JPH09194452A - N−アルキルアミドアルカノール硫酸エステル塩の製造方法 - Google Patents

N−アルキルアミドアルカノール硫酸エステル塩の製造方法

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JPH09194452A
JPH09194452A JP8003665A JP366596A JPH09194452A JP H09194452 A JPH09194452 A JP H09194452A JP 8003665 A JP8003665 A JP 8003665A JP 366596 A JP366596 A JP 366596A JP H09194452 A JPH09194452 A JP H09194452A
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linear
ester salt
aqueous solution
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JP8003665A
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Yousen Mizushima
洋泉 水島
Masakatsu Takahashi
正勝 高橋
Takeshi Kabaru
武史 香春
Akira Fujio
明 藤生
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色相及び匂いが良好で、かつ水溶液にした場
合濁りが発生しないN−アルキルアミドアルカノール硫
酸エステル塩の製造方法の提供。 【解決手段】 N−アルキルアミドアルカノールを硫酸
化剤で硫酸化し、次いで中和してN−アルキルアミドア
ルカノール硫酸エステル塩の水溶液を得、この水溶液を
吸着剤で処理して、N−アルキルアミドアルカノール硫
酸エステル塩(II)を得る。 【化1】 〔R1はC6-22のアルキル基等、R2はH、C1-22 のアルキル
基等、R3はC1-5のアルキレン基、R4はC2-3のアルキレン
基、nは0〜50の数、M はカチオンを示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N−アルキルアミ
ドアルカノール硫酸エステル塩の製造方法に関し、詳し
くは、色相及び匂いが良好で、かつ水溶液にした場合濁
りが発生しないN−アルキルアミドアルカノール硫酸エ
ステル塩を簡便な方法で得ることのできる製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
頭髪、身体、食器洗浄用等の各種洗浄剤として起泡性に
優れ、且つ人体、環境に対する安全性の高い界面活性剤
としてN−アルキルアミドアルカノール硫酸エステル塩
が知られている(特開平7−267917号公報)。こ
の界面活性剤はN−アルキルアミドアルカノールを硫酸
化及び中和することによって得られるが、生成物の色
相、匂いは十分に満足できるものではなかった。又、原
料であるN−アルキルアミドアルカノールの純度によっ
ては、得られるN−アルキルアミドアルカノール硫酸エ
ステル塩水溶液に濁りが生じる場合があり、外観上好ま
しくない。
【0003】従って、本発明の目的は、色相及び匂いが
良好で、かつ水溶液にした場合濁りが発生しないN−ア
ルキルアミドアルカノール硫酸エステル塩の製造方法を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の現状
に鑑み、濁りがなく、色相及び匂いの良好なN−アルキ
ルアミドアルカノール硫酸エステル塩の製造方法を鋭意
検討した結果、N−アルキルアミドアルカノール硫酸エ
ステル塩水溶液を吸着剤で処理することにより、上記課
題を一挙に解決できることを見出し、本発明を完成し
た。
【0005】すなわち本発明は、下記工程(A) ,(B) 及
び(C) からなることを特徴とするN−アルキルアミドア
ルカノール硫酸エステル塩の製造方法を提供するもので
ある。 工程(A) :一般式(I)
【0006】
【化3】
【0007】〔式中、 R1:炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アル
ケニル基あるいはヒドロキシアルキル基、又はアルキル
基の炭素数8〜12のアルキルフェニル基を示す。 R2:水素原子、炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキ
ル基、アルケニル基あるいはヒドロキシアルキル基、又
はアルキル基の炭素数8〜12のアルキルフェニル基を示
す。 R3:炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示
す。 R4:炭素数2〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示
し、n個のR4は同一でも異なっていてもよい。 n:アルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す0〜
50の任意の数である。〕で表されるN−アルキルアミド
アルカノールを硫酸化剤で硫酸化してN−アルキルアミ
ドアルカノール硫酸エステルを得る工程。
【0008】工程(B) :工程(A) で得られたN−アルキ
