JP3617865B2 - 自動演奏装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、演奏情報を書込み自在に記録しておく演奏情報記録用のトラックを複数備え、それらトラックに記録された演奏情報を読み出して楽音として再生する自動演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より演奏情報を記録しておいて、その演奏情報を、その演奏情報の一部として記録された時間情報に従って読み出して楽音として再生する自動演奏装置が広く知られており、そのような自動演奏装置のうち、演奏情報を書込み自在に記録しておくトラックを複数備えたもの(以下、「複数トラックの自動演奏装置」と称する)が知られている。
【0003】
この複数トラックの自動演奏装置では、それら複数のトラックそれぞれに、例えば各演奏パート毎の演奏情報を、各演奏パート毎に順次記録しておき、それら複数のトラックに記録された演奏情報を、それら複数のトラックについて同時に、各演奏情報に付された時間情報に従って順次読み出すことにより、複数の演奏パートからなる楽曲を再生することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の複数トラックの自動演奏装置では、それら複数のトラックに演奏情報を記録するにあたり、演奏者がある1つの演奏パートの演奏を行ないながらその演奏パートの演奏情報をリアルタイムである1つのトラックに記録し、それに続き別のトラックに別の演奏パートの演奏情報を記録する際には、演奏情報の記録状態を一時停止し、記録用のトラックを変更した後、あらためて記録状態を再開し、既に記録された演奏情報による自動演奏を聞きながらその変更後のトラックに演奏情報の記録を行なっている。
【0005】
このように、従来は記録状態を一旦停止してトラックの切り換えを行なっているため、演奏者は、記録状態を一時停止する必要上演奏の中断を余儀なくされ、演奏に対する‘ノリ’が損われたり、いいアイデアが浮かんでいたのに忘れてしまったりすることがある。
本発明は、上記事情に鑑み、演奏を継続したまま複数トラックに演奏情報を記録することのできる自動演奏装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の自動演奏装置は、演奏情報を書込み自在に記録しておく演奏情報記録用のトラックを複数備え、それらのトラックに記録された演奏情報を読み出して楽音として再生する自動演奏装置において、
トラックの所定の区間内についてその区間の終端まで進んだ後に該区間の先頭に戻るように繰り返し、トラックに既に記録された演奏情報を読み出して楽音を再生しながら、切換自在に演奏情報記録用に切り換えられたトラックへの演奏情報の記録を行なう演奏情報記録モードを有し、
この演奏情報記録モードにおいてトラックに既に記録された演奏情報を読み出しながら新たな演奏情報を記録している途中で前記トラックを演奏情報記録用に自在に切り換える操作子を備えたことを特徴とする。
【0007】
ここで、上記本発明の自動演奏装置において、トラックを演奏情報記録用に最新に切り換える前にトラックに記録された演奏情報を保持したまま最新に切り換えた後にトラックに記録された演奏情報を無効とする操作子を備えることが好ましい。
従来の自動演奏装置は、記録用のトラックを切り換える際は、記録状態を一旦停止してトラックを切り換えるのが常であった。本発明は、記録用のトラックを切り換えるにあたり記録状態を一旦停止することが演奏の‘ノリ’を削ぐ結果となっていることに着目し、完成されたものである。
【0008】
本発明の自動演奏装置は、上記のトラック切換用の操作子を備え、所定の区間内について繰り返し、トラックに既に記録された演奏情報を読み出して楽音を再生しながら演奏情報の記録を行なっている途中で、すなわち記録状態を一旦停止することなく、トラックの切り換えを自在に行なうことができるようにしたため、演奏を継続したまま、演奏の‘ノリ’を損うことなく複数のトラックに連続的に演奏情報を記録することができる。
【0009】
この場合に、上記の、演奏情報を無効にするための操作子を備えると、トラックを記録用に最新に切り換える前の演奏情報を保持したまま、トラックを記録用に最新に切り換えた後に記録した演奏情報のみ無効とすることができるため、トラック切換えにより、正しく記録された演奏情報を確定させ、切換後の失敗した演奏により記録された演奏情報のみ無効とすることができ、使い勝手の良い自動演奏装置が構成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の自動演奏装置の一実施形態の概略構成図である。
