JPH09186722A - パケット回線試験方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パケット交換サービスを中断することなく、
回線の正常性を定期的に自動試験して、加入者に対する
パケット交換サービスの信頼性、及び、保守運用者での
監視効率の向上を図る。 【解決手段】 制御部４の制御で回線試験装置３が加入
者回線Ｌａ〜Ｌｎの空き状態を解析し、この加入者回線
Ｌａ〜Ｌｎと回線部２ａ〜２ｎとを選択接続する。加入
者回線Ｌａ〜Ｌｎに該当する回線部２ａ〜２ｎと回線試
験装置３とを、リンク接続手順によって回線接続し、こ
れらの間で、回線試験装置３が有する試験データを送受
信し、規定のデータ送受信が行われたか否かを解析し
て、その回線の正常性を確認する。試験実行中に加入者
端末１ａ〜１ｎからリンク接続要求があった場合、回線
部２ａ〜２ｎが、試験中の加入者回線Ｌａ〜Ｌｎと回線
試験装置３とのリンクを切断手順に基づいて強制的に切
断して、リンク接続要求の加入者回線Ｌａ〜Ｌｎに接続
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パケット回線の正
常性を確認するパケット回線試験方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のパケット回線試験方式と
して、例えば、特開昭５７−１８０２５３号公報「自動
回線試験引込装置」が知られている。この例はパケット
交換機で、自動的に任意の回線と回線試験装置との切り
替え接続を行って、その回線試験時間を削減している。

【０００３】図４は、この従来のパケット交換装置の構
成を示すブロック図である。図４において、この従来例
のパケット交換装置は、パケットスイッチング装置ＰＳ
Ｅと、複数の信号変復調装置Ｍ／Ｄとを有している。ま
た、信号変復調装置Ｍ／Ｄとのインターフェース処理を
行うラインアダプタＬＡと、パケットスイッチング装置
ＰＳＥのスイッチング動作を制御し、パケット交換処理
を行う中央演算処理装置ＣＰＵとを有している。

【０００４】さらに、中央演算処理装置ＣＰＵの制御で
回線試験を実行する回線試験装置ＬＴＥと、ラインアダ
プタＬＡと接続された回線を回線試験装置ＬＴＥと切り
替えて接続する回線スイッチング装置ＬＳＥと、この回
線スイッチング装置ＬＳＥで各回線と試験回線を切り替
える回線スイッチング端子Ｓとを有している。また、回
線スイッチング装置ＬＳＥの切り替えを接続する回線ス
イッチ制御装置ＬＳＣとを有している。

【０００５】次に、この従来例の動作について説明す
る。中央演算処理装置ＣＰＵから回線スイッチング装置
ＬＳＥ及び回線試験装置ＬＴＥに対して、試験実行指示
信号を送出する。回線スイッチング装置ＬＳＥからの制
御信号によって任意の回線スイッチング端子Ｓを試験回
線に切り替え、回線試験装置ＬＴＥと接続し、データの
送受信などの試験を実行して、その回線の正常性を確認
する。

【０００６】この試験終了後、試験結果を中央演算処理
装置ＣＰＵで解析し、かつ、試験正常時には回線を初期
状態に設定して、通常の回線接続状態に復帰させる。ま
た、試験異常終了時には、この異常終了状態を保持して
異常終了の表示を行う。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のパケット回線試験方式では、被試験回線をパケッ
ト交換サービス動作状態から切り離して試験を実行して
いるため、この試験実行中は、その回線を使用できなく
なり、パケット交換サービスが中断してしまう。したが
って、加入者に対するパケット交換サービスの信頼性が
低下し、さらに、保守運用者での監視効率が悪いという
欠点があった。

【０００８】本発明は、このような従来の技術における
課題を解決するものであり、パケット交換サービスを中
断することなく、回線の正常性を定期的に自動試験で
き、加入者に対するパケット交換サービスの信頼性、及
び、保守運用者での監視効率が向上するパケット回線試
験方式を提供する。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項１記載の発明のパケット回線試験方式は、加
入者回線を通じて加入者端末とリンク接続手順による回
線接続を行う回線接続処理手段と、回線接続処理手段と
試験用回線を通じて接続され、試験実行時に試験データ
の送受信を行う回線試験手段と、回線接続処理手段が回
線空き状態を検出した際に、加入者回線と回線試験手段
における試験回線との間で試験データ送受信による回線
の正常性を確認すると共に、この試験実行中に加入者端
末からの回線接続要求又は、キャリア信号を回線接続処
理手段が検出したときに試験回線を強制切断して加入者
回線と接続する制御を行う制御手段とを備える構成とし
てある。

