JP3682681B2 - 感光性平版印刷版 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は感光性平版印刷版及びその製造方法並びにその製造装置に関し、特に印刷紙面の美観向上をはかることができる感光性平版印刷版の裁断方法並びにその裁断装置、及びそれらの裁断方法、裁断装置で裁断された感光性平版印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム板を支持体とする感光性平版印刷版は、PS版(Pre-Sensitized Plateの略称)として市販され、広く用いられている。このPS版を製造する方法としては、一般にシート状あるいはコイル状のアルミニウム版に、例えば、砂目立て、陽極酸化、化成処理などの表面処理を単独または適宜組み合わせて施し、ついで感光液の塗布、乾燥を行った後に所望のサイズに裁断する方法が取られている。
【0003】
一方、このようなPS版に画像感光及び現像等の処理を施して得られた印刷版を用いた印刷には、一般商業印刷機を用いて印刷版の巾サイズよりも小さな紙に印刷を施す場合と、例えば、新聞印刷のように印刷版の巾サイズより大きい印刷紙に印刷する場合がある。後者においては、印刷版の全面が印刷面として扱われる。このため、印刷版の裁断辺に付着したインクが印刷紙面に印刷されて汚れとなり、印刷物の商品価値を損ねることがある。
【0004】
このような印刷版の不要なインクによる印刷紙面の汚れを防止する方法として、例えば、特公昭57−46754号公報に記載されているように、アルミニウムからなる支持体の端部の角をヤスリやナイフで削り取る方法、あるいは、特公昭62−61946号公報に記載されているように裁断面に不感脂化液を塗布する方法が知られている。
【0005】
また、特開昭62−19315に記載されているように、裁断時に発生するバリがこの汚れのひとつの原因のため、印刷面側に発生させない方法がある。さらに、特開平7−32758には裁断端部を印刷面と逆側に曲がった形状にすることで、改善傾向がみられることが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の支持体の端部の角をヤスリやナイフで削り取る方法では、印刷版を1枚ずつ取り出して削り取らなければならず、大量処理には不適である。また、バリやキズなどインクの付着を引き起こす欠陥があると、削り取った部分にインクが絡んでしまい、結局このインクで印刷紙面が汚れてしまうこともある。また、裁断面に不感脂液を塗布する方法も、印刷版同士がくっついて取扱いが悪くなったり、現像不良を引き起こす場合がある。
【0007】
また、裁断のバリを印刷紙面側に発生させないだけでは、印刷条件により汚れ発生がみられ、また、裁断端部が下方(印刷面と逆側)に曲がった形状は、汚れは良化傾向にあるものの露光現像を行う製版機上で搬送中、引っかかる問題など、搬送不良の原因となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、裁断辺に付着したインクで印刷紙面を汚すという額縁汚れを防止することができる感光性平版印刷版及びその製造方法並びにその製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
本発明は、前記目的を達成する為に、親水性表面を有する金属製の支持体上に感光層が形成された感光性平版印刷版において、前記支持体の裁断面に現れる剪断面と破断面の各々の粗さの最大高さをその裁断面における剪断面と破断面の割合で加重平均した粗さが1.2ミクロンから12ミクロンであり、前記支持体の対向する2辺若しくは4辺の端部の裁断だれ高さが20ミクロンから100ミクロンである感光性平版印刷版を特徴としている。ここでいう剪断面とは刃で剪断される面であり、破断面とは亀裂が進展してできる面である。この粗さをSとすると、
S=剪断面の粗さ×(剪断面/裁断面)+破断面の粗さ×(破断面/裁断面)の式で表すことができる。
【0009】
また、本発明は、前記目的を達成する為に、親水性表面を有する金属製の支持体上に感光層が形成された感光性平版印刷版の裁断方法、又は裁断装置において、該感光性平版印刷版を所定サイズに裁断する上刃と下刃との隙間を、30ミクロンから100ミクロンの間に設定して感光性平版印刷版を裁断することを特徴としている。
【0010】
本発明は、感光性平版印刷版の裁断辺に発生するだれを0.1mmから0.3mmの巾で30ミクロンから100ミクロンのだれ高さとし、また下面(印刷しない面)に発生するバリを50ミクロン以下にしたものである。また、裁断面の粗さを最大高さ1.2〜12ミクロンにすることで、親水性が向上し額縁汚れ減少に効果がある。
【0011】
だれ高さを高くするに従い、額縁汚れ減少に効果があるが、だれ高さが100ミクロンを超えてしまうと、下面のバリ高さが50ミクロンを超えてしまうので、この感光性平版印刷版を輪転機に固着した時の感光性平版印刷版の平坦度が悪化する。したがって、印字に悪影響を与えてしまう。また、裁断面の粗さの最大高さが0.1ミクロン程度であると、良好な親水性を得ることができず、額縁汚れを減少させることはできない。また、粗さを粗くするにはクリアランスを拡げたり、切刃先の表面粗さを粗くしたりすることがあげられるが、過度に条件を変更するとクリアランスが100ミクロンを超えると前述のように、大きなバリが発生したり、切刃先の表面粗さが3S以上になると切り粉が発生したりする等、その他の弊害が発生する。
【0012】
良好な裁断面を得るための手段として、回転平刃によるスリッタ装置で、上刃と下刃との軸方向隙間(クリアランス)を通常最適条件と言われている板厚の5〜10%よりも広げた値(例えば、板厚0.3mmなら30ミクロンから100ミクロン)とする。刃先の表面仕上げは0.4S程度が好ましい。また、上刃と下刃とをバネで押し付け通常ゼロクリアランスと言われているゲーベルタイプのスリッタを使用しても、どちらかの刃先に30ミクロンから100ミクロンの切り欠きを設けることで前記裁断面が得られる。
【0013】
