JPH09211843A - 感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性平版印刷版

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JPH09211843A
JPH09211843A JP2233196A JP2233196A JPH09211843A JP H09211843 A JPH09211843 A JP H09211843A JP 2233196 A JP2233196 A JP 2233196A JP 2233196 A JP2233196 A JP 2233196A JP H09211843 A JPH09211843 A JP H09211843A
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photosensitive
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Koichiro Aono
小一郎 青野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷版の端部に対応する印刷紙面に汚れが発
生しない平版印刷版を得ることができる感光性平版印刷
版を提供すること。 【解決手段】 親水性表面を有するアルミニウム支持体
上に感光層が設けられている感光性平版印刷版におい
て、該アルミニウム支持体の対向する2辺もしくは4辺
の感光層面の側面に有機金属化合物あるいは無機金属化
合物を加水分解及び重縮合させて得られた金属酸化物か
らなる親水性の被覆層を設けたことを特徴とする感光性
平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感光性平版印刷版に
関し、更に詳しくは、端部に汚れが発生することのない
平版印刷版を得ることができる感光性平版印刷版に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム板を支持体とする感光性平
版印刷版は、市販され広く用いられている。かかる感光
性平版印刷版を製造する方法としては、一般にシート状
あるいはコイル状のアルミニウム板に砂目立て、陽極酸
化、化成処理などの種々の表面処理を単独又は適宜組み
合わせて施し、次いで感光液を塗布、乾燥してから所望
のサイズに裁断する方法が採られている。このような感
光性平版印刷版を画像露光及び現像等の処理をして得ら
れた印刷版を用いて印刷する場合、通常の枚葉印刷機に
より印刷版のサイズよりも小さい紙に印刷するときのよ
うに印刷版の端部に相当する部分が印刷面とならない場
合には問題はないが、新聞印刷のような輪転機を用いて
ロール状の紙に連続して印刷する場合には、印刷版の端
部となる部分が印刷面となってしまう為、端部に付着し
たインクも紙に印刷されて汚れとなり、印刷物の商品価
値を著しく損ねていた。かかる印刷版の端部の汚れを防
止する方法として、例えば特公昭57−46754号公
報には、アルミニウム支持体の端面を、アルミニウム表
面に対してなす角θが10〜45°となるように切削す
る方法が開示されているが、1万枚以上印刷すると端部
にインキが蓄積され汚れが発生してくる。また、特公昭
62−61946号公報には、アルミニウム支持体の端
面を不感脂化処理しておく方法、特開昭63−2564
95号公報には、アルミニウム支持体の印刷版の端面を
予め親水化処理しておく方法が開示されているが、まだ
不十分であり、よりいっそうの改善が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、端部に汚れ
が発生することのない平版印刷版を得ることができる改
良された感光性平版印刷版を提供することを目的とす
る。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明の上記目的は、親
水性表面を有するアルミニウム支持体上に感光層が設け
られている感光性平版印刷版において、該アルミニウム
支持体の対向する2辺もしくは4辺の感光層面の側面
に、有機金属化合物あるいは無機金属化合物を加水分解
及び重縮合させて得られる金属酸化物からなる親水性の
被覆層を設けたことを特徴とする感光性平版印刷版によ
り達成できる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳細に説明する。
まず、シート状あるいはコイル状のアルミニウム板を種
々の方法で脱脂洗浄し、種々の方法で砂目立てし、次い
で必要に応じ残渣を除去し、陽極酸化処理、親水化処理
を行ない、感光液を塗布し乾燥する。その後、所望の印
刷機に合ったサイズにスリッター又はギロチン等で裁断
した後、アルミニウム支持体の対向する2辺(印刷時に
紙と接するアルミニウム支持体の端面に相当する側面)
もしくは4辺の感光層面の側面に、有機金属化合物ある
いは無機金属化合物を加水分解及び重縮合させて得られ
る金属酸化物(以下、「ゾル−ゲル法により得られる金
属酸化物」ともいう)からなる親水性の被覆層を設け
る。本発明で用いられる金属酸化物の被覆層は、有機金
属化合物あるいは無機金属化合物を水及び有機溶剤中
で、酸又はアルカリなどの触媒で加水分解及び重縮合反
応を起こさせたいわゆるゾル−ゲル反応液を、アルミニ
ウム支持体の対向する2辺もしくは4辺の感光層面の側
面に塗布、乾燥することにより得られる。
【0006】ここで用いる有機金属化合物あるいは無機
金属化合物としては、例えば、金属アルコキシド、金属
アセチルアセトネート、金属酢酸塩、金属シュウ酸塩、
金属硝酸塩、金属硫酸塩、金属炭酸塩、金属オキシ塩化
物、金属塩化物およびこれらを部分加水分解してオリゴ
マー化した縮合物が挙げられる。金属アルコキシドは、
一般式M(OR)n で表される(Mは金属元素、Rはア
ルキル基、nは金属元素の酸化数を示す)。その例とし
ては、Si(OCH3)4 、Si(OC2H5)4、Si(OC3H7)4、Si(OC
4H9)4、Al(OCH3)3 、Al(OC2H5)3、Al(OC3H7)3、Al(OC4H
9)3、B(OCH3)3、B(OC2H5)3 、B(OC3H7)3 、B(OC
4H9)3 、Ti(OCH3)4 、Ti(OC2H5)4、Ti(OC3H7)4、Ti(OC4
H9)4、Zr(OCH3)4 、Zr(OC2H5)4、Zr(OC3H7)4、Zr(OC
4H9)4などが用いられる。他にGe、Li、Na、Fe、Ga、M
g、P 、Sb、Sn、Ta、V などのアルコキシドが挙げられ
る。さらに、CH3Si(OCH3)3、C2H5Si(OCH3)3 、CH3Si(OC
2H5)3 、C2H5Si(OC2H5)3などのモノ置換珪素アルコキシ
ドも用いられる。
【0007】金属アセチルアセトネートの例としては、
Al(COCH2COCH3)3 、Ti(COCH2COCH3) 4 、などが挙げられ
る。金属シュウ酸塩の例としてはK2TiO(C2O4)2など、金
