JPH09189509A - 回動角検出装置 - Google Patents

回動角検出装置

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JPH09189509A
JPH09189509A JP1712496A JP1712496A JPH09189509A JP H09189509 A JPH09189509 A JP H09189509A JP 1712496 A JP1712496 A JP 1712496A JP 1712496 A JP1712496 A JP 1712496A JP H09189509 A JPH09189509 A JP H09189509A
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弘次 中沢
Isahide Aoki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回動軸等の回動角に対してリニアな特性の信
号を出力でき、検出特性を安定させることができると共
に、耐久性や信頼性を大幅に向上させる。 【解決手段】 シャフト3に固定されたマグネット4
と、マグネット4を取囲むように配設された第1,第2
および第3の磁極片部5,6,7と、各磁極片部5,
6,7に基端側が接続された第1,第2および第3の磁
路形成部8,9,10と、磁路形成部8,10の先端部
8A,10A間に設けられた第1のホール素子11と、
磁極形成部9,10の先端部9A,10A間に設けられ
た第2のホール素子12と、該第1,第2のホール素子
11,12からの出力電圧に基づいて回動角θに応じた
検出信号を出力する演算回路とを備える構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば回動軸の回
動角等を検出するのに好適に用いられる回動角検出装置
に関し、特に自動車用エンジンのスロットルバルブ開度
を検出するようにした回動角検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子制御式燃料噴射装置を備え
た自動車用エンジン等では、エンジンの吸気通路の途中
に設けられたスロットルバルブの開度を検出し、これを
コントロールユニットに入力することにより、燃料噴射
量制御等の高精度化を図っている。
【0003】そして、この種の従来技術では、スロット
ルバルブの開度を検出するのに、抵抗体とブラシとから
なるポテンションメータを用い、このブラシ側を前記ス
ロットルバルブの回動軸(弁軸)に連結し、スロットル
バルブの回動に応じてブラシが抵抗体上を摺動変位する
ことにより、この抵抗体の抵抗値変化をスロットルバル
ブの開度として検出する構成としている。
【0004】また、他の従来技術として、例えば特開平
2−298814号公報等には、磁気抵抗素子を用いる
非接触型の回動角検出装置が開示されている。そして、
この種の回動角検出装置の場合には、固定された磁気抵
抗素子の周囲にマグネットにより磁界を発生させ、この
マグネットをシャフトと連動して回動させることにより
磁気抵抗素子を中心に磁界を変化させ、このときの回動
角の変化を磁気抵抗素子の抵抗値変化として検出し、ス
ロットルバルブの開度等を検出できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による回動角検出装置では、ポテンションメータ
を用いた場合、抵抗体上をブラシが摺動するからブラシ
の浮き等により瞬間的に出力信号が遮断される。また、
長期に亘る使用においてはブラシ等の摩耗により耐久性
や信頼性が低下するという問題もあり、近年における自
動車の耐用年数の増加およびスロットルバルブ制御の電
子化に伴うフィードバック制御の増加に十分には対応で
きないという問題がある。
【0006】一方、磁気抵抗素子を用いた場合には、マ
グネット側に設けた磁性体腕部と磁気抵抗素子との離間
寸法が、シャフト(マグネット)の回動によって大きく
変化し、磁気抵抗素子からの出力信号がシャフトの回動
角に対して三角関数の特性となるために、スロットルバ
ルブの開度(回動角)等を検出する場合に、リニアな特
性を得るのが難しいという問題がある。
【0007】さらに、磁気抵抗素子を用いた場合にはマ
グネットの起磁力の温度変化、経時変化および磁気検出
素子の温度特性等により出力信号の変化が大きく、これ
を補正することが難しいという問題がある。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は回動軸等の回動角に対してリニ
アな特性の信号を出力でき、検出特性を安定させること
ができると共に、耐久性や信頼性を大幅に向上できるよ
