JPH0921050A - タフテッド布帛屑再生利用法 - Google Patents
タフテッド布帛屑再生利用法Info
- Publication number
- JPH0921050A JPH0921050A JP7194252A JP19425295A JPH0921050A JP H0921050 A JPH0921050 A JP H0921050A JP 7194252 A JP7194252 A JP 7194252A JP 19425295 A JP19425295 A JP 19425295A JP H0921050 A JPH0921050 A JP H0921050A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber web
- tufted
- layer
- tufted cloth
- nascent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 タフテッド布帛のパイルに使用されている繊
維の特徴を生かして、タフテッド布帛屑を再生利用す
る。 【構成】 タフテッド布帛屑を反毛機に通して得られる
反毛繊維ウェブを目付10〜40g/m2 の不織布の上
に積層し、その反毛繊維ウェブの上に繊維品質が揃った
目付50〜250g/m2 の新生繊維ウェブを積層して
ニードルパンチングを施し、プリント機に通して新生繊
維ウェブ層の表面に模様を施して、タフテッド布帛屑を
ニードルパンチングカーペットに再生利用する。
維の特徴を生かして、タフテッド布帛屑を再生利用す
る。 【構成】 タフテッド布帛屑を反毛機に通して得られる
反毛繊維ウェブを目付10〜40g/m2 の不織布の上
に積層し、その反毛繊維ウェブの上に繊維品質が揃った
目付50〜250g/m2 の新生繊維ウェブを積層して
ニードルパンチングを施し、プリント機に通して新生繊
維ウェブ層の表面に模様を施して、タフテッド布帛屑を
ニードルパンチングカーペットに再生利用する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タフテッド布帛屑を再
生利用する方法に関するものである。
生利用する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タフテッド布帛の製造工程では、その仕
上段階においてタフテッド布帛の左右両耳部が裁断除去
されるので、その耳端部はタフテッド布帛屑となって溢
れ出ることになる。従来、そのようなタフテッド布帛屑
を細かく粉砕してセメントや石膏に混和して利用する方
法が検討されたが、タフテッド布帛のパイル糸には色彩
の異なる種々の繊維が使用されているから、それを粉砕
した繊維屑の色彩は一定せず、それをセメント混和材と
して広く一般に販売することは出来ず、その用途はセメ
ント製品の製造工場で使用する程度の狭い範囲に限ら
れ、特に、セメント混和材として繊維よりも嵩高で色彩
が白一色の発泡スチロールの粉砕屑の再生利用が一般化
した現今では、タフテッド布帛屑の再生利用の途は殆ど
なく、それを高価な焼却炉で焼却処分をせざるを得なく
なり、その際発生する異臭は公害問題の一因となってい
る。勿論、セメント混和材以外にタフテッド布帛屑の用
途はないと言う訳ではなく、それをニードルパンチング
フエルトの材料とする提案もある。
上段階においてタフテッド布帛の左右両耳部が裁断除去
されるので、その耳端部はタフテッド布帛屑となって溢
れ出ることになる。従来、そのようなタフテッド布帛屑
を細かく粉砕してセメントや石膏に混和して利用する方
法が検討されたが、タフテッド布帛のパイル糸には色彩
の異なる種々の繊維が使用されているから、それを粉砕
した繊維屑の色彩は一定せず、それをセメント混和材と
して広く一般に販売することは出来ず、その用途はセメ
ント製品の製造工場で使用する程度の狭い範囲に限ら
れ、特に、セメント混和材として繊維よりも嵩高で色彩
が白一色の発泡スチロールの粉砕屑の再生利用が一般化
した現今では、タフテッド布帛屑の再生利用の途は殆ど
なく、それを高価な焼却炉で焼却処分をせざるを得なく
なり、その際発生する異臭は公害問題の一因となってい
る。勿論、セメント混和材以外にタフテッド布帛屑の用
途はないと言う訳ではなく、それをニードルパンチング
フエルトの材料とする提案もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしニードルパンチ
ングの材料としては単糸繊度が5デニール以下で一般に
1〜2デニールの繊維が使用されているのに対し、高い
圧縮弾性回復率の要求されるタフテッド布帛のパイル糸
には5デニール以上で一般に7〜10デニールの繊維が