一方、本発明が適用できる感光性平版印刷版の感光層には種々のものが含まれ、ジアゾ樹脂と疎水性樹脂からなるネガ型感光性組成物、o−キノンジアジド化合物とノボラック樹脂からなるポジ型感光性組成物、付加重合性不飽和モノマー、光重合開始剤及びバインダーとしての有機高分子化合物からなる光重合性組成物又は分子中に−CH=CH−CO−結合を有し、光架橋反応を起こす感光性樹脂を設けたものなどを挙げることができる。
【0014】
ネガ型感光性組成物の代表的なものとしては、ジアゾ樹脂と結合剤を含有するものが挙げられる。ジアゾ樹脂は、芳香族ジアゾニウム塩と活性カルボニル基含有化合物、例えばホルムアルデヒドとの縮合物で代表されるジアゾ樹脂である。上記ジアゾ樹脂としては、例えば、p−ジアゾジフェニルアミン類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒドとの縮合物とヘキサフルオロ燐酸塩またはテトラフルオロ硼酸塩との反応生成物である有機溶媒可溶性ジアゾ樹脂無機塩や、特公昭47−1167号公報に記載されているような前記縮合物とのスルホン酸塩類、例えばp−トルエンスルホン酸またはその塩、プロピルナフタレンスルホン酸またはその塩、ブチルナフタレンスルホン酸またはその塩、ドデシルベンゼンスルホン酸またはその塩、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸またはその塩との反応生成物である有機溶媒可溶性ジアゾ樹脂有機塩が挙げられる。特に、特開昭59−78340号公報記載の6量体以上を20モル%以上含んでいる高分子量ジアゾ化合物が好ましい。
【0015】
また、特開昭58−27141号公報に示されているような3−メトキシ−4−ジアゾ−ジフェニルアミンを4,4’−ビス−メトキシ−メチル−ジフェニルエーテルで縮合させメシレンスルホン酸塩としたものなども適当である。
さらに、カルボキシル基、スルホン酸基、スルフィン酸基、リンの酸素酸基およびヒドロキシル基のうち少なくとも一つの基を有する芳香族化合物と、ジアゾニウム化合物、好ましくは芳香族ジアゾニウム化合物とを構造単位として含む共縮合体が望ましい。
【0016】
結合剤として好ましいものは、酸含量0.1〜3.0meq/g、好ましくは0.2〜2.0meq/gであり、実質的に水不溶性(すなわち、中性または酸性水溶液に不溶性)で、皮膜形成性を有する有機高分子化合物であるが、アルカリ水溶液系現像液に溶解または膨潤することができかつ前記の感光性ジアゾ樹脂の共存下で光硬化して上記現像液に不溶化または非膨潤化するものが好ましい。尚、酸含量0.1meq/g未満では現像が困難であり、3.0meq/gを超えると現像時の画像強度が著しく弱くなる。
【0017】
特に好適な結合剤としてはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸またはマレイン酸を必須成分として含む共重合体、例えば特開昭50−118802号公報に記載されている様な2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリル、アクリル酸またはメタクリル酸および必要に応じて他の共重合可能なモノマーとの多元共重合体、特開昭53−120903号公報に記載されている様な末端がヒドロキシ基であり、かつジカルボン酸エステル残基を含む基でエステル化されたアクリル酸またはメタクリル酸、アクリル酸、またはメタクリル酸及び必要に応じて他の共重合可能なモノマーとの多元共重合体、特開昭54−98614号公報に記載されている様な芳香族性水酸基を末端に有する単量体(例えばN−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミドなど)、アクリル酸またはメタクリル酸および必要に応じて他の共重合可能なモノマーとの多元共重合体、特開昭56−4144号公報に記載されている様なアルキルアクリレート、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリルおよび不飽和カルボン酸よりなる多元共重合体をあげることが出来る。この他、酸性ポリビニルアルコール誘導体や酸性セルロース誘導体も有用である。またポリビニルアセタールやポリウレタンをアルカリ可溶化した特公昭54−19773号、特開昭57−94747号、同60−182437号、同62−58242号、同62−123453号記載の結合剤も有用である。さらに、特公平5−2227号公報に記載のマレイミド基を側鎖に有する光網状化可能な重合体も有用である。
【0018】
感光性平版印刷版の感光層におけるこれらのジアゾ樹脂と結合剤の含有量は、これら両者の総量を基準にしてジアゾ樹脂3〜30重量%、結合剤は97〜70重量%が適当である。ジアゾ樹脂の含有量は少ない方が感度は高いが3重量%より低下すると結合剤を光硬化させるためには不十分となり現像時に光硬化膜が現像液によって膨潤し膜が弱くなる。逆にジアゾ樹脂の含有量が30重量%より多くなると感度が低くなり実用上難点が出てくる。従って、より好ましい範囲はジアゾ樹脂5〜25重量%で結合剤95〜75重量%である。
【0019】
ポジ型感光性組成物の感光性化合物としては、o−キノンジアジド化合物が挙げられ、その代表としてo−ナフトキノンジアジド化合物が挙げられる。
o−ナフトキノンジアジド化合物としては、特公昭43−38403号公報に記載されている1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステルであるものが好ましい。その他の好適なオルトキノンジアジド化合物としては、米国特許第3,046,120号および同第3,188,210号明細書中に記載されている1,2−ジアゾナフトキノン−5−スルホン酸クロリドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステルがあり、特開平2−96163号公報、特開平2−96165号公報、特開平2−96761号公報に記載されている1,2−ジアゾナフトキノン−4−スルホン酸クロリドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステルがある。その他の有用なo−ナフトキノンジアジド化合物としては、数多くの特許に報告され、知られているものが挙げられる。たとえば、特開昭47−5303号、同48−63802号、同48−63803号、同48−96575号、同49−38701号、同48−13354号、特公昭37−18015号、同41−11222号、同45−9610号、同49−17481号公報、米国特許第2,797,213号、同第3,454,400号,同第3,544,323号、同第3,573,917号、同第3,674,495号、同第3,785,825号、英国特許第1,227,602号、同第1,251,345号、同第1,267,005号、第1,329,888号、第1,330,932号、ドイツ特許第854,890号などの各明細書中に記載されているものをあげることができる。