属硝酸塩の例としてはAl(NO3)3、ZrO(NO3)2 ・2H2Oなど
がある。金属硫酸塩の例としてはAl2(SO4)3 、(NH4)Al
(SO4)2 、KAl(SO4)2 、NaAl(SO4)2、金属オキシ塩化物
の例としてはSi2OCl6 、ZrOCl2、塩化物の例としてはAl
Cl3 、SiCl4 、ZrCl2 、TiCl4 などがある。
【0008】これらの有機金属化合物あるいは無機金属
化合物は単独、または二つ以上のものを組み合わせて用
いることができる。これらの有機金属化合物あるいは無
機金属化合物のなかでは金属アルコキシドが反応性に富
み、金属−酸素の結合からできた重合体を生成しやすく
好ましい。それらの内、Si(OCH3)4 、Si(OC2H5)4、Si(O
C3H7)4、Si(OC4H9)4、などの珪素のアルコキシ化合物が
安価で入手し易く、それから得られる金属酸化物の被覆
層が親水性に優れており特に好ましい。また、これらの
珪素のアルコキシ化合物を部分加水分解して縮合したオ
リゴマーも好ましい。この例としては、約40重量%の
SiO2を含有する平均5量体のエチルシリケートオリゴマ
ーが挙げられる。更に、上記の珪素のテトラアルコキシ
化合物の一個または二個のアルコキシ基をアルキル基や
反応性を持った基で置換したいわゆるシランカップリン
グ剤を併用するのも好ましい例として挙げられる。これ
に用いられるシランカップリング剤としては、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ(メ
タクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、β−
(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、メ
チルトリメトキシシランおよびメチルトリエトキシシラ
ンなどである。
【0009】他方、触媒としては有機、無機の酸および
アルカリが用いられる。その例としては、塩酸、硫酸、
亜硫酸、硝酸、亜硝酸、フッ酸、リン酸、亜リン酸など
の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、グリコー
ル酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、フ
ロロ酢酸、ブロモ酢酸、メトキシ酢酸、オキサロ酢酸、
クエン酸、シュウ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、フ
マル酸、マレイン酸、マロン酸、アスコルビン酸、安息
香酸、3,4−ジメトキシ安息香酸のような置換安息香
酸、フェノキシ酢酸、フタル酸、ピクリン酸、ニコチン
酸、ピコリン酸、ピラジン、ピラゾール、ジピコリン
酸、アジピン酸、p−トルイル酸、テレフタル酸、1,
4−シクロヘキセン−2,2−ジカルボン酸、エルカ
酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸な
どの有機酸、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水
酸化物、アンモニア、エタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミンなどのアルカリが挙げら
れる。他にスルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫
酸類、ホスホン酸類、およびリン酸エステル類など、具
体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼン
スルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、フェニルホス
ホン酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン
酸ジフェニルなどの有機酸も使用できる。これらの触媒
は単独または二種以上を組み合わせて用いることができ
る。触媒は原料の金属化合物に対して0.001〜10重
量%が好ましく、より好ましくは0.05〜5重量%の範
囲である。触媒量がこの範囲より少ないとゾルーゲル反
応の開始が遅くなり、この範囲より多いと反応が急速に
進み、不均一なゾル−ゲル粒子ができるためか、得られ
る被覆層は親水性が劣り端部に汚れが発生しやすくな
る。
【0010】ゾル−ゲル反応を開始させるには更に適量
の水が必要であり、その好ましい添加量は原料の金属化
合物を完全に加水分解するのに必要な水の量の0.05〜
50倍モルが好ましく、より好ましくは0.5〜30倍モ
ルである。水の量がこの範囲より少ないと加水分解が進
みにくく、この範囲より多いと原料が薄められるため
か、やはり反応が進みにくくなる。ゾル−ゲル反応液に
は更に溶媒が添加される。溶媒は原料の金属化合物を溶
解し、反応で生じたゾル−ゲル粒子を溶解または分散す
るものであればよく、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノールなどの低級アルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンなどのケトン
類が用いられる。また塗布面質の向上等の目的でエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコールおよびジプロピレング
リコールなどのグリコール類のモノまたはジアルキルエ
ーテルおよび酢酸エステルを用いることができる。これ
らの溶媒の中で水と混合可能な低級アルコール類が好ま
しい。ゾル−ゲル反応液は塗布するのに適した濃度に溶
媒が調製されるが、溶媒の全量を最初から反応液に加え
ると原料が希釈されるためか加水分解反応が進みにくく
なる。そこで溶媒の一部をゾル−ゲル反応液に加え、反
応が進んだ時点で残りの溶媒を加える方法が好ましい。
【0011】ゾル−ゲル反応は金属酸化物原料、水、溶
媒および触媒を混合することにより進む。反応の進行は
それらの種類、組成比および反応の温度、時間に依存
し、成膜後の膜質にも影響を与える。特に反応温度の影
響が大きいので、反応中温度制御することが好ましい。
ゾル−ゲル反応液には上述の必須成分に加えて、ゾル−
ゲル反応を適度に調整するために水酸基、アミノ基や活
性水素を分子内に含む化合物を添加してもよい。それら
の化合物としてはポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、それらのブロック共重合体、およびそ
れらのモノアルキルエーテルまたはモノアルキルアリー
ルエーテル、フェノールやクレゾールなどの各種フェノ
ール類、ポリビニルアルコールおよび他のビニルモノマ
ーとの共重合体、リンゴ酸、酒石酸などの水酸基を持つ
酸、脂肪族および芳香族アミン、ホルムアミドおよびジ
メチルホルムアミドなどが挙げられる。
