JPH09216383A - プリンタ装置 - Google Patents

プリンタ装置

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Publication number
JPH09216383A
JPH09216383A JP8025142A JP2514296A JPH09216383A JP H09216383 A JPH09216383 A JP H09216383A JP 8025142 A JP8025142 A JP 8025142A JP 2514296 A JP2514296 A JP 2514296A JP H09216383 A JPH09216383 A JP H09216383A
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JP
Japan
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ink
print
print head
discharge
head
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Withdrawn
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JP8025142A
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English (en)
Inventor
Toshio Narishima
俊夫 成島
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Priority to US08/796,385 priority patent/US6354684B1/en
Priority to DE69712384T priority patent/DE69712384D1/de
Priority to EP97400301A priority patent/EP0790130B1/en
Publication of JPH09216383A publication Critical patent/JPH09216383A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/211Mixing of inks, solvent or air prior to paper contact
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/40087Multi-toning, i.e. converting a continuous-tone signal for reproduction with more than two discrete brightnesses or optical densities, e.g. dots of grey and black inks on white paper

Abstract

(57)【要約】 【課題】 余剰な希釈液の吐出を抑止してトーンジャン
プや疑似輪郭の発生を抑え、印画速度を向上させるとと
もに高品質の印画を行うことを可能とする。 【解決手段】 プリントヘッドAにおけるインクの吐出
量が所定の閾値以下、例えば印画データ信号が002以
下に規定され、且つプリントヘッドBにおけるインクの
吐出量が003以上に規定された場合に、プリントヘッ
ドAにおけるインクの吐出を停止させることに対応して
その希釈液の吐出を停止させる停止手段22を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録紙上のインク
と希釈液との混合濃度を変化させて中間調を表現するこ
とが可能なプリンタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプリンタ装置として、いわゆるオ
ンデマンド型インクジェットプリンタは、記録信号に応
じてインク液滴をノズルより吐出し、紙やフィルムなど
の記録媒体に記録するものであり、小型化,低コスト化
が可能なため近年急速に普及しつつある。
【0003】一方、近年では、特にオフィスにおいてデ
ィスクトップパブリッシングと呼ばれるコンピュータを
用いた文書作成が盛んに行われるようになっているが、
最近では文字や図形だけでなく写真等のカラーの自然画
像を文字や図形と共に出力するという要求が増加してき
ている。このように高品位な自然画像をプリントするた
めには中間調の再現が重要である。
【0004】このオンデマンド型インクジェットプリン
タに使用されるインクジェットプリントヘッド(以下、
プリントヘッドと称する)においては、インク液滴を吐
出するための方式として、例えばピエゾ素子等の電歪振
動子を用いる方式や、発熱素子を用いる方式が一般に用
いられている。
【0005】上記ピエゾ素子等の電歪振動子の変位を利
用したプリントヘッドは、当該ピエゾ素子を変形させて
インクに圧力を与えることにより、ノズルから付着媒体
であるインク液滴を吐出させるものである。
【0006】ここで、上記ピエゾ素子等の電歪振動子の
変位を利用したプリントヘッドとしては、いわゆる多濃
度インク混合型インクドット濃度変調方法(インクドッ
ト内濃度変調方法)を用いて所望の中間調プリントを得
るプリントヘッドがある。
【0007】このインクドット内濃度変調方法は、吐出
するインク液滴の濃度を定量する手法である。具体的に
は、プリントヘッドの電歪振動子に印加する電圧レベル
を印画すべき画像のデータに対応して変化させ、当該印
加電圧レベルの変化に対応して電歪振動子を変位させ、
混合するインク液滴の体積を当該電歪振動子の変位に対
応して変化させることによって、所望の中間調のプリン
トを得るようにする方法である。
【0008】なお、上記インク液滴としては、濃度の高
いインクと当該インクの希釈液とを混合した混合液が用
いられる。このインク液滴の混合の方法としては、イン
