JPH09177188A - 屋根の接続構造 - Google Patents

屋根の接続構造

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JPH09177188A
JPH09177188A JP33683495A JP33683495A JPH09177188A JP H09177188 A JPH09177188 A JP H09177188A JP 33683495 A JP33683495 A JP 33683495A JP 33683495 A JP33683495 A JP 33683495A JP H09177188 A JPH09177188 A JP H09177188A
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JP
Japan
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head
roof
connection structure
displacement absorbing
displacement
Prior art date
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Application number
JP33683495A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Sakuo
徹也 作尾
Shinzo Koizumi
真造 小泉
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 桁方向の変位量をも有効に吸収できる屋根の
接続構造を提供することにある。 【解決手段】 各建物3、4の妻側端縁5A、6A間に
は笠木部材46が跨設され、この笠木部材46は、桁方
向に略水平方向に延びた垂直変位吸収部46B、46D
と、これら垂直変位吸収部46B、46Dの端縁から垂
直に延びた水平変位吸収部46Cとを有し、地震によ
り、各建物3、4間に層間変位が生じた場合は、各建物
3、4における垂直方向の相対的な変位量が各垂直変位
吸収部46B、46Dで吸収され、桁方向の相対的な変
位量が水平変位吸収部46Cで吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根の接続構造に
係り、複数の住戸が設けられたアパートやマンション等
の建物に利用できる。
【0002】
【背景技術】図6〜図8に基づいて従来における屋根の
接続構造を説明する。図6には、一つの基礎2上で桁方
向に建てられた二階建ての建物3、4を有するテラスハ
ウスタイプの共同住宅1が示されており、建物3、4の
屋根5、6は、切妻式の屋根であるとともに、隣接する
妻側端縁5A、6Aが相互に接続されている。そして、
これらの建物3、4は、工場で製造された箱状の建物ユ
ニット10を、基礎2の上に複数配置し、かつ、相互に
接合することにより、建築されたユニット式建物であ
る。
【0003】図7には、建物3、4の境界部分が示され
ており、建物ユニット10は四隅に配置された柱11の
上端および下端をそれぞれ長辺梁12および短辺梁13
で連結した六面体状のフレーム14を有するとともに、
建物3、4の外壁部分には、建物ユニット10の側面に
沿った平板状の外壁材15と、角部に沿った断面L字形
状の外壁材16とが取付けられている。また、建物3お
よび建物4は妻方向に沿って配列された外壁材15の間
に所定間隔Lをおいて隣接配置されている。なお、外壁
材15、16は軽量気泡コンクリート等の耐火性を有す
る厚手の外壁材である。
【0004】図8には、屋根5、6の接続部分の縦断面
が拡大されて示されている。これら屋根5、6の各々は
屋根ユニット17から構成されているとともに、この屋
根ユニット17は傾斜した屋根パネル20を備えてい
る。屋根パネル20は、屋根葺材21と、防水シート2
2と、屋根下地面材23とを積層し、これらの裏面に軸
組材24を桁方向に複数配列したものである。屋根下地
面材23の端縁には妻側端縁5A、6Aに沿って延びる
木芯材25が取り付けられ、この木芯材25の下面には
屋根パネル20の軸組材24に取付けられた別の木芯材
26が当接して固定されている。この木芯材26の下方
には屋根ユニット17の外壁材18が配置され、木芯材
26および外壁材18の隙間には柔軟性のあるゴム等の
シーリング材28が介装され、前述の防水シート22が
屋根下地材23から外壁材18にかけて敷設されてい
る。なお、屋根ユニット17は、外壁材18および屋根
パネル20を支持する立体的なフレームを有するもので
あり、このフレームが建物ユニット10のフレーム14
