JPH09199069A - 断面tem観察用試料ホルダー - Google Patents

断面tem観察用試料ホルダー

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JPH09199069A
JPH09199069A JP8027361A JP2736196A JPH09199069A JP H09199069 A JPH09199069 A JP H09199069A JP 8027361 A JP8027361 A JP 8027361A JP 2736196 A JP2736196 A JP 2736196A JP H09199069 A JPH09199069 A JP H09199069A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料ホルダ−を装置取付部と試料作製台とか
ら構成し、切り出した小片試料をこの試料作製台に取り
付けたままFIB装置による加工が行なえ、加工終了後
に装置取付部と試料作製台とを容易に合体させることが
できる試料ホルダーを提供する。 【解決手段】 断面TEM観察に供される試料13を保
持して集束イオンビ−ムにより試料加工を行なう際に用
いる試料作製台11と、TEMに試料を取り付けるため
の装置取付部12と、から成り、該試料作製台と該装置
取付部とを着脱自在に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TEM(透過型電
子顕微鏡)観察用試料ホルダ−に関し、特に観察用試料
を事前に加工する際の試料作製台も兼ねる試料ホルダー
に関する。更に具体的には、本発明は、断面TEM観察
用試料ホルダ−に関するもので、断面試料作製から観察
までを、容易に短時間で行えるようにする技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】LSIの基板や、配線部等の状態を検査
する手法として、被検査対象物の一部を試料として切除
した上で、該試料の所要箇所にFIB(集束イオンビ−
ム)装置などによって加工を加え、この試料を試料ホル
ダーに保持した状態でTEM(透過型電子顕微鏡)によ
って観察することが行われている。従来のTEM用試料
ホルダ−は、試料ホルダ−に試料を取り付けたまま試料
作製ができないため、FIB装置によって予め試料に加
工を施した上で、加工を施した試料をホルダーに取付け
てTEMによる観察に供していた。このため、試料の付
けはずし回数が多く、試料作製が困難で、多くの作業時
間が必要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】断面試料作製技術の1
つとして、FIB(集束イオンビ−ム)装置を用いる方
法が知られている。この方法を簡単に説明すると、まず
試料ホルダ−に装着可能な大きさ、形状となる様に試料
を切り出し、その後、FIB装置で観察部分を所定の厚
さに加工する。そして、この試料の被観察面がTEM
(透過型電子顕微鏡)によって観察され易い方向に試料
を向けた状態でTEM用試料ホルダ−に取り付け、TE
M観察を行なう。即ち、図4(a) は従来のTEM用試料
ホルダ−の構成図であり、このホルダー1は、中央部に
穴2を有し、この穴2内に着脱自在に嵌合する環状のメ
ッシュと呼ばれる金属箔3上に試料4を接着固定する。
この試料はハッチングを付した被観察面がホルダー1の
上面と平行となる向きにセットされる。この従来例に於
ては、試料ホルダ−1に試料4を取り付けたままFIB
装置による加工を行なうことができないので、試料に対
してFIB装置による加工を終了した時点でメッシュ3
に試料4を貼り付け、これを試料ホルダ−1に取り付け
ていた。(b) に示す様に試料を貼り付けた試料ホルダー
1は所定の角度でTEM装置に固定され、試料の被観察
面が矢印で示すTEMからのエレクトロンビームの照射
を受け易いように位置決めされる。しかし、この従来の
試料ホルダーを用いた断面観察においては、試料4が非
常に小さいため(数mm以下)、試料4をFIB装置の
試料台へ取り付け、取り外す作業、更にTEM用試料ホ
ルダ−1へ取り付ける作業の過程において、何度も試料
を着脱しなければならないため作業が困難であり、また
時間も多く要することとなる。
【0004】また、他の従来例として、メッシュに試料
を貼り付けた上で該メッシュをFIB装置の試料台に貼
り付けるタイプがあるが、非常に小さい試料を接着剤を
用いてメッシュに貼り付ける際に、接着剤が回り込んで
観察面に付着する等の不具合が発生し易い為、作業性が
悪かった。また、作製した試料を貼り付けたメッシュを
試料台に固定する場合、メッシュ自体が薄い為、試料台
上に垂直に立てることが難しい。メッシュ自体が傾倒し
ていてもその分試料台を傾けることにより垂長方向(ビ
ームが直交する方向)に位置決めすることは可能である
が、良いTEM試料を作製する為には、FIB装置から
のエッチング用のイオンビームの回り込み等を考慮し、
垂直姿勢から数度傾けてFIB装置によるエッチングを
受け得るようにする必要がある。つまり、この従来例
は、メッシュを用いる為、接着剤を付する位置が試料の
観察部分に回り込み易く、またメッシュ自体が薄いので
傾倒し易く、FIB装置の試料台上に所望の角度で固定
することが難しいという問題があった。
【0005】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、試料ホルダ−を装置取付部と試料作製台とから構成
し、切り出した小片試料をこの試料作製台に取り付けた
ままFIB装置による加工が行なえ、加工終了後に装置
