JPH09211792A - Icメモリ付きフイルムカートリッジ及びそのデータ記録装置並びにデータ入出力装置 - Google Patents

Icメモリ付きフイルムカートリッジ及びそのデータ記録装置並びにデータ入出力装置

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JPH09211792A
JPH09211792A JP8020065A JP2006596A JPH09211792A JP H09211792 A JPH09211792 A JP H09211792A JP 8020065 A JP8020065 A JP 8020065A JP 2006596 A JP2006596 A JP 2006596A JP H09211792 A JPH09211792 A JP H09211792A
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cartridge
data
memory
energy
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JP8020065A
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English (en)
Inventor
Makoto Shizukuishi
誠 雫石
Hiroyuki Niwano
浩之 庭野
Satoshi Murakami
聡 村上
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非接触でカートリッジ本体に内蔵したICメ
モリに撮影データを記録する。 【解決手段】 カートリッジ本体4には、フォトダイオ
ード30,I/0制御IC31,ICメモリ32,発光
ダイオード33,電池34が内蔵されている。レンズ付
きフイルムユニットには、発光ダイオードとフォトトラ
ンジスタとがフォトトランジスタ30と発光ダイオード
33にそれぞれ対応させて非接触にして設けらている。
これらを用いて記録制御ICは、撮影毎に識別した撮影
データを光信号でI/O制御IC31に送る。I/O制
御IC31は、撮影データを受け取ると、これをICメ
モリ32に書き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真撮影時に得ら
れた撮影データなどをフイルムカートリッジに設けたI
Cメモリに記録するICメモリ付きフイルムカートリッ
ジ及び、このICメモリ付きフイルムカートリッジにデ
ータを記録するデータ記録装置並びにデータの入出力を
行うデータ入出力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】当技術分野で提案され、雑誌「写真工
業」( (株) 写真工業出版社 1994年12月号 p.11)に
も紹介されたAPS(Advanced Photo System) では、国
際公開WO:90/04214号記載のような透明の磁
気記録層を設けた写真フイルムが使用される。この磁気
記録層は写真撮影時にカメラから得られた撮影データな
どを記録するために用いられ、そして現像所でこの撮影
情報を読み出してプリント処理その他に活用できるよう
にしてある。
【0003】磁気記録層に書き込まれる撮影データとし
ては、一般のカメラにあってはシャッタ秒時や絞り値、
あるいはストロボ撮影を行ったか否かなどの露出データ
の他、プリント写真のアスペクト比が標準指定,パノラ
マ指定,Lプリント指定のいずれであるか、または特開
昭54−26721号公報記載のようなトリミング指示
機能をもったカメラではそのトリミング範囲を示すため
のプリントフォーマットデータ、さらに撮影年月日を表
すデートデータ、またカメラに設けられた入力手段から
ユーザーが任意に入力した文字データ(例えば撮影シー
ンに応じたタイトルやコメント)などがある。
【0004】これらの撮影データはプリント処理を行う
際に現像所で読み出され、例えば露出データはプリント
時の露光制御に用いることができ、プリントフォーマッ
トデータはプリント倍率の自動設定やネガマスク,印画
紙マスクの切換え制御に用いることができ、カメラ側で
は一律の画面サイズで撮影してもユーザーが指定した形
態のプリント写真を作ることができる。また、磁気記録
層から読み出されたデートデータや文字データを、プリ
ント時に文字パターンに変換して焼き込み処理を行うこ
とによって、従来のカメラで用いられていた光学的なデ
ータ写し込み装置が不要になる利点がある。しかもこれ
らの文字データ中に、そのプリント位置,プリント姿
勢,プリントサイズ,プリントカラーに関するデータも
含ませておけば、これまでのデータ写し込み装置では得
られないデータ写し込みサービスを行うことも可能にな
る。
【0005】さらに、上記磁気記録層にカメラの種別デ
ータを記録してプリント処理時の露光補正の要否判定や
目安に利用したり、集合写真のようにプリント枚数が人
数分必要なことが撮影時に分るときにはそのプリント枚
数データを記録しておくことによって、同時プリントサ
ービスを行うときでも必要枚数のプリントを行うことが
できるようになる。また、この磁気記録層は、撮影時に
カメラから得られる撮影データ以外にも、現像所におい
て焼増しプリントを行うときのプリント枚数のデータ
や、プリント処理時の露光補正データ、あるいはプリン
トサービスの引き受け日時や引き受けナンバーなどのラ
ボデータの記録に用いたりすることも可能である。
【0006】図7は、上記のAPSの写真フイルムカー
トリッジ1の外観を示すもので、プラスチック製の上ケ
ース2と下ケース3とからなるカートリッジ本体4内
に、透明な磁気記録層が形成された写真フイルム5を巻
きつけたスプール6が回転自在に収納されている。この
スプール6の両端はカートリッジ本体5の端面から露呈
し、各々キー溝7が形成されている。上下ケース3,4
の合わせ目の一方にポート口8が設けられ、このポート