に接合されている。
【0005】このような屋根5、6の妻側端縁5A、6
Aには、断面略L字形状の見切部材31および化粧部材
32がこれら妻側端縁5A、6Aに沿って設けられ、各
化粧部材32には、断面レ字形状の笠木受材33が釘3
4により固定され、各笠木受材33には笠木部材36が
跨設されている。この笠木部材36は、屋根5、6を相
互に接続する部材であって、可撓性を有する面材から形
成されている。笠木部材36の両側の端縁部分には、断
面レ字形の係合部38Aを有する係合片38が設けら
れ、これら係合片38の係合部38Aが各笠木受材33
に係合し、これにより、妻側端縁5A、6Aが相互に接
続されている。ここにおいて、笠木受材33および笠木
部材36により、屋根5、6を相互に接合するための接
続構造が形成されている。
【0006】このような接続構造においては、地震が発
生すると、笠木部材36の撓みを伴いながら建物3、4
が個別に揺れるようになっており、建物3、4間で層間
変位が生じる。すなわち、この接続構造は、笠木部材3
6の可撓性により、互いの揺れが建物3、4間で伝達さ
れない、いわゆるエキスパンション・ジョイントとして
機能するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな略水平な笠木部材36を用いた接続構造では、建物
3、4が個別に揺れる際、各建物3、4における垂直方
向の相対的な変位量は、笠木部材36が可撓することで
吸収されるが、桁方向の変位量に対しては、笠木部材3
6が撓み難くなるため、その変位量を有効に吸収するこ
とは困難であった。
【0008】本発明の目的は、桁方向の変位量をも有効
に吸収できる屋根の接続構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の屋根の接続構造
は、図1を用いて説明すると、所定間隔をおいて桁方向
に配列された複数の建物3、4の屋根5、6を相互に接
続する屋根の接続構造であって、各屋根5、6の隣接す
る妻側端縁5A、6A間に笠木部材46を架け渡し、こ
の笠木部材46に、桁方向に沿って略水平に延びた垂直
変位吸収部46B、46Dと、これら垂直変位吸収部4
6B、46Dの少なくとも一方の端縁から略垂直に延び
た水平変位吸収部46Cとを設けることを特徴とする。
ここで、桁方向および妻方向とは、それぞれ連結した建
物全体の長手方向および短手方向をいう。このような本
発明においては、隣接する各建物3、4間に層間変位が
生じた場合、各建物3、4における垂直方向の相対的な
変位量は垂直変位吸収部46B、46Dで吸収され、垂
直方向に延びた水平変位吸収部46Cが桁方向に倒れ込
むことにより、桁方向の変位量も吸収されるようにな
る。
【0010】また、各妻側端縁5A、6Aにこれら妻側
端縁5A、6Aに沿って笠木受材44を設けるととも
に、笠木部材46を、これら笠木受材44を介して各妻
側端縁5A、6Aに取り付け、かつ、各笠木受材44に
ビス42で固定することを特徴とする。このような場合
には、笠木部材46と各笠木受材44とを互いにビス止
めすることにより、各建物3、4間に層間変位が生じて
も、笠木部材46は各笠木受材44から外れる心配がな
く、信頼性の高い接続構造となる。
【0011】そして、図2を用いて説明すると、各妻側
端縁5A、6Aにこれら妻側端縁5A、6Aに沿って笠
木受材54を設けるとともに、笠木部材56を、これら
笠木受材54を介して各妻側端縁5A、6Aに取り付
け、かつ、各笠木受材54のうちの一方にビス止めし、
他方に凹凸嵌合させることを特徴とする。このような場
合には、笠木部材56を一方の笠木受材54に対してビ
ス止めすることにより、信頼性が向上するとともに、他
方の笠木受材54に対して凹凸嵌合させることにより、
笠木部材56の笠木受材54への取り付けが容易にな
る。これにより、現場作業が迅速に行われるようにな
る。
【0012】さらに、図3を用いて説明すると、各妻側
端縁5A、6Aにこれら妻側端縁5A、6Aに沿いかつ
各屋根5、6の上面から突出した突出部40を設けると
ともに、これら突出部40の上面40Aに各笠木受材6
4を取り付け、これら笠木受材64に笠木部材46の端
縁および突出部40の上面40Aよりも低い高さレベル
Zまで下方に延びた水切り部64Cを設けることを特徴
とする。このような場合には、各妻側端縁5A、6Aに
沿って突出部40を設けることにより、屋根5、6の上
面を流れ落ちる雨水等が建物3、4間に形成される空間
1A内へ浸入するのを抑えることが可能になるうえ、笠
木受材64に水切り部64Cを設けることにより、笠木
部材46上に降り注ぐ雨水等が屋根5、6の上面まで確
実に流れ落ちるようになり、その空間1Aに対する防水
