JPH09188725A - 硬化性液状樹脂およびその組成物 - Google Patents

硬化性液状樹脂およびその組成物

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JPH09188725A
JPH09188725A JP42596A JP42596A JPH09188725A JP H09188725 A JPH09188725 A JP H09188725A JP 42596 A JP42596 A JP 42596A JP 42596 A JP42596 A JP 42596A JP H09188725 A JPH09188725 A JP H09188725A
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JP
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meth
acrylate
monomer
liquid resin
weight
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JP42596A
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Inventor
Takeo Yamaguchi
岳男 山口
Yoshinori Kawashima
美紀 川島
Makoto Doi
誠 土肥
Toru Kurihashi
透 栗橋
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/10Esters
    • C08F220/12Esters of monohydric alcohols or phenols

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Abstract

(57)【要約】 【課題】無溶剤で液状樹脂組成物を提供することを目的
とする。 【解決手段】下記式(1)または下記式(2)で示され
る単量体(A)10〜90重量%、 CH2 =C(R1 )COO−R2 (1) (式中、R1 は水素原子またはCH3 、R2 は炭素数4
〜22のアルキル基をそれぞれ表す。) CH2 =C(R1 )COO(Cn 2nO)m 3 (2) (式中、R1 は水素原子またはCH3 、R3 は炭素数1
〜5のアルキル基、nは1〜3の整数、mは4〜25の
整数をそれぞれ表す。) 1分子内に、1つ以上のラクタム環を有するビニル単量
体(B)1〜40重量%、および、その他の重合性ビニ
ル化合物(C)0〜40重量%からなり、数平均分子量
が10,000〜200,000であって、粘度が50
0cpsから100,000cps(50℃)である硬
化性液状樹。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、インキ等の
被膜形成材料用、接着剤用の樹脂組成物として溶剤を使
わずに造膜し硬化膜を得ることができる液状樹脂および
その組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料、接着剤、インキ等には有機
溶剤を含有する樹脂系が使われてきた。これらの樹脂系
は、塗装、印刷工程などの造膜工程、および硬化乾燥工
程で大量の有機溶剤を飛散することが知られている。地
球環境また作業環境への関心の高まりとともに、有機溶
剤の使用に対する制限が加えられるようになってきてい
る。そのため被膜形成材料用樹脂組成物の無溶剤化に関
しても様々な対応策が打ち出されている。
【0003】無溶剤化に用いられる樹脂系は、大きくわ
けるとプレカーサ系とポリマー系に分けられる。プレカ
ーサ系は低分子量のモノマーやプレポリマーを用いるこ
とから低粘度の液状であり、従来の造膜法がそのまま使
用できる。しかしながら、組成物中に低分子量物を含有
するプレカーサ系では、低分子量物の飛散など安全衛生
上さらに改善が望まれる。また物性面では、オリゴマー
領域の樹脂組成物から構成される塗料の場合、硬化物特
性をコントロールすることの困難さが知られており(室
井宗一、「1992年度接着と塗装研究会講座」講演要
旨集、4ページ、1993)、低粘性を保った上での分
子量増加が望まれる。他方ポリマー系では、固体ポリマ
ーを何らかの方法で液状にするか、あるいは造膜方法を
変えることが必要となる。有機溶剤を使わないで液状に
する代表的な従来法として、不揮発性の可塑剤により液
状化するプラスチゾル系では硬い硬化物が得にくいこと
や可塑剤が移行するという問題点が指摘されている。ま
たエマルジョンやハイドロゾル等のラテックス系では、
硬化物の不均一性や乾燥速度の遅さなどの問題点が指摘
されている。現時点で最も有効とされている水溶性樹脂
系においても乾燥速度が遅いことや耐水性、排水処理方
法等に問題が残されている。またほとんどの水溶性樹脂
系は顔料分散性や造膜性を向上するために10%以上の
有機溶剤を含んでいる。また、粉体、ホットメルト樹脂
系の場合には、従来の造膜方法による設備と大いに異な
るために、新規の設備を導入する必要が生まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗装工程の
作業環境を飛散する有機溶剤で汚染することがなく、ま
た大気中に有機溶剤を放出しないため特別の排ガス処理
設備を要さず、なおかつ従来より用いられている造膜方
法、例えばロールコーターやナイフコーターで造膜で
き、やはり従来ある加熱乾燥を行っても、溶剤の散逸の
無い塗料を提供するものである。
【0005】本発明者は上記問題の解決について様々な
樹脂系について鋭意研究を行なった結果、高分子量であ
りながら従来より用いられている造膜方法、例えばロー
ルコーターやナイフコーターで造膜でき、なおかつ硬化