うにした回動角検出装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の発明が採用する回動角検出装
置の構成は、マグネットと、該マグネットの一方の磁極
と対向するように該マグネットの周囲に互いに離間して
配設され、周方向にそれぞれ一定の角度をもって延びる
第1,第2の磁極片部と、該第1,第2の磁極片部と前
記マグネットのいずれか一方を回動し、該第1,第2の
磁極片部と前記マグネットとを相対回転させる回動手段
と、前記第1,第2の磁極片部と前記マグネットとの対
向面積に対応した第1,第2の信号をそれぞれ出力する
第1,第2の信号出力手段とからなる。
【0010】このように構成することにより、相対回転
する第1,第2の磁極片部とマグネットとの間を非接触
状態に保持できると共に、第1,第2の磁極片部とマグ
ネットとの間隔を一定に保つことができ、第1,第2の
磁極片部と前記マグネットとの対向面積を回動角に対応
して変化させることができる。
【0011】また、請求項2に記載の発明では、前記マ
グネットの他方の磁極と対向するように前記回動手段の
周方向に延びる第3の磁極片部を備え、前記第1の信号
出力手段は、前記第1の磁極片部と第3の磁極片部との
間で前記マグネットによる磁気信号を第1の信号として
出力し、前記第2の信号出力手段は、前記第2の磁極片
部と第3の磁極片部との間で前記マグネットによる磁気
信号を第2の信号として出力する構成としている。
【0012】このように構成することにより、前記第1
の信号出力手段は、前記第1の磁極片部と第3の磁極片
部との間で前記マグネットによる磁界に対応した第1の
信号を出力でき、前記第2の信号出力手段は、前記第2
の磁極片部と第3の磁極片部との間で前記マグネットに
よる磁界に対応した第2の信号を出力できるから、前記
第1,第2の信号出力手段から出力されるそれぞれの信
号レベルをマグネット等の相対回転に応じて大きく変化
させることができる。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明では、前記
回動手段は前記マグネットを回動させる回動軸であり、
前記第1,第2および第3の各磁極片部は、該回動軸を
中心とする同心円上にそれぞれ配設する構成としてい
る。
【0014】この結果、回動軸と共にマグネットを回動
させることにより、該マグネットと第1,第2の磁極片
部との対向面積を変化させることができ、このときの対
向面積に対応した第1,第2の信号をそれぞれ取り出す
ことができる。また、回動軸と共に回動するマグネット
と第1,第2および第3の各磁極片部とを同心円上にコ
ンパクトに配設することができる。
【0015】さらにまた、請求項4に記載の発明では、
前記第1,第2の信号出力手段から出力される第1,第
2の信号に基づき前記回動手段の回動角に対応した検出
信号を演算出力する演算手段を備える構成としている。
【0016】このように構成することにより、第1の信
号と第2の信号とにそれぞれ含まれる各信号成分のう
ち、マグネットの起磁力や温度特性等に大きく影響され
る成分を第1,第2の信号から相殺でき、検出信号が周
囲温度等に応じて変化するのを防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。
【0018】ここで、図1ないし図7は本発明の第1の
実施例による回動角検出装置をスロットルバルブの開度
検出に適用した場合を例に挙げて示している。
【0019】図1において、1は樹脂材料からなるケー
シングを示し、該ケーシング1は下側に開口する筒部1
Aと、該筒部1Aの上側を施蓋する厚肉平板状の隔壁部
1Bと、該隔壁部1Bの上側部位に凹設された凹部1C
とから構成されている。そして、ケーシング1の筒部1
Aはスロットルボディ2の凹部2A内に挿着され、スロ
ットルボディ2にはスロットルバルブ(図示せず)に連
動して回動する回動手段(回動軸)としてのシャフト3
が回転可能に設けられている。
【0020】4はケーシング1の筒部1A内に配設され
たマグネットを示し、該マグネット4はシャフト3の先
端側にカシメ等により取付けられ、シャフト3から径方
向に突出している。ここで、マグネット4は図2に示す
ように、長手方向両端側が円弧面部4A,4Bとなり、
幅方向両端面側が平行面部4C,4Dとなっている。
【0021】そして、マグネット4の円弧面部4A,4
Bはシャフト3を中心にして90°の角度範囲に亘り一
定の曲率をもって周方向に延び、その端面側には磁極
(N極、S極)が形成されている。また、マグネット4
の中心部にはシャフト3の軸方向に延びる貫通穴4Eが
設けられ、該貫通穴4Eはマグネット4と略相似形状を