【0012】また親水性の向上や皮膜性の改善のため
に、シリカ微粉末、コロイダルシリカ、メタノールシリ
カゾルおよび無水ホウ酸などが加えられる。更に、皮膜
性向上のため有機、無機の高分子化合物、可とう性を持
たせたり、滑り性を調整する目的で可塑剤、界面活性
剤、着色して塗布の有無の判別するために染料や顔料を
必要により添加できる。上述のごとき、ゾル−ゲル反応
液を感光層面の側面に塗布、乾燥するには、1枚ずつ塗
布していくこともできるが、多数枚(例えば1000
枚)の感光性平版印刷版を積み重ねた状態でその側面へ
塗布することが好ましい。この場合、例えば特公昭57
−23259号、特開昭57−99647号の各公報に
記載されているような合紙を挟んだ状態で塗布すること
も勿論可能である。また、スリッターで連続して裁断し
た後、直ちに本発明のゾル−ゲル反応液を含ませたモル
トンロール等により塗布する方法も好ましい。
【0013】ゾル−ゲル反応液の側面への塗布量は乾燥
重量で0.001〜50g/m2 、好ましくは0.01〜1
0g/m2 、より好ましくは0.05〜5g/m2 であ
る。0.001g/m2 未満の場合は、端部に汚れが発生
しやすくなる。50g/m2 より多い場合は、版と版と
がくっついて自動製版機で搬送不良が発生しやすい。さ
らに本発明は、親水性表面を有するアルミニウム支持体
上に感光層を設けられている感光性平版印刷版におい
て、該アルミニウム支持体の対向する2辺もしくは4辺
の端部が下面側に湾曲し、該湾曲した感光層面の側面、
又は端部が下面側に湾曲し湾曲辺の下面側に突出した端
部が下面と平行な平坦部を有する側面にゾル−ゲル法に
より得られる金属酸化物からなる親水性の被覆層を設け
ることによりよりいっそう改良される。
【0014】また、本発明は、親水性表面を有するアル
ミニウム支持体上に感光層が設けられている感光性平版
印刷版において、該アルミニウム支持体の対向する2辺
もしくは4辺の端部の感光層面側及び又は裏面側の角部
に直線状又は曲線状の切欠部を有する側面にゾル−ゲル
法により得られる金属酸化物からなる親水性の被覆層を
設けることによりいっそう改良される。具体的には、コ
イル状のアルミニウム板を種々の方法で脱脂洗浄し、種
々の方法で砂目立てし、次いで必要に応じ残渣を除去
し、陽極酸化処理、親水化処理を行ない、感光液を塗布
し乾燥する。その後、所望の印刷機に合ったサイズ(印
刷時に紙と接するアルミニウム支持体の端面に相当す
る)にスリットする際に、スリッターの上刃及び下刃の
形状、クリアランス等を変更することにより下面側に湾
曲させた形状、感光層面側及び又は裏面側の角部に切欠
部を有する形状を得ることができる。
【0015】本発明が適用できる感光性平版印刷版の感
光層には種々のものが含まれ、ジアゾ樹脂と疎水性樹脂
からなるネガ型感光性組成物、o−キノンジアジド化合
物とノボラック樹脂からなるポジ型感光性組成物、付加
重合性不飽和モノマー、光重合開始剤及びバインダーと
しての有機高分子化合物からなる光重合性組成物又は分
子中に−CH=CH−CO−結合を有し、光架橋反応を
起こす感光性樹脂を設けたものなどを挙げることができ
る。ネガ型感光性組成物の代表的なものとしては、ジア
ゾ樹脂と結合剤を含有するものが挙げられる。ジアゾ樹
脂は、芳香族ジアゾニウム塩と活性カルボニル基含有化
合物、例えばホルムアルデヒドとの縮合物で代表される
ジアゾ樹脂である。上記ジアゾ樹脂としては、例えば、
p−ジアゾジフェニルアミン類とホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒドなどのアルデヒドとの縮合物とヘキサフ
ルオロ燐酸塩またはテトラフルオロ硼酸塩との反応生成
物である有機溶媒可溶性ジアゾ樹脂無機塩や、特公昭4
7−1167号公報に記載されているような前記縮合物
とのスルホン酸塩類、例えばp−トルエンスルホン酸ま
たはその塩、プロピルナフタレンスルホン酸またはその
塩、ブチルナフタレンスルホン酸またはその塩、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸またはその塩、2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸またはそ
の塩との反応生成物である有機溶媒可溶性ジアゾ樹脂有
機塩が挙げられる。特に、特開昭59−78340号公
報記載の6量体以上を20モル%以上含んでいる高分子
量ジアゾ化合物が好ましい。
【0016】また、特開昭58−27141号公報に示
されているような3−メトキシ−4−ジアゾ−ジフェニ
ルアミンを4,4′−ビス−メトキシ−メチル−ジフェ
ニルエーテルで縮合させメシチレンスルホン酸塩とした
ものなども適当である。さらに、カルボキシル基、スル
ホン酸基、スルフィン酸基、リンの酸素酸基およびヒド
ロキシル基のうち少なくとも一つの基を有する芳香族化
合物と、ジアゾニウム化合物、好ましくは芳香族ジアゾ
ニウム化合物とを構造単位として含む共縮合体が望まし
い。結合剤として好ましいものは、酸含量0.1〜3.0 m
eq/g、好ましくは0.2〜2.0 meq/gであり、実質的
に水不溶性(すなわち、中性または酸性水溶液に不溶
性)で、皮膜形成性を有する有機高分子化合物である
が、アルカリ水溶液系現像液に溶解または膨潤すること
ができかつ前記の感光性ジアゾ樹脂の共存下で光硬化し
て上記現像液に不溶化または非膨潤化するものが好まし
い。尚、酸含量0.1 meq/g未満では現像が困難であ
り、3.0 meq/gを越えると現像時の画像強度が著しく
弱くなる。
【0017】特に好適な結合剤としてはアクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸またはマレイン酸を必須成分と
して含む共重合体、例えば特開昭50−118802号
公報に記載されている様な2−ヒドロキシエチルアクリ
レートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ア
クリロニトリルまたはメタクリロニトリル、アクリル酸
またはメタクリル酸および必要に応じて他の共重合可能
なモノマーとの多元共重合体、特開昭53−12090
3号公報に記載されている様な末端がヒドロキシ基であ
り、かつジカルボン酸エステル残基を含む基でエステル
化されたアクリル酸またはメタクリル酸、アクリル酸、
またはメタクリル酸および必要に応じて他の共重合可能
なモノマーとの多元共重合体、特開昭54−98614
号公報に記載されている様な芳香族性水酸基を末端に有
する単量体(例えばN−(4−ヒドロキシフェニル)メ
タクリルアミドなど)、アクリル酸またはメタクリル酸
および必要に応じて他の共重合可能なモノマーとの多元
共重合体、特開昭56−4144号公報に記載されてい
る様なアルキルアクリレート、アクリロニトリルまたは
メタクリロニトリルおよび不飽和カルボン酸よりなる多
元共重合体をあげることが出来る。この他、酸性ポリビ
