JPH09192717A - 熱間圧延におけるストリップ搬送方法および装置 - Google Patents
熱間圧延におけるストリップ搬送方法および装置Info
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- JPH09192717A JPH09192717A JP252096A JP252096A JPH09192717A JP H09192717 A JPH09192717 A JP H09192717A JP 252096 A JP252096 A JP 252096A JP 252096 A JP252096 A JP 252096A JP H09192717 A JPH09192717 A JP H09192717A
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Abstract
プの浮上を防止するストリップ搬送方法に関し、ストリ
ップ上面にストリップ搬送速度以上の流速で、進行方向
に気体流を噴射して、その相対速度を打ち消すことによ
って、ストリップを浮上させることなく搬送する方法お
よび装置を提供する。 【解決手段】 ストリップの熱間圧延ラインにおける仕
上げ圧延機の最終スタンドとストリップ巻き取り機間の
ホットランテーブル上において、ストリップの搬送方向
の垂直断面の全面を覆うように、前記ストリップの上部
表面に対して、所定の仰角でノズルから気体流を供給
し、かつ前記気体流の通板方向の流速が少なくとも前記
ストリップの通板速度以上であることを特徴とする。ま
た、複数個のノズルがストリップの進行方向に向かって
順次配列され、ストリップの搬送速度に同期させながら
気体流の噴射を制御することを特徴とする。
Description
上でのストリップの浮上を防止するストリップ搬送方法
に関し、ストリップ上面にストリップ搬送速度以上の流
速で、進行方向に気体流を噴射して、その相対速度を打
ち消すことによって、ストリップを浮上させることなく
搬送する方法および装置に関する。
終圧延スタンドから出た後、巻き取り機までの間におい
て、厚みが薄く、かつ搬送速度が大きいために、ストリ
ップ中央部では、上面の上流側への空気流による負圧部
を生ずる。さらに、搬送ロールとストリップ間に上方に
向かう空気の吹き上げが生じ、これが重畳してストリッ
プは持ち上げられ、浮上されながら搬送されることにな
る。これがストリップのフライング現象である。このた
め、さらにストリップの後端部の上下振動いわゆるばた
つきが発生することになる。
61−1217号公報には、ダミーストリップに搬送ス
トリップの先端をのせ通板する方法が開示されている。
しかし、この方法においては、ストリップ先端形状によ
ってはフライングは防止することが出来ない。また、特
開平4−138813号公報には、リニアモーターの電
磁力により、ストリップを吸引しつつ推力を発生させる
方法が開示されている。この方法においても、設備コス
トおよび電力コストともに大きくなる傾向にある。さら
に、特開平7−88554号公報では、高速気体流でス
トリップを浮遊保持する方法が開示されている。しか
し、前記特開平4−138813号、特開平7−885
54号では、巻き取り機の直前または近傍でのフライン
グ対策が主たる目的であり、ホットランテーブルの最終
スタンドに近い前方での対策ではない。
十分に防止することは不可能であり、高速搬送によるフ
ライングおよびばたつきを防止し、それによる通板速度
低下を抑止して生産性を向上する技術開発が望まれてい
る。さらには、フライングおよびばたつき防止によっ
て、ホットランテーブルにおける冷却ノズル等の設備の
近接化および冷却効率向上の実現が望まれている。
トランテーブルを高速で搬送されるストリップの先端部
における負圧の発生、空気の巻き上げ等によるストリッ
プの浮上の防止を検討し、浮上力打ち消すことを可能と
する熱間圧延におけるストリップ搬送方法および装置を
提供する。また、本発明の他の目的は、さらに薄手スト
リップの通板速度の高速化のための阻止要因としてのフ
ライングおよびばたつきを防止し、生産性を向上するこ
とを可能ならしめる熱間圧延におけるストリップ搬送方
法および装置を提供する。
のフライングとばたつき防止をはかり、ホットランテー
ブル上での、冷却ノズル等設備の近接化をなし、それに
よる冷却効率の向上を可能とする熱間圧延におけるスト
リップ搬送方法および装置を提供する。
発明の要旨はつぎの通りである。 (1)ストリップの熱間圧延ラインにおける仕上げ圧延
