JPH09202057A - 熱転写シートおよび両面転写方法 - Google Patents

熱転写シートおよび両面転写方法

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JPH09202057A
JPH09202057A JP8034409A JP3440996A JPH09202057A JP H09202057 A JPH09202057 A JP H09202057A JP 8034409 A JP8034409 A JP 8034409A JP 3440996 A JP3440996 A JP 3440996A JP H09202057 A JPH09202057 A JP H09202057A
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transfer sheet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被転写体の両面に熱転写方式により画像や文
字、記号等を効率良く転写するための熱転写シートと両
面転写方法を提供する。 【解決手段】 熱転写シートを、基材シートの一方の面
に、1色以上の昇華性染料層を少なくとも有する表面転
写用領域と、1色以上の熱溶融性インキ層を少なくとも
有する裏面転写用領域とを面順次に備える構成とし、表
面転写用領域を用いて被転写体の表面に転写を行い、裏
面転写用領域を用いて被転写体の裏面に転写を行うこと
により、熱転写シートに不使用領域を生じることがなく
効率のよい両面転写を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被転写体の両面に熱
転写方式により画像や文字、記号等を転写するための熱
転写シートと両面転写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱転写方式を用いて被転写体
に階調画像や、文字、記号等の単調画像を形成すること
が行われている。熱転写方式としては、感熱昇華転写方
式と感熱溶融転写方式が広く用いられている。
【0003】このうち、感熱昇華転写方式は、色材とし
て用いる昇華性染料をバインダ樹脂に溶融あるいは分散
させた昇華性染料層を基材シ−トに担持させた熱転写シ
ートを基材に重ね、サーマルヘッド等の加熱デバイスに
画像情報に応じたエネルギーを印加することにより、熱
転写シート上の昇華性染料層中に含まれる染料を被転写
体に移行させて画像を形成する方法である。
【0004】また、感熱溶融転写方式は、基材シート上
に顔料等の着色剤およびワックス等のビヒクルを含有す
る熱溶融性インキ層を設けた熱転写シートを基材に重
ね、サーマルヘッド等の加熱デバイスに画像情報に応じ
たエネルギーを印加することにより、軟化した熱溶融性
インキ層成分を被転写体に転写させて画像を形成する方
法である。
【0005】しかし、上記の感熱昇華転写方式は、熱転
写シートに印加するエネルギー量によってドット単位で
染料の移行量を制御できるため、階調性画像には優れる
が、文字や記号等の単調画像は濃度及びシャープさが不
足し、光学的読み取りの対象となるOCR文字、バーコ
ード等の記録には適さないものであった。また、感熱熱
溶融転写方式は、文字や記号等のような単調画像の形成
は容易であるが、顔写真等のような階調画像の形成が困
難であるという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のような熱転写方
式による被転写体への転写の問題を解決するために、連
続した基材シート上に昇華性染料層と熱溶融性インキ層
とを面順次に設けた複合タイプの熱転写シートを使用し
て転写することが行われている。この熱転写シートとし
ては、例えば、図10に示されるように、昇華性染料層
72がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)
の3色(72Y,72M,72C)からなり、熱溶融性
インキ層は黒色インキ層73(BK)と保護層74(O
P)からなる熱転写シート71がある。このような熱転
写シートでは、Y−M−C−BK−OPを1つの繰り返
し単位として面順次に各層が基材シート上に設けられて
いる。
【0007】しかしながら、例えば、被転写体の表面に
昇華性染料層72(72Y,72M,72C)を用いて
階調画像を形成し、また、黒色インキ層73(BK)を
用いて文字等を転写した後、保護層74(OP)を全面
に転写(ここまでの転写は1番目の繰り返し単位(Y−
M−C−BK−OP)を用いて転写)し、その後、被転
写体の表裏を逆にして、被転写体の裏面に黒色インキ層
73(BK)を用いて文字等を転写(ここまでの転写は
2番目の繰り返し単位(Y−M−C−BK−OP)を用
いて転写)する場合、2番目の繰り返し単位(Y−M−
C−BK−OP)のうち、使用されるのは黒色インキ層
73(BK)のみであり、昇華性染料層(72Y,72
M,72C)および保護層74(OP)は使用されるこ
とがない。この黒色インキ層73(BK)のみが使用さ
れた2番目の繰り返し単位は、新たな被転写体の転写に
は使用できないため、新たな被転写体への転写は次の3
番目および4番目の繰り返し単位を使用して行うことに
なる。すなわち、熱転写シート中に、昇華性染料層(7
2Y,72M,72C)および保護層74(OP)が使
用されない繰り返し単位(Y−M−C−BK−OP)が
1つ置きに存在することになり、両面転写の効率が悪
く、ランニングコストの低減に支障を来していた。
【0008】本発明は上述のような事情に鑑みてなされ
たものであり、被転写体の両面に熱転写方式により画像
や文字、記号等を効率良く転写するための熱転写シート
と両面転写方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の熱転写シートは、被転写体の両面に
熱転写するための熱転写シートにおいて、基材シートの
一方の面に、1色以上の昇華性染料層を少なくとも有す
る表面転写用領域と、1色以上の熱溶融性インキ層を少
なくとも有する裏面転写用領域とを面順次に備えるよう
な構成とした。
【0010】また、本発明の熱転写シートは、前記表面
転写用領域が前記昇華性染料層および転写性保護積層体
を有するような構成、前記裏面転写用領域が前記熱溶融
性インキ層および転写性保護積層体を有するような構成
とした。
【0011】また、本発明の熱転写シートは、前記表面
転写用領域が前記昇華性染料層、熱溶融性インキ層およ
び転写性保護積層体を有するような構成、前記裏面転写
用領域が前記熱溶融性インキ層および転写性保護積層体
を有するような構成とした。
【0012】さらに、本発明の熱転写シートは、前記昇
華性染料層をイエロー、マゼンタ、シアンの3色の昇華
性染料層が配列されているような構成、前記熱溶融性イ
ンキ層を黒色の熱溶融性インキ層からなるような構成、
前記転写性保護積層体を前記基材シート側から保護層と
接着層がこの順に積層されたものとし、前記保護層はア
クリル樹脂、ワックス、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体およびポリエステル樹脂との混合物を主成分とするよ
うな構成、または、前記転写性保護積層体を前記基材シ
ート側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層さ
れたものとし、前記保護層は電離放射線硬化樹脂を主成
分とするような構成、さらに、前記転写性保護積層体を
前記基材シート側から少なくとも保護層と接着層がこの
順に積層されたものとし、前記保護層はポリメチルメタ
クリレートとワックスとの混合物を主成分とするような
構成、さらに、前記転写性保護積層体を前記基材シート
側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層された
ものとし、前記保護層は水溶性樹脂と溶剤不溶性の粒子
を主成分とするような構成とした。
【0013】また、本発明の熱転写シートは、前記転写
性保護積層体を前記基材シート側から少なくとも保護層
と接着層がこの順に積層されたものとし、前記保護層と
前記接着層との層間に紫外線吸収ポリマーからなる紫外
線吸収層を備えるような構成、前記転写性保護積層体を
前記基材シート側から少なくとも保護層と接着層がこの
順に積層されたものとし、前記接着層は塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体樹脂および/または紫外線吸収ポリマ
ーを主成分とするような構成とした。
【0014】本発明の両面転写方法は、被転写体の表面
が上述のような熱転写シートと重なるようにして前記熱
転写シートの表面転写用領域を用いて転写を行い、その
後、前記被転写体の裏面が前記熱転写シートと重なるよ
うにして前記熱転写シートの裏面転写用領域を用いて転
写を行うような構成とした。
【0015】また、本発明の両面転写方法は、被転写体
の裏面が上述のような熱転写シートと重なるようにして
前記熱転写シートの裏面転写用領域を用いて転写を行
い、その後、前記被転写体の表面が前記熱転写シートと
重なるようにして前記熱転写シートの表面転写用領域を
用いて転写を行うような構成とした。
【0016】また、本発明の両面転写方法は、基材シー
トの一方の面に1色以上の昇華性染料層と1色以上の熱
溶融性インキ層とを面順次に備え、前記熱溶融性インキ
層の1色分の面積は前記昇華性染料層の1色分の面積の
2倍であるような第1の熱転写シートに、被転写体の表
面が重なるようにして前記熱転写シートの昇華性染料層
の全域と熱溶融性インキ層の半分の領域を用いて転写を
行い、その後、基材シートの一方の面に転写性保護積層
