濃縮後、スプレードライして粉末状のグネツムエキス55.2gを得た。実施例1と同様に分析したとき、313nmに吸収極大を示し、Rf値0.48にスポットを示した。本グネツムエキスをケルダール法により全窒素量を測定した結果、2.9g/100gであった。
なお、本グネツムエキス3部、カットしたエノキ茸10部及びサイコロ状の豆腐30部を水300部に加えて加熱し、煮立ったとき細断したねぎ5部及び味噌30部を加えて味噌汁を調製した。本味噌汁は、コクが付与されていた。一方、本グネツムエキスを添加しなかった味噌汁は、味が味噌だけの淡白なものであった。
<実施例I−5>
グネツム果実スライス片体100gを、アセトン500mLに室温で5日浸漬した後、濾過した。濾液を減圧濃縮して、液状(油状)のグネツムエキス1.7gを得た。実施例1と同様に分析したとき、313nmに吸収極大を示し、Rf値0.47にスポットを示した。
なお、本グネツムエキスを、ラードに0.05%添加した及び無添加の各試料について、CDM法(温度:120℃、空気量:20L/h)により誘導時間(誘電率が大きく変化する変曲点までの時間)を測定した。その結果は、無添加試料:0.15hであったのに対し、添加試料:3.02hと、本グネツムエキスは、顕著な過酸化脂質抑制効果を示すことが分かった。
<比較例I>
ウンピン(Emping Belinjo;インドネシア、P.T.SEKAR ALAM製)91gを50%エタノール900gに室温で2日浸漬した後、濾過した。濾液を減圧濃縮乾固してシロップ状のウンピンエキス8.2gを得た。実施例1と同様に分析したとき、302nmに吸収極大を示したが、Rf値0.5付近にスポットが認められなかった。
各実施例で得られたグネツムエキスの最小発育阻止濃度は、糖質、蛋白質、脂質だけでなくpH3〜9の間でpHに影響を受けることなく枯草菌が0.01〜0.1%、大腸菌が0.1〜0.2%、清酒酵母が0.1〜0.2%、アオカビが0.2〜0.4%であり、抗菌効果を示したが、比較例Iのウンピンエキスには抗菌作用が認められなかった。
実施例I−2で得られたグネツムエキス及び比較例Iで得られたウンピンエキスの各0.02%溶液につき、DPPHラジカル消去作用を調べたとき、グネツムエキスの消去作用はウンピンエキスの2.9倍であった。
<化粧品応用例1:化粧水>
実施例I−2のグネツムエキス1部、ポリオキシエチレン(20)ラウリルエーテル9部、パラオキシ安息香酸メチル0.5部及び適量の香料をエタノール100部に溶解した溶液を、グリセリン50部及び1,3−ブチレングリコール40部を精製水780部の水溶液に攪拌しながら加えて溶解後、さらに、精製水19.5部加えて化粧水とした。
<化粧品応用例2:肌クリーム>
実施例I−4のグネツムエキス2部、スクワラン5.5部、オリーブ油3部、ステアリン酸2部、ミツロウ2部、ミリスチン酸オクチルドデシル3.5部、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル3部、ベヘニルアルコール1.5部及びグリセリモノステアレート2.5部からなる組成物を70℃に加熱溶解して混合し、別に1,3−ブチレングリコール8.5部、パラオキシ安息香酸メチル0.2部及びパラオキシ安息香酸ブチル0.03部を80℃の精製水67部に攪拌溶解した水溶液及び適量の香料を攪拌しながら加えて乳化して肌用クリームとした。
<化粧品応用例3:肌乳液>
実施例I−4のグネツムエキス1部、マンゴスチン抽出物0.5部、スクワラン5.5部、オリーブ油5部、ホホバ油5部、セチルアルコール1.5部、グリセリンモノステアレート2部、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル3部及びポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート2部からなる組成物を70℃に加熱溶解して混合し、別に、ジプロピレングリコール1部、グリセリン2部、パラオキシ安息香酸メチル0.2部を80℃の精製水72部に攪拌溶解した水溶液及び適量の香料を攪拌しながら加えて乳化し、さらに攪拌しながら冷却して乳液とした。
なお、上記マンゴスチン抽出物は、下記の方法により調製した抽出物である。
マンゴスチン乾燥果皮の中粉砕物(粒径:0.5〜3mm)84gに60%エタノール860mLを加えて60℃で3h攪拌後、濾過した。そして、ろ液を減圧濃縮してエタノールを留去した後、凍結乾燥して淡褐色のマンゴスチン抽出物21gを得た。
B.実施例群 II
<比較例II−1>
グネツム皮剥き種子粉砕物100gを99%エタノール300mLに加えて2日攪拌した後、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。本グネツム抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス4.8gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)及び0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近の両スポットが微かに認められる程度であった。すなわち、アルコールのみでは、目的とする抽質を得難いことが分かる。
<比較例II−2>
