JPH09211680A - 写真フイルムへのデータ記録方法 - Google Patents

写真フイルムへのデータ記録方法

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JPH09211680A
JPH09211680A JP8019061A JP1906196A JPH09211680A JP H09211680 A JPH09211680 A JP H09211680A JP 8019061 A JP8019061 A JP 8019061A JP 1906196 A JP1906196 A JP 1906196A JP H09211680 A JPH09211680 A JP H09211680A
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JP
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data
film
unit
memory
magnetic recording
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JP8019061A
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English (en)
Inventor
Sumio Yoshikawa
純生 吉川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録装置を内蔵しないレンズ付きフイル
ムユニットで写真フイルムの磁気記録層を有効に活用す
る。 【解決手段】 ユニット本体に内蔵されるストロボユニ
ットの回路基板にICメモリを取り付ける。ICメモリ
に、メーカー段階で予め基礎データとしてLF識別デー
タと製造年月日データとを記録する。レンズ付きフイル
ムユニットで撮影が行われるごとに、ICメモリに撮影
データを記録する。プリント依頼により現像所に集めら
れたレンズ付きフイルムユニットのユニット本体から写
真フイルムカートリッジを取り出す。写真フイルムカー
トリッジとユニット本体とを磁気記録装置にセットし、
ユニット本体の外に露呈されたコネクタを介してICメ
モリから基礎データ及び撮影データを読み出し、これら
のデータを写真フイルムの磁気記録層に記録する。プリ
ント処理時を行うときにこれらの磁気記録データが読み
出され、プリント処理に活用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真撮影時に得ら
れた撮影データ等を写真フイルムに設けられた磁気記録
層に記録するデータ記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】当技術分野で提案され、雑誌「写真工
業」((株)写真工業出版社 1994年12月号 p.11 )に
も紹介されたAPS(Advanced Photo System )では、
国際公開WO:90/04214号記載のような透明の
磁気記録層を設けた写真フイルムが使用される。この磁
気記録層は写真撮影時にカメラから得られた撮影データ
等を記録するために用いられ、そして現像所でこの撮影
情報を読み出してプリント処理その他に活用できるよう
にしてある。
【0003】磁気記録層に書き込まれる撮影データとし
ては、一般のカメラにあっては撮影コマごとのシャッタ
秒時や絞り値,あるいはストロボ使用の有無等の露出デ
ータの他、プリント写真のアスペクト比が標準指定,パ
ノラマ指定,ワイドプリント指定のいずれであるか、ま
たは特開昭54−26721号公報記載のようなトリミ
ング指示機能をもったカメラではそのトリミング範囲を
示すためのプリントフォーマットデータ、さらに撮影年
月日を表すデートデータ、またカメラに設けられた入力
手段からユーザーが任意に入力した文字データ(例えば
撮影シーンに応じたタイトルやコメント)等がある。
【0004】これらの撮影データはプリント処理を行な
う際に現像所で読み出され、例えば露出データはプリン
ト時の露出制御に用いることができ、プリントフォーマ
ットデータはプリント倍率の自動設定やネガマスク,印
画紙マスクの切換制御に用いることができ、カメラ側で
は一律の画面サイズで撮影してもユーザーが指定した形
態のプリント写真を作ることができる。また、磁気記録
層から読み出されたデートデータや文字データを、プリ
ント時に文字パターンに変換して焼き込み処理を行なう
ことによって、従来のカメラで用いられていた光学的な
データ写し込み装置が不要になる利点がある。しかも、
これらの文字データ中に、そのプリント位置,プリント
姿勢,プリントサイズ,プリントカラーに関するデータ
も含ませておけば、これまでのデータ写し込み装置では
得られないデータ写し込みサービスを行なうことも可能
になる。
【0005】更に、上記磁気記録層にカメラの識別デー
タを記録してプリント処理時の露光補正の要否判定や目
安に利用したり、集合写真のようにプリント枚数が人数
分必要なことが撮影時に分るときにはそのプリント枚数
データを記録しておくことによって、同時プリントサー
ビスを行なうときでも必要枚数のプリントを行なうこと
ができるようになる。また、この磁気記録層は、撮影時
にカメラから得られる撮影データ以外にも、現像所にお
いて焼増しプリントを行なうときのプリント枚数のデー
タや、プリント処理時の露光補正データ、あるいはプリ
ントサービスの引受日時や引受ナンバー等のラボデータ
の記録に用いたりすることも可能である。
【0006】一方、簡易な撮影機構を備えたユニット本
体に予めカートリッジ付きの写真フイルムを装填した低
価格が特徴のレンズ付きフイルムユニットが販売されて
いる。そして、特開平4−306628号公報には、時
計部,制御部,SRAMやEEPROM等のICメモリ
からなる撮影日時記憶部をレンズ付きフイルムユニット
