JPH09194670A - アクリルゴム組成物 - Google Patents

アクリルゴム組成物

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JPH09194670A
JPH09194670A JP338596A JP338596A JPH09194670A JP H09194670 A JPH09194670 A JP H09194670A JP 338596 A JP338596 A JP 338596A JP 338596 A JP338596 A JP 338596A JP H09194670 A JPH09194670 A JP H09194670A
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acrylic rubber
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rubber composition
chlorine
parts
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JP338596A
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Ryuichi Furusawa
澤 竜 一 古
Isao Sakka
功 目
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Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
KOKKA KOGYO KK
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Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
KOKKA KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】塩素含有アクリルゴムと、該アクリルゴム
100重量部に対して0.01〜10重量部の量の酸化
マグネシウムとを含有することを特徴とするアクリルゴ
ム組成物。このアクリルゴム組成物から加硫成形された
シール材、特に、自動車のトランスミッションフルード
用オイルシール材またはパワーステアリング用オイルシ
ール材として好適である。 【効果】得られる加硫物は金属に固着しにくく、金属腐
食・変色を引き起こさない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、アクリルゴム組成物に関
し、さらに詳しくは得られる加硫物が金属に固着しにく
く、金属腐食・変色を引き起こさないようなアクリルゴ
ム組成物に関する。
【0002】
【従来技術の問題点】アクリルゴムは、従来より加硫成
形してOリング、パッキンなどの用途に用いられ、また
ジョイントシート形成用配合成分として用いられるなど
種々のシール用途で使用されている。
【0003】このようなアクリルゴムには、架橋基含有
モノマーとして2-クロロビニルエーテル等が用いられ
た塩素系アクリルゴム、クロロ酢酸ビニル等が用いられ
た活性塩素系アクリルゴム、アリルグリシジルエーテル
等が用いられたエポキシ系アクリルゴムなどが挙げられ
る。
【0004】このようなアクリルゴムのうちで、シール
用途には、用いられた架橋基含有モノマーがクロロ酢酸
ビニル等である活性塩素系アクリルゴムが多く使用され
ている。
【0005】しかしながら、このような活性塩素系ある
いは塩素系アクリルゴム(ポリマー)では、ポリマー中
に含まれている塩素原子が架橋反応の際にポリマーから
離脱してくる。このようにポリマーから離脱した塩素原
子は、該アクリルゴムが例えばOリングとして相手金属
と当接して用いられると、相手金属を腐食させ、あるい
はアクリルゴム製Oリングが相手金属と固着して、Oリ
ングの交換を困難にしてしまうという問題点があった。
また、このような活性塩素系あるいは塩素系アクリルゴ
ムを摺動部材として用いると、抵抗が増大し摺動性が低
下するという問題点があった。
【0006】このようなアクリルゴムの相手金属部材へ
の固着を防止する方法としては、従来より種々提案され
ている。例えば、特開平6−184388号公報にも記
載されているように、(i)ゴム中に可塑剤などを比較的
多量に配合し、ゴムから可塑剤をブリードさせることに
より相手金属と直接接触させないようにする方法がある
が、この方法は、経済性には優れるものの可塑剤のブリ
ードによるゴム物性の低下が著しいという問題点があ
り、(ii)ゴムにグラファイト、二硫化モリブデン等の固
体潤滑剤を付着させる方法では、性能が不安定であり、
しかもゴムから固体潤滑剤がとれて油などの内部流体中
に混入する虞があり、また、(iii)ゴム系バインダーお
よび固体潤滑剤などを溶剤に分散させてなる組成物にて
シール材をコーティングする方法では、固着防止効果が
不十分であり、またこのような方法では実施に手間がか
かり効率的でないという問題点がある。
【0007】また、この特開平6−184388号公報
には、架橋性基含有アクリルゴム100重量部当たり2
〜40重量部のトリ(2-エチルヘキシル)フォスフェ
ートを配合してなるアクリルゴム組成物から加硫成形さ
れたシール材が開示されているが、この公報記載のシー
ル材では、充分な固着防止効果は得られていない。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、加硫物が金属
などに固着しにくく、金属腐食・変色を引き起こさない
ような加硫可能なアクリルゴム組成物を提供することを
目的としている。
【0009】
【発明の概要】本発明に係るアクリルゴム組成物は、塩
素含有アクリルゴムと、該アクリルゴム100重量部に
対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5
重量部、さらに好ましくは0.1〜2重量部の量の酸化
マグネシウムとを含有することを特徴としている。
【0010】このようなアクリルゴム組成物は、加硫成
形されてシール材、例えば自動車の(オートマチック)
トランスミッションフルード用のシール材、パワーステ
アリング用オイルのシール材あるいはエンジンオイル用
のシール材として、Oリング、パッキン等の形態で好適
に用いられる。
【0011】本発明に係るアクリルゴム組成物の加硫成
形物は、金属に固着しにくく、金属腐食・変色をほとん
ど引き起こすことがない。
【0012】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るアクリルゴム
組成物について、具体的に説明する。本発明に係るアク
リルゴム組成物には、塩素含有アクリルゴムと、該アク
リルゴム100重量部に対して0.01〜10重量部、
好ましくは0.05〜5重量部、さらに好ましくは0.