使用されており、そのような太デニールの繊維ではニー
ドルパンチングを施しても繊維間が絡合し難い。そこで
タフテッド布帛屑を反毛した反毛繊維に単糸繊度が1〜
2デニールのピュアーな新生繊維を混和してニードルパ
ンチングを施すことも考えられたが、それでは繊維間が
絡合し易くなるものの、その際必要とされるピュアーな
新生繊維の量は余りにも多く、得られるニードルパンチ
ングフェルトがコスト高なものになってしまう。
ングの材料としては単糸繊度が5デニール以下で一般に
1〜2デニールの繊維が使用されているのに対し、高い
圧縮弾性回復率の要求されるタフテッド布帛のパイル糸
には5デニール以上で一般に7〜10デニールの繊維が
使用されており、そのような太デニールの繊維ではニー
ドルパンチングを施しても繊維間が絡合し難い。そこで
タフテッド布帛屑を反毛した反毛繊維に単糸繊度が1〜
2デニールのピュアーな新生繊維を混和してニードルパ
ンチングを施すことも考えられたが、それでは繊維間が
絡合し易くなるものの、その際必要とされるピュアーな
新生繊維の量は余りにも多く、得られるニードルパンチ
ングフェルトがコスト高なものになってしまう。
【0004】この点で、特公昭61−15193(特開
昭57−69046)は、タフテッド布帛の繊維の大半
がナイロン、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリプ
ロピレン繊維等の熱可塑性繊維であることに着目し、そ
の反毛繊維ウェブに熱風を通して繊維間を加熱融着する
ことを提案している。しかし、融着する程度に加熱され
た熱可塑性繊維は長さ方向に収縮して溶融塊を形成する
ので、繊維間が加熱融着した嵩高でクッション性のある
ニードルパンチングフェルトを得ることは実際問題とし
て不可能である。勿論、接着剤を付与して繊維間を接着
する方法もあるが、繊維表面に皮膜が出来る程度に付与
するには余りにも多量の接着剤を要するので、この方法
も経済的に成り立たない。
昭57−69046)は、タフテッド布帛の繊維の大半
がナイロン、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリプ
ロピレン繊維等の熱可塑性繊維であることに着目し、そ
の反毛繊維ウェブに熱風を通して繊維間を加熱融着する
ことを提案している。しかし、融着する程度に加熱され
た熱可塑性繊維は長さ方向に収縮して溶融塊を形成する
ので、繊維間が加熱融着した嵩高でクッション性のある
ニードルパンチングフェルトを得ることは実際問題とし
て不可能である。勿論、接着剤を付与して繊維間を接着
する方法もあるが、繊維表面に皮膜が出来る程度に付与
するには余りにも多量の接着剤を要するので、この方法
も経済的に成り立たない。
【0005】
【発明の目的】そこで本発明は、タフテッド布帛を構成
する繊維の大半が圧縮弾性回復力が高く強い単糸繊度7
〜10デニールのものであることに着目し、その特徴を
生かした布帛屑を再生利用することを目的とする。
する繊維の大半が圧縮弾性回復力が高く強い単糸繊度7
〜10デニールのものであることに着目し、その特徴を
生かした布帛屑を再生利用することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の第1の特徴
は、目付10〜200g/m2 の不織布を裏面層とし、
タフテッド布帛屑を反毛機に通して得られる反毛繊維ウ
ェブを中間層とし、繊維品質が揃った目付50〜100
0g/m2 の新生繊維ウェブを表面層として積層し、そ
の積層物にニードルパンチングを施し、プリント機に通
して新生繊維ウェブ層の表面に模様を施してタフテッド
布帛屑を再生利用することにある。本発明の第2の特徴
は、その第1の特徴に加えて、ニードルパンチングを施
して後、新生繊維ウェブと反毛繊維ウェブと不織布との
積層物を表裏から加熱押圧して熱セットし、プリント機
に通して新生繊維ウェブ層の表面に模様を施すことにあ
る。本発明の第3の特徴は、上記第2または第1の特徴
に加えて、プリント機に通す前後において、新生繊維ウ
ェブと反毛繊維ウェブと不織布との積層物の不織布側裏
面に樹脂組成物を塗布することにある。
は、目付10〜200g/m2 の不織布を裏面層とし、
タフテッド布帛屑を反毛機に通して得られる反毛繊維ウ
ェブを中間層とし、繊維品質が揃った目付50〜100
0g/m2 の新生繊維ウェブを表面層として積層し、そ
の積層物にニードルパンチングを施し、プリント機に通
して新生繊維ウェブ層の表面に模様を施してタフテッド
布帛屑を再生利用することにある。本発明の第2の特徴
は、その第1の特徴に加えて、ニードルパンチングを施
して後、新生繊維ウェブと反毛繊維ウェブと不織布との
積層物を表裏から加熱押圧して熱セットし、プリント機