【0020】
また、o−ナフトキノンジアジド化合物を用いずにポジ型に作用する感光性化合物として、例えば特公昭56−2696号に記載されているオルトニトロカルビノールエステル基を有するポリマー化合物も本発明に使用することができる。更に、光分解により酸を発生する化合物と、酸により解離する−C−O−C基又は−C−O−Si基を有する化合物との組合せ系も本発明に使用することができる。
【0021】
例えば光分解により酸を発生する化合物とアセタール又はO,N−アセタール化合物との組合せ(特開昭48−89003号)、オルトエステル又はアミドアセタール化合物との組合せ(特開昭51−120714号)、主鎖にアセタール又はケタール基を有するポリマーとの組合せ(特開昭53−133429号)、エノールエーテル化合物との組合せ(特開昭55−12995号)、N−アシルイミノ炭素化合物との組合せ(特開昭55−126236号公報)、主鎖にオルトエステル基を有するポリマーとの組合せ(特開昭56−17345号)、シリルエステル化合物との組合せ(特開昭60−10247号)及びシリルエーテル化合物との組合せ(特開昭60−37549号、特開昭60−121446号)などが挙げられる。
【0022】
本発明に於ける感光性組成物に使用する感光性物質としては、重合体主鎖又は側鎖に感光基として−CH=CH−CO−を含むポリエステル類、ポリアミド類、ポリカーボネート類のような感光性重合体を主成分とするものも適している。例えば、特開昭55−40415号に記載されているような、フェニレンジエチルアクリレートと水素添加したビスフェノールA及びトリエチレングリコールとの縮合で得られる感光性ポリエステル、米国特許第2,956,878号に記載されているような、シンナミリデンマロン酸等の(2−プロペニリデン)マロン酸化合物及び二官能性グリコール類から誘導される感光性ポリエステル類等が挙げられる。
【0023】
さらに本発明における感光性組成物に使用する感光性物質としては、アジド基が直接又はカルボニル基又はスルホニル基を介して芳香環に結合している芳香族アジド化合物も挙げられる。例えば、米国特許第3,096,311号に記載されているようなポリアジドスチレン、ポリビニル−p−アジドベンゾアート、ポリビニル−p−アジドベンザール、特公昭45−9613号に記載のアジドアリールスルファニルクロリドと不飽和炭化水素系ポリマーとの反応生成物、又特公昭43−21067号、同44−229号、同44−22954号および同45−24915号に記載されているような、スルホニルアジドやカルボニルアジドを持つポリマー等が挙げられる。
【0024】
さらにまた、本発明における感光性組成物に使用する感光性物質としては、付加重合性不飽和化合物からなる光重合性組成物も使用することができる。また電子写真方式の印刷版に用いられる感光性組成物も本発明を適用できる。例えば、特開昭55−161250号に記載の電子写真を利用した印刷用原板に用いられる電子供与性化合物、フタロシアニン系顔料およびフェノール樹脂からなる感光性組成物が挙げられる。
【0025】
感光性組成物は上記塗布溶剤に溶解し、親水性表面を有するアルミニウム支持体上に乾燥塗布重量が0.3〜5.0g/m2となる様に、好ましくは0.5〜3.5g/m2となる様に塗布し乾燥して、感光性平版印刷版を得ることができる。塗布する際の感光性組成物の固形分濃度は1.0〜50重量%が適当であり、好ましくは2.0〜30重量%が適当である。支持体上に感光性組成物を塗布する方法としては従来公知の方法、たとえばロールコーティング、バーコーティング、スプレーコティング、カーテンコーティング、回転塗布等の方法を用いることができる。塗布された感光性組成物溶液は50〜150℃で乾燥させるのが好ましい。乾燥方法は、始め温度を低くして予備乾燥した後、高温で乾燥させても良いし、直接高温度で乾燥させても良い。
【0026】
支持体としては、アルミニウム及びアルミニウム被覆された複合支持体が好ましく、さらに鉄を0.1〜0.5重量%、ケイ素を0.03〜0.3重量%、銅を0.001〜0.03重量%、更にチタンを0.002〜0.1重量%含有するISアルミニウム板が好ましい。
アルミニウム材の表面は、保水性を高め、感光層との密着性を向上させる目的で表面処理されていることが望ましい。アルカリ好ましくは、1〜30重量%の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム等の水溶液に、20〜80℃の温度で5秒〜250秒間浸漬してエッチングするのもよい。エッチング浴には、アルミニウムイオンをアルカリの5分の1程度加えても良い。ついで、10〜30重量%硝酸または硫酸水溶液に20〜70℃の温度で5秒〜25秒間浸漬して、アルカリエッチング後の中和及びスマット除去を行う。例えば、粗面化方法として、一般に公知のブラシ研磨法、ボール研磨法、電解エッチング、化学的エッチング、液体ホーニング、サンドブラスト等の方法およびこれらの組合せが挙げられ、好ましくはブラシ研磨法、電解エッチング、化学的エッチングおよび液体ホーニングが挙げられ、これらのうちで、特に電解エッチングの使用を含む粗面化方法が好ましい。さらに、特開昭54−63902号公報に記載されているようにブラシ研磨した後、電解エッチングする方法も好ましい。
【0027】
また、電解エッチングの際に用いられる電解浴としては、酸、アルカリまたはそれらの塩を含む水溶液あるいは有機溶剤を含む水性溶液が用いられ、これらのうちで、特に塩酸、硝酸またはそれらの塩を含む電解液が好ましい。
ブラシ研磨はパミストン−水懸濁液とナイロンブラシとを用いるのが好ましく、平均表面粗さを0.25〜0.9μmとすることが好ましい。
