JPH09203423A - 防錆カバーの製造方法及びこれを用いた防錆カバー - Google Patents

防錆カバーの製造方法及びこれを用いた防錆カバー

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JPH09203423A
JPH09203423A JP8011006A JP1100696A JPH09203423A JP H09203423 A JPH09203423 A JP H09203423A JP 8011006 A JP8011006 A JP 8011006A JP 1100696 A JP1100696 A JP 1100696A JP H09203423 A JPH09203423 A JP H09203423A
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aqueous solution
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JP8011006A
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English (en)
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Makoto Nitta
誠 新田
Haruyuki Yamazaki
春幸 山崎
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NIPPON SEKISOO KOGYO KK
Toyota Motor Corp
Original Assignee
NIPPON SEKISOO KOGYO KK
Toyota Motor Corp
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    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
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    • D21J7/00Manufacture of hollow articles from fibre suspensions or papier-mâché by deposition of fibres in or on a wire-net mould
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10T156/00Adhesive bonding and miscellaneous chemical manufacture
    • Y10T156/10Methods of surface bonding and/or assembly therefor
    • Y10T156/1089Methods of surface bonding and/or assembly therefor of discrete laminae to single face of additional lamina
    • Y10T156/1092All laminae planar and face to face
    • Y10T156/1093All laminae planar and face to face with covering of discrete laminae with additional lamina

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組付時には充分な強度を確保することがで
き、しかも不要時には簡単に取り外すことができるよう
にする。 【解決手段】 従来のDFM製法に替えてWFM製法に
よって防錆カバーを製造することとした。即ち、水槽6
4内には紙繊維62を主材とする混合水溶液74が貯留
されており、その中に多孔質の防錆カバー型76を浸漬
させる。次に、バキュームポンプ92によって混合水溶
液74ごと吸引する。これにより、防錆カバー型76の
型本体80におけるマスキングされていない部分の表面
に、後に防錆カバーとなる紙繊維層が形成される。上記
製法によれば、バキュームポンプ92による吸引時間を
調整することで、組付時の要求強度に見合う任意の板厚
の防錆カバーを得ることができ、しかも紙繊維62によ
る結合を基調としているため破断し易く取外し易い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防錆カバーの製造