に着脱自在に設け、撮影ごとにその撮影日時をICメモ
リに記録するものが示されている。撮影が完了したレン
ズ付きフイルムユニットは、そのままDPE取扱店に提
出された後、現像所に集められ、写真フイルムカートリ
ッジと撮影日時記憶部がユニット本体から取り出され
る。写真フイルムカートリッジは現像処理され、撮影日
時記憶部は専用のプリンタにセットされる。現像済みの
写真フイルムをプリントする際には、撮影日時記憶部の
ICメモリに記録されている各撮影コマに対応した日時
情報が読み出されて数字に変換され、画像とともに印画
紙の適宜な位置に焼き付けあるいは印字される。また、
日時情報は現像前に写真フイルム上に写し込むことによ
り、次回からの焼増しの際も撮影日時を印画紙に焼き付
けることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】磁気記録層に撮影デー
タの記録を行なうためには、カメラに磁気ヘッド及びそ
の動作回路を含む磁気記録装置を内蔵させる必要があ
る。ところが、写真フイルムは通常のオーディオテープ
等の磁気テープと比較して格段に剛性が高いため、記録
時にヘッドタッチを良好に維持するためには磁気ヘッド
や写真フイルムの支持機構に独特の工夫が必要になる。
また、磁気記録は撮影後のフイルム1コマ給送の間、す
なわち写真フイルムの給送速度が非常に変化しやすい状
況のもとで行なわれることから、その速度変化に追従さ
せて磁気記録を行なわなければならず、磁気ヘッド駆動
回路の構成が複雑化してカメラのコストアップが避けら
れない。
【0008】こうした事情から、上記のような低価格が
特徴のレンズ付きフイルムユニットでは、上記磁気記録
装置を組み込むことができない。したがって、レンズ付
きフイルムユニットでは使用する写真フイルムに磁気記
録層が設けられていてもこれを有効に利用することがで
きず、APSの特長を活かすことができない。
【0009】そこで、上記公報記載のように、レンズ付
きフイルムユニットに撮影日時記憶部と同様のデータ記
憶部を設け、これのICメモリに撮影日時だけでなく上
記のような種々の撮影データを記録することが考えられ
る。日時情報は現像前に写真フイルム上に写し込むこと
ができ、次回からの焼増しの際も撮影日時を印画紙に焼
き付けることができるが、その他の撮影データの全部を
写真フイルム上に保存することはきわめて困難である。
したがって、データ記憶部のICメモリに撮影データ等
の種々の記録を行なったとしても、データ記憶部と写真
フイルムカートリッジとが分離された場合には、その対
応をとることができなくなる。
【0010】本発明は、特にローコスト化が要求され、
高価な磁気記録装置を内蔵させることができないレンズ
付きフイルムユニットにおいて、磁気記録層を効果的に
利用できるようにした写真フイルムへのデータ記録方法
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、ICメモリへのデータ記録が比較的ローコ
ストで行ない得ることに着目し、レンズ付きフイルムユ
ニットのユニット本体にICメモリを組み込んでおき、
撮影ごとに得られる撮影データをこのICメモリに順次
に記録するようにし、そしてプリント処理のために使用
済みのレンズ付きフイルムユニットが集められるDPE
取扱店や現像所等の中間処理段階でユニット本体のIC
メモリから読み出されたデータを写真フイルム上に設け
られた磁気記録層に記録し直すようにしたものである。
また、ICメモリのインターフェース端子をユニット本
体の外部に露呈するように設けたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面にしたがい、
本発明の方法をレンズ付きフイルムユニットに使用した
写真フイルムについて実施するときの一形態について説
明する。図1は、その工程を概略的に表すもので、まず
メーカーにおいてICメモリ付きのレンズ付きフイルム
ユニットが製造される。このレンズ付きフイルムユニッ
トに使用する写真フイルムカートリッジ2はAPS規格
のもので、図2に示すように、樹脂製の上下ケースから
なるカートリッジ本体5内に、写真フイルム6を巻きつ
けたスプール7が回転自在に収納されている。
【0013】前記スプール7の両端はカートリッジ本体
5の端面から露呈し、各々キー溝7aが形成されてい
る。上下ケースの合わせ目の一方にポート口が設けら
れ、このポート口を通して写真フイルム6が出入りす
る。このポート口を開閉するために遮光蓋9が組み込ま
れ、その両端はスプール7と同様にカートリッジ本体5
の端面から露呈し、各々キー溝9aを有している。
【0014】カートリッジ本体5内には、特開平6−2
66053号公報で知られるようなフイルム送り出し機
構が内蔵されている。そして、キー溝9aを介して遮光
蓋9を開くことによってスプール7の回転ロックが解除
され、キー溝7aを介してスプール7を図中時計方向に
回転させることによって、写真フイルム6がポート口を
通して頭出しされる。
【0015】写真フイルム6の背面側(乳剤面と反対の
面側)全面には、透明な磁気記録層が設けられている。
この磁気記録層は、カメラやプリンタに設けられた磁気
記録装置によって撮影データやプリント処理に必要なラ
ボデータ等の記録に用いられる。また、メーカーが写真
フイルムの種別やフイルムID番号の記録に利用するこ
とも可能である。このフイルムID番号は、写真フイル
ム6の製造時にサイドプリント装置により潜像としてバ
ーコード記録されるが、これとともに上記のように磁気
記録しておいてもよい。
【0016】レンズ付きフイルムユニットのユニット本
体18は、ボディ基部20,露光ユニット21,ストロ
ボユニット22,前カバー23,後カバー24と、ボデ
ィ基部20に装填される写真フイルムカートリッジ2と
からなる。ボディ基部20には、暗箱部25の両側にカ
ートリッジ室26,フイルムロール室27が一体に形成
されている。暗室内でカートリッジ本体5から写真フイ
