JPH09204175A - 自動演奏装置 - Google Patents

自動演奏装置

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JPH09204175A
JPH09204175A JP8011213A JP1121396A JPH09204175A JP H09204175 A JPH09204175 A JP H09204175A JP 8011213 A JP8011213 A JP 8011213A JP 1121396 A JP1121396 A JP 1121396A JP H09204175 A JPH09204175 A JP H09204175A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、演奏情報を書込み自在に記録してお
く演奏情報記録用のトラックを複数備え、それらのトラ
ックに記録された演奏情報を読み出して楽音として再生
する自動演奏装置に関し、演奏を継続したまま複数トラ
ックに演奏情報を記録する。 【解決手段】トラックに既に記録された演奏情報を読み
出して楽音を再生しながら演奏情報の記録を行なってい
る途中で、すなわち記録状態を一旦停止することなく、
トラックの切り換えを自在に行なうことのできるトラッ
ク切換用操作子を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、演奏情報を書込み
自在に記録しておく演奏情報記録用のトラックを複数備
え、それらトラックに記録された演奏情報を読み出して
楽音として再生する自動演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より演奏情報を記録しておいて、そ
の演奏情報を、その演奏情報の一部として記録された時
間情報に従って読み出して楽音として再生する自動演奏
装置が広く知られており、そのような自動演奏装置のう
ち、演奏情報を書込み自在に記録しておくトラックを複
数備えたもの(以下、「複数トラックの自動演奏装置」
と称する)が知られている。
【0003】この複数トラックの自動演奏装置では、そ
れら複数のトラックそれぞれに、例えば各演奏パート毎
の演奏情報を、各演奏パート毎に順次記録しておき、そ
れら複数のトラックに記録された演奏情報を、それら複
数のトラックについて同時に、各演奏情報に付された時
間情報に従って順次読み出すことにより、複数の演奏パ
ートからなる楽曲を再生することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の複数トラックの
自動演奏装置では、それら複数のトラックに演奏情報を
記録するにあたり、演奏者がある1つの演奏パートの演
奏を行ないながらその演奏パートの演奏情報をリアルタ
イムである1つのトラックに記録し、それに続き別のト
ラックに別の演奏パートの演奏情報を記録する際には、
演奏情報の記録状態を一時停止し、記録用のトラックを
変更した後、あらためて記録状態を再開し、既に記録さ
れた演奏情報による自動演奏を聞きながらその変更後の
トラックに演奏情報の記録を行なっている。
【0005】このように、従来は記録状態を一旦停止し
てトラックの切り換えを行なっているため、演奏者は、
記録状態を一時停止する必要上演奏の中断を余儀なくさ
れ、演奏に対する‘ノリ’が損われたり、いいアイデア
が浮かんでいたのに忘れてしまったりすることがある。
本発明は、上記事情に鑑み、演奏を継続したまま複数ト
ラックに演奏情報を記録することのできる自動演奏装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の自動演奏装置は、演奏情報を書込み自在に記録して
おく演奏情報記録用のトラックを複数備え、それらのト
ラックに記録された演奏情報を読み出して楽音として再
生する自動演奏装置において、トラックの所定の区間内
についてその区間の終端まで進んだ後に該区間の先頭に
戻るように繰り返し、トラックに既に記録された演奏情
報を読み出して楽音を再生しながら、切換自在に演奏情
報記録用に切り換えられたトラックへの演奏情報の記録
を行なう演奏情報記録モードを有し、この演奏情報記録
モードにおいてトラックに既に記録された演奏情報を読
み出しながら新たな演奏情報を記録している途中で前記