【0028】
電解エッチング処理に使用される電解液は塩酸、または硝酸の水溶液であり、濃度は0.01〜3重量%の範囲で使用することが好ましく、0.05〜2.5重量%であれば更に好ましい。
また、この電解液には必要に応じて硝酸塩、塩化物、モノアミン類、ジアミン類、アルデヒド類、リン酸、クロム酸、ホウ酸、シュウ酸アンモニウム塩等の腐蝕抑制材(または安定化剤)、砂目の均一化剤などを加えることが出来る。また、電解液中には、適当量(1〜10g/リットル)のアルミニウムイオンを含んでいてもよい。
【0029】
電解エッチング処理は、通常10〜60℃の電解液の温度で行なわれる。この際に使用される交流電流は、正負の極性が交互に交換されたものであれば、矩形波、台形波、正弦波いずれのものも用いることができ、通常の商用交流の単相及び三相交流電流を用いることができる。また電流密度は、5〜100A/dm2 で、10〜300秒間処理することが望ましい。
【0030】
本発明におけるアルミニウム合金支持体の表面粗さは、電気量によって調整し、0.2〜0.8μmとする。
さらに、粗面化処理の施されたアルミニウム板は、必要に応じて酸またはアルカリの水溶液にてデスマット処理される。
このように砂目立てされたアルミニウム合金は、10〜50重量%の熱硫酸(40〜60℃)や希薄なアルカリ(水酸化ナトリウム等)により、表面に付着したスマットの除去及びエッチング(好ましくは0.01〜2.0g/m2の範囲で)されるのが好ましい。アルカリでスマットの除去及びエッチングした場合は、引き続いて洗浄のため酸(硝酸または硫酸)に浸漬して中和する。
【0031】
表面のスマット除去を行った後、陽極酸化皮膜が設けられる。陽極酸化法は、従来よりよく知られている方法を用いることが出来るが、硫酸が最も有用な電解液として用いられる。それに次いで、リン酸もまた有用な電解液である。さらに特開昭55−28400号公報に開示されている硫酸とリン酸の混酸もまた有用である。
【0032】
硫酸法は通常直流電流で処理が行われるが、交流を用いることも可能である。硫酸の濃度5〜30重量%、20〜60℃の温度範囲で5〜250秒間電解処理されて、表面に1〜10g/m2の酸化皮膜が設けられる。この電解液には、アルミニウムイオンが含まれていることが好ましい。さらにこのとき電流密度は1〜20A/dm2 が好ましい。
【0033】
リン酸法の場合には、5〜50重量%のリン酸濃度、30〜60℃の温度で10〜300秒間、1〜15A/dm2 の電流密度で処理される。
また、更に必要に応じて米国特許第2,714,066号明細書や米国特許第3,181,461号明細書に記載されている珪酸塩(ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)処理、米国特許第2,946,638号明細書に記載されている弗化ジルコニウム酸カリウム処理、米国特許第3,201,247号明細書に記載されているホスホモリブデート処理、英国特許第1,108,559号明細書に記載されているアルキルチタネート処理、独国特許第1,091,433号明細書に記載されているポリアクリル酸処理、独国特許第1,134,093号明細書や英国特許第1,230,447号明細書に記載されているポリビニルホスホン酸処理、特公昭44−6409号公報に記載されているホスホン酸処理、米国特許第3,307,951号明細書に記載されているフィチン酸処理、特開昭58−16893号や特開昭58−18291号の各公報に記載されている親水性有機高分子化合物と2価の金属との塩による処理、特開昭59−101651号公報に記載されているスルホン酸基を有する水溶性重合体の下塗りによって親水化処理を行ったもの、特開昭60−64352号公報に記載されている酸性染料による着色を行ったものは、特に好ましい。
【0034】
その他の親水化処理方法としては米国特許第3,658,662号明細書に記載されているシリケート電着をも挙げることが出来る。
また、砂目立て処理及び陽極酸化後、封孔処理を施したものが好ましい。かかる封孔処理は熱水及び無機塩または有機塩を含む熱水溶液への浸漬ならびに水蒸気浴などによって行われる。
【0035】
さらに、アルミニウム支持体には下塗りを施してもよい。
下塗りに用いられる化合物としては例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシル基を有するアミンの塩酸塩、特開昭59−101651号公報に記載されているスルホン酸基を有する水溶性重合体、および特開昭60−64352号公報に記載されている酸性染料等が好ましく用いられる。
【0036】
この下塗装は、水、メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどもしくはそれらの混合溶剤に上記の化合物を溶解させ、支持体上に塗布、乾燥して設けることができる。また、感光性平版印刷版の調子再現性改良のために黄色染料を添加することもできる。
下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200mg/m2 が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2 である。
【0037】
感光層上には相互に独立して設けられた突起物により構成されるマット層を設けることが好ましい。マット層の目的は密着露光におけるネガ画像フィルムと感光性平版印刷版との真空密着性を改良することにより、真空引き時間を短縮し、さらに密着不良による露光時の微小網点のつぶれを防止することである。
マット層の塗布方法としては、特開昭55−12974号公報に記載されているパウダリングされた固体粉末を熱融着する方法、特開昭58−182636号公報に記載されているポリマー含有水をスプレーし乾燥させる方法などがあり、いずれの方法をも用いうる。マット層は実質的に有機溶剤を含まない水性現像液に溶解するか、あるいはこれにより除去可能な物質から構成されることが望ましい。
【0038】
粗面化されたアルミニウム板上に塗布され乾燥された感光性組成物層を有する感光性平版印刷版は、画像露光後アルカリ水溶液系現像液で現像することによりレリーフ像が得られる。露光に好適な光源としては、カーボンアーク灯、水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、ストロボ、紫外線、レーザ光線などが挙げられる。
