JPH09213295A - 電池用セパレータ - Google Patents

電池用セパレータ

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JPH09213295A
JPH09213295A JP8017523A JP1752396A JPH09213295A JP H09213295 A JPH09213295 A JP H09213295A JP 8017523 A JP8017523 A JP 8017523A JP 1752396 A JP1752396 A JP 1752396A JP H09213295 A JPH09213295 A JP H09213295A
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JP
Japan
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battery
temperature
polypropylene
battery separator
polyethylene
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Application number
JP8017523A
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English (en)
Inventor
Yutaka Kishii
豊 岸井
Hiroyuki Higuchi
浩之 樋口
Yoshinobu Watanabe
義宣 渡辺
Soji Nishiyama
総治 西山
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常時での低い電気抵抗および良好なSD特
性を備え、さらに耐圧縮性に優れる電池用セパレータを
提供する。 【解決手段】 MI0.2のポリプロピレンと高密度ポ
リエチレンとを6対4の重量比で溶融混合し、Tダイ押
出機により厚さ38μmの長尺フィルムに成形する。つ
ぎに、このフィルムと厚さ50μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムとを重ね合わせ、これを熱ロールを
用い、150℃で1分間、125℃で1分間の熱処理を
行う。そして、温度25℃で長手方向に延伸率が100
%になるように低温延伸し、更に温度95℃で同方向に
延伸率が160%になるように高温延伸して多孔質化す
る。上記延伸後、ヒートセットを行い、電池用セパレー
タを得る。この電池用セパレータは、SD特性が良好
で、通常時の電気抵抗も低く、耐圧縮性にも優れるもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池内部におい
て、電極間に配置されてこれらを隔離するのに使用され
る電池用セパレータに関するものであり、詳しくは、リ
チウム二次電池に適する電池用セパレータに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子機器等の形態や種類に応
じ、様々な電池が使用されている。そして、この電池に
用いられる電池用セパレータも様々な種類のものがある
が、多孔質フィルム製の電池用セパレータが汎用されて
いる。この電池用セパレータは、多孔質であることによ
りイオンの透過性を確保するものである。
【0003】また、最近、携帯電話やノート型パソコン
等の需要が増大し、これらの電源として、高エネルギー
密度、高起電力および自己放電が低いという理由からリ
チウム二次電池が注目されている。
【0004】リチウム二次電池の負極としては、金属リ
チウムを使用したものが知られている。しかし、金属リ
チウムを使用すると過充電などで生成したデンドライド
が、負極近傍に位置する電池用セパレータを突き破り、
この結果、電池の内部短絡が発生するおそれがある。こ
の問題を解決するために、リチウムイオンをその間に挟
み込む(インターカレーション)能力を有するカーボン
やグラファイト等の層状物を負極に使用したリチウム二
次電池が提案され、一部で実用化されている。このよう
にすると、リチウム二次電池の負極においてデンドライ
ドの生成が抑制される。
【0005】他方、リチウム二次電池の正極としても、
種々の材料が提案され、例えば、コバルト酸リチウム、
ニッケル酸リチウムおよびマンガン酸リチウム等が知ら
れている。
【0006】このように、リチウム二次電池の電極の特