トラックを演奏情報記録用に自在に切り換える操作子を
備えたことを特徴とする。
【0007】ここで、上記本発明の自動演奏装置におい
て、トラックを演奏情報記録用に最新に切り換える前に
トラックに記録された演奏情報を保持したまま最新に切
り換えた後にトラックに記録された演奏情報を無効とす
る操作子を備えることが好ましい。従来の自動演奏装置
は、記録用のトラックを切り換える際は、記録状態を一
旦停止してトラックを切り換えるのが常であった。本発
明は、記録用のトラックを切り換えるにあたり記録状態
を一旦停止することが演奏の‘ノリ’を削ぐ結果となっ
ていることに着目し、完成されたものである。
【0008】本発明の自動演奏装置は、上記のトラック
切換用の操作子を備え、所定の区間内について繰り返
し、トラックに既に記録された演奏情報を読み出して楽
音を再生しながら演奏情報の記録を行なっている途中
で、すなわち記録状態を一旦停止することなく、トラッ
クの切り換えを自在に行なうことができるようにしたた
め、演奏を継続したまま、演奏の‘ノリ’を損うことな
く複数のトラックに連続的に演奏情報を記録することが
できる。
【0009】この場合に、上記の、演奏情報を無効にす
るための操作子を備えると、トラックを記録用に最新に
切り換える前の演奏情報を保持したまま、トラックを記
録用に最新に切り換えた後に記録した演奏情報のみ無効
とすることができるため、トラック切換えにより、正し
く記録された演奏情報を確定させ、切換後の失敗した演
奏により記録された演奏情報のみ無効とすることがで
き、使い勝手の良い自動演奏装置が構成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の自動演奏装置の一実施形態
の概略構成図である。この図1に示す自動演奏装置10
には、CPU11が備えられており、CPU11では、
RAM12を作業領域として使用しながらROM13に
記憶されている各種プログラムが実行される。またRA
M12内には、演奏情報を記録するための複数のトラッ
クが定義される。
【0011】また、この図1に示す自動演奏装置10に
は、鍵盤14が備えられており、鍵盤14の演奏操作に
より生成された演奏情報は、CPU11によりRAM1
2内のトラックに格納される。演奏操作により生成され
た演奏情報を、RAM12内の複数のトラックのうちの
どのトラックに格納するかは、パネル15により操作、
指定される。パネル15の詳細については後述する。
【0012】また、この図1に示す自動演奏装置10
は、MIDIインターフェース16を備えており、鍵盤
14の演奏操作により生成された演奏情報をMIDIイ
ンターフェース16を介して外部機器に出力することも
でき、MIDIインターフェース16を経由して入力さ
れた演奏情報を、鍵盤14の演奏操作により生成された
演奏情報と同様に、RAM12内の指定されたトラック
に記録したり、以下に説明する音源17に送り自動演奏
することもできる。
【0013】さらに、この図1に示す自動演奏装置10
には音源17が備えられている。音源17は、その音源
17に送られてきた演奏情報を楽音信号に変換するもの
であり、音源17から出力された楽音信号は、図示しな
いアンプ、スピーカを経由して楽音として空間に放音さ
れる。音源17は複数の楽音生成チャンネルを有してお
り、各楽音生成チャンネル毎に、音色、効果等を表わす
パラメータ群が設定される。
【0014】尚、この図1に示す自動演奏装置10を構
成するCPU11,RAM12,ROM13,鍵盤1
4,パネル15,MIDIインターフェース16および
音源17は、バス18により相互に接続されている。図
2は、図1にブロックで示すパネルの詳細図である。こ
のパネル15には、8個のトラック選択スイッチ21,
22,23,…、8個のパート選択スイッチ31,3
2,33,…、レコードボタン41、スタート/ストッ
プボタン42、アンドゥ(UNDO)ボタン51からな
るスイッチ群、および表示器60が備えられている。
【0015】トラック選択スイッチ21,22,23,
…は、演奏情報記録用のトラックを指定するスイッチで
あり、RAM12内には、トラック選択スイッチ21,
22,23,…の数(8個)と同数の8つのトラックが
定義される。トラック選択スイッチ21,22,23,