体を備える第2の熱転写シートに、前記被転写体の表面
が重なるようにして転写を行い、次いで、前記被転写体
の裏面が前記第1の熱転写シートと重なるようにして前
記第1の熱転写シートの熱溶融性インキ層の残りの半分
の領域を用いて転写を行うような構成とした。
【0017】さらに、本発明の両面転写方法は、基材シ
ートの一方の面に1色以上の昇華性染料層と1色以上の
熱溶融性インキ層と転写性保護積層体とを面順次に備え
る第1の熱転写シートに、被転写体の表面が重なるよう
にして前記熱転写シートの昇華性染料層、熱溶融性イン
キ層および転写性保護積層体を用いて転写を行い、その
後、基材シートの一方の面に1色以上の熱溶融性インキ
層を備える第2の熱転写シートに、前記被転写体の裏面
が重なるようにして前記第2の熱転写シートの熱溶融性
インキ層を用いて転写を行うような構成とした。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
して説明する。本発明の熱転写シート 図1は本発明の熱転写シートの一例を示す平面図であ
る。図1において、熱転写シート11は、基材シート上
に表面転写用領域12と裏面転写用領域16とが面順次
に設けられている。
【0019】表面転写用領域12は、イエロー、マゼン
タ、シアンの各色相からなる昇華性染料を含有する昇華
性染料層13(13Y、13M、13C)と転写性保護
積層体14とで構成されている。また、裏面転写用領域
16は、熱溶融性インキ層17で構成されている。
【0020】図2は本発明の熱転写シートの他の例を示
す平面図である。図2において、熱転写シート21は、
基材シート上に表面転写用領域22と裏面転写用領域2
6とが面順次に設けられている。
【0021】表面転写用領域22は、イエロー、マゼン
タ、シアンの各色相からなる昇華性染料を含有する昇華
性染料層23(23Y、23M、23C)と転写性保護
積層体24とで構成されている。また、裏面転写用領域
26は、熱溶融性インキ層27と転写性保護積層体28
とで構成されている。
【0022】この熱転写シート21は、裏面転写用領域
にも転写性保護積層体28が設けられている点で熱転写
シート11と異なる。
【0023】また、図3は本発明の熱転写シートの他の
例を示す平面図である。図3において、熱転写シート3
1は、基材シート上に表面転写用領域32と裏面転写用
領域36とが面順次に設けられている。
【0024】表面転写用領域32は、イエロー、マゼン
タ、シアンの各色相からなる昇華性染料を含有する昇華
性染料層33(33Y、33M、33C)、熱溶融性イ
ンキ層34および転写性保護積層体35で構成されてい
る。また、裏面転写用領域36は、熱溶融性インキ層3
7で構成されている。
【0025】さらに、図4は本発明の熱転写シートの他
の例を示す平面図である。図4において、熱転写シート
41は、基材シート上に表面転写用領域42と裏面転写
用領域46とが面順次に設けられている。
【0026】表面転写用領域42は、イエロー、マゼン
タ、シアンの各色相からなる昇華性染料を含有する昇華
性染料層43(43Y、43M、43C)、熱溶融性イ
ンキ層44および転写性保護積層体45で構成されてい
る。また、裏面転写用領域46は、熱溶融性インキ層4
7と転写性保護積層体48とで構成されている。
【0027】この熱転写シート41は、裏面転写用領域
にも転写性保護積層体48が設けられている点で熱転写
シート31と異なる。
【0028】次に、上述の本発明の各熱転写シートの構
成について説明する。
【0029】図5は図1に示した熱転写シート11の構
成の一例を示す概略断面図である。図5において、熱転
写シート11は、基材シート2の一方の面上に上述のよ
うに表面転写用領域12と裏面転写用領域16とが面順
次に設けられている。また、基材シート2の他の面上に
は背面層3が設けられている。
【0030】熱転写シート11を構成する基材シート2
としては、従来の熱転写シートに使用される基材シート
を用いることができる。好ましい基材シ−トの具体例
は、グラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙などの
薄紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサ
ルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン
の誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテ
ン、アイオノマー等のプラスチックの延伸あるいは未延
伸フィルムや、これらの材料を積層したものが挙げられ
る。この基材シ−ト2の厚さは、強度および耐熱性等が
適切になるように材料に応じて適宜選択することができ
るが、通常は1〜100μm程度のものが好ましく用い
られる。
【0031】熱転写シート11の表面転写用領域12を
構成する昇華性染料層13(13Y、13M、13C)
は、バインダー樹脂に昇華性染料を担持させた層であ
る。
【0032】使用する昇華性染料としては、従来公知の
感熱昇華転写方式の熱転写シートに使用される昇華性染
料を使用することができ、特に制限はされない。具体的
には、例えば、黄色染料として、ホロンブリリアントイ
エローS−6GL、PTY−52、マクロレックスイエ
ローS−6G等が挙げられ、赤色染料としてMSレッ
ド、マクロレックスレッドバイオレットR、セレスレッ
ド7B、サマロンレッドHBSL、SKルビンSEGL
等が挙げられ、さらに、青色染料として、カヤセットブ
ルー714、ワクソリンブルーAP−FW、ホロンブリ
リアントブルーS−R、MSブルー100、ダイトーブ
ルーNo.1等が挙げられる。
【0033】昇華性染料層13に使用するバインダーと
しては、従来公知の感熱昇華転写方式の熱転写シートに
使用されるバインダーを使用することができ、特に制限
はされない。具体的には、エチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース
等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢
酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビ
ニル系樹脂等が挙げられ、特にポリビニルアセタールや
ポリビニルブチラール等が耐熱性や染料の熱移行性等の
点から好ましい。
【0034】昇華性染料層13は、上述の染料とバイン
ダーの他に、必要に応じて公知の種々の添加剤を含有す
ることができる。
【0035】昇華性染料層13の形成は、例えば、適当
な溶剤中に上記の染料、バインダー、その他の添加剤を
溶解または分散させて調製したインキをグラビアコート
法等の公知の手段により塗布、乾燥させることにより行
うことができる。昇華性染料層13の厚みは0.2〜5
μm程度、好ましくは0.4〜2μm程度とすることが
でき、昇華性染料層13中の昇華性染料の含有量は5〜
90重量%、好ましくは10〜70重量%程度とする。
【0036】熱転写シート11の表面転写用領域12を
構成する転写性保護積層体14は、基材シート2側から
保護層14aと接着層14bがこの順に積層されたもの
である。
【0037】転写性保護積層体14を構成する保護層1
4aは、アクリル樹脂、ワックス、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体およびポリエステル樹脂との混合物を主成
分とするものである。
【0038】アクリル樹脂は透明性に優れており、比較
的強靭な被膜を形成することができ、保護層14aに硬
度をもたせ、耐擦過性や耐薬品性等の耐久性を付与する
ことができる。また、熱転写時の膜切れを良好なものと
することができる。
【0039】ワックスは、保護層14aに滑り性を付与
するために含有される。使用されるワックスとしては、
例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワ
ックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュ
ワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロ
ウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワック
ス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性
ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等を挙げるこ
とができる。
【0040】上記のワックスの使用量は、アクリル樹脂
100重量部当り1〜20重量部の範囲が好ましい。ワ
ックスの使用量が1重量部未満であると、保護層14a
の耐擦過性が不十分となり、また、20重量部を超える
と、保護層14aの耐久性や透明性が不十分となり好ま
しくない。
【0041】また、保護層14aを構成する成分として
上記のアクリル樹脂やワックスとともに用いられる塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体は、保護層14aに可撓性
を付与し、また、ポリエステル樹脂は、熱転写時におけ
る保護層の剥離性を調整するものである。塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体の添加量はアクリル樹脂100重量
部当り10〜80重量部程度、ポリエステル樹脂の添加
量はアクリル樹脂100重量部当り0.1〜5重量部程
度が好ましい。