1〜2重量部の量の酸化マグネシウム(MgO)とが含
まれている。この酸化マグネシウムの量が増大するほ
ど、該アクリルゴム組成物から加硫成形して得られる成
形体の相手金属への固着は少なくなるが、酸化マグネシ
ウム量が塩素含有アクリルゴム100重量部に対して1
0重量部を超えると、得られる成形体の圧縮永久歪が大
きくなり、また0.01重量部未満の量では、相手金属
等への固着防止効果が充分でない。
【0013】塩素含有アクリルゴム(活性塩素含有アク
リルゴム)としては、アルキルアクリレート単量体約6
0〜99.9重量%、活性ハロゲン含有単量体約10〜
0.1重量%およびこれらの各単量体と共重合可能な少
なくとも一種の他の単量体約30〜0重量%を共重合さ
せて得られるエラストマー状共重合体が用いられる。
【0014】アルキルアクリレート単量体としては、ア
ルキルアクリレート(例:エチルアクリレート、ブチル
アクリレートなど)、アルコキシアルキルアクリレート
(例:メトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルア
クリレートなど)、アルキルチオアルキルアクリレー
ト、シアノアルキルアクリレートなどが挙げられる。
【0015】活性ハロゲン含有単量体としては、次のよ
うなものが例示され、好ましくはビニルクロロアセテー
ト(クロロ酢酸ビニル)が用いられる。 (1)ビニルクロロアセテート(クロロ酢酸ビニル)、
アリルクロロアセテートなど。 (2)グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、アリルグリシジルエステルなどのグリシジル化合
物とモノクロロ酢酸との付加反応生成物。
【0016】また、共重合させ得る他の単量体として
は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリン酸、クロト
ン酸、ビニル酢酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、けい皮酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノ
エチル、マレイン酸モノブチル、スチレン、α-メチル
スチレン、ハロゲン化スチレン、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N-メチロールアクリルアミド、ヒドロキシエチルア
クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロ
キシエチルメタクリレート、酢酸ビニル、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアク
リレート、フルフリルアクリレートなどのモノビニル系
またはモノビニリデン系不飽和化合物の他、ジビニルベ
ンゼン、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、
アルキレングリコールジアクリレート、アルキレングリ
コールジメタクリレート、ポリアルキレングリコールジ
アクリレート、ポリアルキレングリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレートなどの
架橋性ポリエン化合物などが例示される。
【0017】これらの活性塩素含有アクリルゴムは、例
えば特開平2−107658号公報、同2−17314
9号公報などに記載されるように、2,4,6-トリメチルカ
プト-s-トリアジンとジチオカルバミン酸金属塩による
加硫系などによって加硫される。
【0018】このような単量体からなる共重合体のうち
では、例えばエチルアクリレート、ブチルアクリレート
等のアルキルアクリレート(イ)と、メトキシエチルア
クリレート、ブトキシエチルアクリレート等のアルコキ
シアルキルアクリレート(ロ)と、クロロ酢酸ビニル
(ビニルクロロアセテート)等の活性ハロゲン含有単量
体(ハ)との共重合体が好ましく用いられる。
【0019】このような塩素含有アクリルゴムのアクリ
ルゴム組成物中での含有量は、得られる加硫成形体の用
途などにもより一概に決定されないが、例えば、Oリン
グ用アクリルゴム組成物では、該組成物中に、このアク
リルゴムは、通常、30〜95重量%、好ましくは40
〜90重量%、さらに好ましくは40〜70重量%の量
で含まれていることが好ましい。
