JPH09207295A - 金属化ポリエステルフィルム - Google Patents

金属化ポリエステルフィルム

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JPH09207295A
JPH09207295A JP8019793A JP1979396A JPH09207295A JP H09207295 A JPH09207295 A JP H09207295A JP 8019793 A JP8019793 A JP 8019793A JP 1979396 A JP1979396 A JP 1979396A JP H09207295 A JPH09207295 A JP H09207295A
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JP
Japan
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polyester film
film
primer
coating
metallized polyester
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JP8019793A
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Inventor
Shinichiro Okada
真一郎 岡田
Masayuki Fukuda
雅之 福田
Mitsumasa Ono
光正 小野
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
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  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐湿性、蒸着加工性に優れ、かつ塗布外観の良
好な金属化ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】二軸延伸ポリエステルフィルムの少なくと
も片面にプライマーを介して金属蒸着膜が形成されてい
る金属化ポリエステルフィルムであって、該プライマー
が (1)ポリマー分子内にスルホン酸塩基、カルボン酸
塩基及び/またはリン酸塩基の親水性付与基を実質的に
有しない、結晶融解熱が5cal/g以下のポリエステ
ル共重合体70〜99重量%及び(2)HLBが12以下の界
面活性剤1〜30重量%からなる組成を主成分とする塗布
層であることを特徴とする耐湿性の改良された金属化ポ
リエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属化ポリエステル
フィルムに関し、更に詳しくは二軸配向ポリエステルフ
ィルムの少なくとも片面に耐湿性の優れた特定のプライ
マーを設け、その上に金属蒸着膜を形成してなる金属化
ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリエステルフィルムは、透明
性、寸法安定性、機械特性、電気特性、耐薬品性などに
優れているという特徴を有するため、広範囲な用途に使
用されている。
【0003】この二軸延伸ポリエステルフィルムの用途
の一つにコンデンサーがある。コンデンサーは、一般
に、二軸延伸ポリエステルフィルムとアルミニウム箔等
の金属箔とを重ね合わせて巻回する方法、前記フィルム
の表面にアルミニウムや亜鉛等の蒸着膜を形成させ、金
属化フィルムとした後に巻回する方法、更には前記フィ
ルムの両面に金属膜を形成せしめて両面金属化フィルム
とし、その表面に誘電体層を設け、それらを積層する方
法により製造されている。
【0004】最近では、電気あるいは電子回路の小型化
要求に伴ってコンデンサーについてもその小型化が強く
押し進められており、その基体(ベースフィルム)とな
る二軸延伸ポリエステルフィルムの薄膜化が進められて
いるが、この薄膜化によってベースフィルムと金属蒸着
膜との付着強度が不十分であるという欠点が生じてい
る。
【0005】かかる欠点を改良するために、従来、例え
ばポリウレタン、水性ポリエステル、アクリル樹脂等の
樹脂のプライマー層をベースフィルム表面上に設けて金
属蒸着膜の付着強度を高めるという手段がとられてい
る。中でも、水性ポリエステルはプライマーを塗設した
ポリエステルフィルムの回収性の点から最も望ましい。
しかし、従来の水性ポリエステルはスルホン酸塩基、カ
ルボン酸塩基またはリン酸塩基で親水性が付与されてい
るため、該水性ポリエステルをプライマーとする金属化
フィルムは高湿度雰囲気中で使用すると、静電容量が低
下し、また小型になるほど水分の影響を受けやすく、耐
湿性能が悪くなる。
【0006】一方、特開平7-11428号公報には、かかる
親水性付与基を有しない水性ポリエステル共重合体をプ
ライマーとする金属化フィルムが優れた耐湿性能を発現
することが開示されているが、本発明者の研究結果によ
ると、該水性ポリエステル共重合体はベースフィルムに
対する濡れ性が悪く、良好な塗布外観を得るのが難しい
という欠点を有している。また、界面活性剤の特性によ
り耐湿性能に影響を及ぼすことが判明した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
問題点を解消すべく鋭意研究した結果、該水性ポリエス
テル共重合体と特定の界面活性剤を組合せることによ
り、コロナ放電処理等の前処理無しでも塗布液として良
好に塗工できるため低加工コストで製造することがで
き、かつ優れた塗布外観、耐湿性を有する、極めて有用
