JPH09205304A - 発振器の整合回路 - Google Patents

発振器の整合回路

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JPH09205304A
JPH09205304A JP8010809A JP1080996A JPH09205304A JP H09205304 A JPH09205304 A JP H09205304A JP 8010809 A JP8010809 A JP 8010809A JP 1080996 A JP1080996 A JP 1080996A JP H09205304 A JPH09205304 A JP H09205304A
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JP
Japan
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conductor
line
conductor pattern
oscillator
impedance matching
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JP8010809A
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Inventor
Sadao Yamashita
貞夫 山下
Koichi Sakamoto
孝一 坂本
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発振素子と導電体線路とのインピーダンス整
合を的確に行えるようにし、また発振素子と非放射性誘
電体線路との結合量の調整または設定を容易に行えるよ
うにする。 【解決手段】 発振素子1の電極と導電体線路5の端部
とを導電体2で接続するとともに、発振素子1のチップ
からの電気長がλ/2の整数倍となる長さの電気長補正
用導電体パターン3を設け、これに続いてインピーダン
ス整合用導電体パターン4を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロ波帯ま
たはミリ波帯で使用される発振器の整合回路に関する。
【0002】
【従来の技術】非放射性誘電体線路(NRDガイド)を
用いた従来の発振器の構成を図11および図12に示
す。図11は発振器部分の一部破断斜視図であり、平行
な導電体板8,9の間に誘電体ストリップ7を配置して
非放射性誘電体線路を構成している。この誘電体ストリ
ップ7に対して、励振プローブとしての導電体線路5を
設けた基板6を近接配置するとともに、ガンダイオード
などの発振素子1を導電体線路5の端部に接続してい
る。
【0003】図12は図11に示した発振器部分の断面
図である。このように構成することによって、発振素子
1に対してバイアス電圧を印加すれば発振信号が導電体
線路5を伝搬し、誘電体ストリップ7およびその上下の
導電体板8,9による非放射性誘電体線路のLSMモー
ドと導電体線路5とが結合して、発振信号が非放射性誘
電体線路を伝搬することになる。このような発振器にお
いて発振素子と非放射性誘電体線路との整合をとるため
に、励振プローブとしての導電体線路5の幅と長さおよ
び導電体線路5と誘電体ストリップ7との間隔を調整し
ている。
【0004】また、マイクロストリップラインによる導
電体線路と発振素子との整合回路の例を図13に示す。
図13はその部分平面図であり、基板6上には端部にイ
ンピーダンス整合用導電体パターン4a,4bを設けた
導電体線路5を設けている。そしてガンダイオードなど
の発振素子1の電極とインピーダンス整合用導電体パタ
ーンとの間をワイヤやリボンなどの導電体2によってボ
ンディングしている。このように発振素子と導電体線路
との間にλ/4の間隔で線路幅を段階的に狭くした導電
体パターン(λ/4ステップ回路)を設けることによっ
て、一般に導電体線路より低インピーダンスの発振素子
と導電体線路とのインピーダンス整合がとられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図11および図12に
示したように、非放射性誘電体線路と発振素子とを整合
させる場合、ガンダイオードなどの発振素子は一般に1
