JPH115923A - 水性塗料 - Google Patents

水性塗料

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JPH115923A
JPH115923A JP17278797A JP17278797A JPH115923A JP H115923 A JPH115923 A JP H115923A JP 17278797 A JP17278797 A JP 17278797A JP 17278797 A JP17278797 A JP 17278797A JP H115923 A JPH115923 A JP H115923A
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JP
Japan
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water
graft copolymer
weight
macromonomer
meth
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JP17278797A
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Inventor
Yoshio Mori
嘉男 森
Shiro Kojima
史郎 児島
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜に印刷インキがのり易く、転写印刷等に
より鮮明な図柄を印刷できる水性塗料の提供。 【解決手段】 (a)数平均分子量が1,000〜30,0
00でかつSP値が8.0〜9.3の重合体である片末
端にラジカル重合性基を有するマクロモノマー、(b)
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸および(c)その
他のラジカル重合性単量体を共重合してなり、前記
(a)に基づく単位の割合が0.03〜0.8重量%で、ま
た(b)に基づく単位の割合が1〜30重量%であるグ
ラフト共重合体の水溶性または水分散性の塩からなる水
性塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性塗料に関するもの
であり、本発明の水性塗料から形成される塗膜には、印
刷インキがのり易く、転写印刷等により鮮明な図柄を印
刷できる。塗装基材としては、金属、プラスチック、紙
および木材等がある。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】自動車または家電製品用
の金属プレートの塗装に用いられる塗料として、従来エ
ポキシ/アミノ系樹脂、アクリル/アミノ系樹脂および
ポリエステル/アミノ系樹脂等の有機溶剤型塗料が用い
られていた。しかし、それらの溶剤型塗料においては、
塗装時に多量の有機溶剤が大気中に蒸散するため、環境
汚染ならびに資源浪費等の問題があった。
【0003】従って、最近では上記溶剤型塗料に代え
て、水を媒体とする金属被覆用水性塗料の採用が検討さ
れている。例えば、特開平3−72577号公報には、
芳香族ビニル単量体及び(メタ)アクリル酸アルキルを
主成分とし、分子中にカルボキシル基及び水酸基を有す
る共重合体を塩基で中和した水性アクリル樹脂、水酸基
含有ポリオールおよびアミノ樹脂からなる水性塗料が提
案されている。しかしながら、得られる塗膜は、耐水性
において満足できる水準に至っていない。金属被覆用水
性塗料の耐水性の向上のために、様々な検討がなされて
おり、その中で、マクロモノマー法によるグラフト共重
合体からなる水性塗料によれば、耐水性に優れるととも
に塗装後の金属の加工性に優れる塗膜が得られることが
知られている(特開平7−300573号公報、特開平
7−305022号公報および特開平8−73804号
公報等)。
【0004】しかしながら、上記水性塗料はいずれも、
溶剤型塗料と比較して印刷適性が著しく劣るという問題
があった。その主な理由は、印刷用インキが一般に高度
に疎水性の成分からなるのに対して、水性塗料の主体を
なす重合体は、水性化のためにカルボキシル基の塩を構
成々分として有しており、その点で基本的に親水性であ
るからである。本発明においては、疎水性の枝ポリマー
を有するグラフト共重合体を水性塗料の主成分として用
いることにより、水性塗料であるにも拘らず、塗膜の表
面を疎水化させることにより、印刷適性を改良すること
を試みた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、印刷適性に
優れ、かつ機械的強度に優れる塗膜を金属基材上に形成