ク液滴をノズルから吐出する前にインクヘッド内にて上
記電歪振動子の変位に応じて定量した濃度の高いインク
とその希釈液とを混合させた後、インクヘッドから吐出
させる方法か、或いは、インク液滴吐出時に、上記電歪
振動子の変位に応じて定量した濃度の高いインクとその
希釈液とをそれぞれ単独で吐出させ、それらが飛行中或
いは記録紙上に付着した後に混合されて、一つのインク
ドットを形成する方法がある。
【0009】また、上述したようなオンデマンド型イン
クジェットプリンタにおいて、中間調を再現するために
は、1画素を例えば4×4のドットよりなるマトリクス
で構成し、このマトリクス単位でいわゆるディザ法を用
いて諧調表現を行う方法等がある。
【0010】このディザ法を用いて作製された印画デー
タ信号に基づいて各色のインク量が定量され、各色のイ
ンクに対応した各プリントヘッドからインクとその希釈
液との混合液であるインク液滴がそれぞれ吐出される。
【0011】ここで、上記印画データ信号は、例えば0
00〜255の8ビットの信号であり、000はインク
の吐出を停止させることを意味し、255は吐出させる
インク量が最も多い、則ち最もインク濃度が大きいこと
を意味する。
【0012】また、上記インクとしては、C(シア
ン),M(マゼンダ),Y(イエロー)、或はC(シア
ン),M(マゼンダ),Y(イエロー),K(ブラッ
ク)の各色の組合せで用いられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな従来のオンデマンド型インクジェットプリンタにお
いては、上記印画データ信号があるプリントヘッドに対
して000であり、且つ他のプリントヘッドに対して0
00でない場合に、000であるプリントヘッドのイン
クの吐出は停止するが、その希釈液の吐出は継続され
る。
【0014】このとき、各プリントヘッドから吐出され
る希釈液の総量が余剰となり、記録媒体上でインク液滴
が乾燥し難くなるとともに、インク液滴のにじみや流れ
が発生し易くなる。したがって、印画速度が抑制され、
上記希釈液が浪費されることになる。
【0015】そこで、あるプリントヘッドに対して印画
データ信号が000である場合に、他のプリントヘッド
に対する印画データ信号が000か否かに係わらず、対
応する画素に対して全てのプリントヘッドにおけるイン
ク及び希釈液の吐出を停止させることが提案されてい
る。
【0016】ところがこの場合、記録媒体上のある領域
が全白領域となるときに、この領域を形成する各画素に
対してはインク液滴の吐出がなされないため、当該領域
の近傍で印画濃度が急激に変化してトーンジャンプが発
生し、また、上記領域の近傍でいわゆる疑似輪郭が生じ
易い。これらトーンジャンプや疑似輪郭が目立たない場
合には問題はないが、通常では画質に悪影響が及ぼされ
ることになる。
【0017】そこで、本発明は上述の実情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、余剰な希釈
液の吐出を抑止してトーンジャンプや疑似輪郭の発生を
抑え、印画速度を向上させるとともに高品質の印画を行
うことを可能とするプリンタ装置を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の対象とするもの
は、圧力室内に導入された付着媒体を加圧することによ
り当該圧力室に連通するノズルから付着媒体を吐出させ
るプリントヘッドを有し、当該付着媒体を記録媒体上に
付着させて当該記録媒体上に中間調の印画を行うプリン
タ装置である。
【0019】なお、本発明においては、上記付着媒体と
して、上記印画データ信号に応じて定量したインクと当
該インクの希釈液とを混合した混合液を用いる。
【0020】本発明のプリンタ装置は、各色の上記イン
クに対応して設けられ、それぞれ対応する上記付着媒体
を吐出させる各プリントヘッドと、印画データ信号が所
定値以下となるときに希釈液の吐出を停止させる停止手
段とを備えて構成されるものである。具体的に、上記停
止手段は、上記印画データ信号が、ある1つ以上のプリ
ントヘッドにおけるインクの吐出量を所定の閾値以下に
規定するとともに、他のプリントヘッドにおけるインク
の吐出量を上記閾値より大値に規定した場合に、上記あ
る1つ以上のプリントヘッドにおけるインクの吐出が停
止されることに対応してその希釈液の吐出を停止させる
ものである。
【0021】ここで、あるプリントヘッドにおけるイン
クの吐出量が上記閾値以下に規定されたとき、上記イン
クの濃度は極めて薄く、目視しても明確な印画濃度には
ならない。したがってこの場合、このプリントヘッドか
ら希釈液を吐出させても、これは余剰なものとなる。
【0022】そこで本発明のプリンタ装置においては、
上述のように、ある1つ以上のプリントヘッド及び他の
プリントヘッドにおけるインクの吐出量が上記閾値以下
及び上記閾値より大値にそれぞれ規定された場合に、上
述の停止手段の働きにより上記ある1つ以上のプリント
ヘッドにおける余剰な希釈液の吐出が抑止されることに
なる。したがって、記録媒体上における付着媒体のにじ
みや流れの発生が防止されるとともに、当該付着媒体の
乾燥が促進される。
【0023】また、本発明においては、多諧調誤差拡散
法を用いて印画データ信号を作製することが好適であ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照にしながら説明する。
【0025】本実施の形態におけるプリンタ装置は、図
1に示すように、電歪(誘電体に電場をかけたときに、
変形,歪を生ずる現象)を起こす電歪振動子を使用した
インクジェットプリントヘッド(以下、プリントヘッド
と称する)21を有し、例えば吐出するインク液滴の濃
度を定量するいわゆる多濃度インク混合型インクドット
濃度変調方法(インクドット内濃度変調方法)を用いて
所望の中間調プリントを得るものである。
【0026】ここで、上記多濃度インク混合型インクド
ット濃度変調方法は、プリントヘッドの電歪振動子に印
加する電圧レベルを印画すべき画像のデータに対応して