機の最終スタンドとストリップ巻き取り機間のホットラ
ンテーブル上において、ストリップの搬送方向の垂直断
面の全面を覆うように、該ストリップの上部表面に対し
て、所定の仰角でノズルから気体流を供給し、かつ該気
体流の通板方向の流速が少なくとも該ストリップの通板
速度以上であることを特徴とする熱間圧延におけるスト
リップ搬送方法。
ルがストリップの進行方向に向かって順次配列され、第
1ノズルをN1 ノズルとし、第n番目のノズルをNn ノ
ズルとして、ストリップの先端部直後のNn ノズルから
気体流を噴射し、ストリップの先端部がN(n+1) ノズル
直下を通過した段階で、前記N(n+1) ノズルを開とし、
続いて前記Nn ノズルの気体流を停止させる動作を各ノ
ズルについて繰り返し、先端部がピンチロールを介して
巻き取り装置に巻き付いた後は、全てのノズルを停止さ
せるようにして、搬送速度に同期させながら気体流の噴
射を制御することを特徴とする熱間圧延におけるストリ
ップ搬送方法。
る仕上げ圧延機の最終スタンドとストリップ巻き取り機
間のホットランテーブルにおいて、前記ホットランテー
ブルの上部に、前記ホットランテーブル上面に対して所
定の仰角で気体流を噴射するノズル群を、前記ストリッ
プの冷却水ノズル群の側方に近接して設け、かつ前記気
体流を噴射するノズル群と前記ストリップの冷却水ノズ
ル群を協同して制御することを特徴とする熱間圧延にお
けるストリップ搬送装置。 (4)上記(3)の気体流を噴射するノズル群におい
て、ストリップの進行方向に向かって順次配列される複
数個のノズルと、ストリップの先端部位置を検出する位
置検出器と、ストリップの先端部がノズル直下を通過し
た信号から、前記ノズルの気体流を制御する流量制御器
を各ノズルに対応させて設けることを特徴とする熱間圧
延におけるストリップ搬送装置。 (5)上記(3)の気体流を噴射するノズル群におい
て、ストリップの進行方向に向かって順次配列される複
数個のノズルと、仕上げ圧延最終スタンドの圧延速度に
基づきストリップの先端部位置を計算する演算装置と、
ストリップの先端部位置に基づき、該ノズルの気体流を
制御する流量制御器を各ノズルに対応させて設けること
を特徴とする熱間圧延におけるストリップ搬送装置。
ップ搬送方法において、本発明者等はフライングを次の
ように解析し新規なる知見を得て、その結果本発明を達
成したものである。図7に示すように、ストリップ先端
部においては圧延時の形状不整による反り、或いはテー
ブルロールへの突っ掛け等が発生する。このような先端
部の形状不整によって、飛行体の翼の効果によって、重
力に抗するように垂直方向に揚力が発生する。この揚力
が重力より大きければ、先端部が舞い上がるフライング
現象となる。この程度が大きい時には周辺設備等への破
損等を招くことになる。
きさにより決まることから、通常は通板速度を低下させ
るスレッディング(50〜70%まで減速)を行って回
避している。図8に前記揚力の大きさの概略値を示す。
この図で通板速度10m/秒で約5kgfであるのに対
し、通板速度20m/秒では約30kgfの値に急上昇
していることがわかる。このように増大する浮上力によ
ってフライングが生ずることになり、これが大きい場
合、前述のように、冷却装置等の損傷の発生の危険性が
ある。
(ラミナー方式)を行っているため、テーブル直上下に
はノズルが多数設置されている。この位置への大がかり
な装置の設置は、冷却の障害となり困難である。以上の
設備条件を満足し、かつ前記図8に示されるように、揚
力の大きさはストリップに対向する流速の大きさで決ま
ることから、流速を効率良くゼロとすることができれ
ば、揚力はゼロとなり、ストリップはフライングまたは
ばたつきを発生することなく、搬送可能となる。
たものであり、第1発明においては、ストリップの熱間
圧延ラインにおける仕上げ圧延機の最終スタンドとスト
リップ巻き取り機間のホットランテーブル上で、少なく
ともストリップの先端速度と等しいかそれ以上の速度
で、ストリップの背後から気体を吹きつけ、相対速度を
ゼロとする。また、第2発明は、ストリップの先端部の
みを有効に吹きつけるものであって、ひいては第1発明
の気体の吹き付けの効率をより向上する方法に関するも
のである。
圧延機から、巻き取り機に向かって順に、第1、2…n
−1、n番目のノズルを順次設ける。そして、第n番目
のノズルにストリップの先端が到達すると、その第n番
目のノズルから気体流を吹いて、ストリップの先端部が
第n+1番目を通過すると、前記第n番目のノズルから
気体流を停止する動作を順次行うものである。そして、