な金属化ポリエステルフィルムの基体が得られることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、二
軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面にプライ
マーを介して金属蒸着膜が形成されている金属化ポリエ
ステルフィルムであって、該プライマーが(1)ポリマー
分子内にスルホン酸塩基、カルボン酸塩基及び/または
リン酸塩基の親水性付与基を実質的に有しない、結晶融
解熱が5cal/g以下のポリエステル共重合体70〜99
重量%及び(2)HLBが12以下の界面活性剤1〜30重量
%からなる組成を主成分とする塗布層であることを特徴
とする耐湿性の改良された金属化ポリエステルフィルム
である。
【0009】本発明においてプライマーの主成分を構成
するポリエステル共重合体は、スルホン酸塩基、カルボ
ン酸塩基及び/またはリン酸塩基の親水性付与基を実質
的に有しないコポリエステルである。そして、これら塩
基はアルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基等を意味
する。
【0010】本発明においてポリエステル共重合体(1)
を形成する酸成分としては、テレフタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸、無水
フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、フェニルインダンジカルボン酸、
ダイマー酸等を例示することができる。これら成分は二
種以上を用いることができる。更に、これら成分ととも
にマレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の如き不飽和
多塩基酸やp−ヒドロキシ安息香酸、p−(β−ヒドロ
キシエトキシ)安息香酸等の如きヒドロキシカルボン酸
を少割合用いることができる。不飽和多塩基酸成分やヒ
ドロキシカルボン酸成分の割合は高々10モル%、好まし
くは5モル%以下である。
【0011】また、ポリエステル共重合体を形成するポ
リオール成分としては、エチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キ
シリレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ポリ(エチレンオキ
シド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グ
リコール、更に下記式のビスフェノールAのエチレンオ
キサイド付加物やプロピレンオキサイド付加物
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】〔但し、n+m=2〜10、ph=フェニ
レン基〕等を例示することができる。これらは二種以上
を用いることができる。
【0015】かかるポリオール成分の中でもエチレング
リコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加
物やプロピレンオキサイド付加物、1,4−ブタンジオ
ールが好ましく、更に好ましくはエチレングリコール、
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物やプロピ
レンオキサイド付加物である。
【0016】プライマーの主成分を構成するポリエステ
ル共重合体は結晶融解熱が5cal/g以下である必要
がある。5cal/gを超えるとベースフィルムと金属
蒸着膜との付着強度が不十分であるという欠点が生じ
る。
【0017】かかる点から、該ポリエステル共重合体は
変性ポリエステル、例えばポリエステル共重合体と例え
ばアクリル樹脂、ポリウレタン、シリコーン樹脂、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂等とのブロック共重合体、グ
ラフト共重合体などを用いることもできる。
【0018】本発明において界面活性剤(2)は、HLB
が12以下の界面活性剤である。ここで、HLBとはHy
drophile−Lipophile Balanceの略で界面活性剤の分子
中に占める親油性部分と親水性部分のバランスを数字で
表したもので、Atlas社のGriffin氏によって提案された
ものである。その値は下式(I)で計算できる。
【0019】
【数1】 HLB=20(1−MO/M) ・・・(I) (ここで、MOは疎水基の分子量、Mは界面活性剤の分
子量である)
【0020】本発明において塗剤を構成するポリエステ
ル共重合体(1)は、その濡れ性が低いためにポリエステ
ルフィルム上で塗布ハジキを発生し易いという欠点があ
るが、上記の低HLBの界面活性剤を併用すると、この
濡れ性が改良され均一塗布が可能になる。HLBが12
を超えると親水性が強くなるため、金属化ポリエステル
フィルムとしたときの耐湿性が悪化する。
【0021】HLBが12以下の界面活性剤としては、
例えばポリエチレンオキサイド・ポリプロピレンオキサ
イドブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキ
シプロピレンアルキルフェニルエーテル、ポリ(オキシ
エチレン・オキシプロピレン)アルキルエーテル、ポリ
(オキシエチレン・オキシプロピレン)アルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエステル、ポリオキ
シエチレンモノアルキレート、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂
肪酸エステル等を挙げることができる。これらは本発明