変化させ、当該印加電圧レベルの変化に対応して電歪振
動子を変位させ、混合するインク液の体積を当該電歪振
動子の変位に対応して変化させることによって、所望の
中間調のプリントを得るようにする方法である。
【0027】なお、この多濃度インク混合型インクドッ
ト濃度変調方法における上記インク液の混合の方法とし
ては、インク液滴をノズルから吐出する前にインクヘッ
ド内にて濃度の高いインクと濃度の低いインク(又は透
明溶媒)とを上記電歪振動子の変位に応じて定量混合さ
せた後に、インクヘッドから吐出させる方法か、或い
は、インク液滴吐出時に、濃度の高いインクと濃度の低
いインク(又は透明溶媒)とをそれぞれ単独で上記電歪
振動子の変位に応じて定量しながら吐出させ、それらが
飛行中或いは記録紙上に付着した後に混合されて、一つ
のインクドットを形成する方法が用いられる。
【0028】ここで、上記電歪振動子の材質としては、
チタン酸ジルコン酸鉛(PbTiO3・PbZrO3
や、チタン酸バリウム(BaTiO3)からなる圧電セ
ラミック、水晶、ロッシェル塩等が挙げられる。
【0029】図1に示すプリンタ装置では、上記多濃度
インク混合型のインクドット濃度変調方法を使用するプ
リントヘッドの一具体例として、図2及び図3に示すよ
うな、インクと希釈液(キャリア)の2液混合型のプリ
ントヘッド(キャリアジェット型のプリントヘッド)を
採用している。
【0030】また、図1〜図3の例では、一つのプリン
トヘッド21のみを示しているが、本実施の形態に係る
プリンタ装置は、複数のプリントヘッド21が設けられ
て各色に対応したマルチヘッドが構成されてなるもので
ある。例えば具体的には、C(シアン),M(マゼン
ダ),Y(イエロー)、或はC(シアン),M(マゼン
ダ),Y(イエロー),K(ブラック)の各色の組合せ
の各色に対応したプリントヘッド21がそれぞれ並列し
て設けられることになる。
【0031】また、ノズル数(プリントヘッド数)が非
常に多いような場合には、ヘッド自体にIC(集積回
路)を搭載してヘッドに接続する配線数を減らすように
することも可能である。
【0032】なお、この図2及び図3に示すプリントヘ
ッドでは、電歪振動子としてピエゾ素子を用い、特にイ
ンクを定量し、希釈液(キャリア)を吐出するプリント
ヘッド21の例を示している。また、図2には当該プリ
ントヘッド断面図を、図3には図2のノズル近傍の拡大
図を示している。
【0033】すなわち、この図2及び図3に示すプリン
トヘッド21は、吐出側キャビティ38及び定量側キャ
ビティ48を形成するキャビティユニット46と、吐出
側キャビティ38及び定量側キャビティ48にそれぞれ
対応する吐出側ピエゾユニット33と定量側ピエゾユニ
ット43とにより構成される。
【0034】キャビティユニット46は、定量側ノズル
54及び吐出側ノズル53が形成されたオリフィスプレ
ート36と、キャビティ側壁45と、振動板35とによ
り構成される。
【0035】吐出側ピエゾユニット33及び定量側ピエ
ゾユニット43は、それぞれが圧電材と導電材とを交互
に積層した吐出側積層ピエゾ素子34及び定量側積層ピ
エゾ素子44と、これら積層ピエゾ素子34及び44の
それぞれの一方の端部を固定する支持体31と41と、
これら積層ピエゾ素子34及び44と支持体31と41
をキャビティユニット46にそれぞれ固定する吐出側ホ
ルダ32及び定量側ホルダ42とにより構成される。
【0036】また、定量側ノズル54の開口方向は、吐
出側ノズル53の開口方向に対して約45度の角度をな
すように形成される。
【0037】なお、当該図2及び図3のプリントヘッド
において、オリフィスプレート36は例えばポリサルフ
ォン等の樹脂を射出成形により形成し、キャビティ側壁
46はドライフィルムフォトレジスト等の感光性樹脂か
ら形成され、振動板35はニッケル等の金属板により形
成されている。また、ノズル54及び55は例えばエキ
シマレーザにより加工される。
【0038】上記プリントヘッドを駆動する場合、吐出
側積層ピエゾ素子34及び定量側積層ピエゾ素子44に
は、例えば図4の(A)及び(B)に示すようなタイミ
ングで信号電圧が与えられる。なお、図4の(A)及び
(B)では、それぞれ横軸を時間とし、縦軸を電圧とし
ている。本構成例の場合、吐出周期は1m秒(周波数1
kHz)であり、この間に希釈液へのインクの定量混合
と、インク液滴の吐出を行う。
【0039】すなわち、図2〜図4に示すように、希釈
液は、希釈液タンク(図示せず)より供給され、供給パ
イプから供給溝及び希釈液供給室37を通り、吐出側キ
ャビティ38から希釈液導入孔51に導入され、さらに
当該希釈液導入孔51の希釈液が吐出側ノズル53に送
られて充填される。
【0040】一方、インクは、インクタンク(図示せ
ず)より供給され、供給パイプから供給溝及びインク供
給室47を通り、定量側キャビティ48からインク導入
孔52に導入され、さらに当該インク導入孔52のイン
クが定量側ノズル54に送られて充填される。そして、
図4の(a)の吐出前の待機時には、予め吐出側積層ピ
エゾ素子34に例えば10V(ボルト)を印加してお
く。
【0041】次に、吐出時には、図4の(b)のタイミ
ングで前記吐出側積層ピエゾ素子34の印加電圧を例え
ば0V(ボルト)にする。これにより、当該吐出側積層
ピエゾ素子34は縮小し、吐出側キャビティ38の体積
が増加し内圧が負圧となって、希釈液は吐出側ノズル5
3に引き込まれる。
【0042】これと同時に又は少し遅れて、図4の
(c)のタイミングで、定量側積層ピエゾ素子44に駆
動電圧として例えば10V(ボルト)が与えられ、当該
積層ピエゾ素子44が長手方向に伸長することで、振動
板35を介して定量側キャビティ48から定量側ノズル
54に内圧が加えられ、これによりインクが定量側ノズ
ル54から定量オリフィス55を介して外部に染み出し
定量が行われる。
【0043】この定量オリフィス55からのインクは希
釈液側の吐出オリフィス56付近まで染み出し定量が行
われる。この状態で、例えば図4の(f)のタイミング
で図4の(g)のように吐出側積層ピエゾ素子34に駆