グネツム種子皮剥き粉砕物200gを99%エタノール600mLに加えて攪拌しながら5h加熱還流した後、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス13.8gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)のスポットは認められたが、0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは僅かに認められる程度であった。すなわち、アルコールのみでは、目的とする抽質を得難いことが分かる。
<実施例II−1>
グネツム種子皮剥き粉砕物100gを16%エタノール500gに加えて一夜攪拌した後、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス10.1gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)のスポット及び0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは同程度に認められた。
なお、本グネツムエキスを用いた調味料を製剤する場合の組成の一例を下記する。
グネツムエキス:1部、グルタミン酸ナトリウム:5部、グリシン:3部、クエン酸ナトリウム:1部
<実施例II−2>
グネツム種子皮剥き粉砕物50gを40%エタノール300gに1日浸漬後、50℃で5h攪拌し、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス6.8gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)付近の小さいスポットに比べ、0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは大きかった。
<実施例II−3>
グネツム皮剥き種子粉砕物500gを60%エタノール2kgに7日浸漬した後、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス55gを得た。得られたグネツム種子抽出物をTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)付近のスポットが殆ど認められなかったのに対し、0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは大きかった。
<実施例II−4>
グネツム種子皮剥き粉砕物200gを80%アセトン2kgに一夜浸漬後、60℃で5h、室温で3日攪拌し、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス18.6gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)付近のスポットが僅かに認められたのに対し、0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは大きかった。
<実施例II−5>
グネツム皮剥き種子粉砕物1kgを50%メタノール3kgに5日浸漬した後、不溶物を濾去してグネツムエキスを得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス113gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)付近のスポットが殆ど認められなかったのに対し、0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは大きかった。
<実施例II−6>
グネツム果実スライス片体150gにメタノール1.5kgを加えて40℃で10h攪拌し、不溶物を濾去してグネツムエキスを得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス4.9gを得た。得られたグネツム種子抽出物をTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)のスポット及び0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは同程度に認められた。
<実施例II−7>
ウンピン55gに50%エタノール500gに室温で2日浸漬した後、濾過した。この濾液に実施例II−3で濾別した不溶物20gを添加して室温で2日攪拌し、不溶物を濾去してウンピン抽出液(グネツムエキス含有素材)を得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス5.1gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)付近のスポットが微かにしか認められなかったのに対し、0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは大きかった。
<実施例II−8>
グネツム皮剥き種子粉砕物246gを30%エタノール3kgに50℃で3h浸漬した後、濾過した。濾液を減圧濃縮してエタノールを留去後、濃縮液にグリセリン脂肪酸エステル25g及びサイクロデキストリン(塩水港社製イソエリートP)50gを溶解した後、スプレードライして粉末状のグネツムエキス101.1gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)付近のスポットに比べて0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットはやや小さかった。
