JP3161962B2 - 回動角検出装置 - Google Patents

回動角検出装置

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JP3161962B2 JP01712396A JP1712396A JP3161962B2 JP 3161962 B2 JP3161962 B2 JP 3161962B2 JP 01712396 A JP01712396 A JP 01712396A JP 1712396 A JP1712396 A JP 1712396A JP 3161962 B2 JP3161962 B2 JP 3161962B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば回動軸の回
動角等を検出するのに好適に用いられる回動角検出装置
に関し、特に自動車用エンジンのスロットルバルブ開度
を検出するようにした回動角検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子制御式燃料噴射装置を備え
た自動車用エンジン等では、エンジンの吸気通路の途中
に設けられたスロットルバルブの開度を検出し、これを
コントロールユニットに入力することにより、燃料噴射
量制御等の高精度化を図っている。
【0003】そして、この種の従来技術では、スロット
ルバルブの開度を検出するのに、抵抗体とブラシとから
なるポテンションメータを用い、このブラシ側を前記ス
ロットルバルブの回動軸(弁軸)に連結し、スロットル
バルブの回動に応じてブラシが抵抗体上を摺動変位する
ことにより、この抵抗体の抵抗値変化をスロットルバル
ブの開度として検出する構成としている。
【0004】また、他の従来技術として、例えば特開平
2−298814号公報等には、磁気抵抗素子を用いる
非接触型の回動角検出装置が開示されている。そして、
この種の回動角検出装置の場合には、固定された磁気抵
抗素子の周囲にマグネットにより磁界を発生させ、この
マグネットをシャフトと連動して回動させることにより
磁気抵抗素子を中心に磁界を変化させ、このときの回動
角の変化を磁気抵抗素子の抵抗値変化として検出し、ス
ロットルバルブの開度等を検出できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による回動角検出装置では、ポテンションメータ
を用いた場合、抵抗体上をブラシが摺動するからブラシ
の浮き等により瞬間的に出力信号が遮断される。また、
長期に亘る使用においてはブラシ等の摩耗により耐久性
や信頼性が低下するという問題もあり、近年における自
動車の耐用年数の増加およびスロットルバルブ制御の電
子化に伴うフィードバック制御の増加に十分には対応で
きないという問題がある。
【0006】一方、磁気抵抗素子を用いた場合には、マ
グネット側に設けた磁性体腕部と磁気抵抗素子との離間
寸法が、シャフト(マグネット)の回動によって大きく
変化し、磁気抵抗素子からの出力信号がシャフトの回動
角に対して三角関数の特性となるために、スロットルバ
ルブの開度(回動角)等を検出する場合に、リニアな特
性を得るのが難しいという問題がある。
【0007】さらに、磁気抵抗素子を用いた場合にはマ
グネットの起磁力の温度変化、経時変化および磁気検出
素子の温度特性等により出力信号の変化が大きく、これ
を補正することが難しいという問題がある。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は回動軸等の回動角に対してリニ
アな特性の信号を出力でき、検出特性を安定させること
ができると共に、耐久性や信頼性を大幅に向上できるよ
うにした回動角検出装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の発明が採用する回動角検出装
置の構成は、マグネットと、該マグネットと対向するよ
うに該マグネットの周囲に互いに離間して配設され、周
方向に一定の角度をもって延びる一対の第1の磁極片部
と、該第1の各磁極片部から離間して設けられ、該第1
の各磁極片部間を周方向に一定の角度をもって延びる一
対の第2の磁極片部と、該第1,第2の各磁極片部と前
記マグネットのいずれか一方を回動し、該第1,第2の
各磁極片部と前記マグネットとを相対回転させる回動手
段と、前記第1,第2の各磁極片部と前記マグネットと
の対向面積に対応した第1,第2の信号をそれぞれ出力
する第1,第2の信号出力手段とからなる。
【0010】このように構成することにより、相対回転
する第1,第2の各磁極片部とマグネットとの間を非接
触状態に保持できると共に、第1,第2の各磁極片部と
マグネットとの間隔を一定に保つことができ、第1,第
2の各磁極片部と前記マグネットとの対向面積を回動角
に対応して変化させることができる。
【0011】また、前記第1の信号出力手段は、前記第
1の各磁極片部間で前記マグネットとの対向面積(磁
界)に対応した第1の信号を出力でき、前記第2の信号
出力手段は、前記第2の各磁極片部間で前記マグネット
との対向面積(磁界)に対応した第2の信号を出力でき
るから、前記第1,第2の信号出力手段から出力される
それぞれの信号レベルをマグネット等の相対回転に応じ