方法及びこれを用いた防錆カバーに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車
は、組立完了後から納車までの間、保管等のために長期
間露天下に晒されることがある。この状態で放置した場
合、ディスクブレーキ装置の一要素を構成するディスク
ロータ等に錆が発生することがあるため、従来から防錆
カバーを使用している。なお、防錆カバーには、ディス
クロータの防錆性能確保(第1の要求性能〔基本性
能〕)以外に、製品として出荷されてから組立工場に納
品されるまでの輸送の間並びに組立工場でのライン組付
時に変形しない(開かない)こと(第2の要求性能)、
車両への組付後も容易には外れないこと(第3の要求性
能)、不要時に簡単に取り外せること(第4の要求性
能)といった性能も要求される。
【0003】実開昭57−80734号公報にはこの種
の防錆カバーが開示されており、以下この公報に開示さ
れた構成について簡単に説明する。
【0004】図13に示されるように、防錆カバー15
0は略環状に形成されており、一般面を構成するハット
部152と、このハット部152の一部を切り欠いて形
成した狭幅のブリッジ部154と、ハット部152とブ
リッジ部154とを接続する一対のフラットな当接部1
56と、を備えている。なお、ハット部152の周方向
所定位置には、組付用の一対の係合突起158が形成さ
れている。また、ハット部152におけるブリッジ部1
54と反対側には、防錆カバー150の取外し時に把手
として利用される脚部160が一体に形成されている。
【0005】さらに、上述したブリッジ部154の中央
部には、径方向外側へ突出する回り止め部162が一体
に形成されている。この回り止め部162の軸心側には
第1スリット164が形成されており、又回り止め部1
62と一方の当接部156との間には第2スリット16
6が形成されている。
【0006】上記構成によれば、防錆カバー150は、
ディスクブレーキ装置の一要素を構成する図示しないデ
ィスクロータとタイヤを支持するディスクホイールのデ
ィスク部との間に介在される。これにより、第1の要求
性能であるディスクロータの防錆性能確保は満たされ
る。
【0007】また、防錆カバー150は、回り止め部1
62がキャリパの一対の爪部間に配置されることでキャ
リパに対する回り止めがなされ、かつ、この状態で一対
の当接部156にキャリパのトルクメンバの端部がそれ
ぞれ当接されると共に係合突起158がディスクロータ
の内側に配置された図示しないダストカバーの外周部と
係合されることで弾性的な組付状態となる。これによ
り、車両への組付後も容易には外れないという第3の要
求性能が満たされる。
【0008】ここで、第2の要求性能及び第4の要求性
能に対する達成度について考察すると、以下の点で問題
が残る。
【0009】すなわち、上述した防錆カバー150は、
木材のチップを一旦繊維化して板状に成形したベースと
なるボードを製作した後、型で打ち抜き、その後プレス
成形を行う所謂DFM(ドライ・ファイバー・モール
ド)製法によって製作されることが多い。この場合、木
材繊維という結合強度が比較的高い材料から防錆カバー
150が製作されることになるため、製品として出荷さ
れてから組立工場に納品されるまでの輸送の間に変形し
ない(開かない)という第2の要求性能の一部は満たさ
れる。しかしながら、結合強度が比較的高いことを考慮
して第1スリット164及び第2スリット166を設け
ているため、組立工場でのライン組付時に変形し易いと
いう問題がある。
【0010】また、上記構成によれば、把手である脚部
160が矢印A方向へ引っ張られることにより、第2ス
リット166から破断して防錆カバー150が取り外さ
れる。なお、この際、上記構成では、矢印A方向への引
張力によってブリッジ部154に作用する矢印B方向へ
の引張力により、回り止め部162がキャリパの爪部に
当接して破断荷重が吸収されるのを避けるべく、前述し
た第1スリット164が形成されている。すなわち、こ
の第1スリット164によって回り止め部162が結果
的には湾曲方向が反転するように弾性変形することで、
第2スリット166に破断荷重を集中させてこれを破断
させるようになっている。しかしながら、前述した如
く、結合強度が高いことから、第2スリット166での
破断強度も高くなり、不要時に簡単に取り外せるという
第4の性能に対しては未だ不充分な感がある。
【0011】本発明は上記事実を考慮し、組付時には充
分な強度を確保することができ、しかも不要時には簡単
に取り外すことができる防錆カバーの製造方法及びこれ