ニルアルコール誘導体や酸性セルロース誘導体も有用で
ある。またポリビニルアセタールやポリウレタンをアル
カリ可溶化した特公昭54−19773号、特開昭57
−94747号、同60−182437号、同62−5
8242号、同62−123453号記載の結合剤も有
用である。さらに、特公平5−2227号公報に記載の
マレイミド基を側鎖に有する光網状化可能な重合体も有
用である。感光性平版印刷版の感光層におけるこれらの
ジアゾ樹脂と結合剤の含有量は、これら両者の総量を基
準にしてジアゾ樹脂3〜30重量%、結合剤は97〜7
0重量%が適当である。ジアゾ樹脂の含有量は少ない方
が感度は高いが3重量%より低下すると結合剤を光硬化
させるためには不十分となり現像時に光硬化膜が現像液
によって膨潤し膜が弱くなる。逆にジアゾ樹脂の含有量
が30重量%より多くなると感度が低くなり実用上難点
が出てくる。従って、より好ましい範囲はジアゾ樹脂5
〜25重量%で結合剤95〜75重量%である。
【0018】ポジ型感光性組成物の感光性化合物として
は、o−キノンジアジド化合物が挙げられ、その代表と
してo−ナフトキノンジアジド化合物が挙げられる。o
−ナフトキノンジアジド化合物としては、特公昭43−
28403号公報に記載されている1,2−ジアゾナフ
トキノンスルホン酸クロライドとピロガロール−アセト
ン樹脂とのエステルであるものが好ましい。その他の好
適なオルトキノンジアジド化合物としては、米国特許第
3,046,120号および同第3,188,210号明細書中
に記載されている1,2−ジアゾナフトキノン−5−ス
ルホン酸クロリドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂
とのエステルがあり、特開平2−96163号公報、特
開平2−96165号公報、特開平2−96761号公
報に記載されている1,2−ジアゾナフトキノン−4−
スルホン酸クロリドとフェノール−ホルムアルデヒド樹
脂とのエステルがある。その他の有用なo−ナフトキノ
ンジアジド化合物としては、数多くの特許に報告され、
知られているものが挙げられる。たとえば、特開昭47
−5303号、同48−63802号、同48−638
03号、同48−96575号、同49−38701
号、同48−13354号、特公昭37−18015
号、同41−11222号、同45−9610号、同4
9−17481号公報、米国特許第2,797,213号、
同第3,454,400号、同第3,544,323号、同第3,
573,917号、同第3,674,495号、同第3,785,
825号、英国特許第1,227,602号、同第1,251,
345号、同第1,267,005号、第1,329,888
号、第1,330,932号、ドイツ特許第854,890号
などの各明細書中に記載されているものをあげることが
できる。
【0019】またo−ナフトキノンジアジド化合物を用
いずにポジ型に作用する感光性化合物として、例えば特
公昭56−2696号に記載されているオルトニトロカ
ルビノールエステル基を有するポリマー化合物も本発明
に使用することができる。更に、光分解により酸を発生
する化合物と、酸により解離する−C−O−C基又は−
C−O−Si 基を有する化合物との組合せ系も本発明に
使用することができる。
【0020】例えば光分解により酸を発生する化合物と
アセタール又はO,N−アセタール化合物との組合せ
(特開昭48−89003号)、オルトエステル又はア
ミドアセタール化合物との組合せ(特開昭51−120
714号)、主鎖にアセタール又はケタール基を有する
ポリマーとの組合せ(特開昭53−133429号)、
エノールエーテル化合物との組合せ(特開昭55−12
995号)、N−アシルイミノ炭素化合物との組合せ
(特開昭55−126236号公報)、主鎖にオルトエ
ステル基を有するポリマーとの組合せ(特開昭56−1
7345号)、シリルエステル化合物との組合せ(特開
昭60−10247号)及びシリルエーテル化合物との
組合せ(特開昭60−37549号、特開昭60−12
1446号)などが挙げられる。
【0021】本発明に於ける感光性組成物に使用する感
光性物質としては、重合体主鎖又は側鎖に感光基として
−CH=CH−CO−を含むポリエステル類、ポリアミ
ド類、ポリカーボネート類のような感光性重合体を主成
分とするものも適している。例えば、特開昭55−40
415号に記載されているような、フェニレンジエチル
アクリレートと水素添加したビスフェノールA及びトリ
エチレングリコールとの縮合で得られる感光性ポリエス
テル、米国特許第2,956,878号に記載されているよ
うな、シンナミリデンマロン酸等の(2−プロペニリデ
ン)マロン酸化合物及び二官能性グリコール類から誘導
される感光性ポリエステル類等が挙げられる。
【0022】さらに本発明における感光性組成物に使用
する感光性物質としては、アジド基が直接又はカルボニ
ル基又はスルホニル基を介して芳香環に結合している芳
香族アジド化合物も挙げられる。例えば、米国特許第3,
096,311号に記載されているようなポリアジドスチ
レン、ポリビニル−p−アジドベンゾアート、ポリビニ
ル−p−アジドベンザール、特公昭45−9613号に
記載のアジドアリールスルファニルクロリドと不飽和炭
化水素系ポリマーとの反応生成物、又特公昭43−21
067号、同44−229号、同44−22954号お
よび同45−24915号に記載されているような、ス
ルホニルアジドやカルボニルアジドを持つポリマー等が
挙げられる。さらにまた、本発明における感光性組成物
に使用する感光性物質としては、付加重合性不飽和化合
物からなる光重合性組成物も使用することができる。ま
た電子写真方式の印刷版に用いられる感光性組成物も本
発明を適用できる。例えば、特開昭55−161250
号に記載の電子写真を利用した印刷用原板に用いられる
電子供与性化合物、フタロシアニン系顔料およびフェノ
ール樹脂からなる感光性組成物が挙げられる。
【0023】感光性組成物は上記塗布溶剤に溶解し、親
水性表面を有するアルミニウム支持体上に乾燥塗布重量
が0.3〜5.0g/m2 となる様に、好ましくは0.5〜3.
5g/m2 となる様に塗布し乾燥して、感光性平版印刷
版を得ることができる。塗布する際の感光性組成物の固
形分濃度は1.0〜50重量%が適当であり、好ましくは
2.0〜30重量%が適当である。支持体上に感光性組成
物を塗布する方法としては従来公知の方法、たとえばロ
ールコーティング、バーコーティング、スプレーコーテ
ィング、カーテンコーティング、回転塗布等の方法を用
いることができる。塗布された感光性組成物溶液は50
〜150℃で乾燥させるのが好ましい。乾燥方法は、始
め温度を低くして予備乾燥した後、高温で乾燥させても
良いし、直接高温度で乾燥させても良い。
【0024】支持体としては、アルミニウム及びアルミ
ニウム被覆された複合支持体が好ましく、さらに鉄を0.
1〜0.5重量%、ケイ素を0.03〜0.3重量%、銅を0.