【0039】
ネガ感光性平版印刷版の現像に使用されるアルカリ水溶液系現像液としては、特開昭51−77401号、同51−80228号,同53−44202号や同55−52054号の各公報に記載されているような現像液であって、pH=8〜13,水が75重量%以上含まれるものが好ましい。必要により水に対する溶解度が常温で10重量%以下の有機溶媒(ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル)、アルカリ剤(トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム)、アニオン界面活性剤(芳香族スルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩)、ノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー)、汚れ防止剤(亜硫酸ナトリウム、スルホピラゾロンのナトリウム塩)や硬水軟化剤(エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩、ニトル三酢酸三ナトリウム塩)を加えることができる。
【0040】
しかし、有機溶媒等を含有すると、作業時の毒性、臭気等の衛生上の問題、火災、ガス爆発等の安全性の問題、泡の発生等の作業性の問題、廃液による公害等の問題、コストの問題等が発生するため、実質上有機溶媒を含まないものが更に好ましい。
このような、実質上有機溶媒を含まない水性アルカリ現像液として、例えば特開昭59−84241号、特開昭57−192952号及び特開昭62−24263号公報等に記載されている、ポジ型平版印刷版を画像露光後、現像する際に用いられる現像液組成物を使用することが出来る。
【0041】
本発明の感光性平版印刷版は、特開昭54−8002号、同55−115045号、同59−58431号の各公報に記載されている方法で製版処理しても良い。即ち、現像処理後、水洗してから不感脂化処理、またはそのまま不感脂化処理、または酸を含む水溶液での処理、または酸を含む水溶液で処理後、不感脂化処理を施してもよい。
【0042】
さらに、この種の感光性平版印刷版の現像工程では処理量に応じてアルカリ水溶液が消費されアルカリ濃度が減少したり、あるいは、自動現像機の長時間運転により空気によってアルカリ濃度が減少するため処理能力が低下するが、その際、特開昭54−62004号公報に記載のように補充液を用いて処理能力を回復させてもよい。この場合、米国特許第4,882,246号に記載されている方法で補充することが好ましい。
【0043】
また、上記のような製版処理は、特開昭2−7054号、同2−32357号の各公報に記載されているような自動現像機で行うことが好ましい。
なお製版工程の最終工程で所望により塗布される不感脂化ガムとしては特公昭62−16834号、同62−25118号、同63−52600号、特開昭62−7595号、同62−11693号、同62−83194号の各公報に記載されているものが好ましい。
【0044】
なお現像液処理後、必要であれば画像部の不要部分を市販のネガ用消去液で消去するか石棒で擦りとることもできる。
ポジ型感光性平版印刷版の現像に使用される現像液は、実質的に有機溶剤を含まないアルカリ性の水溶液が好ましく、具体的には珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、アンモニア水などのような水溶液が適当であり、それらの濃度が0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%になるように添加される。
【0045】
これらの中でもケイ酸カリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム等のケイ酸アルカリを含有する現像液は、印刷時の汚れが生じにくいため好ましく、ケイ酸アルカリの組成がモル比で[SiO2]/〔M〕=0.5〜2.5(ここに[SiO2]、〔M〕はそれぞれ、SiO2のモル濃度と総アルカリ金属のモル濃度を示す。)であり、かつSiO2を0.8〜8重量%含有する現像液が好ましく用いられる。また該現像液中には、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸マグネシウムなどの水溶性亜硫酸塩や、レゾルシン、メチルレゾルシン、ハイドロキノン、チオサリチル酸等を添加することができる。これらの化合物の現像液中における好ましい含有量は0.002〜4重量%で、好ましくは、0.01〜1重量%である。
【0046】
また現像液中に、特開昭50−51324号公報、同59−84241号公報に記載されているようなアニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤、特開昭59−75255号公報、同60−111246号公報及び同60−213943号公報等に記載されているような非イオン性界面活性剤のうち少なくとも一種を含有させることにより、または特開昭55−95946号公報、同56−142528号公報に記載されているように高分子電解質を含有させることにより、感光性組成物への濡れ性を高めたり、現像の安定性(現像ラチチュード)を高めたりすることができ、好ましく用いられる。かかる界面活性剤の添加量は0.001〜2重量%が好ましく、特に0.003〜0.5重量%が好ましい。さらに該ケイ酸アルカリのアルカリ金属として、全アルカリ金属中、カリウムを20モル%以上含むことが現像液中で不溶物発生が少ないため好ましく、より好ましくは90モル%以上、最も好ましくはカリウムが100モル%の場合である。
【0047】
更に本発明に使用される現像液には、若干のアルコール等の有機溶媒や特開昭58−190952号公報に記載されているキレート剤、特公平1−30139号公報に記載されているような金属塩、有機シラン化合物などの消泡剤を添加することができる。