この図1に示す自動演奏装置10には、CPU11が備えられており、CPU11では、RAM12を作業領域として使用しながらROM13に記憶されている各種プログラムが実行される。またRAM12内には、演奏情報を記録するための複数のトラックが定義される。
【0011】
また、この図1に示す自動演奏装置10には、鍵盤14が備えられており、鍵盤14の演奏操作により生成された演奏情報は、CPU11によりRAM12内のトラックに格納される。演奏操作により生成された演奏情報を、RAM12内の複数のトラックのうちのどのトラックに格納するかは、パネル15により操作、指定される。パネル15の詳細については後述する。
【0012】
また、この図1に示す自動演奏装置10は、MIDIインターフェース16を備えており、鍵盤14の演奏操作により生成された演奏情報をMIDIインターフェース16を介して外部機器に出力することもでき、MIDIインターフェース16を経由して入力された演奏情報を、鍵盤14の演奏操作により生成された演奏情報と同様に、RAM12内の指定されたトラックに記録したり、以下に説明する音源17に送り自動演奏することもできる。
【0013】
さらに、この図1に示す自動演奏装置10には音源17が備えられている。音源17は、その音源17に送られてきた演奏情報を楽音信号に変換するものであり、音源17から出力された楽音信号は、図示しないアンプ、スピーカを経由して楽音として空間に放音される。音源17は複数の楽音生成チャンネルを有しており、各楽音生成チャンネル毎に、音色、効果等を表わすパラメータ群が設定される。
【0014】
尚、この図1に示す自動演奏装置10を構成するCPU11,RAM12,ROM13,鍵盤14,パネル15,MIDIインターフェース16および音源17は、バス18により相互に接続されている。
図2は、図1にブロックで示すパネルの詳細図である。
このパネル15には、8個のトラック選択スイッチ21,22,23,…、8個のパート選択スイッチ31,32,33,…、レコードボタン41、スタート/ストップボタン42、アンドゥ(UNDO)ボタン51からなるスイッチ群、および表示器60が備えられている。
【0015】
トラック選択スイッチ21,22,23,…は、演奏情報記録用のトラックを指定するスイッチであり、RAM12内には、トラック選択スイッチ21,22,23,…の数(8個)と同数の8つのトラックが定義される。トラック選択スイッチ21,22,23,…には、それぞれLED21a,22a,23a,…が備えられており、トラック選択スイッチ21,22,23,…のうちのいずれか1つを押すとその押されたトラック選択スイッチに対応するトラックが選択されるとともにその押されたトラック選択スイッチに備えられたLEDが点灯することにより現在選択されているトラックが明示されるようになっている。尚、このトラック選択スイッチ21,22,23,…を押すことによるトラック指定は演奏情報記録用にのみ有効であって、演奏時には、それら8つのトラックのいずれのトラックに記録された演奏情報も同時に読み出され、1つの楽曲として再生される。
【0016】
パート選択スイッチ31,32,33,…は、演奏パートを指定するスイッチであり、それぞれにLED31a,32a,33a,…が備えられている。RAM12内ないしROM13内には、各演奏パート毎に音色(例えばピアノ,ストリングス等)、効果(リバーブ等)、音程、パン(定位)等のパラメータ群が設定されており、トラック選択スイッチ21,22,23,…と同様、パート選択スイッチ31,32,33,…のいずれか1つもしくは複数を押すとその押されたパート選択スイッチに対応するパラメータ群が選択されるとともにその押されたパート選択スイッチに備えられたLEDが点灯し現在選択されるパートが明示される。ここでは、これらトラック選択スイッチ21,22,23,…とパート選択スイッチ31,32,33,…を用いてトラックと演奏パートとの対応関係があらかじめ設定され、その設定された対応関係がRAM12内に記録される。尚、トラックと演奏パートとの対応付けは任意に行なうことができ、異なるトラックに同一の演奏パートに割り当てることもでき、1つのトラックに複数の演奏パートを割り当てることもできる。
【0017】
レコードボタン41は、鍵盤14(図1参照)の演奏操作により生成された演奏情報をRAM12内のトラックに記録するレコードモードと、もっぱら自動演奏を行なう演奏モードを切り換える押ボタンであり、このレコードボタン41の奥にはランプが備えられていて、このレコードボタン41を1回押すごとに、そのランプが、レコードモードを表わす点灯と演奏モードを表わす消灯に交互に切り換わる。