…には、それぞれLED21a,22a,23a,…が
備えられており、トラック選択スイッチ21,22,2
3,…のうちのいずれか1つを押すとその押されたトラ
ック選択スイッチに対応するトラックが選択されるとと
もにその押されたトラック選択スイッチに備えられたL
EDが点灯することにより現在選択されているトラック
が明示されるようになっている。尚、このトラック選択
スイッチ21,22,23,…を押すことによるトラッ
ク指定は演奏情報記録用にのみ有効であって、演奏時に
は、それら8つのトラックのいずれのトラックに記録さ
れた演奏情報も同時に読み出され、1つの楽曲として再
生される。
【0016】パート選択スイッチ31,32,33,…
は、演奏パートを指定するスイッチであり、それぞれに
LED31a,32a,33a,…が備えられている。
RAM12内ないしROM13内には、各演奏パート毎
に音色(例えばピアノ,ストリングス等)、効果(リバ
ーブ等)、音程、パン(定位)等のパラメータ群が設定
されており、トラック選択スイッチ21,22,23,
…と同様、パート選択スイッチ31,32,33,…の
いずれか1つもしくは複数を押すとその押されたパート
選択スイッチに対応するパラメータ群が選択されるとと
もにその押されたパート選択スイッチに備えられたLE
Dが点灯し現在選択されるパートが明示される。ここで
は、これらトラック選択スイッチ21,22,23,…
とパート選択スイッチ31,32,33,…を用いてト
ラックと演奏パートとの対応関係があらかじめ設定さ
れ、その設定された対応関係がRAM12内に記録され
る。尚、トラックと演奏パートとの対応付けは任意に行
なうことができ、異なるトラックに同一の演奏パートに
割り当てることもでき、1つのトラックに複数の演奏パ
ートを割り当てることもできる。
【0017】レコードボタン41は、鍵盤14(図1参
照)の演奏操作により生成された演奏情報をRAM12
内のトラックに記録するレコードモードと、もっぱら自
動演奏を行なう演奏モードを切り換える押ボタンであ
り、このレコードボタン41の奥にはランプが備えられ
ていて、このレコードボタン41を1回押すごとに、そ
のランプが、レコードモードを表わす点灯と演奏モード
を表わす消灯に交互に切り換わる。
【0018】スタート/ストップボタン42もランプ付
きのボタンであり、1回押すごとにスタート(点灯)と
ストップ(消灯)とに交互に切り換わる。トラック選択
スイッチ21,22,23,…のいずれかを押して演奏
情報記録用のトラックを選択し、レコードボタン41を
レコードモード(点灯)に切り換えておいて、スタート
/ストップボタン42を押してスタート(点灯)にする
と、トラック選択スイッチ21,22,23,…を押す
ことにより選択されたトラックへの演奏情報の記録の受
け付けが開始される。すなわち、自動演奏装置10の内
部では、RAM12内部に、トラック選択スイッチ2
1,22,23,…のいずれかを押すことにより選択さ
れたトラックに対応する領域が定義され、そのトラック
に対応する演奏パート(上述したように、RAM12内
には、あらかじめ、トラックと演奏パートとの対応関係
が格納されている。)を規定するパラメータ群がRAM
内に定義された領域に格納され、さらに、スタート/ス
トップボタン42が押されてストップ(消灯)からスタ
ート(点灯)に切り換えられた時点からの時間が計時さ
れ、鍵盤10が演奏操作されると、その鍵盤の演奏操作
が演奏情報に変換され、その演奏情報が、その演奏操作
された時点の時間情報を伴って、その選択されたトラッ
ク(RAM内部の領域)に記録される。トラック(RA
M内部の領域)の最後に対応する時刻まで進むと、その
時刻が、スタート/ストップボタン42を押された時点
と同じスタートの時刻に戻され、再びそのスタートの時
刻から計時が開始される。その際、8つのトラックのう
ちのいずれのトラックに記録された演奏情報であって
も、既に記録された演奏情報が存在しているときは、そ
の計時された時刻がその記録された演奏情報に付随した
時刻と同一の時刻になるとその演奏情報が読み出されて
音源17に送られ、楽音として再生される。また、鍵盤
14の演奏操作により生成された演奏情報も、トラック
に記録されるとともに音源17にも送られ楽音として再
生される。
【0019】このレコードモードにおいて、鍵盤14を