て大きく変化させることができる。
【0012】さらに、請求項2に記載の発明では、前記
回動手段は前記マグネットを回動させる回動軸であり、
前記第1,第2の各磁極片部は、該回動軸を中心とする
同心円上に位置し、前記マグネットに対し一定のギャッ
プを介して対向するように配設する構成としている。
【0013】この結果、回動軸と共にマグネットを回動
させることにより、該マグネットと第1,第2の各磁極
片部との対向面積を変化させることができ、このときの
対向面積に対応した第1,第2の信号をそれぞれ取り出
すことができる。また、回動軸と共に回動するマグネッ
トと第1,第2の各磁極片部とを同心円上にコンパクト
に配設することができる。
【0014】さらにまた、請求項3に記載の発明では、
前記第1,第2の信号出力手段から出力される第1,第
2の信号に基づき前記回動手段の回動角に対応した検出
信号を演算出力する演算手段を備える構成としている。
【0015】このように構成することにより、第1の信
号と第2の信号とにそれぞれ含まれる各信号成分のう
ち、マグネットの起磁力や温度特性等に大きく影響され
る成分を第1,第2の信号から相殺でき、検出信号が周
囲温度等に応じて変化するのを防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。
【0017】ここで、図1ないし図8は本発明の第1の
実施例による回動角検出装置をスロットルバルブの開度
検出に適用した場合を例に挙げて示している。
【0018】図1において、1は樹脂材料からなるケー
シングを示し、該ケーシング1は下側に開口する筒部1
Aと、該筒部1Aの上側を施蓋する厚肉平板状の隔壁部
1Bと、該隔壁部1Bの上側部位に凹設された凹部1C
とから構成されている。そして、ケーシング1の筒部1
Aはスロットルボディ2の凹部2A内に挿着され、スロ
ットルボディ2にはスロットルバルブ(図示せず)に連
動して回動する回動手段(回動軸)としてのシャフト3
が回転可能に設けられている。
【0019】4はケーシング1の筒部1A内に配設され
たマグネットを示し、該マグネット4はシャフト3の先
端側にカシメ等により取付けられ、シャフト3から径方
向に突出している。ここで、マグネット4は図2に示す
ように、長手方向両端側が円弧面部4A,4Bとなり、
幅方向両端面側が平行面部4C,4Dとなっている。
【0020】そして、マグネット4の円弧面部4A,4
Bはシャフト3を中心にして90°の角度範囲に亘り一
定の曲率をもって周方向に延び、その端面側には磁極
(N極、S極)が形成されている。また、マグネット4
の中心部にはシャフト3の軸方向に延びる貫通穴4Eが
設けられ、該貫通穴4Eはマグネット4と略相似形状を
なし、シャフト3に対してマグネット4を廻止め状態で
固定させるようになっている。
【0021】5,5はケーシング1の筒部1Aに埋設さ
れた第1の磁極片部を示し、該第1の磁極片部5,5は
図2に示すように、後述する第2の磁極片部6,6と共
にマグネット4を円環状に取囲む分割円筒形状をなして
いる。そして、磁極片部5,5はシャフト3を中心にし
て径方向で対称位置に配設され、各磁極片部5はマグネ
ット4の円弧面部4A,4Bと一定の間隔を保って対向
するようにシャフト3を中心にして90°の角度範囲に
亘り周方向に延びている。そして、各磁極片部5はマグ
ネット4が発生する磁束を、後述する第1の磁路形成部
7,8を介して第1のホール素子11へと導くものであ
る。
【0022】6,6は各磁極片部5から僅かに離間して
磁極片部5,5間に位置しケーシング1の筒部1A内に
埋設された第2の磁極片部を示し、該第2の磁極片部
6,6は前記第1の磁極片部5,5と同様にマグネット
4の円弧面部4A,4Bと一定の間隔を保って対向する
ようにシャフト3を中心にして90°の角度範囲に亘り
周方向に延びている。そして、各磁極片部6はマグネッ
ト4が発生する磁束を、後述する第2の磁路形成部9,
10を介して第2のホール素子12へと導くものであ
る。
【0023】ここで、マグネット4(シャフト3)の回
動角θは図2に示すように、円弧面部4Aの中央部位が
一側の磁極片部6の中間部位6Aに対向した状態を零
(θ=0°)位置とし、磁極片部6の中間部位6Aから
右側にマグネット4の円弧面部4Aが回動したときを正
方向、磁極片部6の中間部位6Aから左側にマグネット
4の円弧面部4Aが回動したときを負方向とする。ま
た、シャフト3が回動する範囲は±90°の間であり、
回動角θが−90°のときはスロットルバルブの閉弁時
に対応し、回動角θが90°のときはスロットルバルブ
の最大開弁時(フルスロットル時)に対応している。
【0024】7,8は基端側が第1の磁極片部5,5に
接続され、先端側がケーシング1の凹部1C内に突出し
た磁路形成部を示し、該磁路形成部7の先端側は第1の
ホール素子11の上側を隙間を介して覆い、磁路形成部
8の先端側はケーシング1の隔壁部1B上を後述する回
路基板13の裏面に沿って延びるように配設されてい
る。そして、磁路形成部7の先端部7Aは図4に示す如
く、後述のホール素子11の下側に位置する磁路形成部
8の先端部8Aと対向配設され、両者の間には後述のホ
ール素子11等が介挿されている。
【0025】9,10は基端側が第2の磁極片部6,6