口8を通して写真フイルム5が出入りする。このポート
口8には、これを開閉するために遮光蓋9が組み込ま
れ、その両端はスプールと同様にカートリッジ本体5の
端面から露呈し、各々キー溝10を有している。
【0007】この写真フイルムカートリッジ1をカメラ
のカートリッジ室に装填した際には、例えばスプール6
の上端のキー溝7には、カメラ側のスプール駆動軸11
aの係合突起が、また下端がボス11bが、さらに遮光
蓋9の一方のキー溝10には、蓋駆動軸12の係合突起
がそれぞれ挿入・係合される。カートリッジ本体5内に
は特開平6−266053号公報で知られるようなフイ
ルム送り出し機構が内蔵されおり、蓋駆動軸12を回転
させて、遮光蓋9を開くことによってスプールの回転ロ
ックが解除され、スプール駆動軸11でスプール6を図
中時計方向に回転させることによって、写真フイルム5
がポート口8を通して頭出しされるようになっている。
【0008】このように、写真フイルムカートリッジ1
は、これまでの135フイルムパトローネと異なり、ス
プール6の駆動の他に遮光蓋9も外部駆動する必要があ
る。したがって、カメラやレンズ付きフイルムユニット
に装填したときに、キー溝7及びキー溝10の双方に外
部からの駆動部材を正しく係合させなくてはならない。
このため、カートリッジ本体4自体はカートリッジ室内
で浮かせておき、スプール6の両端でカートリッジ本体
4の位置決めを行い、スプール6を中心にした回転方向
ではカートリッジ本体4に自由度を与えるシェルフロー
トと称される形で保持するようにしてある。このように
して、シェルフロート方式によりカートリッジ本体4を
カートリッジ室内に保持することによって、遮光蓋9の
キー溝10に遮光蓋9の駆動軸12を係合させることを
容易としている。
【0009】なお、符号13は写真フイルム5の種別や
撮影可能枚数がバーコードで記録されたディスクを示
す。このディスク13はスプール6と一体に回転し、カ
メラあるいはプリンタに設けられたバーコードリーダに
よってデータ内容が読み取られる。
【0010】一方、特開昭56−154720号公報や
特開平2−217829号公報により、フイルムカート
リッジにICメモリ(半導体メモリ)を組み込んでお
き、前述したような撮影データをこのICメモリに書き
込んで現像所やユーザーが利用できるようにするシステ
ムが提案されている。このシステムにおいても、磁気記
録層を利用した場合とほぼ同様の機能を得ることができ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁気記録層
に撮影データの記録を行うためには、カメラに磁気ヘッ
ド及びその駆動回路を含む磁気記録装置を内蔵させる必
要があるが、写真フイルムは通常のオーディオテープな
どの磁気テープと比較して格段に剛性が強いため、記録
時にヘッドタッチを良好に維持するためには、磁気ヘッ
ドや写真フイルムの支持機構に独特の工夫が必要にな
る。また、磁気記録は、撮影後のフイルム1コマ給送の
間、すなわち写真フイルムの給送速度が非常に変化しや
すい状況のもとで行われることから、その速度変化に追
従させて磁気記録を行わなければならず、磁気ヘッド駆
動回路の構成が複雑化してカメラのコストアップが避け
られない。
【0012】こうした事情から、特に普及型のローコス
トカメラ、あるいは製造時に予め写真フイルムを装填し
て販売され、使用後には撮影機本体がメーカーに回収さ
れるレンズ付きフイルムユニットのような使い捨て型の
カメラの場合には、上記のような磁気記録装置を組み込
むことはできない。したがって、このようなカメラでは
使用する写真フイルムに磁気記録層が設けられていても
これを有効に利用することができず、APSの特長を活
かすことができない。
【0013】そこで、上記APSのカートリッジ本体
に、撮影データ等を記録するためのICメモリを組み込
み、撮影時にカメラ側のデータ記録装置でICメモリに
撮影データ等を記録し、写真フイルムの使用完了後に、
この撮影データ等を現像所等で読み出して、これを写真
フイルムの磁気記録層に転記したり、プリント時の露光
補正データとして使用したりする方法が試みられてい
る。なお、ICメモリにデータを記録するためのカメラ
側のデータ記録装置は、磁気記録装置と比較してコスト
負担がわずかであるから、ローコストなカメラあるいは
レンズ付きフイルムユニットにも採用することが可能で
ある。
【0014】しかしながら、ICメモリにデータを記録
するために、カートリッジ本体をカートリッジ室に装填
した際に、カートリッジ本体側に設けた電気的な接点と
カメラ側の電気的な接点とを接触させて、データ記録装
置とICメモリとを接続しようとすると、カメラ側の接
点がカートリッジ本体に接触して、スプールを中心にし
た回転方向のカートリッジ本体の自由度が失われ、カメ
ラ側の各駆動軸とカートリッジ側の各キー溝との係合が
スムースに行われなくなる可能性がある。この結果とし
て、遮光蓋やスプールが撓んでカートリッジ本体から無
理な力を受け、これらの回転トルクが大きくなって回転
しずらくなるといった不都合や、各駆動軸と各キー溝と
の係合の誤差を吸収するために、大きな公差を与える必
要が生じ、この公差が大きくなった分だけカートリッジ
本体の位置決め精度が悪化し、位置決め精度が悪化する
ことにより、ポート口から送り出された写真フイルムが
カメラ側のフイルム送出口に正しく送られなくなる等の
不都合が生じる可能性がある。
【0015】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
で、シェルフロート式で支持されたカートリッジ本体の
自由度に影響を与えないようにして、内蔵したICメモ
リに撮影データを入出力できるフイルムカートリッジ、
及びデータ記録装置並びにデータ入出力装置を提供する
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項1記載のフイルムカートリッジで