に通して新生繊維ウェブ層の表面に模様を施すことにあ
る。本発明の第3の特徴は、上記第2または第1の特徴
に加えて、プリント機に通す前後において、新生繊維ウ
ェブと反毛繊維ウェブと不織布との積層物の不織布側裏
面に樹脂組成物を塗布することにある。
【0007】本発明によると、繊維品質が揃った目付5
0〜1000g/m2 の新生繊維ウェブ表面層と、目付
が新生繊維ウェブ表面層の目付よりも多く繊維品質が異
なる数種の繊維が混在する反毛繊維ウェブ中間層と、目
付10〜200g/m2 の不織布による裏面層との積層
物にニードルパンチングを施したニードルパンチングカ
ーペットが得られるが、その反毛繊維ウェブ中間層の目
付の50重量%以上を単糸繊度10デニール以上の熱可
塑性合成繊維が占め、新生繊維ウェブ表面層の目付の5
0重量%以上を単糸繊度5デニール以下の繊維が占める
ようにするとよい。新生繊維ウェブ表面層の表面にプリ
ント模様を施すインキには、耐水性を有するバインダー
樹脂が配合されていて加熱発色工程や水洗工程を要しな
い塗料を使用するとよい。以下、図示する実施例により
本発明を説明する。
0〜1000g/m2 の新生繊維ウェブ表面層と、目付
が新生繊維ウェブ表面層の目付よりも多く繊維品質が異
なる数種の繊維が混在する反毛繊維ウェブ中間層と、目
付10〜200g/m2 の不織布による裏面層との積層
物にニードルパンチングを施したニードルパンチングカ
ーペットが得られるが、その反毛繊維ウェブ中間層の目
付の50重量%以上を単糸繊度10デニール以上の熱可
塑性合成繊維が占め、新生繊維ウェブ表面層の目付の5
0重量%以上を単糸繊度5デニール以下の繊維が占める
ようにするとよい。新生繊維ウェブ表面層の表面にプリ
ント模様を施すインキには、耐水性を有するバインダー
樹脂が配合されていて加熱発色工程や水洗工程を要しな
い塗料を使用するとよい。以下、図示する実施例により
本発明を説明する。
【0008】
【実施例】図1は、ニードルパンチングフェルトカーペ
ット(以下、ニードルパンチングカーペットと言う。)
の製造工程を図示するものであり、11はタフテッド布
帛屑12を反毛する反毛機であり、13は反毛機より不
織布14の上に積層する反毛繊維ウエブである。15は
紡績カードであり、16は紡績カードで形成される新生
繊維ウエブであり、反毛繊維ウエブ13の上に積層され
る。17はニードルパンチング機のニードルロッカーで
あり、そこで不織布14と反毛繊維ウエブ13と新生繊
維ウエブ16とはニードルパンチングが施されて一体化
され、加圧加熱ローラ18に押圧熱セットされて、プリ
ント機19に通って塗料が新生繊維ウェブ表面層に印捺
され、ドクターロール20やスプレーによって防滑樹脂
22が裏面の不織布14に塗布される。
ット(以下、ニードルパンチングカーペットと言う。)
の製造工程を図示するものであり、11はタフテッド布
帛屑12を反毛する反毛機であり、13は反毛機より不
織布14の上に積層する反毛繊維ウエブである。15は
紡績カードであり、16は紡績カードで形成される新生
繊維ウエブであり、反毛繊維ウエブ13の上に積層され
る。17はニードルパンチング機のニードルロッカーで
あり、そこで不織布14と反毛繊維ウエブ13と新生繊
維ウエブ16とはニードルパンチングが施されて一体化
され、加圧加熱ローラ18に押圧熱セットされて、プリ
ント機19に通って塗料が新生繊維ウェブ表面層に印捺
され、ドクターロール20やスプレーによって防滑樹脂
22が裏面の不織布14に塗布される。
【0009】図2は、こうして得られたニードルパンチ
ングカーペット21の断面を拡大して図示するものであ
る。従来、ニードルパンチングを施す繊維ウエブには単
糸繊度が1〜2デニールの繊維が使用されており、その
繊維ウエブに不織布、特に、目付が10〜40g/m2
程度の極薄不織布が積層されることはあり得ないことで
ある。その点で本発明において反毛繊維ウエブ13を不
織布14の上に積層するのは次の理由による。
ングカーペット21の断面を拡大して図示するものであ
る。従来、ニードルパンチングを施す繊維ウエブには単
糸繊度が1〜2デニールの繊維が使用されており、その
繊維ウエブに不織布、特に、目付が10〜40g/m2
程度の極薄不織布が積層されることはあり得ないことで
ある。その点で本発明において反毛繊維ウエブ13を不
織布14の上に積層するのは次の理由による。
【0010】即ち、タフテッド布帛のパイル糸には単糸
繊度が7〜20デニールの繊維が使用され、その多くは
単糸繊度が10デニール以上の繊維が占めており、タフ
テッド布帛の殆どの基布はポリプロピレンテープヤーン
が使用されており、その基布のポリプロピレンテープヤ
