JP4046746B2 - 回転角検出装置 - Google Patents
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Description
また、磁気抵抗体は、第1の磁性部材及び第2の磁性部材の壁部で囲まれているので、磁気抵抗体に対する外部からの磁界の影響は低減される。
図1は実施の形態1の回転角検出装置が組み込まれたエンジン用吸気制御装置(以下、吸気制御装置と呼ぶ)を示す側断面図、図2は図1に示された回転角検出装置の斜視図、図3は図2の平面図、図4は図2の側断面図である。
この吸気制御装置では、直流電流により駆動する駆動モータ1の軸2にモータ平歯車3が固定されている。このモータ平歯車3には樹脂製の中間歯車4が歯合している。この中間歯車4には扇形形状の樹脂製の最終平歯車5が歯合している。この最終平歯車5には非磁性材料で構成されカップ状のインサート部材6が埋設されている。このインサート部材6は、回転体であるシャフト9の端部に固定されている。このシャフト9は、ボディ7に対して第1の軸受8a、第2の軸受8bを介して回転自在に支持されている。シャフト9には絞り弁20が固定されている。
第1の永久磁石10aと第2の永久磁石10bとは対向して配置されている。第1の永久磁石10a及び第2の永久磁石10bそれぞれのS極側には、円弧形状の第1の磁性部材11aの両端面が固定されている。第1の永久磁石10a及び第2の永久磁石10bそれぞれのN極側には、第1の磁性部材11aと対向した円弧形状の第2の磁性部材11bが固定されている。
また、第1の磁気抵抗体12a、第2の磁気抵抗体12bは、図4に示すようにシャフト9の軸線方向の磁性部材11a、11bの肉厚aに対して1.5倍以下の空隙Bの高さ内に配置されている。
なお、第1の永久磁石10a、第2の永久磁石10b、第1の磁性部材11a、第2の磁性部材11b、第1の磁気抵抗体12a、第2の磁気抵抗体12b、第1の演算回路部材13a及び第2の演算回路部材13bにより、回転角検出装置を構成している。
また、第2の永久磁石10bから発生する磁束は、矢印IIの方向(図3において反時計方向)に、即ち第2の永久磁石10bのN極、第2の磁性部材11bの壁部11b2、突出部11b1、空隙B、第1の磁性部材11aの突出部11a1、壁部11a2及び第2の永久磁石10bのS極により形成された磁気回路経路に沿って流れる。
この開度信号によってECUはどれだけ燃料をシリンダ内に噴射するかを判断する。第1の磁気抵抗体12a及び第2の磁気抵抗体12bが磁束の方位変化に対応する範囲は、絞り弁20が全閉である0°から全開である90°の範囲であり、この範囲では、第1の磁気抵抗体12a及び第2の磁気抵抗体12bは、それぞれリニアリティに応答する。
また、第1の磁性部材11a及び第2の磁性部材11bの壁部11a2、11b2は、第1の磁気抵抗体12a、第2の磁気抵抗体12bを囲んでいるので、第1の磁気抵抗体12a、第2の磁気抵抗体12bは、外部からの磁界の影響が低減される。
この1.5の値は、安定した磁束の流れが得られる境界値であり、本願発明者が磁気解析により得られた値である。
従って、第1の磁気抵抗体12a、第2の磁気抵抗体12bは、この空隙B内に配置されているので、安定した磁束の流れの中で検出することが可能となる。
図5はこの発明の実施の形態2の回転角検出装置を示す斜視図、図6は図5の平面図、図7は、図5の側断面図、図8は図6の回転角検出装置の分解斜視図である。
この実施の形態では、第1の永久磁石10a及び第2の永久磁石10bそれぞれのS極側に、両端面が円弧形状の第1の壁部材21aが固定されている。第1の永久磁石10a及び第2の永久磁石10bそれぞれのN極側に、両端面が円弧形状の第2の壁部材21bが固定されている。
第1の壁部材21aには、重ねて円弧形状の第1の案内部材22aが固定されている。第1の案内部材22aの中間部には、第1の磁気抵抗体12a、第2の磁気抵抗体12bに指向した突出部22a1が形成されている。
第2の壁部材21bには、重ねて円弧形状の第2の案内部材22bが固定されている。第2の案内部材22bの中間部には、第1の磁気抵抗体12a、第2の磁気抵抗体12bに指向した突出部22b1が形成されている。
他の構成は、実施の形態1と同様である。
これに対して、この実施の形態2では、そのような切り欠き部Aが不要となり、実施の形態1と比較して、第1の磁気抵抗体12a、第2の磁気抵抗体12bに対する外部からの磁界の影響がより低減される。
従って、案内部材22a、22bは、壁部材21a、21bと比較して磁気特性の優れた材料を用いることで、より磁気回路における磁気抵抗を低減させることができる。
図9はこの発明の実施の形態3の回転角検出装置を示す分解斜視図、図10は図9の回転角検出装置の斜視図、図11は図10の側面図である。
この実施の形態では、第1の案内部材22a及び第2の案内部材22bは、連結されて一体化されたリング部材25で構成されている。
その他の構成は、実施の形態2と同様である。
実施の形態2では、第1の案内部材22a及び第2の案内部材22bの組み付け時の位置ずれが生じ、それぞれの中心軸線が一致しない状態で組み付けられる恐れがある。
これに対して、このものの場合、一体化されたリング部材25であり、そのような不都合が生じない。また、部品点数が削減されるとともに、上記の組み付け工数も無く、コストが低減される。
図12はこの発明の実施の形態4の回転角検出装置を示す斜視図、図13は図12の側面図である。
