JPH09191863A - 卵を用いた乳酸菌の発酵飲料の製造方法 - Google Patents

卵を用いた乳酸菌の発酵飲料の製造方法

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JPH09191863A
JPH09191863A JP8008751A JP875196A JPH09191863A JP H09191863 A JPH09191863 A JP H09191863A JP 8008751 A JP8008751 A JP 8008751A JP 875196 A JP875196 A JP 875196A JP H09191863 A JPH09191863 A JP H09191863A
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Iki Jon Yu
イキ ジョン ユ
Kan Iki I
カン イキ イ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】卵を用いた乳酸菌の発酵飲料の製造方法を提供
する。 【解決手段】100重量部の全卵液、卵黄液又は卵白液
を均質化して乳糖1〜10重量部、砂糖2〜20重量
部、水100〜1000重量部等を添加し混合した後、
65〜95℃の温度に10〜120分間加熱して殺菌と
卵の蛋白質の熱変性とを誘導し、ラクトバシラスアシド
ピルス、ビピドバクテリウムロンガム、ストレプトコカ
スサモピルスが1:2:1で混合された凍結乾燥の混合
乳酸菌の製剤を0.001〜2重量部接種して30〜5
0℃に5〜24時間培養、発酵させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳酸菌の発酵飲料
の製造方法に関し、特に卵を用いた乳酸菌の発酵飲料の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】卵は、一つの生命を誕生させるのに必要
なあらゆる栄養素を含んでいる完全な食品として知られ
ており、栄養価の高い反面安価で卵白と卵黄の熱凝固
性、卵白の起泡性及び乳化作用のような機能性のため食
品工業に広く利用されてきた。
【0003】しかしながら、このような栄養価と機能性
を有する卵の加工品は、殆ど全卵液、卵黄液又は卵白液
として液卵(殻を除いた卵)の形態であり、少量の粉末
乾燥卵が注文方式によって生産され、卵そのものが主原
料となる加工製品はあまりない状態である。
【0004】また、卵白より卵黄の需要がかなり少ない
ため卵黄の需要量に合わせて卵液の物量が定められてお
り、販売市場が狭いため注文生産に頼っているという問
題点がある。従って、卵の消費を増やすため、多様な技
術開発による新たな加工製品の開発と需要の創出が強く
要求されている実状である。
【0005】卵の熱安定性に対する研究報告から見れ
ば、1989年柳(人名)等は、卵そのものに存在する
か或いは二次的な要因による卵内の有害細菌を死滅させ
るために熱処理を行う場合、卵白の熱安定性は糖とかF
2+、Al3+、Cu2+のような金属塩の影響を受け、こ
のような金属塩を添加して60℃で5分間加熱すると、
起泡が増進されると報告した。
【0006】また、1973年Bladwinは、卵白
の熱凝固性は温度、卵白の濃度、共存する塩、糖及びp
Hの影響を受けると報告したことがあり、1985年石
原浪三等は、塩類は熱凝固性を促進させるが、非電解質
である糖の添加は蛋白質の疎水性基の水に対する親和力
を高めるから、塩の添加とは逆に加熱時の蛋白質分子間
の疎水結合による分子間の会合を抑制することによっ
て、熱による凝固(coagulation)を抑制して卵白の熱
安定性を増加させることと推測した。
【0007】そして、乳酸菌を用いた卵の発酵に対する
研究としては、主に卵に存在する少量の葡萄糖を除去す
ることによって、乾燥された卵の貯蔵中における変色
等、品質の変化を抑制する目的で多くの研究が進められ
てきた。即ち、1974年Galluzzo等は、ヘテ
ロ発酵菌であるストレプトコカスジアセチラッチス(St
reptococcus diacetilactic)とロイコノストックスピ
シス(Leuconostoc species)との混合菌株を用い、1
974年HamedとSadekとは、ペニシリウムノ
タチウム(Penicillium notatum)から分離したグルコ
ースオキシダーゼ(glucoce oxidase)とカタラーゼ(c
atalase)との複合酵素を用いることによって卵白液か
ら糖を除去し、又、1978年Shehab等が、スト
レプトコカスラッチス(Streptococcus lactis)と0.