し得る水性塗料を提供することを課題とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、(a)数平均分子量が
1,000〜30,000でかつSP値が8.0〜9.3で
ある重合体の片末端にラジカル重合性基を有するマクロ
モノマー、(b)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸
および(c)その他のラジカル重合性単量体を共重合し
てなり、前記(a)に基づく単位の割合が0.03〜0.8
重量%で、また(b)に基づく単位の割合が1〜30重
量%であるグラフト共重合体の水溶性または水分散性の
塩からなる水性塗料であり、さらには、上記(a)マク
ロモノマー中にヒドロキシル基含有単量体単位がふくま
れるか、または(c)その他のラジカル重合性単量体と
してヒドロキシル基含有単量体が共重合されており、ヒ
ドロキシル基含有単量体単位の割合が5〜40重量%で
ある上記グラフト共重合体の水溶性または水分散性の塩
およびアミノ樹脂からなる水性塗料である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳しく
説明する。本発明における(a)マクロモノマーの骨格
となる重合体は、数平均分子量が1,000〜30,000
でかつSP値が8.0〜9.3の重合体である。かかる
重合体の片末端に結合されるラジカル重合性基として
は、(メタ)アクリロイル基およびスチリル基等が挙げ
られる。マクロモノマーの骨格となる重合体のSP値
が、8.0未満であるとマクロモノマーが他の単量体に
対し共重合性に劣り、一方9.3を越えると、得られる
グラフト共重合体を用いた水性塗料のインキ適性が劣
る。なお、上記SPとは、溶解性パラメーターの略号で
あり、本発明におけるSPは、マイケル コールマン等
( Michael M. Coleman )著;スペシフィック インタ
ーアクション アンド ザ ミシビリティー オブ ポ
リマー ブレンズ(Spcific Interactions and the mis
cibility of Polimer Blends);テクノミック出版社
(Techomic Publishing Co., Inc.)(ペンシルバニア
州),1991年発行におけるSPと同義である。
【0008】上記重合体は、以下に挙げるような単量体
を適宜選択して重合させることにより製造できるが、そ
の際に、用いる単量体の合計量を基準にして、炭素数6
以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル
を20重量%以上含む単量体混合物または単独単量体を
選択することが好ましい。炭素数6以上のアルキル基を
有する(メタ)アクリル酸アルキルを20重量%以上含
む単量体混合物または単独単量体を採用することによ
り、得られる重合体のSP値を9.3以下に設定し易
く、かつインキ適性に優れるグラフト共重合体が得られ
る。マクロモノマーの骨格を形成し得る単量体として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボ
ルニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、パーフロロアルキル(メタ)アクリレート、N
−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキ
シメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニ
トリル、スチレンおよびα−メチルスチレン等が挙げら
れる。
【0009】マクロモノマーの骨格として好ましい重合
体の具体例としては、後記する実施例において使用され
ているコポリ(2−エチルヘキシルアクリレート/N−
メトキシメチルアクリルアミド)〔93/7(重量
比)〕(SP; 8.59)の他に、以下の構成の重合体
等も好ましく使用できる。 ポリ(2−エチルヘキシルアクリレート) ────S
P; 8.45 コポリ〔シクロヘキシルメタクリレート(30)/ブチル
メタクリレート(70)〕───SP; 8.55 コポリ〔2−エチルヘキシルメタクリレート(80)/ヒ
ドロキシエチルメタクリレート(20)〕 ────S
P; 8.98 コポリ〔2−エチルヘキシルアクリレート(50)/エチ
ルアクリレート(50)───SP; 8.84 上記重合体骨格の片末端に、(メタ)アクリロイル基お
よびスチリル基等のラジカル重合性基が結合されたマク
ロモノマーは、例えば特開昭60−133007号公報
に記載されているような公知の方法によって製造でき
る。