剤を用いなくても従来ある加熱乾燥より硬化させること
ができる無溶剤型被覆形成用組成物を見いだし本発明に
至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記式(1)
または下記式(2)で示される単量体(A)10〜90
重量%、 CH2 =C(R1 )COO−R2 (1) (式中、R1 は水素原子またはCH3 、R2 は炭素数4
〜22のアルキル基をそれぞれ表す。) CH2 =C(R1 )COO(Cn 2nO)m 3 (2) (式中、R1 は水素原子またはCH3 、R3 は炭素数1
〜5のアルキル基、nは1〜3の整数、mは4〜25の
整数をそれぞれ表す。) 1分子内に、1つ以上のラクタム環を有するビニル単量
体(B)1〜40重量%、および、(C)その他の重合
性ビニル化合物0〜40重量%からなり、数平均分子量
が10,000〜200,000であって、粘度が50
0cpsから100,000cps(50℃)である硬
化性液状樹脂である。
【0007】更に本発明は、上記硬化性液状樹脂に硬化
触媒を添加してなる硬化性液状組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】
【0009】式(1)または式(2)で示される単量体
(A)は、共重合体を液状とするための構成成分として
使用される。式(1)で示される単量体(A)は、例え
ば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレー
ト、ヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)
アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル
(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、
ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)ア
クリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラ
デシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)ア
クリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプ
タデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)
アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、イコ
シル(メタ)アクリレート、ヘンイコシル(メタ)アク
リレート、ドコシル(メタ)アクリレート等の炭素数4
〜22のアルキル(メタ)アクリレートがあり、中でも
炭素数8〜20のアルキル基を有するアクリレートまた
は対応するメタクリレートが好ましい。炭素数が3以下
では液状の樹脂組成物が得られにくく、また炭素数が2
3以上になると重合度が上がりにくい上、50℃では固
体であるため、造膜の際に専用の溶融システムが必要と
なるため好ましくない。
【0010】式(2)で示される単量体(A)は、例え
ば、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、
メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、エトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、プロポキシテトラエチレングリコール(メタ)
アクリレート、n−ブトキシテトラエチレングリコール
(メタ)アクリレート、n−ペンチルオキシテトラエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、テトラプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテ
トラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロ
ポキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、n−ブトキシテトラプロピレングリコール(メタ)
アクリレート、n−ペンチルオキシテトラプロピレング
リコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリ
コール(メタ)アクリレートなどがある。4〜25、好
ましくは5〜22の繰り返し単位であるポリオキシアル
キレン鎖を有するアクリレートまたは対応するメタアク
リレートを使用することにより効果的に共重合体の粘度
を下げることができる。繰り返し単位3以下の場合、液
状の樹脂組成物が得られにくく、また26以上になると
重合度が上がりにくい上、50℃では固体であるため、
造膜の際に専用の溶融システムが必要となるため好まし
くない。
【0011】単量体(A)の使用量は共重合体である液
状樹脂組成物に対して10〜90重量%、好ましくは、
40〜80重量%であり、共重合体中の単量体(A)が
40重量%、特に10重量%より少なくなると、共重合
体が造膜に必要な低粘度を保ち得なくなり、逆に80重
量%、特に90重量%より多くなると硬質な塗膜が得ら
れなくなるため好ましくない。(A)は2種以上用いて
もよい。また、式(1)で示される単量体(A)と、式
(2)で示される単量体(A)を併用すると、粘度の低
下が認められるために好ましい。この場合、式(1)で
示される単量体(A)と、式(2)で示される単量体
(A)の比は、1:9〜9:1であることが好ましい。
【0012】なお、本発明における造膜とは、印刷およ
び塗装などの方法により、紙、金属、プラスチック、セ
ラミックス等よりなる基材上に、樹脂組成物を厚さ0.