演奏している途中、すなわち、鍵盤14の演奏操作によ
り生成された演奏情報を記録している途中であっても、
スタート/ストップボタン42を押して‘ストップ’
(消灯)の状態に切り換えることなく、‘スタート’
(点灯)の状態のまま、トラック選択スイッチ21,2
2,23,…を操作することによって演奏情報記録用の
トラックを自在に切り換えることができる。トラックを
切り換えた後は、切り換え後のトラックに演奏情報が記
録される。
【0020】アンドゥボタン51は、鍵盤14による演
奏操作を誤ったときに押す押ボタンであり、このアンド
ゥボタン51を押すと、トラック選択スイッチ21,2
2,23,…を最後に操作してトラックを切り換えた後
に記録された演奏情報のみが無効とされ、トラック選択
スイッチ21,22,23,…を最後に操作する以前に
記録された演奏情報はそのまま保存される。
【0021】すなわち、例えばトラック1に演奏情報A
を記録し、記録用のトラックをトラック2に切り換えて
トラック2に演奏情報Bを記録し、その時点でアンドゥ
ボタン51を押すと演奏情報Bのみが無効となる。また
複数回同一のトラックに切り換えてその同一のトラック
に演奏情報を複数回記録することもでき、例えばトラッ
ク1に演奏情報Aを記録し、トラックを切り換えて今度
はトラック2に演奏情報Bを記録し、トラックを再度ト
ラック1に切り換えてそのトラック1に演奏情報Cを記
録し、その時点でアンドゥボタン51を押すと演奏情報
Cのみが無効となる。
【0022】このように、トラック選択スイッチ21,
22,23,…を最後に操作した後に記録された演奏情
報のみ無効とされ、それまでの正しい演奏操作により得
られた演奏情報は保存されることから、誤った演奏パー
トのみ演奏を繰り返せばよいことになる。このアンドゥ
ボタン51も、演奏中に操作することができる。レコー
ドボタン41を操作して演奏モード(消灯)にしておい
てスタート/ストップボタン42を‘スタート’(点
灯)にすると、RAM12内の、1つもしくは複数(最
大8つ)のトラックに記録された演奏情報が各演奏情報
に付随する時間情報のタイミングで読み出されて音源1
7に送られ自動演奏が行なわれる。この自動演奏時に鍵
盤14を演奏操作するとその演奏操作により得られた演
奏情報も音源17に送られて、自動演奏に重畳されて演
奏される。ただし、この演奏モードでは、その演奏操作
により得られた演奏情報はトラックには記録されない。
【0023】図3は、図1に示すCPUで実行されるレ
コードモードのルーチンを表わすフローチャートであ
る。上述したようにトラックを選択しレコードボタン4
1をレコードモード(点灯)に切り換えておいてスター
ト/ストップボタン42を押して‘スタート’(点灯)
にすると、この図3に示すルーチンが起動される。
【0024】このルーチンが起動されると、先ずスター
ト/ストップボタン42が‘ストップ’(消灯)にされ
たか否かが判定され(ステップ(a))、ストップでな
ければステップ(b)に進みトラックが変更されたか否
かが判定される。トラックが変更されたときは、切り換
え後のトラックに対応する演奏パートの情報(パラメー
タ群)が音源17に送られる(ステップ(c))。この
ステップ(c)において、切り換え後のトラックに対応
する演奏パートの情報を音源17に送るのは、鍵盤14
の演奏操作により生成されダイレクトに音源17に送ら
れる演奏情報には演奏パートの情報が含まれていないた
めであり、ステップ(c)において音源17に送られた
演奏パートの情報は、鍵盤14の演奏操作により生成さ
れダイレクトに音源17に送られる演奏情報に基づく楽
音を生成する楽音生成チャンネルに設定される。
【0025】次いで、ステップ(d)では、RAM14
内に、変更された新たなトラックに対応する、演奏情報
の記録エリアが定義される。ここでは、その定義された
記録エリアにも、切り換え後のトラックに対応する演奏
パートの情報(パラメータ群)が送られ、その記録エリ
アに記録される。その後、あるいは、ステップ(b)で
トラックが変更されていないと判定されたときは直ち
に、ステップ(e)に進み、ステップ(e)では、各ト
ラックに既に記録されている演奏情報に付された時間情
報が、スタート/ストップボタン42が押されて‘スタ
ート’の状態になった以後計測された時刻と同一の時刻