ルム6がロール状に引き出されてフイルムロール6aが
作成され、カートリッジ本体5とフイルムロール6a
が、それぞれカートリッジ室26とフイルムロール室2
7とに装填される。
【0017】露光ユニット21は、従来のレンズ付きフ
イルムユニットと同様に、シャッタチャージ機構,フイ
ルム巻止め機構,カウンタ送り機構,シャッタ駆動機構
及びシャッタ羽根,撮影レンズを含む他、ファインダ系
を構成する対物レンズと接眼レンズとが組み込まれてい
る。カートリッジ室26の上部には巻上げダイヤル28
が取り付けられ、その下面に一体に設けた巻上げ軸の先
端がスプール7上端のキー溝7aに係合するようになっ
ている。
【0018】巻上げダイヤル28を図中反時計方向に回
動操作すると、スプール7の回転によって写真フイルム
6がカートリッジ本体5に巻き込まれる。写真フイルム
6にはフイルム1コマ間隔でパーフォレーション6bが
2個ずつ形成されており、露光ユニット21に組み込ま
れた2歯スプロケットがこれらに係合することに応答し
てフイルム巻止め機構が作動して巻上げダイヤル28に
ロックをかける。この間のフイルム給送に連動してシャ
ッタチャージが行なわれる。そして、シャッタレリーズ
操作により撮影が行なわれ、以後これを繰り返すことに
よって、写真フイルム6の後端側(スプール7に係止さ
れた側)から先端側に向かって順次に撮影が行なわれる
ようになる。なお、短い間隔で並んだ2個のパーフォレ
ーション6bをもとにしてフイルム1コマ送り制御が行
なわれるが、実際の撮影コマは仮想線で示すように、パ
ーフォレーションの長い間隔に合わせた位置に露光され
るように決められている。
【0019】ストロボユニット22は、回路基板30に
発光部31を取り付けたもので、回路基板30にはスト
ロボ発光用のメインコンデンサ32,シンクロスイッチ
33,電源電池(単3乾電池)34が組み付けられてい
る。ボディ基部20の右端部に組み込まれたメインスイ
ッチ35が、前カバー23の操作ボタン36の押圧によ
って回路基板30のスイッチパターン部に接触するとメ
インコンデンサ32への充電が行なわれる。シンクロス
イッチ33は、露光ユニット21に組み込まれたシャッ
タ羽根が開放した瞬間にオンする。シンクロスイッチ3
3のオン信号はストロボを発光させるタイミング信号と
して用いられるとともに、1回の撮影が行なわれたこと
の検知信号としても用いられる。
【0020】上記回路基板30には、ICメモリ15,
記録制御IC38及び反射型のフォトセンサ39が組み
付けられている。ICメモリ15には記憶保持用に電源
を要しないEEPROMが用いられるが、回路基板30
等の適宜箇所にバックアップ電源の組み込みができれ
ば、RAM等の他のメモリを用いることも可能である。
ICメモリ15は記録制御IC38と近接した位置に設
けてあるが、記録制御IC38と一体化してもよい。な
お、ICメモリ15には、例えばメモリ容量1〜2kb
it程度のローコストのものが用いられるが、記録する
データの内容やコストとの兼ね合いで更にメモリ容量が
大きなものを利用することも可能である。
【0021】ICメモリ15の所定のアドレス域には予
めLF識別データと製造年月日データとが基礎データと
して書き込まれる。LF識別データは、写真フイルムカ
ートリッジ2がレンズ付きフイルムユニットに装填して
用いられたことを表し、また製造年月日データは、詳し
くは後で述べるように現像所で撮影日付をプリント写真
に書き込む際に利用される。
【0022】記録制御IC38は、CPUの他にプログ
ラムメモリ,クロック発振器及びカウンタを内蔵してお
り、電源電池34が装填され、回路基板30に組み込ま
れた昇圧回路からの給電を受けた時点(ICメモリ15
に記録された製造年月日と同日)からクロックパルスの
個数をカウンタで計数する。記録制御IC38には、更
にシンクロスイッチ33のオン信号と、ストロボ撮影を
行なったか否かの信号とが入力される。フォトセンサ3
9は発光部と受光部とを有しており、その前面に高反射
板が位置しているか否かを検知し、その検知信号を記録
制御IC38に入力する。
【0023】記録制御IC38の前面には、インターフ
ェース端子としてのコネクタ43が設けられている。こ
れにより、現像所においてレンズ付きフイルムユニット
の外部から受注日,現像所コード等のデータをコネクタ
43及び記録制御IC38を介してICメモリ15に記
録したり、また撮影時にICメモリ15に記録された撮
影データを読み出して、後述する磁気記録装置で写真フ
イルム6の磁気記録層に転記する。
【0024】なお、写真フイルムカートリッジ2は、こ
れまでの135フイルムパトローネと異なり、スプール
7の駆動の他に遮光蓋9も外部駆動する必要がある。し
たがって、カメラやレンズ付きフイルムユニットに装填
したときに、キー溝7a及びキー溝9aの双方に外部か
らの駆動部材を正しく係合させなくてはならない。この
ため、カートリッジ本体5自体はカートリッジ室26内
で浮かせておき、スプール7の両端でカートリッジ本体
5の位置決めを行ない、スプール7を中心にした回転方
向ではカートリッジ本体5に自由度を与えるシェルフロ
ートと称される方式で保持するようにしてある。このシ
ェルフロート方式によってカートリッジ本体5をカート
リッジ室26内に保持することにより、遮光蓋9のキー
溝9aに遮光蓋9の開閉部材を係合させることが容易と
なる。
【0025】前カバー23はボディ基部20の前面を覆
うように組み付けられる。前カバー23の前面には、撮
影レンズ,ストロボ発光部31を前面に露呈させる開口
の他、記録制御IC38のコネクタ43を露呈させる開
口47及びファインダ系の視野範囲を規定する対物窓4
8が形成されている。対物窓48のアスペクト比はハイ
ビジョンTV画面と同じ9:16になっており、このア
スペクト比が写真フイルム6の標準アスペクト比となっ
ている。
【0026】対物窓48の背後にマスク板49がスライ
ド自在に組み込まれている。つまみ50を操作してこの