ーンは反毛過程で20〜100デニール程度に開繊され
るので、反毛繊維ウエブ13は単糸繊度が10デニール
以上の繊維で構成されることになる。そうなると、従来
のニードルパンチングフェルトに使用されている単糸繊
度1〜2デニールの繊維に比べて、反毛繊維ウエブ13
の繊維は著しく太いものとなり、そのように太デニール
の繊維はニードルパンチングを施しても絡合し難く、繊
維密度が粗く摩耗し易いニードルパンチングフェルトし
か得られない。そこで太デニールの繊維ウエブにニード
ルパンチングを施す場合には、その摩耗を抑えるために
接着剤を多量塗布して内部浸透させることになるが、そ
うすると内部浸透した接着剤によってニードルパンチン
グフェルトが粗硬に仕上ってしまう。
繊度が7〜20デニールの繊維が使用され、その多くは
単糸繊度が10デニール以上の繊維が占めており、タフ
テッド布帛の殆どの基布はポリプロピレンテープヤーン
が使用されており、その基布のポリプロピレンテープヤ
ーンは反毛過程で20〜100デニール程度に開繊され
るので、反毛繊維ウエブ13は単糸繊度が10デニール
以上の繊維で構成されることになる。そうなると、従来
のニードルパンチングフェルトに使用されている単糸繊
度1〜2デニールの繊維に比べて、反毛繊維ウエブ13
の繊維は著しく太いものとなり、そのように太デニール
の繊維はニードルパンチングを施しても絡合し難く、繊
維密度が粗く摩耗し易いニードルパンチングフェルトし
か得られない。そこで太デニールの繊維ウエブにニード
ルパンチングを施す場合には、その摩耗を抑えるために
接着剤を多量塗布して内部浸透させることになるが、そ
うすると内部浸透した接着剤によってニードルパンチン
グフェルトが粗硬に仕上ってしまう。
【0011】そこで本発明では、摩耗を抑えるための接
着剤を多量塗布しても内部浸透しないようにするため、
反毛繊維ウエブ13を不織布14の上に積層し、又、反
毛繊維ウエブ13の上に新生繊維ウェブ16を積層して
いる。このように本発明において使用する不織布14
は、ニードルパンチングフェルトに必要な引張強度や寸
法安定性を付与するためではなく、裏面を平滑にすると
同時に接着剤22の反毛繊維ウェブ13の繊維間への浸
透を抑えるためのものであるから、厚みが10〜50μ
mの極薄プラスチックフイルムの目付に相当する程度に
極薄で目付が10〜40g/m2 のものであっても、本
発明所期の目的が十分達成される。
着剤を多量塗布しても内部浸透しないようにするため、
反毛繊維ウエブ13を不織布14の上に積層し、又、反
毛繊維ウエブ13の上に新生繊維ウェブ16を積層して
いる。このように本発明において使用する不織布14
は、ニードルパンチングフェルトに必要な引張強度や寸
法安定性を付与するためではなく、裏面を平滑にすると
同時に接着剤22の反毛繊維ウェブ13の繊維間への浸
透を抑えるためのものであるから、厚みが10〜50μ
mの極薄プラスチックフイルムの目付に相当する程度に
極薄で目付が10〜40g/m2 のものであっても、本
発明所期の目的が十分達成される。
【0012】又、そのように反毛繊維ウエブ中間層13
の裏面にプラスチックフイルムではなく不織布14を使
用する理由は、ニードルパンチングにより裏面に突き出
される新生繊維ウェブ表面層16の繊維24を係止し易
くするためであり、反毛繊維ウエブ13の上に新生繊維
ウエブ16を積層する理由も、ニードルパンチングフェ
ルトの上に緻密な繊維表面層を形成して印捺するプリン
ト模様23が鮮明になるようにするためである。そし
て、そのようにプリント模様23を施すと、新生繊維ウ
エブ表面層16が目付50〜250g/m2 と比較的薄
いものであっても内部中間層に混在する異種異色の反毛
繊維ウエブ13が隠蔽されて表面の美観が整い、また、
そのように新生繊維ウエブ表面層16が目付の少ないも
のであっても、反毛繊維ウエブ中間層13が太デニール
の繊維によって構成されているとニードルパンチングを
施した際にニードルが突き刺さり易く、その結果新生繊
維ウエブ表面層16の繊維24が不織布14に垂直に突
き刺さり、而も、反毛繊維ウエブ中間層13に多量差し
込まれることになる。
の裏面にプラスチックフイルムではなく不織布14を使
用する理由は、ニードルパンチングにより裏面に突き出
される新生繊維ウェブ表面層16の繊維24を係止し易
くするためであり、反毛繊維ウエブ13の上に新生繊維
ウエブ16を積層する理由も、ニードルパンチングフェ
ルトの上に緻密な繊維表面層を形成して印捺するプリン
ト模様23が鮮明になるようにするためである。そし
て、そのようにプリント模様23を施すと、新生繊維ウ
エブ表面層16が目付50〜250g/m2 と比較的薄
いものであっても内部中間層に混在する異種異色の反毛