【0018】
スタート/ストップボタン42もランプ付きのボタンであり、1回押すごとにスタート(点灯)とストップ(消灯)とに交互に切り換わる。
トラック選択スイッチ21,22,23,…のいずれかを押して演奏情報記録用のトラックを選択し、レコードボタン41をレコードモード(点灯)に切り換えておいて、スタート/ストップボタン42を押してスタート(点灯)にすると、トラック選択スイッチ21,22,23,…を押すことにより選択されたトラックへの演奏情報の記録の受け付けが開始される。すなわち、自動演奏装置10の内部では、RAM12内部に、トラック選択スイッチ21,22,23,…のいずれかを押すことにより選択されたトラックに対応する領域が定義され、そのトラックに対応する演奏パート(上述したように、RAM12内には、あらかじめ、トラックと演奏パートとの対応関係が格納されている。)を規定するパラメータ群がRAM内に定義された領域に格納され、さらに、スタート/ストップボタン42が押されてストップ(消灯)からスタート(点灯)に切り換えられた時点からの時間が計時され、鍵盤10が演奏操作されると、その鍵盤の演奏操作が演奏情報に変換され、その演奏情報が、その演奏操作された時点の時間情報を伴って、その選択されたトラック(RAM内部の領域)に記録される。トラック(RAM内部の領域)の最後に対応する時刻まで進むと、その時刻が、スタート/ストップボタン42を押された時点と同じスタートの時刻に戻され、再びそのスタートの時刻から計時が開始される。その際、8つのトラックのうちのいずれのトラックに記録された演奏情報であっても、既に記録された演奏情報が存在しているときは、その計時された時刻がその記録された演奏情報に付随した時刻と同一の時刻になるとその演奏情報が読み出されて音源17に送られ、楽音として再生される。また、鍵盤14の演奏操作により生成された演奏情報も、トラックに記録されるとともに音源17にも送られ楽音として再生される。
【0019】
このレコードモードにおいて、鍵盤14を演奏している途中、すなわち、鍵盤14の演奏操作により生成された演奏情報を記録している途中であっても、スタート/ストップボタン42を押して‘ストップ’(消灯)の状態に切り換えることなく、‘スタート’(点灯)の状態のまま、トラック選択スイッチ21,22,23,…を操作することによって演奏情報記録用のトラックを自在に切り換えることができる。トラックを切り換えた後は、切り換え後のトラックに演奏情報が記録される。
【0020】
アンドゥボタン51は、鍵盤14による演奏操作を誤ったときに押す押ボタンであり、このアンドゥボタン51を押すと、トラック選択スイッチ21,22,23,…を最後に操作してトラックを切り換えた後に記録された演奏情報のみが無効とされ、トラック選択スイッチ21,22,23,…を最後に操作する以前に記録された演奏情報はそのまま保存される。
【0021】
すなわち、例えばトラック1に演奏情報Aを記録し、記録用のトラックをトラック2に切り換えてトラック2に演奏情報Bを記録し、その時点でアンドゥボタン51を押すと演奏情報Bのみが無効となる。また複数回同一のトラックに切り換えてその同一のトラックに演奏情報を複数回記録することもでき、例えばトラック1に演奏情報Aを記録し、トラックを切り換えて今度はトラック2に演奏情報Bを記録し、トラックを再度トラック1に切り換えてそのトラック1に演奏情報Cを記録し、その時点でアンドゥボタン51を押すと演奏情報Cのみが無効となる。
【0022】
このように、トラック選択スイッチ21,22,23,…を最後に操作した後に記録された演奏情報のみ無効とされ、それまでの正しい演奏操作により得られた演奏情報は保存されることから、誤った演奏パートのみ演奏を繰り返せばよいことになる。このアンドゥボタン51も、演奏中に操作することができる。
レコードボタン41を操作して演奏モード(消灯)にしておいてスタート/ストップボタン42を‘スタート’(点灯)にすると、RAM12内の、1つもしくは複数(最大8つ)のトラックに記録された演奏情報が各演奏情報に付随する時間情報のタイミングで読み出されて音源17に送られ自動演奏が行なわれる。この自動演奏時に鍵盤14を演奏操作するとその演奏操作により得られた演奏情報も音源17に送られて、自動演奏に重畳されて演奏される。ただし、この演奏モードでは、その演奏操作により得られた演奏情報はトラックには記録されない。
【0023】
図3は、図1に示すCPUで実行されるレコードモードのルーチンを表わすフローチャートである。