1〜100μmの膜を形成せしめることをいう。
【0013】本発明のビニル単量体(B)は、1分子内
に、1つ以上のラクタム環を有する単量体であり、ラク
タム環の開環反応の起因する反応により架橋し、被膜を
硬化させる機能を付与する。ラクタム環は、特に限定は
ないが、入手しやすさの面から、4〜8員環であること
が好ましい。単量体(B)として、具体的には、セファ
ロスポリン酸のビニルまたはアリルエステル、N−ビニ
ルピロリドン、N−アリルピロリドン、N−(メタ)ア
クリロイルピロリドン、N−ビニルεカプロラクタム、
N−アリルεカプロラクタム、N−(メタ)アクリロイ
ルεカプロラクタム、N−ビニルεバレロラクタム、N
−アリルεバレロラクタム、N−(メタ)アクリロイル
εバレロラクタムなどが挙げられる。
【0014】単量体(B)は2種以上組み合わせて用い
ることも可能である。単量体(B)の使用量は、共重合
体である液状樹脂組成物に対して1〜40重量%、好ま
しくは、3〜30重量%であり、共重合体中の(B)成
分が3重量%、特に1重量%より少なくなると、硬質な
塗膜が得にくくなり、逆に30重量%、特に40重量%
より多くなると液状樹脂組成物の粘度が高くなり塗工困
難となるため好ましくない。
【0015】本発明の重合性ビニル化合物(C)は、樹
脂組成物の液状を保てる範囲で、硬化後の塗膜の耐水性
や硬度の向上のために使用される。具体的には、スチレ
ン、ビニルトルエン等の芳香族モノマー、メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート等の炭素数3以下のア
ルキル基を有する(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールモノメタアクリレート、ポ
リエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ
ジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコ
キシ基または水酸基を含むモノマー、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、シトラコン酸、または、これらのア
ルキルもしくはアルケニルモノエステル、フタル酸β−
(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル
酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、テレ
フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステ
ル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエス
テル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮
酸等のカルボン酸を含むモノマーなどがあり、これらの
群から複数用いても良い。重合性ビニル化合物の使用量
は、共重合体である液状樹脂組成物に対して0〜40重
量%、好ましくは0〜30重量%であり、30重量%、
特に40重量%より多くなると、液状樹脂組成物の粘度
が高くなり塗工が困難になる。
【0016】本発明の液状樹脂組成物は、共重合体の数
平均分子量が10,000〜200,000、好ましく
は、15,000〜150,000である。数平均分子
量は上記数値より小さくなると、重合溶液中から樹脂分
を単離するのが困難である他、可撓性など機械特性が低
下したり、耐溶剤性、耐沸水等の塗膜物性が低下するの
で好ましくなく、また上記数値より大きくなると樹脂組
成物が塗工可能な粘度を保てなくなるので好ましくな
い。
【0017】本発明の液状樹脂組成物は、上記単量体の
混合物をラジカル重合開始剤の存在下、溶液中に溶解す
るか、単量体の混合物を滴下する方法によりラジカル重
合により製造することができる。ラジカル重合開始剤と
しては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペルオキシド、
クメンヒドロペルオキシド、過酸化ラウロイル、また有
機過酸化物(大成社、「架橋剤ハンドブック」、520
〜535ページ、第2刷)に記載の過酸化物、アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンニトリル
などのアゾ化合物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ムなどの過硫酸系開始剤など既知の化合物を使用するこ
とができる。
【0018】使用する溶剤としては、酢酸エチル、トル
エン、メチルエチルケトン、ベンゼン、ジオキサン、n
−プロパノール、メタノール、イソプロパノール、テト
ラヒドロフラン、n−ブタノール、sec−ブタノー
ル、tert−ブタノール、イソブタノール、メチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エ
チルカルビトール、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート、ダイアセトンアルコールなど
をあげることができる。また上記溶剤のうち、ジオキサ
ン、n−プロパノール、メタノール、テトラヒドロフラ
ン、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカル
ビトール、エチルカルビトール等の水混和性溶剤を用い
ると、反応溶液から樹脂分を単離するのに水を添加すれ
ばよいので好ましい。得られた樹脂組成物の粘度は、5
0℃での粘度が500〜100,000cps、好まし
くは800〜30,000cpsの液状である。
【0019】本発明の液状樹脂組成物を用いた被膜形成
材料用組成物は、上記単量体の共重合体からなる液状樹
脂組成物そのものからなり、実質的に無溶剤型として使
用できる。本発明において、塗工または充填後に、単量
体(B)由来のラクタム環を、80℃〜230℃で0.