この実施の形態では、リング部材25の肉厚は、第1の永久磁石10a、第2の永久磁石10bと当接する部位では、薄肉部25bが形成されている。
その他の構成は、実施の形態3と同様である。
実施の形態2では、第1の永久磁石10a、第2の永久磁石10bを挟んで第1の案内部材22a、第2の案内部材22bが配設されており、図6に示すように磁束は矢印I、IIに示すように流れる。
しかしながら、実施の形態3では、第1の案内部材22a及び第2の案内部材22bは、連結されたリング部材25であり、第1の永久磁石10a、第2の永久磁石10bからの磁束の一部は、迂回することなく矢印III(図11参照)に示すように流れてしまい、第1の磁気抵抗体12a、第2の磁気抵抗体12bを流れる磁束量が低減される。
これに対して、このものの場合、リング部材25に薄肉部25bを形成したことで、矢印IIIの方向に流れる漏れ磁束量は低減される。
図14はそのときに、解析結果を示す図である。
この図から分かるように、永久磁石10a、10bの全高aに対する薄肉部25bの肉厚bの割合が12%以下であれば、第1の磁気抵抗体12a、第2の磁気抵抗体12bには必要とする磁束密度が得られることが分かった。
従って、永久磁石10a、10bの全高aに対する薄肉部25bの肉厚bの割合を12%以下にすることで、リング部材25を用いたことにより得られる効果を確保しつつ、シャフト9の回転角を確実に検出することが可能となる。
Claims (7)
- 回転体とともに回転する第1の永久磁石と、
この第1の永久磁石と対向して配置され前記回転体とともに回転する第2の永久磁石と、
前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石それぞれのS極側に両端面が固定された円弧形状の第1の磁性部材と、
前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石それぞれのN極側に両端面が固定され前記第1の磁性部材と対向した円弧形状の第2の磁性部材と、
前記第1の磁性部材と前記第2の磁性部材との間に形成された空隙で前記回転体の軸線上に配置されているとともに非回転体に固定される磁気抵抗体とを備え、
前記第1の磁性部材及び前記第2の磁性部材は、それぞれ前記磁気抵抗体に指向した突出部、及び磁気抵抗体を囲み外部から前記磁気抵抗体に向かって侵入する外部磁界を阻止する壁部とを有し、
前記第1の磁性部材及び前記第2の磁性部材では、それぞれ前記突出部の両側に切り欠き部が形成されており、
前記磁気抵抗体は、対向した前記突出部間を流れる、前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石で生じた磁束の方位の変化を検出することで、前記回転体の回転角を検出するようになっている回転角検出装置。 - 回転体とともに回転する第1の永久磁石と、
この第1の永久磁石と対向して配置され前記回転体とともに回転する第2の永久磁石と、
前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石それぞれのS極側に両端面が固定された円弧形状の第1の壁部材と、
前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石それぞれのN極側に両端面が固定され前記第1の壁部材と対向した円弧形状の第2の壁部材と、
前記回転体の軸線上に配置されているとともに非回転体に固定される磁気抵抗体と、
前記第1の壁部材に重ねて固定され前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石で生じた磁束の通路になるとともに前記磁気抵抗体に指向した突出部を有する第1の案内部材と、
前記第2の壁部材に重ねて固定され前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石で生じた磁束の通路になるとともに前記磁気抵抗体に指向した突出部を有する第2の案内部材とを備え、
前記第1の壁部材及び前記第2の壁部材は、前記磁気抵抗体を囲み前記磁気抵抗体に向かって侵入する外部磁界を阻止し、
前記磁気抵抗体は、対向した前記突出部間を流れる、前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石で生じた磁束の方位の変化を検出することで、前記回転体の回転角を検出するようになっている回転角検出装置。 - 前記第1の案内部材及び前記第2の案内部材は、前記第1の壁部材及び前記第2の壁部材よりも磁気特性が優れている請求項2に記載の回転角検出装置。
- 前記第1の案内部材及び前記第2の案内部材は、連結されて一体化されたリング部材である請求項2または請求項3に記載の回転角検出装置。
- 前記リング部材の肉厚は、前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石との当接部位では前記突出部よりも薄い請求項4に記載の回転角検出装置。
- 前記回転体は、吸気通路内の開口度を調整する絞り弁に固定されたシャフトであり、非回転体は、前記絞り弁を収納したボディに固定されたハウジングである請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載されている回転角検出装置。
- 前記磁気抵抗体は、前記ハウジングにインサートモールド成形で一体化されている請求項6に記載されている回転角検出装置。
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