は、外部の送信手段に非接触で接続され、この送信手段
からの信号を受けるカートリッジ側受信手段と、このカ
ートリッジ側受信手段の受信結果に基づいて、撮影デー
タをカートリッジ本体に内蔵したICメモリに書き込む
制御手段と、これらの各手段に駆動電圧を給電する電源
とをカートリッジ本体に備え、外部の送信手段とカート
リッジ本体とを非接触にして、ICメモリに撮影データ
が書き込まれるようにしたものである。
【0017】請求項2記載のフイルムカートリッジで
は、外部の受信手段に非接触で接続され、この受信手段
に信号を送るカートリッジ側送信手段を備え、制御手段
は、ICメモリから読み出した撮影データに応じてカー
トリッジ側送信手段を駆動し、外部の受信手段とカート
リッジ本体とを非接触にして、前記ICメモリに書き込
まれた撮影データが読み出されるようにしたものであ
り、請求項3記載の発明では、電源は、外部から非接触
でエネルギーが供給され、このエネルギーを駆動電圧に
変換するようにしたものである。
【0018】請求項4記載のデータ記録装置では、カー
トリッジ側受信手段に対応して設けられ、前記カートリ
ッジ側受信手段に信号を送る装置側送信手段と、撮影毎
に撮影データを識別しこの撮影データに基づいて前記装
置側送信手段を駆動する記録制御手段とを備え、カート
リッジ本体と非接触でICメモリに撮影データを書き込
むようにしたものであり、請求項5記載のデータ記録装
置では、フイルムカートリッジの電源は、外部から非接
触でエネルギーが供給され、このエネルギーを駆動電圧
に変換するようにされており、この電源に対してエネル
ギーを供給するエネルギー供給手段を備え、前記カート
リッジ本体と非接触で駆動電圧を発生させるためのエネ
ルギー供給するようにしたものである。
【0019】請求項6記載のデータ入出力装置では、カ
ートリッジ側受信手段に対応して設けられ、前記カート
リッジ側受信手段に信号を送る装置側送信手段と、カー
トリッジ側送信手段に対応して設けられ、前記カートリ
ッジ側送信手段からの信号を受ける装置側受信手段とを
備え、前記カートリッジ本体と非接触でICメモリに対
するデータの書き込み及び読み出しするようにしたもの
であり、請求項7記載の発明では、、フイルムカートリ
ッジの電源は、外部から非接触でエネルギーが供給さ
れ、このエネルギーを駆動電圧に変換するようにされて
おり、この電源に対してエネルギーを供給するエネルギ
ー供給手段を備え、前記カートリッジ本体と非接触で駆
動電圧を発生させるためのエネルギー供給するようにし
たものである。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明を実施した写真フイ
ルムカートリッジ20の外観を示すものである。なお、
この写真フイルムカートリッジ20は、以下に説明する
以外の部分については、図5に示された写真フイルムカ
ートリッジ1と同じであり、同じものには同符号を付し
て説明する。
【0021】写真フイルムカートリッジ20は、プラス
チック製の上ケース21と下ケース22とからなるカー
トリッジ本体4に、透明な磁気記録層が形成された写真
フイルム5,スプール6,遮光蓋9,ディスク13等を
内蔵している他に、記録ユニット23を内蔵している。
また、カートリッジ本体4に貼付されたバーコードラベ
ル24は、このカートリッジ本体20のIDナンバーを
表す。このIDナンバーは、カートリッジ本体20に収
納された写真フイルム5のIDナンバーと共通のもの
で、カートリッジ本体20と写真フイルム5とを一対一
に対応づける。写真フイルム5のIDナンバーは、写真
フイルム5の製造時にサイドプリントにより潜像として
バーコード記録されるが、これとともに磁気記録層に磁
気記録しておいてもよい。
【0022】記録ユニット23は、フォトトランジスタ
30,I/O制御IC31,ICメモリ32,発光ダイ
オード33,電池34等を回路基板35に組み付けて、
接続したものである。この記録ユニット23は、ポート
口8と反対側で、カートリッジ本体4内にロール状収納
された写真フイルム5と、カートリッジ本体4との間の
空間に収納されており、フォトトランジスタ33と発光
ダイオード34とが、上ケース21と下ケース22とに
形成された孔からそれぞれ外部に露呈されている。
【0023】図2において、フォトトランジスタ30
は、カメラまたはプリンタ側からの各種コマンドやデー
タを受信するためのものであり、各種コマンドやデータ
を表した光信号がシリアルに入力され、受信(受光)し
た光信号を、その大きさに応じた光電信号に変換して、
I/O制御IC31に送る。I/O制御IC31は、光
電信号を二値化するコンレパレータ,受信用バッファ,
送信用バッファ,シリアル送受信用コントローラ,IC
メモリ30のデータの読み書きを制御するメモリコント
ローラ,発光ダイオード34のドライブ回路等を1チッ
プ化したものであり、フォトトランジスタ31を介して
受信したコマンドに基づいて各種のシーケンスを行う。
【0024】I/O制御IC31は、受信したコマンド
がデータの書き込みである場合には、このコマンドに続
いて送信されるアドレス及び撮影データを受信して、こ
の撮影データを指定されたICメモリ32のアドレスに
書き込む。また、受信したコマンドがデータの書き込み
である場合には、I/O制御IC31は、このコマンド
に続いて送信されるアドレスを受信して、このアドレス
に指定されたデータを読み出し、このデータをシリアル
に変換してから、このシリアルなデータに基づいて発光
ダイオード33を駆動する。
【0025】発光ダイオード33は、I/O制御IC3
1によって駆動されて発光し、データをカメラあるいは
プリンタ側の受信部に対して、光信号でシリアルにデー
タを送信する。この発光ダイオード33は、カートリッ
ジ本体4から引き出された写真フイルム5にカブリを与
えないようにするために、赤外光を発光するものが用い
られている。
【0026】ICメモリ32は、記憶保持用に電源を要
とせず、電気的にデータの書き込みと消去が可能なEE