5分〜90分の加熱、光または電子線で処理することに
より架橋させ、樹脂組成物を硬化させることができる。
硬化機構は明確ではないが、ラクタム環同士の開環付加
反応、あるいは、ラクタム環が加水分解した後に脱水縮
合することが予想される。従って、熱処理などを、水分
を含んだ空気下で行うと、加水分解を伴う反応が促進さ
れる。
【0020】また、硬化処理のち、室温で数時間以上エ
ージングすることも推奨される。また、硬化触媒とし
て、熱硬化処理する場合は、パラトルエンスルホン酸、
ポリリン酸などの酸、または、水酸化ナトリウム、炭酸
カリウムなどの塩基なを、また、光処理する場合は、例
えば、ジアリールヨードニウム塩、ジアリールアルキル
スルホニウム塩などの光分解型酸発生剤を樹脂組成物全
体に対して、0.001〜10重量%添加することが好
ましい。光処理する場合は、さらに、各種増感色素を添
加してもよい。
【0021】被膜形成材料用組成物の塗工性を改良する
ために小量の水または有機溶剤などを配合してもよい。
配合できる量としては液状樹脂組成物に対して5重量%
迄である。又、この組成物には、被膜の硬化性を高める
ため、アミノ樹脂、フェノール樹脂等の硬化剤樹脂を配
合しても差し支えない。また、被膜性能を向上させるた
め、公知のアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステ
ル、ポリスチレン等を配合してもよい。ただし、これら
の配合量は何れも20重量%以下である。また、チタン
白、各種の顔料等の着色剤、滑剤等を添加してもよい。
【0022】本発明の液状樹脂組成物を用いた被膜形成
材料用組成物は、各種鋼板、アルミニウム板等の金属
板、プラスチックフィルム、紙等の基材に1〜30μm
塗布し、加熱することにより硬化することができる。塗
布方法としては、ロールコーター、ナイフコーター等が
ある。また、本発明の液状樹脂組成物は相溶化剤、界面
改質剤、顔料分散剤等としても利用できる。
【0023】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。例中、
%とあるのは重量%を示す
【0024】実施例1 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、及びコンデンサ
ーを備えた500ml四つ口丸底フラスコに、 酢酸エチル 150ml n−ラウリルメタクリレート 25 g N−ビニルピロリドン 11 g AIBN 0.5g を仕込み、湯浴中でフラスコ内温度を65℃に昇温す
る。そのまま反応を4時間続けて得られた重合体溶液
に、水を更に50ml加え、樹脂組成物を沈降させる。
沈降が始まったら、スワーリングしながら、500ml
ビーカーにフラスコの内容物を移し、上層の液を除き、
そのまま60℃の減圧オーブンに移し、5mmHgを保
って、終夜減圧乾燥を行った。収率は95%であった。
得られた樹脂組成物は、無臭の粘稠な液状で、GPCに
よる分子量測定(スチレン換算)で数平均分子量は2
5,000であった。回転振動式粘度計(山一電機株式
会社VM−100)を用いて、50℃で粘度測定を行っ
たところ、10,000cpsを示した。
【0025】得られた液状樹脂組成物に、p−トルエン
スルホン酸0.3%を添加し塗料組成物を作成した。こ
の塗料組成物を、80℃に保ったホットプレート上で硬
質アルミ板上に垂らし、1ミルのアプリケータを用いて
塗工した。塗工中に残存モノマーなど低分子量有機化合
物の臭気は全くなかった。塗工後、塗膜目にハジキは見
られず、これを120℃40分間加熱し、平滑な硬化塗
膜を得た。室温で一晩放置後、塗膜面の指触タックを試
みたがタックはなかった。また、塗工したアルミ片をメ
チルエチルケトン中10分保ったが白化や塗膜の剥離は
起こらなかった。
【0026】比較例1 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、及びコンデンサ
ーを備えた500ml四つ口丸底フラスコに、 酢酸エチル 150ml N−ビニルピロリドン 50 g AIBN 0.5g を仕込み、湯浴中でフラスコ内温度を65℃に昇温す
る。そのまま反応を4時間続けて得られた重合体溶液
に、水を更に50ml加え、樹脂組成物を沈降させる。
沈降が始まったら、スワーリングしながら、500ml
ビーカーにフラスコの内容物を移し、上層の液を除き、
そのまま60℃の減圧オーブンに移し、5mmHgを保
って、終夜減圧乾燥を行った。収率は95%であった。
得られた樹脂組成物は、無臭の粘稠な液状で、GPCに
よる分子量測定(スチレン換算)で数平均分子量は2
4,000であったが、室温(25℃)および50℃で
は固体であった。
【0027】比較例2 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、及びコンデンサ