を用いた防錆カバーを得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係る防錆カバーの製造方法は、紙材の繊維を粉砕する第
1の工程と、粉砕された繊維を水に溶かして水溶液とす
る第2の工程と、水溶液中に多孔質の型を浸漬し、型内
部から所定の吸引力で吸引することにより当該型の表面
に防錆カバーを構成する紙繊維層を形成する第3の工程
と、を有する、ことを特徴としている。
【0013】請求項2記載の本発明に係る防錆カバーの
製造方法は、請求項1記載の発明において、さらに、前
記水溶液中に、劣化防止用材料を添加した、ことを特徴
としている。
【0014】請求項3記載の本発明に係る防錆カバー
は、請求項1又は請求項2に記載の製造方法によって製
造した、ことを特徴としている。
【0015】請求項1記載の本発明によれば、第1の工
程によって紙材の繊維が粉砕される。次いで、第2の工
程によって、粉砕された繊維が水に溶かされて水溶液が
作られる。その後、第3の工程によって、水溶液中に多
孔質の型が浸漬され、型内部から所定の吸引力で吸引す
ることにより、当該型の表面に紙繊維層が形成される。
上記工程を経て得られた紙繊維層によって防錆カバーが
構成される。
【0016】このように本発明によれば、第3の工程に
おける吸引時間を調整することで、任意の板厚の防錆カ
バーが得られる。すなわち、組付時の要求強度に対して
は、防錆カバーを構成する紙繊維層の板厚をコントロー
ルすることで確保することが可能となる。
【0017】また、従来のDFM製法による場合、結合
強度が比較的高い木材繊維による結合を基調としている
ため、組付時の要求強度と取外し時に破断し易い破断強
度との調和点が見出しにくく、必要以上に強度が高くな
りがちである。その結果、スリットを設ける必要が生
じ、これが組付時の変形の誘因になると共に、不要時に
防錆カバーを取り外す際に、破断強度が高すぎて防錆カ
バーが取外しにくくなる。これに対し、本発明の製法に
よる場合、結合強度が比較的低い紙繊維による結合を基
調としているため、組付時の要求強度と取外し時に破断
し易い破断強度との調和点を板厚をコントロールするこ
とで容易に見出すことができ、更にスリット等を設ける
必要もなくなる。
【0018】総じていえば、本発明では、組付時の強度
確保については防錆カバーの板厚をコントロールするこ
とで対処し、取外し性については結合強度が比較的低い
紙繊維を利用することで対処している。
【0019】請求項2記載の本発明によれば、請求項1
記載の発明において、第2の工程で得られた水溶液中
に、更に劣化防止用材料を添加したので、防錆カバーが
劣化しにくくなる。
【0020】請求項3記載の本発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の製造方法によって防錆カバーを製
造したので、組付時の要求強度の確保と取外し時の取外
し性の向上との両立が達成された防錆カバーが得られ、
更には劣化しにくい防錆カバーが得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図12を用いて、本
発明の一実施形態について説明する。
【0022】図10には、車両のホイール付近の縦断面
構造が示されている。この図に示されるように、上部に
ショックアブソーバの下端部がブラケット10を介して
固定され、下部にロアアーム12の外端部がロアボール
ジョイント14を介して連結されたステアリングナック
ル16の軸心部には、アンギュラボールベアリング18
を介してアクスルハブ20のボス部20Aが軸支されて
いる。アクスルハブ20のボス部20Aはアクスル22
の小径軸22Aにスプライン嵌合されており、この状態
でナット24が螺合されることによりアクスルハブ20
がアクスル22に固定されている。
【0023】また、アクスルハブ20のフランジ部20
Aの外側には、ディスクロータ26が配置されている。
ディスクロータ26は、アクスルハブ20のフランジ部
20Bに当接状態で配置される有底円筒状の取付部26
Aと、この取付部26Aの外周部から半径方向外側へ延
出されたフランジ部26Bと、から成り、ディスクブレ
ーキ装置28の一部を構成する。ディスクブレーキ装置
28の他の一部を構成する浮動型のキャリパ30はステ
アリングナックル16に取り付けられており、キャリパ
30内に配置されたインナパッド32及びアウタパッド
34がディスクロータ26のフランジ部26Bの外周部
に対向して配置されている。
【0024】また、ディスクロータ26の外側には、デ
ィスクホイール36が配置されている。ディスクホイー
ル36は、ディスクロータ26の取付部26Aに当接状
態で配置されるディスク部36Aと、このディスク部3