マスク板49を対物窓48の背後に挿入すると、ファイ
ンダ視野範囲がアスペクト比が約1:2.8のパノラマ
範囲に制限される。マスク板49をこの位置に移動させ
ると、これと一体の信号板51がフォトセンサ39の前
面に位置する。信号板51の裏面には高反射材が設けら
れているため、シンクロスイッチ33がオンした瞬間に
フォトセンサ39の出力を監視することによって、マス
ク板49を標準位置,パノラマ位置のいずれにセットし
て撮影を行なったかを識別することができる。なお、マ
スク板49に代えて他の視野範囲切換機構を用いれば、
標準視野範囲,パノラマ視野範囲の他に、従来のLプリ
ントサイズのアスペクト比に対応した視野範囲を加えて
もよく、この場合にも撮影時にその切換操作部材のセッ
ト位置を電気的あるいは光電的に検知し、選択された視
野範囲を識別することが可能である。
【0027】前カバー23の上面にシャッタボタン53
が一体に設けられている。シャッタチャージの完了後に
シャッタボタン53を押圧すると、露光ユニット21に
組み込まれたシャッタ機構が作動して撮影が行なわれ
る。後カバー24は、ボディ基部20の背面及び底面を
光密に覆う。カートリッジ室26の底面を覆う底蓋54
にはボス55が突設され、スプール7の下端を支持して
カートリッジ本体5をシェルフロート方式で保持する。
【0028】こうして製造されたユニット本体18に撮
影レンズやシャッタボタン等を露呈させる開口を形成し
た紙箱(図示せず)を被せてレンズ付きフイルムユニッ
トが完成される。この紙箱によって開口47は覆われ、
コネクタ43はユーザーの目に触れることがない。
【0029】このレンズ付きフイルムユニットは一般ユ
ーザーが購入して撮影に利用される。撮影操作が行なわ
れると、ストロボ撮影の有無にかかわらず1回の撮影ご
とにシンクロスイッチ33が1回オンする。このオン信
号が記録制御IC38に入力されると、記録制御IC3
8はストロボ撮影が行なわれたか否か、ファインダ系が
標準視野範囲とパノラマ視野範囲のいずれに設定されて
いたかを識別する。ストロボ撮影の有無は、メインコン
デンサ32が放電されたか否かにより電気的に識別する
ことができ、また視野範囲のセット位置はフォトセンサ
39の出力により識別することができる。
【0030】記録制御IC38は、ストロボ撮影を行な
ったか否かを表すストロボデータは露出データとして、
またファインダ視野範囲の識別情報はプリントフォーマ
ットデータとして各撮影コマごとにICメモリ15に記
録し、また記録制御IC38内のカウンタで計数されて
いるクロックパルスの個数データについても各撮影コマ
ごとにICメモリ15に記録する。
【0031】使用済みになったレンズ付きフイルムユニ
ットは、そのままの状態でユーザーからDPE取扱店に
出される。DPE取扱店では、プリント依頼を受けたレ
ンズ付きフイルムユニットから紙箱を剥がした後、各レ
ンズ付きフイルムユニットごとにバーコードシール56
(図3参照)を貼付する。このバーコードシール56に
はDPE取扱店ごとのDPEコードと引受ナンバーが表
されており、現像所ではこれを目安にして現像,プリン
ト処理を行ない、またその後の納品処理に利用する。
【0032】現像所では、DPE取扱店から送られてき
たレンズ付きフイルムユニットから写真フイルムカート
リッジ2を取り出すが、その前に巻上げダイヤル28を
回転させて全ての写真フイルム6をカートリッジ本体5
内に巻き込み、その後、専用の治具を用いて遮光蓋9を
閉じる。なお、遮光蓋9の閉じ作業を効率化するため
に、写真フイルムカートリッジ2をレンズ付きフイルム
ユニットから取り出す際の底蓋61の開放操作に連動し
て、自動的に遮光蓋9を閉じるような構成をレンズ付き
フイルムユニットに組み込んでおくことも可能である。
【0033】こうして取り出された写真フイルムカート
リッジ2とこれが装填されていたユニット本体18と
は、図3に示す磁気記録装置にセットされる。この磁気
記録装置は、ユニット本体18のICメモリ15に記録
されたデータを電気的に読み取り、これを写真フイルム
6に設けられた磁気記録層に記録するために用いられ
る。この磁気記録に際してのデータフォーマットは、例
えば特開平7−219021号公報に記載されたような
2値化記録方式によるもので、APS用のカメラに内蔵
された磁気記録装置と同一のフォーマットになってい
る。
【0034】図3に示すように、磁気記録装置には、ユ
ニット本体18の前面に露呈されたコネクタ43に差し
込むためのプラグ57が設けられ、このプラグ57は磁
気記録装置内に設けられたデータ読取器58に接続され
ている。磁気記録装置には、カートリッジ装填室60と
フイルム巻取り室61とが設けられ、各々カバー60
a,61aを閉じることによってその内部は遮光状態に
なる。カバー60a,61aが完全に閉じ状態になった
ことを検知する安全スイッチが設けられ、これらのスイ
ッチにより各カバーが閉じられていることが確認されな
い限り、この磁気記録装置は作動しない。
【0035】カートリッジ装填室60にはスプール駆動
軸62が設けられ、その先端に設けた係合爪がスプール
7のキー溝7aに係合する。カートリッジ装填室60の
出口付近には遮光蓋9の開閉器64が設けられており、
カートリッジ装填室60内に写真フイルムカートリッジ
2を装填すると、スプール駆動軸62の先端がキー溝7
aに係合し、また遮光蓋9のキー溝9aに開閉器64の
先端が係合する。
【0036】フイルム巻取り室61には、表面に摩擦か
大きいゴムシート65aを被せた巻取り軸65と、圧着
ローラ66とが設けられている。フイルム巻取り室61
の内壁及びカバー61aの内壁は断面が滑らかな円弧状
に形成され、写真フイルム6が送られてきたときに、そ
の先端を巻取り軸65側に向けて案内する。カートリッ
ジ装填室60とフイルム巻取り室61との間のフイルム
通路の上方にはガイドプレート66が設けられている。
ガイドプレート66には反射型フォトセンサからなるパ