に接続され、先端側がケーシング1の凹部1C内に突出
した磁路形成部を示し、該磁路形成部9の先端側は第1
のホール素子11の上側を隙間を介して覆い、磁路形成
部10の先端側はケーシング1の隔壁部1B上を後述す
る回路基板13の裏面に沿って延びるように配設されて
いる。そして、磁路形成部9の先端部9Aは図4に示す
如く、後述のホール素子12の下側に位置する磁路形成
部10の先端部10Aと対向配設され、両者の間には後
述のホール素子12等が介挿されている。
【0026】ここで、磁路形成部7,8の先端部7A,
8Aが対向する面積は図4に示す如く、磁路形成部9,
10の先端部9A,10Aが対向する面積と等しい面積
であり、これらの隙間寸法aは一定の寸法となるように
構成されている。
【0027】11,12は回路基板13上に設けられた
第1,第2の信号出力手段としてのホール素子を示し、
該第1,第2のホール素子11,12は回路基板13上
で互いに並列関係をなすように1チップ(ワンチップ)
化されて配設されている。そして、第1のホール素子1
1は図4に示す如く、磁路形成部7の先端部7Aと磁路
形成部8の先端部8Aとの間に位置し、両者の間の磁束
密度に比例した第1の信号を出力電圧E1 として出力す
るものである。一方、第2のホール素子12は磁路形成
部9の先端部9Aと磁路形成部10の先端部10Aとの
間に位置し、両者の間の磁束密度に比例した第2の信号
を出力電圧E2 として出力するものである。
【0028】13はケーシング1の凹部1C内に位置し
第1,第2のホール素子11,12および後述の演算回
路19を実装する回路基板を示し、該回路基板13はホ
ール素子11,12の実装部位を磁路形成部7,9の先
端部7A,9Aと磁路形成部8,10の先端部8A,1
0Aとの間に位置決めするように配設され、回路基板1
3の先端側には後述する各端子ピン14の一端側が隔壁
部1Bから後述のカバー16側に向けて貫通した状態で
固着されている。
【0029】14はケーシング1に埋設された金属材料
からなる複数の端子ピン(1個のみ図示)を示し、該各
端子ピン14は一端側がケーシング1の凹部1C内へと
突出し回路基板13に貫通状態で固着され、他端側は後
述の雄コネクタ15内へと突出すると共に、外部の端子
と電気的に接続可能となっている。そして、各端子ピン
14は第1,第2のホール素子11,12および後述の
演算回路19を外部の電源(図示せず)等に接続すると
共に、演算回路19による後述の検出信号Soを外部へ
と出力する構成となっている。
【0030】15はケーシング1から突出形成された略
角筒形状の雄コネクタを示し、該雄コネクタ15内には
端子ピン14の他端側が突出している。そして、該雄コ
ネクタ15は各端子ピン14を介して相手側となる雌コ
ネクタ(図示せず)と接続されるようになっている。
【0031】16は合成樹脂材料により形成されケーシ
ング1の凹部1C内を密閉状態に施蓋する略平板状のカ
バー、17は弾性材料により形成され該カバー16とケ
ーシング1との間をシールするパッキンを示している。
【0032】18はケーシング1の隔壁部1Bに埋設さ
れた平板状の磁気遮蔽板を示し、該磁気遮蔽板18は第
1,第2のホール素子11,12の下側に位置し、マグ
ネット4からの磁界等が第1,第2のホール素子11,
12に直接的な影響を与えるのを防止している。
【0033】19は回路基板13に実装され、第1,第
2のホール素子11,12から出力される出力電圧E1
,E2 に基づき回動角に対応した検出信号So を演算
出力する演算手段としての演算回路を示し、該演算回路
19は図3に示すように後述の絶対値付与器20,加算
器21,割算器22および増幅器23等から構成されて
いる。
【0034】20は第1のホール素子11から出力され
る出力電圧E1 の絶対値を出力する絶対値付与器、21
は絶対値付与器20からの出力と第2のホール素子12
から出力される出力電圧E2 を加算する加算器、22は
加算器20の出力と出力電圧E1 との比を取る割算器、
23は割算器22の出力を増幅する増幅器を示してい
る。そして、増幅器23は各端子ピン14に電気的に接
続され、回動角に対応した検出信号So を各端子ピン1
4を介して外部へと出力する。
【0035】24は割算器22の出力に対してオフセッ
トレベルを決める基準電圧発生器、25は増幅器23の
出力信号を補正し信号の出力特性をリニアな特性に調整
(補正)する調整信号発生器を示している。
【0036】本実施例による回動角検出装置は上述の如
き構成を有するもので、次にその作動について図4ない
し図8を参照して説明する。
【0037】まず、図4に示すようにシャフト3の回動
に伴いマグネット4の円弧面部4Aも一側の磁極片部6
の中間部位6Aから±90°の範囲で回動角θをもって
周方向に回動する。ここで、マグネット4が正方向に回
動したときにはマグネット4の円弧面部4Aは角度θ1
の範囲に亘り一側(図4の右側)の磁極片部5と対向す
ると共に、角度θ2 の範囲に亘り一側(図4の上側)の
磁極片部6と対向する。
【0038】また、マグネット4の円弧面部4Bも同様
に角度θ1 の範囲に亘り他側(図4の左側)の磁極片部
5と対向すると共に、角度θ2 の範囲に亘り他側(図4
の下側)の磁極片部6と対向する。そして、マグネット