【００１０】請求項２記載のパケット回線試験方式は、
前記請求項１記載の回線接続処理手段として、加入者回
線を通じた加入者端末よりの入力データからリンク接続
要求を検出し、物理リンクの有無を確認するキャリヤ検
出を行うデータ検出部と、回線選択信号に基づいて試験
用回線と加入者回線とのいずれかの選択を行う回線選択
部と、回線選択部が選択した試験用回線又は加入者回線
とのリンク接続手順を処理する回線処理部と、回線処理
部の制御、及び、回線選択部へ回線選択信号を送出して
切り替え制御を行う回線制御部とを備える構成としてあ
る。

【００１１】請求項３記載のパケット回線試験方式は、
前記請求項１記載の回線試験手段として、回線接続処理
手段との間の試験回線を試験回線選択信号で選択して接
続する試験回線接続部と、試験回線接続部で接続した試
験回線に対する、回線接続処理手段と同一のリンク接続
手順を処理する試験回線処理部と、制御手段からの試験
制御オーダ信号に基づいて、試験回線接続部への試験回
線選択信号を送出し、かつ、試験回線処理部に対する制
御を行う試験回線制御部とを備える構成としてある。

【００１２】請求項４記載のパケット回線試験方式は、
前記請求項１記載の制御手段が、定期的に回線空き状態
を検出して回線の正常性を自動的に確認する試験制御を
行う構成としてある。

【００１３】このような構成のパケット回線試験方式
は、回線空き状態を検出し、加入者回線と試験回線との
間で試験データの送受信による回線の正常性を定期的か
つ自動的に確認する。この試験実行中に加入者端末から
の回線接続要求又は、キャリア信号を検出したときに試
験回線を強制切断して加入者回線と接続する。したがっ
て、パケット交換サービスを中断することなく、回線の
正常性が定期的に自動試験され、加入者に対するパケッ
ト交換サービスの信頼性、及び、監視効率が向上する。

【００１４】

【発明の実施の形態】次に、本発明のパケット回線試験
方式の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図
１は本発明のパケット回線試験方式の実施形態における
構成を示すブロック図である。図１に示す実施形態はパ
ケット交換サービスを利用し、加入者が操作する加入者
端末１ａ，１ｂ…１ｎと、この加入者端末１ａ〜１ｎと
データ伝送を行う加入者回線Ｌａ，Ｌｂ…Ｌｎを収容す
る回線部２ａ，２ｂ…２ｎとを有している。

【００１５】さらに、試験実行時に、その回線部２ａ〜
２ｎと加入者回線Ｌａ〜Ｌｎを通じた加入者端末１ａ〜
１ｎとの回線接続を行って、回線試験を行う回線試験装
置３と、回線部２ａ〜２ｎ及び回線試験装置３に対して
試験制御オーダ信号Ｓｂを送信して、回線試験の実行を
制御する制御部４と、この制御部４の制御で回線部２ａ
〜２ｎとの接続のスイッチングを行う時分割スイッチ装
置５とを有している。

【００１６】図２は回線部２ａ〜２ｎの詳細な構成を示
すブロック図である。図２において、回線部２ａ〜２ｎ
は、それぞれ加入者回線Ｌａ〜Ｌｎを通じた加入者端末
１ａ〜１ｎからの入力データよりリンク接続要求を検出
し、物理リンクの有無を確認するためのキャリヤ検出を
行うデータ検出部２１と、回線試験装置３からの試験用
回線Ｌｔと加入者回線Ｌａ〜Ｌｎとのいずれかを回線選
択信号Ｓａによって選択する回線選択部２２とを有して
いる。さらに、回線選択部２２が選択した試験用回線Ｌ
ｔ又は加入者回線Ｌａ〜Ｌｎとのリンク接続手順の処理
を行う回線処理部２３と、この回線処理部２３の制御、
及び、回線選択部２２での切り替え制御を行う回線制御
部２４とを有している。