ーフォレーションセンサ67と、磁気ヘッド68と、エ
ンコードローラ69とが設けられ、ガイドプレート66
に各々対応して形成した開口を通してフイルム通路に対
峙している。
【0037】パーフォレーションセンサ67は、写真フ
イルム6のパーフォレーション6bが移動してきたこと
を検知する。磁気ヘッド68は、磁気ヘッドドライバ7
2からの記録信号を受けて、写真フイルム6の背面に設
けられた磁気記録層に磁気記録を行なう。エンコードロ
ーラ69は、対面して設けられたニップローラ73との
間に写真フイルム6を挟持し、写真フイルム6の給送に
従動して回転する。エンコードローラ69の外周には、
その回転方向に一定ピッチで白黒の線条パターンが印刷
されており、その線条パターンの移動を反射型のフォト
センサ70で監視することにより写真フイルム6の給送
速度を知ることができる。
【0038】フイルム通路の下側には揺動アーム75が
設けられ、この揺動アーム75には前述のニップローラ
73と、磁気ヘッド68と対面する圧着ローラ74とが
回転自在に支持されている。揺動アーム75はバネ77
によって図示位置に付勢されているが、ソレノイド79
がオフした状態ではバネ77の付勢に抗して図示位置よ
りも時計方向に揺動した退避位置に保持されており、ロ
ーラ73,74をフイルム通路から退避させている。そ
して、ソレノイド79が駆動されたときには揺動アーム
75のロックが解除され、バネ77の付勢により反時計
方向に揺動してローラ73,74をフイルム通路内に臨
出させる。
【0039】上記磁気記録装置に写真フイルムカートリ
ッジ2を装填するとともに、ユニット本体18のコネク
タ43にプラグ57を差し込む。磁気記録装置のカバー
60a,60bが閉じ位置にあることを確認してオペレ
ータがキーボード80を操作する。このとき、DPE取
扱店でユニット本体に貼付されたバーコードシール56
を読み取り、DPEコードと引き受けナンバーとをシス
テムコントローラ82に入力する。システムコントロー
ラ82は、こうして入力されたラボデータをメモリ83
に記録するとともにCRT84に表示する。
【0040】キーボード80からデータ転記入力がシス
テムコントローラ82に入力されると、システムコント
ローラ82から給送制御回路85にスタート信号が送ら
れる。給送制御回路85は、まずロータリーソレノイド
86を駆動して開閉器64を遮光蓋9の開き方向に回動
させ、これにより遮光蓋9が開く。ロータリーソレノイ
ド86が適正に駆動されたことが検知され、これがシス
テムコントローラ82にフィードバックされると、シス
テムコントローラ82はデータ読取器58を介してIC
メモリ15に記録されたデータを読み込む。ここで読み
取られるデータは、メーカー段階で基礎データとして記
録されたLF識別データ及び製造年月日データと、ユー
ザー段階で各撮影コマごとに記録されたストロボデー
タ,プリントフォーマットデータ及び、カウンタで計数
されたクロックパルスの個数データである。
【0041】システムコントローラ82は、メーカー段
階で記録されたLF識別データをメモリ83の所定アド
レス域に格納し、ストロボデータ及びプリントフォーマ
ットデータは撮影コマごとに割り当てられたアドレス域
に格納する。また、メーカー段階で記録された製造年月
日データと、各撮影コマごとに読み取られたクロックパ
ルスの個数データとから、各撮影コマごとに撮影年月日
を表すデートデータが算出され、このデートデータも各
撮影コマごとに割り当てられた所定のアドレス域に記録
される。
【0042】こうしてICメモリ15からデータの読み
出しが行われ、各データの形式に不備がないことが確認
されると、システムコントローラ82から給送制御回路
85に給送コマンドを送出する。これを受けて、給送制
御回路85は給送モータ87を正転させる。給送モータ
87の正転により、クラッチ機構88を介してスプール
駆動軸62と巻取り軸65とがそれぞれ反時計方向に回
転する。このとき、クラッチ機構88により巻取り軸6
5の回転速度の方がスプール駆動軸62の回転速度より
も速くなっている。
【0043】スプール駆動軸62の駆動によりスプール
7がフイルム送り出し方向に回転すると写真フイルム6
の頭出しが行われ、その先端がフイルム通路内に通され
る。ニップローラ73及び圧着ローラ74はいずれもフ
イルム通路から退避しているので、写真フイルム6の先
端は抵抗なくフイルム巻取り室61に向かって送り込ま
れる。先端がフイルム巻取り室61に達すると、フイル
ム巻取り室61の内壁及び圧着ローラ66を支持してい
るアームのガイドの作用により、巻取り軸65外周のゴ
ムシート65aと圧着ローラ65aとの間に挟持され
る。そして、引続き送られてくる写真フイルム6が巻取
り軸65に1巻き分巻きついた後は、巻取り軸65の回
転速度にしたがって巻き取られる。
【0044】巻取り軸65の回転速度にしたがって写真
フイルム6が巻き取られるようになると、スプール駆動
軸62は写真フイルム6の給送によって、それ自身の回
転速度よりも速く回転されるようになる。すると、クラ
ッチ機構88の作用によりスプール駆動軸62はモータ
87の駆動に対してフリーな状態になり、スプール駆動
軸62は写真フイルム6の給送に従動して回転する。結
果的に、写真フイルム6の頭出しから巻取り軸65への
巻きつきまでの間は写真フイルム6はスプール駆動軸6
2で送られ、巻取り軸65に巻きついた後は巻取り軸6
5の駆動により給送されるようになる。
【0045】写真フイルム6が巻取り軸65に巻きつい
たことが例えばクラッチ機構88の切換わり動作によっ
て検知されると、ソレノイド79が駆動され揺動アーム
75のロックが解除される。これにより揺動アーム75
がバネ77の付勢により反時計方向に揺動し、ニップロ
ーラ73及び圧着ローラ74がフイルム通路に突出し、
それぞれエンコードローラ69,磁気ヘッド68との間
に写真フイルム6を挟み込む。そして、エンコードロー
