JPH09176612A - 溶液型接着剤 - Google Patents
溶液型接着剤Info
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- JPH09176612A JPH09176612A JP35212295A JP35212295A JPH09176612A JP H09176612 A JPH09176612 A JP H09176612A JP 35212295 A JP35212295 A JP 35212295A JP 35212295 A JP35212295 A JP 35212295A JP H09176612 A JPH09176612 A JP H09176612A
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- adhesive
- polyester resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、汎用有機溶剤に難溶の結晶性
の飽和ポリエステル樹脂を溶剤に溶解してなる溶液型接
着剤で、塗工作業性と低温乾燥性に優れ、且つ、接着強
度、耐熱性、耐薬品性に優れた接着剤を提供することを
課題とする。 【解決手段】 結晶性飽和ポリエステル樹脂を樹脂主成
分とし、1,3-ジオキソラン、エチレングリコールジメチ
ルエーテル又はエチレングリコールジエチルエーテルを
主たる溶剤として溶液型接着剤とする。
の飽和ポリエステル樹脂を溶剤に溶解してなる溶液型接
着剤で、塗工作業性と低温乾燥性に優れ、且つ、接着強
度、耐熱性、耐薬品性に優れた接着剤を提供することを
課題とする。 【解決手段】 結晶性飽和ポリエステル樹脂を樹脂主成
分とし、1,3-ジオキソラン、エチレングリコールジメチ
ルエーテル又はエチレングリコールジエチルエーテルを
主たる溶剤として溶液型接着剤とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汎用有機溶剤に難
溶の結晶性の飽和ポリエステル樹脂を液状塗工可能で特
性に優れた溶液型接着剤に関するものであり、さらに詳
述すれば、塗工作業性と低温乾燥性に優れ、且つ、結晶
性に起因する接着強度、耐熱性、耐薬品性に優れたポリ
エステル系接着剤に関するものであり、当該接着剤は各
種プラスチック、金属、繊維織物、木材、ガラスなどの
接着剤として広く使用され得るものである。即ち、本発
明は接着剤、接着技術に関するものである。
溶の結晶性の飽和ポリエステル樹脂を液状塗工可能で特
性に優れた溶液型接着剤に関するものであり、さらに詳
述すれば、塗工作業性と低温乾燥性に優れ、且つ、結晶
性に起因する接着強度、耐熱性、耐薬品性に優れたポリ
エステル系接着剤に関するものであり、当該接着剤は各
種プラスチック、金属、繊維織物、木材、ガラスなどの
接着剤として広く使用され得るものである。即ち、本発
明は接着剤、接着技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、結晶性を有する飽和ポリエステル
樹脂は、ホットメルト接着剤として広く使用されてい
る。しかし、溶液にて塗工したい場合には、溶剤として
汎用のメチルエチルケトンやシクロヘキサノン等のケト
ン系溶剤、トルエンやキシレン等の芳香族系溶剤、酢酸
エチルや酢酸ブチル等のエステル系溶剤には難溶である
ため、1,4-ジオキサン、テトラハイドロフラン(以下、
THFと称する)等のエーテル系溶剤、塩化メチレンや
クロロホルム等の塩素系溶剤、クレゾール等のフェノー
ル系溶剤等に溶解し溶液として使用していた。
樹脂は、ホットメルト接着剤として広く使用されてい
る。しかし、溶液にて塗工したい場合には、溶剤として
汎用のメチルエチルケトンやシクロヘキサノン等のケト
ン系溶剤、トルエンやキシレン等の芳香族系溶剤、酢酸
エチルや酢酸ブチル等のエステル系溶剤には難溶である
ため、1,4-ジオキサン、テトラハイドロフラン(以下、
THFと称する)等のエーテル系溶剤、塩化メチレンや
クロロホルム等の塩素系溶剤、クレゾール等のフェノー
ル系溶剤等に溶解し溶液として使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このうち、塩化メチレ
ン、クロロホルム等の塩素系溶剤は、溶解力は強いもの
の、揮発性が高く作業性に問題があり、地下水等の環境
を汚染し易いという問題点を有している。又、THF、
1,4-ジオキサン等は毒性が強く、揮発性が高いため、作
業安全面で問題がある。更に、クレゾール系等のフェノ
ール系溶剤は、沸点が高いが、毒性が強く、溶剤乾燥に
時間を要するなどの問題を有している。したがって、結
晶性の飽和ポリエステル樹脂を樹脂成分とし、長期にわ
たって安定で、毒性が低く、又、ロールコート、浸漬塗
布などの塗工性が容易で、且つ比較的低温短時間で乾燥