取付部と試料作製台とを容易に合体させることができる
試料ホルダーを提供することを目的としている。これに
より試料を何度も付け外しする必要がなくなり、作業が
容易に短時間で行なえ、試料作製歩留りも向上する。ま
た、試料作製台への試料の取り付けは、そのまま接着剤
などにより行えるため、別部材としてのメッシュを使う
必要がなくなる。従って、薄いメッシュを使う場合の不
具合がなくなる。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為、請
求項1の発明は、断面TEM観察に供される試料を保持
して集束イオンビ−ムにより試料加工を行なう際に用い
る試料作製台と、TEMに試料を取り付けるための装置
取付部と、から成り、該試料作製台と該装置取付部とを
着脱自在に構成したことを特徴とする。請求項2の発明
では、上記ホルダ−は、試料作製台と、装置取付部の少
なくとも2部分以上から構成されていることを特徴とす
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のTEM用試料ホル
ダーについて説明する。図1(a) (b) は本発明の一形態
例の試料ホルダーの構成図、図2(a) (b) 及び(c) は試
料取付け状態説明図、試料加工後の状態説明図、及び試
料を保持した試料作成台と装置取付部とを合体させた状
態図である。本発明のTEM用試料ホルダ−10は、試
料作製台11と装置取付部12とにより構成され、両者
は組立分解自在となっている。図1(a) が本発明のTE
M用試料ホルダ−の組立状態の全体図である。この試料
ホルダ−10は、図1(b) のように試料作製台11と装
置取付部12とに分解することができる。図2(a) に示
す様に、試料13を試料作製台1の端面中央部に接着剤
等によりを取り付け、この状態で図2(b) のように図示
しないFIB装置により試料13を加工する。符号14
はFIB装置による加工後のTEM観察部を示す。
【0008】こうして試料作製が終了した後、図2(c)
のように試料作製台と装置取付部を合体させ、TEM観
察を行なう。TEM観察部14に対しては薄くエッチン
グされた面と直交する方向から、図示しないTEMから
のエレクトロンビームを照射することにより、観察が行
われる。装置取付部12の端縁には、試料作成台11に
取り付けられた試料14を回避する形状の切欠き12a
を形成し、この切欠き内に位置する試料に向けて、矢印
方向からTEMからのエレクトロンビームが照射される
こととなる。試料作製台と装置取付部との合体方法とし
ては、クリップ状のものを用いて固定する、テ−プ類、
接着剤などにより貼り付ける等、任意の方向を用いるこ
とができる。なお、試料作製台11の形状では、平坦な
端面に接着しただけの試料13が、試料作製台11から
脱落することも考えられるが、そのような時には、例え
ば図3のように該端面から試料保持用の突起15を予め
突設しておき、この突起15上に試料を保持しつつ試料
の一端面(非観察面)を接着すればよい。なお、この突
起15は、TEMのビームの透過を妨げない位置、寸
法、形状を有するように設定することは勿論である。図
2(c) に示した状態で合体したホルダー10は、図4
(b) の従来例に示した如き状態でTEMの台座上に固定
されて観察に供される。
【0009】本発明では、従来例の様にメッシュを用い
ないので、接着剤を付する位置が、試料の観察部分の反
対側となり、また試料は厚い試料作製台11に固定され
るので、その後のFIB装置の試料台への垂直固定も容
易となり、加工精度を高めることができる。TEMを用
いた試料の観察方法自体は容易であるが、それに先立つ
試料作製作業が極めて困難であり、本発明により初めて
試料作製作業性と、作製後の試料をホルダーに保持する
作業性を向上したものである。
【0010】
【発明の効果】発明のTEM用試料ホルダ−は、装置取
付部と試料作製台とに分解でき、この試料作製台に試料
を取り付けたままでFIB装置による加工が行えるた
め、何度も試料を付けはずしする必要がなくなり、作業
が容易に短時間で行なえ、試料作製歩留りも向上する。
また、試料作製台への試料の取り付けは、そのまま接着
剤などにより行なえるため、従来用いていたメッシュを
使う必要がなくなり、作業性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) (b) は本発明の一形態例の試料ホルダーの
構成図。
【図2】(a) (b) 及び(c) は試料取付け状態説明図、試
料加工後の状態説明図、及び試料を保持した試料作成台
と装置取付部とを合体させた状態図。
【図3】試料作製台の他の例を示す図。
【図4】(a) 及び(b) は従来例の説明図。
【符号の説明】
10 TEM用試料ホルダ−、11 試料作製台、12
装置取付部、13 試料、14 TEM観察部、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面TEM観察に供される試料を保持し
    て集束イオンビ−ムにより試料加工を行なう際に用いる
    試料作製台と、TEMに試料を取り付けるための装置取
    付部と、から成り、該試料作製台と該装置取付部とを着
    脱自在に構成したことを特徴とする断面TEM観察用試
    料ホルダ−。
  2. 【請求項2】 上記ホルダ−は、試料作製台と、装置取
    付部の少なくとも2部分以上から構成されていることを
    特徴とする請求項1記載の断面TEM観察用試料ホルダ
    −。
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