〜5Ω程度とインピーダンスが非常に小さく、これに対
し非放射性誘電体線路は500〜800Ωとインピーダ
ンスが大きいため、従来方法により両者を結合させるた
めには、励振プローブとしての導電体線路5の線路長と
非放射性誘電体線路との結合量(等価回路上の静電容
量)で調整しなければならず、調整がクリチカルで、整
合帯域幅も非常に狭くしかとれない、という問題があっ
た。
【0006】一方、図13に示したように、導電体線路
のパターンを工夫することによって、発振素子と導電体
線路とのインピーダンス整合をとることができ、これを
非放射性誘電体線路に対する励振プローブとして用いれ
ば、理論的には整合帯域幅が広くとれる。但しそのため
には、発振素子の直近にインピーダンス整合用導電体パ
ターンを設ける必要がある。ここで、発振素子と基板と
の関係を断面図として図14に示す。このように発振素
子1の頂部端子と基板上面の高さを合わせて、発振素子
1とインピーダンス整合用導電体パターンとを最短距離
で接続して、発振素子の直近にインピーダンス整合用導
電体パターンを構成することになる。しかしそれでも、
b2=b1として発振素子1の頂部端子からインピーダ
ンス整合用導電体パターンまでの距離をゼロにすること
は不可能であり、発振素子1のパッケージと基板6間に
幾らかの間隙が生じる。さらに、基板6の裏面に接地電
極が設けられている場合、その接地電極を基板のエッジ
部分で発振素子1の接地電極と接続する必要があるが、
発振素子1の頂部端子を基板上面高さに合わせた場合、
発振素子1のツバ(フランジ)部分と基板6との間に段
差が生じることになるため、その接続作業は困難なもの
となる。
【0007】上述した問題は発振素子のパッケージと基
板との関係で生じるものであるが、発振素子自体にも、
発振素子の直近にインピーダンス整合用導電体パターン
が設けられない要因がある。ここでガンダイオードの等
価回路を図15に示す。図15において−Rは負性抵
抗、Ccはチップストレー容量、Lpはチップから頂部
端子までの内部接続インダクタンス、Cpはパッケージ
構造などにより生じるストレー容量である。このように
発振素子パッケージ内部においてもリアクタンスが存在
するため、発振素子の頂部端子とインピーダンス整合用
導電体パターン間を最短距離で接続できたとしても、発
振素子パッケージ内部に存在するリアクタンスの影響を
受けることになる。
【0008】ここで図13に示したインピーダンス整合
回路の等価回路を図16に示す。(A)に示すように、
インピーダンス整合用導電体パターン4a,4bのイン
ピーダンスをZ1,Z2とし、b点から負荷を見たイン
ピーダンスをZbとすれば、インピーダンス整合用導電
体パターン4bのインピーダンスZ2はZ2=√(Zb
*Zn)となるように設定され、a点から負荷を見たイ
ンピーダンスをZaとすれば、インピーダンス整合用導
電体パターン4aのインピーダンスZ1はZ1=√(Z
a*Zb)となるように設定される。また、Zaが発振
素子1のインピーダンスに等しくなるようにZ1および
Z2が定められることになる。ところが、発振素子1と
インピーダンス整合用導電体パターン4aとの間には図
16の(B)に示すように、線路やリアクタンスを含む
回路が現実には存在するため、発振素子1から負荷を見
たインピーダンスZinとインピーダンス整合用導電体
パターン4aの入力点aから負荷を見たインピーダンス
Zaとは一致せず、λ/4ステップ回路がうまく作用せ
ずにインピーダンス整合回路の機能が十分果たされなか
った。
【0009】この発明の目的は、発振素子と導電体線路
との結合量の調整または設定を容易に行えるようにした
発振器の整合回路を提供することにある。
【0010】この発明の他の目的は、発振素子と非放射
性誘電体線路とのインピーダンス整合を的確に行えるよ
うにした発振器の整合回路を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の発振器の整合
回路は、例えばλ/4ステップ回路などのインピーダン
ス整合用導電体パターンが的確に作用するように、請求
項1に記載の通り、発振素子の電極と導電体線路の端部
とを導電体で接続するとともに、前記発振素子のチップ
からの電気長がλ/2またはλ/2の整数倍となる長さ
の電気長補正用導電体パターンを前記導電体線路の端部
に設け、この電気長補正用導電体パターンに続いて、特