2重量部の酵母抽出物(yeast extract)とを卵白に添
加し、pH6.0、30℃の条件下で9時間培養して葡
萄糖を完全に除去したと報告する等、粉末状態の卵黄、
卵白蛋白質の安定性向上のための研究が殆どであった。
【0008】一方、液相の発酵飲料製品に製造に卵を用
いた研究としては、1984年LinとCunning
hamとが卵白を利用してヨーグルト形態の製品の開発
を試みたが、47.4重量部の卵白に抗微生物作用を抑
制するため乳酸でpHを中性化し、乳酸菌の生育を促進
させるため成長培地として28.4重量部のアルカリ処
理の大豆油と19.0重量部の脱脂乳とを殺菌して混合
し、葡萄糖、蔗糖、クサンタンガム(xanthan gum)、
バニラの抽出物等を添加してラクトバシラスブルガリカ
ス(Lactobacillus bulgaricus)、ストレプトコカスサ
モピルス(Streptococcus themophilus)を接種、良質
のヨーグルト形態の製品が得られたことを報告し、19
84年Cunningham等は、低脂肪の均質乳を殺
菌、冷却させた後、ここに54.4℃で2回殺菌、冷却
した卵白アルブミンを均質化して混合し、ラクトバシラ
スブルガリカス、ストレプトコカスサモピルスの混合菌
株5重量部を接種して40℃で6時間培養することによ
ってヨーグルト形態のスナック食品を製造したが、製造
したものが全体的なカロリーも低く、嗜好も高かったと
報じたことがある。
【0009】また、1983年金(人名)等は、58
℃、30分の熱処理条件で均質全卵液に葡萄糖、蔗糖、
乳糖を添加し、ストレプトコカスラッチス、ラクトバシ
ラスカセイ(Lactobacillus casei)、ストレプトコカ
スピカリス(Streptococcus faecalis)を接種して発酵
中の変化を観察した結果、糖の添加がこれらの乳酸菌の
成長を促進させ、ストレプトコカスピカリスの生育が最
もよかったことを報告し、pHを最低4.8まで下げた
という。
【0010】さらに、特公昭57−54113号公報に
は、卵白に存在しながら微生物の生育を抑制するリゾチ
ーム(lysozyme)を除去した乾燥減菌の卵白100gを
減菌牛乳1リットルに溶解させ、葡萄糖60gを添加し
た後、ラクトバシラスブルガリカス、ストレプトコカス
サモピルスとの混合菌株30mlを接種、40℃で8時
間培養して最終製品の乳酸含有量4.0重量部の乳酸発
酵香の強い製品を得る技術が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、卵を用
いた発酵飲料の開発のため、今まで進められてきた研究
等は、主原料として卵の全量を利用しないで、卵白のよ
うな卵の一部だけを利用する場合が多く、しかも不充分
な発酵を促進させるため糖以外のアルカリ処理の大豆
油、脱脂乳等を混合して発酵を誘導し、発酵物の物理的
な安定性、即ち層分離現象等を解決するためクサンタン
ガムのような安定剤を使用しなければならないという欠
点があった。また、卵の全卵液の形態で全量用いた場合
は、一定の時間発酵させた後、乳酸菌発酵乳の適正pH
である4.5以下を維持することができないようになる
という問題点があった。
【0012】本発明は、上記の実情に鑑みて成されたも
ので、卵黄と卵白が混合された全卵液、卵黄液又は卵白
液を均質化して、乳糖と砂糖を添加した後、熱処理によ
って殺菌と卵の蛋白質の熱変性とを誘導し、ラクトバシ
ラスアシドピルス(Lactobacillus acidophilus)、ビ
ピドバクテリウムロンガム(Bifidobacterium longu
m)、ストレプトコカスサモピルス(Streptococcus the
mophilus)の混合乳酸菌を接種して、培養、発酵させる
卵を用いた乳酸菌の発酵飲料の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、100重量部の全卵液、卵黄液又は卵白
液を均質化して乳糖1〜10重量部、砂糖2〜20重量
部、水100〜1000重量部等を添加し混合した後、
65〜95℃の温度に10〜120分間加熱して殺菌と
卵の蛋白質の熱変性とを誘導し、ラクトバシラスアシド
ピルス、ビピドバクテリウムロンガム、ストレプトコカ