ルアミドアルカノール硫酸エステルを中和して、一般式
(II)
【0009】
【化4】
【0010】〔式中、R1, R2, R3, R4, n:前記の意味
を示す。M :カチオンを示す。〕で表されるN−アルキ
ルアミドアルカノール硫酸エステル塩の水溶液とする工
程。
【0011】工程(C) :工程(B) で得られたN−アルキ
ルアミドアルカノール硫酸エステル塩水溶液を吸着剤で
処理する工程。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0013】工程(A) :本工程は、一般式(I)で表さ
れるN−アルキルアミドアルカノールを硫酸化剤で硫酸
化してN−アルキルアミドアルカノール硫酸エステルを
得る工程である。
【0014】一般式(I)において、R1は炭素数6〜22
の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アルケニル基あるいは
ヒドロキシアルキル基、又はアルキル基の炭素数8〜12
のアルキルフェニル基を示すが、具体的には、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イソステアリル
基、エイコシル基、ドコシル基、オレイル基、2−エチ
ルヘキシル基、12−ヒドロキシドデシル基、ノニルフェ
ニル基等が挙げられ、炭素数6〜22の直鎖もしくは分岐
鎖のアルキル基が起泡性の点で好ましく、特に炭素数8
〜18の直鎖アルキル基、更には炭素数10〜14の直鎖アル
キル基が好ましい。
【0015】また、R2は水素原子、炭素数1〜22の直鎖
又は分岐鎖のアルキル基、アルケニル基あるいはヒドロ
キシアルキル基、又はアルキル基の炭素数8〜12のアル
キルフェニル基を示すが、具体的には、水素原子、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル
基、ヒドロキシエチル基の他、上記のR1で例示した官能
基が挙げられ、水素原子が起泡性、安全性及び化学的安
定性の面から好ましい。
【0016】R3は炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアル
キレン基を示すが、具体的にはメチレン基、エチレン
基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、−CH2C
H(CH3)CH2CH2−で示される分岐鎖の2−メチルブチレン
基等が挙げられ、起泡性及び化学的安定性の上でメチレ
ン基、−CH2CH(CH3)CH2CH2−で示される分岐鎖の2−メ
チルブチレン基が好ましく、特にメチレン基が好まし
い。
【0017】R4は炭素数2〜3の直鎖又は分岐鎖のアル
キレン基を示すが、具体的にはエチレン基、分岐のプロ
ピレン基が挙げられる。nはアルキレンオキサイドの平
均付加モル数を示す0〜50の任意の数であるが、起泡
性、安全性及び化学的安定性の面から0〜10の任意の数
が好ましく、n=0が特に好ましい。またn個のR4は同
一でも異なっていてもよい。
【0018】前記一般式(I)で表されるN−アルキル
アミドアルカノールの好ましい具体例としては、次の化
合物が挙げられる。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】一般式(I)で表されるN−アルキルアミ
ドアルカノールは、一般式(III)
【0022】
【化7】
【0023】(式中、R1及びR2は前記と同じ意味を示
す。)で表される脂肪族アミンに、一般式 (IV)
【0024】
【化8】
【0025】(式中、Rは前記と同じ意味を示す。)
で表される環状ラクトン、又は一般式(V) HO-R3CO2R5 (V) (式中、R3は前記と同じ意味を示し、R5は水素原子又は
炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を示
す。)で表されるω−ヒドロキシカルボン酸又はそのエ
ステルを反応させ、必要によりアルキレンオキサイドを
付加させることにより得られる。
【0026】一般式(III) で表される脂肪族アミン(以
下脂肪族アミン(III) と略記)の具体例としては、オク
チルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデ
シルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミ
ン、オクチルメチルアミン、デシルメチルアミン、ドデ
シルメチルアミン、テトラデシルメチルアミン、ヘキサ
デシルメチルアミン、オクタデシルメチルアミン等が挙
げられ、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミ
ン、テトラデシルアミンが特に好ましい。
【0027】一般式 (IV) で表される環状ラクトン(以
下環状ラクトン (IV) と略記)の具体例としては、β−
プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラ
クトン、2−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロ
ラクトン、2−メチル−γ−ブチロラクトン等が挙げら
れ、2−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラク
トンが特に好ましい。
【0028】一般式(V)で表されるω−ヒドロキシカ
ルボン酸又はそのエステル(以下ω−ヒドロキシカルボ
ン酸又はそのエステル(V)と略記)の具体例としは、
乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシプロピオン酸、3
−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシペンタン酸、4−ヒ
ドロキシ−3−メチルペンタン酸、5−ヒドロキシヘキ
サン酸、或いはこれらのメチル、エチル、プロピル、ブ
チルエステル等が挙げられ、グリコール酸メチル、グリ
コール酸エチル、グリコール酸プロピル、グリコール酸
ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒド
ロキシ酪酸メチル、4−ヒドロキシペンタン酸メチル、
5−ヒドロキシヘキサン酸メチルが好ましく、特に起泡
性及び化学的安定性の理由でグリコール酸メチル、グリ
コール酸エチル及び5−ヒドロキシヘキサン酸メチルが
好ましい。
【0029】脂肪族アミン(III) と環状ラクトン (IV)
との反応は、脂肪族アミン(III) と1〜 1.5倍モルの環
状ラクトン (IV) を、無溶媒下あるいは要すればトルエ
ン、キシレン、ジオキサン、DMF等の溶媒中、0〜 1
80℃、好ましくは70〜 150℃、特に好ましくは80〜 130
℃の適当な温度で1〜 100時間、好ましくは1〜20時間
行う。
【0030】また、脂肪族アミン(III) とω−ヒドロキ
シルカルボン酸又はそのエステル(V)との反応は、脂
肪族アミン(III) に対し1〜 2.0倍モルのω−ヒドロキ
シカルボン酸又はそのエステル(V)を無溶媒下、要す
ればCH3ONa, KOH, NaOH 等の塩基触媒存在下、40〜200
℃、好ましくは60〜150 ℃で1〜100 時間、好ましくは
1〜20時間減圧下、脱水又は脱アルコールすることによ
り行う。
【0031】また、アルキレンオキサイドの付加反応
は、アルカリ又は酸触媒存在下で120〜 180℃の温度で
1〜10時間行う。アルキレンオキサイドとしては、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイドが挙げられ、好
ましくはエチレンオキサイドである。
【0032】アルカリ触媒としては、アルカリ金属水酸
化物、アルカリ金属炭酸塩、有機アミン類、金属酸化
物、アルコキシラート等が挙げられ、酸触媒としては、
三フッ化ホウ素(BF3) 、四塩化スズ(SnCl4) 、五塩化ア
ンチモン(SbCl5) 、酸化マグネシウム(MgO) 、酸化アル
ミニウム(Al2O3) 等のルイス酸や金属酸化物等が挙げら
れる。
【0033】本工程においては、上記のようにして得ら
れた、一般式(I)で表されるN−アルキルアミドアル
カノールに硫酸化剤を反応させて硫酸化する。硫酸化剤
としては、クロロスルホン酸、無水硫酸、発煙硫酸、濃
硫酸、スルファミン酸等が挙げられるが、反応収率の点
でクロロスルホン酸、無水硫酸、スルファミン酸が好ま
しい。
【0034】硫酸化反応は、一般式(I)で表されるN
−アルキルアミドアルカノールに対し1〜 1.5倍モルの
硫酸化剤を用い、0〜10倍量のヘキサン、ジクロルメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタン、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン等の
溶媒中、−50〜80℃、好ましくは−30〜50℃で1〜20時
間行う。
【0035】工程(B) :本工程は、工程(A) で得られた
N−アルキルアミドアルカノール硫酸エステルを中和し
て、上記一般式(II)で表されるN−アルキルアミドア
ルカノール硫酸エステル塩の水溶液とする工程である。
【0036】本工程においては、工程(A) で得られたN
−アルキルアミドアルカノール硫酸エステルと 0.9〜
1.5倍当量の塩基性物質を水、エタノール、メタノール
等の溶媒中、−50〜80℃で 0.1〜1時間中和反応させ
る。ここで用いられる塩基性物質としては、アルカリ金
属あるいはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩あるい
は重炭酸塩、アンモニア、総炭素数2〜9のアルカノー
ルアミン、総炭素数1〜22のアルキルアミンもしくはア
ルケニルアミン、炭素数1〜18のアルキルもしくはアル
ケニル置換ピリジン、又は塩基性アミノ酸が挙げられ、
具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム、水酸化バリウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機アルカリ、あるい
はアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、メチルアミン、ジメチル
アミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミ
ン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタ
デシルアミン、塩基性アミノ酸等を挙げることができ、
好ましくはアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンで
ある。これらを水溶液又はアルコール溶液として硫酸エ
ステルの中和に供する。中和度は任意に設定することが
できる。
【0037】工程(C) :本工程は、工程(B) で得られた
N−アルキルアミドアルカノール硫酸エステル塩水溶液
を吸着剤で処理する工程である。
【0038】本工程で用いられる吸着剤としては、活性
炭、活性白土又は多孔性無機微粒子が好ましく、特に活
性炭、活性白土、又はMg, Ca, Al及びSiの中の1種又は
2種以上の組み合わせを主成分にした多孔性合成吸着剤
が好ましい。多孔性合成吸着剤の具体例としては、シリ
カゲル、活性アルミナ、キョーワード(協和化学工業株
式会社製)などが挙げられる。吸着剤として特に好まし
いものは、活性炭、活性白土、キョーワードである。こ
れらは単独又は2種類以上混合して使用することができ
る。また、吸着剤の形状は粉末状でもタブレット状に成
型したものでもかまわない。
【0039】本工程で用いられる吸着剤の量は、一般式
(II)で表されるN−アルキルアミドアルカノール硫酸
エステル塩に対し 0.1〜10重量%が好ましい。吸着剤の
処理温度は特に制限はないが、通常、20〜80℃で行われ
る。また、pHについては特に制限はないが、通常、p
H5〜11の範囲で行われる。吸着剤の処理時間は 0.1〜
10時間、好ましくは 0.5〜2時間で、吸着剤を一般式
(II)で表されるN−アルキルアミドアルカノール硫酸
エステル塩の水溶液中に添加し、攪拌混合すればよい。
【0040】吸着剤の除去は濾過又は遠心分離により行
うことができるが、泡立ち等の問題より加圧濾過が好ま
しい。このとき一般に用いられる濾過助剤の使用も可能
である。濾過の温度は、通常20〜80℃の範囲で行われ
る。
【0041】このような吸着剤処理を行うことにより、
低温保存しても透明で、色相、匂いが改善された高品質
の一般式(II)で表されるN−アルキルアミドアルカノ
ール硫酸エステル塩の製造が可能となった。本発明で得
られた水溶液をそのまま、洗浄剤等の界面活性剤として
使用しても良いが、乾燥して粉末品として得ることもで
きる。
【0042】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、濁りがなく、
色相、匂いも良好なN−アルキルアミドアルカノール硫
酸エステル塩を、工業的にも安価に製造することができ
る。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
尚、例中の%は特記しないかぎり重量基準である。
【0044】実施例1 攪拌機、冷却管、温度計、滴下ロートを備えた5リット
ルの容量の4つ口フラスコにN−ラウリル−2−ヒドロ
キシ酢酸アミド300.0g(1.23mol) 及びヘキサン3.0kg を
入れ、65℃まで加熱して一旦溶解させた後、40℃まで冷
却し、均一な分散液とした。その後、クロロスルホン酸
143.3g(1.23mol) を約1時間かけて滴下した。その間、
系内の温度を40℃に保った。滴下終了後、窒素ガスを吹
き込みながら60℃まで昇温し、3時間攪拌を続けた。そ
の後、反応混合物を20℃に冷却し、48%NaOH水溶液92.3
g、10%Na2CO3水溶液130.4g、エタノール630g、及びイ
オン交換水757.4gを添加した。反応混合液を30℃まで昇
温し、約2分間静置してヘキサン層と水層を分層させ、
N−ラウリル−2−ヒドロキシ酢酸アミド硫酸ナトリウ
ムを含む水層2113.9g を得た。
【0045】この水溶液を減圧下に約60℃に加熱して14
09.3g にまで濃縮させ、30.1%粗N−ラウリル−2−ヒ
ドロキシ酢酸アミド硫酸ナトリウム水溶液を得た。この
水溶液300gに活性炭3gを加え、50℃で1時間攪拌した
後、加圧濾過器を用いてゲージ圧2kg/cm2Gにて活性炭
を濾過した。活性炭処理した濾液は、均一透明な水溶液
で、濁りはなく、色相はAPHA 150であった。また、この
ものの匂いを評価したところ、特に異臭はなかった。
【0046】実施例2 実施例1で得られた30.1%粗N−ラウリル−2−ヒドロ
キシ酢酸アミド硫酸ナトリウム水溶液300gに活性白土3
gを加え、50℃で1時間攪拌した後、加圧濾過器を用い
てゲージ圧2kg/cm2Gにて活性白土を濾過した。処理し
た濾液は均一透明な水溶液で、濁りはなく、色相はAPHA
250であった。また、このものの匂いを評価したとこ
ろ、特に異臭はなかった。
【0047】実施例3 実施例1で得られた30.1%粗N−ラウリル−2−ヒドロ
キシ酢酸アミド硫酸ナトリウム水溶液300gにキョーワー
ド 500(協和化学工業株式会社製)3gを加え、50℃で
1時間攪拌した後、加圧濾過器を用いてゲージ圧2kg/c
m2Gにて濾過した。処理した濾液は均一透明な水溶液
で、濁りはなく、色相はAPHA 250であった。また、この
ものの匂いを評価したところ、特に異臭はなかった。
【0048】比較例1 実施例1で得られた30.1%粗N−ラウリル−2−ヒドロ
キシ酢酸アミド硫酸ナトリウム水溶液は白濁しており、
また沈殿物が認められた。また、本品の色相はAPHA 400
であり、匂いを評価したところ、刺激的な異臭があっ
た。
【0049】実施例4 攪拌機、冷却管、温度計、滴下ロートを備えた3リット