を示しているか否かが判定され、同一の時刻を示してい
たときはその演奏情報が読み出され、音源17に送られ
て発音される。
【0026】尚、上述したように、各トラックには、そ
の各トラックへの演奏情報の記録の際に演奏パートの情
報も記録されており、各トラックの演奏パートの情報は
各トラックに記憶された演奏情報が読み出される際もし
くはそれに先立って読み出されて音源17に送られ、音
源17の、対応する楽音生成チャンネルに設定される。
【0027】ステップ(f)では、鍵盤14の新たな操
作があったか否かが判定され、新たな演奏操作があった
ときはその新たな演奏操作による演奏情報が生成されて
音源17に送られるとともに、その生成された演奏情報
が、その新たな演奏操作が行われた時点の時間情報を伴
って、記録用に指定されているトラック(RAM12内
部の記録エリア)に記録される。
【0028】図4は、記録用トラックへの演奏情報の記
録の仕方を表わした、RAM内の記録エリアの模式図で
ある。ステップ(b)において、記録用のトラックを今
回最終に切り換えるよりも以前に同一のトラックに既に
演奏情報が記録されている場合もある。ここでは、こ
の、同一のトラックに既に記録されている演奏情報を
‘オリジナル’と称する。このオリジナルの演奏情報は
図4に示す‘オリジナル’と表記した記録エリアに記録
されているものとする。
【0029】この‘オリジナル’の記録エリアに記録さ
れている演奏情報は、時間情報に従って読み出され音源
17に送られて発音されるとともに、RAM12内の新
たな記録エリアAに転記される。また、鍵盤14の演奏
操作により新たな演奏情報が生成されたときは、その新
たな演奏情報も、音源17に送られるとともに、時間情
報を伴って記録エリアAに記録される。
【0030】以上のようにしてそのトラックの最終に対
応する時刻まで、演奏情報の転記ないし記録が進むと、
そのトラックの先頭に戻り、今度は、記録エリアAに記
録されている演奏情報が時間情報に従って読み出されて
音源17に送られるとともに、RAM内のさらに別の記
録エリアBに転記される。このとき、鍵盤14の演奏操
作により生成された新たな演奏情報も、音源17に送ら
れるとともに、記録エリアBに記録される。さらにその
トラックの最終まで進むと、今度は、上記と同様にし
て、記録エリアBから記録エリアAに転記されるととも
に、新たな演奏情報は記録エリアAに記録される。この
ようにして、オリジナルの記録エリアの記録は元のまま
保存されるとともに、記録エリアA,Bが交互に使用さ
れる。このとき、今回の演奏が気に入らなければ記録用
のトラックを切り換えずにアンドゥボタン51(図2参
照)を押すと、記録エリアA,Bの演奏情報は捨てら
れ、あらためて、オリジナルの記録エリアの演奏情報の
転記から開始される。
【0031】一方、アンドゥボタン51を押さずに、別
のトラックを選択するかスタート/ストップボタン42
を押して‘ストップ’の状態にすると、最新に転記およ
び記録された演奏情報がそのトラックの演奏情報として
確定する。すなわち、例えば記録エリアBに演奏情報を
転記および記録している途中の時間tで別のトラックが
指定されると、図4の斜線部分、すなわち、記録エリア
Bに記録された、トラックが切り換えられた時間t以前
の時間情報を伴った演奏情報、および記録エリアAに記
録された、トラックが切り換えられた時間t以降の時間
情報を伴った演奏情報が、そのトラックの新たな‘オリ
ジナル’の演奏情報として確定する。このとき、図4に
示す、元々のオリジナルの記録エリアおよび記録エリア
A,Bの、斜線が施されていない領域は空き領域とな
る。確定後は、記録エリアAの斜線部分を記録エリアB
の空き領域に転送し、記録エリアAの全域を空き領域と
するとメモリの管理上都合が良い。
【0032】以上の説明では、説明を単純化するため、
RAM14内の記録エリアが連続しているものと仮想し
ていたが、実際には、RAM14内の演奏情報の記録エ
リアは以下に説明するように複数のブロックに分けら
れ、ブロック単位で管理される。図5は、RAM内の、
演奏情報を記録するメモリエリアのメモリ構造を示す模
式図である。
【0033】図5に示すように、演奏情報記録用のメモ
リエリアは、ディレクトリ領域(a)とデータ領域
(b)とからなり、データ領域は、例えば1キロバイト
毎の複数(ここに示す例では128)のブロックに分け