動信号として例えば20V(ボルト)が与えられると、
振動板35を介して吐出側キャビティ38から吐出側ノ
ズル53に内圧が加わる。この内圧によって上記希釈液
が吐出オリフィス56から押し出され、先に定量されて
当該吐出オリフィス56付近に染み出しているインク
と、当該希釈液とが一体となって所定濃度のインク液滴
として吐出される。
【0044】この後、図4の(h)のタイミングでピエ
ゾ素子34の電圧を例えば10V(ボルト)に下げる
と、当該ピエゾ素子34の縮小によりキャビティ38か
らノズル153の内圧は負圧となり、これによって希釈
液はノズル53内に引き込まれる。
【0045】また、ピエゾ素子44については、図4の
(d)のタイミングで駆動電圧を例えば0V(ボルト)
に下げることにより、オリフィスプレート上に残ったイ
ンクはノズル54に引き込まれる。その後、図4の
(i)の期間では、キャビティ58からノズル53の内
圧がやがて元に戻り、これにより上記希釈液は図4の
(j)のように毛細管圧力によりノズル53に再充填さ
れる。
【0046】ここで、多濃度インク混合型インクドット
濃度変調方法のみでは十分な諧調再現ができない場合に
は、当該多濃度インク混合型インクドット濃度変調方法
に加えて、当該濃度変調方法で実現できる諧調の数に対
応した諧調再現インクドット配置方法を組み合わせるこ
とが好適である。これにより十分な諧調再現が実現可能
となる。
【0047】具体的には、例えば、多濃度インク混合型
インクドット濃度変調方法によって安定な諧調再現が可
能な範囲では当該濃度変調方法を用い、一方、当該濃度
変調方法では諧調再現が不安定となる範囲ではインクド
ットの配置による諧調再現方法を利用する。
【0048】すなわち、安定な諧調再現が不可能な例え
ば画像中のハイライト部分では、インクドットの配置に
よる諧調再現方法を用い、これらハイライト部分を除く
中間からシャドウ部では本来の上記濃度変調方法を用い
るようにする。
【0049】次いで、上述したような上記プリンタ装置
の構成及び動作について説明する。なお、以下の動作
は、ROM6に格納されたプログラムデータに従ってC
PU5が順次行うものである。
【0050】先ず、希望する画像のプリントを開始する
場合には、端子3及びデータ入力インターフェイス部4
を経由して、プリント開始要求を意味する命令が入力さ
れる。このプリント開始要求命令信号は、CPUシステ
ムバス8を介してCPU5(或いはDSP)に送られ
る。
【0051】このCPU5は、ROM5に格納されたプ
ログラムデータに基づいて各種信号処理及び各部の制御
を行うものである。ここで、上記データ入力インターフ
ェイス部4には、端子3を介して、例えばホストコンピ
ュータからの印画すべき画像データが入力データとして
供給されるようになされており、また、当該ホストコン
ピュータとの間で双方向に通信がなされる入力データ制
御信号の一つとして、当該ホストコンピュータからの上
記プリント開始要求命令信号が当該データ入力インター
フェイス部4に入力される。
【0052】上記プリント開始要求命令信号の入力によ
りプリント処理状態になると、当該プリンタ装置は、デ
ータ入力インターフェイス部4を通じて、印画すべき画
像データを受け入れ可能である旨を示す制御信号をホス
トコンピュータに返す。
【0053】ホストコンピュータは、当該制御信号を受
け取ると上記印画すべき画像データを当該プリンタ装置
に供給する。
【0054】上記プリンタ装置においては、端子3及び
データ入力インターフェイス部4を介して受け取った上
記画像データが、CPUシステムバス8を介してRAM
7に送出されて格納される。このとき、データ入力イン
ターフェイス部4は、RAM7上がオーバーフローしな
いように上記画像データの入力を制御する。
【0055】すなわち、CPU5は、RAM7内の当該
画像データを格納可能な全記憶領域に画像データが格納
された時点で、データ入力インターフェイス部4を介し
て、上記ホストコンピュータに対して画像データの入力
を止める旨を要求する制御信号を出力する。
【0056】その後、上記画像データは、例えば多諧調
誤差拡散法により、実際に印画すべき印画データに置換
される。この置換された印画データは、同じRAM7内
の他の場所に格納される。なお、上記多諧調誤差拡散法
での処理において、複数の諧調数は、通常、4,6,
8,16段階程度である。
【0057】この諧調数及び電歪振動子に印加する電圧
レベルの関係は、電歪振動子の変位の不安定要因(ヒス
テリシス特性、静電容量を持つことよる印加波形の変
化)や、ヘッド全体の吐出の不安定要因(ヘッドの組立
バラツキによる吐出特性の誤差、インクの粘性等の物性
や振動板の特性による吐出特性のバラツキ等)や、印加
電圧の変化に対する、記録紙上に形成されるインクドッ
ト内濃度の変化の関係を基にして決定される。
【0058】上述のようにして生成された印画データ
が、プリントヘッド21を駆動する数だけ上記RAM7
上に格納されたならば、CPU5は、当該RAM7に格
納された印画データを読み出して印画データ信号として
D/A変換部11に送る。
【0059】ここで、上記印画データ信号は、例えば0
00〜255の8ビットの信号であり、000はインク
の吐出を停止させることを意味し、255は吐出させる
インク量が最も多いことを意味する。
【0060】具体的に、C(シアン),M(マゼン
ダ),Y(イエロー),K(ブラック)の各色に対応し
た上記プリントヘッドがそれぞれ設けられ、各プリント
ヘッドに対してそれぞれ8ビットの上記印画データ信号
が供給される場合について、各色の印画データ信号が生
成される様子を説明する。
【0061】先ず、原稿表面からの反射光が例えばCC
Dイメージセンサ上に結像し、当該CCDイメージセン
サにて光電変換されてR(赤色),G(緑色),B(青
色)を示す各8ビットの電気信号が生成される。
【0062】次いで、この電気信号に色分解処理が施さ
れて、C,M,Yを示す各8ビットの電気信号が生成さ
れる。その後、この電気信号に黒色抽出及び下色除去が