PROMが用いられる。このICメモリ32は、データ
の書き込み及び読み出しを行う時にのみ、I/O制御I
C31に制御で電池34からの給電が行われ作動状態と
なる。なお、電池32をバックアップ電源として用い、
他のメモリ、例えばDRAMやSRAMを使用すること
も可能であるが、このようにEEPROMを使用するこ
とで、バックアップの電力が不要となるので、電池32
の電力を有効に利用することができる。また、ICメモ
リ32には、例えばメモリ容量1〜2kbit程度のロ
ーコストのものが用いられているが、記録するデータの
内容やコストとの兼ね合いでさらにメモリ容量が大きな
ものを利用することも可能である。
【0027】電池34は、記録ユニット23の各部を作
動させるために必要な駆動電圧を給電する電源であっ
て、この電池34としては、小型なピン型電池を用いて
いるが、この他に収納スペースや必要な電池の容量に応
じてシート型電池やコイン(ボタン)型電池等を用いて
もよい。
【0028】この写真フイルムカートリッジ20は、レ
ンズ付きフイルムユニットだけでなく一般のカメラ用に
も出荷されることになるが、レンズ付きフイルムユニッ
ト用に分けられたものについては、予めICメモリ32
の所定のアドレス域にLF識別データと製造年月日デー
タとが基礎データとして書き込まれる。
【0029】こうして準備されたレンズ付きフイルムユ
ニット用の写真フイルムカートリッジ20は、工場内で
レンズ付きフイルムユニットに装填される。この装填工
程では、カートリッジ本体4から写真フイルム5を引出
し、この写真フイルム5をロール状にしたフイルムロー
ルとカートリッジ本体4とをそれぞれレンズ付きフイル
ムユニットのカートリッジ室,フイルムロール室に装填
する。そして、レンズ付きフイルムユニットがメーカー
から出荷される。
【0030】図3に上記写真フイルムカートリッジ20
が装填されるレンズ付きフイルムユニットの構成を概略
的に示す。レンズ付きフイルムユニットは、ボディ基部
40,露光ユニット41,ストロボユニット42,前カ
バー43,後カバー44と、ボディ基部40に装填され
る写真フイルムカートリッジ20とからなる。ボディ基
部40には、暗箱部45の両側にカートリッシ室46,
フイルムロール室47が一体に形成され、メーカー段階
でそれぞれカートリッジ本体4とフイルムロール5aと
が装填される。
【0031】露光ユニット41は、従来のレンズ付きフ
イルムユニットと同様に、シャッタチャージ機構,フイ
ルム巻止め機構,カウンタ送り機構,シャッタ駆動機構
及びシャッタ羽根,撮影レンズを含む他、ファインダ系
を構成する対物レンズと接眼レンズとが組み込まれてい
る。
【0032】図4に示すように、カートリッジ室46の
上部には巻上げダイヤル48が取り付けられ、その下面
に一体に設けた巻上げ軸(スプール駆動軸)48aの先
端が写真フイルムカートリッジ20のスプール6上端の
キー溝7に係合するようになっている。また、カートリ
ッジ室46内で遮光蓋9の上端のキー溝10に対峙する
位置には、開閉部材(蓋駆動軸)49が突出している。
この開閉部材49は、装填されたカートリッジ本体4の
遮光蓋9の上端のキー溝10と係合する。撮影済の写真
フイルムカートリッジ10を取り出す際には、この開閉
部材49のカートリッジ室46の外側に露呈された部分
を、専用の治具で回動することで遮光蓋9を閉じること
ができる。なお、遮光蓋9の閉じ作業を効率化するため
に、写真フイルムカートリッジ20をレンズ付きフイル
ムユニットから取り出す際の底蓋74(図3参照)の開
放操作に連動して開閉部材49を回動させ、自動的に遮
光蓋9を閉じるような機構をレンズ付きフイルムユニッ
トに組み込んでおくことも可能である
【0033】図3において、巻上げダイヤル48を反時
計方向に回動操作すると、スプール6の回転によって写
真フイルム5がカートリッジ本体4に巻き込まれる。写
真フイルム5にはフイルム1コマ間隔でパーフォレーシ
ョン5bが2個ずつ形成されており、露光ユニット41
に組み込まれた2歯スプロケットがこれらに係合するこ
とに応答してフイルム巻止め機構が作動して巻上げダイ
ヤル48にロックをかける。この間のフイルム給送に連
動してシャッタチャージが行われる。そして、シャッタ
レリーズ操作により撮影が行われ、以後これを繰り返す
ことによって、写真フイルム5の後端側(スプール6に
係止された側)から先端側に向かって順次に撮影が行わ
れるようになる。なお、短い間隔で並んだ2個のパーフ
ォレーション5bをもとにしてフイルム1コマ送り制御
が行われるが、実際の撮影コマは図3に仮想線で示すよ
うに、パーフォレーション5bの長い間隔に合わせた位
置に露光されるように決められている。
【0034】ストロボユニット42は、回路基板50に
発光部51を取り付けたもので、回路基板50にはスト
ロボ発光用のメインコンデンサ52,シンクロスイッチ
53,電池(単3乾電池)54等が組み付けられてい
る。充電スイッチ55は、ボディ基部40の右端部に組
み込まれた金属片55aと、回路基板50のスイッチパ
ターン部55bとからなり、前カバー43の操作ボタン
56の押圧によって回路基板50のスイッチパターン部
55bに金属片55aが接触するとONとなる。シンク
ロスイッチ53は、露光ユニット41に組み込まれたシ
ャッタ羽根が開放した瞬間にオンする。シンクロスイッ
チ53のオン信号はストロボを発光させるタイミング信
号として用いられるとともに、1回の撮影が行われたこ
との検知信号としても用いられる。
【0035】また、上記回路基板50には、記録制御I
C58,反射型のセンサ59,フレキブル配線板60,
昇圧回路61(図2参照)が組み付けられている。フレ
キシブル配線板60の先端には複数の接続ピン62aを
一列に並べたプラグ62が設けられている。プラグ62
は、図4に示すように、ボディ基部40のカートリッジ
室46の上部に組み込まれたコネクタ63に接続され
る。このコネクタ63には、フレキシブル配線板64の
一端が接続されている。