ラ69は写真フイルム6の給送速度に一致した周速度で
回転し、磁気ヘッド68は写真フイルム6の背面に設け
られた磁気記録層に適正な圧力で接するようになる。
【0046】ソレノイド73の駆動信号を受け、システ
ムコントローラ82はメモリ83に記録されていたデー
タを読み出し、記録・再生制御回路90内を介してバッ
ファメモリ91に転送する。なお、写真フイルム6のリ
ーダ部には、これまでの135フイルムよりも長めの余
裕分(写真フイルム先端から第1コマ位置に対応するパ
ーフォレーション6bまでの長さ)が確保されているた
め、この時点では未だ第1撮影コマはカートリッジ本体
5内にある。
【0047】写真フイルム6の給送速度は、フォトセン
サ70によりエンコードローラ69の回転速度として監
視され、この回転速度信号とパーフォレーションセンサ
67から得られるパーフォ信号との両者によって記録・
再生制御回路90は磁気記録のタイミング信号を得、こ
のタイミング信号にしたがって磁気ヘッドドライバ72
を駆動してバッファメモリ91に転送されているデータ
の記録を行う。
【0048】写真フイルム6の給送速度が、巻取り軸6
5の回転速度に対応した所定範囲内の給送速度に安定す
ると、記録・再生制御回路90はバッファメモリ91内
に転送された情報のうち、まずDPEコードと引き受け
ナンバーに対応した記録信号を磁気ヘッドドライバ72
に送る。これにより磁気ヘッド68が駆動され、図4
(写真フイルムを背面側から図示してある)に示すよう
に、写真フイルム6の最も先端側に形成されたパーフォ
レーション6bで規定された第1コマ位置95aよりも
さらに先端側に、DPEコードと引き受けナンバーとが
記録された磁気トラック96が形成される。
【0049】なお、この第1コマ位置95aには、レン
ズ付きフイルムユニットによって最後に撮影された撮影
コマが潜像として記録されている。また、上記データは
第1コマ位置95aよりも先端側であれば図中破線で示
す領域97に記録することも可能であるが、磁気ヘッド
との摺接により写真フイルム6の背面側に傷が入りやす
くなることを考慮すると、やはり写真フイルム6の幅方
向において撮影コマ位置から外れた領域にデータ記録す
るのが好ましい。
【0050】こうしてラボデータの磁気記録の終了の
後、引続き写真フイルム6の給送が行われる間に、パー
フォレーションセンサ67によって第1コマ位置95a
に対応して設けられた最も先端側の2個のパーフォレー
ション6bが検知される。これに応答し、記録・再生制
御回路90はレンズ付きフイルムユニットの最後の撮影
時に得られたストロボデータ,プリントフォマットデー
タ,デートデータに加え、LF識別データをバッファメ
モリ91から読み出し、これに対応した記録信号を磁気
ヘッドドライバ72に供給する。
【0051】この結果、最終撮影コマに対応した撮影デ
ータの記録が行われ、第1コマ位置95aの下縁に沿っ
て磁気トラック98aが形成される。この間、フォトセ
ンサ70によって写真フイルム6の給送速度が監視さ
れ、これに対応した記録タイミング信号のもとで記録が
行われるため、適切なデータフォーマットのもとで磁気
記録を行うことができる。同様に、第2コマ位置95b
に対応した2個並びのパーフォレーション6bがパーフ
ォレーションセンサ67で検知されると、記録・再生制
御回路90は最終撮影コマの前の撮影コマに対応して得
られた撮影データに加え、LF識別データをバッファメ
モリ91から読み出す。これらのデータは第2コマ位置
95bの下縁に沿って磁気記録され、磁気トラック98
bが形成される。
【0052】こうして写真フイルム6が第1コマ位置9
5aから最終コマ位置に向かって給送される間に、レン
ズ付きフイルムユニットでの撮影の順番とは逆順に各撮
影コマごとの撮影データが読み出されてゆき、それぞれ
磁気ヘッドドライバ72,磁気ヘッド68により磁気記
録が行われる。そして、写真フイルム6後端側の最終コ
マ位置には、レンズ付きフイルムユニットで最初に撮影
された撮影コマが潜像記録されているが、そのコマ位置
の下縁に最初の撮影データを磁気記録して記録動作が終
了する。
【0053】なお、プリント処理は写真フイルム6の先
端側から順次に行われてゆくが、プリント処理の最終コ
マ位置であることを明示するために、最後の撮影データ
に加えて最終コマであることを表すコードデータを記録
しておくことも効果的である。もちろん、このコードデ
ータを最終コマ位置よりもさらに後端側に記録すること
もできる。また、LF識別データは各撮影コマに共通の
ものであるから、例えばこれを先頭の磁気トラック96
に書き込み、各撮影コマごとの記録データから省くよう
にしてもよい。
【0054】以上のようにしてスプール7に係止された
側の最終コマ位置までの磁気記録が完了すると、システ
ムコントローラ82から給送制御回路85に巻戻しコマ
ンドが入力される。これに応答して給送モータ87の逆
転が開始され、スプール駆動軸62がフイルム巻込み方
向に回転してフイルム巻戻しが行われる。このとき、ク
ラッチ機構88は巻取り軸65についてはフリーの状態
にし、巻取り軸65はフイルム巻戻しに従動して回転す
るようになる。
【0055】フイルム巻戻し時には、システムコントロ
ーラ82が記録・再生制御回路90を再生モードで作動
させる。磁気ヘッド68は、各撮影コマごとに記録した
撮影データ及びLF識別データを再生し、その再生信号
は磁気ヘッドドライバ72を介して記録・再生制御回路
90に入力される。記録・再生制御回路90はパーフォ
レーションセンサ67からのパーフォ信号を参照しなが
ら、再生されたデータがバッファメモリ91に格納され
たデータと一致するか否かを照合する。もちろん、この
再生時には記録時とは逆向きにデータ読み出しが行われ
るため、これを反転させた上でデータの照合が行われ
る。
【0056】データの一致が確認され、巻取り軸65の
従動回転が停止した後、一定時間が経過すると給送モー
タ87の逆転が停止し、この時点では写真フイルム6の
