JPH09195362A - 温水洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温水洗浄装置において、ＶＢの配置に関する
高さ方向の制約を解消し、便器洗浄ノズル等とＶＢとの
一体化を図り、製品のコンパクト化を進めることを課題
とする。 【解決手段】 開閉手段１１、ＶＢ１２、便器洗浄ノズ
ル１３、温水タンク１４、噴出ノズル１５によって構成
され、ＶＢ１２の開放口２０の位置ａは、噴出口１８の
位置ｂよりも高位とし、温水タンク上面位置ｄ又は温水
タンク下流配管の最高位置ｅよりも低位に配置する。ま
た、温水タンク下流配管の一部ｃ位置は、ＶＢ開放口位
置ａよりも低位に配置する。更に、便器洗浄ノズル開放
口２２は最下位に配置し、便器洗浄ノズル１３から温水
タンク入口部１６へ至る配管途中に逆流防止弁２１を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、温水洗浄装置に係
り、特に大気開放部の配置を改良した温水洗浄装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】通常、温水洗浄装置は、洗浄停止時に一
時配管と遮断するために、バキュームブレーカー（以下
ＶＢという）等の大気開放口を設け、大気開放状態にな
り、配管内に大気導入する装置を組み込むことが義務付
けられている。

【０００３】更に、大気開放部は、人体局部又は便器内
部へ噴出する噴出口と一時配管の途中配管に配置され
る。

【０００４】従来の温水洗浄装置を図３を基に説明する
と、器具本体１内に、通路開閉手段２により導かれ貯水
される温水タンク３と、この温水タンク３の出口部５に
接続された噴出ノズル４と、温水タンク３の入口側に設
けられたＶＢ７並びに便器洗浄ノズル８とから構成され
ており、ＶＢ７は閉止体７ａにより大気開放口７ｂを開
閉して水流の制御を行なっている。

【０００５】このように、従来の温水洗浄装置は、温水
タンク３の上流側に通路開閉手段２を設け、温水タンク
３の上部にＶＢ７を配置したもの、あるいは通路開閉手
段２から温水タンク３上流側の間にＶＢ７を配置したも
のがあった。

【０００６】そして、温水タンク３上部にＶＢ７を配置
したものは、温水タンク３上部にＶＢ７の設置位置が制
約されるとともに、温水タンク３上流側に便器洗浄ノズ
ル８を設ける場合、更に温水タンク３の上流側に温水タ
ンク３上面位置間で配管を立ち上げてＶＢ７を設ける必
要があった。

【０００７】また、通路開閉手段２から温水タンク３上
流側の間にＶＢ７を配置したものは、温水タンク３下流
側通路が空気で置換された場合、ＶＢ７の大気開放口７
ｂから温水タンク３内の貯水が逆流するため、温水タン
ク３上流側に温水タンク３上面位置まで配管を立ち上げ
てＶＢ７を設ける必要があった。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来の温
水洗浄装置は、ＶＢ７の設置位置が特に高さ方向で制約
があり、この制約によりＶＢ７と便器洗浄ノズル８とを
一体化することができず、製品のコンパクト化を図る上
で大きな障害となっていた。

【０００９】また、ＶＢ７が複数個必要である場合な
ど、本体１内の配管が繁雑になるなどの問題点が指摘さ
れていた。

【００１０】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、ＶＢ７の高さ方向の制約を解消し、ＶＢ７
と便器洗浄ノズル８とを一体化し、配管をシンプルにま
とめ、洗浄装置全体をコンパクト化することを可能にし
た温水洗浄装置を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る温水洗浄装置は、出口部の高さが入口
部の高さより高い位置に設定された温水タンクと、温水
タンク下流側に設けた噴出ノズルと、温水タンク上流側
に設けた通路開閉手段とを備えた温水洗浄装置におい
て、前記通路開閉手段と温水タンクとの間に、洗浄停止
中、大気開放状態になるＶＢを配置し、このＶＢの大気
開放部の開放口を本体収納状態での噴出ノズルの噴出口
の最高位置よりも高い位置に配置するとともに、温水タ
ンク上面又は温水タンク下流の配管の最高位置よりも低
い位置に配置したことを特徴とする。

【００１２】また、本発明に係る温水洗浄装置は、温水
タンク出口部から噴出ノズルに至る通路の一部をＶＢの
大気開放部の開放口よりも低い位置に配置したことを特
徴とする。