上述したようにトラックを選択しレコードボタン41をレコードモード(点灯)に切り換えておいてスタート/ストップボタン42を押して‘スタート’(点灯)にすると、この図3に示すルーチンが起動される。
【0024】
このルーチンが起動されると、先ずスタート/ストップボタン42が‘ストップ’(消灯)にされたか否かが判定され(ステップ(a))、ストップでなければステップ(b)に進みトラックが変更されたか否かが判定される。トラックが変更されたときは、切り換え後のトラックに対応する演奏パートの情報(パラメータ群)が音源17に送られる(ステップ(c))。このステップ(c)において、切り換え後のトラックに対応する演奏パートの情報を音源17に送るのは、鍵盤14の演奏操作により生成されダイレクトに音源17に送られる演奏情報には演奏パートの情報が含まれていないためであり、ステップ(c)において音源17に送られた演奏パートの情報は、鍵盤14の演奏操作により生成されダイレクトに音源17に送られる演奏情報に基づく楽音を生成する楽音生成チャンネルに設定される。
【0025】
次いで、ステップ(d)では、RAM14内に、変更された新たなトラックに対応する、演奏情報の記録エリアが定義される。ここでは、その定義された記録エリアにも、切り換え後のトラックに対応する演奏パートの情報(パラメータ群)が送られ、その記録エリアに記録される。
その後、あるいは、ステップ(b)でトラックが変更されていないと判定されたときは直ちに、ステップ(e)に進み、ステップ(e)では、各トラックに既に記録されている演奏情報に付された時間情報が、スタート/ストップボタン42が押されて‘スタート’の状態になった以後計測された時刻と同一の時刻を示しているか否かが判定され、同一の時刻を示していたときはその演奏情報が読み出され、音源17に送られて発音される。
【0026】
尚、上述したように、各トラックには、その各トラックへの演奏情報の記録の際に演奏パートの情報も記録されており、各トラックの演奏パートの情報は各トラックに記憶された演奏情報が読み出される際もしくはそれに先立って読み出されて音源17に送られ、音源17の、対応する楽音生成チャンネルに設定される。
【0027】
ステップ(f)では、鍵盤14の新たな操作があったか否かが判定され、新たな演奏操作があったときはその新たな演奏操作による演奏情報が生成されて音源17に送られるとともに、その生成された演奏情報が、その新たな演奏操作が行われた時点の時間情報を伴って、記録用に指定されているトラック(RAM12内部の記録エリア)に記録される。
【0028】
図4は、記録用トラックへの演奏情報の記録の仕方を表わした、RAM内の記録エリアの模式図である。
ステップ(b)において、記録用のトラックを今回最終に切り換えるよりも以前に同一のトラックに既に演奏情報が記録されている場合もある。ここでは、この、同一のトラックに既に記録されている演奏情報を‘オリジナル’と称する。このオリジナルの演奏情報は図4に示す‘オリジナル’と表記した記録エリアに記録されているものとする。
【0029】
この‘オリジナル’の記録エリアに記録されている演奏情報は、時間情報に従って読み出され音源17に送られて発音されるとともに、RAM12内の新たな記録エリアAに転記される。また、鍵盤14の演奏操作により新たな演奏情報が生成されたときは、その新たな演奏情報も、音源17に送られるとともに、時間情報を伴って記録エリアAに記録される。
【0030】
以上のようにしてそのトラックの最終に対応する時刻まで、演奏情報の転記ないし記録が進むと、そのトラックの先頭に戻り、今度は、記録エリアAに記録されている演奏情報が時間情報に従って読み出されて音源17に送られるとともに、RAM内のさらに別の記録エリアBに転記される。このとき、鍵盤14の演奏操作により生成された新たな演奏情報も、音源17に送られるとともに、記録エリアBに記録される。さらにそのトラックの最終まで進むと、今度は、上記と同様にして、記録エリアBから記録エリアAに転記されるとともに、新たな演奏情報は記録エリアAに記録される。このようにして、オリジナルの記録エリアの記録は元のまま保存されるとともに、記録エリアA,Bが交互に使用される。このとき、今回の演奏が気に入らなければ記録用のトラックを切り換えずにアンドゥボタン51(図2参照)を押すと、記録エリアA,Bの演奏情報は捨てられ、あらためて、オリジナルの記録エリアの演奏情報の転記から開始される。
【0031】