ストリップが巻き取り機に達した後では全てのノズルを
閉とする。このことは、ノズルの気体流量をストリップ
の速度の同期させて調整することになり、本発明の効率
的実施のための構成としたものである。以下に本発明に
ついて実施例の図面に基づいてさらに詳述する。
おいては、ストリップ5は熱間圧延の仕上げ最終スタン
ド1と巻き取りピンチロール3との間で、冷却装置6に
より上下面を冷却(水冷)されながら、テーブルロール
4から成るホットランテーブル上を搬送され、巻き取り
装置2によって巻き取られる。この時、ストリップ先端
部の搬送いわゆるスレッディングの際に、ホットランテ
ーブルの上方にストリップ進行方向に向けたノズル8を
複数個配置し、ブロア7より、流量調整弁10を介し
て、高速気流を送り込む。
おけるノズル動作について、図3(a)〜(c)および
図9、図10によって説明する。図3(a)に示すよう
に、ストリップ5の先端部13が、テーブルロール4上
を搬送され、先端部直後のn番目のノズル8から、通板
方向に少なくとも通板速度以上の流速で気体流12を噴
射した。続いて、図3(b)に示すように、先端部13
が(n+1)番目のノズル8の直下を通過した段階で、
(n+1)番目のノズル8を開とし、続いてn番目のノ
ズル8を停止させる。この動作を各ノズルについて繰り
返し、図3(c)のように、先端部13がピンチロール
3を介して、巻き取り装置2に巻き付いた後は、全ての
ノズルを停止させた。図9は上述した手順を示すフロー
チャートである。また、図10は先端部の位置を演算に
より求める場合のフローチャートである。
却は、ストリップ先端部の通板前に、全ての冷却ノズル
を開放してもよい。また、始め全ての冷却ノズルを閉止
し、先端部の通過後に、気体流の噴射が終了したところ
から、順次開放してもよい。このノズル動作によって、
仕上げ最終スタンド1の回転に同期させ、制御装置9に
より、ストリップ先端部直後のノズル、すなわち先端部
に位置するノズルのみ開放し、先端部以外の冷却水流れ
を乱すことなく、またブロアのエネルギー効率を向上さ
せることが可能となった。
〜(c)および図11、図12に示す。このノズル動作
においては、図4(a)〜(c)のように、ストリップ
先端部の通板前には、全てのノズルから気体流を噴射さ
せておき、先端部通過に同期させて、順次停止させてい
くことによって、ノズル開放時の急激な圧力変動を低減
できた。なお、図11は上述した手順を示すフローチャ
ートである。また、図12は先端部の位置を演算により
求める場合のフローチャートである。本実施例の 具体
的な処理および装置条件は次の通りである。冷却長さ
(仕上げ最終スタンド〜ピンチロール間):100m、
ノズル本数:図5のように、冷却を遮らないよう、テー
ブルロールの斜め上方にホットランテーブルの両サイド
2本づつ、5mピッチに設置、(計40本)
m、 ノズル動作:図3(a)〜(c)に基づく、 以上の条件による本実施例の結果を図6に、従来法と比
較で纏めて示す。この図は、フライングが発生しない範
囲における最大の通板速度を示すもので、横軸は板厚で
あり、これと通板速度の関係をプロットしたものであ
る。
ブルにおける通板実績(3ケ月間の平均通板速度)を示
す。設備能力上、900m/分が最高速度であり、板厚
が大きい場合には、ほぼ設備能力で通板できるが、板厚
が薄くなるに従って、フライングの発生限界速度(ホッ
トランテーブル上で所定の浮上量(200mm)を超え
ない限界)が下がってくるため、期間平均の実績速度
も、それに従い低下することを示している。
と、厚い場合に比較して速度が低下してくるのは、ホッ
トランテーブル上の通板制約ではなく、仕上げスタンド
内の先端部通板速度が低下してくるためによる。この図
から、本発明法では、板厚が小さい範囲において、例え
ば1.2mm板厚では、本発明法では750m/分であ
るのに対し、従来法では600m/分であることを示し
ている。このことから、本発明法では、同一板厚におい
て従来よりもフライングまたはばたつきを防止して高速
搬送を可能とすることがわかる。
方向切替え弁11によって、ノズルをストリップ搬送方
向とは逆方向に回転して、気体流を噴射できるようにし
て、ストリップの後端部に発生するばたつき等を防止す
るために、本発明を応用することは可能である。このこ
とによって、ストリップの先端部および後端部の全長に
わたるフライングまたはばたつきを完全になくすことが
できる。
のフライングおよびばたつきを防止することを可能とす
る。そのため、通板速度低下を防止し、生産性の向上が