001〜0.03重量%、更にチタンを0.002〜0.1重
量%含有する1Sアルミニウム板が好ましい。アルミニ
ウム材の表面は、保水性を高め、感光層との密着性を向
上させる目的で表面処理されていることが望ましい。ア
ルカリ好ましくは、1〜30重量%の水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム
等の水溶液に、20〜80℃の温度で5秒〜250秒間
浸漬してエッチングするのもよい。エッチング浴には、
アルミニウムイオンをアルカリの5分の1程度加えても
良い。ついで、10〜30重量%硝酸または硫酸水溶液
に20〜70℃の温度で5秒〜25秒間浸漬して、アル
カリエッチング後の中和及びスマット除去を行う。例え
ば、粗面化方法として、一般に公知のブラシ研磨法、ボ
ール研磨法、電解エッチング、化学的エッチング、液体
ホーニング、サンドブラスト等の方法およびこれらの組
合せが挙げられ、好ましくはブラシ研磨法、電解エッチ
ング、化学的エッチングおよび液体ホーニングが挙げら
れ、これらのうちで、特に電解エッチングの使用を含む
粗面化方法が好ましい。さらに、特開昭54−6390
2号公報に記載されているようにブラシ研磨した後、電
解エッチングする方法も好ましい。
【0025】また、電解エッチングの際に用いられる電
解浴としては、酸、アルカリまたはそれらの塩を含む水
溶液あるいは有機溶剤を含む水性溶液が用いられ、これ
らのうちで、特に塩酸、硝酸またはそれらの塩を含む電
解液が好ましい。ブラシ研磨はパミストン−水懸濁液と
ナイロンブラシとを用いるのが好ましく、平均表面粗さ
を0.25〜0.9μmとすることが好ましい。電解エッチ
ング処理に使用される電解液は塩酸、または硝酸の水溶
液であり、濃度は0.01〜3重量%の範囲で使用するこ
とが好ましく、0.05〜2.5重量%であれば更に好まし
い。また、この電解液には必要に応じて硝酸塩、塩化
物、モノアミン類、ジアミン類、アルデヒド類、リン
酸、クロム酸、ホウ酸、シュウ酸アンモニウム塩等の腐
蝕抑制材(または安定化剤)、砂目の均一化剤などを加
えることが出来る。また電解液中には、適当量(1〜1
0g/リットル)のアルミニウムイオンを含んでいても
よい。
【0026】電解エッチング処理は、通常10〜60℃
の電解液の温度で行なわれる。この際に使用される交流
電流は、正負の極性が交互に交換されたものであれば、
矩形波、台形波、正弦波いずれのものも用いることがで
き、通常の商用交流の単相及び三相交流電流を用いるこ
とができる。また電流密度は、5〜100A/dm2 で、
10〜300秒間処理することが望ましい。本発明にお
けるアルミニウム合金支持体の表面粗さは、電気量によ
って調整し、0.2〜0.8μmとする。
【0027】さらに、粗面化処理の施されたアルミニウ
ム板は、必要に応じて酸またはアルカリの水溶液にてデ
スマット処理される。このように砂目立てされたアルミ
ニウム合金は、10〜50重量%の熱硫酸(40〜60
℃)や希薄なアルカリ(水酸化ナトリウム等)により、
表面に付着したスマットの除去及びエッチング(好まし
くは0.01〜2.0g/m2 の範囲で)されるのが好まし
い。アルカリでスマットの除去及びエッチングした場合
は、引き続いて洗浄のため酸(硝酸または硫酸)に浸漬
して中和する。表面のスマット除去を行った後、陽極酸
化皮膜が設けられる。陽極酸化法は、従来よりよく知ら
れている方法を用いることが出来るが、硫酸が最も有用
な電解液として用いられる。それに次いで、リン酸もま
た有用な電解液である。さらに特開昭55−28400
号公報に開示されている硫酸とリン酸の混酸もまた有用
である。
【0028】硫酸法は通常直流電流で処理が行われる
が、交流を用いることも可能である。硫酸の濃度5〜3
0重量%、20〜60℃の温度範囲で5〜250秒間電
解処理されて、表面に1〜10g/m2 の酸化皮膜が設
けられる。この電解液には、アルミニウムイオンが含ま
れていることが好ましい。さらにこのとき電流密度は1
〜20A/dm2 が好ましい。リン酸法の場合には、5〜
50重量%のリン酸濃度、30〜60℃の温度で、10
〜300秒間、1〜15A/dm2 の電流密度で処理され
る。
【0029】また、更に必要に応じて米国特許第2,71
4,066号明細書や米国特許第3,181,461号明細書
に記載されている珪酸塩(ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カ
リウム)処理、米国特許第2,946,638号明細書に記
載されている弗化ジルコニウム酸カリウム処理、米国特
許第3,201,247号明細書に記載されているホスホモ
リブデート処理、英国特許第1,108,559号明細書に
記載されているアルキルチタネート処理、独国特許第1,
091,433号明細書に記載されているポリアクリル酸
処理、独国特許第1,134,093号明細書や英国特許第
1,230,447号明細書に記載されているポリビニルホ
スホン酸処理、特公昭44−6409号公報に記載され
ているホスホン酸処理、米国特許第3,307,951号明
細書に記載されているフィチン酸処理、特開昭58−1
6893号や特開昭58−18291号の各公報に記載
されている親水性有機高分子化合物と2価の金属との塩
による処理、特開昭59−101651号公報に記載さ
れているスルホン酸基を有する水溶性重合体の下塗りに
よって親水化処理を行ったもの、特開昭60−6435
2号公報に記載されている酸性染料による着色を行った
ものは、特に好ましい。その他の親水化処理方法として
は米国特許第3,658,662号明細書に記載されている
シリケート電着をも挙げることが出来る。また、砂目立
て処理及び陽極酸化後、封孔処理を施したものが好まし
い。かかる封孔処理は熱水及び無機塩または有機塩を含
む熱水溶液への浸漬ならびに水蒸気浴などによって行わ
れる。
【0030】さらに、アルミニウム支持体には下塗りを
施してもよい。下塗りに用いられる化合物としては例え
ば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラ
ビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基
を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニル
ホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン
酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸および
エチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を
有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキ
ルリン酸およびグリセロリン酸などの有機リン酸、置換
基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホス
フィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフ
ィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニ
ンなどのアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩
酸塩などのヒドロキシル基を有するアミンの塩酸塩、特
開昭59−101651号公報に記載されているスルホ
ン酸基を有する水溶性重合体、および特開昭60−64
352号公報に記載されている酸性染料等が好ましく用
いられる。この下塗層は、水、メタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトンなどもしくはそれらの混合溶剤
に上記の化合物を溶解させ、支持体上に塗布、乾燥して