繊維ウエブ13が隠蔽されて表面の美観が整い、また、
そのように新生繊維ウエブ表面層16が目付の少ないも
のであっても、反毛繊維ウエブ中間層13が太デニール
の繊維によって構成されているとニードルパンチングを
施した際にニードルが突き刺さり易く、その結果新生繊
維ウエブ表面層16の繊維24が不織布14に垂直に突
き刺さり、而も、反毛繊維ウエブ中間層13に多量差し
込まれることになる。
【0013】そして、このことは本発明に係るニードル
パンチングカーペット21を新生繊維ウエブ表面層16
と反毛繊維ウエブ中間層13を強制的に剥離して分かっ
たことであるが、その差し込まれた繊維24は恰も不織
布裏面層に植設したパイルのように太く突き出た毛房
(24)を反毛繊維ウエブ中間層内13に形成し、その
差し込まれた繊維24によって新生繊維ウエブ表面層1
6と不織布裏面層14が縫合された恰好になるので、本
発明により得られたニードルパンチングフェルト21
は、表面が摩耗し難く、クッション性に富むものとな
る。特に、反毛繊維ウエブ13に、融点が130℃以下
であり概して70℃以上の接着性のある熱融着性合成繊
維を、反毛繊維ウエブ中間層13の5〜30重量%を占
める程度混在させておくと、加圧加熱ローラ18に通し
て押圧熱セットした際に、そのパイルのように太く突き
出た新生繊維ウエブ(16)の毛房(24)が反毛繊維
ウエブ中間層内13に係止されると共に、その熱融着性
合成繊維によって反毛繊維間(13)も接合されるの
で、単糸繊度が5デニール以下の繊維によって構成され
る新生繊維ウェブ表面層16の目付を50g/m2 程度
にすることが出来、そうすることによって耐摩耗性とク
ッション性に優れたニードルパンチングフェルト21が
得られることになる。
パンチングカーペット21を新生繊維ウエブ表面層16
と反毛繊維ウエブ中間層13を強制的に剥離して分かっ
たことであるが、その差し込まれた繊維24は恰も不織
布裏面層に植設したパイルのように太く突き出た毛房
(24)を反毛繊維ウエブ中間層内13に形成し、その
差し込まれた繊維24によって新生繊維ウエブ表面層1
6と不織布裏面層14が縫合された恰好になるので、本
発明により得られたニードルパンチングフェルト21
は、表面が摩耗し難く、クッション性に富むものとな
る。特に、反毛繊維ウエブ13に、融点が130℃以下
であり概して70℃以上の接着性のある熱融着性合成繊
維を、反毛繊維ウエブ中間層13の5〜30重量%を占
める程度混在させておくと、加圧加熱ローラ18に通し
て押圧熱セットした際に、そのパイルのように太く突き
出た新生繊維ウエブ(16)の毛房(24)が反毛繊維
ウエブ中間層内13に係止されると共に、その熱融着性
合成繊維によって反毛繊維間(13)も接合されるの
で、単糸繊度が5デニール以下の繊維によって構成され
る新生繊維ウェブ表面層16の目付を50g/m2 程度
にすることが出来、そうすることによって耐摩耗性とク
ッション性に優れたニードルパンチングフェルト21が
得られることになる。
【0014】一方、反毛繊維ウエブ中間層13が太デニ
ールの繊維によって構成され、その目付が200g/m
2 以上にもなるとニードルパンチングフェルト21は引
張強度が強く寸法安定性に優れたものとなり、それ故に
引張強度が寸法安定性を高めるためにニードルパンチン
グフェルト内部、就中、新生繊維ウエブ表面層16と反
毛繊維ウエブ中間層13の間に補強用基布を積層する必
要もなくなり、また、裏面層に使用する不織布14も目
付10〜40g/m2 程度の極薄なものであっても十分
に所期の目的が達成されることになる。尚、そのために
はタフテッド布帛屑12にはパイル繊維が高く連続した
ループパイルタフテッド布帛屑を利用するか、又は、タ
フテッド布帛の基布を構成する糸条が長く連続するよう
にタフテッド布帛屑12を長さ5cm以上に大きめに裁
断して反毛機11に通すとよい。
ールの繊維によって構成され、その目付が200g/m
2 以上にもなるとニードルパンチングフェルト21は引
張強度が強く寸法安定性に優れたものとなり、それ故に
引張強度が寸法安定性を高めるためにニードルパンチン
グフェルト内部、就中、新生繊維ウエブ表面層16と反
毛繊維ウエブ中間層13の間に補強用基布を積層する必
要もなくなり、また、裏面層に使用する不織布14も目
付10〜40g/m2 程度の極薄なものであっても十分
に所期の目的が達成されることになる。尚、そのために
はタフテッド布帛屑12にはパイル繊維が高く連続した
ループパイルタフテッド布帛屑を利用するか、又は、タ
フテッド布帛の基布を構成する糸条が長く連続するよう
にタフテッド布帛屑12を長さ5cm以上に大きめに裁
断して反毛機11に通すとよい。
【0015】本発明において反毛繊維ウエブ13を不織