一方、アンドゥボタン51を押さずに、別のトラックを選択するかスタート/ストップボタン42を押して‘ストップ’の状態にすると、最新に転記および記録された演奏情報がそのトラックの演奏情報として確定する。すなわち、例えば記録エリアBに演奏情報を転記および記録している途中の時間tで別のトラックが指定されると、図4の斜線部分、すなわち、記録エリアBに記録された、トラックが切り換えられた時間t以前の時間情報を伴った演奏情報、および記録エリアAに記録された、トラックが切り換えられた時間t以降の時間情報を伴った演奏情報が、そのトラックの新たな‘オリジナル’の演奏情報として確定する。このとき、図4に示す、元々のオリジナルの記録エリアおよび記録エリアA,Bの、斜線が施されていない領域は空き領域となる。確定後は、記録エリアAの斜線部分を記録エリアBの空き領域に転送し、記録エリアAの全域を空き領域とするとメモリの管理上都合が良い。
【0032】
以上の説明では、説明を単純化するため、RAM14内の記録エリアが連続しているものと仮想していたが、実際には、RAM14内の演奏情報の記録エリアは以下に説明するように複数のブロックに分けられ、ブロック単位で管理される。
図5は、RAM内の、演奏情報を記録するメモリエリアのメモリ構造を示す模式図である。
【0033】
図5に示すように、演奏情報記録用のメモリエリアは、ディレクトリ領域(a)とデータ領域(b)とからなり、データ領域は、例えば1キロバイト毎の複数(ここに示す例では128)のブロックに分けられている。
図5に示す例では、図5(a)のディレクトリ領域の「トラック1」に対応して‘1’が記録されており、これは、トラック1の演奏情報は第1ブロックを先頭とするブロックに記録されていることを表わしている。またこれと同様に、トラック2の演奏情報は第20ブロックを先頭とするブロックに記録されている。
【0034】
図5(b)のデータ領域の方を見ると、第1ブロックのヘッダには、このブロックが先頭であることを示す‘S’と次に続くブロックが第2ブロックであることを示す‘2’が記憶されており、第2ブロックのヘッダには、その第2ブロックの直前に繋がったブロックが第1ブロックであることを示す‘1’、および次に続くブロックが第3ブロックであることを示す‘3’が記録されている。
【0035】
また、ディレクトリ領域の「空きブロック」の‘40’は、データが記録されていない空き状態にあるブロックのうちの先頭のブロックが第40ブロックであることを表わしており、第40ブロックのヘッダには、先頭であることを表わす‘S’と、次に続くブロックが第41ブロックであることを示す‘41’が記録されている。また、空きブロックの繋がりの最後のブロックは第128ブロックであり、この第128ブロックのヘッダには、直前に繋がっているブロックが第127ブロックであることを示す‘127’と、自分自身が最終のブロックであることを示すす‘E’が記録されている。
【0036】
ここで、例えばトラック2に関する演奏情報が第20ブロックから第39ブロックに記録され、その状態でトラック3が指定されたとすると、現在の空きブロックの先頭ブロックは第40ブロックであるから、ディレクトリ‘a’には「トラック3」、‘b’には‘40’が記録され、第40ブロックのヘッダに、トラック3の先頭であることを示す‘S’が記録される。第40ブロックのヘッダの、次のブロックを示す欄には、‘41’が記憶されているので、ディレクトリ領域の「空きブロック」の‘40’は‘41’に書き換えられ、データ領域中の第41ブロックのヘッダには、空きブロックの先頭ブロックであることを示す‘Sが’記録される。その第41ブロックのヘッダ中の次のブロックを示す欄の‘42’はそのまま保持される。
【0037】
演奏情報の記録の際は、このようにして、空きブロックが順次使用される。
演奏情報を消去する場合は、その演奏情報が記録されていたブロックをその演奏情報が属するトラックに対応するブロックの繋がりから外し、空きブロックに繋げることになる。例えば第15ブロックから第18ブロックに記録されていた演奏情報を消去する場合、第128ブロックのヘッダが、自分自身が最後であることを示す‘E’から、次に第15ブロックが繋がっているこを示す‘15’に変更され、15ブロックのヘッダは、直前に第128ブロックが繋がっていることを示す‘128’、および次に第16ブロックが繋がっていることを示す‘16’に書き換えられ、同様にして、第16ブロック、第17ブロックのヘッダも、それぞれ、‘15’と‘17’、‘16’と‘18’に書き換えられ、第18ブロックのヘッダは‘17’と‘E’に書き換えられる。
【0038】
このようなメモリ管理により、メモリ領域の有効利用が図られている。