性インピーダンスの異なった部分からなるインピーダン
ス整合用導電体パターンを前記導電体線路に設ける。
【0012】上記発振器の整合回路の構成を図1および
図2に示す。図1において基板6には導電体線路5を設
けていて、発振素子1の電極と導電体線路5の端部とを
導電体2で接続している。導電体線路5の端部には、発
振素子1のチップからの電気長がλ/2またはλ/2の
整数倍となる長さの電気長補正用導電体パターン3を設
けている。そして、この電気長補正用導電体パターン3
に続いて特性インピーダンスの異なった部分4a,4b
からなるインピーダンス整合用導電体パターン4を設け
ている。
【0013】図2は図1の等価回路図である。図2にお
いてAで示す回路は発振素子のチップから電気長補正用
導電体パターンの接続部までの間の回路であり、例えば
図15に示したCc,Lp,Cp、および図1に示した
導電体2など相当する。電気長補正用導電体パターン3
の電気長θoは、図2における発振素子1からa点まで
の電気長がλ/2またはその整数倍となる長さに定め
る。なお電気長補正用導電体パターン3のインピーダン
スZoは任意であり、発振素子のインピーダンスおよび
後続のインピーダンス整合用導電体パターンのインピー
ダンスには無関係である。このような構成であるため、
a点とa′点とは電気的に等価となり、Za=Zinと
して設計したインピーダンス整合用導電体パターン4
a,4bがインピーダンス整合回路として的確に機能す
ることになる。
【0014】また、この発明の発振器の整合回路は、発
振素子を導電体線路に接続するとともに、その導電体線
路を介して前記発振素子から出力される発振信号を非放
射性誘電体線路に伝搬させるようにしたものにおいて、
発振素子と非放射性誘電体線路との結合量の調整または
設定を容易に行えるようにするため、請求項2に記載の
通り、発振素子の電極と導電体線路の端部とを導電体で
接続するとともに、前記発振素子のチップからの電気長
がλ/2またはλ/2の整数倍となる長さの電気長補正
用導電体パターンを前記導電体線路の端部に設け、この
電気長補正用導電体パターンに続いて、特性インピーダ
ンスの異なった部分からなるインピーダンス整合用導電
体パターンを前記導電体線路に設ける。さらに、請求項
3に記載の通り、前記非放射性誘電体線路を平行な導電
体面の間に誘電体ストリップとともに回路基板を配置し
て構成し、前記導電体線路を前記回路基板に設け、前記
発振素子を前記平行な導電体面の間に配置する。
【0015】このように発振素子と非放射性誘電体線路
との整合回路において、励振プローブとしての導電体線
路に電気長補正用導電体パターンおよびインピーダンス
整合用導電体パターンを設けたことによって、励振プロ
ーブとしての導電体線路のインピーダンスを高くして、
非放射性誘電体線路との結合量(等価回路上の静電容
量)を比較的大きくすることができ、非放射性誘電体線
路との結合量の調整または設定が容易となる。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施形態に係る
発振器の整合回路の構成を図3および図4に示す。
【0017】図3は非放射性誘電体線路の上部導電体面
を構成する上部の導電体板を取り外した状態における平
面図、(B)は(A)において上部の導電体板を被せた
状態でのA−A部分の断面図である。図3に示すよう
に、導電体板8,9の間に誘電体ストリップ7を配置し
て非放射性誘電体線路を構成するとともに、上下の導電
体板8,9の間に基板6を収納している。基板6には励
振プローブとしての導電体線路5、インピーダンス整合
用導電体パターン4、電気長補正用導電体パターン3お
よびバイアス電圧供給用導電体パターン10を形成して
いる。下部の導電体板8にはガンダイオードである発振
素子1を取り付けていて、発振素子1の頂部端子と電気
長補正用導電体パターン3との間および発振素子1の頂
部端子とバイアス電圧供給用導電体パターン10との間
をワイヤまたはリボンによって接続している。バイアス
電圧供給用導電体パターン10はローパスフィルタとし
て作用し、このローパスフィルタを介して接地電位との
間で発振素子1に所定のバイアス電圧を印加することに
よって、発振素子は所定周波数で発振し、その発振信号
が導電体線路5を介して、誘電体ストリップ7および導