処理が確実に行われるようになる。
【0013】また、図4を用いて説明すると、笠木部材
76を桁方向の略中央で接続可能となった一対の笠木構
成部材86、96から構成し、これら笠木構成部材8
6、96の各々に垂直変位吸収部86B、86D、96
B、96Dおよび水平変位吸収部86C、86F、96
C、96F、96Iを設けることを特徴とする。このよ
うな場合には、笠木部材76に外傷が生じ、その交換あ
るいは補修が必要とされる時でも、笠木部材76の全体
を交換せずに、外傷を受けた方の笠木構成部材86、9
6のみを交換、補修するだけでよいから、現場作業が容
易に行われるようになる。また、屋根葺材21の補修等
の場合でも、補修が必要な方の妻側端縁5A、6Aに取
り付けられた笠木構成部材86、96のみを外せばよい
ことになり、この点からも現場作業が容易になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態を図
面に基づいて説明する。なお、前述の従来技術で説明し
た構成部材と同じ部材には同一符号を付してその説明を
省略または簡略化する。図1には、第1の実施の形態に
係る屋根の接続構造が示されている。図1において、各
妻側端縁5A、6Aには、木芯材25、見切部材31、
化粧部材32が取り付けられ、これらの部材に防水シー
ト22を含めて各屋根5、6の上面から上方に突出した
突出部40が構成されている。
【0015】各見切部材31は垂直に延びた片の下端縁
に鉤形の係合部31Aを有しており、建物3、4間の空
間1A内には、これらの係合部31Aに係合された横樋
41が設置されている。なお、この横樋41は本発明に
必須のものではなく、適宜省略可能である。各化粧部材
32は、突出部40の上面40Aを形成する片の空間1
Aから離れた側の端縁に、水平方向に突出して折り曲げ
られた折曲突部32Aを有している。そして、この化粧
部材32の上面には釘34で固定された断面略コ字形の
笠木受材44が配置されているとともに、各笠木受材4
4における空間1Aから離れた方のフランジ部44Aの
外面と化粧部材32の折曲突部32Aの先端とは面一に
なっている。
【0016】これら笠木受材44間には笠木部材46が
跨設されており、この笠木受材46は、各笠木受材44
のフランジ部44Aにビス42で固定された取付部46
Aと、これら取付部46Aの上端縁から笠木受材46自
身の中央に向かって略水平に延びた第1垂直変位吸収部
46Bと、これ垂直変位吸収部46の端縁から上方に垂
直に延びた水平変位吸収部46Cと、これら水平変位吸
収部46Cの上端縁を結ぶ略水平な第2垂直吸収部46
Dとから形成され、従来の笠木部材と同様に可撓性を有
する面材を折曲加工したものとなっている。
【0017】この笠木部材46における各取付部46A
には、図示しないが妻側方向に長い長孔が複数穿設され
ており、ビス42がこれらの長孔に挿通され、各笠木受
材44のフランジ部44Aに螺合されている。また、各
取付部46Aの下端の高さレベルXは、各化粧部材32
の上面、すなわち、各突出部40における上面40Aの
高さレベルYの下方位置まで延びており、これにより、
互いに面一とされた各笠木受材44におけるフランジ部
44Aの外面と化粧部材32の先端とに笠木部材46の
各取付部46Aがあてがわれ、これらの取付部46Aで
笠木受材44と化粧部材32との妻方向に沿った境界部
分が塞がれるようになっている。
【0018】このような本実施の形態においては、各建
物3、4の屋根5、6を施工した後、妻側端縁5A、6
Aに設けられた各突出部40の上面40Aに各々笠木受
材44を釘34で固定し、この後、これら笠木受材44
に笠木部材46をビス42で取り付ける。
【0019】このような本実施の形態によれば以下のよ
うな効果がある。すなわち、笠木部材46には略水平に
延びた第1垂直変位吸収部46Bが設けられているた
め、地震時の層間変位により建物3、4間に垂直方向の
相対的な変位量が生じても、この変位量を第1垂直変位
吸収部46Bで吸収することができる。 また、笠木部
材46には第2垂直変位吸収部46Dが設けられている
ため、垂直方向の変位量をより確実に吸収することがで
きる。
【0020】そして、笠木部材46には垂直に延びた水
平変位吸収部46Cが設けられているため、層間変位に
より各建物3、4間に桁方向の相対的な変位量が生じて
も、各水平変位吸収部46Cがハ字形あるいは逆ハ字形
に倒れることにより、その桁方向の変位量も吸収するこ
とができる。
【0021】さらに、笠木部材46と笠木受材44との
固定は、笠木部材46に穿設された妻側方向に長い長孔
にビス42が挿通されて行われているため、各建物3、
4の妻方向の変位量も吸収することができる。
【0022】以上により、笠木部材46で各建物3、4