【0036】カートリッジ室46には、カートリッジ室
46内に装填されたカートリッジ本体4のフォトトラン
ジスタ30に対峙するようにして、レンズ付きフイルム
ユニット側の送信部となる発光ダイオード65が、また
カートリッジ本体4の発光ダイオード33に対峙するよ
うにして、受信部となるフォトトランジスタ66が埋め
込まれ、それぞれカートリッジ室46内に露呈されてい
る。これらの発光ダイオード65とフォトトランジスタ
66は、フレキシブル配線板64の他端に接続されてい
る。これにより、発光ダイオード65及びフォトトラン
ジスタ66とが記録制御IC58と電気的に接続され
る。なお、発光ダイオード65、写真フイルム5にカブ
リを与えないようにするめに、赤外光を発光するものが
用いられている。
【0037】前カバー43はボディ基部40の前面を覆
うように組み付けられる。前カバー43の前面には、撮
影レンズ,ストロボ発光部を前面に露呈させる開口の
他、ファインダ系の視野範囲を規定対物窓68が形成さ
れている。対物窓68のアスペクト比はハイビジョンT
V画面と同じ9:16になっており、このアスペクト比
が写真フイルム5の標準アスペクト比となっている。
【0038】対物窓68の背後にマスク板69がスライ
ド自在に組み込まれている。つまみ70を操作してこの
マスク板69を対物窓68の背後に挿入すると、ファイ
ンダ視野範囲がアスペクト比が約1:2.8のパノラマ
範囲に制限される。マスク板69をこの位置に移動させ
ると、これと一体の信号板71がセンサ59の前面に位
置する。信号板71の裏面には高反射材が設けられてい
るため、シンクロスイッチ53がオンした瞬間に、発光
部と受光部とを有したセンサ59から出力される検知信
号の大きさから、マスク板69を標準位置,パノラマ位
置のいずれにセットして撮影を行ったかを識別すること
ができる。なお、マスク板69に代えて他の視野範囲切
換え機構を用いれば、標準視野範囲,パノラマ視野範囲
の他に、従来のLプリントサイズのアスペクト比に対応
した視野範囲を加えてもよく、この場合にも撮影時にそ
の切換え操作部材のセット位置を電気的あるいは光電的
に検知し、選択された視野範囲を識別することが可能で
ある。
【0039】前カバー43の上面にシャッタボタン73
が一体に設けられている。シャッタチャージの完了後に
シャッタボタン73を押圧すると、露光ユニット41に
組み込まれたシャッタ機構が作動して撮影が行われる。
後カバー44は、ボディ基部40の背面及び底面を光密
に覆う。カートリッジ室46の底面を覆う底蓋74には
ボス75が突設され、図4に示すようにスプール6の下
端を支持してカートリッジ本体4をシェルフロート方式
で保持する。
【0040】このようにして、シェルフロート方式によ
りカートリッジ本体4をカートリッジ室46内に保持す
ることによって、遮光蓋9のキー溝10に遮光蓋9の開
閉部材49を係合させることが容易となる。また、写真
フイルムカートリッジ20側のICメモリ32とレンズ
付きフイルムユニット側の記録制御IC58とは、光信
号によって非接触で接続されているため、キー溝10と
遮光蓋9の開閉部材49との係合時にカートリッジ本体
5を自由に回動させることができる。もちろん、このと
きの回動量は誤差範囲内のわずかなものであるから、フ
ォトトランジスタ30と発光ダイオード65,発光ダイ
オード33とフォトトランジスタ66との間の光の送受
信が妨げられるようなことはない。
【0041】図2に記録制御IC58とその周辺の回路
構成を示すように、記録制御IC58は、CPUの他に
各種のシーケンスを行うためのプログラム等を記憶した
ROM,CPUがシーケンスを実行する際に必要なデー
タを一時的に記憶するワーク用メモリとして使用されR
AM,現在の年月日を計時するカレンダ回路,写真フイ
ムカートリッジ20側の記録ユニット23との間で発光
ダイオード65及びフォトトランジスタ66を介して光
通信を行うためのI/O回路等を内蔵している。
【0042】記録制御IC58には、シンクロスイッチ
53からのオン信号と、センサ59からの検知信号が入
力される。記録制御IC56は、オン信号が入力される
毎に、センサ59からの検知信号を基にしてファインダ
系が標準視野範囲とパノラマ視野範囲のいずれに設定さ
れていたかを識別する。また、記録制御IC56は、メ
インコンデンサ51の充電電圧を監視しており、オン信
号の入力の前後の充電電圧の変化を基にしてストロボ撮
影が行ったか否を識別する。
【0043】記録制御IC58は、発光ダイオード65
及びフォトトランジスタ66を用いて、記録ユニット2
3に対してコマンド,アドレス,データの送受信を行
う。そして、ストロボ撮影を行ったか否かを表すストロ
ボデータは露出データとして、またファインダ視野範囲
の識別情報はプリントフォーマットデータとして、さら
に記録制御IC58内のカレンンダ回路に計時されてい
る年月日を年月日データとして、これらを各撮影コマご
とにICメモリ32に記録する。また、記録制御IC5
8は、撮影済枚数を撮影済枚数データとしてICメモリ
32に記録し、1回の撮影が行われる毎に、この撮影済
枚数データを更新する。なお、この撮影済枚数データ
は、記録制御IC58側に記憶してもよいが、電池54
が外されたり、接触不良で一時的に給電が停止された場
合を考慮して、ICメモリ32に書き込むようにしてあ
る。
【0044】昇圧回路61は、電池54の低電圧を記録
制御IC58,センサ59,発光ダイオード65,フォ
トダイオード66を作動させるのに必要な電圧に昇圧し
て給電する。ストロボ回路50aは、ストロボ発光部5
1に内蔵されたストロボ放電管,メインコンデンサ5
2,充電スイッチ55がONになることに応答して電池
54を電源としてメインコンデンサ52を充電する充電
回路,シンクロスイッチ53からのオン信号に応答し
て、ストロボ放電管でメインコンデンサ52を放電させ
てストロボ発光を行うトリガ回路等から構成されてい
る。
【0045】次に上記のように構成されたレンズ付きフ