電体板8,9からなる非放射性誘電体線路に結合される
ことになる。
【0018】図4は図3に示した回路の等価回路図であ
る。図4においてAで示す回路は発振素子のチップから
電気長補正用導電体パターンの接続部までの間の回路で
ある。電気長補正用導電体パターン3の長さLoは、発
振素子1のチップからa点までの電気長がλ/2となる
ように定める。電気長補正用導電体パターン3のインピ
ーダンスZoは任意であるので、製作しやすい線幅であ
ればよく、通常インピーダンス整合用導電体パターン4
より幅の細い線路とする。このように発振素子1のチッ
プからa点までの電気長がλ/2であるため、インピー
ダンス整合用導電体パターン4の入力点aに発振素子1
のチップを設けたことと電気的に等価となり、Za=Z
inとなる。Znは励振プローブとしての導電体線路5
およびこれに結合する非放射性誘電体線路による線路の
インピーダンスであり、これを600Ωとし、発振素子
1のインピーダンスを3Ωとすれば、Z1=√(Za×
Zn)=√(Zin×Zn)=√(600×3)=4
2.4となり、インピーダンス整合用導電体パターン4
を42.4Ωのλ/4線路とすればよい。このように励
振プローブとしての導電体線路と発振素子との間にλ/
4線路のインピーダンス整合用導電体パターンを設ける
ことによって、整合帯域幅が広くなり、導電体線路5と
非放射性誘電体線路との結合量(等価回路上の静電容
量)を大きくして、励振プローブとしての導電体線路5
と誘電体ストリップ7間の距離の調整または設定も容易
となる。
【0019】次に、この発明の第2の実施形態に係る発
振器の整合回路の構成を図5および図6に示す。
【0020】図5は非放射性誘電体線路の上部導電体面
を構成する上部の導電体板を取り外した状態における平
面図、(B)は(A)において上部の導電体板を被せた
状態でのA−A部分の断面図である。第1の実施形態と
して図3に示した例と異なる点は、インピーダンス整合
用導電体パターンのステップを2段にした点である。す
なわち、基板6には励振プローブとしての導電体線路
5、各々λ/4長のインピーダンス整合用導電体パター
ン4a,4bおよび電気長補正用導電体パターン3を設
けている。その他の構成は第1の実施形態として図3に
示したものと同様である。
【0021】図6は図5に示した回路の等価回路図であ
る。ここで線路のインピーダンスZnを600Ω、イン
ピーダンス整合用導電体パターンの中間点bより負荷を
みたインピーダンスZbを50Ωとすれば、Z2=√
(Zb×Zn)=√(50×600)=173.2とな
り、発振素子1のインピーダンスを5Ωとすれば、Z1
=√(Za×Zb)=√(Zin×Zb)=√(5×5
0)=15.8となる。従ってインピーダンス整合用導
電体パターン4a,4bのインピーダンスがそれぞれ1
5.8Ω,173.2Ωとなる線幅とする。
【0022】次に、この発明の第3の実施形態に係る発
振器の整合回路の構成を図7に示す。図7の(A)は非
放射性誘電体線路の上部導電体面を構成する上部の導電
体板を取り外した状態における平面図、(B)は上部の
導電体板を設けた状態での(A)におけるA−A部分の
断面図である。この第3の実施形態では、基板6を挟み
込む形で、基板6の上下に誘電体ストリップ7a,7b
を配置するとともに、これらを導電体板8,9の間に設
けている。基板6の上面には誘電体ストリップ7a,7
bに近接してTE01δモードの円柱状誘電体共振器1
1を実装している。また、基板6の上面には、誘電体ス
トリップ7a,7bの端部位置で終端抵抗として作用す
る抵抗体膜12を設け、さらに励振プローブとしての導
電体線路5、インピーダンス整合用導電体パターン4、
電気長補正用導電体パターン3およびバイアス電圧供給
用導電体パターン10を設けている。導電体線路5は誘
電体ストリップ7aの配置位置の内部にまで突出するよ
うに形成している。バイアス電圧供給用導電体パターン
10以外の導電体線路5、インピーダンス整合用導電体
パターン4、および電気長補正用導電体パターン3部分
の基板裏面には接地電極は無く、これらはそれぞれサス
ペンデッドラインを構成する。下部の導電体板8には発
振素子1およびバイアス電圧供給用端子13を取り付け
ている。そして発振素子1の頂部端子とバイアス電圧供
給用導電体パターン10との間および電気長補正用導電