する適度な揮発性を有するポリエステル系溶液型接着剤
が強く望まれていた。
ン、クロロホルム等の塩素系溶剤は、溶解力は強いもの
の、揮発性が高く作業性に問題があり、地下水等の環境
を汚染し易いという問題点を有している。又、THF、
1,4-ジオキサン等は毒性が強く、揮発性が高いため、作
業安全面で問題がある。更に、クレゾール系等のフェノ
ール系溶剤は、沸点が高いが、毒性が強く、溶剤乾燥に
時間を要するなどの問題を有している。したがって、結
晶性の飽和ポリエステル樹脂を樹脂成分とし、長期にわ
たって安定で、毒性が低く、又、ロールコート、浸漬塗
布などの塗工性が容易で、且つ比較的低温短時間で乾燥
する適度な揮発性を有するポリエステル系溶液型接着剤
が強く望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題点を解決し要望に答えるため鋭意検討した結果、結晶
性飽和ポリエステル樹脂の溶剤として、1,3-ジオキソラ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル又はエチレン
グリコールジエチルエーテルが優れた特性を有している
ことを見い出し本発明を完成した。すなわち、本発明は
結晶性飽和ポリエステル樹脂を樹脂主成分とし、1,3-ジ
オキソラン、エチレングリコールジメチルエーテル又は
エチレングリコールジエチルエーテルを主たる溶剤とす
ることを特徴とする溶液型接着剤に関するものである。
題点を解決し要望に答えるため鋭意検討した結果、結晶
性飽和ポリエステル樹脂の溶剤として、1,3-ジオキソラ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル又はエチレン
グリコールジエチルエーテルが優れた特性を有している
ことを見い出し本発明を完成した。すなわち、本発明は
結晶性飽和ポリエステル樹脂を樹脂主成分とし、1,3-ジ
オキソラン、エチレングリコールジメチルエーテル又は
エチレングリコールジエチルエーテルを主たる溶剤とす
ることを特徴とする溶液型接着剤に関するものである。
【0005】
○ポリエステル樹脂 本発明において用いられるポリエステル樹脂は、汎用の
溶剤に難溶な結晶性を有する飽和ポリエステル樹脂であ
る。飽和ポリエステル樹脂の結晶性は、各種の方法で測
定され、例えば、示差走査型熱量計による結晶融解熱で
判定される。本発明の飽和ポリエステル樹脂としては、
示差走査型熱量計により測定される結晶融解熱が1J/g
以上のものが好ましいものとして挙げられる。当該結晶
融解熱の具体的な測定条件は以下のとおりである。 結晶融解熱の測定条件;室温から200℃まで昇温し、
次いで200℃から−50℃まで10℃/分で降温して
から、再度10℃/分で昇温した際に現れる融解ピーク
の面積から計算する。結晶融解熱が1J/g以上である結
晶性飽和ポリエステル樹脂は、通常、トルエン、メチル
エチルケトン、酢酸エチルなどの汎用溶剤には室温で不
溶のものである。上記結晶融解熱が1J/gに満たないと
き、即ち結晶性が乏しいときは、汎用の有機溶剤に溶解
可能になってくるが、結晶性ポリエステル樹脂特有の凝
集力に起因する高い接着強度・耐熱性が得られ難くな
る。本発明のポリエステル樹脂としては、樹脂を形成す
るモノマー成分として、酸成分にテレフタル酸が酸成分
中20〜100モル%、グリコール成分に1,4-ブタンジ
オールがグリコール成分中20〜100モル%含まれて
いるものが好ましい。テレフタル酸以外の酸成分として
は、イソフタル酸、オルソフタル酸、α-ナフタレンジ
カルボン酸、β-ナフタレンジカルボン酸及びそれらの
エステル形成体などの芳香族二塩基性酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼ
ライン酸、セバチン酸、ウンデシレン酸、ドデカン二酸
及びそれらのエステル誘導体等の脂肪族二塩基性酸、1,
4-シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などの脂環式二塩基
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボ
ン酸等を挙げることができ、共重合成分として使用でき
る。グリコール成分としては、エチレングリコール、1,
2-プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,5-ペ
ンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサ
ンジオール、3-メチルペンタンジオール、2,2,3-トリメ
チルペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール等の脂肪族
グリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、水添ビ