【0042】さらに、保護層14aには、実質的に透明
な無機または有機の微粒子を含有させることができる。
このような微粒子を含有させることによって、転写性保
護積層体の転写時の膜切れが向上し、さらに、保護層1
4aの耐擦過性等を更に向上させることができるととも
に、保護層14aの表面光沢を抑えてマット調の表面を
得ることができる。上記の微粒子としては、シリカ、テ
フロンパウダー、ナイロンパウダー等の比較的透明性の
高いものが挙げられる。微粒子の使用量はアクリル樹脂
に対して1〜30重量%が好ましく、使用量が30重量
%を超えると、保護層14aの透明性および耐久性が低
下してしまう。
【0043】さらに、保護層14aに紫外線吸収剤、酸
化防止剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有させることによ
って、被転写体に転写された後の保護層14aで覆われ
る画像等の光沢、耐光性、耐候性、白色度等を向上させ
ることができる。
【0044】また、転写性保護積層体14を構成する接
着層14bは、保護層14aと被転写体との接着性を良
好にするためのものであり、例えば、アクリル樹脂、塩
化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アク
リル−塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂等のように、熱溶融接着性の良好
な樹脂の溶液を塗布、乾燥することによって形成するこ
とができる。被転写体が、例えば、表面がポリ塩化ビニ
ル樹脂により構成されているカード基材の場合、ポリ塩
化ビニル樹脂との接着性が良好で膜切れの良い感熱接着
剤として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル
−塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポ
リアミド樹脂等を使用することができる。この接着層1
4bの厚みは、0.5〜10μm程度とすることができ
る。また、接着層14bに紫外線吸収剤、酸化防止剤、
蛍光増白剤等の添加剤を含有させることによって、接着
層14bにより覆われる画像等の光沢、耐光性、耐候
性、白色度等を向上させることができる。
【0045】熱転写シート11の裏面転写用領域16を
構成する熱溶融性インキ層17は、基材シート2側から
剥離OP層17aと着色インキ層17bがこの順に積層
されたものである。
【0046】熱溶融性インキ層17を構成する剥離OP
層17aは、上述の保護層14aに使用するようなアク
リル樹脂、ワックス、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
およびポリエステル樹脂等の混合物を主成分とするもの
である。
【0047】剥離OP層17aの形成は、ホットメルト
コート、ホットラッカーコート、グラビアコート、グラ
ビアリバースコート、ロールコート等の従来公知の手段
を用いて塗布、乾燥することにより行うことができる。
【0048】このような剥離OP層17aの厚さは0.
1〜5μm程度が好ましい。また、剥離OP層17aを
マット調とする場合、剥離OP層17a中に上述の保護
層14aに使用するような微粒子を含有させてもよい。
【0049】また、熱溶融性インキ層17を構成する熱
溶融性の着色インキ層17bは、着色剤とビヒクルとか
らなり、さらに必要に応じて種々の添加剤を加えたもの
である。着色剤としては、有機または無機の顔料あるい
は染料のうち、記録材料として良好な特性を有するも
の、例えば、十分な着色濃度を有し、光や熱等により変
褪色しないものが好ましい。着色剤は高濃度で明瞭な文
字や記号等を転写印字できるカーボンブラック、赤色顔
料、青色顔料あるいは黄色顔料が好ましい。
【0050】ビヒクルとしては、被転写体との接着性を
向上させ、転写画像に耐スクラッチ性を付与するため
に、下記の樹脂バインダーを使用し、これらの樹脂バイ
ンダーに着色剤を20〜80重量%の範囲で含有させる
ことが好ましい。
【0051】 アクリル樹脂 アクリル樹脂+塩化ゴム アクリル樹脂+塩化ゴム/酢酸ビニル共重合体 アクリル樹脂+セルロース系樹脂 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂 また、上記の樹脂バインダーに代えて又は加えてワック
ス等を使用又は併用してもよい。ワックスの代表例とし
ては、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワッ
クス、パラフィンワックス等が挙げられる。さらに、フ
ィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチ
レン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロ
ウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロ
ラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸
アミド等の種々のワックスを挙げることができる。
【0052】このような熱溶融性の着色インキ層17b
の形成は、ホットメルトコート、ホットラッカーコー
ト、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロール
コート等の従来公知の手段を用いて塗布、乾燥すること
により行うことができ、厚みは0.2〜10μm程度が
好ましい。
【0053】基材シート2の裏面に設けられている背面
層3は、サーマルヘッド等の加熱デバイスと基材シート
2との熱融着を防止し、走行を滑らかに行う目的で設け
られる。この背面層3に用いる樹脂としては、例えば、
エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロー
ス、酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロー
ス系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニ
ルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アク
リロニトリルースチレン共重合体等のアクリル系樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、クマロンイ
ンデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、
シリコーン変性又はフッ素変性ウレタン等の天然又は合
成樹脂の単体又は混合物が用いられる。背面層3の耐熱
性をより高めるために上記の樹脂のうち、水酸基系の反
応性基を有している樹脂を使用し、架橋剤としてポリイ
ソシアネート等を併用して、架橋樹脂層とすることが好
ましい。
【0054】さらに、サーマルヘッドとの摺動性を付与
するために、背面層3に固形あるいは液状の離型剤又は
滑剤を加えて耐熱滑性をもたせてもよい。離型剤又は滑
剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィ
ンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪族アルコー
ル、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、
カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界
面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸および
その誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タル
ク、シリカ等の無機化合物の微粒子等を用いることがで
きる。背面層3に含有される滑剤の量は5〜50重量
%、好ましくは10〜30重量%程度である。
【0055】このような背面層3の厚みは0.1〜10
μm程度、好ましくは0.5〜5μm程度とすることが
できる。
【0056】尚、本発明の熱転写シート11では、基材
シート2と昇華性染料層13、熱溶融性インキ層17お
よび転写性保護積層体14との間の密着性を向上させる
目的で、基材シート2上に密着層を形成してもよい。こ
の密着層は、基材シート2と、保護層14との接着をよ
り強固とするものであればよく、例えば、ポリウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体等を単独あるいは混合し
て塗布、乾燥し形成することができる。また、必要に応
じてポリイソシアネート等の反応性硬化剤を添加しても
よく、さらに、チタネートおよびシラン系のカップリン
グ剤を使用してもよい。
【0057】図6は、図2に示した熱転写シート21の
構成の一例を示す概略断面図である。図6において、熱
転写シート21は、基材シート2の一方の面上に上述の
ように表面転写用領域22と裏面転写用領域26とが面
順次に設けられている。また、基材シート2の他の面上
には背面層3が設けられている。基材シート2、背面層
3は、上述の熱転写シート11の基材2、背面層3と同
様であるので、ここでの説明は省略する。
【0058】熱転写シート21の表面転写用領域22
は、昇華性染料層23(23Y、23M、23C)と転
写性保護積層体24で構成されている。昇華性染料層2
3は、上述の熱転写シート11の昇華性染料層13と同
様に形成することができるので、ここでの説明は省略す
る。