なし、シャフト3に対してマグネット4を廻止め状態で
固定させるようになっている。
【0022】5はケーシング1の筒部1Aに埋設された
第1の磁極片部を示し、該第1の磁極片部5は図2に示
すように、後述する第2,第3の磁極片部6,7と共に
マグネット4を円環状に取囲む分割円筒形状をなしてい
る。そして、磁極片部5はマグネット4のN極側となる
円弧面部4Aと一定の間隔を保って対向するようにシャ
フト3を中心にして90°の角度範囲に亘り周方向に延
びている。そして、磁極片部5はマグネット4が発生す
る磁束を、後述の第1の磁路形成部8を介して第1のホ
ール素子11へと導くものである。
【0023】6は第1の磁極片部5から僅かに離間して
ケーシング1の筒部1A内に埋設された第2の磁極片部
を示し、該第2の磁極片部6は前記第1の磁極片部5と
同様にマグネット4の円弧面部4Aと一定の間隔を保っ
て対向するようにシャフト3を中心にして90°の角度
範囲に亘り周方向に延びている。そして、磁極片部6は
マグネット4が発生する磁束を、後述の第2の磁路形成
部9を介して第2のホール素子12へと導くものであ
る。
【0024】7は前記第1,第2の磁極片部5,6から
僅かに離間して設けられた第3の磁極片部を示し、該第
3の磁極片部7はケーシング1の筒部1Aに埋設される
と共に、マグネット4のS極側となる円弧面部4Bと一
定の間隔を保って常時対向するように、約180°の角
度範囲に亘り周方向に延びている。そして、磁極片部7
はマグネット4が発生する磁束を、後述の第3の磁路形
成部10を介して第1,第2のホール素子11,12へ
と導くものである。
【0025】ここで、マグネット4(シャフト3)の回
動角θは、円弧面部4Aの中央部位が第1,第2の磁極
片部5,6間の中間位置に対向した状態を零(θ=0
°)位置とし、第1の磁極片部5側にマグネット4の円
弧面部4Aが回動したときを正方向、第2の磁極片部6
側にマグネット4の円弧面部4Aが回動したときを負方
向とする。また、シャフト3が回動する範囲は±45°
の間であり、回動角θが−45°のときはスロットルバ
ルブの閉弁時に対応し、回動角θが45°のときはスロ
ットルバルブの最大開弁時(フルスロットル時)に対応
している。
【0026】8は基端側が第1の磁極片部5に接続さ
れ、先端側がケーシング1の凹部1C内に突出した第1
の磁路形成部を示し、該第1の磁路形成部8の先端側は
第1のホール素子11の上側を隙間を介して覆うと共
に、ホール素子11の下側に位置する第3の磁路形成部
10の先端側と対向している。
【0027】9は基端側が第2の磁極片部6に接続さ
れ、先端側がケーシング1の凹部1C内に突出した第2
の磁路形成部を示し、該第2の磁路形成部9の先端側は
第2のホール素子12の上側を隙間を介して覆うと共
に、ホール素子12の下側に位置する第3の磁路形成部
10の先端側と対向している。
【0028】ここで、磁路形成部8,9は図4に示す如
くその先端部8A,9Aが相互いに等しい面積をもって
後述する磁路形成部10の先端部10Aと対向し、これ
らの隙間寸法aは一定の寸法となるように構成されてい
る。
【0029】10は基端側が第3の磁極片部7に接続さ
れ、先端側がケーシング1の凹部1C内に突出した第3
の磁路形成部を示し、該第3の磁路形成部10は先端側
がケーシング1の隔壁部1B上を後述する回路基板13
の裏面に沿って延びるように配設されている。そして、
該磁路形成部10の先端部10Aは図4に示す如く、磁
路形成部8,9の先端部8A,9Aと対向配設され、両
者の間にはホール素子11,12等が介挿されている。
【0030】11,12は回路基板13上に設けられた
第1,第2の信号出力手段としてのホール素子を示し、
該第1,第2のホール素子11,12は回路基板13上
で互いに並列関係をなすように1チップ(ワンチップ)
化されて配設されている。そして、第1のホール素子1
1は図4に示す如く磁路形成部8の先端部8Aと磁路形
成部10の先端部10Aとの間に位置し、両者の間の磁
束密度に比例した第1の信号を出力電圧E1 として出力
するものである。一方、第2のホール素子12は磁路形
成部9の先端部9Aと磁路形成部10の先端部10Aと
の間に位置し、両者の間の磁束密度に比例した第2の信
号を出力電圧E2 として出力するものである。
【0031】13はケーシング1の凹部1C内に位置し
第1,第2のホール素子11,12および後述の演算回
路19を実装する回路基板を示し、該回路基板13はホ
ール素子11,12の実装部位を磁路形成部8,9の先
端部8A,9Aと磁路形成部10の先端部10Aとの間
に位置決めするように配設され、回路基板13の先端側
には後述する各端子ピン14の一端側が隔壁部1Bから
後述のカバー16側に向けて貫通した状態で固着されて