体パターン3との間をワイヤでそれぞれ接続し、バイア
ス電圧供給用端子13とバイアス電圧供給用導電体パタ
ーン10との間をリード線で接続している。以上の構成
により、誘電体共振器を用いた帯域反射型の発振器とし
て作用し、誘電体共振器の温度安定性を有する発振信号
が、誘電体ストリップ7a,7bを、図7の(A)にお
ける右方向へ伝搬することになる。
【0023】次に、この発明の第4の実施形態に係る発
振器の整合回路の構成を図8に示す。図8では基板上の
構成のみを示している。基板6には接地電極14、電気
長補正用導電体パターン3、インピーダンス整合用導電
体パターン4、導電体線路5、バイアス電圧供給用導電
体パターン10および抵抗体膜12を設けていて、所定
位置に誘電体共振器11を配置している。接地電極14
上にはいわゆるベアチップ形状のガンダイオードなどの
発振素子1をマウントしていて、その上面電極と電気長
補正用導電体パターン3との間をワイヤまたはリボンで
接続している。なお基板6の裏面には、上部の誘電体ス
トリップ7aに対向して下部の誘電体ストリップを設け
ている。このような構成を図7に示したものと同様に、
上下の導電体板の間に設ける。この場合、接地電極14
とバイアス電圧供給用導電体パターン10の端部との間
にバイアス電圧を印加することによって、発振素子1が
発振し、電気長補正用導電体パターン3、インピーダン
ス整合用導電体パターン4および導電体線路5を介して
非放射性誘電体線路に結合することになる。このように
ベアチップ形状の発振素子を基板上に直接マウントする
ことによって、全体に小型化される。
【0024】次に、この発明の第5の実施形態に係る発
振器の整合回路の構成を図9および図10に示す。第1
〜第4の実施形態では、導電体線路の線路幅を変えるこ
とによってインピーダンス整合用導電体パターンを形成
する例を示したが、この第5の実施形態では、導電体線
路と上下の導電体板との間隔を変えることによってイン
ピーダンス整合用導電体パターンを等価的に形成する例
を示す。図9は第2の実施形態として図5の(B)に示
した断面図に対応する箇所の断面図である。第2の実施
形態では図5の(B)に示したように、基板6と上下の
導電体板8,9との間隔を一定としたが、この第5の実
施形態では、図9に示すように、基板6の所定部分で、
この基板6と導電体板8,9との間隔を変えている。す
なわち図9においてBの部分では上部の導電体板9と基
板6との間隔を狭め、Cの部分では上部の導電体板9と
基板6との間隔をさらに狭めるとともに、下部の導電体
板8との間隔も狭めている。
【0025】図10は図9における基板6の平面図であ
り、(A)に示すように、基板6上にバイアス電圧供給
用導電体パターン10とともに、線幅一定の導電体線路
5を形成している。ここでB,Cで示す範囲は、A,D
で示す範囲より、上下の導電体板との間隔が狭いため、
その間隔に応じて線路の特性インピーダンスが低くなっ
ている。基板6と上下の導電体板との間隔を一定とした
場合、図10の(A)の導電体線路5は等価的に図10
の(B)に示すようになる。B,Cの長さをλ/4とし
て、その特性インピーダンスをインピーダンス整合がと
れる値にすれば、このB,C部分がλ/4ステップ回路
となる。またD部分が電気長補正用導電体パターン3と
して作用する。したがって、発振素子のチップからイン
ピーダンス整合用導電体パターン4aの入力点までの電
気長がλ/2の整数倍となるようにDの長さを定めれば
よい。なお、導電体線路5と導電体板との間隔は、上下
方向に限らず、導電体線路5に対して左右方向の間隔を
変えることによって、インピーダンス整合用導電体パタ
ーンおよび電気長補正用導電体パターンを形成してもよ
い。
【0026】上述の各実施形態では、誘電体ストリップ
に垂直な方向に励振プローブとしての導電体線路を配置
して、非放射性誘電体線路のLSMモードと結合する例
を示したが、誘電体ストリップの長手方向と同方向に励
振プローブとしての導電体線路を配置して、LSEモー
ドと結合するようにした場合でも本願発明は同様に適用
できる。
【0027】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、発振素
子のチップとインピーダンス整合用導電体パターンとの
間に接続用の線路やリアクタンスが存在していても、発