スサモピルスが1:2:1で混合された凍結乾燥の混合
乳酸菌の製剤を0.001〜2重量部接種して30〜5
0℃に5〜24時間培養、発酵させることを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。まず本発明に係わる卵を用いた乳酸菌の発酵飲料
の製造方法の説明に先だって卵を原料として乳酸菌の発
酵飲料を製造する原理について説明する。
【0015】卵の卵黄及び卵白蛋白質は、55〜60℃
の低温では、熱変性と共に固いゲルを形成するだけでは
なく、卵内に存在する抗微生物効果を有するリゾチー
ム、オボトランスフェリン(ovotransferrin)、アビジ
ン(avidin)等の不活性化が行われないようになる。
【0016】従って、乳酸菌による発酵が容易に行われ
ないもで、本発明では水と糖を同時に添加することによ
って卵白または卵黄蛋白質の加熱処理によるゲル化を防
止するだけではなく、オボトランスフェリン等の抗菌性
蛋白質の熱による不活性化と熱変性等とを誘導して残留
微生物をさらに効果的に殺菌して有効な乳酸発酵ができ
るようにした。
【0017】卵の発酵飲料の製造工程を簡単にするた
め、まず希釈による発酵適性を調べる必要があり、全卵
液又は卵白液を均質化して水で希釈し1重量部の乳糖を
添加してから、70℃で30分間熱処理を行って、0.
5重量部の混合乳酸菌の製剤を接種、40℃で10時間
発酵を実施し、その発酵物の物性検査は下記の表1に示
す結果となった。
【0018】
【表1】
【0019】上記の表1から判るように、発酵物の物性
検査の結果、発酵飲料の目標pH4.5以下は、全卵液
を100〜1000重量部の水で希釈した時に得られ、
ヨーグルトの味、酸味、粘度、外観は、100〜100
0重量部の水で希釈した時までは、撓相(stirred typ
e)、液相のヨーグルト形態に適用することができる程
度の評価が得られた。但し、50重量部の水で希釈した
時は目標pHにも至らないし悪臭が確認された。
【0020】表1から得られた結果に基いて全卵液の適
正希釈のための水の量は、100〜1000重量部であ
ることが分かり、糖の適正添加量を決定して発酵時に全
卵液と共に混合培養することによって、工程の単純化を
図ることができる。発酵に必要な適正な糖の添加量を決
定するため、表1で決定された希釈濃度中、希釈倍数を
400重量部として糖を添加し、70℃で30分間熱処
理して殺菌及び卵の蛋白質の熱変性を誘導して冷却した
後、0.5重量部の混合乳酸菌の製剤を接種し、40℃
で10時間発酵を行った。その結果を下記の表2に示
す。
【0021】
【表2】
【0022】上記の表2から分かるように、全卵液又は
卵白液を希釈して糖を添加した後、殺菌による熱処理を
経て混合乳酸菌の製剤を接種、培養した結果、乳糖含量
が0.5重量部である場合は、pHが目標pHである
4.5に非常に至らない6.2〜7.8の範囲を示し、
乳酸菌数も1.6×103〜3.8×104で非常に少な
くて接種した乳酸菌がよく増殖することができなかっ
た。また、乳糖含量が10重量部以上である場合は、砂
糖の添加量は大きな変化がなくpH4.5以上を示し、
乳酸菌数も減少することが分かった。
【0023】ヨーグルトの味は、乳糖含量が1.0重量
部以下のときと10重量部以上の時とは、比較的よくな
い反面、酸味は乳糖含量が0.5重量部であるときを除
いては大きな変化がないことが分かった。表1と表2に
基づいて卵の希釈による発酵適正乳糖及び砂糖の添加量
は乳糖含量1〜10重量部、砂糖含量2〜20重量部で
あることが確認された。
【0024】卵の発酵飲料の製造に原料として使用され
る全卵液又は卵白液の適正希釈倍数、乳糖と砂糖の添加
量を決定してから熱処理条件の変化を調べるため、5重
量部の乳糖と15重量部の砂糖とを400重量部の希釈
全卵液又は卵白液に溶解し、熱処理条件を変化させなが
ら、0.5重量部の混合乳酸菌の製剤を接種、40℃で
10時間培養する実験を行って下記の表3のような結果
を得た。
【0025】
【表3】
【0026】表3から明らかに分かるように、400重
量部の希釈全卵液又は卵白液に5重量部の乳糖と15重
量部の砂糖を溶解し、表3のような熱処理を行い、0.