いる。
【0032】14はケーシング1に埋設された金属材料
からなる複数の端子ピン(1個のみ図示)を示し、該各
端子ピン14は一端側がケーシング1の凹部1C内へと
突出し回路基板13に貫通状態で固着され、他端側は後
述の雄コネクタ15内へと突出すると共に、外部の端子
と電気的に接続可能となっている。そして、各端子ピン
14は第1,第2のホール素子11,12および後述の
演算回路19を外部の電源(図示せず)等に接続すると
共に、演算回路19による後述の検出信号Soを外部へ
と出力する構成となっている。
【0033】15はケーシング1から突出形成された略
角筒形状の雄コネクタを示し、該雄コネクタ15内には
端子ピン14の他端側が突出している。そして、該雄コ
ネクタ15は各端子ピン14を介して相手側となる雌コ
ネクタ(図示せず)と接続されるようになっている。
【0034】16は合成樹脂材料により形成されケーシ
ング1の凹部1C内を密閉状態に施蓋する略平板状のカ
バー、17は弾性材料により形成され該カバー16とケ
ーシング1との間をシールするパッキンを示している。
【0035】18はケーシング1の隔壁部1Bに埋設さ
れた平板状の磁気遮蔽板を示し、該磁気遮蔽板18は第
1,第2のホール素子11,12の下側に位置し、マグ
ネット4からの磁界等が第1,第2のホール素子11,
12に直接的な影響を与えるのを防止している。
【0036】19は回路基板13に実装され、第1,第
2のホール素子11,12から出力される出力電圧E1
,E2 に基づき回動角に対応した検出信号So を演算
出力する演算手段としての演算回路を示し、該演算回路
19は図3に示すように後述の加算器20,減算器2
1,割算器22および増幅器23等から構成されてい
る。
【0037】20は第1,第2のホール素子11,12
から出力される出力電圧E1 ,E2を加算する加算器、
21は第1,第2のホール素子11,12から出力され
る出力電圧E1 ,E2 を減算する減算器、22は加算器
20の出力と減算器21の出力との比を取る割算器、2
3は割算器22の出力を増幅する増幅器を示している。
そして、増幅器23は各端子ピン14に電気的に接続さ
れ、回動角に対応した検出信号So を各端子ピン14を
介して外部へと出力する。
【0038】24は割算器22の出力に対してオフセッ
トレベルを決める基準電圧発生器、25は増幅器23の
出力信号を補正し信号の出力特性をリニアな特性に調整
(補正)する調整信号発生器を示している。
【0039】本実施例による回動角検出装置は上述の如
き構成を有するもので、次にその作動について図4ない
し図7を参照して説明する。
【0040】まず、図4に示すようにシャフト3の回動
に伴いマグネット4の円弧面部4Aも第1,第2の磁極
片部5,6が周方向に離間した位置から±45°の範囲
で回動角θをもって周方向に回動する。このとき、マグ
ネット4の円弧面部4Aは角度θ1 の範囲に亘り第1の
磁極片部5と対向すると共に、角度θ2 の範囲に亘り第
2の磁極片部6と対向する。一方、マグネット4の円弧
面部4Bは全体に亘り第3の磁極片部7と対向し続け
る。そして、マグネット4が発生した磁束は第1,第3
の磁極片部5,7から第1,第3の磁路形成部8,10
を通じて第1のホール素子11へと導かれる一方、第
2,第3の磁極片部6,7からは第1,第3の磁路形成
部9,10を通じて第2のホール素子12へと導かれ
る。
【0041】このとき、マグネット4,磁極片部5,
6,7は図5に示すようにマグネット4、磁極片部5,
7および磁路形成部8,10から第1の磁気回路が構成
され、マグネット4、磁極片部6,7および磁路形成部
9,10から第2の磁気回路が構成されると共に、2つ
の磁気回路は磁気的に並列接続の関係となっている。
【0042】ここで、マグネット4の円弧面部4Aと第
1,第2の磁極片部5,6との間に生じる磁気抵抗の逆
数をパーミアンスP1 ,P2 とすれば、これらのパーミ
アンスP1 ,P2 はマグネット4の円弧面部4Aと第
1,第2の磁極片部5,6との対向面積に実質的に比例
し、
【0043】
【数1】 P1 =α×μ0 ×θ1 =α×μ0 ×(45°+θ)
【0044】
【数2】 P2 =α×μ0 ×θ2 =α×μ0 ×(45°−θ) としてそれぞれ求められる。
【0045】ここで、定数αはマグネット4の軸方向寸
法、各磁極片部5,6の軸方向寸法およびマグネット4
と各磁極片部5,6との間隔寸法等により予め決定され
る定数値であり、透磁率μ0 は真空中の透磁率を示して
いる。
【0046】また、マグネット4の円弧面部4Bと第3
の磁極片部7との間に生じる磁気抵抗の逆数をパーミア
ンスP3 とすれば、このパーミアンスP3 はマグネット