【００１７】図３は回線試験装置３の詳細な構成を示す
ブロック図である。図３に示す回線試験装置３は、回線
部２ａ〜２ｎとの間の試験回線を試験回線選択信号Ｓｄ
で選択して接続する試験回線接続部３１と、この試験回
線接続部３１で接続した試験回線に対する回線部２ａ〜
２ｎと同一のリンク接続手順を処理する試験回線処理部
３２と、制御部４からの試験制御オーダ信号Ｓｂに基づ
いて試験回線接続部３１への試験回線選択信号Ｓｄを送
出し、かつ、試験回線処理部３２に対する制御を行う試
験回線制御部３３とを有している。

【００１８】次に、この実施形態の動作について説明す
る。回線部２ａ〜２ｎでは、回線選択部２２が回線制御
部２４からの回線選択信号Ｓａによって、加入者端末１
ａ〜１ｎに接続される加入者回線Ｌａ〜Ｌｎ、又は、回
線試験装置３からの試験用回線Ｌｔの一方を選択する。
この場合、制御部４が加入者回線Ｌａ〜Ｌｎの空き状態
を検出したときに、制御部４が試験制御オーダ信号Ｓｂ
を、該当する回線部２ａ〜２ｎと回線試験装置３に送出
する。

【００１９】この試験制御オーダ信号Ｓｂを回線試験装
置３の試験回線制御部３３で受け取り、試験回線制御部
３３が、試験回線接続部３１及び試験回線処理部３２を
通じて、試験を行う加入者回線Ｌａ〜Ｌｎを解析する。
この解析による加入者回線Ｌａ〜Ｌｎを示す試験回線選
択信号Ｓｄを試験回線接続部３１に送出する。この加入
者回線Ｌａ〜Ｌｎを、回線部２ａ〜２ｎの試験回線接続
部３１で選択する。回線部２ａ〜２ｎでは、制御部４か
らの試験制御オーダ信号Ｓｂに基づいて、加入者回線Ｌ
ａ〜Ｌｎを解析し、この加入者回線Ｌａ〜Ｌｎを示す回
線選択信号Ｓａを回線選択部２２に送出し、回線選択部
２２によって、試験対象の加入者回線Ｌａ〜Ｌｎをデー
タ検出部２１を通じて選択する。

【００２０】この回線選択部２２が選択した加入者回線
Ｌａ〜Ｌｎに該当する回線部２ａ〜２ｎと回線試験装置
３との間で試験用回線Ｌｔを通じてリンク接続手順によ
る回線接続を行い、回線試験装置３が有する試験データ
を送受信し、規定のデータ送受信が行われたか否かを解
析して、その回線の正常性を確認する。

【００２１】この試験実行中に加入者端末１ａ〜１ｎか
らのリンク接続要求があった場合、すなわち、回線部２
ａ〜２ｎ中のデータ検出部２１が、回線接続要求を検出
した際には、回線切替要求信号Ｓｃを回線制御部２４に
送出する。回線制御部２４が回線処理部２３を制御して
回線選択部２２が試験中の加入者回線Ｌａ〜Ｌｎを切断
手順に基づいて回線試験装置３との間のリンクを強制的
に切断する。ここで回線選択部２２は回線制御部２４か
らの回線選択信号Ｓａによって、回線試験装置３を加入
者回線Ｌａ〜Ｌｎを通じた加入者端末１ａ〜１ｎとの接
続に切り替える。

【００２２】同様に加入者端末１ａ〜１ｎからのキャリ
ア信号を受信した際にも、このキャリア信号を回線部２
ａ〜２ｎ中のデータ検出部２１が検出し、回線制御部２
４に回線切替要求信号Ｓｃを送出する。回線制御部２４
は回線選択部２２に回線選択信号Ｓａを送出し、回線選
択部２２が回線試験装置３からの試験用回線Ｌｔを該当
する加入者回線Ｌａ〜Ｌｎに切り替える。