布14の上に積層する理由は上記の通り、(1) 太い
繊維で構成される反毛繊維ウエブ13のニードルパンチ
ングによる絡合を助け、(2) 裏面に塗布する接着剤
の内部浸透を抑えて塗布量を少なくし、ニードルパンチ
ングフェルトを柔軟に仕上げるためであるから、その使
用する不織布14の目付は特に限定されるものではな
く、不織布14の目付は40g/m2 以上であってもよ
い。この点で本発明に使用する不織布14の目付を20
0g/m2 を限度とするのは、それ以上の重厚な不織布
を使用する場合には、得られるニードルパンチングフェ
ルトの品質が不織布に大きく左右されることになり、そ
れでは反毛繊維ウエブ13を利用する意味が薄れてしま
うと言う理由によるものである。又、本発明において反
毛繊維ウエブ13の上に新生繊維ウエブ16を積層する
理由も上記の通り、ニードルパンチングフェルトの上に
緻密な繊維表面層を形成して印捺するプリント模様23
を鮮明にするためであり、その限りにおいて新生繊維ウ
エブ16の目付は1000g/m2 にすれば十分であ
る。
布14の上に積層する理由は上記の通り、(1) 太い
繊維で構成される反毛繊維ウエブ13のニードルパンチ
ングによる絡合を助け、(2) 裏面に塗布する接着剤
の内部浸透を抑えて塗布量を少なくし、ニードルパンチ
ングフェルトを柔軟に仕上げるためであるから、その使
用する不織布14の目付は特に限定されるものではな
く、不織布14の目付は40g/m2 以上であってもよ
い。この点で本発明に使用する不織布14の目付を20
0g/m2 を限度とするのは、それ以上の重厚な不織布
を使用する場合には、得られるニードルパンチングフェ
ルトの品質が不織布に大きく左右されることになり、そ
れでは反毛繊維ウエブ13を利用する意味が薄れてしま
うと言う理由によるものである。又、本発明において反
毛繊維ウエブ13の上に新生繊維ウエブ16を積層する
理由も上記の通り、ニードルパンチングフェルトの上に
緻密な繊維表面層を形成して印捺するプリント模様23
を鮮明にするためであり、その限りにおいて新生繊維ウ
エブ16の目付は1000g/m2 にすれば十分であ
る。
【0016】
【発明の効果】このように本発明によると、ニードルパ
ンチングフェルト21の反毛繊維ウエブ中間層13に多
量のタフテッド布帛屑12の反毛繊維ウエブ13を使用
した結果、反毛繊維ウエブ中間層13と新生繊維ウエブ
表面層16の間に補強用基布を介在させずに引張強度や
寸法安定性に優れ、而も、差し込んだ表面層の繊維24
が反毛繊維ウエブ中間層内(13)で太く直立したパイ
ル形状を成し、表面にプリントした塗料23や裏面に塗
布した接着剤22は毛細管現象によってパイル状に直立
した繊維24に浸透して補強するのでクッション性と耐
摩耗性に優れたものとなり、そして又、裏打する接着剤
22の反毛繊維ウエブ中間層13の繊維間への浸透は不
織布14に抑えられて可撓で通気性に富むニードルパン
チングカーペット21が得られることになる。
ンチングフェルト21の反毛繊維ウエブ中間層13に多
量のタフテッド布帛屑12の反毛繊維ウエブ13を使用
した結果、反毛繊維ウエブ中間層13と新生繊維ウエブ
表面層16の間に補強用基布を介在させずに引張強度や
寸法安定性に優れ、而も、差し込んだ表面層の繊維24
が反毛繊維ウエブ中間層内(13)で太く直立したパイ
ル形状を成し、表面にプリントした塗料23や裏面に塗
布した接着剤22は毛細管現象によってパイル状に直立
した繊維24に浸透して補強するのでクッション性と耐
摩耗性に優れたものとなり、そして又、裏打する接着剤
22の反毛繊維ウエブ中間層13の繊維間への浸透は不
織布14に抑えられて可撓で通気性に富むニードルパン
チングカーペット21が得られることになる。
【0017】そして、かかる効果が、反毛繊維ウエブ中
間層13に目付200g/m2 以上のタフテッド布帛屑
12の反毛繊維ウエブ13を使用したことによるのであ
るから、本発明は従来処理に苦慮していたタフテッド布
帛屑12を再生利用する方法として頗る実用的である。
間層13に目付200g/m2 以上のタフテッド布帛屑
12の反毛繊維ウエブ13を使用したことによるのであ
るから、本発明は従来処理に苦慮していたタフテッド布
帛屑12を再生利用する方法として頗る実用的である。
【図1】本発明に係るタフテッド布帛屑の再生利用工程
図である。
図である。
【図2】本発明に係るニードルパンチングカーペットの
断面図である。
断面図である。
11 反毛機 12 タフテッド布帛屑 13 反毛繊維ウェブ 14 不織布 15 紡績カード 16 新生繊維ウェブ 17 ニードルパンチング機 18 加圧加熱ローラ 19 プリント機 20 ドクターロール 21 ニードルパンチングフェルト 22 接着剤 23 プリント模様 24 差し込まれた繊維