6Aから一体的に形成されタイヤを支持する円筒状のリ
ム部36Bと、から成る。このうち、ディスク部36A
がディスクロータ26の取付部26Aと共にハブボルト
38及びハブナット40によって共締めされることによ
り、ディスクロータ26及びディスクホイール36がア
クスルハブ20のフランジ部20Bに固定されている。
【0025】上述したディスクロータ26のフランジ部
26Bの内側にはその内側面を覆うようにダストカバー
42が配設されており、又ディスクロータ26のフラン
ジ部26Bの外側(ディスクロータ26のフランジ部2
6Aとディスクホイール36のディスク部36Aとの
間)にはその外側面を覆うように防錆カバー44が配設
されている。なお、ダストカバー42はディスクロータ
26に塵埃等が付着するのを防止するためのものであ
り、又防錆カバー44はディスクロータ26が長期間の
保管時等に錆びるのを防止するためのものである。
【0026】図11に示されるように、防錆カバー44
は、一般面を構成するハット状のカバー本体46と、こ
のカバー本体46の一部を切り欠いて形成した狭幅のブ
リッジ部48と、を含んで構成されている。このうち、
ブリッジ部48の切欠きには、前述したキャリパ30が
配置されている。別言すれば、キャリパ30との干渉を
避けるべく、切欠きを設けてブリッジ部48としてい
る。また、カバー本体46におけるブリッジ部48と反
対側には、取外し用の把手50(図9参照)が一体に形
成されている。
【0027】さらに、図11及び図12(A)に示され
るように、カバー本体46の外周部所定位置には、弾性
変形可能な複数の係合突起52が一体に形成されてい
る。これらの係合突起52は、ディスクホイール36の
ディスク部36Aに周方向に所定の間隔で形成された開
口54内へ弾性的に係合されるようになっている。ま
た、図10及び図12(B)に示されるように、カバー
本体46の外周縁の所定部位には、鉤状の係合鉤部56
が一体に形成されている。この係合鉤部56には、前述
したダストカバー42の外周縁42Aが弾性的に係合さ
れるようになっている。そして、これらの係合突起52
及び係合鉤部56によって防錆カバー44は、ディスク
ホイール36とダストカバー42とに取り付けられてい
る。なお、係合突起52及び係合鉤部56といった構成
を用いる以外でも、防錆カバー44を確実に組付けるこ
とができる係合手段であればすべて適用することができ
る。
【0028】次に、上述した防錆カバー44の製造方法
について説明し、この説明を通して本実施形態の作用並
びに効果を説明する。なお、以下に説明する製法は、W
FM(ウェット・ファイバー・モールド)製法と呼ばれ
るものである。
【0029】まず、原料用の混合水溶液の製造工程が行
われる。具体的には、図1に示されるように、廃品回収
により回収された紙材としての古新聞58やダンボール
60が、図示しないミキサーによって粉砕される。これ
により、古新聞58やダンボール60は繊維化されて紙
繊維62となる。なお、以上が、請求項1記載の「第1
の工程」に相当する。
【0030】次に、この紙繊維62が水槽64内へ投入
されて、水中に紙繊維62を溶け込ませた水溶液66が
作られる。次いで、図2に示される如く、水槽64内へ
劣化防止材料としての撥水剤68、及びバージンパルプ
70が投入され、攪拌機72によって攪拌される。な
お、撥水剤68を投入するのは、防錆カバー44が製品
化された後に雨水や湿気等を吸水して必要以上に劣化す
るのを防止するためである。また、撥水剤68として
は、本実施形態では環境に対する配慮からワックス
(蝋)を使用しているが、樹脂を使用することも可能で
ある。また、バージンパルプ70を投入するのは、製品
化された防錆カバー44の強度をある程度コントロール
するためである。これにより、図3に示されるように、
原料となる混合水溶液74が完成する。なお、以上が、
請求項1記載の「第2の工程」に相当する。
【0031】次に、防錆カバー型への吸着工程が行われ
る。図4に示されるように、防錆カバー型76は、方形
板状の基台78と、この基台78の上端面に立設された
円柱形状の型本体80と、によって構成されており、セ
ラミック製とされている。なお、防錆カバー型76は、
木型から転写することにより製作される。基台78の四
隅には、ボルト挿通孔82が形成されている。また、型
本体80の上端面及び周面には、多数の吸引孔84が形
成されている(なお、本図では、吸引孔84を点描で示
している)。さらに、型本体80の上端面所定範囲及び
周面所定範囲には、紙繊維62を吸着させないためのマ
スキング86が施されている。上述した防錆カバー型7
6を用いて、以下の如くして吸着工程が行われる。