ルの容量の4つ口フラスコにN−ラウリル−2−ヒドロ
キシ酢酸アミド150.0g(0.62mol) 及びヘキサン3.0kg を
入れ、65℃まで加熱して一旦溶解させた後、40℃まで冷
却し、均一な分散液とした。その後、クロロスルホン酸
71.7g(0.62mol)を約1時間かけて滴下した。その間、系
内の温度を40℃に保った。滴下終了後、窒素ガスを吹き
込みながら60℃まで昇温し、3時間攪拌を続けた。反応
混合物を20℃に冷却し、48%KOH水溶液65.2g、10%K2C
O3 水溶液85.7g 、エタノール315g、及びイオン交換水4
59.4gを添加した。反応混合液を50℃まで昇温し、約2
分間静置してヘキサン層と水層を分層させ、N−ラウリ
ル−2−ヒドロキシ酢酸アミド硫酸カリウムを含む水層
1121.5g を得た。
【0050】この水溶液を減圧下、約60℃に加熱して濃
縮し、29.7%粗N−ラウリル−2−ヒドロキシ酢酸アミ
ド硫酸カリウム水溶液740.2gを得た。この水溶液350gに
活性炭3.5gを加え、60℃で1時間攪拌した後、加圧濾過
器を用いて活性炭を濾別し、除去した。得られた濾液は
均一透明な水溶液で濁りはなく、色相はAPHA 120であっ
た。また、このものの匂いを評価したところ、特に異臭
はなかった。
【0051】比較例2 実施例4で得られた29.7%粗N−ラウリル−2−ヒドロ
キシ酢酸アミド硫酸カリウム水溶液は白濁しており、そ
の色相はAPHA 300であり、匂いを評価したところ、刺激
的な異臭があった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 303/44 7419−4H C07C 303/44 305/06 7419−4H 305/06 C08G 65/26 NQJ C08G 65/26 NQJ 65/32 NQH 65/32 NQH C11D 1/29 C11D 1/29 (72)発明者 藤生 明 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程(A) ,(B) 及び(C) からなるこ
    とを特徴とするN−アルキルアミドアルカノール硫酸エ
    ステル塩の製造方法。 工程(A) :一般式(I) 【化1】 〔式中、 R1:炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アル
    ケニル基あるいはヒドロキシアルキル基、又はアルキル
    基の炭素数8〜12のアルキルフェニル基を示す。 R2:水素原子、炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキ
    ル基、アルケニル基あるいはヒドロキシアルキル基、又
    はアルキル基の炭素数8〜12のアルキルフェニル基を示
    す。 R3:炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示
    す。 R4:炭素数2〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示
    し、n個のR4は同一でも異なっていてもよい。 n:アルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す0〜
    50の任意の数である。〕で表されるN−アルキルアミド
    アルカノールを硫酸化剤で硫酸化してN−アルキルアミ
    ドアルカノール硫酸エステルを得る工程。 工程(B) :工程(A) で得られたN−アルキルアミドアル
    カノール硫酸エステルを中和して、一般式(II) 【化2】 〔式中、R1, R2, R3, R4, n:前記の意味を示す。M :
    カチオンを示す。〕で表されるN−アルキルアミドアル
    カノール硫酸エステル塩の水溶液とする工程。 工程(C) :工程(B) で得られたN−アルキルアミドアル
    カノール硫酸エステル塩水溶液を吸着剤で処理する工
    程。
  2. 【請求項2】 吸着剤の添加量が一般式(II)で表され
    るN−アルキルアミドアルカノール硫酸エステル塩に対
    し 0.1〜10重量%である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 吸着剤が、活性炭、活性白土、又はMg,
    Ca, Al及びSiの中の1種又は2種以上の組み合わせを主
    成分にした多孔性合成吸着剤から選ばれる少なくとも1
    種である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 R1が炭素数8〜18の直鎖アルキル基、R2
    が水素原子、R3がメチレン基、nが0である請求項1〜
    3のいずれか一項に記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11256185A (ja) * 1998-03-11 1999-09-21 Tokuyama Corp 非イオン性界面活性剤の精製方法
JP2002194074A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Nof Corp ポリアルキレングリコール誘導体

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