4の円弧面部4Bと第3の磁極片部7とは常に90°に
亘って対向する一方、前記マグネット4の円弧面部4A
は第1の磁極片部5および第2の磁極片部6に対して全
体としては常に90°に亘って対向するから、
【0047】
【数3】P3 =α×μ0 ×90°=P1 +P2 の関係が成り立つ。
【0048】このとき、第1,第2のホール素子11,
12の周囲により生じる磁気抵抗の逆数をパーミアンス
PS とすれば、このパーミアンスPS は第1,第2の磁
極片部5,6側のパーミアンスP1 ,P2 に比較して十
分に小さい値となるから、パーミアンスPS は実質的に
無視できる値となる。
【0049】そこで、マグネット4の起磁力Fにより発
生し、第1,第2の磁気回路を通る総磁束Φは、
【0050】
【数4】 の関係となり常に一定値である。
【0051】また、各磁極片部5,6を通る磁束Φ1 ,
Φ2 はΦ1 :Φ2 =P1 :P2 の関係にあり、それぞ
れ、
【0052】
【数5】 Φ1 =Φ×P1 /(P1 +P2 ) =Φ×α×μ0 ×(45°+θ)/(α×μ0 ×90°) =Φ×(0.5+θ/90°)
【0053】
【数6】 Φ2 =Φ×P2 /(P1 +P2 ) =Φ×α×μ0 ×(45°−θ)/(α×μ0 ×90°) =Φ×(0.5−θ/90°) として求められる。
【0054】ここで、磁路形成部8,9の先端部8A,
9Aは磁路形成部10の先端部10Aに対して互いに等
しい面積をもって対向しているから、この対向面積によ
る定数をβとすると、第1,第2のホール素子11,1
2を通る磁束密度B1 ,B2は、
【0055】
【数7】B1 =β×Φ1
【0056】
【数8】B2 =β×Φ2 として求められる。
【0057】そして、ホール素子11,12は同一の特
性を有し、ホール素子11,12の出力電圧E1 ,E2
は磁束密度B1 ,B2 に比例するから、
【0058】
【数9】 E1 =G×B1 =G×β×Φ×(0.5+θ/90°)
【0059】
【数10】 E2 =G×B2 =G×β×Φ×(0.5−θ/90°) の関係となる。ここで、Gはホール素子11,12の素
子感度であり、磁束密度B1 ,B2 に対する出力電圧E
1 ,E2 を決めるものである。
【0060】この結果、ホール素子11の出力電圧E1
は図6中に実線で示す特性線26のように回動角θに対
して比例関係にあり、回動角θの増加に伴って出力電圧
E1も増加する。即ち、回動角θが−45°のときに磁
極片部5とマグネット4の円弧面部4Aとは対向しなく
なるから、出力電圧E1 はほぼ0V(ボルト)となる。
そして、回動角θの増加と共に磁極片部5とマグネット
4の円弧面部4Aとの対向面積が増加するから、出力電
圧E1 もこの対向面積に比例して増加し、回動角θが4
5°になったときに最大の電圧値となる。
【0061】一方、ホール素子12の出力電圧E2 も図
6中に点線で示す特性線27のように回動角θに比例す
るが、出力電圧E2 は回動角θの増加に対して減少する
特性となる。即ち、回動角θが−45°のときに磁極片
部6はマグネット4の円弧面部4Aの全ての外周面と対
向するから、出力電圧E2 は最大の電圧値となり、回動
角θの増加により磁極片部6とマグネット4の円弧面部
4Aとの対向面積が減少するから出力電圧E2 も減少
し、回動角θが45°になったときほぼ0V(ボルト)
となる。
【0062】ここで、この出力電圧E1 ,E2 はホール
素子11,12の素子感度Gが周囲の温度等により変化
したときに、その影響により出力電圧E1 ,E2 は変化
する。また、総磁束Φはマグネット4の起磁力Fに依存
するから、マグネット4の起磁力F等に影響されて出力
電圧E1 ,E2 も変化することになる。
【0063】そのため、出力電圧E1 ,E2 を演算回路
19へ入力し、この演算回路19で下記の数11の式に
示す演算を行なう。
【0064】
【数11】
【0065】ここで、演算回路19の減算器21は出力
電圧E1 ,E2 を減算することにより減算値(E1 −E
2 )を求め、加算器20は出力電圧E1 ,E2 を加算す
ることにより加算値(E1 +E2 )を求める。そして、
割算器22はこの加算値(E1 +E2 )と減算値(E1
−E2 )とを割算して前記数11の式による演算を行
う。
【0066】また、基準電圧発生器24は割算器22に
基準電圧を入力し、増幅器23は割算器22から出力さ
れる演算信号Sx を増幅し、調整信号発生器25は増幅
器23に調整信号を入力することにより増幅器23から
出力される検出信号So の微小変動を補正する。
【0067】即ち、検出信号So は演算信号Sx に基づ
き、
【0068】
【数12】 として求められる。
【0069】ここで、Vo は一定の電圧値(例えば2.