<実施例II−9>
グネツム種子皮剥き粉砕物350gを40%エタノール4kgに室温で3日浸漬した後、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。この抽出液にβ―サイクロデキストリン30gを添加し、30分間攪拌して減圧濃縮後、スプレードライして粉末状のグネツムエキス55.2gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)付近のスポットが微かにしか認められなかったのに対し、0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは大きかった。
<試験例I>
(1)実施例群II−1〜9の各実施例(全て実施例)で得られたグネツムエキスの最小発育阻止濃度は、枯草菌が0.01〜0.1%、大腸菌が0.1〜0.2%、清酒酵母が0.1〜0.2%、アオカビが0.2〜0.4%であり、抗菌効果を示したが、比較例II−1,2のグネツムエキスには抗菌作用が認められなかった。
(2)実施例II−3及び比較例II−1で得られたグネツムエキスの各0.02%溶液につき、DPPHラジカル消去作用を調べたとき、実施例の消去作用は比較例の3.3倍であった。
<実施例II−10>
グネツム皮剥き種子粉砕物150gを、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン製ポエムJ0021)9gを溶解した水300g及び酢酸エチル300gとの混合水系抽剤(濃度50%)に加えて一夜攪拌した後、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス16.4gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)のスポット及び0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは同程度に認められた。
<実施例II−11>
グネツム皮剥き種子粉砕物300gを、ユッカ抽出物(丸善製薬製サラキープPE)6gを溶解した混合20%エタノール900gに加えて2日攪拌した後、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス39.3gを得た。得られたグネツムエキスを、TLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)のスポットに比べ、0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットはやや大きかった。
<実施例II−12>
グネツム皮むき種子粉砕物(但し100℃でローストした種子)100g及びアーモンドのβ‐グルコシダーゼ(Fluka社製)0.15gを水280g及びエタノール100gの混液(約22%)に添加して35℃で2日攪拌し、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。この抽出液を減圧濃縮して飴状のグネツムエキス10.6gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)付近のスポットが微かにしか認められなかったのに対し、0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは大きかった。
<実施例II−13>
グネツム皮むき種子粉砕物200g及び20%酢酸800gを室温で3日浸漬した後、不溶物を濾去してグネツム種子抽出液を得た。この抽出液を凍結乾燥して粉末状のグネツムエキス18.3gを得た。得られたグネツムエキスをTLCで調べたところ、Rf値0.15(展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)付近のスポット及び0.5(展開液:クロロホルム/メタノール=4/1)付近のスポットは同程度に認められた。
<試験例II>
各実施例の抗酸化作用を確認するために行った試験例について、以下に説明する。
試料として上記実施例I−2、実施例II−3、比較例I及び比較例II−1で得た各グネツムエキス、ウンピンエキス、化粧品応用例3で調製したマンゴスチン抽出物、及び、実施例II−3とマンゴスチン抽出物との等量混合物について、それらのそれぞれを0.02mg含む50%エタノール溶液2mLを0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)2mLに添加し、さらに、0.2mMDPPHエタノール溶液1mLを添加した。6h後にこれらの反応液の517nmにおける吸光度の減少(吸光度差)を測定した。
その結果は表1に示すとおりDPPHラジカルに基づく吸光度の減少(吸光度差)が実施例I−2のグネツムエキスでは、比較例Iのウンピンエキスの2.9倍、実施例II−3のグネツムエキスでは、比較例II−1のグネツムエキスの3.3倍であった。このことから、本発明のグネツムエキスのDPPHラジカル消去作用(抗酸化作用)は、Rf値0.5付近のスポットの大きさに比例して高くなることが確認できた。また、実施例II−3のグネツムエキスはマンゴスチン抽出物と併用することにより相乗的に抗酸化作用も強くなることも確認できた。