の三次元方向に対する変位量を全て吸収することができ
るため、この接合構造を優れたエキスパンション・ジョ
イントとして機能させることができる。
【0023】また、笠木部材46と笠木受材44との固
定がビス42を用いることで行われているから、各建物
3、4間に層間変位が生じても、笠木部材46が笠木受
材44から外れる心配がなく、信頼性の高い屋根の取付
構造を得ることができる。
【0024】そして、各妻側端縁5A、6Aには突出部
40が設けられているため、屋根5、6上を流れ落ちる
雨水等が建物3、4間の空間1Aに入り込むのを押さえ
ることができる。
【0025】さらに、笠木受材44のフランジ部44A
と化粧部材32における折曲突部32Aの先端とに笠木
部材46の取付部46Aがあてがわれ、これにより、笠
木受材44と化粧部材32との妻方向に沿った境界部分
が取付部46Aで塞がれるため、この境界部分から雨水
等が浸入する心配もなく、防水対策をより確実なものに
できる。
【0026】まして、笠木部材46における取付部46
Aの下端が、突出部40の上面、すなわち、笠木受材4
4と化粧部材32との境界部分よりも下方に位置されて
いるため、笠木部材46に降り注いだ雨水等のその下端
部分での水切れが良好となり、雨水を屋根5、6に確実
に流れ落として防水効果をさらに向上させることができ
る。
【0027】また、万が一、空間1A内に雨水が入り込
んだとしても、この空間1A内には横樋41が設置され
ているため、そのような雨水をこの横樋41を通して空
間1A外に排水することができる。
【0028】図2には、本発明の第2の実施の形態に係
る屋根の接続構造が示されている。なお、前述した第1
の実施の形態と同じ構成部材には同符号を付してそれら
の説明を省略する。また、この図では横樋41の図示が
省略されている。
【0029】この接続構造においては、一対の笠木受材
54と、これら笠木受材54に跨設された笠木部材56
が用いられている。各笠木受材54のういちの一方は、
断面杓子状に形成されており、笠木部材54の取付部5
4Aとビス42で接合されている。また、他方の笠木受
材54は、断面クランク状に形成されており、一端縁が
笠木部材56に設けられた嵌合部56Eと凹凸嵌合して
いる。ここで、嵌合部56Eは、桁方向の変位量に対し
て外れることのない寸法で笠木受材54と嵌合してい
る。そして、笠木部材56は、それら取付部56Aおよ
び嵌合部56Eの他、第1、第2垂直変位吸収部56
B、56Dと水平変位吸収部56Cから形成され、外観
上は前述した第1の実施の形態における笠木部材と同じ
になっている。
【0030】このような本実施の形態においては、変位
量の吸収という観点から、第1の実施の形態と同様な効
果を得ることができるうえ、一方の笠木受材54と笠木
部材56とが凹凸嵌合しているため、この笠木部材56
をその笠木受材56に容易に取り付けることができ、現
場作業を迅速に行うことができる。また、笠木受材54
と笠木部材56の嵌合部56Eとの凹凸嵌合により、妻
方向の変位量も吸収できることは勿論である。
【0031】図3には、第3の実施の形態が示されてい
る。本実施の形態では屋根の接続構造として、笠木受材
64と、第1の実施の形態で説明した笠木部材46とが
用いられている。
【0032】各笠木受材64は、可撓性を有する断面M
形の伸縮部64Aと、この伸縮部64Aの一端縁から空
間1A側に水平に延びて突出部40の上面40Aに固定
された固定部64Bと、伸縮部64Aの他端縁から空間
1A側に若干折れ曲がりながら突出部40の上面40A
(高さレベルY)および笠木部材46における取付部4
6Aの下端(高さレベルX)よりも低い高さレベルZま
で下方に延び、かつ、内面が化粧材32における折曲突
部32Aの下面と対向して当接された水切り部64C
と、笠木部材64における第1垂直変位吸収部64Bの
内面に沿って延びた支持部64Dとからなり、笠木部材
46とはビス42で接続されている。
【0033】このような本実施の形態でも、変位量の吸
収という観点から、第1、第2の実施の形態と同様な効
果が得られるのに加え、笠木受材64には、高さレベル
X、Yよりも低い高さレベルZまで下方に延びた水切り
部64Cが設けられているため、笠木部材46へ降り注
ぐ雨量が増し、笠木部材46における取付部46Aの下
端で雨水がうまく切れない場合でも、その雨水が笠木受
材64の水切り部64Cを伝って切れるようになるた
め、雨量が増大しても空間1A内に雨水が入り込むのを
防止できる。また、この際、水切り部64Cの内面が継
承部材32における折曲突部32A0の下面に当接して
いるため、屋根5、6上を流れ落ちる雨水が増大して
も、その雨水が空間1Aに入る込むこともない。