5重量部の混合乳酸菌の製剤を接種、40℃で10時間
培養した結果、65℃以下の温度で乳酸菌の増殖が少な
くてpHが目標pHである4.5に至らない結果を示
し、不充分な熱処理によって乳酸菌以外に他の微生物、
即ち病原性微生物が増殖する恐れがあり、又ヨーグルト
の味も非常に悪かった。
【0027】これに対して、65℃以上の温度に10分
以上熱処理を行った時からは、pHの低下が目標pHで
ある4.5程度となり、ヨーグルトの味も非常に高い点
数を示し、又乳酸菌の生育も活発であった。このような
傾向は、熱処理温度が高くなるほど大きくなり、95℃
で50分間加熱した時までは殆ど同じ傾向を示した。
【0028】上記の表1、2、3から全卵液及び卵白液
の適正希釈倍数、乳糖と砂糖の適正添加量、適正熱処理
条件を確立することができた。さらに、接種される混合
乳酸菌製剤の最小の接種量を検討するため、5重量部の
乳糖と15重量部の砂糖とを400重量部希釈の全卵液
又は卵白液に溶解し、80℃で30分間熱処理し冷却し
て混合乳酸菌製剤の接種量を変化させながら40℃で1
0時間培養する実験を行い、その結果を表4に示した。
【0029】
【表4】
【0030】上記の表4から分かるように、10時間発
酵させた後、乳酸菌の増殖により一般的な病原性微生物
の成長が抑制されるpH4.5を示す最小の混合乳酸菌
製剤の接種量は0.001重量部以上であることが分か
った。0.001重量部を接種した時はpH4.5を示
し、接種量が増加する程pHは段々低くなって3重量部
を接種した時はpH3.6を示し、この時の乳酸菌数は
8.7×1010として最高であった。
【0031】
【実施例1】卵から100重量部の全卵液、卵黄液又は
卵白液を得てこれを均質化し、均質化された全卵液、卵
黄液又は卵白液の2倍に当たる蒸留水に乳糖2重量部、
砂糖10重量部を溶解させた後、均質の全卵液、又は卵
白液と混合して希釈混合液を作った。上記の混合溶液を
85℃の温度で30分間殺菌を行い、殺菌及び加熱によ
るこれらの混合溶液の適切な熱変性を誘導した後、無菌
の雰囲気で10000r.p.mで機械的な均質化を行って
からすぐに40℃で冷却させた。その後、冷却させた混
合溶液に、ラクトバシラスアシドピルス、ビピドバクテ
リウムロンガム、ストレプトコカスサモピルスが1:
2:1で混合された混合乳酸菌の製剤を0.01重量部
接種してから、恒温器で40℃の温度を維持させてpH
が4.5以下となるまで約12時間培養した。上記の培
養によって形成されたカードを更に無菌の雰囲気で、1
0000r.p.mで均質化して撓相の卵の発酵飲料を製造
した。
【0032】
【実施例2】卵から100重量部の全卵液、卵黄液又は
卵白液を得てこれを均質化し、均質化された全卵液、卵
黄液又は卵白液の3倍に当たる蒸留水に乳糖2重量部、
砂糖13重量部を溶解させた後、均質の全卵液、又は卵
白液と混合して希釈混合液を作った。上記の混合溶液を
85℃の温度で30分間殺菌を行い、殺菌及び加熱によ
るこれらの混合溶液の適切な熱変性を誘導した後、無菌
の雰囲気で10000r.p.mで機械的な均質化を行って
からすぐに40℃で冷却させた。その後、冷却させた混
合溶液に、ラクトバシラスアシドピルス、ビピドバクテ
リウムロンガム、ストレプトコカスサモピルスが1:
2:1で混合された混合乳酸菌の製剤を0.01重量部
接種してから、恒温器で40℃の温度を維持させてpH
が4.5以下となるまで約12時間培養した。上記の培
養によって形成されたカードを更に無菌の雰囲気で、1
0000r.p.mで均質化して半撓相(stirred drink typ
e)の卵の発酵飲料を製造した。