本発明の感光性平版印刷版は、特開昭54−8002号、同55−115045号、特開昭59−58431号の各公報に記載されている方法で製版処理してもよいことは言うまでもない。即ち、現像処理後、水洗してから不感脂化処理、またはそのまま不感脂化処理、または酸を含む水溶液での処理、または酸を含む水溶液で処理後不感脂化処理を施してもよい。さらに、この種の感光性平版印刷版の現像工程では、処理量に応じてアルカリ水溶液が消費されアルカリ濃度が減少したり、あるいは、自動現像液の長時間運転により空気によってアルカリ濃度が減少するため処理能力が低下するが、その際、特開昭54−62004号に記載のように補充液を用いて処理能力を回復させてもよい。この場合、米国特許第4,882,246号に記載されている方法で補充することが好ましい。また、上記のような製版処理は、特開平2−7054号,同2−32357号に記載されているような自動現像機で行うことが好ましい。
【0048】
また、本発明の感光性平版印刷版を画像露光し、現像し、水洗又はリンスしたのちに、不必要な画像部の消去を行なう場合には、特公平2−13293号公報に記載されているような消去液を用いることが好ましい。更に製版工程の最終工程で所望により塗布される不感脂化ガムとしては、特公昭62−16834号、同62−25118号、同63−52600号、特開昭62−7595号、同62−11693号、同62−83194号の各公報に記載されているものが好ましい。
【0049】
更に、本発明の感光性平版印刷版を画像露光し、現像し、水洗又はリンスし、所望により消去作業をし、水洗したのちにバーニングする場合には、バーニング前に特公昭61−2518号、同55−28062号、特開昭62−31859号、同61−159655号の各公報に記載されているような製面液で処理することが好ましい。
合成例1
4−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩(純度99.5%)29.4gを25℃にて、96%硫酸70mlに徐々に添加し、かつ20分間攪拌した。パラホルムアルデヒド(純度92%)3.26gを約10分かけて徐々に添加し、該混合物を30℃にて、4時間攪拌し、縮合反応を進行させた。なお、上記ジアゾ化合物とホルムアルデヒドとの縮合モル比は1:1である。反応生成物は攪拌しつつ、氷水2l中に注ぎ込み、塩化ナトリウム130gを溶解した冷濃厚水溶液で処理した。沈澱を吸引濾過により、回収し、部分的に乾燥した固体を1lの水に溶解し、濾過し、氷で冷却し、かつ、ヘキサフルオロリン酸カリ23gを溶解した水溶液で処理した。沈澱を濾過して回収し、かつ風乾して高分子量ジアゾ化合物(1)30.3gを得た。
得られたジアゾ化合物(1)をメチルセロソルブ中で1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロンとカップリングさせて、色素を得た。この色素の重量平均分子量(低角度測定光散乱光度計を使用)は、16,500であり、これは約45量体に相当した。
【0050】
又、この色素をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて分子量分布の測定をしたところ、10量体以上が約30モル%含まれていた。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係る感光性平版印刷版及びその製造方法並びにその製造装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、PS版を作成するスリッタ装置10の裁断部の正面図である。同図に示すスリッタ装置10には、材質SKD11の上刃12、14、12と、同じく材質SKD11の下刃16、18、16とが所定の間隔をもって設置され、これらの刃によって2条のPS版20、22の対向する2辺部が裁断される。このスリッタ装置10は、1条の原反ウエブから2条のPS版20、22を裁断する構造となっている。また、両側に配置された上刃12、12と下刃16、16とは、コラム24に支持されている。このコラム24は、基台26上に設置されたレール28上に支持されており、レール28に沿ってPS版20、22の幅方向にスライド移動自在となっている。したがって、PS版20、22のサイズに対応してコラム24がスライド移動される。
【0052】
PS版20、22の印刷面(この場合上側)にバリを発生させないため、下刃16、18、16が製品面を受ける位置よりも、上刃12、14、12が耳屑側に配置される。また、中央部はPS版20、22の耳屑を抜く形態となるため上刃14は相反した向きに合わされた位置に刃組され、それぞれ下刃18に向かって刃先を向けるよう刃組される。本実施の形態では、中央部の上刃14は2枚を組み合わせているが、図2に示すように一枚の刃30で構成しても良い。
【0053】
図3において、下刃16には上刃12との間隔を規定するスペーサ32が配置されている。このスペーサ32は外径が下刃16と略同径であり、上刃12の食い込み分だけ凹状の逃げ溝32Aが形成されている。図4において上刃12と下刃16とのクリアランス(CL)条件は、軸方向の上下刃の相対位置設定のみでなく、スペーサ32の厚みと上刃の厚みでクリアランス条件が規定される。このように刃組配置を行うことにより、製品上側のエッジはだれ形状となる。
【0054】
【実施例1】
下刃は、各刃先角が90度の平刃を用いる。上刃は耳屑を保持するためのスペーサとの干渉を防ぐ為、先端0.5mmを残し60度で逃げを設けてある。先端の刃先角度90度が維持できていればこの数値に限定されるものではない。
また、耳保持スペーサは刃と略同径で角部にC0.5の面取りを施してある。面取りの数値形状はこれに限定されるものではない。スペーサと刃との隙間は3mmとし、耳が狭い場合でも保持できるようにしている。
【0055】
刃径はφ160mmを用いた。図4に示す上刃の刃先12Aと12Bの表面粗さを0.4Sとした。CLは上下刃のクリアランスである。裁断面のだれ形状はクリアランスに影響され、ひいては額縁汚れに影響する。
評価材として以下のPS版を作成、使用した。