4から発生した磁束は第1の磁極片部5,5から磁路形
成部7,8を通じて第1のホール素子11へと導かれる
一方、第2の磁極片部6,6からは磁路形成部9,10
を通じて第2のホール素子12へと導かれる。
【0039】このとき、マグネット4,磁極片部5,6
は図5に示すようにマグネット4、磁極片部5,5およ
び磁路形成部7,8から第1の磁気回路が構成され、マ
グネット4、磁極片部6,6および磁路形成部9,10
から第2の磁気回路が構成されると共に、2つの磁気回
路は磁気的に並列接続の関係となっている。
【0040】ここで、マグネット4の円弧面部4Aと一
側の磁極片部5,6との間に生じる磁気抵抗の逆数をパ
ーミアンスP1 ,P2 とすれば、これらのパーミアンス
P1,P2 はマグネット4の円弧面部4Aと第1,第2
の磁極片部5,6との対向面積に実質的に比例し、
【0041】
【数1】 P1 =α×μ0 ×θ1 =α×μ0 ×θ
【0042】
【数2】 P2 =α×μ0 ×θ2 =α×μ0 ×(90°−θ) としてそれぞれ求められる。
【0043】ここで、定数αはマグネット4の軸方向寸
法、各磁極片部5,6の軸方向寸法およびマグネット4
と各磁極片部5,6との間隔寸法等により予め決定され
る定数値であり、透磁率μ0 は真空中の透磁率を示して
いる。
【0044】また、マグネット4の円弧面部4Bと他側
の磁極片部5,6との間に生じる磁気抵抗の逆数をパー
ミアンスP3 ,P4 とすれば、円弧面部4Bと他側の磁
極片部5,6との対向面積は円弧面部4Aと一側の磁極
片部5,6との対向面積に等しいから、
【0045】
【数3】P3 =α×μ0 ×θ1 =P1
【0046】
【数4】P4 =α×μ0 ×θ2 =P2 の関係が成り立つ。
【0047】このとき、第1,第2のホール素子11,
12の周囲により生じる磁気抵抗の逆数をパーミアンス
PS とすれば、このパーミアンスPS は第1,第2の磁
極片部5,6側のパーミアンスP1 ,P2 ,P3 ,P4
に比較して十分に小さい値となるから、パーミアンスP
S は実質的に無視できる値となる。
【0048】そこで、マグネット4の起磁力Fにより発
生し、第1,第2の磁気回路を通る総磁束Φは、
【0049】
【数5】 =F×(P1 +P2 )/2 =F×α×μ0 ×90°/2 の関係となり常に一定値である。
【0050】また、各磁極片部5,6を通る磁束Φ1 ,
Φ2 はΦ1 :Φ2 =P1 :P2 の関係にあり、それぞ
れ、
【0051】
【数6】 Φ1 =Φ×P1 /(P1 +P2 ) =Φ×α×μ0 ×θ/(α×μ0 ×90°) =Φ×θ/90°
【0052】
【数7】 Φ2 =Φ×P2 /(P1 +P2 ) =Φ×α×μ0 ×(90°−θ)/(α×μ0 ×90°) =Φ×(1−θ/90°) として求められる。
【0053】ここで、磁路形成部7,8の先端部7A,
8Aが対向する面積は磁路形成部9,10の先端部9
A,10Aが対向する面積に等しいから、この対向面積
による定数をβとすると、第1,第2のホール素子1
1,12を通る磁束密度B1 ,B2 は、
【0054】
【数8】B1 =β×Φ1
【0055】
【数9】B2 =β×Φ2 として求められる。
【0056】そして、ホール素子11,12は同一の特
性を有し、ホール素子11,12の出力電圧E1 ,E2
は磁束密度B1 ,B2 に比例するから、
【0057】
【数10】 E1 =G×B1 =G×β×Φ×θ/90°
【0058】
【数11】 E2 =G×B2 =G×β×Φ×(1−θ/90°) の関係となる。ここで、Gはホール素子11,12の素
子感度であり、磁束密度B1 ,B2 に対する出力電圧E
1 ,E2 を決めるものである。
【0059】また、ホール素子12の出力電圧E2 は、
【0060】
【数12】 E2 =G×B2 =G×β×Φ×(1− |θ| /90°) として、前記数11の式を数12の式に置き換えること
ができる。
【0061】この結果、ホール素子11の出力電圧E1
は数10の式から、図6中に実線で示す特性線26のよ
うに回動角θに対して比例関係にあり、回動角θの増加
に伴って出力電圧E1 も増加する。即ち、回動角θが−
90°のときに一側の磁極片部5とマグネット4の円弧
面部4Bとが対向し他側の磁極片部5と円弧面部4Aと
が全ての外周面に亘って対向するから、出力電圧E1 は
負の最大電圧値となる。そして、この位置からマグネッ
ト4を正方向に回動させると、磁極片部5,5とマグネ
ット4の円弧面部4A,4Bとの対向面積が減少するか
ら、出力電圧E1 の電圧値もこの対向面積に比例して減
少し、回動角θが0°のときに出力電圧E1 はほぼ0V
(ボルト)となる。
【0062】次に、マグネット4を正方向に回動させる
と、磁極片部5,5と対向するマグネット4の極性は反
転し、一側の磁極片部5とマグネット4の円弧面部4A
とが対向し、他側の磁極片部5と円弧面部4Bとが対向
するから、出力電圧E1 は正の電圧値となる。そして、
回動角θの増加と共に磁極片部5,5とマグネット4の
円弧面部4A,4Bとの対向面積が増加するから、出力
電圧E1 もこの対向面積に比例して増加し、回動角θが
90°になったときに正の最大電圧値となる。
【0063】一方、ホール素子12の出力電圧E2 は数
12の式から、図6中に点線で示す特性線27のように