Claims (4)
- 【請求項1】 目付10〜200g/m2 の不織布を裏
面層とし、タフテッド布帛屑を反毛機に通して得られる
反毛繊維ウェブを中間層とし、繊維品質が揃った目付5
0〜1000g/m2 の新生繊維ウェブを表面層として
積層し、その積層物にニードルパンチングを施し、プリ
ント機に通して新生繊維ウェブ層の表面に模様を施すこ
とを特徴とするタフテッド布帛屑再生利用法。 - 【請求項2】 前掲請求項1に記載のタフテッド布帛屑
再生利用法において、ニードルパンチングを施して後、
新生繊維ウェブと反毛繊維ウェブと不織布との積層物の
表裏から加熱押圧して熱セットし、プリント機に通して
新生繊維ウェブ層の表面に模様を施すことを特徴とする
前掲請求項1に記載のタフテッド布帛屑再生利用法。 - 【請求項3】 前掲請求項1に記載のタフテッド布帛屑
再生利用法において、プリント機に通す前後において、
新生繊維ウェブと反毛繊維ウェブと不織布との積層物の
不織布側裏面に樹脂組成物を塗布することを特徴とする
前掲請求項1に記載のタフテッド布帛屑再生利用法。 - 【請求項4】 繊維品質が揃った目付50〜1000g
/m2 の新生繊維ウェブ表面層と、目付が新生繊維ウェ
ブ表面層の目付よりも多く繊維品質が異なる数種の繊維
が混在する反毛繊維ウェブ中間層と、目付10〜200
g/m2 の不織布による裏面層との積層物にニードルパ
ンチングを施して形成され、新生繊維ウェブ表面層の表
面にプリント模様が施されていることを特徴とするタフ
テッド布帛屑を再生利用したニードルパンチングカーペ
ット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7194252A JPH0921050A (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | タフテッド布帛屑再生利用法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7194252A JPH0921050A (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | タフテッド布帛屑再生利用法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0921050A true JPH0921050A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=16321530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7194252A Withdrawn JPH0921050A (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | タフテッド布帛屑再生利用法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0921050A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011028685A (ja) * | 2009-07-29 | 2011-02-10 | Nippon Signal Co Ltd:The | 二重化データ処理回路 |
WO2011149925A1 (en) * | 2010-05-24 | 2011-12-01 | Shaw Industries Group, Inc. | Fiber-based carpet cushion with added resilience from vertically oriented fiber construction |
-
1995
- 1995-07-05 JP JP7194252A patent/JPH0921050A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011028685A (ja) * | 2009-07-29 | 2011-02-10 | Nippon Signal Co Ltd:The | 二重化データ処理回路 |
WO2011149925A1 (en) * | 2010-05-24 | 2011-12-01 | Shaw Industries Group, Inc. | Fiber-based carpet cushion with added resilience from vertically oriented fiber construction |