性から、この間に配置される電池用セパレータに対し、
通常時の電気抵抗が低いことや厚みおよび性質にバラツ
キがないこと等の電池用セパレータに求められる一般的
特性に加え、破断強度等の機械的強度が充分に高いこと
が求められている。
【0007】また、リチウム二次電池においては、外部
短絡等により異常電流が流れると電池内部温度が著しく
上昇するおそれがある。このため、リチウム二次電池の
安全性の確保のために、これに使用される電池用セパレ
ータに対して、さらにシャットダウン特性(以下「SD
特性」という)が必須とされている。
【0008】上記SD特性は、電池内部温度が異常に上
昇した場合、所定の温度で電池反応を停止させ、それ以
上の温度の上昇を防止する機能である。
【0009】例えば、上記多孔質フィルム製の電池用セ
パレータでは、所定の温度まで電池内部温度が上昇する
と、上記フィルムが部分的に溶融して無孔質化すること
により、SD特性が発現する。すなわち、無孔質化する
と、イオン透過が遮断されて電気抵抗が急激に増加して
電池反応をストップし、発熱しなくなるのである。そし
て、上記電気抵抗が急激に増加する温度をSD開始温度
という。また、電池内部温度の上昇がつづいた場合、電
池用セパレータ全体が溶融しフィルム形状を維持できな
くなるが、このようになると電池の内部短絡が発生す
る。このため、電池用セパレータ全体の溶融開始温度を
耐熱温度といい、この耐熱温度が高く、しかもこれとS
D開始温度との差が大きい程、電池用セパレータの安全
性が優れているといえる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような、通常時の
低電気抵抗性、厚みおよび性質の均一性、高い機械的強
度およびSD特性を備える電池用セパレータとして、例
えば、ポリエチレンとポリプロピレンとを必須成分とす
る多孔質フィルム製の電池用セパレータが提案されてい
る(特開平4−206257号公報)。
【0011】しかしながら、この電池用セパレータは、
耐圧縮性が充分でないという問題がある。
【0012】先に述べたように、デンドライド生成防止
のために、リチウム二次電池の負極にグラファイト等の
炭素質材料を使用すると、充電時において、挟み込まれ
た(インターカレーションされた)リチウムイオンによ
り負極が膨脹することが知られている。また放電時に
は、正極の層間に挟み込まれた(インターカレーション
された)リチウムにより、正極が膨脹することが知られ
ている。すなわち、このようなリチウム二次電池では、
充放電を繰り返すことにより、電池用セパレータが極材
により圧迫され、サイクル特性に悪影響を及ぼすことと
なる。また、過充電や過放電の状態では、極材による電
池用セパレータの圧縮が起こり、これにより電池の内部
短絡が生じるおそれがある。
【0013】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、通常時の低電気抵抗性および良好なSD特性を
備え、さらに優れた耐圧縮性を有する電池用セパレータ
の提供をその目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電池用セパレータは、多孔質フィルム製の
電池用セパレータであって、前記多孔質フィルムの組成
が、ポリエチレンとメルトインデックス0.5以下のポ
リプロピレンとを必須成分とし、前記ポリエチレンおよ
び前記ポリプロピレンの合計重量に対する前記ポリプロ
ピレンの割合が10〜90重量%であるという構成をと
る。
【0015】すなわち、本発明は、ポリプロピレンとポ
リエチレンとを必須成分とする多孔質フィルムにおい
て、上記ポリプロピレンの物性(メルトインデックス)
および含有割合を特定することを特徴とするものであ
る。このようにすると、SD特性をはじめとする一般的
要求特性を阻害することなく、耐圧縮性が優れるように
なる。
【0016】さらに、本発明の電池用セパレータは、上
記課題が解決されるだけでなく、シワ等が無く外観が良
好であるという優れた性質をも備えるものである。
【0017】なお、上記メルトインデックスは、JIS
K 7210に規定される方法により測定されるもの
である。
【0018】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の電池用セパレー
タを具体的に説明する。
【0019】上記ポリプロピレンは、メルトインデック
ス(以下「MI」という)が0.5以下である必要があ