【0059】表面転写用領域22を構成する転写性保護
積層体24は、基材シート2側から保護層24a、プラ
イマー層24b、紫外線吸収層24cおよび接着層24
dがこの順に積層されたものである。
【0060】転写性保護積層体24を構成する保護層2
4aは、電離放射線硬化樹脂を主成分とした層であり、
厚さは1〜10μm程度が好ましい。
【0061】保護層24aを構成する電離放射線硬化樹
脂としては、その構造中にラジカル重合性の二重結合を
有するポリマーまたはオリゴマーを電離放射線照射によ
り架橋、硬化させたものであり、また、必要に応じて光
重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋
させたものであり、従来公知の電離放射線硬化性樹脂は
いずれも使用可能であり、特に限定されるものではな
い。
【0062】上記のラジカル重合性のモノマーとして
は、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、アクリルアミド、メタクリルアミド、アリル化合
物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、ビニル複素
環式化合物、N−ビニル化合物、スチレン、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸等が挙げら
れ、また、多官能モノマーとしては、例えば、ジエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレート、トリス(β−(メタ)アク
リロイロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられ
る。
【0063】また、紫外線照射を用いる場合、増感剤と
してベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル等のベンゾエーテル類、ハロゲン化アセトフェノ
ン、ジアセチル類等の紫外線照射によりラジカルを発生
するものを、上記のラジカル重合性モノマーに対し1〜
20重量%程度添加して用いてもよい。
【0064】上記のような電離放射線硬化性樹脂中に
は、可撓性および接着性を向上させるために、必要に応
じてエチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン樹脂、ロジンエステル樹脂、環
化ゴム等のゴム系樹脂、アクリル樹脂等を混合してもよ
い。
【0065】さらに、これらの樹脂は透明性に優れるも
のの、比較的強靭な被膜を形成する傾向があるため、後
述するような転写方式により保護層を形成する際の膜切
れが十分でない場合がある。そのため、転写方式による
保護層24aの形成に際しては、電離放射線硬化性樹脂
中に比較的多量の透明性の高い微粒子を添加することが
好ましい。この微粒子としては、粒径0.01〜50μ
m程度のシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、
クレー等の無機微粒子や、アクリル樹脂、ポリエステル
樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂
等の有機フィラーが挙げられる。
【0066】微粒子としてシリカ、アルミナ等の微粒子
を使用する場合には、電離放射線硬化性樹脂との相溶性
を向上させるために、シリカ、アルミナ等の表面をシラ
ンカップリング剤等で処理したものを用いることができ
る。シランカップリング剤としては、例えば、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルジメチルエトキシシラン、γ−アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピ
ルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピル
トリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチル
ジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチル
エトキシシラン、ビニルエトキシシラン等が挙げられ
る。
【0067】尚、シランカップリング剤の処理量として
は、シリカ、アルミナ等の比表面積100に対して、シ
ランカップリング剤の最小被覆面積が10〜100とな
る処理量が好ましい。
【0068】このような透明性の高い微粒子は、上記の
電離放射線硬化樹脂100重量部当り5〜50重量部の
割合で含有されることが好ましい。含有量が5重量部未
満であると、保護層24aの転写時の膜切れが不十分と
なり、また50重量部を超えると、保護層24aの透明
性が不足するので好ましくない。
【0069】さらに、保護層24aには、他の添加剤と
してワックス、滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤および
/または蛍光増白剤を加えることによって、保護層24
aで覆われる転写画像等の滑性、光沢、耐光性、耐候
性、白色度等を向上させることができる。
【0070】基材シート2上に保護層24aを形成する
方法としては、電離放射線硬化性樹脂に、必要に応じて
適当な溶剤や添加物を加え粘度等を調整してインキを作
製し、このインキを基材シート上にグラビアコート、グ
ラビアリバースコート、ロールコート等の公知の手段を
用いて塗布、乾燥および硬化することによって形成する
方法が挙げられる。
【0071】電離放射線硬化性樹脂の硬化には、紫外線
または電子線等の放射線が使用される。放射線照射には
従来技術がそのまま使用でき、例えば、電子線硬化の場
合、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変
圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、エレクトロカーテン
型、タイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速機
から放出される50〜1000keV、好ましくは10
0〜300keVのエネルギーを有する電子線等が使用
される。
【0072】また、紫外線硬化の場合には、超高圧水銀
灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノ
ンアーク、メタルハライドランプ等の光源から発する紫
外線等が使用される。電離放射線による硬化は、塗布直
後でもよく、またプライマー層24b、紫外線吸収層2
4cおよび接着層24dの形成後であってもよい。後者
の場合、硬化前であって軟らかい状態の保護層24aの
電離放射線硬化性樹脂インキと、紫外線吸収層24cの
インキとが混合したり、溶剤アタックが生じるのを、プ
ライマー層24bにより有効に防止できる。
【0073】転写性保護積層体24を構成するプライマ
ー層24bは、上述の保護層24aと紫外線吸収層24
cとの接着性を向上させる作用をなし、また、転写性保
護積層体24の形成において、電離放射線を照射する前
の非常に軟らかい状態の保護層と紫外線吸収層との間で
の溶剤アタックや樹脂混合を防止するバリアー層として
の役割もなす層である。
【0074】このようなプライマー層24bはメチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート等のアクリル系樹
脂をグラビアコート、グラビアリバースコート、ロール
コート等の公知の手段を用いて保護層24a上に塗布、
乾燥することにより形成され、その厚さは0.1〜5μ
m程度とすることができる。
【0075】転写性保護積層体24を構成する紫外線吸
収層24cは、被転写体に転写された画像等の耐光性を
向上させるための層である。この紫外線吸収層24c
は、反応性紫外線吸収剤を反応結合させた樹脂を含有し
ていることを特徴とする。具体的には、従来公知の有機
系紫外線吸収剤であるサリシレート系、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、
ニッケルキレート系、ヒンダートアミン系等の非反応性
紫外線吸収剤に、例えば、ビニル基やアクリロイル基、
メタクリロイル基等の付加重合性二重結合、あるいはア
ルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキ
シ基、イソシアネート基等を導入したものを使用するこ
とができる。より具体的には、下記の構造式で表される
反応性紫外線吸収剤を使用することができる。
【0076】
【化1】
【0077】
【化2】 上記の反応性紫外線吸収剤を樹脂に反応固定する方法と
しては、種々の方法が可能であるが、例えば、従来公知
のモノマー、オリゴマー、または反応性重合体の樹脂成
分と上記のような付加重合性二重結合を有する反応性紫
外線吸収剤とをラジカル重合することにより共重合体と
することができる。
【0078】また、反応性紫外線吸収剤が水酸基、アミ
ノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基
等を有する場合には、上記の反応性基と反応基を有する
熱可塑性樹脂を使用し、必要に応じて触媒を用いて、熱
等によって反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂に反応固
定することができる。
【0079】反応性紫外線吸収剤と共重合するモノマー
成分としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)
アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソ
デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート、ラウリルトリデシル(メタ)アクリレート、ト
リデシル(メタ)アクリレート、セリルステアリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、メタクリル酸、ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフ
ルフリル(メタ)アクリレート、エチレンジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デ
カエチレングリコール(メタ)アクリレート、ペンタデ
カエチレン(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、ブチレンジ
(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルペンタ(メタ)アクリレート、ホスファゼンヘキサ
(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0080】また、上記の物質はモノマーに限らずオリ
ゴマーとして使用してもよく、さらに、上記の物質の重
合体またはその誘導体からなるポリエステルアクリレー
ト系、エポキシアクリレート系等のアクリル系反応性重
合体も使用可能である。
【0081】これらのモノマー、オリゴマー、アクリル
系反応性重合体は、単独でも混合して用いてもよい。
【0082】上述のような熱可塑性樹脂のモノマー、オ
リゴマー、またはアクリル系反応性重合体と反応性紫外
線吸収剤とを共重合することにより、反応性紫外線吸収
剤を固定した熱可塑性の共重合樹脂が得られ、この共重
合樹脂により紫外線吸収層24cを形成する。
【0083】上記の共重合樹脂中には反応性紫外線吸収
剤が10〜90重量%、好ましくは30〜70重量%の
範囲で含有される。含有量が10重量%未満であると、
紫外線吸収層24cによる満足できる耐光性が得られ
ず、また、90重量%を超えると、紫外線吸収層24c
の塗布形成時におけるベトつきや、転写画像のにじみ等
の問題を生じる。
【0084】また、上記の共重合樹脂の分子量は500
0〜250000程度、より好ましくは9000〜30
000程度である。分子量が5000未満であると、紫
外線吸収層24cの被膜強度が不十分であり、また25
0000を超えると、転写方式により紫外線吸収層24
cを形成する際の膜切れが悪くなる。
【0085】さらに、上記の共重合樹脂と、従来公知の
ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸
エステル系、ヒンダートアミン系等の有機系紫外線吸収
剤や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機系
紫外線吸収剤を併用して紫外線吸収層24cを形成して
もよい。
【0086】紫外線吸収層24cの形成は、グラビアコ
ート、グラビアリバースコート、ロールコート等の公知
の手段を用いて行うことができる。形成する紫外線吸収
層24cの厚みは0.1〜8μm程度、好ましくは1〜
5μm程度とする。
【0087】転写性保護積層体24を構成する接着層2
4dは、上述の熱転写シート11の転写性保護積層体1
4を構成する接着層14bと同様に形成することができ
るので、ここでの説明は省略する。
【0088】また、熱転写シート21の裏面転写用領域
26を構成する熱溶融性インキ層27は、基材シート2
側から剥離OP層27aと着色インキ層27bがこの順
に積層されたものであり、裏面転写用領域26を構成す
る転写性保護積層体28は、基材シート2側から保護層
28a、プライマー層28b、紫外線吸収層28cおよ
び接着層28dがこの順に積層されたものである。剥離
OP層27aと着色インキ層27bは、上述の熱転写シ
ート11を構成する剥離OP層17aと着色インキ層1
7bと同様に形成することができるので、ここでの説明
は省略する。また、転写性保護積層体28を構成する保
護層28a、プライマー層28b、紫外線吸収層28c
および接着層28dは、上述の転写性保護積層体24を
構成する保護層24a、プライマー層24b、紫外線吸
収層24cおよび接着層24dと同様に形成することが
できるので、ここでの説明は省略する。
【0089】図7は、図3に示した熱転写シート31の
構成の一例を示す概略断面図である。図7において、熱
転写シート31は、基材シート2の一方の面上に上述の
ように表面転写用領域32と裏面転写用領域36とが面
順次に設けられている。また、基材シート2の他の面上
には背面層3が設けられている。基材シート2、背面層
3は、上述の熱転写シート11の基材2、背面層3と同
様であるので、ここでの説明は省略する。
【0090】熱転写シート31の表面転写用領域32
は、昇華性染料層33(33Y、33M、33C)、熱
溶融性インキ層34および転写性保護積層体35で構成
されている。昇華性染料層33は、上述の熱転写シート
11の昇華性染料層13と同様に形成することができ、
また、熱溶融性インキ層34は上述の熱転写シート11
の熱溶融性インキ層17と同様に形成することができる
ので、ここでの説明は省略する。
【0091】表面転写用領域32を構成する転写性保護
積層体35は、基材シート2側から保護層35a、紫外
線吸収層35bおよび接着層35cがこの順に積層され
たものである。
【0092】転写性保護積層体35を構成する保護層3
5aは、ポリメチルメタクリレート(PMMA)とワッ
クスとの混合物を主成分とするものである。
【0093】PMMAは透明性に優れており、比較的強
靭な被膜を形成することができ、保護層35aに硬度を
もたせ、耐擦過性や耐薬品性等の耐久性を付与すること
ができる。また、ワックスが混合されていることにより
被転写体への転写性保護積層体35の転写時の膜切れを
良好なものとすることができる。
【0094】ワックスは、保護層35aに滑り性を付与
するために保護層35aに含有される。使用されるワッ
クスとしては、例えば、マイクロクリスタリンワック
ス、カルナウバワックス、パラフィンワックス、フィッ
シャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレ
ン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロ
ウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロ
ラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸
アミド等を挙げることができる。
【0095】上記のワックスの使用量は、PMMA10
0重量部当り1〜20重量部の範囲が好ましい。ワック
スの使用量が1重量部未満であると、保護層35aの耐
擦過性が不十分となり、また、20重量部を超えると、
保護層35aの耐久性や透明性が不十分となり好ましく
ない。
【0096】また、保護層35aには、実質的に透明な
無機または有機の微粒子を含有させることができる。こ
のような微粒子を含有させることによって、転写性保護
積層体35の転写時の膜切れが向上し、さらに、保護層
35aの耐擦過性等を更に向上させることができるとと
もに、保護層35aの表面光沢を抑えてマット調の表面
を得ることができる。上記の微粒子としては、シリカ、
テフロンパウダー、ナイロンパウダー等の比較的透明性
の高いものが挙げられる。微粒子の使用量はPMMAに
対して10〜30重量%が好ましく、使用量が30重量
%を超えると、保護層35aの透明性および耐久性が低
下してしまう。
【0097】さらに、保護層35aに紫外線吸収剤、酸
化防止剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有させることによ
って、転写された後の保護層35aで覆われる画像等の
光沢、耐光性、耐候性、白色度等を向上させることがで
きる。
【0098】基材シート2上に保護層35aを形成する
方法としては、PMMAとワックスを混合し、必要に応
じて添加剤を添加したインキを作製し、このインキを基
材シート上にグラビアコート、グラビアリバースコー
ト、ロールコート等の公知の手段を用いて塗布、乾燥す
る方法が挙げられる。形成する保護層35aの厚みは
0.5〜10μm程度、好ましくは1〜5μm程度とす
る。
【0099】PMMAとワックスの混合方法は、両者を
溶融混合する方法、両者を溶解する適当な有機溶媒中に
溶解して混合する方法等が挙げられ、限定されるもので
はない。特に好ましくは、PMMAを分散液(または乳
化液)として使用し、一方、ワックスを溶液または分散
液(乳化液)として使用し、両者を混合することが好ま
しい。このような分散液(乳化液)を基材シート2上に
塗布した後、これらの樹脂粒子の少なくとも一部が残る
ように比較的低温(50〜100℃)で乾燥して保護層
35aとする。この保護層35aは、樹脂粒子が残って
いるので表面が粗く、一部白濁しているが、被転写体上
への熱転写時に熱および圧力によって表面が平滑になり
透明な保護層35aとして転写でき、また、樹脂粒子が
残っていることにより、被転写体上への熱転写時の保護
層35aの膜切れが良好である。
【0100】転写性保護積層体35を構成する紫外線吸
収層35bは、上述の熱転写シート21の転写性保護積
層体24を構成する紫外線吸収層24cと同様に形成す
ることができるので、ここでの説明は省略する。
【0101】熱転写シート1の転写性保護積層体35を