設けることができる。また、感光性平版印刷版の調子再
現性改良のために黄色染料を添加することもできる。下
塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200mg/m2 が適当で
あり、好ましくは5〜100mg/m2 である。
【0031】感光層上には相互に独立して設けられた突
起物により構成されるマット層を設けることが好まし
い。マット層の目的は密着露光におけるネガ画像フィル
ムと感光性平版印刷版との真空密着性を改良することに
より、真空引き時間を短縮し、さらに密着不良による露
光時の微小網点のつぶれを防止することである。マット
層の塗布方法としては、特開昭55−12974号公報
に記載されているパウダリングされた固体粉末を熱融着
する方法、特開昭58−182636号公報に記載され
ているポリマー含有水をスプレーし乾燥させる方法など
があり、いずれの方法をも用いうる。マット層は実質的
に有機溶剤を含まない水性現像液に溶解するか、あるい
はこれにより除去可能な物質から構成されることが望ま
しい。粗面化されたアルミニウム板上に塗布され乾燥さ
れた感光性組成物層を有する感光性平版印刷版は、画像
露光後アルカリ水溶液系現像液で現像することによりレ
リーフ像が得られる。露光に好適な光源としては、カー
ボンアーク灯、水銀灯、キセノンランプ、メタルハライ
ドランプ、ストロボ、紫外線、レーザ光線などが挙げら
れる。
【0032】ネガ感光性平版印刷版の現像に使用される
アルカリ水溶液系現像液としては、特開昭51−774
01号、同51−80228号、同53−44202号
や同55−52054号の各公報に記載されているよう
な現像液であって、 pH=8〜13、水が75重量%以
上含まれるものが好ましい。必要により水に対する溶解
度が常温で10重量%以下の有機溶媒(ベンジルアルコ
ール、エチレングリコールモノフェニルエーテル)、ア
ルカリ剤(トリエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、モノエタノールアミン、リン酸ナトリウム、炭酸ナ
トリウム)、アニオン界面活性剤(芳香族スルホン酸
塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルナフタレン
スルホン酸塩、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩)、
ノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリ
マー)、汚れ防止剤(亜硫酸ナトリウム、スルホピラゾ
ロンのナトリウム塩)や硬水軟化剤(エチレンジアミン
テトラ酢酸四ナトリウム塩、ニトロ三酢酸三ナトリウム
塩)を加えることができる。しかし、有機溶媒等を含有
すると、作業時の毒性、臭気等の衛生上の問題、火災、
ガス爆発等の安全性の問題、泡の発生等の作業性の問
題、廃液による公害等の問題、コストの問題等が発生す
るため、実質上有機溶媒を含まないものが更に好まし
い。このような、実質上有機溶媒を含まない水性アルカ
リ現像液として、例えば特開昭59−84241号、特
開昭57−192952号及び特開昭62−24263
号公報等に記載されている、ポジ型平版印刷版を画像露
光後、現像する際に用いられる現像液組成物を使用する
ことが出来る。
【0033】本発明の感光性平版印刷版は、特開昭54
−8002号、同55−115045号、同59−58
431号の各公報に記載されている方法で製版処理して
も良い。即ち、現像処理後、水洗してから不感脂化処
理、またはそのまま不感脂化処理、または酸を含む水溶
液での処理、または酸を含む水溶液で処理後、不感脂化
処理を施してもよい。さらに、この種の感光性平版印刷
版の現像工程では処理量に応じてアルカリ水溶液が消費
されアルカリ濃度が減少したり、あるいは、自動現像機
の長時間運転により空気によってアルカリ濃度が減少す
るため処理能力が低下するが、その際、特開昭54−6
2004号公報に記載のように補充液を用いて処理能力
を回復させてもよい。この場合、米国特許第4,882,2
46号に記載されている方法で補充することが好まし
い。また、上記のような製版処理は、特開平2−705
4号、同2−32357号の各公報に記載されているよ
うな自動現像機で行うことが好ましい。なお製版工程の
最終工程で所望により塗布される不感脂化ガムとしては
特公昭62−16834号、同62−25118号、同
63−52600号、特開昭62−7595号、同62
−11693号、同62−83194号の各公報に記載
されているものが好ましい。なお現像液処理後、必要で
あれば画像部の不要部分を市販のネガ用消去液で消去す
るか石棒で擦りとることもできる。
【0034】ポジ型感光性平版印刷版の現像に使用され
る現像液は、実質的に有機溶剤を含まないアルカリ性の
水溶液が好ましく、具体的には珪酸ナトリウム、珪酸カ
リウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リ
チウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウ
ム、第三リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウ
ム、メタ珪酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、アンモニア水
などのような水溶液が適当であり、それらの濃度が0.1
〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%になるように
添加される。これらの中でもケイ酸カリウム、ケイ酸リ
チウム、ケイ酸ナトリウム等のケイ酸アルカリを含有す
る現像液は、印刷時の汚れが生じにくいため好ましく、
ケイ酸アルカリの組成がモル比で [SiO2] /〔M〕=0.
5〜2.5(ここに [SiO2] 、〔M〕はそれぞれ、SiO2
モル濃度と総アルカリ金属のモル濃度を示す。)であ
り、かつSiO2を0.8〜8重量%含有する現像液が好まし
く用いられる。また該現像液中には、例えば亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸マグネシウムなどの水
溶性亜硫酸塩や、レゾルシン、メチルレゾルシン、ハイ
ドロキノン、チオサリチル酸等を添加することができ
る。これらの化合物の現像液中における好ましい含有量
は0.002〜4重量%で、好ましくは、0.01〜1重量
%である。
【0035】また現像液中に、特開昭50−51324
号公報、同59−84241号公報に記載されているよ
うなアニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤、特開
昭59−75255号公報、同60−111246号公
報及び同60−213943号公報等に記載されている
ような非イオン性界面活性剤のうち少なくとも一種を含
有させることにより、または特開昭55−95946号
公報、同56−142528号公報に記載されているよ
うに高分子電解質を含有させることにより、感光性組成
物への濡れ性を高めたり、現像の安定性(現像ラチチュ
ード)を高めたりすることができ、好ましく用いられ
る。かかる界面活性剤の添加量は0.001〜2重量%が
好ましく、特に0.003〜0.5重量%が好ましい。さら
に該ケイ酸アルカリのアルカリ金属として、全アルカリ
金属中、カリウムを20モル%以上含むことが現像液中
で不溶物発生が少ないため好ましく、より好ましくは9
0モル%以上、最も好ましくはカリウムが100モル%
の場合である。
【0036】更に本発明に使用される現像液には、若干
のアルコール等の有機溶媒や特開昭58−190952
号公報に記載されているキレート剤、特公平1−301
39号公報に記載されているような金属塩、有機シラン
化合物などの消泡剤を添加することができる。本発明の
感光性平版印刷版は、特開昭54−8002号、同55