る。すなわち、MIが0.5を超えると電池用セパレー
タの耐圧縮性が不充分となるからである。また、このM
Iの好適範囲は、0.2〜0.4である。MIが0.2
未満であると、電池用セパレータのSD特性が不充分と
なる傾向がある。これは、電池用セパレータ製造の際、
MIが0.2未満のポリプロピレンを使用すると、フィ
ルム成形性が悪くなるという製造上の問題が生じるおそ
れがあるからである。
【0020】また、上記ポリプロピレンの種類として
は、例えば、アイソタクチックポリプロピレン、アタク
チックポリプロピレン等があげられ、このなかで、機械
的強度が高いという理由からアイソタクチックポリプロ
ピレンが好ましい。
【0021】上記ポリエチレンは、主として、電池内部
温度が異常上昇した場合に溶融して本発明の電池用セパ
レータを無孔質化する働きをするものである。本発明に
使用するポリエチレンは、特に限定されないが、SD開
始温度の点から、高密度ポリエチレンが好ましい。
【0022】そして、本発明にかかる多孔質フィルムに
おいて、上記ポリエチレンおよびポリプロピレンの割合
は、上記ポリプロピレンが上記両者の合計重量に対し1
0〜90重量%の範囲になるように設定される。すなわ
ち、上記ポリプロピレンの割合が10重量%未満では、
電池用セパレータのフィルム形状が維持されなくなり、
耐熱温度も不充分なものとなる。これとは逆に、上記ポ
リプロピレンの割合が90重量%を超えると、相対的に
上記ポリエチレンの割合が少なくなり、電池内部温度が
異常上昇しても孔が十分に塞がらず、SD特性に劣るよ
うになる。
【0023】そして、本発明の電池用セパレータの多孔
質フィルムにおいて、上記二つの必須成分の他に、これ
らの機能を害しない範囲において、他の成分を含有して
もよい。この他の成分としては、例えば、低密度ポリエ
チレン、直鎖状低密度ポリエチレン、4−メチルペンテ
ン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリアセタールがあげられる。
【0024】本発明の電池用セパレータの厚みは、通
常、10〜100μm、好ましくは15〜50μm、特
に好ましくは20〜40μmである。
【0025】また、本発明の電池用セパレータの多孔の
程度は、ガーレー値を指標にして、100〜2000秒
/100ccの範囲であることが好ましい。このガーレ
ー値は、JIS P 8117に準じて測定することが
できる。そして、ガーレー値が100秒/100cc
(下限)未満であると、SD時の孔閉塞が不充分となる
おそれがある。これとは逆に、2000秒/100cc
(上限)を超えると、イオン透過性が不充分となり、通
常時での電気抵抗が高くなる傾向がある。なお、ガーレ
ー値の特に好ましい範囲は500〜1000秒/100
ccである。
【0026】また、本発明の電池用セパレータは、耐圧
縮性に優れることを特徴の一つとしているが、この耐圧
縮性を測定する手法として、突き刺し強度を使用でき
る。この突き刺し強度は、例えば、圧縮試験機に針を取
り付け、、これにより電池用セパレータを突き破り、そ
の時の最大加重(貫通する力)を測定することにより、
測定することができる。そして、本発明の電池用セパレ
ータの突き刺し強度は、通常300gf以上であり、好
ましくは400gf以上である。すなわち、300gf
以下だと、電池用セパレータのサイクル寿命が短くなる
等の傾向がある。
【0027】本発明の電池用セパレータは、通常時(温
度30℃)の電気抵抗が、0.5〜2.0(Ω・c
2 )の範囲であり、SD開始温度が110〜140℃
であり、耐熱温度が150℃以上であることが好まし
い。また。SD機能が発現した際には、電池用セパレー
タの電気抵抗が,通常時より急激に増加する必要がある
が、具体的には、135℃での電気抵抗が、100Ω・
cm2 以上であることが好ましい。
【0028】また、本発明において、電池用セパレータ
の形態としては、上記ポリプロピレンとポリエチレンと
を必須成分とする多孔質フィルム単層からなるものの
他、これと他の多孔質フィルムとが積層された積層構造
のものであってもよい。上記他の多孔質フィルムとして
は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラ
フルオロエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリビニ
リデンフルオライド、ポリスルフォン、ポリイミド等か
ら形成されたものがあげられ、このなかでも、耐熱性お