【0032】図5に示されるように、まず、基台78の
ボルト挿通孔82内へ固定ボルト88を挿通させてワー
ク90に螺合させることにより、防錆カバー型76がワ
ーク90に取り付けられる。なお、ワーク90には吸引
手段ともいえるバキュームポンプ92がホース94を介
して接続されており、コントロール弁96の開度を調節
することにより吸引速度等を調整することができるよう
になっている。また、ワーク90には、ワーク90を貫
通するシャフト98及びこのシャフト98の端部に設け
られたモータ100を含んで構成される回転ユニット1
02が設けられている。
【0033】上述したワーク90を前述した水槽64に
セットした後、モータ100を駆動してワーク90を回
転させながら、防錆カバー型76を混合水溶液74中に
浸漬させる。次いで、バキュームポンプ92を駆動させ
て混合水溶液74ごと吸引する。これにより、混合水溶
液74はマスキング86が施された以外の部分の吸引孔
84から吸引されて、マスキング86が施された以外の
部分の表面に紙繊維層104(図6(A)に図示)が形
成される。このとき、バキュームポンプ92による吸引
時間を調整することで、紙繊維層104の板厚を任意に
コントロールすることができる。なお、以上が、請求項
1記載の「第3の工程」に相当する。
【0034】次に、紙繊維層の水分を除去するべく、乾
燥工程が行われる。まず、図6(A)に示される如く、
ワーク90を水槽64から離脱させると共に、モータ1
00を駆動させて防錆カバー型76が上方を向くように
これを反転させる。次いで、図6(B)に示される如
く、別のバキュームポンプ106が連結された吸引型1
08を防錆カバー型76に被嵌させて吸引する。これに
より、図6(C)に示される如く、防錆カバー44を構
成する紙繊維層104が型本体80から離脱して吸引型
108内に吸着される。
【0035】次いで、図7に示される如く、バキューム
ポンプ106を逆転駆動させる等により紙繊維層104
を加圧する。これにより、紙繊維層104は吸引型10
8から離脱してベルトコンベア110上に落下する。次
いで、ベルトコンベア110によって紙繊維層104が
乾燥炉112に搬送されてきたら、ベルトコンベア11
0を一旦停止させて紙繊維層104を乾燥させる。紙繊
維層104が乾燥したら、ベルトコンベア110を再び
駆動させて台車114に積層させていく。なお、乾燥炉
112の長手方向寸法や乾燥温度等によってはベルトコ
ンベア110を停止させる必要はない。
【0036】次に、製品精度を確保するべく、最終プレ
ス工程が行われる。まず、図8に示されるように、下型
116の凹部118内に一方の紙繊維層104(本図で
は図示省略)をセットすると共に、上型120の凸部1
22に他方の紙繊維層104を被嵌させる。なお、この
とき、凹部118の内周面及び凸部122の外周面に離
型剤(油)が塗布される。次いで、上型120を下型1
16にプレスして、双方の紙繊維層104を加圧及び加
熱成形しながら形状を整える。これにより、図9に示さ
れる如く、紙繊維62を主材料とした防錆カバー44の
完成品が得られる。
【0037】このように本実施形態では、従来のDFM
製法に替えてWFM製法によって防錆カバー44を製造
することとしたので、以下の効果が得られる。
【0038】第一に、第3の工程におけるバキュームポ
ンプ92による吸引時間を調整することで、任意の板厚
の防錆カバー44を得ることができる。すなわち、防錆
カバー44のディスクホイール36等への組付時の要求
強度に対しては、防錆カバー44を構成する紙繊維層1
04の板厚をコントロールすることで容易に確保するこ
とができる。なお、このことから、当然に、製品として
出荷されてから組立工場に納品されるまでの輸送の間に
要求される強度に対しても充分な強度が確保される。こ
の結果、製品として出荷されてから組立工場に納品され
るまでの輸送の間並びに組立工場でのライン組付時に変
形しない(開かない)こと(第2の要求性能)を満足す
る。
【0039】第二に、本実施形態によれば、結合強度が
比較的低い紙繊維62による結合を基調とするWFM製
法を採用したので、組付時の要求強度と取外し時に破断
し易い破断強度との調和点を板厚をコントロールするこ
とで容易に見出すことができる。すなわち、本実施形態
によれば、防錆カバー44が紙繊維層104によって構
成されているため、不要時に防錆カバー44を取り外す
場合には、ディスクホイール36の外側から手を入れて
把手50を持って引っ張れば容易に破断してこれを取り
外すことができる。この結果、不要時に簡単に取り外せ
ること(第4の要求性能)も満足する。
【0040】総じていえば、本実施形態によれば、組付