施され、C,M,Y,Kを示す各8ビットの電気信号が
生成される。そして、この電気信号に色修正、階調修
正、及びシャープネス修正が施され、さらに上述の多諧
調誤差拡散法が施されて6ビットの有効ビット数に多諧
調誤差拡散法によるビット数が加わってC,M,Y,K
を示す256階調(000〜255)の印画データ信号
が生成される。
【0063】なお、上記RAM7上に印画データを格納
する際の上記プリントヘッドを駆動する数とは、例えば
4個(C,M,Y,K)のプリントヘッドを駆動してプ
リントを行ういわゆるヘッド駆動型プリンタの場合に
は、各プリントヘッドの1スキャンを1回としたときの
数である。
【0064】また、ノズル数が記録画サイズ分だけ設け
られたプリントヘッドを有するラインヘッド型プリンタ
の場合には、1ライン分に対応する数である。上記ヘッ
ド駆動型プリンタ及びラインヘッド型プリンタの詳細な
説明については後述する。
【0065】上記CPU5は、上記RAM7に格納され
た印画データをD/A変換部11に送ると、それと同時
に、モータ制御部17へモータ駆動制御信号を送る。当
該モータ制御部17は、上記モータ駆動制御信号に基づ
いてモータ駆動信号を生成し、このモータ駆動信号がモ
ータドライブ部18に送られる。
【0066】このモータドライブ部18は、上記モータ
駆動信号を、紙送りモータ及びヘッド送りモータからな
るモータ部19を駆動できる電圧及び電流値となるモー
タパルスに変換し、当該モータパルスをモータ部19に
送る。このとき、上記ヘッド駆動型プリンタである場合
には、ヘッド送りモータが動作することになる。
【0067】上記ヘッド送りモータが起動し、プリント
ヘッドのノズルが記録紙上の印画すべき位置に達したこ
とをヘッド位置検出センサ20が検出したとき、タイミ
ング制御部16は、上記ヘッド位置検出センサ20から
の当該検出信号に基づいて、上記D/A変換部11に対
してD/A変換トリガ信号を出力する。また、当該タイ
ミング制御部16は、同時にモータ制御部19に対して
もモータ駆動トリガ信号を出力する。
【0068】また、CPU5はタイミング制御部16の
状態を認識しており、上記タイミング制御部16からの
D/A変換トリガ信号が上記D/A変換部11に供給さ
れたときに、上記RAM7に格納されていた印画データ
信号を上記D/A変換部11に送出するようにしてい
る。D/A変換部11は、上記D/A変換トリガ信号に
応じて、実際の印画のために使用する電圧レベルの変調
振動子駆動信号を生成し、この変調振動子駆動信号が変
調振動子ドライブ部12に送出される。
【0069】上記変調振動子ドライブ部12は、上記変
調振動子駆動信号を、変調用電歪振動子すなわち前記イ
ンク定量用の積層ピエゾ素子44を変位させるのに必要
な電力にまで増幅し、これがプリントヘッド変調部13
へ変調振動子印加信号として送られる。
【0070】プリントヘッド変調部13には、予め決め
られた一定時間だけ、上記変調振動子印加信号が加えら
れ、その後当該変調振動子印加信号は無効とされる。こ
れによりプリントヘッド変調部13内での上記インクの
定量が行われる。
【0071】上述のインクの定量が終了すると、タイミ
ング制御部16は、上記吐出振動子ドライブ部15に対
して、前記印画データ信号に応じた吐出タイミング信号
を出力する。この吐出タイミング信号は、吐出振動子ド
ライブ部15によって、吐出用電歪振動子すなわち上記
希釈液吐出用の積層ピエゾ素子34を変位させるのに必
要な電力にまで増幅され、これが吐出振動子印加信号と
して、プリントヘッド吐出部14に送られる。
【0072】プリントヘッド吐出部14では、上記希釈
液を上記プリントヘッド変調部13によって定量された
インクと混合一体となして、前記吐出オリフィス56か
ら吐出させる。これにより、記録紙上には所望の濃度の
インクドットが形成されることになる。
【0073】ここで特に、上記印画データ信号におい
て、ある1つ以上のプリントヘッド21(プリントヘッ
ドA)におけるインクの吐出量が000に規定され、且
つ他のプリントヘッド21(プリントヘッドB)におけ
るインクの吐出量が000より大値に規定された場合に
は、プリントヘッドAのインクの吐出は停止するが、そ
の希釈液が余剰に吐出されることになる。
【0074】そこで、本実施の形態に係るプリンタ装置
においては、上記図1に示すように、プリントヘッドA
におけるインクの吐出量が所定の閾値以下、例えば印画
データ信号が002以下に規定され、且つプリントヘッ
ドBにおけるインクの吐出量が003以上に規定された
場合に、プリントヘッドAにおけるインクの吐出を停止
させることに対応してその希釈液の吐出を停止させる停
止手段22が設けられている。
【0075】なお、上記閾値は002に限定されるもの
ではなく、当該閾値をインクの吐出量を停止させること
を意味する000に規定することも考えられる。
【0076】すなわち、CPU5において停止制御信号
が作製され、当該停止制御信号が停止手段22に送出さ
れる。ここで、印画データ信号が、プリントヘッドA及
びプリントヘッドBにおけるインクの吐出量をそれぞれ
閾値以下及び閾値より大値であると規定する場合に、停
止手段22によりプリントヘッドAにおける吐出振動子
ドライブ部15への吐出タイミング信号の送出が遮断さ
れ、インクと共に希釈液の吐出が停止する。
【0077】ここで、あるプリントヘッド21における
インクの吐出量が上記閾値以下に規定されたとき、上記
インクの濃度は極めて薄く、目視しても明確な印画濃度
にはならない。したがってこの場合、このプリントヘッ
ド21から希釈液を吐出させても、これは余剰なものと
なる。
【0078】そこで、上記プリンタ装置においては、上
述のように、プリントヘッドA及びプリントヘッドBに
おけるインクの吐出量が上記閾値以下及び上記閾値より
大値にそれぞれ規定された場合に、上述の停止手段22
の働きによりプリントヘッドAにおける余剰な希釈液の
吐出が抑止されることになる。したがって、記録紙上に
おけるインク液滴のにじみや流れの発生が防止されると