先端がカートリッジ本体5内に巻き込まれている。続い
てロータリーソレノイド86が開閉器64を逆転させて
遮光蓋9を閉じ、またソレノイド79がオフして揺動ア
ーム75が退避位置に下降してデータ転記処理が完了す
る。なお、データ照合の結果、不一致が検出された場合
には該当撮影コマについて再記録処理が行われ、必要に
応じて全データの再記録処理が行われる。
【0057】こうしてデータ転記処理を終えた写真フイ
ルムカートリッジ2はフイルム現像処理に回され、また
プリント処理に回される。フイルム現像を行うときに、
カートリッジ本体5と写真フイルム6とが分離される
が、写真フイルム6に潜像記録されたIDナンバーが顕
在化されるから、これをユニット本体18に貼付された
バーコードシール56のIDナンバーと照合すれば、そ
の対応関係が紛れることはない。したがって、現像済み
の写真フイルム6をこのカートリッジ本体5に装填し直
してユーザーに返却するシステムを採る場合、フイルム
現像を行う時点で写真フイルム6をカートリッジ本体5
から分離し、その後はDPE取扱店に納品するまでの
間、写真フイルム6だけの取り扱いでプリント処理を行
ってゆくことができるようになる。
【0058】データ転記処理が終了した後、ユニット本
体18はリサイクル工程に回される。このリサイクル工
程では、ICメモリ15に記録されていた全データが消
去された後、ICメモリ15は回路基板30ごと機能検
査に回される。この検査に合格し、回路基板30にも問
題がない場合には、そのまま回路基板30ごと再使用さ
れる。また、回路基板30が不良の場合には、ICメモ
リ15は新しい回路基板に移し換えられる。
【0059】写真フイルム6は順次にプリンタにかけら
れ、写真フイルム6の先端側から各撮影コマごとにプリ
ント処理が実行される。各撮影コマには、そのコマに対
応した撮影データが磁気記録されているから、プリンタ
でこれを読み取って露光補正の必要の有無を判断した
り、あるいは適切な露光補正を行って適正プリントを行
うことができる。
【0060】例えば、磁気記録層からLF識別データが
読み取られたときにはプリント露光時の露光補正幅を広
めに設定したり、またストロボ撮影を行った旨のストロ
ボデータが読み取られたときには、画面中央部の被写体
(多くの場合、人物被写体)が適正露光となるような補
正を行ったりすることによって、レンズ付きフイルムユ
ニットの撮影特性を考慮したプリントを行うことができ
る。
【0061】また、読み取られたプリントフォーマット
データがパノラマ指定であることを表しているときに
は、プリント倍率,印画紙マスクが自動的にパノラマプ
リント用に切り換えられ、プリント処理が効率化され
る。そして、これにより写真フイルム6に対する露光範
囲を規制するためのマスク機構をレンズ付きフイルムユ
ニットに組み込む必要がなくなり、レンズ付きフイルム
ユニットのローコスト化にも寄与する。さらに、磁気記
録層から読み取られたデートデータに応じてプリンタに
併設されたデート写し込み装置を作動させることによっ
て、適宜の位置,姿勢,サイズ,カラーで撮影年月日を
プリント写真に重ね焼きすることができる。その他に
も、磁気トラック96から読み出されたラボデータをプ
リント写真の裏面に印字しておくことによって、現像所
からDPE取扱店への納品管理に利用することができ
る。また、インデックスプリントにも、プリントフォー
マットのデータや撮影年月日の記録も行なうことができ
る。
【0062】現像所での処理が完了すると、現像済みの
写真フイルム6は元のカートリッジ本体5に長尺のまま
再装填され、プリント写真とともにDPE取扱店を経由
してユーザーに戻される。なお、最初の同時プリントを
行う時点で行った露光補正データなどを写真フイルム6
の磁気記録層の他の部分、例えばパーフォレーション6
bが形成された側のフイルムエッジに記録しておけば、
焼増しプリント時にこのデータを読み出して利用するこ
ともできる。
【0063】以上、本発明の一実施形態について説明し
てきたが、例えばICメモリ15から読み出したデータ
を写真フイルム6に磁気記録するデータ転記処理を行う
時期をフイルム現像処理の後に行うことも可能である。
この場合には、図3に示す磁気記録装置に遮光機能が必
要なくなり、その構成を簡略化することができる。ま
た、図3に示すような磁気記録装置を用いることによっ
て、データ転記処理を行うために特別な技能は要求され
ないから、使用済みの写真フイルムカートリッジを現像
所に送る前の中間処理段階であるDPE取扱店でデータ
転記処理を行うことも可能である。
【0064】また、上記実施形態では、ICメモリの取
付位置をストロボユニットの回路基板としたが、本発明
はこれに限定されず、例えば前カバーの前面や側面に取
り付けてもよい。また、ICメモリは記録制御ICと別
体としたが、これらを一体化してもよい。また、ICメ
モリや記録制御ICを回路基板に固着したが、着脱自在
としてもよい。この場合には、ICメモリをユニット本
体から取り外して磁気記録装置にセットするので、IC
メモリを取り外した後のユニット本体は不要となり、ユ
ニット本体をリサイクル工程に回すまでの時間が短縮で
きる。
【0065】また、インターフェース端子としてコネク
タを使用したが、プリント接点等でもよい。また、コネ
クタは紙箱で隠れるようにしたが、例えば紙箱に開口を
設け、この開口からコネクタが露呈するようにしてもよ
い。これにより、ユニット本体から外装体を剥がすこと
なく、データの入出力を行なうことが可能になり、ユー
ザー側でデータの追加や書き換えを行なうことも可能に
なる。また、逆にデータの書き換え等を防止する場合に
は、前カバーに開口を設けず、コネクタをユニット本体
から露呈しないようにしてもよい。この場合には、回路
基板をユニット本体から取り外すか、少なくとも前カバ
ーを取り外した状態にしてICメモリからのデータ読出
を行なう。
【0066】また、磁気データの書込みは写真フイルム