よび化学的安定性の理由から、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリビニリデンフルオライドから形成されたもの
が好ましい。
【0029】つぎに、本発明の電池用セパレータの製造
方法について説明する。本発明の電池用セパレータは、
例えば、MI0.5以下のポリプロピレンとポリエチレ
ンとを混合して樹脂組成物を調製してこれをフィルム状
に成形し、ついでこのフィルムを延伸法により多孔質化
することにより作製できる。
【0030】すなわち、まず、上記ポリプロピレンとポ
リエチレンとを前述の所定割合で配合して混合し樹脂組
成物を調製するが、この配合の際に、必要に応じ、前述
の他の成分や、界面活性剤、老化防止剤、可塑剤、難燃
剤、着色剤等の添加剤を適量配合してもよい。また、上
記混合は、例えば、ヘンシェルミキサーを用いてのドラ
イブレンドで行うことができる。
【0031】ついで、この樹脂組成物をフィルム状に成
形し、フィルムを作製する。この成形は、例えば、熱可
塑性樹脂のフィルム成形法であるTダイ式押出法やイン
フレーション法等により行うことができる。また、成形
条件は、成形法の種類に応じ適宜決定されるが、例え
ば、ドラフト比が、通常、20以上好ましくは50以上
であり、フィルムの引取速度が、通常、5m/分〜20
0m/分、好ましくは10m/分〜100m/分であ
る。なお、上記ドラフト比(D)は、フィルムの引取速
度(V2)をダイスから押し出される樹脂の線速度(V
1)で除した値であり、下記式(数1)で表されるもの
である。
【0032】
【数1】
【0033】そして、上記フィルムに対し、以下に示す
熱処理および延伸処理を行えばよい。
【0034】上記熱処理は、フィルムの結晶性の向上等
を目的として行われるものである。この熱処理の温度
は、通常100〜170℃、好ましくは120〜150
℃である。また、熱処理に要する時間は、上記ポリプロ
ピレンとポリエチレンの割合や、熱処理温度などに応じ
て設定されるが、通常、約2秒〜50時間、好ましくは
10秒〜24時間である。
【0035】このようにして熱処理した後、これを延伸
することにより、多孔質化処理を行う。この延伸法とし
ては、低温で延伸した後、高温で延伸する2段階延伸法
を適用することが好ましい。
【0036】すなわち、まず、フィルムに対し、1軸方
向で低温延伸を行う。このときの温度は、通常、−20
〜60℃である。すなわち、−20℃未満で温度が低す
ぎると延伸中にフィルムの破断を生じやすく、逆に60
℃を超え高すぎると多孔質化し難い。延伸の作業性の点
から温度を−20〜55℃とするのが好ましい。この延
伸は、例えば、ロール式延伸、テンター式延伸などによ
り行うことができる。
【0037】そして、このときの延伸率は限定されるも
のではないが、通常20〜400%好ましくは50〜3
00%とされる。なお、この延伸率[M1(%)]は下
記式(数2)によって表されるものであり、この式(数
2)におけるL0は低温延伸前の寸法であり、L1は低
温延伸後の寸法である。
【0038】
【数2】
【0039】そして、上記低温延伸に続き、高温延伸を
行う。すなわち、上記フィルムに対し、60℃〜ポリエ
チレンの融点以下の温度範囲で1軸あるいは2軸延伸を
行う。なお、高温延伸時の延伸率は通常約10〜500
%である。この延伸率[M2(%)]は下記式(数3)
により表される。この式(数3)におけるL2は高温延
伸後の寸法、L1は低温延伸後の寸法(即ち、高温延伸
前の寸法)である。
【0040】
【数3】
【0041】つぎに、この延伸に続き、ヒートセットを
行うことが好ましい。これは、延伸法により多孔質化を
行った場合は、多孔質フィルムに延伸歪みが残留するこ
とから、これを除去するためである。このヒートセット
は、通常、得られた多孔質フィルムを延伸温度〜ポリエ
チレンの融点以下の温度の範囲で、延伸後のフィルムの
長さの約10%〜35%減少させた状態で時間1〜30
分で一定時間保持することにより行われる。
【0042】このようにして、フィルムを多孔質化し、
本発明の電池用セパレータを作製することができる。
【0043】
【実施例】つぎに、実施例について比較例と併せて説明
する。
【0044】
【実施例1】融点173℃でMI0.2のアイソタクチ
ックポリプロピレンと、融点133℃でMI2.0の高
密度ポリエチレンを6対4(重量比)で溶融混合し、T
ダイ押出機により厚さ38μmの長尺フィルムに成形し