構成する接着層35cは、転写性保護積層体35の被転
写体への転写を容易にする作用をなすものである。この
接着層35cを形成する接着剤としては、アクリル樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、アクリル−塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱溶融性接着剤を使
用することができる。接着層35cの形成は公知の手段
により行うことができ、接着層の厚みは0.5〜10μ
m程度が好ましい。
【0102】また、接着層35cには、酸化防止剤、蛍
光増白剤等の添加剤を含有させてもよい。
【0103】図4に示される本発明の熱転写シート41
は、その裏面転写用領域46に、上述の熱転写シート3
1の表面転写用領域32の転写性保護積層体35と同様
にして転写性保護積層体48を形成することの他は、熱
転写シート31と同様の構成とすることができる。
【0104】図5〜図7には、それぞれ異なる構成の転
写性保護積層体14,24,28,35が示されるが、
本発明の熱転写シートを構成する転写性保護積層体は、
上述のいずれの構成であってもよい。
【0105】尚、上述の本発明の熱転写シートは、いず
れも昇華性染料層がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)の3色からなるが、本発明の熱転写シート
はこれに限定されるものではなく、目的に応じて任意の
色相の昇華性染料層を設けることができる。本発明の両面転写方法(1ロールタイプ) 次に、本発明の熱転写シートを使用した本発明の両面転
写方法について説明する。
【0106】最初に図1に示される熱転写シート11を
使用しての両面転写方法を説明する。この場合、まず、
被転写体の表面と熱転写シート11の昇華性染料層13
Yとを重ね合わした状態で、画像データに応じて発熱さ
れたサーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シート1
1側から加熱、加圧してイエロー昇華性染料を被転写体
に移行させて転写する。次いで、熱転写シート11の昇
華性染料層13M,13Cを用いて同様に転写を行い、
Y、M、Cの階調画像を形成する。次に、熱転写シート
の転写性保護積層体14を用いて階調画像を覆うように
被転写体表面の所望の部分に転写性保護積層体14を転
写する。以上で、熱転写シート11の表面転写用領域1
2を用いた転写が完了する。
【0107】その後、被転写体の表裏を反転させるか、
あるいは、熱転写装置を反転させることにより、被転写
体の裏面と熱転写シート11の熱溶融性インキ層17と
を重ね合わせる。この状態で、所定のデータに応じて発
熱されたサーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シー
ト11側から加熱、加圧して熱溶融性インキ層17を被
転写体の裏面に転写して文字、記号等の単調画像を形成
する。以上で、熱転写シート11の裏面転写用領域16
を用いた転写が完了する。この後、次の被転写体に対し
て、熱転写シート11の次の1組の表面転写用領域12
と裏面転写用領域16を用いて両面転写を行うことがで
きる。
【0108】次に、図2に示される熱転写シート21を
使用した両面転写方法を説明する。まず、被転写体の表
面と熱転写シート21とを重ね合わした状態で、上述の
熱転写シート11を使用した場合と同様に昇華性染料層
23Y、23M、23Cを使用してY、M、Cの階調画
像を形成する。次に、熱転写シートの転写性保護積層体
24を用いて階調画像を覆うように被転写体表面の所望
の部分に転写性保護積層体24を転写する。以上で、熱
転写シート21の表面転写用領域22を用いた転写が完
了する。
【0109】その後、被転写体の表裏を反転させるか、
あるいは、熱転写装置を反転させることにより、被転写
体の裏面と熱転写シート21の熱溶融性インキ層27と
を重ね合わせる。この状態で、所定のデータに応じて発
熱されたサーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シー
ト21側から加熱、加圧して熱溶融性インキ層27を被
転写体の裏面に転写して文字、記号等の単調画像を形成
する。次いで、熱転写シートの転写性保護積層体28を
用いて上記の単調画像を覆うように被転写体裏面の所望
の部分に転写性保護積層体28を転写する。以上で、熱
転写シート21の裏面転写用領域26を用いた転写が完
了する。この後、次の被転写体に対して、熱転写シート
21の次の1組の表面転写用領域22と裏面転写用領域
26を用いて両面転写を行うことができる。
【0110】次に、図3に示される熱転写シート31を
使用した両面転写方法を説明する。まず、被転写体の表
面と熱転写シート31とを重ね合わした状態で、上述の
熱転写シート11を使用した場合と同様に昇華性染料層
33Y、33M、33Cを使用してY、M、Cの階調画
像を形成する。次に、熱転写シート31の熱溶融性イン
キ層34を被転写体表面に重ね、所定のデータに応じて
発熱されたサーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シ
ート31側から加熱、加圧して熱溶融性インキ層34を
被転写体の表面に転写して文字、記号等の単調画像を形
成する。次いで、熱転写シートの転写性保護積層体35
を用いて少なくとも階調画像を覆うように被転写体表面
の所望の部分に転写性保護積層体35を転写する。以上
で、熱転写シート31の表面転写用領域32を用いた転
写が完了する。
【0111】その後、被転写体の表裏を反転させるか、
あるいは、熱転写装置を反転させることにより、被転写
体の裏面と熱転写シート31の熱溶融性インキ層37と
を重ね合わせる。この状態で、所定のデータに応じて発
熱されたサーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シー
ト31側から加熱、加圧して熱溶融性インキ層37を被
転写体の裏面に転写して文字、記号等の単調画像を形成
する。以上で、熱転写シート31の裏面転写用領域36
を用いた転写が完了する。この後、次の被転写体に対し
て、熱転写シート31の次の1組の表面転写用領域32
と裏面転写用領域36を用いて両面転写を行うことがで
きる。
【0112】次に、図4に示される熱転写シート41を
使用した両面転写方法を説明する。まず、被転写体の表
面と熱転写シート41とを重ね合わした状態で、上述の
熱転写シート11を使用した場合と同様に昇華性染料層
43Y、43M、43Cを使用してY、M、Cの階調画
像を形成する。次に、熱転写シート41の熱溶融性イン
キ層44を被転写体表面に重ね、所定のデータに応じて
発熱されたサーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シ
ート41側から加熱、加圧して熱溶融性インキ層44を
被転写体の表面に転写して文字、記号等の単調画像を形
成する。次いで、熱転写シートの転写性保護積層体45
を用いて少なくとも階調画像を覆うように被転写体表面
の所望の部分に転写性保護積層体45を転写する。以上
で、熱転写シート41の表面転写用領域42を用いた転
写が完了する。
【0113】その後、被転写体の表裏を反転させるか、
あるいは、熱転写装置を反転させることにより、被転写
体の裏面と熱転写シート41の熱溶融性インキ層47と
を重ね合わせる。この状態で、所定のデータに応じて発
熱されたサーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シー
ト41側から加熱、加圧して熱溶融性インキ層47を被
転写体の裏面に転写して文字、記号等の単調画像を形成
する。次いで、熱転写シートの転写性保護積層体48を
用いて上記の単調画像を覆うように被転写体裏面の所望
の部分に転写性保護積層体48を転写する。以上で、熱
転写シート41の裏面転写用領域46を用いた転写が完
了する。この後、次の被転写体に対して、熱転写シート
41の次の1組の表面転写用領域42と裏面転写用領域
46を用いて両面転写を行うことができる。
【0114】上述の熱転写シート11,21,31,4
1を用いたいずれの両面転写方法も、表面転写用領域に
よる被転写体の表面への転写、および、裏面転写用領域
による被転写体の裏面への転写において、不使用領域が
発生することなく熱転写シートが使用されるため、両面
転写の効率が極めて高いものである。
【0115】尚、上述の両面転写方法は、いずれも表面
転写用領域を用いた被転写体表面への転写を先に行うも
のであるが、裏面転写用領域を用いた被転写体裏面への
転写を先に行ってもよいことは勿論である。本発明の両面転写方法(2ロールタイプ) 上述の両面転写方法は、いずれも1つの熱転写シートを
用いたものであるが、次に、2つの熱転写シートを用い
た本発明の両面転写方法について説明する。
【0116】図8は本発明の両面転写方法に使用する熱
転写シートを示す平面図である。図8(A)に示される
第1の熱転写シート51は、イエロー、マゼンタ、シア
ンの各色相からなる昇華性染料を含有する昇華性染料層
53(53Y、53M、53C)と熱溶融性インキ層5
4とを面順次に基材シート上に備えたものである。そし
て、上記の熱溶融性インキ層54の面積は昇華性染料層
53の各色の面積の2倍であり、熱溶融性インキ層54
の前半部分(昇華性染料層53側の半分)54aは、被
転写体の表面への転写用であり、後半部分54bは、被
転写体の裏面への転写用である。すなわち、第1の熱転
写シート51は、昇華性染料層53と熱溶融性インキ層
54の前半部分54aにより表面転写用領域52が構成
され、熱溶融性インキ層54の後半部分54bにより裏