振素子のチップをインピーダンス整合用導電体パターン
の入力点に設けたことと電気的に等価となるため、イン
ピーダンス整合用導電体パターンの入力点から負荷をみ
たインピーダンスを発振素子のチップのインピーダンス
と等しく設計したインピーダンス整合用導電体パターン
が、インピーダンス整合回路として的確に機能する。ま
た、発振素子の直近にインピーダンス整合用導電体パタ
ーンを配置する必要がないため、発振素子の取付方の自
由度が高くなり、その設計および取付作業も容易とな
る。
【0028】請求項2に記載の発明によれば、発振素子
と非放射性誘電体線路との整合回路において、励振プロ
ーブとしての導電体線路に電気長補正用導電体パターン
およびインピーダンス整合用導電体パターンを設けたこ
とによって、励振プローブとしての導電体線路のインピ
ーダンスを高くして、非放射性誘電体線路との結合量
(等価回路上の静電容量)を比較的大きくすることがで
き、非放射性誘電体線路との結合量の調整または設定が
容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発振器の整合回路の構成例を示
す図である。
【図2】図1の等価回路図である。
【図3】第1の実施形態に係る発振器の整合回路の構成
を示す図である。
【図4】図3の等価回路図である。
【図5】第2の実施形態に係る発振器の整合回路の構成
を示す図である。
【図6】図5の等価回路図である。
【図7】第3の実施形態に係る発振器の整合回路の構成
を示す図である。
【図8】第4の実施形態に係る発振器の整合回路の構成
を示す図である。
【図9】第5の実施形態に係る発振器の整合回路の構成
を示す図である。
【図10】図9における基板の平面図である。
【図11】従来の非放射性誘電体線路における発振器の
構成を示す一部破断斜視図である。
【図12】図11における断面図である。
【図13】従来のインピーダンス整合回路の構成を示す
平面図である。
【図14】発振素子と基板との接続部の構成を示す断面
図である。
【図15】ガンダイオードの等価回路図である。
【図16】インピーダンス整合回路の等価回路図であ
る。
【符号の説明】
1−発振素子(ガンダイオード) 2−導電体(ワイヤ,リボン) 3−電気長補正用導電体パターン 4−インピーダンス整合用導電体パターン 5−導電体線路(励振プローブ) 6−基板 7−誘電体ストリップ 8,9−導電体板 10−バイアス電圧供給用導電体パターン(ローパスフ
ィルタ) 11−誘電体共振器 12−抵抗体膜 13−バイアス電圧供給用端子 14−接地電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振素子の電極と導電体線路の端部とを
    導電体で接続するとともに、前記発振素子のチップから
    の電気長がλ/2またはλ/2の整数倍となる長さの電
    気長補正用導電体パターンを前記導電体線路の端部に設
    け、この電気長補正用導電体パターンに続いて、特性イ
    ンピーダンスの異なった部分からなるインピーダンス整
    合用導電体パターンを前記導電体線路に設けたことを特
    徴とする発振器の整合回路。
  2. 【請求項2】 発振素子を導電体線路に接続するととも
    に、その導電体線路を介して前記発振素子から出力され
    る発振信号を非放射性誘電体線路に伝搬させるようにし
    た発振器の整合回路において、 発振素子の電極と導電体線路の端部とを導電体で接続す
    るとともに、前記発振素子のチップからの電気長がλ/
    2またはλ/2の整数倍となる長さの電気長補正用導電
    体パターンを前記導電体線路の端部に設け、この電気長
    補正用導電体パターンに続いて、特性インピーダンスの
    異なった部分からなるインピーダンス整合用導電体パタ
    ーンを前記導電体線路に設けたことを特徴とする発振器
    の整合回路。
  3. 【請求項3】 前記非放射性誘電体線路を、平行な導電
    体面の間に誘電体ストリップとともに回路基板を配置し
    て構成し、前記導電体線路を前記回路基板に設け、前記
    発振素子を前記平行な導電体面の間に配置したことを特
    徴とする請求項2に記載の発振器の整合回路。
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