時の強度確保については防錆カバー44の板厚をコント
ロールすることで対処し、取外し性については結合強度
が比較的低い紙繊維62を利用することで対処し、第2
の要求性能確保と第4の要求性能確保との両立を図るこ
とができる。
【0041】なお、防錆カバー44は、前述した係合突
起52をディスクホイール36の開口54へ弾性的に係
合させると共に係合鉤部56にダストカバー42の外周
縁46Aを弾性的に係合させることによりディスクロー
タ26の外側に組付けられ、これによりディスクロータ
26の防錆性能確保(第1の要求性能〔基本性能〕)並
びに車両への組付後も容易には外れないこと(第3の要
求性能)をも満足することになる。
【0042】また、本実施形態では、第2の工程で得ら
れた混合水溶液74中に、更に劣化防止用材料である撥
水剤68を添加したので、防錆カバー44が雨水や湿気
等で容易に劣化するのを防止することができる。
【0043】なお、本実施形態では、劣化防止材料であ
る撥水剤68を添加したが、この撥水剤68は必要に応
じて添加すればよいものであり、必ずしも添加する必要
はない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係る防錆カバーの製造方法は、紙材の繊維を粉砕す
る第1の工程と、粉砕された繊維を水に溶かして水溶液
とする第2の工程と、水溶液中に多孔質の型を浸漬し、
型内部から所定の吸引力で吸引することにより当該型の
表面に防錆カバーを構成する紙繊維層を形成する第3の
工程と、を有するので、組付時には充分な強度を確保す
ることができ、しかも不要時には簡単に取り外すことが
できるという優れた効果を有する。
【0045】請求項2記載の本発明に係る防錆カバーの
製造方法は、請求項1記載の発明において、さらに、水
溶液中に、劣化防止用材料を添加したので、防錆カバー
の耐久性を取外し性を阻害しない範囲で向上させること
ができるという優れた効果を有する。
【0046】請求項3記載の本発明に係る防錆カバー
は、請求項1又は請求項2に記載の製造方法によって製
造したので、組付時には充分な強度を確保することがで
きると共に不要時には簡単に取り外すことができ、更に
は取外し性を阻害しない範囲で耐久性を向上させること
ができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙繊維が溶け込んだ水溶液が作られるまでの工
程を示す工程図である。
【図2】水溶液に撥水剤及びバージンパルプが添加され
て攪拌される工程を示す工程図である。
【図3】図2に示される工程を経て得られた混合水溶液
を示す工程図である。
【図4】吸着工程で用いられる防錆カバー型の斜視図で
ある。
【図5】防錆カバー型が混合水溶液中に浸漬されて吸着
がなされる工程を示す工程図である。
【図6】バキュームポンプに防錆カバーが吸着されるま
での工程を示す工程図である。
【図7】乾燥工程を示す工程図である。
【図8】最終成形工程を示す工程図である。
【図9】以上の工程を経て得られた防錆カバーの完成品
を示す斜視図である。
【図10】防錆カバーの組付状態を示す車両のホイール
付近の縦断面図である。
【図11】防錆カバーが組付けられた状態をホイール側
方から見て示す正面図である。
【図12】防錆カバーの組付時に用いられる係合手段の
構成を示す概略図である。
【図13】従来の防錆カバーの構成を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
44 防錆カバー 58 古新聞(紙材) 60 ダンボール(紙材) 62 紙繊維 66 水溶液 68 撥水剤(劣化防止材料) 76 防錆カバー型 92 バキュームポンプ 104 紙繊維層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙材の繊維を粉砕する第1の工程と、 粉砕された繊維を水に溶かして水溶液とする第2の工程
    と、 水溶液中に多孔質の型を浸漬し、型内部から所定の吸引
    力で吸引することにより当該型の表面に防錆カバーを構
    成する紙繊維層を形成する第3の工程と、 を有する、 ことを特徴とする防錆カバーの製造方法。
  2. 【請求項2】 さらに、前記水溶液中に、劣化防止用材
    料を添加した、 ことを特徴とする請求項1記載の防錆カバーの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の製造方法
    によって製造した、 ことを特徴とする防錆カバー。
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