回動角θが0°のときを中心にして2つの特性を有す
る。即ち、回動角θが−90°のときに磁極片部6,6
はマグネット4の円弧面部4A,4Bとは対向しないか
ら、出力電圧E2 はほぼ0V(ボルト)となる。そし
て、この位置から正方向にマグネット4を回動すると、
磁極片部6,6とマグネット4の円弧面部4A,4Bと
の対向面積が増加するから、出力電圧E2 も増加し、回
動角θが0°のときに最大の電圧値となる。次に、マグ
ネット4を正方向に回動させると、再び磁極片部6,6
とマグネット4の円弧面部4A,4Bとの対向面積が減
少するから、出力電圧E2 も減少し、回動角θが90°
になったときほぼ0V(ボルト)となる。
【0064】ここで、ホール素子11,12の素子感度
Gは周囲の温度等に影響され、出力電圧E1 ,E2 が変
化する。また、総磁束Φはマグネット4の起磁力Fに依
存するから、マグネット4の起磁力F等に影響されて出
力電圧E1 ,E2 は変化することになる。
【0065】そのため、出力電圧E1 ,E2 を演算回路
19へ入力し、この演算回路19で下記の数13の式に
示す演算を行なう。
【0066】
【数13】
【0067】即ち、演算回路19の絶対値付与器20は
出力電圧E1 の絶対値 |E1|を求め、加算器21は絶対
値 |E1|と出力電圧E2 を加算することにより加算値
( |E1|+E2 )を求める。そして、割算器22はこの
加算値( |E1|+E2 )と出力電圧E1 とを割算して前
記数13の式による演算を行い演算信号Sx を出力す
る。
【0068】これにより、演算信号Sx は図7中に実線
で示す特性線28のような特性となり、回動角θが−9
0°のときに最小値(Sx =−1)となり、回動角θが
90°のときに最大値(Sx =1)となると共に、演算
信号Sx は回動角θのみにより決定され、マグネット4
の起磁力Fおよびホール素子11,12の素子感度Gに
よる影響を受けることはなくなる。
【0069】また、基準電圧発生器24は割算器22に
基準電圧を入力し、増幅器23は割算器22から出力さ
れる演算信号Sx を増幅し、調整信号発生器25は増幅
器23に調整信号を入力することにより、増幅器23か
ら出力される検出信号So の微小変動を補正する。
【0070】即ち、検出信号So は演算信号Sx に基づ
き、
【0071】
【数14】 として求められる。
【0072】ここで、Vo は一定の電圧値(例えば2.
5V)であり、定数kは一定の増幅率を示している。
【0073】これにより、検出信号So は図8中
線で示す特性線29のような特性となり、回動角θが−
90°のとき最小値(Vo −k)、回動角θが90°の
とき最大値(Vo +k)となる。
【0074】かくして、本実施例によれば、スロットル
ボディ2に回動可能に設けられたシャフト3と、該シャ
フト3に固定されたマグネット4と、該マグネット4を
取囲むように配設された第1の磁極片部5,5および第
2の磁極片部6,6と、該磁極片部5,5に基端側が接
続された磁路形成部7,8と、該磁極片部6,6に基端
側が接続された磁路形成部9,10と、該磁路形成部
7,8の先端部7A,8A間に設けられた第1のホール
素子11と、磁極形成部9,10の先端部9A,10A
間に設けられた第2のホール素子12と、該第1,第2
のホール素子11,12からの出力電圧E1 ,E2 に基
づいて回動角θに応じた検出信号So を出力する演算回
路19とを備える構成としたから、下記のような効果を
奏する。
【0075】即ち、回動するシャフト3およびマグネッ
ト4に対して第1,第2の磁極片部5,6等は接触せ
ず、シャフト3に余分な摺動抵抗(負荷等)を加えるこ
となく回動角の検出が可能となり、非接触構造とするこ
とにより耐久性を確実に向上させることができると共
に、第1,第2のホール素子11,12からの出力電圧
E1 ,E2 が瞬間的に遮断されることはなく、高い信頼
性が得られる。
【0076】また、前記数14の式に示す如く回動角θ
に対応した検出信号So を演算回路19から出力できる
ので、この検出信号So によりマグネット4の起磁力
F、素子感度Gの温度特性、経時劣化等に依存すること
はなく、正確な回動角θの検出が可能となる。
【0077】そして、マグネット4の発生する磁束を第
1の磁極片部5,5から磁路形成部7,8を通じて第1
のホール素子11に導き、第2の磁極片部6,6から磁
路形成部9,10を通じて第2のホール素子12に効率
的に導くことができるから、第1のホール素子11は第
1の磁極片部5,5間に発生するマグネット4による磁
束Φ1 に対応した出力電圧E1 を出力でき、第2のホー
ル素子12は第2の磁極片部6,6間に発生するマグネ
ット4による磁束Φ2 に対応した出力電圧E2を出力で
きると共に、第1,第2のホール素子11,12から出
力する出力電圧E1 ,E2 のレベルをマグネット4の回
動角θに応じて大きく変化させることができる。
【0078】また、各磁路形成部7,8,9,10によ
ってマグネット4が発生する磁束を第1,第2のホール
素子11,12まで効率的に導くことができ、各ホール
素子11,12の取付け自由度を増大させることができ
る。そして、第1,第2のホール素子11,12を互い
に近接させて配設でき、周囲温度等の条件を同一にする