【0020】本発明のアクリルゴム組成物には、上記ア
クリルゴム以外に、下記のようなゴム材、ゴム薬品、充
填材等が含まれていてもよい。このようなゴム材として
は、ニトリルゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム
(SBR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴ
ム(CR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(I
IR)、エチレン―プロピレンゴム(EPM)、フッ素
ゴム(FPM)、シリコ―ンゴム(Si)、クロロスル
フォン化ポリエチレン(CSM)、エチレン酢ビゴム
(EVA)、塩化ポリエチレン(CPE)、塩化ブチル
ゴム(CIR)、エピクロルヒドリンゴム(ECO)、
ニトリルイソプレンゴム(NIR)、天然ゴム(NR)
などが挙げられる。このようなゴム材は、1種または2
種以上組み合わせて用いることができる。
【0021】このようなゴム材は、アクリルゴム組成物
中に、アクリルゴム100重量部に対して通常、0〜1
00重量部の量で含まれていてもよい。 [ゴム薬品および充填材]ゴム薬品としては、加硫剤、
加硫促進剤、加硫遅延剤、滑剤、老化防止剤、増量剤、
受酸剤、加工助剤、スコーチ防止剤、可塑剤、帯電防止
剤、着色剤などが挙げられる。
【0022】加硫剤としては、具体的には、トリアジ
ン、2,4,6−トリメチルカプトトリアジン等のトリ
アジン系化合物、イソシアネート系化合物の他、硫黄、
酸化亜鉛、ステアリン酸-Na,K等の金属石鹸、過酸
化物、ジニトロソベンゼン等が挙げられる。
【0023】加硫促進剤としては、チアゾール系化合
物、ポリアミン系化合物、スルフェンアミド系化合物、
ジチオカルバメート系化合物(例:ジ-n-ブチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、
ジメチルジチオカルバミン酸第2鉄)、アルデヒドアミ
ン系化合物、グアニジン系化合物、チオ尿素系化合物
(例:ジエチルチオ尿素)、キサンテート系化合物等が
挙げられる。
【0024】加硫遅延剤あるいはスコーチ防止剤として
は、具体的には、無水フタル酸、安息香酸、サリチル酸
などの有機酸、N-ニトロソジフェニルアミン、N-ニト
ロソーフェニル-βーナフチルアミンなどのニトロソ化合
物、スルホンアミド誘導体が挙げられる。
【0025】滑剤としては、炭素数16以上の流動パラ
フィン、天然・合成パラフィン、ポリオレフィンワック
スおよびその部分酸化物、フッ化物、塩化物等の脂肪族
炭化水素系滑剤;炭素数16以上の高級脂肪族アルコー
ル(あるいは高級脂肪酸)等の高級脂肪族系アルコール
・高級脂肪酸系滑剤(例:やし油、大豆油、なたね油等
の植物油からの分離精製物);ステアリン酸−Ca,B
a,Zn,Al,Mg等のような前記加硫剤としての機
能も有する金属石鹸系滑剤;脂肪酸エステル系滑剤;脂
肪酸アマイド系滑剤;複合滑剤;シリコーンオイル等の
珪素樹脂系滑剤;フッ素樹脂系滑剤等の他、リン酸アル
コールエステル、カルナバワックスなどが挙げられる。
【0026】老化防止剤としては、具体的には、置換ジ
フェニルアミン、4,4’-(α,α-ジメチルベンジ
ル)ジフェニルアミン等のアミン化合物、ポリ(2,
2,4−トリメチルー1,2ージヒドロキノリン)、6-
エトキシ-1,2-ジヒドロ-2,2,4-トリメチルキノ
リン等のキノリン系化合物等が挙げられる。
【0027】受酸剤(酸化マグネシウムを除く)として
は、具体的には、ハイドロタルサイト等が挙げられる。
可塑剤としては、具体的には、アジピン酸系ポリエステ
ルなどが挙げられる。
【0028】これらのゴム薬品は、アクリルゴム組成物
中に、アクリルゴム100重量部に対して、通常3〜4
0重量部、好ましくは3〜20重量部の量で含まれてい
ることが望ましい。
【0029】充填材(補強剤)としては、その形状は特
に限定されず、繊維状、鱗片状、粒状など各種形状のも
のが挙げられ、このような充填材としては、後述する有
機・無機繊維の他に、酸化亜鉛、クレー、タルク、硫酸
バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉛、カシューダス
ト、グラファイト(黒鉛)、炭酸カルシウム、ベントナ
イト、有機変性ベントナイト、微粒子シリカ、カルボキ