面転写用領域56が構成される。上記の昇華性染料層5
3および熱溶融性インキ層54は、いずれも上述の本発
明の熱転写シートを構成する昇華性染料層および熱溶融
性インキ層と同様のものとすることができる。
【0117】一方、図8(B)に示される第2の熱転写
シート58は、転写性保護積層体59を基材シート上に
備えたものである。この転写性保護積層体59は、上述
の本発明の熱転写シートを構成する転写性保護積層体と
同様のものとすることができる。
【0118】上述の第1の熱転写シート51および第2
の熱転写シート58を用いた本発明の両面転写方法は、
まず、被転写体を第1の熱転写シートがセットされてい
る熱転写装置に供給し、被転写体の表面と第1の熱転写
シート51の昇華性染料層53Yとを重ね合わした状態
で、画像データに応じて発熱されたサーマルヘッド等の
加熱手段により第1の熱転写シート51側から加熱、加
圧してイエロー昇華性染料を被転写体に移行させて転写
する。次いで、第1の熱転写シート51の昇華性染料層
53M,53Cを用いて同様に転写を行い、Y、M、C
の階調画像を形成する。その後、第1の熱転写シート5
1の熱溶融性インキ層54の前半部分54aを被転写体
表面に重ね、所定のデータに応じて発熱されたサーマル
ヘッド等の加熱手段により第1の熱転写シート51側か
ら加熱、加圧して熱溶融性インキ層54aを被転写体の
表面に転写して文字、記号等の単調画像を形成する。以
上で、第1の熱転写シート51の表面転写用領域52を
用いた転写が完了する。
【0119】その後、この被転写体を第2の熱転写シー
トがセットされている熱転写装置に供給し、被転写体の
表面と第2の熱転写シート58の転写性保護積層体59
とを重ね合わした状態で、少なくとも階調画像を覆うよ
うに被転写体表面の所望の部分に転写性保護積層体58
を転写する。
【0120】その後、被転写体の表裏を反転させるか、
あるいは、第1の熱転写シートがセットされている熱転
写装置を反転させた後、被転写体を第1の熱転写シート
がセットされている熱転写装置に再度供給し、被転写体
の裏面と第1の熱転写シート51の熱溶融性インキ層5
4の後半部分54bとを重ね合わせる。この状態で、所
定のデータに応じて発熱されたサーマルヘッド等の加熱
手段により第1の熱転写シート51側から加熱、加圧し
て熱溶融性インキ層54bを被転写体の裏面に転写して
文字、記号等の単調画像を形成する。以上で、第1の熱
転写シート51の裏面転写用領域56を用いた転写が完
了する。尚、第1の熱転写シート51を用いた被転写体
裏面への転写を完了した後、再度第2の熱転写シートが
セットされている熱転写装置に被転写体を供給し、単調
画像を覆うように被転写体裏面の所望の部分に転写性保
護積層体58を転写することもできる。
【0121】上述の第1の熱転写シート51と第2の熱
転写シート58の組み合わせを用いた両面転写方法は、
被転写体の表面への転写、および、被転写体の裏面への
転写において、不使用領域が発生することなく熱転写シ
ートが使用されるため、両面転写の効率が極めて高いも
のである。
【0122】次に、2つの熱転写シートを用いた本発明
の両面転写方法の他の例について説明する。
【0123】図9は本発明の両面転写方法に使用する熱
転写シートを示す平面図である。図9(A)に示される
第1の熱転写シート61は、イエロー、マゼンタ、シア
ンの各色相からなる昇華性染料を含有する昇華性染料層
63(63Y、63M、63C)と熱溶融性インキ層6
4と、転写性保護積層体65とを面順次に基材シート上
に備えたものである。上記の昇華性染料層63、熱溶融
性インキ層64および転写性保護積層体65は、いずれ
も上述の本発明の熱転写シートを構成する昇華性染料
層、熱溶融性インキ層および転写性保護積層体と同様の
ものとすることができ、あるいは、従来から使用されて
いる同じような構成の熱転写シートをそのまま第1の熱
転写シート61として使用することができる。
【0124】一方、図9(B)に示される第2の熱転写
シート68は、熱溶融性インキ層69を基材シート上に
備えたものである。この熱溶融性インキ層69は、上述
の本発明の熱転写シートを構成する熱溶融性インキ層と
同様のものとすることができる。
【0125】上述の第1の熱転写シート61および第2
の熱転写シート68を用いた本発明の両面転写方法は、
まず、被転写体を第1の熱転写シートがセットされてい
る熱転写装置に供給し、被転写体の表面と第1の熱転写
シート61の昇華性染料層63Yとを重ね合わした状態
で、画像データに応じて発熱されたサーマルヘッド等の
加熱手段により第1の熱転写シート61側から加熱、加
圧してイエロー昇華性染料を被転写体に移行させて転写
する。次いで、第1の熱転写シート61の昇華性染料層
63M,63Cを用いて同様に転写を行い、Y、M、C
の階調画像を形成する。その後、第1の熱転写シート6
1の熱溶融性インキ層64を被転写体表面に重ね、所定
のデータに応じて発熱されたサーマルヘッド等の加熱手
段により第1の熱転写シート61側から加熱、加圧して
熱溶融性インキ層64を被転写体の表面に転写して文
字、記号等の単調画像を形成する。さらに、被転写体の
表面と第1の熱転写シート61の転写性保護積層体65
とを重ね合わした状態で、少なくとも階調画像を覆うよ
うに被転写体表面の所望の部分に転写性保護積層体65
を転写する。以上で、第1の熱転写シート61を用いた
転写が完了する。
【0126】その後、被転写体の表裏を反転させるか、
あるいは、第2の熱転写シート68がセットされている
熱転写装置を予め第1の熱転写シート61がセットされ
ている熱転写装置に対して反転させておき、被転写体を
第2の熱転写シート68がセットされている熱転写装置
に供給し、被転写体の裏面と第2の熱転写シート68の
熱溶融性インキ層69とを重ね合わせる。この状態で、
所定のデータに応じて発熱されたサーマルヘッド等の加
熱手段により熱転写シート68側から加熱、加圧して熱
溶融性インキ層69を被転写体の裏面に転写して文字、
記号等の単調画像を形成する。以上で、第2の熱転写シ
ート68を用いた転写が完了する。
【0127】上述の第1の熱転写シート61と第2の熱
転写シート68の組み合わせを用いた両面転写方法も、
被転写体の表面への転写、および、被転写体の裏面への
転写において、不使用領域が発生することなく熱転写シ
ートが使用されるため、両面転写の効率が極めて高いも
のである。
【0128】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば熱
転写シートは、基材シートの一方の面に1色以上の昇華
性染料層を少なくとも有する表面転写用領域と1色以上
の熱溶融性インキ層を少なくとも有する裏面転写用領域
とを面順次に備え、この熱転写シートの表面転写用領域
を用いて被転写体の表面に転写を行い、裏面転写用領域
を用いて被転写体の裏面に転写を行うので、熱転写シー
トに不使用領域を生じることがなく両面転写を行うこと
ができ、両面転写の効率が大幅に向上してランニングコ
ストの低減が可能となる。
【0129】また、表面転写用と裏面転写用に2倍の面
積の熱溶融性インキ層を設けた第1の熱転写シートと転
写性保護積層体を備えた第2の熱転写シートとを用い、
あるいは、表面転写用の第1の熱転写シートと裏面転写
用の第2の熱転写シートとを用い、別々のサーマルヘッ
ドにより被転写体の表裏に転写を行うことによって、熱
転写シートに不使用領域を生じることがなく両面転写を
行うことができ、両面転写の効率が大幅に向上してラン
ニングコストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写シートの一例を示す平面図であ
る。
【図2】本発明の熱転写シートの他の例を示す平面図で
ある。
【図3】本発明の熱転写シートの他の例を示す平面図で
ある。
【図4】本発明の熱転写シートの他の例を示す平面図で
ある。
【図5】図1に示した熱転写シートの構成の一例を示す
概略断面図である。
【図6】図2に示した熱転写シートの構成の一例を示す
概略断面図である。
【図7】図3に示した熱転写シートの構成の一例を示す
概略断面図である。
【図8】本発明の両面転写方法に使用する熱転写シート
を示す平面図である。
【図9】本発明の両面転写方法に使用する熱転写シート
を示す平面図である。
【図10】従来の両面転写方法に使用されている熱転写
シートを示す平面図である。
【符号の説明】
11,21,31,41…熱転写シート 12,22,32,42…表面転写用領域 13,23,33,43…昇華性染料層 14,24,28,35,45,48…転写性保護積層
体 16,26,36,46…裏面転写用領域 17,27,34,37,44,47…熱溶融性インキ
層 14a…保護層 14b…接着層 24a,28a…保護層 24b,28b…プライマー層 24c,28c…紫外線吸収層 24d,28d…接着層 35a…保護層 35b…紫外線吸収層 35c…接着層 17a,27a,34a,37a…剥離OP層 17b,27b,34b,37b…着色インキ層 51,61…第1の熱転写シート 58,68…第2の熱転写シート

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被転写体の両面に熱転写するための熱転
    写シートにおいて、 基材シートの一方の面に、1色以上の昇華性染料層を少
    なくとも有する表面転写用領域と、1色以上の熱溶融性
    インキ層を少なくとも有する裏面転写用領域とを面順次
    に備えることを特徴とする熱転写シート。
  2. 【請求項2】 前記表面転写用領域は、前記昇華性染料
    層および転写性保護積層体を有することを特徴とする請