ことができると共に、同一の半導体基板から一体的に形
成されたワンチップのホール素子11,12を用いるこ
とが可能となる。
【0079】さらに、第1,第2の磁極片部5,6は、
マグネット4を取囲む分割円筒形状をなしてシャフト3
を中心とする同心円上に配設したから、マグネット4の
各円弧面部4A,4Bが各磁極片部5,6と対向したと
きの距離を一定に保つことができる。これにより、第1
の磁極片部5,5とマグネット4の円弧面部4A,4B
とが対向する面積に比例した磁束Φ1 を第1の磁極片部
5,5から導くことができ、該磁極片部5,5に接続さ
れた磁路形成部7,8の先端部7A,8A間に設けられ
たホール素子11から回動角θに比例した出力電圧E1
を得ることができる。また、第2の磁極片部6,6とマ
グネット4の円弧面部4A,4Bとが対向する面積に比
例した磁束Φ2 を第2の磁極片部6,6から導くことが
でき、該磁極片部6,6に接続された磁路形成部9,1
0の先端部9A,10A間に設けられたホール素子12
から回動角θに対応した出力電圧E2 を得ることができ
る。
【0080】さらにまた、マグネット4と各磁極片部
5,6とを同心円上にコンパクトに配設できるから、回
動角検出装置の小型化が可能となると共に、回動するシ
ャフト3にはマグネット4のみを固定すればよいから、
当該回動角検出装置の組立て、取付け作業等を大幅に簡
略化することができる。
【0081】次に、図9は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。し
かし、本実施例の特徴は、シャフト3等に固定するマグ
ネット31を、扇形状に形成された一対の磁極部31
A,31Aと、各磁極部31A間を結合する棒状の連結
部31Bとから構成したことにある。
【0082】ここで、マグネット31は前記第1の実施
例で述べたマグネット4とほぼ同様に形成されているも
のの、該マグネット31の各磁極部31Aは中心から9
0°の角度範囲に亘り扇形状をなすと共に、それぞれN
極,S極として形成されている。また、マグネット31
の連結部31Bには中心部にシャフト3の軸方向に貫通
穴31Cが設けられ、該貫通穴31Cにはシャフト3が
廻止め状態で固着される。
【0083】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例と同様の作用効果が得られる
が、特に本実施例では、マグネット31を扇形状の各磁
極部31Aと棒状の連結部31Bとから形成したので、
マグネット31から発生する磁束を各磁極部31Aから
90°の角度範囲に亘り扇形状に広げることができる。
このため、回動角θが±90°や0°付近となったとき
でも第1,第2の磁極片部5,6とマグネット31の各
磁極部31Aとの対向面積に対応した磁束をマグネット
31から第1,第2のホール素子11,12へと正確に
導くことができ、回動の全範囲に亘って正確な回動角θ
の検出ができる。
【0084】次に、図10および図11は本発明の第3
の実施例を示し、本実施例では前記第1の実施例と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。しかし、本実施例の特徴は、シャフト3に固
定されたマグネット41の両極側に磁性材料による磁極
部42,42を設け、該磁極部42,42の先端側は第
1,第2の磁極片部43,44と対向するように構成し
たことにある。
【0085】ここで、シャフト3に固定されたマグネッ
ト41は略正方形状をなすと共に、一対の平行面部41
A,41Aに磁極(N極,S極)が形成されている。ま
た、マグネット41の中心部にはシャフト3の軸方向に
貫通穴41Bが設けられ、該貫通穴41Bにはシャフト
3が廻止め状態で固着されている。
【0086】そして、各磁極部42は基端が前記マグネ
ット41の各平行面部41Aに接続されて径方向に延び
た腕部42Aと、該腕部42Aの先端からシャフト3の
軸方向に突出した円弧状部42Bとからなり、マグネッ
ト41と共にシャフト3の先端側に略コ字状をなして設
けられている。また、各円弧状部42Bは、図11に示
すようにシャフト3を中心に90°の角度範囲に亘り周
方向に延びており、各円弧状部42Bの内周側は第1,
第2の磁極片部43,44の外周側と対向するように設
けられている。
【0087】また、第1の磁極片部43,43は図10
に示すように、第2の磁極片部44,44と共にシャフ
ト3から軸方向に離間しつつ円弧状部42B,42Bの
径方向内側に位置し分割円筒形状をなして設けられてい
る。そして、磁極片部43,43はシャフト3を中心に
して対称に位置し、各磁極片部43はマグネット4の円
弧状部42B,42Bと一定の間隔を保って対向するよ
うにシャフト3を中心にして90°の角度範囲に亘り周
方向に延びている。
【0088】一方、第2の磁極片部44,44は図11
に示すように各磁極片部43から僅かに離間し、該磁極
片部43,43間でシャフト3を中心にして90°の角
度範囲に亘り周方向に延びている。
【0089】さらに、第1,第2の各磁極片部43,4
4には前述した第1の実施例と同様に第1,第2の磁路
形成部7,8,9,10の基端側が接続され、磁路形成
部7,8の先端部7A,8A間には第1のホール素子1