の目的を損なわない範囲においてHLBが12を超える
他の界面活性剤と組合せることもできる。
【0022】本発明においては、ポリマー分子内にスル
ホン酸塩基、カルボン酸塩基及び/またはリン酸塩基の
親水性付与基を実質的に有しない、結晶融解熱が5ca
l/g以下のポリエステル共重合体(1)及びHLBが1
2以下の界面活性剤(2)からなる組成当たり、該ポリエ
ステル共重合体(1)の割合は70〜99重量%、好ましくは8
0〜95重量%である。この割合が70重量%未満だと耐湿
性が十分でなくなり、他方99重量%を超えるとベースフ
ィルムに対する濡れ性が不足するので好ましくない。界
面活性剤(2)の割合は1〜30重量%、好ましくは3〜20重
量%である。この割合が30重量%を超えると耐湿性が十
分でなくなり、他方1重量%未満では塗剤のポリエステ
ルフィルムへの濡れ性が不足し、塗布外観が悪化するの
で好ましくない。
【0023】本発明におけるプライマー塗剤は水性塗剤
が好ましいが、その目的を損なわない範囲において有機
溶剤を溶媒とする塗剤(有機塗剤)として用いることも
可能である。この溶剤としては、メチルエチルケトン、
アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、トルエン、キシ
レン、メタノール、エタノール、n−プロパンノール、
イソプロパノール等を例示することができる。これらは
単独で、もしくは複数を組み合わせて用いることができ
る。
【0024】かかる塗剤には、本発明の目的を損なわな
い範囲において、例えば紫外線吸収剤、顔料、消泡剤、
塗工性改良剤、潤滑剤、ブロッキング防止剤や、メラミ
ン系、尿素系、グアナミン系、エポキシ系、アジリジン
系、ブロックイソシアネート系等の架橋剤、カップリン
グ剤等の他の添加剤を添加することができる。
【0025】本発明における塗剤の固形分濃度は、通常
30重量%以下であり、20重量%以下が更に好ましい。こ
の固形分濃度は0.1重量%以上であることが好ましい。
【0026】また本発明においては上述の各成分を含む
塗剤をポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布す
るが、該フィルムとしては結晶配向が完了する前のポリ
エステルフィルムであることが好ましい。
【0027】この結晶配向が完了する前のポリエステル
フィルムとしては、ポリエステルを溶融押出してそのま
まフィルム状となした未延伸フィルム、未延伸フィルム
を縦方向または横方向の何れか一方に延伸配向せしめた
一軸延伸フィルム、縦方向及び横方向の二方向に低倍率
延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向または横方向に
再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸
フィルム)等を例示することができる。これらの中、縦
方向に一軸延伸したフィルムが好ましい。
【0028】ポリエステルフィルムへの塗剤の塗布方法
としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えばロ
ールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコ
ート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプ
レーコート法、エアーナイフコート法、含浸法及びカー
テンコート法等を単独または組み合わせて適用すると良
い。なお、水性塗剤には、塗剤の安定性または塗剤の塗
工性を助ける目的で若干量の有機溶剤を含ませてもよ
い。
【0029】塗布量は走行しているフィルム1m2当た
り0.5〜50g、さらには5〜30gが好ましい。最終乾燥塗
膜(被膜)の厚さとしては、0.005〜1μmが必要であ
り、好ましくは0.01〜0.5μmである。塗膜の厚さが0.0
05μm未満であると、十分な耐湿性が得られない。他方
1μmを超えると、滑り性が低下するので好ましくな
い。
【0030】塗布はフィルムの用途に応じて片面のみに
行うことも両面に行うこともできる。塗布後、乾燥する
ことにより、均一な塗膜となる。
【0031】本発明においては、好ましくはポリエステ
ルフィルムに塗剤を塗布した後、乾燥、延伸処理を行な
うが、この乾燥は80〜130℃で 1〜20秒間行なうのが好
ましい。この乾燥は延伸処理の予熱処理ないし延伸時の
加熱処理を兼ねることができる。
【0032】ポリエステルフィルムの延伸処理は、温度
70〜140℃で縦方向に2.5〜9倍、横方向に2.5〜9倍、面
積倍率で 8倍以上、更には 9〜40倍延伸するのが好まし
い。再延伸する場合には、1.05〜3倍の倍率で延伸する
のが好ましい(但し、面積倍率は前記と同じ)。延伸後
の熱固定処理は最終延伸温度より高く融点以下の温度で
1〜30秒行なうのが好ましい。例えばポリエチレンテレ
フタレートフィルムでは170〜240℃で 2〜30秒熱固定す
るのが好ましい。
【0033】本発明においてベースフィルムの二軸延伸
ポリエステルフィルムを構成するポリエステルとは、芳
香族二塩基酸またはそのエステル形成性誘導体とジオー
ルまたはそのエステル形成性誘導体とから合成される線
状飽和ポリエステルである。かかるポリエステルの具体
例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレー
ト)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レート等が例示でき、これらの共重合体またはこれらと
小割合の他樹脂とのブレンド物なども含まれる。これら