C.実施例群III
<実施例III−1>
未乾燥アシタバ1kgに20%エタノール1kgを加えてミキサーで攪拌粉砕してから室温で1日浸漬後、濾過し、濾液を減圧下で溶媒溜去してアシタバ抽出液22gを得た。グネツム果実スライス片体300gに50%エタノール900gを加えて50℃で20h攪拌した後、濾過し、濾液を減圧下で溶媒溜去して、グネツムエキス21gを得た。両抽出物をよく混合して野菜エキスを得た。本野菜エキスは、青臭さが消えてアシタバ特有の風味が残っていた。
<実施例III−2>
カットトマト3kgに50%エタノール2kgを加えて室温で6h攪拌後、濾過し、濾液を減圧濃縮してトマトエキス430gを得た。グネツム皮剥き種子粉砕物1kgを10%エタノール5kgに室温で2日間浸漬後、濾過し、濾液を減圧濃縮してグネツムエキス295gを得た。両エキスを混合して野菜エキスを得た。本野菜エキスは、青臭さがなく、酸味と甘味のあるフルーティなものであった。
<実施例III−3>
クッキングカッターで破砕した未乾燥ホウレンソウの破砕物800g及びグネツム果実粉砕物100gに60%エタノール2kgを加えて室温で2日攪拌後、濾過し、濾液を減圧濃縮して野菜エキス135gを得た。本野菜エキスは、青臭さとエグ味がなく、ホウレンソウ特有の甘味と風味を有していた。
<実施例III−4>
ミキサーで破砕した乾燥ニンジン200g及びグネツム皮剥き種子粉砕物30gに40%エタノール1kgを加えて40℃で4日浸漬後、濾過し、濾液にデキストリン(江崎グリコ製クラスターデキストリン)30gを加えて減圧濃縮して液状のグネツム・ニンジン混合エキスを得た。この液状混合エキスを凍結乾燥して野菜エキス52gを得た。本野菜エキスは、嫌味と乾燥臭がなく、ニンジン特有の甘味と風味を有していた。
<比較例III−1>
ミキサーで破砕した乾燥ニンジン300gに40%エタノール1kgを加えて40℃で4日間浸漬後、濾過し、濾液にデキストリン(江崎グリコ製クラスターデキストリン)30gを加えて減圧濃縮した。濃縮物を凍結乾燥して野菜エキス59gを得た。本野菜エキスはニンジン特有の臭味や嫌味を有していた。
<実施例III−5>
オオムギ若葉粉末4部と実施例III−1の野菜エキス1部の混合物に水80部を加えて野菜ジュースを調製した。本調製物は若葉特有の生臭さと青臭さが消失し、コク味が現れて非常に飲み易いものであった。
<実施例III−6>
実施例III−4の野菜エキス3部、食塩2部、酵母エキス0.2部、ビーフエキス0.3部、チキンエキス0.3部及びアミノ酸調味料0.2部を水300部に溶かした液にスライスしたタマネギ40部を加えて5分間加熱してオニオンスープを調製した。本調製物はタマネギ、酵母エキス、ビーフエキス及びチキンエキスに起因する生臭さやエグ味などの嫌味がなく、コク味が付与されて美味しいものであった。一方、実施例4の野菜エキスの代わりに比較例の野菜エキスを同量用いて調製したオニオンスープは、コクがなくて生臭さやエグ味もあって美味しいものではなかった。

Claims (10)

  1. グネツム種子の又はグネツム種子を含むグネツム素材(以下「グネツム種子素材」という。)の水(果実から移行する水分を含む。)と極性有機溶剤との混合溶剤である水系抽剤を抽剤とした抽質(以下「グネツム種子抽質」という。)を含有するグネツムエキスであって、
    前記グネツム種子素材が、生、又は100℃未満で種子内の澱粉をα化させずに乾燥させた乾燥物であることを特徴とするグネツムエキス。
  2. グネツム種子素材と、水(果実から移行する水分を含む。)と極性有機溶剤との混合溶剤である水系抽剤との固液混合物であって、グネツム種子抽質を含むグネツムエキス含有素材において、
    前記グネツム種子素材が、生、又は100℃未満で種子内の澱粉をα化させずに乾燥させた乾燥物であることを特徴とするグネツムエキス含有素材。
  3. 前記水系抽剤が、極性有機溶剤を15〜80%含有するものであることを特徴とする請求項2記載のグネツムエキス含有素材。
  4. 前記極性有機溶剤がエタノールであることを特徴とする請求項3記載のグネツムエキス含有素材から固形分が除去されていることを特徴とするグネツム酒。
  5. 請求項1のグネツムエキス又は請求項2記載のグネムツエキス含有素材の抽質液から濃縮ないし剤型化されたグネツムエキスであって、該グネツムエキスの50%エタノール水溶液が320nm近傍に吸収極大を示す吸収スペクトルを有し、かつ、Rf値0.5付近にスポットを示す薄層クロマトグラムを有することを特徴とするグネツムエキス。
  6. 請求項2記載のグネムツエキス含有素材の製造方法であって、常温〜70℃に加温して熟成(酵素反応)させることを特徴とするグネツムエキス含有素材の製造方法。
  7. 野菜エキスに対して請求項5記載のグネツムエキスが添加混合されてなることを特徴とする改質野菜エキス。
  8. 請求項5記載のグネツムエキスを必須成分とする調味料製剤。
  9. 請求項5記載のグネツムエキスを薬効成分として含有することを特徴とする化粧品。
  10. 前記水系抽剤が、極性有機溶剤を15〜80%含有するものであることを特徴とする請求項1記載のグネツムエキス。
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