1が設けられると共に、磁路形成部9,10の先端部9
A,10A間には第2のホール素子12が設けられてい
る。
【0090】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、マグネット41の両
極側に磁極部42,42を設けたから、各磁極部42の
先端側となる各円弧状部42B間にマグネット41が発
生する磁束を集中させることができ、漏れ磁束が減少し
各円弧状部42B間に設けられた第1,第2の磁極片部
43,44からより効率的に第1,第2のホール素子1
1,12に磁束を導けると共に、回動角の検出感度を向
上させることができる。
【0091】次に、図12は本発明の第4の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。し
かし、本実施例の特徴は、第1,第2の各磁極片部5,
6の径方向外側に該各磁極片部5,6に対して同心円上
に位置するようにマグネット側のリング体51を設けた
ことにある。ここで、リング体51はマグネットとして
の磁石部51A,51Aと連結部51B,51Bとから
なり、磁石部51A,51Aはリング体51の径方向で
対向する位置に設けられ、90°の角度範囲に亘り周方
向に延びている。また、一側の磁石部51Aは内周面が
N極となり、他側の磁石部51Aは内周面がS極となる
ように形成されている。
【0092】そして、各磁石部51A間は非磁性材料か
らなる各連結部51Bで円環状に連結されている。さら
に、リング体51は第1,第2の磁極片部5,6を取囲
むように配設され、各磁極片部5,6と一定の間隔をも
って対向すると共に、リング体51はシャフト(図示せ
ず)を中心に回動するようにシャフトの先端側に固定さ
れている。
【0093】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第3の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、両極を磁石部51
A,51Aにより別々に形成したから,リング体51の
各連結部51Bやシャフト(図示せず)に固定する部材
等に軽量な材料を用いることができ、リング体の軽量化
が図れると共に、シャフトの負荷を減少させることがで
きる。
【0094】なお、前記各実施例では、第1,第2のホ
ール素子11,12の出力電圧E1,E2 に基づき回動
角θに対応した検出信号So を演算出力する演算回路1
9を、ケーシング1の内部に設けるものとしたが、本発
明はこれに限らず、第1,第2のホール素子11,12
による出力電圧E1 ,E2 を各端子ピン14から出力
し、これをケーシング1の外部に設けた演算回路等によ
り検出信号So として演算出力してもよい。
【0095】また、前記各実施例では、回動軸となるシ
ャフト3にマグネット4(31,41,51A)を固着
して、これを回動するものとして述べたが、本発明はこ
れに限らず、例えばケーシング側にマグネットを固定し
て設け、第1,第2の磁極片部側を回動軸等で回動する
構成としてもよい。
【0096】さらに、前記各実施例では第1,第2の各
磁極片部5,6(43,44)をそれぞれ一定の角度範
囲に亘り周方向に延びて一体に形成するものとして述べ
たが、本発明はこれに限らず、第1,第2の磁極片部を
それぞれ小さい角度範囲に分割し、それぞれを2個以上
の磁極片部として形成してもよい。
【0097】さらにまた、前記各実施例では第1,第2
の各磁極片部5,6(43,44)を4等分に分割した
円筒状に形成するものとして述べたが、第1,第2の磁
極片部は4分割の円筒状をなしていれば等分割である必
要はなく、例えば第1の磁極片部を60°の角度範囲に
亘って周方向に形成してもよく、第2の磁極片部を12
0°の角度範囲に亘って周方向に形成してもよい。ま
た、これと同様にマグネット4(31,41,51A)
も90°の角度範囲に亘る円弧面をもつ必要はなく60
°の角度範囲に亘る円弧面から構成してもよい。
【0098】
【発明の効果】以上詳述した通り、マグネットと、該マ
グネットと対向するように該マグネットの周囲に互いに
離間して配設され、周方向に一定の角度をもって延びる
一対の第1の磁極片部と、該第1の各磁極片部から離間
して設けられ、該第1の各磁極片部間を周方向に一定の
角度をもって延びる一対の第2の磁極片部と、該第1,
第2の磁極片部と前記マグネットのいずれか一方を回動
し、該第1,第2の磁極片部と前記マグネットとを相対
回転させる回動手段と、前記第1,第2の磁極片部と前
記マグネットとの対向面積に対応した第1,第2の信号
をそれぞれ出力する第1,第2の信号出力手段とを備え
る構成としたから、相対回転する第1,第2の磁極片部
とマグネットとの間を非接触状態に保持でき、耐久性や
信頼性を向上できると共に、第1,第2の磁極片部とマ
グネットとの対向面積を回動角に対応させることによ
り、第1,第2の信号出力手段から回動角に対応した第
1,第2の信号を出力できる。
【0099】また、第1,第2の磁極片部によってマグ
ネットが発生する磁束を第1,第2の信号出力手段まで
効率的に導くことができ、該各信号出力手段の取付け自
由度を増大させることができる。そして、第1,第2の
信号出力手段を互いに近接させて配設でき、周囲温度等