【0010】本発明においては、水性グラフト共重合体
を得る目的で、上記マクロモノマーとともにα,β−エ
チレン性不飽和カルボン酸を使用する。α,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、
クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸およびイタコ
ン酸等が好ましい。さらに、本発明においては、上記マ
クロモノマーおよびα,β−エチレン性不飽和カルボン
酸とともに、その他のラジカル重合性単量体(以下その
他の単量体という)を共重合させる。
【0011】その他の単量体としては、種々のアルキル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレート、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、(メ
タ)アクリロニトリル、プラクセルFM1〜FM5また
はプラクセルFA1〜FA5〔ダイセル化学工業(株)
製〕等のε−カプロラクトン変性(メタ)アクリレート
および前記特定のマクロモノマー以外のマクロモノマ
ー、例えばコポリ(エチルアクリレート/N−メトキシ
メチルアクリルアミド)〔90/10(重量比)〕(S
P;9.46)の片末端にメタクリロイル基を有するマク
ロモノマー等が挙げられる。これらは単独でまたは2種
以上併用で使用できる。
【0012】上記3成分を共重合することにより得られ
る、本発明におけるグラフト共重合体は、その構成々分
の合計量を基準にして、前記マクロモノマーに基づく単
位を0.03〜0.8重量%、およびα,β−エチレン
性不飽和カルボン酸に基づく単位を1〜30重量%有す
るものであり、かかるグラフト共重合体は、上記割合に
対応する量のマクロモノマーおよびα,β−エチレン性
不飽和カルボン酸を、それぞれ含有する単量体混合物を
共重合することにより得られる。グラフト共重合体にお
ける前記マクロモノマー単位の割合が、0.03重量%未
満であるとグラフト共重合体のインキ適性が劣り、一方
0.8重量%を越えると塗膜の金属に対する密着性が劣
り、それに伴い塗膜の衝撃性および硬度等も低下する。
グラフト共重合体におけるα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸単量体単位の割合が、1重量%未満であるとグ
ラフト共重合体の水性化が困難であり、一方30重量%
を越えると塗膜の耐水性が劣る。
【0013】本発明においては、ヒドロキシル基含有単
量体単位を含まないグラフト共重合体も使用できるし、
また特定量のヒドロキシル基含有単量体単位を有するグ
ラフト共重合体も使用できる。ヒドロキシル基含有単量
体単位を5〜40重量%を有するグラフト共重合体を用
いる場合には、後記するアミノ樹脂を併用することが好
ましい。その場合には、グラフト共重合体におけるヒド
ロキシル基とアミノ樹脂の反応により、硬化塗膜が形成
される。ヒドロキシル基含有単量体単位は、グラフト共
重合体の枝側または幹側のいずれに存在していてもよ
い。さらに、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ドまたはN−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等
の自己硬化性単量体を1〜30重量%有するグラフト共
重合体も、勿論使用でき、該共重合体は、それ単独で加
熱硬化して硬化塗膜を形成する。
【0014】上記成分の共重合は、溶液中で行なうのが
好ましく、具体的には、重合溶剤として、イソプロピル
アルコール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、
エチレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレン
グリコールモノエチルエーテル等を使用し、重合開始剤
としてアゾビスイソブチロニトリル等のラジカル発生化
合物を使用すればよい。必要に応じ、n−ドデシルメル
カプタン、メルカプト酢酸、チオリンゴ酸、メルカプト
エタノール及びメルカプトプロピオン酸等の連鎖移動剤
を適量使用して、得られるグラフト共重合体の分子量を
調整することもできる。本発明におけるグラフト共重合
体の好ましい平均分子量は、数平均分子量で2,000
〜20,000であり、さらに好ましくは3,000〜
15,000である。上記の共重合により、特定量のマ
クロモノマー単位およびα,β−エチレン性不飽和カル
ボン酸単位を含むグラフト共重合体が得られ、該共重合
体中のカルボン酸を塩基で中和することにより、該共重
合体の塩が生成する。