た。この成形条件はダイス温度250℃、Tダイリップ
間隔1mm、引取速度12m/分、ドラフト比30とし
た。
【0045】つぎに、このフィルムを熱ロールを用い、
155℃で1分間、125℃で1分間の順序で熱処理を
行った。
【0046】上記熱処理後、温度25℃で長手方向に延
伸率が100%になるように低温延伸し、更に温度95
℃で同方向に延伸率が160%になるように高温延伸し
た。
【0047】そして、上記延伸後、105℃の温度で延
伸方向の寸法を延伸状態のフィルム長さを基準に20%
収縮させ、さらに延伸方向の寸法を規制して同温度でヒ
ートセットすることにより、電池用セパレータを得た。
【0048】
【実施例2】融点170℃でMI0.5のアイソタクチ
ックポリプロピレンと、融点133℃でMI2.0の高
密度ポリエチレンを6対4(重量比)で溶融混合し、T
ダイ押出機により厚さ37μmの長尺フィルムに成形し
た。なお、成形条件はダイス温度250℃、Tダイリッ
プ間隔1mm、引取速度30m/分、ドラフト比30と
した。
【0049】つぎに、このフィルムを熱ロールを用い、
150℃で1分間、125℃で1分間の順序で熱処理を
行った。
【0050】上記熱処理後、温度25℃で長手方向に延
伸率が100%になるように低温延伸し、さらに温度9
5℃で同方向に延伸率が160%になるように高温延伸
した。
【0051】そして、上記延伸後、105℃の温度にて
延伸方向の寸法を延伸状態のフィルム長さを基準に20
%収縮させ、さらに延伸方向の寸法を規制して同温度で
ヒートセットすることにより、電池用セパレータを得
た。
【0052】
【実施例3】融点173℃でMI0.2のアイソタクチ
ックポリプロピレンと、融点133℃でMI2.0の高
密度ポリエチレンを1対9(重量比)で溶融混合した。
この他は、実施例1と同様にして電池用セパレータを作
製した。
【0053】
【実施例4】融点173℃でMI0.2のアイソタクチ
ックポリプロピレンと、融点133℃でMI2.0の高
密度ポリエチレンを9対1(重量比)で溶融混合した。
この他は、実施例1と同様にして電池用セパレータを作
製した。
【0054】
【比較例1】融点168℃でMI2.0のアイソタクチ
ックポリプロピレンと、融点133℃でMI2.0の高
密度ポリエチレンを6対4(重量比)で溶融混合し、T
ダイ押出機により厚さ35μmの長尺フィルムに成形し
た。なお、成形条件はダイス温度230℃、Tダイリッ
プ間隔1mm、引取速度20m/分、ドラフト比40と
した。
【0055】つぎに、このフィルムを熱ロールを用い、
150℃で1分間、125℃で1分間の順序で熱処理を
行った。
【0056】上記熱処理後、温度25℃で長手方向に延
伸率が100%になるように低温延伸し、さらに温度9
5℃で同方向に延伸率が160%になるように高温延伸
した。
【0057】そして、上記延伸後、105℃の温度にて
延伸方向の寸法を延伸状態のフィルム長さを基準に20
%収縮させ、さらに延伸方向の寸法を規制して同温度で
ヒートセットすることにより、電池用セパレータを得
た。
【0058】このようにして得られた、実施例1〜4お
よび比較例1の電池用セパレータについて、ガーレー
値,突き刺し強度、SD特性を調べた。これらの結果
を、下記の表1に示す。なお、これらの測定は、下記に
示す方法により行った。また、メルトインデックスおよ
び融点の測定方法も併せて下記に示す。
【0059】(メルトインデックス)JIS K 72
10に規定される方法により測定した。
【0060】(融点)ポリプロピレンあるいはポリエチ
レンを温度230℃で5分間加熱して溶融させた後、5
℃/分の速度で25℃まで冷却する。次いで、5℃/分
の速度で昇温させ、その際の吸熱ピーク時の温度を融点
とする。なお、吸熱ピークの測定にはセイコー電子工業
社製のDSC200を用いた。
【0061】(ガーレー値)ガーレー式デンソメーター
(安田精機社製、NO.323,オートデジタルタイマ
ー式)を使用して測定した。先に述べたように、ガーレ
ー値は通気性を示し、電池用セパレータの通常時の電気
抵抗の指標となるものである。
【0062】(SD特性)図1に示すような、電気抵抗
測定セルを用いてSD特性を調べた。図示のように、こ
の電気抵抗測定セルは、その略中央に電池用セパレータ
2が配置され、この両面(図面において左右)のそれぞ
れに白金電極(直径20mm)1が対向態で配置されて
いる。そして、これら白金電極1のそれぞれの電池用セ
パレータ2と接していない側にはPP製不織布5を介し