可能となる。また、フライングおよびばたつき防止によ
り、冷却ノズル等の近接設置を可能とし、冷却効率の向
上が期待できる。
式図である。
の模式図である。
作概要図で、(a)n番目を噴射、(b)n+1番目を
噴射し、n番目を停止、(c)全ノズル停止の図であ
る。
の動作概要図で、(a)全ノズルで噴射後、n−1番目
までを停止、(b)n番目を停止、(c)全ノズル停止
の図である。
式図の正面図である。
と最大通板速度の関係を示す図である。
図である。
る。
ーチャートであって、スタートからエンドまでを繰り返
し実行するものである。
ローチャートであって、スタートからエンドまでを繰り
返し実行するものである。
すフローチャートであって、スタートからエンドまでを
繰り返し実行するものである。
すフローチャートであって、スタートからエンドまでを
繰り返し実行するものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 ストリップの熱間圧延ラインにおける仕
上げ圧延機の最終スタンドとストリップ巻き取り機間の
ホットランテーブル上において、ストリップの搬送方向
の垂直断面の全面を覆うように、該ストリップの上部表
面に対して、所定の仰角でノズルから気体流を供給し、
かつ該気体流の通板方向の流速が少なくとも該ストリッ
プの通板速度以上であることを特徴とする熱間圧延にお
けるストリップ搬送方法。 - 【請求項2】 請求項1において、複数個のノズルがス
トリップの進行方向に向かって順次配列され、第1ノズ
ルをN1 ノズルとし、第n番目のノズルをNn ノズルと
して、ストリップの先端部直後のNn ノズルから気体流
を噴射し、ストリップの先端部がN(n+1) ノズル直下を
通過した段階で、該N(n+1) ノズルを開とし、続いて該
Nn ノズルの気体流を停止させる動作を各ノズルについ
て繰り返し、先端部がピンチロールを介して巻き取り装
置に巻き付いた後は、全てのノズルを停止させるように
して、搬送速度に同期させながら気体流の噴射を制御す
ることを特徴とする熱間圧延におけるストリップ搬送方
法。 - 【請求項3】 ストリップの熱間圧延ラインにおける仕
上げ圧延機の最終スタンドとストリップ巻き取り機間の
ホットランテーブルにおいて、該ホットランテーブルの
上部に、該ホットランテーブル上面に対して所定の仰角
で気体流を噴射するノズル群を、該ストリップの冷却水
ノズル群の側方に近接して設け、かつ該気体流を噴射す
るノズル群と該ストリップの冷却水ノズル群を協同して
制御することを特徴とする熱間圧延におけるストリップ
搬送装置。 - 【請求項4】 請求項3の気体流を噴射するノズル群に
おいて、ストリップの進行方向に向かって順次配列され
る複数個のノズルと、ストリップの先端部位置を検出す
る位置検出器と、ストリップの先端部がノズル直下を通
過した信号から、該ノズルの気体流を制御する流量制御
器を各ノズルに対応させて設けることを特徴とする熱間
圧延におけるストリップ搬送装置。 - 【請求項5】 請求項3の気体流を噴射するノズル群に
おいて、ストリップの進行方向に向かって順次配列され
る複数個のノズルと、仕上げ圧延最終スタンドの圧延速
度に基づきストリップの先端部位置を計算する演算装置
と、ストリップの先端部位置に基づき、該ノズルの気体
流を制御する流量制御器を各ノズルに対応させて設ける
ことを特徴とする熱間圧延におけるストリップ搬送装
置。
Priority Applications (1)
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JP00252096A JP3389395B2 (ja) | 1996-01-10 | 1996-01-10 | 熱間圧延におけるストリップ搬送方法および装置 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09192717A true JPH09192717A (ja) | 1997-07-29 |
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ID=11531660
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- 1996-01-10 JP JP00252096A patent/JP3389395B2/ja not_active Expired - Fee Related
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