シメチルセルロース、重炭酸ナトリウム、雲母、酸化ケ
イ素、金属粉、ホワイトカーボン、カーボンブラック、
トリポリ石、ウォラストナイト等が挙げられる。
【0030】上記有機・無機繊維としては、具体的に
は、例えば、ガラス繊維、金属繊維、セラミック繊維、
鉱滓繊維、鉱物繊維、セピオライト等の無機繊維、アラ
ミド繊維、脂肪族ポリアミド繊維、木綿、麻、レーヨ
ン、セルロース繊維等の有機繊維、カーボン繊維、グラ
ファイト繊維等が挙げられる。
【0031】これらの充填材は、1種または2種以上組
み合わせて用いてもよい。このような充填材は、アクリ
ルゴム組成物中に、アクリルゴム100重量部に対し
て、通常10〜150重量部、好ましくは20〜100
重量部の量で含まれていることが望ましい。
【0032】このような本発明に係るアクリルゴム組成
物を製造するには、従来より公知の方法を採用すること
ができ、例えば、塩素含有アクリルゴム100重量部
と、該アクリルゴム100重量部に対して0.01〜1
0重量部の量の酸化マグネシウムと、3〜40重量部の
量のゴム薬品と、10〜150重量部の量の充填材とを
配合しオープンロール等を用いて混練すればよい。
【0033】このようにして得られたアクリルゴム組成
物は、通常、Oリング状、シート状など所望形状に予備
成形される。次いで得られた予備成形体を金型に入れ、
好ましくは20〜200kgf/cm2の圧力下に15
0〜200℃の温度条件下で2〜40分間加熱圧縮(プ
レス加硫)して一体化する。次いで、150〜200℃
の温度条件下で0.5〜20時間加熱硬化(二次加硫)
すれば、目的とするアクリルゴム製のOリング、ゴムシ
ートなどが得られる。
【0034】
【発明の効果】本発明に係るアクリルゴム組成物の加硫
成形物は、金属に固着しにくく、金属腐食・変色をほと
んど引き起こすことがない。
【0035】このようなアクリルゴム組成物は、加硫成
形されてシール材、例えば自動車の(オートマチック)
トランスミッションフルード用のシール材、パワーステ
アリング用オイルのシール材あるいはエンジンオイル用
のシール材として、Oリング、パッキン等の形態で好適
に用いられる。
【0036】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明に係るアクリ
ルゴム組成物についてさらに具体的に説明するが、本発
明はこれら実施例により何等限定されるものではない。
【0037】なお、以下の実施例および比較例で用いた
試験条件および試験方法は、以下の通りである。 [金属に対する腐食粘着試験]JIS B 2401に従
い腐食および粘り付き試験を行った。 (1) 試験サンプル:線径φ3.1mmのOリング。 (2) 試験金属板:縦50mm×横25mm×厚さ3mm
のC2801P(真鍮)、SS-400(鉄)、SUS-
304(ステンレス)およびADC-12(アルミウニ
ウム)を使用。試験金属板表面は、HL400機械研
磨。 (3) 試験条件:150℃×24時間(オイル流体中),
試料を25%圧縮。 (4) 試験方法:図1に示すような試験金属板Aを用意
し、この試験金属板Aの上に、アセトンにて洗浄(脱
脂)されたOリング片を図1に示すように複数個並べて
載置する。次いでこのOリング片上に上記と同様の試験
金属板Cを載置した後、さらに前記と同様にOリング片
を複数個並べて載置した後、このOリング片上に、上記
と同様の試験金属板Bを載置する。次いで、図2に示す
ように3枚の試験金属板によりサンドイッチされた2段
重ねのOリング片を圧縮(それぞれ積層方向にOリング
片を25%ずつ圧縮)するように、下側試験金属板A下
面と上側試験金属板B表面の両方向から加圧する。この
ような加圧状態で図2に示す積層試料を150℃のオー
トマチックトランスミッションフルード中に24時間漬
けた後、オイルから取出してOリング片の加圧圧縮を解
除し、試験金属板を引き剥して、試験金属板へのOリン
グの粘着性および試験金属板の変色を調べた。なお、試
験金属板表面の変色は、肉眼にて観察した。 [硬さ試験]JIS−K−6301のスプリング式硬さ
試験(A形)に準拠し、測定した。 [引張強度(kgf/cm2)]JIS−K−6301
に準拠し常態にて測定。 [伸び(%)]JIS−K−6301に準拠し常態にて
測定。 [圧縮永久歪試験]JIS−K−6301に準拠 試験条件:150℃×70時間。
【0038】