られている。図5に示す例では、図5(a)のディレク
トリ領域の「トラック1」に対応して‘1’が記録され
ており、これは、トラック1の演奏情報は第1ブロック
を先頭とするブロックに記録されていることを表わして
いる。またこれと同様に、トラック2の演奏情報は第2
0ブロックを先頭とするブロックに記録されている。
【0034】図5(b)のデータ領域の方を見ると、第
1ブロックのヘッダには、このブロックが先頭であるこ
とを示す‘S’と次に続くブロックが第2ブロックであ
ることを示す‘2’が記憶されており、第2ブロックの
ヘッダには、その第2ブロックの直前に繋がったブロッ
クが第1ブロックであることを示す‘1’、および次に
続くブロックが第3ブロックであることを示す‘3’が
記録されている。
【0035】また、ディレクトリ領域の「空きブロッ
ク」の‘40’は、データが記録されていない空き状態
にあるブロックのうちの先頭のブロックが第40ブロッ
クであることを表わしており、第40ブロックのヘッダ
には、先頭であることを表わす‘S’と、次に続くブロ
ックが第41ブロックであることを示す‘41’が記録
されている。また、空きブロックの繋がりの最後のブロ
ックは第128ブロックであり、この第128ブロック
のヘッダには、直前に繋がっているブロックが第127
ブロックであることを示す‘127’と、自分自身が最
終のブロックであることを示すす‘E’が記録されてい
る。
【0036】ここで、例えばトラック2に関する演奏情
報が第20ブロックから第39ブロックに記録され、そ
の状態でトラック3が指定されたとすると、現在の空き
ブロックの先頭ブロックは第40ブロックであるから、
ディレクトリ‘a’には「トラック3」、‘b’には
‘40’が記録され、第40ブロックのヘッダに、トラ
ック3の先頭であることを示す‘S’が記録される。第
40ブロックのヘッダの、次のブロックを示す欄には、
‘41’が記憶されているので、ディレクトリ領域の
「空きブロック」の‘40’は‘41’に書き換えら
れ、データ領域中の第41ブロックのヘッダには、空き
ブロックの先頭ブロックであることを示す‘Sが’記録
される。その第41ブロックのヘッダ中の次のブロック
を示す欄の‘42’はそのまま保持される。
【0037】演奏情報の記録の際は、このようにして、
空きブロックが順次使用される。演奏情報を消去する場
合は、その演奏情報が記録されていたブロックをその演
奏情報が属するトラックに対応するブロックの繋がりか
ら外し、空きブロックに繋げることになる。例えば第1
5ブロックから第18ブロックに記録されていた演奏情
報を消去する場合、第128ブロックのヘッダが、自分
自身が最後であることを示す‘E’から、次に第15ブ
ロックが繋がっているこを示す‘15’に変更され、1
5ブロックのヘッダは、直前に第128ブロックが繋が
っていることを示す‘128’、および次に第16ブロ
ックが繋がっていることを示す‘16’に書き換えら
れ、同様にして、第16ブロック、第17ブロックのヘ
ッダも、それぞれ、‘15’と‘17’、‘16’と
‘18’に書き換えられ、第18ブロックのヘッダは
‘17’と‘E’に書き換えられる。
【0038】このようなメモリ管理により、メモリ領域
の有効利用が図られている。尚、上記実施形態におい
て、演奏情報の記録を開始するにあたって予め演奏のテ
ンポを設定し、スタート/ストップボタン42を押して
‘スタート’状態になった後、設定されたテンポに応じ
てメトロノーム音を発生させるようにしてもよい。こう
することにより鍵盤14を演奏操作する際の拍子がとり
やすくなる。複数の演奏パートのうち、通常はリズムパ
ートから入力されるが、リズムパートを入力し終えた後
トラックを切り換えると今度はリズムパートの楽音を聞
きながら他のパートの演奏操作を行なうことになり、リ
ズムパートの楽音にメトロノームの役割りを担わせるこ
とができるため、リズムパートのトラック(ないし最初
のトラック)から他のトラックに切り換えた時点でメト
ロノーム音を自動的に止めてもよい。
【0039】また、上記実施形態は、トラックの先頭と
最終との間を本発明にいう「所定の区間」とし、その所
定の区間、すなわち各トラックの先頭と最終との間を繰
り返す例であるが、ある小節からある小節までというよ
うに、トラックの一部区間を指定しその指定された区間