【００１３】更に、本発明に係る温水洗浄装置は、通路
開閉手段と温水タンクとの間に、洗浄停止中は、大気開
放状態になる便器洗浄ノズルを配置し、この便器洗浄ノ
ズルの大気開放部分から温水タンク入口に至る通路に逆
流防止弁を設け、大気開放部の開放口を噴出ノズルの噴
出口の最高位置よりも低い位置に配置したことを特徴と
する。

【００１４】以上の構成から明らかなように、本発明に
よれば、大気開放部の開放口を噴出ノズルの噴出口より
も高い位置に配置したことによって、開放口は噴出口よ
りも高位であるので、洗浄停止時、開放口と噴出口のヘ
ッド差によって、噴出口から配管内の残水が排水され、
排水が進むことによって、開放口からの大気導入が進
み、開放口から温水タンク入口へ至る配管内と噴出口の
ヘッド差が零、即ち配管内の水位が噴出口と同一位置に
なり、排水が停止し、この状態が自然に発生することに
よって、温水タンクの貯水の逆流を防止する。

【００１５】万一、開放口からの大気導入が不可能にな
り、噴出口から大気導入された場合、温水タンク出口側
の配管の一部を開放口よりも低位に配置したことが有効
になる。

【００１６】噴出口から大気導入された場合、配管内の
残水が開放口から排水され、排水が進むことによって噴
出口からの大気導入が進むが、途中配管が開放口よりも
低位であるので、配管内の水位が開放口と同一位置にな
り、排水が停止し、この状態になることによって、温水
タンクの貯水の逆流を防止する。

【００１７】一方、便器洗浄ノズルのように、噴出口よ
りも低位に開放口を有する部品は、温水タンク入口に至
る通路に逆流防止弁を設けることによって、洗浄停止時
は閉状態とし、前記噴出口からの大気導入があった場
合、開放口からの排水を防止する。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る温水洗浄装置
の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。

【００１９】尚、図１は便器洗浄ノズルつきの温水洗浄
装置の概略構成を示すもので、図２は便器洗浄ノズルを
廃止した温水洗浄装置の概略構成を示す説明図である。

【００２０】まず、図１において、本発明に係る便器洗
浄ノズル付の温水洗浄装置は、器具本体１０の入口から
順に設置される開閉手段１１，ＶＢ１２，便器洗浄ノズ
ル１３，温水タンク１４，噴出ノズル１５により大略構
成されている。

【００２１】更に詳しくは、温水タンク１４の入口部１
６は、出口部１７よりも低い位置に設定されており、噴
出ノズル１５の先端には噴出口１８が設けられていると
ともに、ＶＢ１２は閉止体１９と開放口２０により構成
され、水圧が加わることによって、閉止体１９が開放口
２０に押し付けられ、開放口２０が閉状態になる。

【００２２】そして、洗浄停止中は、閉止体１９が自重
によって落下し、開放口２０が開状態になり、通路内に
大気を導入することになる。

【００２３】尚、便器洗浄ノズル１３は逆流防止弁２１
と開放口２２から構成され、ＶＢ１２から分岐される。

【００２４】これによって、開閉手段１１から便器洗浄
ノズル１３に至る通路、開閉手段１１から噴出ノズル１
５に至る通路について、ＶＢ１２を必ず経由することに
なり、温水洗浄装置における義務づけを満足することに
なる。

【００２５】次いで、上記各部品と配管の高さ関係につ
いて説明すると、ＶＢ１２の開放口２０の位置ａは、噴
出ノズル１５の噴出口１８の収納状態での位置ｂよりも
高位とし、温水タンク１４上面の位置ｄ又は温水タンク
１４下流配管の最高位置ｅよりも低位に配置される。

【００２６】また、温水タンク１４下流の配管の一部ｃ
位置は、ＶＢ１２開放口２０位置ａよりも低位である。

【００２７】更に、便器洗浄ノズル開放口２２は最下位
に配置する。

【００２８】従って、洗浄中は、開閉手段１１が開き、
ＶＢ１２の閉止体１９が水圧によって押し上げられ、Ｖ
Ｂ１２から便器洗浄ノズル１３と温水タンクの入口部１
６へ分岐され、一方の便器洗浄ノズル１３へ通水される
と逆流防止弁２１が開き、開放口２２から本体外へ排水
されるとともに、一方の温水タンク入口部１６へ通水さ
れ温水タンク１４内に貯水され、貯水が完了すると噴出
ノズル１５に導かれ、噴出口１８から本体外へ動き、人
体局部に向かって排水される。