99.5重量%アルミニウムに、銅を0.01重量%、チタンを0.03重量%、鉄を0.3重量%、ケイ素を0.1重量%含有するJISA1050アルミニウム材の厚み0.30mm圧延板を、400メッシュのパミストン(共立窯業製)の20重量%水性懸濁液と、回転ナイロンブラシ(6,10−ナイロン)とを用いてその表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。
【0056】
これを15重量%水酸化ナトリウム水溶液(アルミニウム4.5重量%含有)に浸漬してアルミニウムの溶解量が5g/m2 になるようにエッチングした後、流水で水洗した。さらに、1重量%硝酸で中和し、次に0.7重量%硝酸水溶液(アルミニウム0.5重量%含有)中で、陽極時電圧10.5ボルト、陰極時電圧9.3ボルトの矩形波交番波形電圧(電流比r=0.90、特公昭58−5796号公報実施例に記載されている電流波形)を用いて160クーロン/dm2 の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。水洗後、35℃の10重量%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬して、アルミニウム溶解量が1g/m2 になるようにエッチングした後、水洗した。次に、50℃30重量%の硫酸水溶液中に浸漬し、デスマットした後、水洗した。
【0057】
さらに、35℃の硫酸20重量%水溶液(アルミニウム0.8重量%含有)中で直流電流を用いて、多孔性陽極酸化皮膜形成処理を行った。すなわち電流密度13A/dm2 で電解を行い、電解時間の調節により陽極酸化皮膜重量2.7g/m2 とした。
ジアゾ樹脂と結合剤を用いたネガ型感光性平版印刷版を作成する為に、この支持体を水洗後、70℃のケイ酸ナトリウムの3重量%水溶液に30秒間浸漬処理し、水洗乾燥した。
【0058】
以上のようにして得られたアルミニウム支持体は、マクベスRD920反射濃度計で測定した反射濃度は0.30で、中心線平均粗さは0.58μmであった。
次に上記支持体にメチルメタクリレート/エチルアクリレート/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体(平均分子量約6万)(モル比50/30/20)の1.0重量%水溶液をロールコーターにより乾燥後の塗布量が0.05g/m2 になるように塗布した。
【0059】
さらに、下記感光液−1をバーコーターを用いて塗布し、110℃で45秒間乾燥させた。乾燥塗布量は2.0g/m2 であった。
感光液−1
合成例1のジアゾ樹脂 0.50g
結合剤−1 5.00g
スチライトHS−2(大同工業(株)製) 0.10g
ビクトリアピュアブルーBOH 0.15g
トリクレジルホスフェート 0.50g
ジピコリン酸 0.20g
FC−430(3M社製界面活性剤) 0.05g
溶剤
1−メトキシ−2−プロパノール 25.00g
乳酸メチル 12.00g
メタノール 30.00g
メチルエチルケトン 30.00g
水 3.00g
結合剤−1は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリロニトリル/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(重量比50/20/26/4、平均分子量75,000、酸含量0.4meq/g)の水不溶性、アルカリ水可溶性の皮膜形成性高分子である。
【0060】
スチライトHS−2(大同工業(株)製)は、結合剤よりも感脂性の高い高分子化合物であって、スチレン/マレイン酸モノ−4−メチル−2−ペンチルエステル=50/50(モル比)の共重合体であり、平均分子量は約100,000であった。
このようにして作成した感光層の表面に下記の様にしてマット層形成用樹脂液を吹き付けてマット層を設けた。
【0061】
マット層形成用樹脂液としてメチルメタクリレート/エチルアクリレート/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(仕込重量比65:20:15)共重合体の一部をナトリウム塩とした12%水溶液を準備し、回転霧化静電塗装機で霧化頭回転数25,000rpm、樹脂液の送液量は4.0ml/分、霧化頭への印加電圧は−90kv、塗布時の周囲温度は25℃、相対湿度は50%とし、塗布液2.5秒で塗布面に蒸気を吹き付けて湿潤させ、ついで湿潤した3秒後に温度60℃、湿度10%の温風を5秒間吹き付けて乾燥させた。マットの高さは平均約6μm、大きさは平均約30μm、塗布量は150mg/m2 であった。
【0062】
かくして得られた板厚0.3mm、巾820mmのコイル状のPS版を巾400mmとなるよう、上記スリッタにて数種の条件で裁断したのち、カット長1100mmのシートにカットした。
その後、印刷評価を行うため、製作したシートに画像露光し、800H(富士写真フイルム(株)製自動現像機)でDN−3C(富士写真フイルム(株)製アルカリ水溶液系現像液)を水で1:1に稀釈した液にて現像し、ただちにFN−2(富士フイルム(株)製ガム)を水で1:1に稀釈した液を塗り、乾燥した。この印刷版を、オフセット輸転印刷機にて、坂田インキ(株)の新聞用インキと東洋インキ(株)の東洋アルキー湿し水を用いて、100,000枚/時のスピードで20,000枚印刷し、端部の汚れ状況を評価した。その評価結果を下記に示す。
【0063】
【表1】
Figure 0003682681
ここで、だれ高さとは図5に示すPS版20の裁断部のY値であり、バリ高さとは、PS版20の裁断部のZ値である。また、裁断面の粗さの最大高さ平均値Sは、図6に示す剪断面部分20Aの最大高さ及び、破断面部分20Bの最大高さを裁断面における両者の比率で加重平均した値である。
【0064】
上記の結果から、クリアランス(CL)0ミクロンではだれ高さは10ミクロンから20ミクロンであり、クリアランスをCL30、45、55、70、100、120ミクロンと増加させるにしたがい、だれ高さも20〜35、40〜55、50〜65、60〜75、85〜100、110〜125ミクロンと増加した。また、裁断面の粗さの最大高さ平均値Sもクリアランスの増加に伴い増加している。これは、クリアランス増加により剪断面の表面が荒れることと、剪断面より粗さの大きい破断面の比率が増加するためである。
【0065】