GB2496320A (en) * | 2010-05-24 | 2013-05-08 | Shaw Ind Group Inc | Fiber-based carpet cushion with added resilience from vertically oriented fiber construciton |
US8987151B2 (en) | 2010-05-24 | 2015-03-24 | Columbia Insurance Company | Fiber-based carpet cushion with added resilience from vertically oriented fiber construction |
AU2011258440B2 (en) * | 2010-05-24 | 2015-07-16 | Shaw Industries Group, Inc. | Fiber-based carpet cushion with added resilience from vertically oriented fiber construction |
GB2496320B (en) * | 2010-05-24 | 2017-02-08 | Shaw Ind Group Inc | Fiber-based carpet cushion with added resilience from vertically oriented fiber construciton |
AU2015218484B2 (en) * | 2010-05-24 | 2017-10-19 | Shaw Industries Group, Inc. | Fiber-based carpet cushion with added resilience from vertically oriented fiber construction |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7666231B2 (en) | Process for continuous production of a flocked and dyed cloth backing | |
US4774110A (en) | Non-woven fabric and method for producing same | |
JP3673811B2 (ja) | フック状突起を有する積層体、その製造方法および装置 | |
CN102282016B (zh) | 可热熔粘的衬里非织造织物、其制备方法和用途 | |
US20060026778A1 (en) | Process for continuous production of a flocked and dyed cloth backing | |
JPH07197362A (ja) | 二成分繊維から成る不織布製品及びその製法 | |
JP4406563B2 (ja) | 水流交絡によるシート材料の形成 | |
JPH09758A (ja) | タフテッド布帛屑再生利用法 | |
JPH0921050A (ja) | タフテッド布帛屑再生利用法 | |
JPH1025652A (ja) | パイル布帛およびカーペット | |
CA2051060A1 (en) | Needled nonwoven fabric | |
US5415917A (en) | Plane formed body, especially floor covering and process for producing it | |
JPS59137567A (ja) | 緻密層を有する積層繊維シ−ト状物の製造方法 | |
Patel et al. | Nonwoven technology | |
JP2977803B1 (ja) | 壁紙の製造方法 | |
JP2843561B2 (ja) | 積層布帛の製造方法及び繊維製品 | |
KR100262548B1 (ko) | 자동차용 건식공기청정기의 제조방법 | |
JP3728480B2 (ja) | 皮革様シートの製造方法 | |
JP4021093B2 (ja) | 柄模様を有するスエード調人工皮革及びその製造方法 | |
JPH08224158A (ja) | パイル状敷物およびその製造方法 | |
JP3412033B2 (ja) | 内装材用不織布複合材 | |
JPH0236574Y2 (ja) | ||
JPS6034676A (ja) | 銀付人工皮革およびその製造方法 | |
JPS6054435B2 (ja) | 良好な立毛を有する人造皮革の製造方法 | |
JPS638793Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021001 |