イルムユニットの作用について説明する。製造段階でカ
ートリジ室46とフイルムロール室47に、それぞれカ
ートリッジ本体4とこのカートリッジ本体4から引き出
された写真フイルム5をロール状にしたフイルムロール
5aとが装填される。カートリッジ本体4を装填する
と、スプール6の上端のキー溝7に巻上げダイアル48
の巻上げ軸48aの先端が係合されるとともに、開閉部
材49が遮光蓋9の上端側のキー溝10に係合される。
この後に、後カバー44がボディ基部40の背面に取り
付けられ、底蓋74でカートリッジ室46の底面が閉じ
られ、スプール6の下端が底蓋74のボス75によって
支持される。
【0046】このようにして、カートリッジ本体4は、
巻上げ軸48a,ボス75,開閉部材49のみが接触し
たシェルフロート方式で保持され、この他にはカートリ
ッジ本体4と接触して、カートリッジ本体4の位置を規
制する部材はない。したがって、カートリッジ本体4
は、巻上げ軸48a及びボス75で支持されたスプール
6を中心にした回転方向の自由度が規制されない。した
がって、遮光蓋9やスプール6が無理な力を受け撓むこ
とはなく、これらをスムースに回転することができる。
さらには、巻上げ軸48a及びボス75とスプール6,
開閉部材49と遮光蓋9の間に係合の誤差を吸収すため
に大きな公差を与える必要はなく、正しくカートリッジ
本体4の位置決めを行うことができる。
【0047】メーカで製造されたレンズ付きフイルムユ
ニットは、一般ユーザーが購入して撮影に利用される。
まず、撮影者は、つまみ42を操作して、所望とするフ
ァインダ視野範囲に切り換える。また、ストロボ撮影を
行う場合には、撮影者は、操作ボタン56を押圧して、
充電スイッチ55をONとする。充電スイッチ55がO
Nとなると、ストロボ回路50aが作動して、メインコ
ンデン52が充電される。そして、撮影者は、メインコ
デンサ52の充電完了を、例えばファインダで観察され
るようにしたネオン管(図示せず)の点灯で確認してか
ら、撮影を行う。
【0048】撮影者がレリーズボタン44を押圧して撮
影を行うと、シャッタ機構が作動されて、写真フイルム
14の撮影コマが露光される。このときに、ストロボ発
光の有無にかかわらずシンクロスイッチ53が1回オン
して、オン信号が記録制御IC58とストロボ回路50
aとに送られる。ここで、メインコンデンサ52が充電
されていれば、このオン信号に応答して、メインコデン
サ52が放電され、ストロボ発光部51が発光して、ス
トロボ撮影が行われる。
【0049】一方、記録制御IC58は、オン信号が入
力されると、この入力時点から短時間の間に、メインコ
デンサ52の充電電圧を調べて、ストロボ撮影が行われ
たか否かを識別するとともに、センサ59からの検出信
号に基づいてファインダ系が標準視野範囲とパノラマ視
野範囲のいずれに設定されていたかを識別する。
【0050】次に、記録制御IC58は、撮影済枚数デ
ータをICメモリ32から読み出すためのコマンドに応
じたパターンで発光ダイオード65を駆動し点滅させ
る。この発光ダイオード65からの光信号は、写真フル
イルムカートリッジ20側のフォトトランジスタ30で
受信され、発光ダイオード65の点滅パータンに応じて
フォトトランジスタ30がON,OFFされて、記録制
御IC58が送信したコマンドがI/O制御IC31に
入力される。
【0051】I/O制御IC31は、このコマンドを受
け取ると、まずICメモリ32に対して電池34からの
給電を行い、ICメモリ32を作動状態にする。次に、
I/O制御IC31は、ICメモリ32の所定のアドレ
ス領域から撮影済枚数データを読み出し、この撮影済枚
数データに基づいて発光ダイオード33を駆動する。上
記のコマンドの送受信と同様にして、発光ダイオード3
3からの光信号は、記録制御IC58側のフォトトラン
ジスタ66により受信されて撮影済枚数データが記録制
御IC58に入力される。
【0052】記録制御IC58は、撮影済枚数データを
受け取ると、この撮影済枚数データに表されるコマ数に
「1」を加算したコマ番号に対応するアドレスを算出す
る。この後に、記録制御IC58は、発光ダイオード6
5を駆動して、データ書き込みコマンド及び求めたアド
レスを順次に送る。そして、アドレスの送出後に、記録
制御IC58は、発光ダイオード65を駆動して、スト
ロボ撮影を行ったか否かを表すストロボデータは露出デ
ータとして、またファインダ視野範囲の識別情報はプリ
ントフォーマットデータとして、さらにカレンダ回路で
計時されている現在の年月日を年月日データとして送
る。
【0053】データ書き込みコマンド,アドレス,露出
データ,プリントフォーマットデータ,年月日データに
応じて発光ダイオード65が駆動され、この発光ダイオ
ード65からの光信号は、フォトトランジスタ30を介
してI/O制御IC31に入力される。データ書き込み
コマンドを受け取ったI/O制御IC31は、このコマ
ンドに続いて入力されたアドレスを指定し、記録制御I
C58からの露出データ,プリントフォーマットデー
タ,年月日データをICメモリ32に書き込む。データ
書き込みが終了すると、記録制御IC58は、先に読み
出した撮影済枚数データを現在の数値に代え、これを新
しい撮影済枚数データとして、ICメモリ32に記録す
る。
【0054】以上のようにして、撮影が行われる毎に各
種のデータ入出力が行われ、撮影データがICメモリ3
2記録される。そして、全ての撮影コマに対して撮影が
完了すると、巻上げダイアル48が連続的に回動できる
ようになる。撮影者は、この巻上げダイアル48を連続
的に回動操作して、全ての写真フイルム5をカートリッ
ジ本体4内に巻き取って、このレンズ付きフイルムユニ
ットを現像所等に持ち込む。
【0055】現像所では、レンズ付きフイルムユニット
から写真フイルムカートリッジ10を取り出し、写真フ
イルム5の現像処理を行う。また、このカートリッジ本
体4に内蔵されたICメモリ32から各種のデータを読
み取り装置で読み出す。この読み取り装置についても、