【0034】そして、笠木受材64には伸縮部64Aが
設けられているため、この伸縮部64Aの中央部分がく
字形に伸縮することで、各建物3、4の桁方向の変位量
を一層吸収することができる。
【0035】図4には、第4の実施の形態が示されてい
る。本実施の形態では、笠木部材76が直接突出部40
に固定されている。この笠木部材76は、妻側端縁5A
に固定された第1笠木構成部材86と、妻側端縁6Aに
固定された第2笠木構成部材96とからなる二分割タイ
プとされ、各笠木構成部材86、96は、突設部40に
当接された取付部86A、96Aと、これら取付部86
A、96Aにおける空間1A側の端縁から上方に垂直に
延びた第1水平変位吸収部86C、96Cと、第1水平
変位吸収部86C、96Cの上端縁から中央に向かって
略水平に延びた第1垂直変位吸収部86B、96Bと、
第1垂直変位吸収部86B、96Bの端縁からさらに上
方に垂直に延びた第2水平変位吸収部86F、96F
と、さらに、これら第2水平変位吸収部86F、96F
の上端縁から略水平に延びた第2垂直変位吸収部86
D、96Dとを有し、第2垂直変位吸収部86Dの上部
に第2垂直変位吸収部96Dが重ねられて接続されてい
る。
【0036】また、第1笠木構成部材86には、第2水
平変位吸収部86Fの下端縁からさらに下方に延び、か
つ、先端が水平に折れ曲がって突出部40の上面40A
にかかる位置まで延びた支持部86Gと、第2垂直変位
吸収部86Dの先端縁から下方に延びた垂下部86Hと
が設けられている。一方、第2笠木構成部材96には、
第2垂直変位吸収部96Dの先端縁から下方に延びた第
3水平変位吸収部96Iと、この第3水平変位吸収部9
6Iの下端縁から略水平に折れ曲がった水平部96Jと
が設けられている。
【0037】このような本実施の形態では、第1、第2
笠木構成部材86、96を個別に妻側端縁5A、6Aに
取り付ける。この際、第1笠木構成部材86の支持部8
6Gは、重ねられた第2笠木構成部材96の自重によっ
て撓んでしまうのを防ぐ役目をしている。そして、地震
により、建物3が下方に、建物4が上方にずれるような
層間変位が生じた場合には、その変位量が第1笠木構成
部材86の第2垂直変位吸収部86Dと第2笠木構成部
材96の第2垂直変位吸収部96Dとが互いに離れ合う
ことにより吸収される。反対に、建物3が上方に、建物
4が下方にずれるような層間変位が生じた場合には、各
々の第1、第2垂直変位吸収部86B、86D、96
B、96Dおよび第1笠木構成部材86の支持部86が
撓むことで吸収される。
【0038】一方、各建物3、4が桁方向であって互い
に近ずく方向に層間変位が生じた場合には、桁方向の変
位量が第1、第2笠木構成部材86、96間に形成され
た隙間Wで吸収される。また、互いに離れる方向に層間
変位が生じた場合には、第2笠木構成部材96の水平部
96Jが第1笠木構成部材86の第2水平変位吸収部8
6Fにぶつかり、これにより、各々の第1、第2水平変
位吸収部86C、86F、96C、96Fおよび第2笠
木構成部材96の第3水平変位吸収部96Iがハ字形に
倒れ込むことで、桁方向の変位量が吸収される。
【0039】このような本実施の形態においても、変位
量の吸収という観点から、前述の各実施の形態と同様な
効果を得ることができるうえ、笠木部材76に外傷が生
じて交換あるいは補修が必要な場合には、各笠木構成部
材86、96のうちの交換、補修が要求される方だけを
外せばよく、笠木部材76全体を取り外す手間を省い
て、交換作業や補修作業等の現場作業を容易かつ迅速に
行うことができる。
【0040】また、笠木部材76自体の交換、補修に限
らず、例えば、屋根5、6のうちの一方の屋根葺材21
を交換、補修する場合でも、一方の笠木構成部材だけを
取り外せばよく、この点からも現場作業を容易に行うこ
とができる。
【0041】そして、笠木部材76が各突出部40に直
に固定されているため、前述の各実施の形態で説明した
ような笠木受材が不要となり、部材点数の削減や現場作
業の簡素化を図ることができる。
【0042】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等
を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、図5に示すように、笠木部材106が、取付部
106Aと、一対の垂直変位吸収部106Bと、これら
垂直変位吸収部106Bの端縁から上方に略垂直に延
び、かつ、先端で互いに合わされた水平変位吸収部10
6Cとを有している場合であってもよい。このような場
合には、笠木部材106を比較的簡単な折曲加工により
製作することができる。