【0033】
【実施例3】卵から100重量部の全卵液を得てこれを
均質化し、均質化された全卵液の2倍に当たる蒸留水に
乳糖2重量部、砂糖10重量部を溶解させた後、均質の
全卵液、又は卵白液と混合して希釈混合液を作った。上
記の混合溶液を85℃の温度で30分間殺菌を行い、殺
菌及び加熱によるこれらの混合溶液の適切な熱変性を誘
導した後、無菌の雰囲気で10000r.p.mで機械的な
均質化を行ってからすぐに40℃で冷却させた。その
後、冷却させた混合溶液に、ラクトバシラスアシドピル
ス、ビピドバクテリウムロンガム、ストレプトコカスサ
モピルスが1:2:1で混合された混合乳酸菌の製剤を
0.01重量部接種してから、インキュベターで40℃
の温度を維持させてpHが4.5以下となるまで約12
時間培養した。上記の培養によって形成されたカードを
更に無菌の雰囲気で、10000r.p.mで均質化して撓
相の培養物を得た。その後、6重量部の砂糖を溶解し、
減菌させた砂糖溶液を上記の培養物に1/2の量を混合
してから、均質化して卵黄含有の液相(drink type)の
卵の発酵飲料を製造した。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、液卵から卵黄と卵白を分離しないで全卵液を
使用する場合、発酵条件を向上させるため、アルカリ大
豆油、脱脂乳のような添加物を全く使用しないという長
所があり、発酵時に乳酸菌の生育を抑制する卵白の構成
成分であるリゾチームのような酵素を別に除去しなくて
もいいばかりでなく、物理的な安定性を確保するため、
濃い撓相の発酵乳に一般に使用するペプチン、CMCの
ような安定剤を全く添加しなくても、貯蔵中に物理的又
は微生物的な安定性を確保することができるという効果
がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/20 C12R 1:23 1:46 1:01)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全卵液、卵黄液又は卵白液を均質化し、乳
    糖、砂糖、水等を添加し混合した後、加熱による殺菌と
    卵の蛋白質の熱変性とを誘導し、混合乳酸菌を接種、培
    養して発酵させることを特徴とする卵を用いた乳酸菌の
    発酵飲料の製造方法。
  2. 【請求項2】上記の均質化された100重量部の全卵
    液、卵黄液又は卵白液に添加する添加物が、乳糖1〜1
    0重量部、砂糖2〜20重量部、水100〜1000重
    量部であることを特徴とする請求項1記載の卵を用いた
    乳酸菌の発酵飲料の製造方法。
  3. 【請求項3】上記の添加物が加えられた均質全卵液、卵
    黄液又は卵白液を65〜95℃に10〜120分間加熱
    することによって、殺菌及び卵の蛋白質の熱変性を誘導
    することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の卵を
    用いた乳酸菌の発酵飲料の製造方法。
  4. 【請求項4】ラクトバシラスアシドピルス、ビピドバク
    テリウムロンガム、ストレプトコカスサモピルスが1:
    2:1で混合された凍結乾燥の混合乳酸菌の製剤を0.
    001〜2重量部接種して30〜50℃に5〜24時間
    培養、発酵させることを特徴とする請求項1、請求項2
    又は請求項3記載の卵を用いた乳酸菌の発酵飲料の製造
    方法。
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