6を巻取り軸65に巻き取る際に行なったが、スプール
駆動軸62を駆動して写真フイルム6をカートリッジ本
体5のスプール7に巻き取る際に行なってもよい。この
場合は、データが正確に書き込まれていることを検出す
るために読取用の磁気ヘッドをもう一つ付け加えること
が好ましい。
【0067】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ユニッ
ト本体にICメモリを設け、これに撮影データを記録
し、撮影完了後に中間処理段階でユニット本体のICメ
モリからデータを読み出して写真フイルムの磁気記録層
に磁気記録するようにしたので、レンズ付きフイルムユ
ニットにコストがかかる磁気記録装置を内蔵させておか
なくても、写真フイルムに設けられた磁気記録層に撮影
データを記録することができ、APSの特長を有効に活
用しながらレンズ付きフイルムユニットのコストアップ
を避けることができる。したがって、レンズ付きフイル
ムユニットでも様々なプリントサービスを効率的に行う
ことができるようになる。また、ICメモリのインター
フェース端子をユニット本体の外部に露呈するように設
けたので、ICメモリからのデータ読出が容易にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す流れ図である。
【図2】本発明に用いられるレンズ付きフイルムユニッ
トの一例を示す分解斜視図である。
【図3】本発明に用いられる磁気記録装置の一例を示す
要部断面図である。
【図4】磁気記録後の写真フイルムを示す説明図であ
る。
【符号の説明】
5 カートリッジ本体 6 写真フイルム 15 ICメモリ 17 接点パターン 18 ユニット本体 22 ストロボユニット 30 回路基板 33 シンクロスイッチ 38 記録制御IC 39 フォトセンサ 49 マスク板 62 スプール駆動軸 65 フイルム巻取り軸 68 磁気ヘッド 96,98a,98b 磁気トラック

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フイルムカートリッジのカートリッ
    ジ本体からロール状に引き出された写真フイルムをカー
    トリッジ本体とともに製造時に予めユニット本体に装填
    するレンズ付きフイルムユニットで写真フイルム上に設
    けられた磁気記録層にデータ記録を行なう方法におい
    て、 前記ユニット本体にICメモリを設け、撮影ごとにユニ
    ット本体から得られる撮影データをICメモリに記録し
    てゆき、撮影完了後のユニット本体から取り出されプリ
    ント処理のために写真フイルムカートリッジが集められ
    る中間処理段階でユニット本体のICメモリから撮影コ
    マごとに撮影データを読み出し、この撮影データを写真
    フイルム上の磁気記録層に書き込むことを特徴とする写
    真フイルムへのデータ記録方法。
  2. 【請求項2】 前記ユニット本体には、ICメモリから
    撮影データを読み出す際に用いられるインターフェース
    端子がユニット本体の外部に露呈するように設けられて
    いることを特徴とする請求項1記載の写真フイルムへの
    データ記録方法。
JP8019061A 1996-01-19 1996-02-05 写真フイルムへのデータ記録方法 Pending JPH09211680A (ja)

Priority Applications (3)

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JP8019061A JPH09211680A (ja) 1996-02-05 1996-02-05 写真フイルムへのデータ記録方法
US08/784,259 US5819126A (en) 1996-01-19 1997-01-15 Lens-fitted photo film unit and data recording method therefor
US09/085,005 US5995768A (en) 1996-01-19 1998-05-28 Lens-fitted photo film unit and data recording method therefor

Applications Claiming Priority (1)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0965882A1 (en) * 1998-06-09 1999-12-22 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of controlling production and recycle of photo film cartridge or lens-fitted photo film unit

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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EP1435543A3 (en) * 1998-06-09 2007-11-28 FUJIFILM Corporation Method of controlling production and recycle of photo film cartridge or lens-fitted photo film unit
EP1475662A3 (en) * 1998-06-09 2007-11-28 FUJIFILM Corporation Method of controlling production and recycle of photo film cartridge or lens-fitted photo film unit

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