5V)であり、定数kは一定の増幅率を示している。
【0070】これにより、検出信号So は図7中の実線
で示す特性線28のような特性となり、回動角θが−4
5°のとき最小値(Vo −k)、回動角θが45°のと
き最大値(Vo +k)となると共に、検出信号So は回
動角θのみにより決定され、マグネット4の起磁力Fお
よびホール素子11,12の素子感度Gによる影響を受
けなくなる。
【0071】かくして、本実施例によれば、スロットル
ボディ2に回動可能に設けられたシャフト3と、該シャ
フト3に固定されたマグネット4と、該マグネット4を
取囲むように配設された第1,第2および第3の磁極片
部5,6,7と、該各磁極片部5,6,7に基端側が接
続された第1,第2および第3の磁路形成部8,9,1
0と、該第1,第3の磁路形成部8,10の先端側間に
設けられた第1のホール素子11と、第2,第3の磁極
形成部9,10の先端側間に設けられた第2のホール素
子12と、該第1,第2のホール素子11,12からの
出力電圧E1 ,E2 に基づいて回動角θに応じた検出信
号So を出力する演算回路19とを備える構成としたか
ら下記のような効果を奏する。
【0072】即ち、回動するシャフト3およびマグネッ
ト4に対して第1,第2および第3の磁極片部5,6,
7等は接触せず、シャフト3に余分な摺動抵抗(負荷
等)を加えることなく回動角の検出が可能となり、非接
触構造とすることにより耐久性を確実に向上させること
ができると共に、第1,第2のホール素子11,12か
らの出力電圧E1 ,E2 が瞬間的に遮断されることはな
く、高い信頼性が得られる。
【0073】また、前記数12の式に示す如く回動角θ
に対応した検出信号So を演算回路19から出力できる
ので、この検出信号So によりマグネット4の起磁力
F、素子感度Gの温度特性、経時劣化等に依存すること
はなく、正確な回動角θの検出が可能となる。
【0074】そして、マグネット4の発生する磁束を第
1,第2および第3の磁極片部5,6,7から第1,第
2および第3の磁路形成部8,9,10を通じて第1,
第2のホール素子11,12に効率的に導くことがで
き、第1のホール素子11は第1の磁極片部5と第3の
磁極片部7との間に発生するマグネット4による磁束Φ
1 に対応した出力電圧E1 を出力でき、第2のホール素
子12は第2の磁極片部6と第3の磁極片部7との間に
発生するマグネット4による磁束Φ2 に対応した出力電
圧E2 を出力できると共に、第1,第2のホール素子1
1,12から出力する出力電圧E1 ,E2 のレベルをマ
グネット4の回動角θに応じて大きく変化させることが
できる。
【0075】また、各磁路形成部8,9,10によって
マグネット4が発生する磁束を第1,第2のホール素子
11,12まで効率的に導くことができ、各ホール素子
11,12の取付け自由度を増大させることができる。
そして、第1,第2のホール素子11,12を互いに近
接させて配設でき、周囲温度等の条件を同一にすること
ができると共に、同一の半導体基板から一体的に形成さ
れたワンチップのホール素子11,12を用いることが
可能となる。
【0076】さらに、第1,第2および第3の磁極片部
5,6,7は、マグネット4を取囲む分割円筒形状をな
してシャフト3を中心とする同心円上に配設したから、
マグネット4の各円弧面部4A,4Bが各磁極片部5,
6,7と対向したときの距離を一定に保つことができ
る。これにより、第1,第2の磁極片部5,6とマグネ
ット4の円弧面部4Aとが対向する面積に比例した磁束
Φ1 ,Φ2 を第1,第2の磁極片部5,6から導くこと
ができ、該磁極片部5,6に接続された磁路形成部8,
9の先端部8A,9Aと磁極片部7に接続された磁路形
成部10の先端部10Aとの間に設けられたホール素子
11,12から回動角θに比例した出力電圧E1 ,E2
を得ることができる。
【0077】さらにまた、マグネット4と各磁極片部
5,6,7とを同心円上にコンパクトに配設できるか
ら、回動角検出装置の小型化が可能となると共に、回動
するシャフト3にはマグネット4のみを固定すればよい
から、当該回動角検出装置の組立て、取付け作業等を大
幅に簡略化することができる。
【0078】次に、図8は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。し
かし、本実施例の特徴は、シャフト3等に固定するマグ
ネット31を、扇形状に形成された一対の磁極部31
A,31Aと、各磁極部31A間を結合する棒状の連結
部31Bとから構成したことにある。
【0079】ここで、マグネット31は前記第1の実施
例で述べたマグネット4とほぼ同様に形成されているも
のの、該マグネット31の各磁極部31Aは中心から9
0°の角度範囲に亘り扇形状をなすと共に、それぞれN
極,S極として形成されている。また、マグネット31
の連結部31Bには中心部にシャフト3の軸方向に貫通
穴31Cが設けられ、該貫通穴31Cにはシャフト3が
廻止め状態で固着される。
【0080】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例と同様の作用効果が得られる
が、特に本実施例では、マグネット31を扇形状の各磁
極部31Aと棒状の連結部31Bとから形成したので、
マグネット31から発生する磁束を各磁極部31Aから
90°の角度範囲に亘り扇形状に広げることができる。
このため、回動角θが±45°付近となったときでも第
1,第2および第3の磁極片部5,6,7とマグネット
31の各磁極部31Aとの対向面積に対応した磁束をマ
グネット31から第1,第2のホール素子11,12へ
と正確に導くことができ、回動の全範囲に亘って正確な
回動角θの検出ができる。
【0081】次に、図9は本発明の第3の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。し