−115045号、特開昭59−58431号の各公報
に記載されている方法で製版処理してもよいことは言う
までもない。即ち、現像処理後、水洗してから不感脂化
処理、またはそのまま不感脂化処理、または酸を含む水
溶液での処理、または酸を含む水溶液で処理後不感脂化
処理を施してもよい。さらに、この種の感光性平版印刷
版の現像工程では、処理量に応じてアルカリ水溶液が消
費されアルカリ濃度が減少したり、あるいは、自動現像
液の長時間運転により空気によってアルカリ濃度が減少
するため処理能力が低下するが、その際、特開昭54−
62004号に記載のように補充液を用いて処理能力を
回復させてもよい。この場合、米国特許第4,882,24
6号に記載されている方法で補充することが好ましい。
また、上記のような製版処理は、特開平2−7054
号、同2−32357号に記載されているような自動現
像機で行うことが好ましい。
【0037】また、本発明の感光性平版印刷版を画像露
光し、現像し、水洗又はリンスしたのちに、不必要な画
像部の消去を行なう場合には、特公平2−13293号
公報に記載されているような消去液を用いることが好ま
しい。更に製版工程の最終工程で所望により塗布される
不感脂化ガムとしては、特公昭62−16834号、同
62−25118号、同63−52600号、特開昭6
2−7595号、同62−11693号、同62−83
194号の各公報に記載されているものが好ましい。更
にまた、本発明の感光性平版印刷版を画像露光し、現像
し、水洗又はリンスし、所望により消去作業をし、水洗
したのちにバーニングする場合には、バーニング前に特
公昭61−2518号、同55−28062号、特開昭
62−31859号、同61−159655号の各公報
に記載されているような整面液で処理することが好まし
い。
【0038】合成例1 4−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩(純度99.5%)2
9.4gを25℃にて、96%硫酸70mlに徐々に添加
し、かつ20分間攪拌した。パラホルムアルデヒド(純
度92%)3.26gを約10分かけて徐々に添加し、該
混合物を30℃にて、4時間攪拌し、縮合反応を進行さ
せた。なお、上記ジアゾ化合物とホルムアルデヒドとの
縮合モル比は1:1である。反応生成物は攪拌しつつ、
氷水2l中に注ぎ込み、塩化ナトリウム130gを溶解
した冷濃厚水溶液で処理した。沈澱を吸引濾過により、
回収し、部分的に乾燥した固体を1lの水に溶解し、濾
過し、氷で冷却し、かつ、ヘキサフルオロリン酸カリ2
3gを溶解した水溶液で処理した。沈澱を濾過して回収
し、かつ風乾して高分子量ジアゾ化合物(1)30.3g
を得た。得られたジアゾ化合物(1)をメチルセロソル
ブ中で1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロンとカ
ップリングさせて、色素を得た。この色素の重量平均分
子量(低角度測定光散乱光度計を使用)は、16,500
であり、これは約45量体に相当した。又、この色素を
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
て分子量分布の測定をしたところ、10量体以上が約3
0モル%含まれていた。
【0039】
【実施例】次に実施例により本発明を説明する。 実施例1 99.5重量%アルミニウムに、銅を0.01重量%、チタ
ンを0.03重量%、鉄を0.3重量%、ケイ素を0.1重量
%含有するJISA1050アルミニウム材の厚み0.3
0mm圧延板を、400メッシュのパミストン(共立窯業
製)の20重量%水性懸濁液と、回転ナイロンブラシ
(6,10−ナイロン)とを用いてその表面を砂目立て
した後、よく水で洗浄した。これを15重量%水酸化ナ
トリウム水溶液(アルミニウム4.5重量%含有)に浸漬
してアルミニウムの溶解量が5g/m2 になるようにエ
ッチングした後、流水で水洗した。さらに、1重量%硝
酸で中和し、次に0.7重量%硝酸水溶液(アルミニウム
0.5重量%含有)中で、陽極時電圧10.5ボルト、陰極
時電圧9.3ボルトの矩形波交番波形電圧(電流比r=0.
90、特公昭58−5796号公報実施例に記載されて
いる電流波形)を用いて160クーロン/dm2 の陽極時
電気量で電解粗面化処理を行った。水洗後、35℃の1
0重量%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬して、アルミ
ニウム溶解量が1g/m2 になるようにエッチングした
後、水洗した。次に、50℃30重量%の硫酸水溶液中
に浸漬し、デスマットした後、水洗した。
【0040】さらに、35℃の硫酸20重量%水溶液
(アルミニウム0.8重量%含有)中で直流電流を用い
て、多孔性陽極酸化皮膜形成処理を行った。すなわち電
流密度13A/dm2 で電解を行い、電解時間の調節によ
り陽極酸化皮膜重量2.7g/m2とした。ジアゾ樹脂と
結合剤を用いたネガ型感光性平版印刷版を作成する為
に、この支持体を水洗後、70℃のケイ酸ナトリウムの
3重量%水溶液に30秒間浸漬処理し、水洗乾燥した。
以上のようにして得られたアルミニウム支持体は、マク
ベスRD920反射濃度計で測定した反射濃度は0.30
で、中心線平均粗さは0.58μmであった。次に上記支
持体にメチルメタクリレート/エチルアクリレート/2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナト
リウム共重合体(平均分子量約6万)(モル比50/3
0/20)の1.0重量%水溶液をロールコーターにより
乾燥後の塗布量が0.05g/m2 になるように塗布し
た。さらに、下記感光液−1をバーコーターを用いて塗
布し、110℃で45秒間乾燥させた。乾燥塗布量は2.
0g/m2 であった。
【0041】 感光液−1 合成例1のジアゾ樹脂 0.50g 結合剤−1 5.00g スチライトHS−2(大同工業(株)製) 0.10g ビクトリアピュアブル−BOH 0.15g トリクレジルホスフェート 0.50g ジピコリン酸 0.20g FC−430(3M社製界面活性剤) 0.05g 溶剤 1−メトキシ−2−プロパノール 25.00g 乳酸メチル 12.00g メタノール 30.00g メチルエチルケトン 30.00g 水 3.00g
【0042】結合剤−1は、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート/アクリロニトリル/メチルメタクリレート
/メタクリル酸共重合体(重量比50/20/26/
4、平均分子量75,000、酸含量0.4meq/g ) の
水不溶性、アルカリ水可溶性の皮膜形成性高分子であ
る。スチライトHS−2(大同工業(株)製)は、結合
剤よりも感脂性の高い高分子化合物であって、スチレン
/マレイン酸モノ−4−メチル−2−ペンチルエステル
=50/50(モル比)の共重合体であり、平均分子量
は約100,000であった。このようにして作製した
感光層の表面に下記の様にしてマット層形成用樹脂液を
吹き付けてマット層を設けた。マット層形成用樹脂液と
してメチルメタクリレート/エチルアクリレート/2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(仕込
重量比65:20:15)共重合体の一部をナトリウム
塩とした12%水溶液を準備し、回転霧化静電塗装機で
霧化頭回転数25,000rpm 、樹脂液の送液量は40ml
/分、霧化頭への印加電圧は−90kv、塗布時の周囲温
度は25℃、相対湿度は50%とし、塗布液2.5秒で塗
布面に蒸気を吹き付けて湿潤させ、ついで湿潤した3秒
後に温度60℃、湿度10%の温風を5秒間吹き付けて
乾燥させた。マットの高さは平均約6μm、大きさは平
均約30μm、塗布量は150mg/m2であった。
【0043】かくして得られた厚さ0.3mm、幅800mm
のコイル状の感光性平版印刷版を幅398mmになるよう