の中、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレートが特に好まし
い。
【0034】そして、これらポリエステルは必要に応じ
て、例えば酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシ
ウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタ
ン、硫酸バリウム等のような無機フィラー、架橋シリコ
ーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、
尿素樹脂、メラミン樹脂等のような樹脂よりなる有機フ
ィラー、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プ
ロピレンコポリマー、オレフィン系アイオノマーのよう
な他の樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等
を含有することもできる。
【0035】本発明においてポリエステルフィルムは二
軸延伸ポリエステルフィルムである。その厚さは0.5〜3
00μm、好ましくは1〜200μm、特に好ましくは2〜100
μmである。この厚さが0.5μm未満では生産性が悪
く、一方フィルムが厚すぎ、例えば300μmを超える
と、製膜性に劣る傾向がみられる。
【0036】本発明において金属蒸着膜は、かくして得
られたプライマー被覆ポリエステルフィルムの少なくと
も片面にプライマーを介して設ける、換言すると該ポリ
エステルフィルムの表面に形成したプライマーの上に設
けるが、該金属蒸着膜の形成方法は従来から知られてい
る方法を用いることができる。例えば、アルミニウムや
亜鉛等の金属を前記プライマーの上に蒸着することで形
成することができ、そしてこの蒸着の条件等は従来から
採用されているのを用いることができる。
【0037】本発明の金属化ポリエステルフィルムを使
用したコンデンサーは、従来のコンデンサーにみられる
ような高湿度における静電容量の低下がなく、電気的性
質に優れ、かつ均一なプライマー層が形成されるために
欠陥による品質のばらつきの少ないコンデンサーであ
る。
【0038】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。なお、例中の特性は、次の方法で求めた。
【0039】1.粒子の平均粒径 島津製作所CP−50型セントリフュグル パーティク
ル サイズ アナライザー(Centrifugal Particle Siz
e Analyzer)を用いて測定する。得られた遠心沈降曲線
を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との累積曲線
から、50マスパーセント(mass persent)に相当する
粒径を読み取り、この値を上記平均粒径とする(「粒度
測定技術」日刊工業新聞社発行、1975年、頁242
〜247参照)。
【0040】2.フィルムの表面粗さ(Ra) 中心線平均粗さ(Ra)としてJIS−B0601で定
義される値であり、本発明では(株)小坂研究所の触針
式表面粗さ計(SURFCORDER SE−30C)を用いて測
定する。測定条件等は次の通りである。 (a)触針先端半径:2μm (b)測定圧力 :30mg (c)カットオフ :0.25mm (d)測定長 :2.5mm (e)データのまとめ方 同一試料について5回繰り返し測定し、最も大きい値を
1つ除き、残り4つのデータの平均値の小数点以下4桁
目を四捨五入し、小数点以下3桁まで、単位μmで表示
する。
【0041】3.塗膜被覆フィルムの塗布外観 塗膜被覆フィルムの塗布外観を目視にて判定する。その
塗布表面が均一で欠陥のないものを○、斑やハジキ状欠
陥が有るものを×とする。
【0042】4.蒸着加工性 フィルム幅500mm、巻長さ20,000mの原フィ
ルムに、アルミニウム純度99.99%、蒸着源温度1
400℃、蒸着面とフィルム面との距離350mm、入
射角40°、真空度5×10-5Torr、蒸着速度30
0m/mm、蒸着テンション20kg、蒸着厚さ100
mμの条件でアルミニウム蒸着を行い、原フィルムの蒸
着加工性について蒸着斑や蒸着加工時に横しわが全く発
生しないものを○、やや横しわが発生したり、蒸着斑の
発生により蒸着後の製品歩留まりが低下するものを△、
横しわ、あるいは場合により縦しわが発生したり、蒸着
斑や蒸着後のスリット不良が頻繁に起こるなど、使用に
供し得ないものを×とする。
【0043】5.耐湿性 コンデンサーを60℃、95%RHの雰囲気下で500
時間放置した後の静電容量の変化が放置前の測定値と比
較して、±5%以内であるものを○、そうでないものを
×とする。
【0044】6.結晶融解熱 走査型熱量計を使用し、ポリエステル1mgを1分間当
たり12℃の速度で昇温(N2 雰囲気下)して吸熱曲線
から融解による吸熱エネルギーを求め試料重量1g当た
りに換算する。
【0045】[比較例1〜4]テレフタル酸ジメチルと
エチレングリコールを、エステル交換触媒として酢酸マ
ンガンを、重合触媒として三酸化アンチモンを、安定剤
として亜燐酸を、さらに滑剤(添加粒子)として表2に
示すものを用いて、エステル交換反応及び重縮合反応さ
せ、固有粘度([η])0.64のポリエチレンテレフ
タレートを得た。
【0046】なお、上記滑剤はエチレングリコールに添
加し、超音波分散処理して得られたグリコール分散液と
して添加した。
【0047】このポリエチレンテレフタレートのペレッ
トを170℃、3時間乾燥後押出機ホッパーに供給し、
溶融温度280〜300℃で溶融し、この溶融ポリマー
を開度1mmのスリット状ダイを通して表面仕上げ0.