【００２３】このように加入者回線Ｌａ〜Ｌｎと回線試
験装置３との間でリンク接続を行うことによって、パケ
ット交換サービスを中断することなく、回線部２ａ〜２
ｎを通じた回線試験を実行できるようになる。したがっ
て、加入者回線Ｌａ〜Ｌｎを使用していないときに、回
線の正常性を定期的に自動試験できるようになる。この
回線部２ａ〜２ｎでの障害検出によって、早期に障害を
取り除くことが出来るようになり、加入者に対するパケ
ット交換サービスの信頼性が向上し、さらに、保守運用
者での監視効率が向上することになる。

【００２４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
１〜４記載のパケット回線試験方式によれば、回線空き
状態を検出した場合、定期的かつ自動的に加入者回線と
試験回線との間で試験データの送受信による回線の正常
性を確認すると共に、この試験実行中に加入者端末から
の回線接続要求又は、キャリア信号を検出したときに、
試験回線を強制切断して加入者回線と接続しているた
め、パケット交換サービスを中断することなく、回線の
正常性が定期的に自動試験ができ、その加入者に対する
パケット交換サービスの信頼性、及び、監視効率が向上
するようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のパケット回線試験方式の実施形態にお
ける構成を示すブロック図である。

【図２】図１中の回線部の詳細な構成を示すブロック図
である。

【図３】図１中の回線試験装置の詳細な構成を示すブロ
ック図である。

【図４】従来例のパケット交換装置の構成を示すブロッ
ク図である。

【符号の説明】

１ａ〜１ｎ 加入者端末 ２ａ〜２ｎ 回線部 ３ 回線試験装置 ４ 制御部 ５ 時分割スイッチ装置 ２１ データ検出部 ２２ 回線選択部 ２３ 回線処理部 ２４ 回線制御部 ３１ 試験回線接続部 ３２ 試験回線処理部 ３３ 試験回線制御部 Ｌａ〜Ｌｎ 加入者回線 Ｌｔ 試験用回線 Ｓａ 回線選択信号 Ｓｂ 試験制御オーダ信号 Ｓｄ 試験回線選択信号 Ｓｃ 回線切替要求信号

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 加入者回線を通じて加入者端末とリンク
   接続手順による回線接続を行う回線接続処理手段と、 前記回線接続処理手段と試験用回線を通じて接続され、
   試験実行時に試験データの送受信を行う回線試験手段
   と、 前記回線接続処理手段が回線空き状態を検出した際に、
   前記加入者回線と前記回線試験手段における試験回線と
   の間で試験データ送受信による回線の正常性を確認する
   と共に、この試験実行中に前記加入者端末からの回線接
   続要求又は、キャリア信号を前記回線接続処理手段が検
   出したときに試験回線を強制切断して加入者回線と接続
   する制御を行う制御手段と、 を備えることを特徴とするパケット回線試験方式。
2. 【請求項２】 前記請求項１記載の回線接続処理手段と
   して、 加入者回線を通じた加入者端末よりの入力データからリ
   ンク接続要求を検出し、物理リンクの有無を確認するキ
   ャリヤ検出を行うデータ検出部と、 回線選択信号に基づいて試験用回線と加入者回線とのい
   ずれかの選択を行う回線選択部と、 前記回線選択部が選択した試験用回線又は加入者回線と
   のリンク接続手順を処理する回線処理部と、 前記回線処理部の制御、及び、前記回線選択部へ回線選
   択信号を送出して切り替え制御を行う回線制御部と、 を備えることを特徴とするパケット回線試験方式。
3. 【請求項３】 前記請求項１記載の回線試験手段とし
   て、 回線接続処理手段との間の試験回線を試験回線選択信号
   で選択して接続する試験回線接続部と、 前記試験回線接続部で接続した試験回線に対する、前記
   回線接続処理手段と同一のリンク接続手順を処理する試
   験回線処理部と、 制御手段からの試験制御オーダ信号に基づいて試験回線
   接続部への試験回線選択信号を送出し、かつ、前記試験
   回線処理部に対する制御を行う試験回線制御部と、 を備えることを特徴とするパケット回線試験方式。
4. 【請求項４】 前記請求項１記載の制御手段が、定期的
   に回線空き状態を検出して回線の正常性を自動的に確認
   する試験制御を行うことを特徴とするパケット回線試験
   方式。