ともに、当該インク液滴の乾燥が促進される。
【0079】ところで、全てのプリントヘッド21に対
する印画データ信号が000である場合には、以下に示
すいくつかの対応が考えられる。
【0080】(1)全白領域において、トーンジャンプ
や疑似輪郭が目立たない場合に、対応する画素に対して
全てのプリントヘッドにおけるインク液滴(インク及び
希釈液)の吐出を停止させる。
【0081】(2)少なくとも1つのプリントヘッド2
1におけるインク液滴の吐出を行う。このプリントヘッ
ド21としては、例えばC(シアン)に対応したプリン
トヘッド21を選択する。
【0082】このように、C(シアン)に対応したプリ
ントヘッド21からインク液滴の吐出を行うことによ
り、全白領域でも極くわずかにシアンの色が着色される
ことになるが、この色は目視で認識できない程度の薄い
濃度のものであるため、画像に悪影響が与えられること
はない。実際、この色を帯びた全白領域を目視すると、
白色が強調されて見えることになり、場合によっては記
録紙の地色より白くなったように認められることもあ
る。このとき、印画の全体としてのダイナミックレンジ
が拡張されて、あたかも画質が向上したように見える。
【0083】また、シアンの色が着色されることに伴っ
て、希釈液が吐出されることによりトーンジャンプや疑
似輪郭の発生が抑止されることになる。したがって、印
画速度が向上するとともに高品質の印画を行うことが可
能となる。
【0084】上述のようにして1回目のインクドットの
形成が記録紙上で行われると、次のインクドットの形成
に移る。すなわち、前記RAM7上に格納された次に印
画すべき印画データがD/A変換部11に送出され、こ
れ以降は、前述同様の動作を繰り返す。
【0085】その後、モータ制御部17は、CPU5か
らのモータ駆動制御信号に基づいて、プリントヘッドの
駆動に同期して必要に応じて記録紙を送るためのモータ
駆動信号を生成し、このモータ駆動信号がモータドライ
ブ部18を介してモータ部19の紙送りモータに供給さ
れ、これにより記録紙が送られる。これらの動作を繰り
返すことで、紙送り、ヘッド送り、ヘッドへの電圧の印
加,及び吐出が行われることになる。
【0086】上記プリンタ装置において、多濃度インク
混合型のインクドット濃度変調方法を採用したプリント
ヘッドにおける光学濃度の印加電圧との関係は例えば図
5に示すようになる。
【0087】なお、図1の例では、インク定量用の積層
ピエゾ素子44の変位量を補正するようにしているが、
これと同時に吐出用の積層ピエゾ素子34の変位量をも
補正するようなことも可能である。
【0088】上述した図1のプリンタ装置におけるプリ
ント動作の処理の流れは、図6のフローチャートのよう
になる。
【0089】すなわちこの図6において、プリンタ装置
の電源がオンされると、ステップS1ではプリンタ装置
の初期化が行われる。次のステップS2では、プリント
開始要求命令信号が供給されたか否かの判断が行われ
る。このステップS2において、プリント開始要求命令
信号が供給されていないときには、当該ステップS2の
判断が繰り返され、プリント開始要求命令信号が供給さ
れたときにはステップS3に進む。
【0090】このステップS3では記録紙を所定のプリ
ント開始位置まで送る給紙動作が行われ、次のステップ
S4では前記データ入力インターフェイス部4からの画
像データの読み込みが行われ、ステップS5に進む。こ
のステップS5では、画像データがRAM7上に1スキ
ャン分格納されたか否かの判断が行われる。このステッ
プS5で未だ格納されていないと判断したときには、ス
テップS4に戻り、格納されたと判断したときにはステ
ップS6に進む。
【0091】当該ステップS6では、当該補正された画
像データに対して、前述のように例えば多諧調誤差拡散
法を用いた処理を施して、実際に印画すべき印画データ
が生成される。
【0092】次のステップS7では、上記多諧調誤差拡
散処理が施された1スキャン分の印画データを用いた1
スキャン分のプリント処理が行われる。ステップS8で
はプリントが終了したか否かの判断が行われ、終了して
いないときにはステップS4に戻り、終了したときには
ステップS9に進む。このステップS9では記録紙が排
出され、次のステップS10では次ページのプリントを
行うか否かの判断がなされる。このステップS10にて
次ページのプリントが行われるときにはステップS3に
戻り、次ページのプリントを行わないと判断したときに
は、ステップS2に戻る。
【0093】次に、多諧調誤差拡散法について、図7を
用いて説明する。
【0094】ある注目ラインの画素Gについて、本来印
画したい画像データの入力レベルxと実際に印画する際
の取り得るレベルx′との関係は、以下の(1)式に示
す通りである。
【0095】ε=x−x′(1) すなわち、上記入力レベルxは入力画像データそのもの
であり256諧調以上あるのに対して、実際に印画する
際の取り得るレベルx′は数種類(通常は、4、6、
8、16段階等)しかない。したがって、入力レベルx
と実際のレベルx′との間には誤差εが存在する。
【0096】ここで、入力画像データのレベルxから実
際のレベルx′への変換の際には、例えば、以下の2つ
の変換方法のいずれかを用いた変換処理が必要となる。
【0097】すなわち、第1の変換方法は、入力画像デ
ータのレベルxをその最も近いレベルx′に置き換える
手法である。
【0098】また、第2の変換方法は、レベルx′が取
り得る複数のレベルと入力レベルxとの差の絶対値を確
率として置き換える手法である。すなわち、当該第2の
変換方法では、例えば、入力画像データのレベルxに最
も近い値が最も高い確率を持つものとして変換され、ま
た、レベルxに最も離れた値が最も低い確率を持つもの
として変換される。なお、当該第2の変換方法を用いた
場合には、レベルx′は上記取り得る複数段階の全ての
レベルに置き変わる可能性がある。
【0099】このようにして求めた、上記画素Gの誤差
εを、当該画素Gの周囲の画素に分配して加算する。な
お、分配される周囲の画素及びその比率は様々な場合が