【実施例1】表1に示すように、下記配合組成のアクリ
ルゴム組成物を以下のようにして調製した。 [アクリルゴム組成物の配合組成] (1-イ) 活性塩素系アクリルゴム[耐寒グレード,(株)トウペ製AR840] ・・・・50重量部、 (1-ロ) 活性塩素系アクリルゴム[超耐寒グレード,(株)トウペ製AR860] ・・・・50重量部、 (2) 酸化マグネシウム[ミクロマグ150,協和化学(株)製] ・・・・ 1重量部、 (3) ステアリン酸[ルナックS30,花王(株)製] ・・・・ 2重量部、 (4) 老化防止剤:4,4’−(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン[ ノクラックCD,大内新興化学工業(株)製] ・・・・ 2重量部、 (5) 補強剤(充填材):湿式ホワイトカーボン[ニップルシルER,日本シリ カ工業(株)製] ・・・・17重量部 およびMAFカーボンブラック[シーストG116,東海カーボン(株)製] ・・・・40重量部、 (6) 加硫剤:トリアジン系加硫剤[RF-3752,(株)トウペ製] ・・・・ 1重量部、 (7) 加硫促進剤:ジ-n-ブチルジチオカルバミン酸亜鉛[ノクセラーBZ,大 内新興化学工業(株)製] ・・・・ 2重量部、 (8) 滑剤:カルナバワックス ・・・・ 2重量部、 <合計> ・・・・167重量部
【0039】上記配合成分を通常の混練方法に従ってオ
ープンロールにて混練して、得られたアクリルゴム組成
物を170℃で10分間プレス加硫した後、150℃で
16時間2次加硫して、厚さ2mmのアクリルゴムシー
トを得た。
【0040】得られたアクリルゴムシートから打ち抜い
たJIS−K−6301の3号形ダンベル状試験片の常
態における硬さ(JIS−K−6301準拠)は67で
あり、引張強度は102kgf/cm2であり、伸びは
200%であった。また圧縮永久歪試験用試験片は直径
29、厚さ12.7の直円柱形(単位・mm)である。O
リングによる各種金属に対する上記のような固着試験を
行ったところ、鉄と真鍮に対しては小さな固着が見られ
(評価:「固着小」)、ステンレスに対しては、固着は
見られなかった(評価:「なし」)。
【0041】結果を合わせて表1に示す。なお、表中
で、「固着小」は、固着試験金属への固着が小さいことを
意味し、「なし」は、固着がないことを意味し、「あり」
は、固着があることを意味し、「★あり」は、固着と変色
(茶〜黒変)の両方があることを意味する。
【0042】
【実施例2〜6、比較例1〜6】実施例1において、各
配合成分を表1に示すように変更した以外は、実施例1
と同様にしてアクリルゴムシート、圧縮永久歪試験片お
よびOリングを作製し、上記常態試験および金属に対す
る固着試験を行った。
【0043】結果を表1に示す。なお、表中、受酸剤の
ハイドロタルサイトとしては、「DHT−4A」協和化
学(株)製を用い、滑剤のシリコーンオイルとしては、
「TSF451-100」東芝シリコーン(株)製を用
いた。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、試験金属板にアクリルゴム片を並べて
載置した状態を示す、アクリルゴム片の金属に対する腐
食粘着試験方法の説明図である。
【図2】図2は、3枚の試験金属板の間にアクリルゴム
片がそれぞれ介挿され、加圧圧縮されてなる積層試料並
びに、アクリルゴム片の金属に対する腐食粘着試験方法
の説明図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素含有アクリルゴムと、該アクリルゴム
    100重量部に対して0.01〜10重量部の量の酸化
    マグネシウムとを含有することを特徴とするアクリルゴ
    ム組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のアクリルゴム組成物から
    加硫成形されたシール材。
  3. 【請求項3】シール材が、自動車のトランスミッション
    フルード用のシール材、パワーステアリング用オイルの
    シール材あるいはエンジンオイル用のシール材であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のシール材。
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