ーを備えた500ml四つ口丸底フラスコに、 酢酸エチル 150ml n−ラウリルメタクリレート 50 g AIBN 0.5g を仕込み、湯浴中でフラスコ内温度を65℃に昇温す
る。そのまま反応を4時間続けて得られた重合体溶液
に、水を更に50ml加え、樹脂組成物を沈降させる。
沈降が始まったら、スワーリングしながら、500ml
ビーカーにフラスコの内容物を移し、上層の液を除き、
そのまま60℃の減圧オーブンに移し、5mmHgを保
って、終夜減圧乾燥を行った。収率は95%であった。
得られた樹脂組成物は、無臭の粘稠な液状で、GPCに
よる分子量測定(スチレン換算)で数平均分子量は3
9,000であり、50℃で粘度測定を行ったところ、
5,000cpsを示した。
【0028】実施例1と同様の処理をして、平滑な硬化
塗膜を得た。しかしながら、塗膜面の指触タックを試み
たところ、全く硬化しておらず、タックがあった。塗工
したアルミ片をメチルエチルケトン中10分保ったが、
塗膜は完全に溶解した。
【0029】実施例2〜10 実施例1のn−ラウリルメタクリレートの代わりに表1
に示した単量体(A)、と、N−ビニルピロリドンの代
わりに表1に示した単量体(B)を用い、他は実施例1
と同様に操作して得た樹脂組成物を、実施例1と同様の
塗膜性能試験した結果を表2に示した。なお、表1中、
LMAはn−ラウリルメタクリレート、BMAはn−ブ
チルメタクリレートを、PEG9MAはメトキシポリエ
チレングリコール(n=9)メタクリレート、PEG4
MAはメトキシテトラエチレングリコールメタクリレー
ト、NVPはN−ビニルピロリドン、NMPはN−メタ
クリロイルピロリドン、NVCはN−ビニルεカプロラ
クタムを表す。
【0030】 表1 ─────────────────────────────────── 実施例 単量体(A) 単量体(B) 数平均分子量 50℃の粘度 (g) (g) (×104 ) (cps) ─────────────────────────────────── 2 LMA (25) NMP(18) 1.5 15000 3 BMA (14) NVP(11) 1.7 17000 4 BMA (14) NVC(13) 1.8 18000 5 PEG9MA (50) NVP(11) 2.2 14000 6 PEG9MA (50) NMP(18) 2.5 19000 7 PEG4MA (28) NVP(11) 2.1 16000 8 PEG4MA (28) NVC(13) 2.3 15000 9 LMA/PEG9MA(10/30) NVP(11) 2.0 13000 10 LMA/PEG9MA(10/30) NMP(18) 2.1 14000 ─────────────────────────────────── 注1)○:タック無し(タック)、白化せず(耐溶剤
性) △:若干タックあり(タック)、若干曇る(耐溶剤性) ×:タックあり(タック)、白化(耐溶剤性)
【0031】
【発明の効果】本発明の液状樹脂組成物を用いた被膜形
成材料用組成物は、溶剤を含んでいないため、塗工時に
溶剤やモノマーの飛散を抑えることができ、作業環境を
改善できるばかりでなく、大気への溶剤の放出のない塗
料ができるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 139/04 PGL C09D 139/04 PGL C09J 133/06 JDE C09J 133/06 JDE 133/14 133/14 139/04 JDF 139/04 JDF (72)発明者 栗橋 透 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)または下記式(2)で示さ
    れる単量体(A)10〜90重量%、 CH2 =C(R1 )COO−R2 (1) (式中、R1 は水素原子またはCH3 、R2 は炭素数4
    〜22のアルキル基をそれぞれ表す。) CH2 =C(R1 )COO(Cn 2nO)m 3 (2) (式中、R1 は水素原子またはCH3 、R3 は炭素数1
    〜5のアルキル基、nは1〜3の整数、mは4〜25の
    整数をそれぞれ表す。) 1分子内に、1つ以上のラクタム環を有するビニル単量
    体(B)1〜40重量%、および、その他の重合性ビニ
    ル化合物(C)0〜40重量%からなり、数平均分子量
    が10,000〜200,000であって、粘度が50
    0cpsから100,000cps(50℃)である硬
    化性液状樹脂。
  2. 【請求項2】 単量体(A)が、式(1)においてR2
    が炭素数8〜20のアルキル基である単量体である請求
    項1記載の硬化性液状樹脂。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の硬化性液状樹脂に
    硬化触媒を添加してなる硬化性液状樹脂組成物。
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