かし、本実施例の特徴は、シャフト3を中心とする同心
円上に形成された分割円筒状の第1,第2および第3の
磁極片部41,42,43のうち、第1,第2の磁極片
部41,42を90°を越える角度θA (例えば110
°程度)をもって周方向に延ばし、第1,第2の磁極片
部41,42と対向するマグネット44の円弧状部44
A(N極)側を角度θA とほぼ同様の角度θB をもって
円弧状に形成する構成としたことにある。
【0082】ここで、第1,第2の磁極片部41,42
は同一の角度θA の範囲に亘って周方向に延び、第1,
第2の磁極片部41,42間に設ける第3の磁極片部4
3は180°以下の角度で、例えば140°程度の角度
範囲に亘って周方向に延びている。また、第3の磁極片
部43に対向するマグネット44の円弧状部44B(S
極)側は90°以下の角度θC (例えば30°程度の角
度)をもって円弧状に形成され、円弧状部44A,44
B間は一対の傾斜面部44C,44Cとなっている。
【0083】そして、第1,第2および第3の磁極片部
41,42,43にはそれぞれ前述した第1の実施例と
同様に第1,第2および第3の磁路形成部8,9,10
の基端側が接続され、磁路形成部8,10の先端部8
A,10A間には第1のホール素子11が設けられると
共に、磁極形成部9,10の先端部9A,10A間には
第2のホール素子12が設けられている。
【0084】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、第1,第2の磁極片
部41,42とマグネット44のN極(円弧状部44
A)側とが対向する角度範囲を広げる構成としたから、
検出可能なシャフト3の回動角(回動範囲)を90°以
上で、例えば110°程度の角度まで広げることができ
る。
【0085】次に、図10は本発明の第4の実施例を示
し、本実施例では、前記第1の実施例と同一の構成要素
に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
しかし、本実施例の特徴は、軸方向に磁極を形成したマ
グネット51と、マグネット51のN極側と対向するよ
うに同心円上に形成された第1,第2の磁極片部52,
53と、第1,第2の磁極片部52,53から軸方向に
離間し、マグネット51のS極側と対向するようにリン
グ状に形成された第3の磁極片部54とを備える構成と
したことにある。
【0086】ここで、マグネット51は、N極が設けら
れた半円形状の磁極部51Aと、S極が設けられた円板
状の磁極部51Bと、各磁極部51A,51Bの径方向
中心を接続する円柱状の軸部51Cとから形成されてい
る。そして、マグネット51の軸部51Cはシャフト3
の先端側に軸心が一致するように固着され、シャフト3
の回動と共に半円形状の磁極部51Aと円板状の磁極部
51Bとが周方向に回動する。そして、N極側の磁極部
51Aと対向する第1,第2の磁極片部52,53はそ
れぞれ180°程度の角度範囲に亘って周方向に延び、
該磁極片部52,53は互いにリング形状をなしてN極
側の磁極部51Aを外周側で取囲んでいる。
【0087】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第3の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、マグネット51の軸
方向に磁極を形成すると共に、N極側の磁極部51Aと
対向する第1,第2の磁極片部52,53と、S極側の
磁極部51Bと対向する第3の磁極片部54とを軸方向
に離間して設けたから、第1,第2の磁極片部52,5
3が周方向に延びる角度を広げることができ、回動角の
検出範囲を180°程度まで大きく広げることができ
る。
【0088】なお、前記各実施例では、第1,第2のホ
ール素子11,12の出力電圧E1,E2 に基づき回動
角θに対応した検出信号So を演算出力する演算回路1
9を、ケーシング1の内部に設けるものとしたが、本発
明はこれに限らず、第1,第2のホール素子11,12
による出力電圧E1 ,E2 を各端子ピン14から出力
し、これをケーシング1の外部に設けた演算回路等によ
り検出信号So として演算出力してもよい。
【0089】また、前記各実施例では、回動軸となるシ
ャフト3にマグネット4(31,44,51)を固着し
て、これを回動するものとして述べたが、本発明はこれ
に限らず、例えばケーシング側にマグネットを固定して
設け、第1,第2の磁極片部側を第3の磁極片部と共に
回動軸等で回動する構成としてもよい。
【0090】さらに、前記各実施例では第1の磁極片部
5(41,52)、第2の磁極片部6(42,53)お
よび第3の磁極片部7(43,54)をそれぞれ一定の
角度範囲に亘り周方向に延びて一体に形成するものとし
て述べたが、本発明はこれに限らず、第1,第2および
第3の磁極片部をそれぞれ小さい角度範囲に分割し、そ
れぞれを2個以上の磁極片部として形成してもよい。
【0091】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明では、マグネットと、該マグネットの一方の磁極と対
向するように該マグネットの周囲に互いに離間して配設
され、周方向にそれぞれ一定の角度をもって延びる第
1,第2の磁極片部と、該第1,第2の磁極片部と前記
マグネットのいずれか一方を回動し、該第1,第2の磁
極片部と前記マグネットとを相対回転させる回動手段
と、前記第1,第2の磁極片部と前記マグネットとの対
向面積に対応した第1,第2の信号をそれぞれ出力する
第1,第2の信号出力手段とを備える構成としたから、
相対回転する第1,第2の磁極片部とマグネットとの間
を非接触状態に保持でき、耐久性や信頼性を向上できる
と共に、第1,第2の磁極片部とマグネットとの対向面
積を回動角に対応させることにより、第1,第2の信号
出力手段から回動角に対応した第1,第2の信号を出力
できる。
【0092】また、請求項2に記載の発明では、前記マ