てポリテトラフルオロエチレン製の板4がセル全体を締
め付ける状態で配置されている。また、装置の上下に
は、シリコーンゴム製のパッキン3がセルを封止する状
態で配置されている。
【0063】上記PP製不織布5には、電解液が含浸さ
れており、これは、プロピレンカーボネートとジメトキ
シメタンを同重量ずつ混合し、これにLiBF4 を1m
ol/1の濃度になるように溶解させたものである。な
お、図示していないが、白金板電極1には、抵抗計およ
び熱電対が接続されている。
【0064】この電気抵抗測定セルを乾燥器中にセット
し、3〜5℃/分の速度で昇温させ、各温度におけ電池
用セパレータ1枚あたりの電気抵抗値を測定した。この
電気抵抗値は、国産電機工業社製のLCRメーターKC
−532型を用い、1KHzの交流抵抗で測定した。そ
して、電気抵抗が15Ω・cm2 になったときの温度を
SD開始温度とした。
【0065】(突き刺し強度)直径1.0mmの針をカ
トーテック社製ハンディ圧縮試験機に取り付け、直径1
1.3mmのホルダーに電池用セパレータを挟み、押し
込み速度2mm/秒で貫通する力を測定した。
【0066】
【表1】
【0067】上記表1から、実施例1,2の電池用セパ
レータは、SD開始温度が130℃付近であり、またS
D開始後の電気抵抗も1000(Ω・cm2 )以上とな
り、この高い電気抵抗を155℃以上も維持した。ま
た、上記表1から、これら実施例1,2の電池用セパレ
ータは、ガーレー値が低く、通常時での電気抵抗が充分
低いことがわかる。そして、突き刺し強度が、実施例1
が410gfであり、実施例2が380gfと、共に高
い値を示し、このことから、これら実施例1,2の電池
用セパレータは、耐圧縮性に優れることがわかる。ま
た、ポリプロピレンの割合が10重量%である実施例3
の電池用セパレータは、SD開始温度が127℃で、ま
たSD開始後の電気抵抗も1000(Ω・cm2 )以上
となり、耐熱温度も、170℃と充分高かった。また、
実施例3の電池用セパレータは、ガーレー値が880
(秒/100cc)で、通常時での電気抵抗が充分低
く、さらに、突き刺し強度が、330gfであり、耐圧
縮性も実用上問題のない水準であった。そして、ポリプ
ロピレンの割合が90重量%である実施例4の電池用セ
パレータは、SD開始温度が127℃で充分低く、耐熱
温度も、175℃であった。また、実施例4の電池用セ
パレータは、ガーレー値が650(秒/100cc)
で、通常時での電気抵抗が充分低く、さらに、突き刺し
強度が、460gfであり、耐圧縮性に優れていた。
【0068】これに対し、比較例1の電池用セパレータ
は、SD特性およびガーレー値については、特に問題が
なかったが、突き刺し強度が250gfと低く、耐圧縮
性に劣っていた。
【0069】
【発明の効果】以上のように、本発明の電池用セパレー
タは、通常時の低電気抵抗性および良好なSD特性を備
え、さらに優れた耐圧縮性を有するものである。このた
め、例えば、本発明の電池用セパレータをリチウム二次
電池に使用すれば、通常時での電気抵抗が低いことか
ら、リチウム二次電池の高機能を充分に発揮させること
ができるようになり、またSD特性が優れることから、
充分な安全性も確保できるようになる。さらに、耐圧縮
性に優れることから、リチウム二次電池のサイクル特性
の向上と内部短絡の発生を低減できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気抵抗測定セルの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 白金電極 2 電池用セパレータ 3 シリコーンゴム製パッキン 4 ポリテトラフルオロエチレン製の板 5 ポリプロピレン製不織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西山 総治 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質フィルム製の電池用セパレータで
    あって、前記多孔質フィルムの組成が、ポリエチレンと
    メルトインデックス0.5以下のポリプロピレンとを必
    須成分とし、前記ポリエチレンおよび前記ポリプロピレ
    ンの合計重量に対する前記ポリプロピレンの割合が10
    〜90重量%であることを特徴とする電池用セパレー
    タ。
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