【0043】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、笠
木部材に水平変位吸収部を設けたため、隣接する建物間
に桁方向の層間変位が生じても、その変位量を確実に吸
収することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る屋根の接続構
造を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る屋根の接続構
造を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る屋根の接続構
造を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る屋根の接続構
造を示す縦断面図である。
【図5】本発明の変形例を示す断面図である。
【図6】従来の屋根の接続構造が適用された共同住宅を
示す全体斜視図である。
【図7】前記共同住宅を構成する二つの建物の境界部分
を示す平断面図である。
【図8】従来の屋根の接続構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
3、4 建物 5、6 屋根 5A、6A 妻側端縁 40 突出部 40A 突出部の上面 42 ビス 44、54、64 笠木受材 46、56、76、106 笠木部材 46B、46D、56B、56D、86B、86D、9
6B、96D、106B 垂直変位吸収部 46C、56C、86C、86F、96C、96F、1
06C 水平変位吸収部 56E 嵌合部 86、96 笠木構成部材 X、Y、Z 高さレベル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定間隔をおいて桁方向に配列された複
    数の建物の屋根を相互に接続する屋根の接続構造であっ
    て、前記各屋根の隣接する妻側端縁間には笠木部材が架
    け渡され、この笠木部材には、前記桁方向に沿って略水
    平に延びた垂直変位吸収部と、この垂直変位吸収部の少
    なくとも一方の端縁から略垂直に延びた水平変位吸収部
    とが設けられていることを特徴とする屋根の接続構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された屋根の接続構造に
    おいて、前記各妻側端縁にはこれら妻側端縁に沿って笠
    木受材が設けられるとともに、前記笠木部材は、これら
    笠木受材を介して前記各妻側端縁に取り付けられ、か
    つ、前記各笠木受材にビス止めされることを特徴とする
    屋根の接続構造。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された屋根の接続構造に
    おいて、前記各妻側端縁にはこれら妻側端縁に沿って笠
    木受材が設けられるとともに、前記笠木部材は、これら
    笠木受材を介して前記各妻側端縁に取り付けられ、か
    つ、前記各笠木受材のうちの一方にビス止めされ、他方
    に凹凸嵌合することを特徴とする屋根の接続構造。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載された屋
    根の接続構造において、前記各妻側端縁にはこれら妻側
    端縁に沿いかつ前記各屋根の上面から突出した突出部が
    設けられるとともに、これら突出部の上面には前記各笠
    木受材が取り付けられ、これら笠木受材には前記笠木部
    材の端縁および前記突出部の上面よりも低い高さレベル
    まで下方に延びた水切り部が設けられていることを特徴
    とする屋根の接続構造。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載された屋
    根の接続構造において、前記笠木部材は前記桁方向の略
    中央で接続可能となった一対の笠木構成部材に分割さ
    れ、これら笠木構成部材の各々に前記垂直変位吸収部お
    よび前記水平変位吸収部が設けられていることを特徴と
    する屋根の接続構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002364097A (ja) * 2001-06-05 2002-12-18 Hazama Gumi Ltd 振動伝搬防止構造を備える建築物
JP2012017615A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Misawa Homes Co Ltd 建物の接続構造

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