あり、図7ではその一例を示している。また、分配方法
としては、以下の2つの分配方法が考えられる。
【0100】すなわち、第1の分配方法としては、上記
画素Gの周囲の各画素に対して設定されている各分配率
が上記誤差εに乗じられ、得られた各値がそれぞれ該当
する周辺の画素の入力レベルに加算される。
【0101】また、第2の分配方法としては、上記画素
Gの周囲の各画素に対して設定されている各分配率の確
率で、上記誤差εが該当する周辺の画素の入力レベルに
加算される。
【0102】なお、上記第2の分配方法の場合、当該誤
差εは、ある特定の1画素のみに反映されることにな
る。図7には、上記分配方法として、第1の分配方法を
用い、ある注目画素Gの周囲の各画素の位置に従って、
誤差εに7/26、3/16、5/16、1/16など
の分配率を乗算する場合の例を挙げている。
【0103】また、上述のように周囲の画素の誤差分が
加算されることで、最小印画レベル或いは最大印画レベ
ルを越えるようになる場合の対処法としては、以下の2
つの対処方法が考えられる。すなわち、第1の対処方法
では、例えば、最小或いは最大印画レベルを越えた分を
無視する(丸め込む)。また第2の対処方法では、最小
或いは最大印画レベルを越えた分を上記割合或いは確率
で再配分する。
【0104】本構成例では、上述のような方法で、入力
画像全体を処理し、印画すべき印画データを作成するよ
うにしている。
【0105】次に、インクドット濃度変調方法と誤差拡
散法としてのディザ法とを組み合わせる場合の組み合わ
せ方法について説明する。
【0106】ある中間調を表現する場合、以下の3つの
中間調表現手法が考えられる。これら3つの手法を、プ
リントする絵柄に合わせて自動的に或いは使用者が手動
的に(例えばCPU5に接続されるキー等にて)選択し
て、最も適した表現手法を使用する。
【0107】すなわち、第1の中間調表現手法では、イ
ンクドット濃度をその中間調に適した大きさに合わせ
る。第2の中間調表現手法では、インクドット濃度をそ
の中間調に適した大きさより1〜2段階小さな大きさに
合わせて、その不足分を周囲の画素に小さなインクドッ
トを配置することで、総合的に中間調を表現する。第3
の中間調表現手法では、小さな濃度のインクドットを数
多く周囲に配置することで総合的に中間調を表現する。
【0108】上記第1の中間調表現手法よりも第2の中
間調表現手法、さらに第2の中間調表現手法よりも第3
の中間調表現手法となるに従い、画像の実質解像度は低
下するが、逆に大きなインクドット濃度が画像に与える
粒状性は良くなる。
【0109】したがって、実質解像度が落ちても粒状性
が良いものが好まれる例えばポートレート等の画像に対
しては、第1の中間調表現手法よりも第2の中間調表現
手法が、また、第2の中間調表現手法よりも第3の中間
調表現手法を用いてプリントすることが望ましい。
【0110】逆に、画像の粒状性は悪くても画像の実質
解像度が高いものが要求される設計図面等に対しては、
第2の中間調表現手法や第3の中間調表現手法よりも第
1の中間調表現手法を用いてプリントすることが望まし
い。また、実質解像度も粒状性も求められる画像に対し
ては、第2の中間調表現手法を用いることが望ましい。
さらに、1枚のプリントすべき画像の中で、自動的にそ
の部分部分の画像で要求される実質解像度と粒状性を計
測可能な場合は、一枚の画像の中で、上記第1から第3
の中間調表現手法を自動的に切り換えるようにしてもよ
い。
【0111】次に、図1のプリンタ装置において、上述
したような多階調誤差拡散法によるディザ法とを組み合
わせて使用した場合のCPU5の動作制御について説明
する。この動作制御のフローチャートは図8に示すよう
になる。なお、この図8の説明において、プリントヘッ
ドはインクドット濃度がN段階の異なる値を取り得るも
のとする。
【0112】この図8において、先ず、ステップS20
では入力画像データがRAM7に格納される。次に、ス
テップS21では入力画像データが2ライン分以上RA
M7に格納されたか否かが判断される。このステップS
21において2ライン分以上無いと判断した場合にはス
テップS20に戻り、2ライン分以上有ると判断した場
合にはステップS22に進む。
【0113】ステップS22ではディザ法を適用する注
目画像(図7の画素G)が決定され、次のステップS2
3では当該決定した注目画像の入力画像データ(レベル
x)が、N+1段階の実際に取り得る値(レベルx′)
に変換され、ディザ化画像データとされる。なお、レベ
ルxからレベルx′への変換方法は、前述した第1,第
2の変換方法がある。
【0114】すなわち、第1の変換方法においては、N
+1段階のうち、入力画像データのレベルxに最も近い
値のレベルx′に変換される。また、第2の変換方法に
おいては、N+1段階のうち、入力画像データのレベル
xに最も近い値が最も高い確率を持つものとして変換さ
れ、また、レベルxに最も離れた値が最も低い確率を持
つものとして変換される。
【0115】次のステップS24では、注目画素の誤差
εが計算される。当該誤差εは上記(1)式を用いて求
められる。次のステップS25では上述したようにして
上記誤差εを注目が差の周囲の画素に分配される。すな
わち、当該ステップS25では、前述したように第1の
分配方法の場合には注目画素の周囲画素に対して上記誤
差εが分配され、第2の分配方法の場合には注目画素の
周囲画素に確率を持たせてどれか1画素に誤差εが反映
される。
【0116】次のステップS26では、注目画素の周囲
の画素の入力画像データが、上記分配された誤差に基づ
いて置き換えられる。ここで、当該ステップS26にお
いては、上述したように、周囲の画素の誤差分が加算さ
れることで最小印画レベル或いは最大印画レベルを越え
るようになる場合には、第1の対処方法のように、例え
ば、最小或いは最大印画レベルを越えた分が丸め込めら
れる。この丸め込まれた分は無視される。或いは、第2
の対処方法のように、上記第1の処理方法で丸め込んだ
分が、周囲画素に再配分される。
【0117】その後、ステップS27では上記RAM7