尚、上記実施形態において、演奏情報の記録を開始するにあたって予め演奏のテンポを設定し、スタート/ストップボタン42を押して‘スタート’状態になった後、設定されたテンポに応じてメトロノーム音を発生させるようにしてもよい。こうすることにより鍵盤14を演奏操作する際の拍子がとりやすくなる。複数の演奏パートのうち、通常はリズムパートから入力されるが、リズムパートを入力し終えた後トラックを切り換えると今度はリズムパートの楽音を聞きながら他のパートの演奏操作を行なうことになり、リズムパートの楽音にメトロノームの役割りを担わせることができるため、リズムパートのトラック(ないし最初のトラック)から他のトラックに切り換えた時点でメトロノーム音を自動的に止めてもよい。
【0039】
また、上記実施形態は、トラックの先頭と最終との間を本発明にいう「所定の区間」とし、その所定の区間、すなわち各トラックの先頭と最終との間を繰り返す例であるが、ある小節からある小節までというように、トラックの一部区間を指定しその指定された区間を繰り返すように構成してもよい。
トラックの一部区間を本発明にいう所定の区間としその一部の区間を繰り返す場合、図4を参照して説明した、トラックと記録エリアとの関係は以下のようになる。すなわち、あるトラックのある小節からある小節までの区間が指定され、その一部区間について‘オリジナル’の演奏情報に新たな演奏情報が追加された場合において、例えば、そのトラックの‘オリジナル’の全ブロックが第1ブロック〜第10ブロック、その指定された一部区間が第3ブロック〜第5ブロックであって、第11ブロック〜第13ブロックに、第3ブロック〜第5ブロックに記録されていた‘オリジナル’の演奏情報が転記され、かつ新たな演奏情報が記録されたとする。第11ブロック〜第13ブロックに転記および記録された演奏情報が確定すると、第2ブロックと第3ブロックとの間の繋がりが外され第2ブロックの後に第11ブロックが繋げられる。またこれと同様に、第5ブロックと第6ブロックとの間の繋がりが外され第6ブロックの直前に第13ブロックが繋げられ、このトラックを構成するブロックの繋がりは、1→2→11→12→13→6→7→8→9→10の順番となる。オリジナルのブロックの繋がりから外された第3ブロック〜第5ブロックは、空き状態にあるブロックのうちの最終のブロックの後ろに繋げられる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の自動演奏装置によれば、演奏操作を中断することなく演奏情報記録用のトラックを切り換えることができるため、‘ノリ’のある演奏をそのまま継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動演奏装置の一実施形態の概略構成図である。
【図2】図1にブロックで示すパネルの詳細図である。
【図3】図1に示すCPUで実行されるレコードモードのルーチンを表わすフローチャートである。
【図4】記録用トラックへの演奏情報の記録の仕方を表わした、RAM内の記録エリアの模式図である。
【図5】RAM内の、演奏情報を記録するメモリエリアのメモリ構造を示す模式図である。
【符号の説明】
10 自動演奏装置
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 鍵盤
15 パネル
16 MIDIインターフェース
17 音源
18 バス
21,22,23,… トラック選択スイッチ
21a,22a,23a,… LED
31,32,33,… パート選択スイッチ
31a,32a,33a,… LED
41 レコードボタン
42 スタート/ストップボタン
51 アンドゥボタン
60 表示器

Claims (2)

  1. 演奏情報を書込み自在に記録しておく演奏情報記録用のトラックを複数備え、該トラックに記録された演奏情報を読み出して楽音として再生する自動演奏装置において、
    前記トラックの所定の区間内について該区間の終端まで進んだ後に該区間の先頭に戻るように繰り返し、前記トラックに既に記録された演奏情報を読み出して楽音を再生しながら、切換自在に演奏情報記録用に切り換えられたトラックへの演奏情報の記録を行なう演奏情報記録モードを有し、
    該演奏情報記録モードにおいて前記トラックに既に記録された演奏情報を読み出しながら新たな演奏情報を記録している途中で前記トラックを演奏情報記録用に自在に切り換える操作子を備えたことを特徴とする自動演奏装置。
  2. 前記トラックを演奏情報記録用に最新に切り換える前に前記トラックに記録された演奏情報を保持したまま最新に切り換えた後に前記トラックに記録された演奏情報を無効とする操作子を備えたことを特徴とする請求項1記載の自動演奏装置。
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