の条件を同一にすることができると共に、例えば同一の
半導体基板から一体的に形成されたホール素子等から第
1,第2の信号出力手段を形成することが可能となる。
【0100】さらに、請求項2に記載の発明では、回動
手段は前記マグネットを回動させる回動軸であり、前記
第1,第2の各磁極片部は、該回動軸を中心とする同心
円上に位置し、前記マグネットに対し一定のギャップを
介して対向するように配設する構成としたから、回動軸
によってマグネットのみを回動し、第1,第2の磁極片
部をケーシング等に組み付けることにより、当該回動角
検出装置の組立性や取付性を向上させることができる。
また、回動軸と共に回動するマグネットと第1,第2の
各磁極片部とを同心円上にコンパクトに配設でき、当該
回動角検出装置を全体として小型化、軽量化することが
できる。
【0101】さらにまた、請求項3に記載の発明では、
前記第1,第2の信号出力手段から出力される第1,第
2の信号に基づき前記回動手段の回動角に対応した検出
信号を演算出力する演算手段を備える構成としたから、
マグネットの起磁力、素子感度の温度特性、経時劣化等
に影響される信号成分を確実に相殺することができ、回
動角の検出信号をリニアな特性をもって出力できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による回動角検出装置を
示す縦断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向拡大断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例による回動角検出装置の
演算回路を示す回路ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施例による回動角検出装置に
用いるマグネット,各磁極片部および各ホール素子等の
配置関係を示す全体構成図である。
【図5】図4中に示すマグネット,各磁極片部および各
ホール素子等の磁気回路図である。
【図6】本発明の第1の実施例による回動角検出装置に
用いる第1,第2のホール素子からの出力電圧と回動角
との関係を示す特性線図である。
【図7】本発明の第1の実施例による回動角検出装置に
用いる割算器からの演算信号と回動角との関係を示す特
性線図である。
【図8】本発明の第1の実施例による回動角検出装置に
用いる演算回路からの検出信号と回動角との関係を示す
特性線図である。
【図9】本発明の第2の実施例による回動角検出装置に
用いるマグネットを示す平面図である。
【図10】本発明の第3の実施例による回動角検出装置
に用いるマグネット,各磁極片部および各ホール素子等
の配置関係を示す縦断面図である。
【図11】図10中の矢示XI−XI方向断面図である。
【図12】本発明の第4の実施例による回動角検出装置
に用いるリング体および各磁極片部の配置関係を示す全
体構成図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 3 シャフト(回動軸) 4,31,41 マグネット 5,43 第1の磁極片部 6,44 第2の磁極片部 11 第1のホール素子(第1の信号出力手段) 12 第2のホール素子(第2の信号出力手段) 19 演算回路(演算手段) 42 磁極部 51 リング体 51A 磁石部(マグネット) E1 出力電圧(第1の信号) E2 出力電圧(第2の信号) So 検出信号 θ 回動角
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00 - 7/34 102 G01D 5/00 - 5/252 G01D 5/39 - 5/62

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネットと、該マグネットと対向する
    ように該マグネットの周囲に互いに離間して配設され、
    周方向に一定の角度をもって延びる一対の第1の磁極片
    部と、該第1の各磁極片部から離間して設けられ、該第
    1の各磁極片部間を周方向に一定の角度をもって延びる
    一対の第2の磁極片部と、該第1,第2の各磁極片部と
    前記マグネットのいずれか一方を回動し、該第1,第2
    の各磁極片部と前記マグネットとを相対回転させる回動
    手段と、前記第1,第2の各磁極片部と前記マグネット
    との対向面積に対応した第1,第2の信号をそれぞれ出
    力する第1,第2の信号出力手段とから構成してなる回
    動角検出装置。
  2. 【請求項2】 前記回動手段は前記マグネットを回動さ
    せる回動軸であり、前記第1,第2の各磁極片部は、該
    回動軸を中心とする同心円上に位置し、前記マグネット
    に対し一定のギャップを介して対向するように配設して
    なる請求項1記載の回動角検出装置。
  3. 【請求項3】 前記第1,第2の信号出力手段から出力
    される第1,第2の信号に基づき前記回動手段の回動角
    に対応した検出信号を演算出力する演算手段を備える構
    成としてなる請求項1または2記載の回動角検出装置。
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