エッジ汚れ評価は、クリアランス0では×だったものが順次良化傾向をみせ、CL30ミクロンで△、CL45ミクロンで○△、CL55ミクロン以上で○となった。なお、ここでの額縁汚れ評価は額縁汚れが全く発生しなかったものを○、弱いものを△、全面に線状にはっきりでたものを×とし、発生の長さ、強弱でその中間の評価を行っている。
【0066】
一方、上下刃のかみ込みを0.2mm〜0.4mmに変化させたが、額縁汚れに差異はみられなかった。また、クリアランス0ミクロンで下方に100ミクロン曲げた製品を同時に評価したところ△であった。これにより、クリアランスが大きい方が額縁汚れに良好なことがわかったが、クリアランスの増加に伴い、下面のバリ高さも増加し、クリアランス70ミクロンの時30ミクロンとなり、クリアランス100ミクロンでバリ高さは50ミクロンとなった。
【0067】
だれ高さを高くするに従い、額縁汚れ減少に効果があるが、だれ高さが100ミクロンを超えてしまうと、下面のバリ高さが50ミクロンを超えてしまうので、この感光性平版印刷版を自動製版機にかけた時、搬送不良を起こしたり、印刷機の版胴を傷つけたりする。よって、額縁汚れを防止し、且つ製版工程などでの悪影響を与えないためには、クリアランスを30〜100ミクロン以内に設定することが望ましい。また、バリ高さを50ミクロン以下に抑えれば、製版機での搬送不良も発生しない。
【0068】
【実施例2】
実施例1で使用した裁断機ならびにPS版を用い、使用する切刃を変え裁断した。上刃を60度の皿刃にしたところ、同じクリアランスでもだれは約1/3に小さくなり、額縁汚れも悪くなった。
次に、刃先の粗さが異なる上刃を用いて裁断し、裁断面粗さの影響をみた。クリアランスは有意差のより現れる30ミクロンの条件とし、上刃刃先の表面粗さの変更が額縁汚れ減少に効果があるか否かを確認した。この結果を下記の表に示す。
【0069】
【表2】
Figure 0003682681
上記表中の刃先粗さは図4の12A及び12Bに示す面の仕上げ粗さを、また裁断面の粗さの最大高さ平均値Sは表1と同様に求めた値である。
【0070】
刃先粗さ0.8Sでは、図5に示す裁断面の端面Pの裁断面粗さ最大高さの平均値Sは、1.2となった。これらのPS版を印刷評価したところ額縁汚れに差異がみられ、平均値Sが0.8ミクロンでは×だったものが、1.2ミクロン、2.6ミクロンと増加し、額縁汚れの良化がみられた。粗さの増加による裁断面の親水性向上に効果があることが確認できた。したがって、裁断面の粗さは最大高さの平均値で1.2ミクロン以上に設定することが好ましい。
【0071】
【実施例3】
更に、粗さの上限を確認するため実施例1、及び実施例2で使用した裁断機、並びにPS版を用い、刃先粗さを3ミクロンとした刃で裁断テストを行った。クリアランスはバリ発生の制約から100ミクロンとした。裁断面の粗さの最大高さ平均値は12.6ミクロンとなり、額縁汚れの発生もなかったが、裁断面に裁断時の切粉の付着がみられた。この切粉は製版時の焼きぼけトラブル等表面品質の上で好ましくなく、この条件は使用できない。
【0072】
【実施例4】
実施例1で使用した裁断機に図7に示す上刃34を用いて、前述のPS版を裁断し、評価した。この場合、図7の実線は刃先の最下位置での状態を、二点鎖線部分は上刃のPS版への切り込みはじめの状態を示している。上刃34をスリッタ装置に位置設定する場合、刃先の最下位置でオーバーラップしている刃34の側面34Aと下刃16の側面16Aを当接させる。これにより、実際に刃が材料に切り込む地点(図7中実線)では上刃の切り欠きX分だけクリアランスのあいた位置で裁断開始することになる。よって、この刃を用いれば煩雑なクリアランス設定作業が、上下刃を当接させるだけで可能となる。
【0073】
Yの値を0.3mmとし、Xの値を30ミクロン、70ミクロン、100ミクロンと増加させるにしたがい、だれ高さも5箇所の平均で20、50、80ミクロンと増加し、汚れも△、○、○と良化した。切り欠きの高さを0.5mmとした場合も同様な結果が得られた。
【0074】
【実施例5】
実施例1に使用した裁断機、裁断条件(クリアランス55ミクロン)で表面処理前のアルミニウム板を裁断した後、前出の表面処理、感光層を塗布したPS版の印刷評価をおこなったが、実施例1と同様額縁汚れの発生はなかった。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の感光性平版印刷版及びその製造方法並びにその製造装置によれば、上刃と下刃との隙間を30ミクロンから100ミクロンの間に設定した裁断装置で裁断して、その裁断辺の裁断だれの高さを20ミクロンから100ミクロンにした感光性平版印刷版を用い、また、その裁断面の粗さが最大高さ平均値が1.2ミクロンから12ミクロンである感光性平版印刷版を用いたので、額縁汚れ減少に顕著な効果を得ることができる。また、印刷逆面のバリを抑制したので、製版機での搬送不良も発生せず、更に、エッジを削る方法のように不安定さがなく、且つ単に端面に化学処理を施す場合より性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】PS版のスリッタ装置を示す正面図
【図2】上刃の他の実施例を示す正面図
【図3】上刃と下刃との位置関係を示す正面図
【図4】図3のA部の拡大図
【図5】PS版の裁断部を示す拡大図
【図6】図5中6−6線から見た裁断部の側面図
【図7】切り込みが形成された上刃の実施例を示す要部正面図
【符号の説明】
10…スリッタ装置
12、14…上刃
16、18…下刃
20、22…PS版
24…コラム
26…基台
28…レール

Claims (1)

  1. 親水性表面を有する金属製の支持体上に感光層が形成された感光性平版印刷版において、
    支持体を下刃で受けて上刃で裁断された感光性平版印刷版であって、前記支持体の対向する2辺若しくは4辺の端部の裁断だれ高さが20ミクロンから100ミクロンであり、前記支持体の裁断面に現れる剪断面と破断面の各々の粗さの最大高さをその裁断面における剪断面と破断面の割合で加重平均した粗さが1.2ミクロンから12ミクロンであることを特徴とする感光性平版印刷版。
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