を繰り返すように構成してもよい。トラックの一部区間
を本発明にいう所定の区間としその一部の区間を繰り返
す場合、図4を参照して説明した、トラックと記録エリ
アとの関係は以下のようになる。すなわち、あるトラッ
クのある小節からある小節までの区間が指定され、その
一部区間について‘オリジナル’の演奏情報に新たな演
奏情報が追加された場合において、例えば、そのトラッ
クの‘オリジナル’の全ブロックが第1ブロック〜第1
0ブロック、その指定された一部区間が第3ブロック〜
第5ブロックであって、第11ブロック〜第13ブロッ
クに、第3ブロック〜第5ブロックに記録されていた
‘オリジナル’の演奏情報が転記され、かつ新たな演奏
情報が記録されたとする。第11ブロック〜第13ブロ
ックに転記および記録された演奏情報が確定すると、第
2ブロックと第3ブロックとの間の繋がりが外され第2
ブロックの後に第11ブロックが繋げられる。またこれ
と同様に、第5ブロックと第6ブロックとの間の繋がり
が外され第6ブロックの直前に第13ブロックが繋げら
れ、このトラックを構成するブロックの繋がりは、1→
2→11→12→13→6→7→8→9→10の順番と
なる。オリジナルのブロックの繋がりから外された第3
ブロック〜第5ブロックは、空き状態にあるブロックの
うちの最終のブロックの後ろに繋げられる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動演奏
装置によれば、演奏操作を中断することなく演奏情報記
録用のトラックを切り換えることができるため、‘ノ
リ’のある演奏をそのまま継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動演奏装置の一実施形態の概略構成
図である。
【図2】図1にブロックで示すパネルの詳細図である。
【図3】図1に示すCPUで実行されるレコードモード
のルーチンを表わすフローチャートである。
【図4】記録用トラックへの演奏情報の記録の仕方を表
わした、RAM内の記録エリアの模式図である。
【図5】RAM内の、演奏情報を記録するメモリエリア
のメモリ構造を示す模式図である。
【符号の説明】
10 自動演奏装置 11 CPU 12 RAM 13 ROM 14 鍵盤 15 パネル 16 MIDIインターフェース 17 音源 18 バス 21,22,23,… トラック選択スイッチ 21a,22a,23a,… LED 31,32,33,… パート選択スイッチ 31a,32a,33a,… LED 41 レコードボタン 42 スタート/ストップボタン 51 アンドゥボタン 60 表示器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏情報を書込み自在に記録しておく演
    奏情報記録用のトラックを複数備え、該トラックに記録
    された演奏情報を読み出して楽音として再生する自動演
    奏装置において、 前記トラックの所定の区間内について該区間の終端まで
    進んだ後に該区間の先頭に戻るように繰り返し、前記ト
    ラックに既に記録された演奏情報を読み出して楽音を再
    生しながら、切換自在に演奏情報記録用に切り換えられ
    たトラックへの演奏情報の記録を行なう演奏情報記録モ
    ードを有し、 該演奏情報記録モードにおいて前記トラックに既に記録
    された演奏情報を読み出しながら新たな演奏情報を記録
    している途中で前記トラックを演奏情報記録用に自在に
    切り換える操作子を備えたことを特徴とする自動演奏装
    置。
  2. 【請求項2】 前記トラックを演奏情報記録用に最新に
    切り換える前に前記トラックに記録された演奏情報を保
    持したまま最新に切り換えた後に前記トラックに記録さ
    れた演奏情報を無効とする操作子を備えたことを特徴と
    する請求項1記載の自動演奏装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021074395A (ja) * 2019-11-12 2021-05-20 株式会社カプコン 音声再生プログラム、音声再生装置、および音声生成方法

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