【0015】塩基としては、モノエタノールアミン、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ト
リエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジメ
チルエタノールアミン等の有機アミンおよびアンモニア
等が使用できる。具体的な中和操作は、前記共重合によ
り得られる重合反応液を攪拌しながら、液中に塩基を滴
下し、次いで反応液に含まれる有機溶剤を減圧下で留去
した後、水を加えることにより、水溶液または水性分散
液として水性グラフト共重合体を得ることができる。水
性グラフト共重合体の水溶液または水性分散液における
好ましい固形分濃度は、20〜70重量%である。
【0016】本発明においては、上記水性グラフト共重
合体の水溶液または水性分散液をそのまま金属被覆用水
性塗料として用いることもできるが、前記のとおり、ヒ
ドロキシル基含有単量体単位を含む水性グラフト共重合
体を用い、それとアミノ樹脂を併用してもよい。アミノ
樹脂としては、メチルエーテル化メラミン、ブチルエー
テル化メラミン等のアルキルエーテル化メラミン;アル
キルエーテル化尿素樹脂;メチルエーテル化ベンゾグア
ナミンおよびエチルエーテル化ベンゾグアナミン等のア
ルキルエーテル化ベンゾグアナミン等が挙げられ、これ
らは単独でまたは2種以上併用して使用できる。さら
に、上記アルキルエーテル化メラミン、アルキルエーテ
ル化尿素樹脂およびアルキルエーテル化ベンゾグアナミ
ン等は、それらの単量体以外に2量体、3量体等の多量
体も使用でき、またアルキルエーテル化度に関しては、
アミノ基の活性水素原子の全てまたは一部がアルキルエ
ーテル基に置換されたもののいずれも使用できる。アミ
ノ樹脂の好ましい使用量は、水性グラフト共重合体の固
形分100重量部当たり、10〜80重量部(アミノ樹
脂固形分)である。なお、アミノ樹脂は、通常アルコー
ルまたは水を媒体とした溶液で取り扱われる。
【0017】本発明の水性塗料には、上記水性グラフト
共重合体及びアミノ樹脂以外に、各種塗料用添加剤が配
合されても良く、その一例としては、シリコーン系レベ
リング剤または成膜助剤のエチレングリコールモノブチ
ルエーテル等のが挙げられる。水性塗料を塗布する基材
としては、アルミニウム、ステンレス、ブリキ、亜鉛処
理鋼板およびその他の各種処理鋼板等からなる金属材
料、紙、プラスチックおよび木材等が挙げられるが、得
られる塗膜が、耐衝撃性、耐水性および表面硬度に特に
優れている点で、好ましい基材は、金属材料である。塗
布方法としては、基材表面に直接塗布する以外に、イン
クやプライマ−上に塗布しても良い。以下、実施例及び
比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
【0018】
【実施例及び比較例】以下の例において、マクロモノマ
ーM−1として、数平均分子量が7000のコポリ(2
−エチルヘキシルアクリレート/N−メトキシメチルア
クリルアミド)〔93/7(重量比)〕(SP; 8.5
9)の片末端にメタクリロイル基を有するマクロモノマ
ーを使用した。表1中、St;スチレン、EA;アクリ
ル酸エチル、HA;アクリル酸2−エチルヘキシル、A
A;アクリル酸、HEMA;メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、またNMMA;N−メトキシメチルアクリル
アミドである。
【0019】
【実施例1】 (グラフト共重合体の合成)表1記載の単量体(数値の
単位はグラム;g,この点は表2も同様)からなる単量
体混合液を用い、撹拌機、還流冷却機、2個の滴下ロー
ト、ガス導入管及び温度計を有するガラスフラスコに、
該混合液の1/3、ブチルセロソルブ18.0g及びイ
ソプロピルアルコール42.0gを仕込み、87℃まで
昇温した。次いで、一方の滴下ロートから、前記混合液
の残りの2/3及びメルカプトエタノール0.38gの
混合液を3時間かけて滴下しながら、同時にもう一方の
滴下ロートから、ブチルセロソルブ6.0g、イソプロ
ピルアルコール14.0g及び2,2’−アゾビス(2
−メチルブチロニトリル)(以下ABN−Eという)
0.2gからなる重合開始剤溶液を3時間かけて滴下し
た。その後、さらにブチルセロソルブ6.0g、イソプ
ロピルアルコール14.0g及びABN−E0.46g
を2時間かけて滴下した。その後2時間攪拌を続け、目
的の重合体を合成した。該共重合体の数平均分子量は8
000であった。得られた重合体溶液を40℃に加熱し
て、減圧下でイソプロピルアルコールを留去した後、固
形分濃度が70重量%のグラフト共重合体溶液を得た。