    求項1に記載の熱転写シート。
  3. 【請求項3】 前記裏面転写用領域は、前記熱溶融性イ
    ンキ層および転写性保護積層体を有することを特徴とす
    る請求項2に記載の熱転写シート。
  4. 【請求項4】 前記表面転写用領域は、前記昇華性染料
    層、熱溶融性インキ層および転写性保護積層体を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱転写シート。
  5. 【請求項5】 前記裏面転写用領域は、前記熱溶融性イ
    ンキ層および転写性保護積層体を有することを特徴とす
    る請求項4に記載の熱転写シート。
  6. 【請求項6】 前記昇華性染料層は、イエロー、マゼン
    タ、シアンの3色の昇華性染料層が配列されていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の
    熱転写シート。
  7. 【請求項7】 前記熱溶融性インキ層は黒色の熱溶融性
    インキ層からなることを特徴とする請求項1乃至請求項
    6のいずれかに記載の熱転写シート。
  8. 【請求項8】 前記転写性保護積層体は、前記基材シー
    ト側から保護層と接着層がこの順に積層されたものであ
    り、前記保護層はアクリル樹脂、ワックス、塩化ビニル
    −酢酸ビニル共重合体およびポリエステル樹脂との混合
    物を主成分とすることを特徴とする請求項2乃至請求項
    7のいずれかに記載の熱転写シート。
  9. 【請求項9】 前記転写性保護積層体は、前記基材シー
    ト側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層され
    たものであり、前記保護層は電離放射線硬化樹脂を主成
    分とすることを特徴とする請求項2乃至請求項7のいず
    れかに記載の熱転写シート。
  10. 【請求項10】 前記転写性保護積層体は、前記基材シ
    ート側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層さ
    れたものであり、前記保護層はポリメチルメタクリレー
    トとワックスとの混合物を主成分とすることを特徴とす
    る請求項2乃至請求項7のいずれかに記載の熱転写シー
    ト。
  11. 【請求項11】 前記転写性保護積層体は、前記基材シ
    ート側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層さ
    れたものであり、前記保護層は水溶性樹脂と溶剤不溶性
    の粒子を主成分とすることを特徴とする請求項2乃至請
    求項7のいずれかに記載の熱転写シート。
  12. 【請求項12】 前記転写性保護積層体は、前記基材シ
    ート側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層さ
    れたものであり、前記保護層と前記接着層との層間に紫
    外線吸収ポリマーからなる紫外線吸収層を備えることを
    特徴とする請求項2乃至請求項11のいずれかに記載の
    熱転写シート。
  13. 【請求項13】 前記転写性保護積層体は、前記基材シ
    ート側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層さ
    れたものであり、前記接着層は塩化ビニル−酢酸ビニル
    共重合体樹脂および/または紫外線吸収ポリマーを主成
    分とすることを特徴とする請求項2乃至請求項11のい
    ずれかに記載の熱転写シート。
  14. 【請求項14】 被転写体と熱転写シートとを重ね、前
    記熱転写シートの基材シート側から加熱・加圧して被転
    写体の両面に転写する両面転写方法において、 被転写体の表面が請求項1乃至請求項13のいずれかに
    記載の熱転写シートと重なるようにして前記熱転写シー
    トの表面転写用領域を用いて転写を行い、その後、前記
    被転写体の裏面が前記熱転写シートと重なるようにして
    前記熱転写シートの裏面転写用領域を用いて転写を行う
    ことを特徴とする両面転写方法。
  15. 【請求項15】 被転写体と熱転写シートとを重ね、前
    記熱転写シートの基材シート側から加熱・加圧して被転
    写体の両面に転写する両面転写方法において、 被転写体の裏面が請求項1乃至請求項13のいずれかに
    記載の熱転写シートと重なるようにして前記熱転写シー
    トの裏面転写用領域を用いて転写を行い、その後、前記
    被転写体の表面が前記熱転写シートと重なるようにして
    前記熱転写シートの表面転写用領域を用いて転写を行う
    ことを特徴とする両面転写方法。
  16. 【請求項16】 被転写体と熱転写シートとを重ね、前
    記熱転写シートの基材シート側から加熱・加圧して被転
    写体の両面に転写する両面転写方法において、 基材シートの一方の面に1色以上の昇華性染料層と1色
    以上の熱溶融性インキ層とを面順次に備え、前記熱溶融
    性インキ層の1色分の面積は前記昇華性染料層の1色分
    の面積の2倍であるような第1の熱転写シートに、被転
    写体の表面が重なるようにして前記熱転写シートの昇華
    性染料層の全域と熱溶融性インキ層の半分の領域を用い
    て転写を行い、その後、基材シートの一方の面に転写性
    保護積層体を備える第2の熱転写シートに、前記被転写
    体の表面が重なるようにして転写を行い、次いで、前記
    被転写体の裏面が前記第1の熱転写シートと重なるよう
    にして前記第1の熱転写シートの熱溶融性インキ層の残
    りの半分の領域を用いて転写を行うことを特徴とする両
    面転写方法。
  17. 【請求項17】 被転写体と熱転写シートとを重ね、前
    記熱転写シートの基材シート側から加熱・加圧して被転
    写体の両面に転写する両面転写方法において、 基材シートの一方の面に1色以上の昇華性染料層と1色
    以上の熱溶融性インキ層と転写性保護積層体とを面順次
    に備える第1の熱転写シートに、被転写体の表面が重な
    るようにして前記熱転写シートの昇華性染料層、熱溶融
    性インキ層および転写性保護積層体を用いて転写を行
    い、その後、基材シートの一方の面に1色以上の熱溶融
    性インキ層を備える第2の熱転写シートに、前記被転写
    体の裏面が重なるようにして前記第2の熱転写シートの
    熱溶融性インキ層を用いて転写を行うことを特徴とする
    両面転写方法。
  18. 【請求項18】 前記昇華性染料層は、イエロー、マゼ
    ンタ、シアンの3色の昇華性染料層が配列されているこ
    とを特徴とする請求項16または請求項17に記載の両
    面転写方法。
  19. 【請求項19】 前記熱溶融性インキ層は黒色の熱溶融
    性インキ層からなることを特徴とする請求項16乃至請
    求項18のいずれかに記載の両面転写方法。
  20. 【請求項20】 前記転写性保護積層体は、前記基材シ
    ート側から保護層と接着層がこの順に積層されたもので
    あり、前記保護層はアクリル樹脂、ワックス、塩化ビニ
    ル−酢酸ビニル共重合体およびポリエステル樹脂との混
    合物を主成分とすることを特徴とする請求項16乃至請
    求項19のいずれかに記載の両面転写方法。
  21. 【請求項21】 前記転写性保護積層体は、前記基材シ
    ート側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層さ
    れたものであり、前記保護層は電離放射線硬化樹脂を主
    成分とすることを特徴とする請求項16乃至請求項19
    のいずれかに記載の両面転写方法。
  22. 【請求項22】 前記転写性保護積層体は、前記基材シ
    ート側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層さ
    れたものであり、前記保護層はポリメチルメタクリレー
    トとワックスとの混合物を主成分とすることを特徴とす
    る請求項16乃至請求項19のいずれかに記載の両面転
    写方法。
  23. 【請求項23】 前記転写性保護積層体は、前記基材シ
    ート側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層さ
    れたものであり、前記保護層は水溶性樹脂と溶剤不溶性
    の粒子を主成分とすることを特徴とする請求項16乃至
    請求項19のいずれかに記載の熱転写シート。
  24. 【請求項24】 前記転写性保護積層体は、前記基材シ
    ート側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層さ
    れたものであり、前記保護層と前記接着層との層間に紫
    外線吸収ポリマーからなる紫外線吸収層を備えることを
    特徴とする請求項16乃至請求項19のいずれかに記載
    の熱転写シート。
  25. 【請求項25】 前記転写性保護積層体は、前記基材シ
    ート側から少なくとも保護層と接着層がこの順に積層さ
    れたものであり、前記接着層は塩化ビニル−酢酸ビニル
    共重合体樹脂および/または紫外線吸収ポリマーを主成
    分とすることを特徴とする請求項16乃至請求項19の
    いずれかに記載の熱転写シート。
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