に読み込んだ入力画像データが全てディザ化したか否か
の判断が行われ、ディザ化していないと判断された場合
にはステップS22に戻り、ディザ化されたと判断され
た場合にはステップS28に進む。当該ステップS28
では、ディザ化した画像データがRAM7上の別の場所
に保存され、次のステップS29では1ページ分の画像
データについて上述の処理が終了したか否かの判断が行
われる。このステップS29において処理が終了してい
ないと判断された場合にはステップS20に戻り、処理
が終了したと判断された場合には当該ディザ処理の全体
の処理が終了する。
【0118】次に、上記プリンタ装置の実際の駆動部分
の構成について、図9及び図10を用いて説明する。
【0119】図9には、ヘッド駆動型プリンタの一例と
していわゆるシリアル型のプリンタ装置の構成を示す。
この図9において、被印刷物としてのプリント紙62は
ドラム63の軸方向に平行に設けられた紙圧着ローラ7
1により、ドラム63に圧着保持されている。
【0120】ドラム63の外周には送りネジ64がドラ
ム軸方向に平行に設けられており、送りネジ64にはプ
リントヘッド部61が保持されている。そして、送りネ
ジ64の回転によってプリントヘッド部61が軸方向に
移動するようになっている。ここで、プリントヘッド部
61には、各色に対応したプリントヘッド21が並行し
て設けられている。
【0121】また、ドラム63はプーリ65、ベルト6
6、プーリ67を介してモータ68により回転駆動され
る。さらに、送りネジ64及びモータ68の回転とプリ
ントヘッド61の駆動は駆動制御部69により制御さ
れ、この駆動制御部69は印画データ及び制御信号生成
部70からの印画データ及び制御信号に基づいて制御さ
れる。
【0122】上記の構成においては、プリントヘッド部
61が移動して1行分の印画を行うと、ドラム63を1
行分だけ回転させて次の行の印画が行われる。プリント
ヘッド部61の移動は、同一方向の場合と往復方向の場
合とがある。
【0123】また、図10には、ライン型のプリンタ装
置の駆動部分の構成例を示している。なお、この図10
において図9と同一の構成要素には同じ指示符号を付し
てその説明は省略する。
【0124】この図10の場合は、図9に示したシリア
ル型のヘッド及び送りネジの代わりに多数のヘッドがラ
イン状に配置されたラインヘッド72が軸方向に固定し
て設けられている。ここで、プリントヘッド部72に
は、各色に対応したプリントヘッド21が並行して多数
組設けられており、各組毎に1画素のドット形成がなさ
れる。
【0125】この構成では、ラインヘッド72で1行分
の印画が同時に行われ、印画が完了するとドラム63を
1行分だけ回転させて次の行の印画が行われる。この場
合、全ラインを一括して印画したり、複数ブロックに分
割したり、1行おきに交互に印字する方法も考えられ
る。
【0126】
【発明の効果】本発明のプリンタ装置によれば、余剰な
希釈液の吐出が抑止されてトーンジャンプや疑似輪郭の
発生が抑えられ、印画速度が向上するとともに高品質の
印画を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態におけるのプリンタ装置の概略構
成を示すブロック回路図である。
【図2】インク溶液と希釈液の2液混合型のプリントヘ
ッドの断面図である。
【図3】図2のプリントヘッドのノズル近傍の拡大図で
ある。
【図4】2液混合型のプリントヘッドの動作を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図5】多濃度インク混合型インクドット濃度変調方法
を採用したプリントヘッドにおける光学濃度の印加電圧
との関係を示す図である。
【図6】上記プリンタ装置における動作のフローチャー
トである。
【図7】誤差拡散法についての説明に用いる図である。
【図8】ディザ制御動作のフローチャートである。
【図9】シリアル型のインクジェットプリンタ装置の全
体構成を示す図である。
【図10】ライン型のインクジェットプリンタ装置の全
体構成を示す図である。
【符号の説明】
4 データ入力インターフェイス部 5 CPU 7 RAM 8 CPUシステムバス 11 D/A変換部 12 吐出振動子ドライブ部 13 プリントヘッド変調部 14 プリントヘッド吐出部 15 吐出振動子ドライブ部 16 タイミング制御部 17 モータ制御部 18 モータドライブ部 19 モータ部 20 ヘッド位置検出センサ 21 プリントヘッド 22 停止手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力室内に導入された付着媒体を加圧す
    ることにより当該圧力室に連通するノズルから付着媒体
    を吐出させるプリントヘッドを有し、当該付着媒体を記
    録媒体上に付着させて当該記録媒体上に中間調の印画を
    行うプリンタ装置であって、 上記付着媒体は、印画データ信号に応じて定量したイン
    クと当該インクの希釈液とを混合した混合液であり、 各色の上記付着媒体に対応して設けられ、それぞれ各付
    着媒体を吐出させる各プリントヘッドと、 上記印画データ信号が、ある1つ以上のプリントヘッド
    におけるインクの吐出量を所定の閾値以下に規定すると
    ともに、他のプリントヘッドにおけるインクの吐出量を
    上記閾値より大値に規定した場合に、上記ある1つ以上
    のプリントヘッドにおけるインクの吐出が停止されるこ
    とに対応してその希釈液の吐出を停止させる停止手段と
    を備えることを特徴とするプリンタ装置。
  2. 【請求項2】 多諧調誤差拡散法を用いて印画データ信
    号を作製することを特徴とする請求項1記載のプリンタ
    装置。
JP8025142A 1996-02-13 1996-02-13 プリンタ装置 Withdrawn JPH09216383A (ja)

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