【００２９】そして、洗浄停止時は、開閉手段１１が閉
じて、給水源からの通水を遮断するため、噴出口１８か
らの排水が停止するとともに、逆流防止弁２１が閉じて
開放口２２からの排水が停止し、ＶＢ１２では、閉止体
１９が自重で落下し、開放口２０が開き、大気導入さ
れ、開放口２０から導入された空気は、ＶＢ１２から温
水タンク入口部１６までの通路に導入され、開放口位置
ａと噴出口位置ｂとの関係から、噴出口１８から配管の
残水が排水される。

【００３０】そして、排水が進むことによって開放口２
０からの大気導入が進み、開放口２０から温水タンク入
口部１６への配管内の水位が噴出口位置ｂと同一になり
排水が停止し、この状態が自然発生することによって、
温水タンク１４内の貯水の開放口２０への逆流を防止す
る。

【００３１】万一、開放口２０からの大気導入が不可能
になり、噴出口１８から大気導入され、空気が噴出ノズ
ル１５内で開放口位置ａよりも高位になった場合、配管
の残水が開放口２０から排水され、排水が進むことによ
って噴出口１８からの大気導入が進むが、開放口位置ａ
が温水タンク下流の配管位置ｃよりも高位であるため、
温水タンク下流の配管の水位が開放口位置ａと同一にな
り、排水が停止し、この状態が自然発生することによっ
て、温水タンク１４内の貯水の開放口２０への逆流を防
止する。

【００３２】図２は便器洗浄ノズル１１を廃止した温水
洗浄装置の概略構成を示すもので、基本構成は上述実施
形態と同一なので、同一番号を付し、その詳細な説明は
省略するが、この温水洗浄装置においても、ＶＢ１２の
開放口２０の位置ａは、噴出ノズル１５の噴出口１８の
収納状態での位置ｂよりも高位とし、かつ温水タンク１
４上面の位置ｄ又は温水タンク下流の配管の最高位置ｅ
よりも低位に配置されているとともに、温水タンク下流
の配管の一部ｃ位置は、ＶＢ１２開放口位置ａよりも低
位である。

【００３３】従って、この図２に示す温水洗浄装置にお
いても、温水タンク１４内の貯水の開放口２０への逆流
を確実に防止できる。

【００３４】

【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る温水洗
浄装置は、ＶＢの配置位置を本体内で比較的低位置に設
定することが可能であり、温水タンクの貯水が開放口へ
逆流することを確実に防止できるとともに、便器洗浄ノ
ズルとＶＢを一体化して配置することが可能となり、製
品全体のコンパクト化を可能にするなどの効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る温水洗浄装置の一実施形態を示す
概要図。

【図２】本発明に係る温水洗浄装置の別の実施形態を示
す概要図。

【図３】従来の温水洗浄装置の該略図。

【符号の説明】

１０ 器具本体 １１ 開閉手段 １２ ＶＢ １３ 便器洗浄ノズル １４ 温水タンク １５ 噴出ノズル １６ 入口部 １７ 出口部 １８ 噴出口 １９ 閉止体 ２０ 開放口 ２１ 逆流防止弁 ２２ 開放口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 出口部の高さが入口部の高さより高い位
   置に設定された温水タンクと、温水タンク下流側に設け
   た噴出ノズルと、温水タンク上流側に設けた通路開閉手
   段とを備えた温水洗浄装置において、 前記通路開閉手段と温水タンクとの間に、洗浄停止中、
   大気開放状態になるバキュームブレーカーを配置し、こ
   のバキュームブレーカーの大気開放部の開放口を本体収
   納状態での噴出ノズルの噴出口の最高位置よりも高い位
   置に配置するとともに、温水タンク上面又は温水タンク
   下流の配管の最高位置よりも低い位置に配置したことを
   特徴とする温水洗浄装置。
2. 【請求項２】 温水タンク出口部から噴出ノズルに至る
   通路の一部をバキュームブレーカーの大気開放部の開放
   口よりも低い位置に配置したことを特徴とする請求項１
   記載の温水洗浄装置。
3. 【請求項３】 通路開閉手段と温水タンクとの間に、洗
   浄停止中は、大気開放状態になる便器洗浄ノズルを配置
   し、この便器洗浄ノズルの大気開放部分から温水タンク
   入口部に至る通路に逆流防止弁を設け、大気開放部の開
   放口を噴出ノズルの噴出口の最高位置よりも低い位置に
   配置したことを特徴とする請求項１，２記載の温水洗浄
   装置。