に図1に示したような上下ともに直角の回転刃を用いて
連続してスリットした。その後、スリットした感光性平
版印刷版の側面(4辺)に下記組成のゾル−ゲル反応液
−1から調製したゾル−ゲル反応液−aをモルトンロー
ラーで乾燥重量が0.1g/m2になるように連続して塗布
し、100℃の熱風を感光層面の側面に吹き付け、乾燥
して、長さ560mmに連続してカットし、1000枚積
み重ねて包装した。 ゾル−ゲル反応液−1 ・テトラエチルシリケート 40.00重量部 ・メタノール 10.00重量部 ・リン酸(85重量%水溶液) 0.06重量部 ・純水 70.00重量部 上記成分のゾル−ゲル反応液−1を混合、攪拌すると約
5分で発熱した。10分間反応させた後、メタノール7
00.00重量部とメタノールシリカ70.00重量部を加
えることにより、側面塗布用のゾル−ゲル反応液−aを
調製した。
【0044】1週間後、カットしたシート状の感光性平
版印刷版を画像露光し、800H(富士写真フイルム
(株)製自動現像機)でDN−3C(富士写真フイルム
(株)製アルカリ水溶液系現像液)を水で1:1に希釈
した液にて現像し、直ちにFN−2(富士写真フイルム
(株)製ガム液)を水で1:1に希釈した液を塗り、乾
燥した。この印刷版を翌日、オフセット輪転印刷機に
て、阪田インキ(株)の新聞用インキと東洋インキ
(株)の東洋アルキー湿し水を用いて、100,000
枚/時のスピードで20,000枚印刷した。印刷版の
端部に対応する印刷紙面に汚れは発生していなかった。
また、1000枚積み重ねて包装したものを、通常の大
量輸送形態で温度35℃、湿度85%の条件に3か月放
置した後、版どうしのくっつきを調べた。版と版のくっ
つきはなく、自動製版機で搬送不良は発生しなかった。
【0045】実施例2〜6 実施例1と同様に、コイル状の感光性平版印刷版を作成
し、表1に示す側面塗布用のゾル−ゲル反応液を調製
し、実施例1と同様の方法で塗布、乾燥し、実施例1と
同様の製版、印刷を行った。いずれの場合も端面に汚れ
は発生していなかった。また、実施例1と同様の方法で
版どうしのくっつきを調べた。版と版のくっつきはな
く、自動製版機で搬送不良は発生しなかった。
【0046】
【表1】実施例 ゾル−ゲル反応液 乾燥塗布量(g/m2) 2 ゾル−ゲル反応液−a(実施例1と同じ) 0.01 3 ゾル−ゲル反応液−a(実施例1と同じ) 1.00 4 ゾル−ゲル反応液−a(実施例1と同じ) 10.00 5 ゾル−ゲル反応液−b 0.1 ・テトラエチルシリケート 40.00重量部 ・メタノール 10.00重量部 ・硝酸 0.06重量部 ・純水 70.00重量部 ・希釈液 メタノール 700.00重量部 メタノールシリカ 70.00重量部 6 ゾル−ゲル反応液−c 0.1 ・テトラエチルシリケート 40.00重量部 ・メタノール 10.00重量部 ・リン酸(85重量%水溶液) 0.06重量部 ・純水 70.00重量部 ・希釈液 メタノール 500.00重量部 メタノールシリカ 70.00重量部 マラカイトグリーン 0.02重量部 メガファックF-177 0.50重量部 (大日本インキ化工業(株) 製界面活性剤) プロピレングリコール モノメチルエーテル 500.00重量部
【0047】実施例7 実施例1と同様に、コイル状の感光性平版印刷版を作成
した。この感光性平版印刷版を図2の下側裁断刃(X=
100μm、Y=500μm)を用いて、図3に示した
ような端部が下面側に湾曲した形状(X=100μm、
Y=500μm)となるように連続してスリットした。
その後、実施例1と同様に、アルミニウム支持体の側面
(4辺)にゾル−ゲル反応液−aを施し、実施例1と同
様に、製版し印刷した。端面に汚れは発生していなかっ
た。
【0048】実施例8 実施例1と同様に、コイル状の感光性平版印刷版を作成
した。この感光性平版印刷版を図4の下側裁断刃(X=
100μm、Y=500μm)を用いて、図5に示した
ような端部が下面側に湾曲するとともに、湾曲部の下面
側の端部に平坦部を形成した形状(X=100μm、Y
=500μm、Z=50μm)となるように連続してス
リットした。その後、実施例1と同様に、アルミニウム
支持体の側面(4辺)にゾル−ゲル反応液−aを施し、
実施例1と同様に、製版し印刷した。端面に汚れは発生
していなかった。
【0049】実施例9 実施例1と同様にコイル状の感光性平版印刷版を作成し
た。実施例1と同じ上下の回転刃を用い、上刃と下刃の
間隔を50μm開けて図6に示したように感光層の端部
に切欠部を形成した形状(X=50μm、Y=250μ
m)となるように連続してスリットした。その後、実施
例1と同様にアルミニウム支持体の側面(4辺)にゾル
−ゲル反応液−aを施し、実施例1と同様に製版し印刷
した。端部に汚れは発生していなかった。
【0050】実施例10 実施例1と同様に、コイル状の感光性平版印刷版を作成
した。この感光性平版印刷版を図4の下側裁断刃(X=
20μm、Y=100μm)を用いて、上刃裁断刃との
間隔を30μm開けて、図7に示したような感光層面の
端部及び裏面の端部に切欠部を形成した形状(X1 =5
0μm、X2 =200μm、Y1 =200μm、Y2
40μm)となるように連続してスリットした。その
後、実施例1と同様に、アルミニウム支持体の側面(4
辺)にゾル−ゲル反応液−aを施し、実施例1と同様に
製版し印刷した。端部に汚れは発生していなかった。
【0051】比較例1及び2 実施例1と同様に、感光層を塗布、乾燥し、398mmに
スリットしたコイル状の感光性平版印刷版を、実施例1
及び7と同様に連続してスリットした。実施例1のゾル
−ゲル反応液−aを塗布しないものを比較例1とし、実
施例7のゾル−ゲル反応液−aを塗布しないものを比較
例2とした。その後、実施例1と同様に、製版し、印刷
した。比較例1、2ともに、印刷版の端部に対応する印
刷紙面に薄い線状の汚れが発生した。特に、湿し水量を
少なくした条件、インキ量を多くした条件、湿し水量を
少なくしてかつインキ量を多くした条件では濃い線状の
汚れが発生した。
【0052】
【発明の効果】以上の実施例から明らかな様に、本発明
の感光性平版印刷版から製造された印刷版では、その端
部に対応する印刷紙面に汚れが発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】スリッタ装置の裁断部を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例7に使用した下側裁断刃の先端
部形状を示す。
【図3】本発明の実施例7のアルミニウムシートの端部
を示す。
【図4】本発明の実施例8及び10に使用した下側裁断
刃の先端部形状を示す。
【図5】本発明の実施例8のアルミニウムシートの端部
を示す。
【図6】本発明の実施例9のアルミニウムシートの端部
を示す。
【図7】本発明の実施例10のアルミニウムシートの端
部を示す。
【符号の説明】
10a、10b……上側裁断刃 11……回転軸 20(20a、20b)……下側裁断刃 21……回転軸 25……下側裁断刃 30……アルミニウムシート 30a……端部 35……アルミニウムシート 35a……湾曲部 35b……平坦部 36………アルミニウムシート 36a……感光層面の端部の切欠部 37……アルミニウムシート 37a……感光層面の端部の切欠部 37b……裏面の端部の切欠部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性表面を有するアルミニウム支持体
    上に感光層が設けられている感光性平版印刷版におい
    て、該アルミニウム支持体の対向する2辺もしくは4辺
    の感光層面の側面に有機金属化合物あるいは無機金属化
    合物を加水分解及び重縮合させて得られる金属酸化物か
    らなる親水性の被覆層を設けたことを特徴とする感光性
    平版印刷版。
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