3S程度、表面温度20℃の回転冷却ドラム状に押出し
成形し、厚み80μmの未延伸フィルムを得た。
【0048】このようにして得られた未延伸フィルムを
75℃に予熱し、さらに低速、高速のロール間で15m
m上方より900℃の表面温度のIRヒーター1本にて
加熱してから縦方向に3.6倍に延伸後急冷した。続い
てこの一軸延伸フィルムの両面にロールコート法によっ
て、表1に示す塗布剤A及び塗布剤Bのプライマー塗液
(4重量%濃度)を乾燥後の厚みが0.03μmになる
ように塗布した。
【0049】次いでプライマー塗液を塗布した一軸延伸
フィルムをステンターに供給し、105℃にて横方向に
3.7倍に延伸した。得られた二軸延伸フィルムを22
0℃の温度で5秒間熱固定し、厚み6μmの熱固定二軸
延伸フィルムを得た。更にこのフィルムを用いて蒸着コ
ンデンサーを製造した。
【0050】上記フィルムの150℃、30分間におけ
る熱収縮率は縦方向1.5%、横方向1.7%であっ
た。
【0051】さらに他の特性を表2に示す。
【0052】[実施例1〜2]塗布剤を表1に示した塗
布剤Cに変更する以外は比較例1〜4と同様に行って、
厚み6μmの熱固定二軸延伸フィルムを得た。更にこの
フィルムを用いて蒸着フィルムコンデンサーを製造し
た。
【0053】このフィルムの150℃、30分間におけ
る熱収縮率は縦方向1.5%、横方向1.7%であっ
た。
【0054】このフィルム及びコンデンサーの特性を表
2に示す。
【0055】これら実施例で得たフィルム及びコンデン
サーはいずれも塗布外観、蒸着加工性、耐湿性に優れた
品質のものであった。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、耐湿性及び蒸着加工性
に優れ、かつ塗布外観が良好で表面欠陥の少ない金属化
ポリエステルフィルムを提供することができる。この金
属化ポリエステルフィルムはフィルムコンデンサー、ラ
ベルステッカー、包装材料、ガスバリヤー材料、シール
ド材料等の基材として有用である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二軸延伸ポリエステルフィルムの少なく
    とも片面にプライマーを介して金属蒸着膜が形成されて
    いる金属化ポリエステルフィルムであって、該プライマ
    ーが (1)ポリマー分子内にスルホン酸塩基、カルボン
    酸塩基及び/またはリン酸塩基の親水性付与基を実質的
    に有しない、結晶融解熱が5cal/g以下のポリエス
    テル共重合体70〜99重量%及び(2)HLBが12以下の
    界面活性剤1〜30重量%からなる組成を主成分とする塗
    布層であることを特徴とする耐湿性の改良された金属化
    ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 プライマーがインラインコーティング法
    で形成された塗布層である請求項1に記載の金属化ポリ
    エステルフィルム。
  3. 【請求項3】 HLBが12以下の界面活性剤の量が 3
    〜20重量%である請求項1に記載の金属化ポリエステル
    フィルム。
  4. 【請求項4】 プライマーの厚みが 0.005〜1μmであ
    る請求項1に記載の金属化ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルフィルムの厚みが0.5〜300
    μmである請求項1に記載の金属化ポリエステルフィル
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の金属化ポリエステルフ
    ィルムを用いたコンデンサー。
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JP (1) JPH09207295A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001172482A (ja) * 1999-10-08 2001-06-26 Toray Ind Inc コンデンサー用ポリエステルフィルム、コンデンサー用金属化フィルムおよびフィルムコンデンサー
JP2010103212A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Toray Ind Inc 導電性フィルム及びそれを用いたディスプレイ用フィルター

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