レンズ付きフイルムユニットと同様に発光ダイオードと
フォトトランジスタを用いて、写真フイルムカートリッ
ジ20側のフォトトランジスタ30と発光ダイオード3
3との間で光通信を行うことで、ICメモリ32に記録
された各種のデータを読み出すことができる。読み出さ
れた撮影データは、プリント時に露光補正等に使用され
たり、写真フイルム14の現像前あるいは後に、写真フ
イルム5の磁気記録層に磁気記録される。なお、カート
リッジ本体4に、現像所等でデータを読み取るための電
気的な接点や、外部からの電源による給電用の電源端子
を設けてもよい。
【0056】図5,図6は、カートリッジ本体の記録ユ
ニットに、非接触で給電を行うようにした例を示すもの
ある。なお、以下に説明する以外については、上記実施
形態と同じであり、同じものに同符号を付して説明す
る。
【0057】図5及び図6に示されるように、カートリ
ッジ本体4に内蔵された記録ユニット23の回路基板3
4には、電源となるコイル80が取り付けられており、
その鉄心80aがカートリッジ本体4の外面に露呈され
ている。このコイル80は、回路基板34に設けた整流
回路(図示省略)が接続されている。一方、レンズ付き
フイルムユニットのカートリッジ室46には、装填され
たカートリッジ本体4の露呈された鉄心80aと対峙す
る位置に、コイル81が埋め込まれており、その鉄心8
1aがカートリッジ室46内に露呈されて鉄心80aと
所定の間隔で対向している。また、コイル81は、フレ
キシブル配線板64,コネクタ63,フレキシブル配線
板60を介して、例えば昇圧回路61内の交流発生部に
接続されており、データの読み出し及び書き込みを行う
際に、交流電流が流される。
【0058】コイル81で発生した交流磁界は、鉄心8
1aを介してカートリッジ本体4側の鉄心80aに伝わ
り、コイル80に誘導起電力を発生させる。この誘導起
電力でコイル80に流れる交流電流は、整流回路で直流
に整流されてからI/O制御IC31,ICメモリ32
に給電される。このように、外部から磁気エネルギーを
供給することで、記録ユニット23の電力供給を行う。
そして、このようにすることで、記録ユニット23は電
池切れによる作動不能状態になることがなく、長期のに
ICメモリ32に対するデータの書き込みや読み出しを
行うことができる。なお、コイル80に代えて太陽電池
を用いてもよいが、この場合には写真フイルム5にカブ
リを与えないために、太陽電池に照射する光を赤外光と
する。
【0059】上記各実施形態では、光信号によりデータ
及びコマンドの送受信を行うようにしているが、2組の
コイルを用いて磁気信号でデータ及びコマンドの送受信
を行ってもよい。この場合には、レンズ付きフイルムユ
ニット側と写真フイルムカートリッジ側に一対の1組の
コイルを設けて、これらを送信用と受信用とに兼用する
ことも可能である。また、上記実施形態のように、電源
としてコイル80,81を用いた場合には、電力供給用
のコイル81に送信用の信号を重畳して、コマンド及び
データをコイル80に送信することもできる。記録制御
ICからデータだけを送信する場合には、データを読み
出す機能を省いて、データ記録装置として利用すること
もできる。
【0060】さらに、上記各実施形態ではICメモリ3
2等を写真フイルム5をロール状に収納した際に生じる
カートリッジ本体4内の空間に配しているが、ICメモ
リ32の配置はこれに限らず、ICメモリ32をカート
リッジ本体2の端面(バーコードディスク13が露呈さ
れた面)とバーコードディスク13との間に配すること
も可能である。この場合には、I/O制御IC31と、
フォトトランジスタ30,発光ダイオード33、あるい
はコイル80等もこのカートリッジ本体4の端面に配し
てもよい。また、レンズ付きフイルムユニットに付いて
説明しているが、本発明はこれに限らず、通常のコンパ
クトカメラや現像時のデータ入出力装置にも利用するこ
とができる。
【0061】
【発明の効果】上述したとおり、本発明によれば、IC
メモリ付きフイルムカートリッジに、電源を内蔵すると
ともに、外部の送信手段からの信号を受けるカートリッ
ジ側受信手段と、外部の送信手段と非接触で接続するよ
うにし、この受信結果に基づいて、撮影データをICメ
モリに書き込むようにし、また、外部の受信手段に信号
を送るカートリッジ側送信手段を、外部の受信手段と非
接触で接続するようにして、ICメモリから読み出した
撮影データに応じてカートリッジ側送信手段を駆動する
ようにしたから、外部とカートリッジ本体とを非接触に
して、ICメモリにデータを書き込んだり、ICメモリ
からデータを読み出したりするとができる。結果とし
て、データの入出力のための接点がカートリッジ本体に
接触しないので、カートリッジの自由度を阻害すること
がなくなり、カートリッジ本体をシェルフロート方式で
良好に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した写真フイルムカートリッジを
示す破断図である。
【図2】写真フイルムカートリッジ及びレンズ付きフイ
ルムユニット側の電気的な構成を示すブロック図であ
る。
【図3】本発明に用いられるレンズ付きフイルムユニッ
トの一例を示す分解斜視図である。
【図4】図3に示すレンズ付きフイルムユニットの要部
断面図である。
【図5】電力供給を外部から行うようにした例の写真フ
イルムカートリッジを示す破断図である。
【図6】図5に示す例のレンズ付きフイルムユニットの
要部断面図である。
【図7】APSの写真フイルムカートリッジと駆動軸の
係合を示す斜視図である。
【符号の説明】
4 カートリッジ本体 5 写真フイルム 6 スプール 9 遮光蓋 7,10 キー溝 1,20 写真フイルムカートリッジ 23 記録ユニット 30,66 フォトダイオード 31 I/O制御IC 32 ICメモリ 33,65 発光ダイオード 34,54 電池 48 巻上げ軸 49 開閉部材 58 記録制御IC 75 ボス 80,81 コイル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影データが書き込まれるICメモリを