【0020】(塗料化および塗膜性能評価)上記グラフ
ト共重合体溶液に、水、ジメチルエタノールアミンおよ
びブチルセロソルブを加えることにより、カルボキシル
基を100%中和させると共に固形分濃度を40重量%
に調整し、水性塗料を得た。アルミ板上に、乾燥後の膜
厚が5μmとなるように塗布し、200℃で10分間硬
化させた。次いで、得られた塗膜上に、IRテスターを
用い油性インキ(黒)を転写した後、そのインキの上か
ら水性塗料を再度塗布し同様に硬化させた。得られた塗
膜のインキ適性を目視で評価した。また、得られた硬化
塗膜につき、プレッシャークッカー装置による加圧スチ
ーム処理(130℃のスチーム中に30分間放置)後の
各種物性を評価した。結果は表3のとおりである。
【0021】
【実施例2〜3及び比較例1〜3】表1または表2に記
載の成分を使用して、実施例1と同様な重合方法によ
り、グラフト共重合体および直鎖状ランダム共重合体を
合成した。さらに、実施例1と同様な方法により塗料化
し、また得られた水性塗料から形成された塗膜物性を評
価した。結果は表3のとおりである。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】表3における以下の塗膜物性は、いずれも
JIS K 5400に規定の測定法により測定した。 a.耐衝撃性──デュポン式衝撃試験(撃芯1/2イン
チ、荷重500g)。 b.密着性────碁盤目テープ法試験法に準じた方法
(テープ剥離後の塗膜残存率で評価)。 表3から明らかなとおり、実施例によれば、塗料粘度、
インキ適性およびその他の塗膜物性のいずれもが優れて
いるが、比較例1では耐衝撃性および密着性に劣り、比
較例2ではインキ適性に劣り、また比較例3では塗料粘
度が異常に高く塗工性が劣っていた。
【0026】
【発明の効果】本発明の水性塗料は、塗工に適する塗料
粘度を有し、かつ耐衝撃性および密着性等の通常必要と
される物性に加えて、インキ適性にも優れる塗膜が形成
できる。さらに、本発明の水性塗料は、加圧スチーム処
理後にも優れた物性を維持するために、家電製品または
自動車等に使用される金属板表面の塗装は勿論のこと、
食品包装用の金属缶の塗装にも好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 161/20 C09D 161/20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)数平均分子量が1,000〜30,0
    00でかつSP値が8.0〜9.3である重合体の片末
    端にラジカル重合性基を有するマクロモノマー、(b)
    α,β−エチレン性不飽和カルボン酸および(c)その
    他のラジカル重合性単量体を共重合してなり、前記
    (a)に基づく単位の割合が0.03〜0.8重量%で、ま
    た(b)に基づく単位の割合が1〜30重量%であるグ
    ラフト共重合体の水溶性または水分散性の塩からなる水
    性塗料。
  2. 【請求項2】 上記(a)マクロモノマー中にヒドロキ
    シル基含有単量体単位がふくまれるか、または(c)そ
    の他のラジカル重合性単量体としてヒドロキシル基含有
    単量体が共重合されており、ヒドロキシル基含有単量体
    単位の割合が5〜40重量%である請求項1記載のグラ
    フト共重合体の水溶性または水分散性の塩およびアミノ
    樹脂からなる水性塗料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8349915B2 (en) 2008-01-03 2013-01-08 Samsung Electronics Co., Ltd. Encapsulated colorant, method of preparing the same, and ink composition including the encapsulated colorant
US8420713B2 (en) 2008-05-20 2013-04-16 Samsung Electronics Co., Ltd. Capsulated colorant, method of preparing the same, and ink composition including the capsulated colorant
JP2019099728A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 三菱ケミカル株式会社 共重合体、レベリング剤、塗料組成物及び塗装物品

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