グネットの他方の磁極と対向するように前記回動手段の
周方向に延びる第3の磁極片部を備え、前記第1の信号
出力手段は、前記第1の磁極片部と第3の磁極片部との
間で前記マグネットによる磁気信号を第1の信号として
出力し、前記第2の信号出力手段は、前記第2の磁極片
部と第3の磁極片部との間で前記マグネットによる磁気
信号を第2の信号として出力する構成としたから、第
1,第2および第3の各磁極片部によってマグネットが
発生する磁束を第1,第2の信号出力手段まで効率的に
導くことができ、該各信号出力手段の取付け自由度を増
大させることができる。そして、第1,第2の信号出力
手段を互いに近接させて配設でき、周囲温度等の条件を
同一にすることができると共に、例えば同一の半導体基
板から一体的に形成されたホール素子等から第1,第2
の信号出力手段を形成することが可能となる。
【0093】さらに、請求項3に記載の発明では、回動
手段を前記マグネットを回動させる回動軸とし、前記第
1,第2および第3の磁極片部を該回動軸を中心とする
同心円上にそれぞれ配設する構成としたから、回動軸に
よってマグネットのみを回動し、第1,第2および第3
の磁極片部をケーシング等に組み付けることにより、当
該回動角検出装置の組立性や取付性を向上させることが
できる。また、回動軸と共に回動するマグネットと第
1,第2および第3の各磁極片部とを同心円上にコンパ
クトに配設でき、当該回動角検出装置を全体として小型
化、軽量化することができる。
【0094】さらにまた、請求項4に記載の発明では、
前記第1,第2の信号出力手段から出力される第1,第
2の信号に基づき前記回動手段の回動角に対応した検出
信号を演算出力する演算手段を備える構成としたから、
マグネットの起磁力、素子感度の温度特性、経時劣化等
に影響される信号成分を確実に相殺することができ、回
動角の検出信号をリニアな特性をもって出力できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による回動角検出装置を
示す縦断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向拡大断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例による回動角検出装置の
演算回路を示す回路ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施例による回動角検出装置に
用いるマグネット,各磁極片部および各ホール素子等の
配置関係を示す全体構成図である。
【図5】図4中に示すマグネット,各磁極片部および各
ホール素子等の磁気回路図である。
【図6】本発明の第1の実施例による回動角検出装置に
用いる第1,第2のホール素子からの出力電圧と回動角
との関係を示す特性線図である。
【図7】本発明の第1の実施例による回動角検出装置に
用いる演算回路からの検出信号と回動角との関係を示す
特性線図である。
【図8】本発明の第2の実施例による回動角検出装置に
用いるマグネットを示す平面図である。
【図9】本発明の第3の実施例による回動角検出装置に
用いるマグネット,各磁極片部および各ホール素子等の
配置関係を示す全体構成図である。
【図10】本発明の第4の実施例による回動角検出装置
に用いるマグネットおよび各磁極片部の配置関係を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 3 シャフト(回動軸) 4,31,44,51 マグネット 5,41,52 第1の磁極片部 6,42,53 第2の磁極片部 7,43,54 第3の磁極片部 11 第1のホール素子(第1の信号出力手段) 12 第2のホール素子(第2の信号出力手段) 19 演算回路(演算手段) E1 出力電圧(第1の信号) E2 出力電圧(第2の信号) So 検出信号 θ 回動角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネットと、該マグネットの一方の磁
    極と対向するように該マグネットの周囲に互いに離間し
    て配設され、周方向にそれぞれ一定の角度をもって延び
    る第1,第2の磁極片部と、該第1,第2の磁極片部と
    前記マグネットのいずれか一方を回動し、該第1,第2
    の磁極片部と前記マグネットとを相対回転させる回動手
    段と、前記第1,第2の磁極片部と前記マグネットとの
    対向面積に対応した第1,第2の信号をそれぞれ出力す
    る第1,第2の信号出力手段とから構成してなる回動角
    検出装置。
  2. 【請求項2】 前記マグネットの他方の磁極と対向する
    ように前記回動手段の周方向に延びる第3の磁極片部を
    備え、前記第1の信号出力手段は、前記第1の磁極片部
    と第3の磁極片部との間で前記マグネットによる磁気信
    号を第1の信号として出力し、前記第2の信号出力手段
    は、前記第2の磁極片部と第3の磁極片部との間で前記
    マグネットによる磁気信号を第2の信号として出力する
    構成としてなる請求項1に記載の回動角検出装置。
  3. 【請求項3】 前記回動手段は前記マグネットを回動さ
    せる回動軸であり、前記第1,第2および第3の各磁極
    片部は、該回動軸を中心とする同心円上にそれぞれ配設
    してなる請求項2記載の回動角検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1,第2の信号出力手段から出力
    される第1,第2の信号に基づき前記回動手段の回動角
    に対応した検出信号を演算出力する演算手段を備える構
    成としてなる請求項1,2または3記載の回動角検出装
    置。
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