    カートリッジ本体に内蔵したICメモリ付きフイルムカ
    ートリッジにおいて、 外部の送信手段に非接触で接続され、この送信手段から
    の信号を受けるカートリッジ側受信手段と、このカート
    リッジ側受信手段の受信結果に基づいて、撮影データを
    ICメモリに書き込む制御手段と、これらの各手段に駆
    動電圧を給電する電源とをカートリッジ本体に備え、外
    部の送信手段とカートリッジ本体とを非接触にして、I
    Cメモリに撮影データが書き込まれるようにしたことを
    特徴とするICメモリ付きフイルムカートリッジ。
  2. 【請求項2】 外部の受信手段に非接触で接続され、こ
    の受信手段に信号を送るカートリッジ側送信手段を備
    え、前記制御手段は、前記ICメモリから読み出した撮
    影データに応じてカートリッジ側送信手段を駆動し、外
    部の受信手段とカートリッジ本体とを非接触にして、前
    記ICメモリに書き込まれた撮影データが読み出される
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載のICメモリ
    付きフイルムカートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記電源は、外部から非接触でエネルギ
    ーが供給され、このエネルギーを駆動電圧に変換するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載のICメモリ付
    きフイルムカートリッジ。
  4. 【請求項4】 撮影データが書き込まれるICメモリ
    と、外部の送信手段に非接触で接続され、この送信手段
    からの信号を受けるカートリッジ側受信手段と、このカ
    ートリッジ側受信手段の受信結果に基づいて、撮影デー
    タをICメモリに書き込む記録制御手段と、これらの各
    手段に駆動電圧を給電する電源とをカートリッジ本体に
    備えたフイルムカートリッジに撮影データを記録するデ
    ータ記録装置において、 前記カートリッジ側受信手段に対応して設けられ、前記
    カートリッジ側受信手段に信号を送る装置側送信手段
    と、撮影毎に撮影データを識別しこの撮影データに基づ
    いて前記装置側送信手段を駆動する記録制御手段とを備
    え、前記カートリッジ本体と非接触で前記ICメモリに
    撮影データを書き込むことを特徴とするデータ記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記フイルムカートリッジの電源は、外
    部から非接触でエネルギーが供給され、このエネルギー
    を駆動電圧に変換するようにされており、この電源に対
    してエネルギーを供給するエネルギー供給手段を備え、
    前記カートリッジ本体と非接触で駆動電圧を発生させる
    ためのエネルギー供給するようにしたことを特徴とする
    データ記録装置。
  6. 【請求項6】 各種のデータを記憶するICメモリと、
    外部の送信手段と非接触で接続され、この送信手段から
    の信号を受けるカートリッジ側受信手段と、外部の受信
    手段と非接触で接続され、この受信手段に信号を送るカ
    ートリッジ側受信手段とこのカートリッジ側受信手段の
    受信結果に基づいて、ICメモリに対するデータの書き
    込と読み出しとを行うとともに、ICメモリから読み出
    したデータに応じてカートリッジ側送信手段を駆動して
    外部にデータを送る制御手段と、これらの各手段に駆動
    電圧を給電する電源とをカートリッジ本体に備えたフイ
    ルムカートリッジ対してデータの入出力を行うデータ入
    出力装置において、 前記カートリッジ側受信手段に対応して設けられ、前記
    カートリッジ側受信手段に信号を送る装置側送信手段
    と、前記カートリッジ側送信手段に対応して設けられ、
    前記カートリッジ側送信手段からの信号を受ける装置側
    受信手段とを備え、前記カートリッジ本体と非接触で前
    記ICメモリに対するデータの書き込み及び読み出しを
    行うことを特徴とするデータ入出力装置。
  7. 【請求項7】 前記フイルムカートリッジの電源は、外
    部から非接触でエネルギーが供給され、このエネルギー
    を駆動電圧に変換するようにされており、この電源に対
    してエネルギーを供給するエネルギー供給手段を備え、
    前記カートリッジ本体と非接触で駆動電圧を発生させる
    ためのエネルギー供給するようにしたことを特徴とする
    データ入出力装置。
JP8020065A 1996-02-06 1996-02-06 Icメモリ付きフイルムカートリッジ及びそのデータ記録装置並びにデータ入出力装置 Pending JPH09211792A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5658126A (en) * 1994-10-20 1997-08-19 Siemens Aktiengesellschaft Side channel compressor
EP1081541A1 (en) * 1999-08-11 2001-03-07 Eastman Kodak Company Film unit having radio-frequency identification transponder
JP2001109050A (ja) * 1999-08-11 2001-04-20 Eastman Kodak Co カメラ、使い捨てカメラ、及び画像システム

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