スフェノールAなどの脂環式グリコール、グリセリン、
トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトールなどの多価アルコールなどを挙げるこ
とができる。ポリエステル樹脂の分子量としては、重量
平均分子量(GPC、PSt換算)で8,000以上10
0,000以下のものが本発明に好ましい。この範囲よ
り小さいときは、接着強度が低く、又、大きいときは、
溶液にしたときの粘度が高すぎて塗工する際に問題が発
生する等の不都合が生じる恐れがある。本発明にとり更
に好ましいものは、10,000以上80,000以下の
ものである。かかるポリエステル樹脂は、通常の方法に
より製造される。例えば、原料及び触媒を仕込み生成物
の融点以上の温度で加熱する溶融重合法、生成物の融点
以下で重合する固相重合法、溶媒を使用する溶液重合法
などの方法のいずれを採用しても良いが、本発明の目的
に沿う適度な重合度のポリエステルを得るため及び経済
性の面からは溶融重合法が好ましく、公知のエステル交
換法や直接エステル化法により製造される。
溶剤に難溶な結晶性を有する飽和ポリエステル樹脂であ
る。飽和ポリエステル樹脂の結晶性は、各種の方法で測
定され、例えば、示差走査型熱量計による結晶融解熱で
判定される。本発明の飽和ポリエステル樹脂としては、
示差走査型熱量計により測定される結晶融解熱が1J/g
以上のものが好ましいものとして挙げられる。当該結晶
融解熱の具体的な測定条件は以下のとおりである。 結晶融解熱の測定条件;室温から200℃まで昇温し、
次いで200℃から−50℃まで10℃/分で降温して
から、再度10℃/分で昇温した際に現れる融解ピーク
の面積から計算する。結晶融解熱が1J/g以上である結
晶性飽和ポリエステル樹脂は、通常、トルエン、メチル
エチルケトン、酢酸エチルなどの汎用溶剤には室温で不
溶のものである。上記結晶融解熱が1J/gに満たないと
き、即ち結晶性が乏しいときは、汎用の有機溶剤に溶解
可能になってくるが、結晶性ポリエステル樹脂特有の凝
集力に起因する高い接着強度・耐熱性が得られ難くな
る。本発明のポリエステル樹脂としては、樹脂を形成す
るモノマー成分として、酸成分にテレフタル酸が酸成分
中20〜100モル%、グリコール成分に1,4-ブタンジ
オールがグリコール成分中20〜100モル%含まれて
いるものが好ましい。テレフタル酸以外の酸成分として
は、イソフタル酸、オルソフタル酸、α-ナフタレンジ
カルボン酸、β-ナフタレンジカルボン酸及びそれらの
エステル形成体などの芳香族二塩基性酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼ
ライン酸、セバチン酸、ウンデシレン酸、ドデカン二酸
及びそれらのエステル誘導体等の脂肪族二塩基性酸、1,
4-シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などの脂環式二塩基
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボ
ン酸等を挙げることができ、共重合成分として使用でき
る。グリコール成分としては、エチレングリコール、1,
2-プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,5-ペ
ンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサ
ンジオール、3-メチルペンタンジオール、2,2,3-トリメ
チルペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール等の脂肪族
グリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、水添ビ
スフェノールAなどの脂環式グリコール、グリセリン、
トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトールなどの多価アルコールなどを挙げるこ
とができる。ポリエステル樹脂の分子量としては、重量
平均分子量(GPC、PSt換算)で8,000以上10
0,000以下のものが本発明に好ましい。この範囲よ
り小さいときは、接着強度が低く、又、大きいときは、
溶液にしたときの粘度が高すぎて塗工する際に問題が発
生する等の不都合が生じる恐れがある。本発明にとり更
に好ましいものは、10,000以上80,000以下の
ものである。かかるポリエステル樹脂は、通常の方法に
より製造される。例えば、原料及び触媒を仕込み生成物
の融点以上の温度で加熱する溶融重合法、生成物の融点
以下で重合する固相重合法、溶媒を使用する溶液重合法
などの方法のいずれを採用しても良いが、本発明の目的
に沿う適度な重合度のポリエステルを得るため及び経済
性の面からは溶融重合法が好ましく、公知のエステル交
換法や直接エステル化法により製造される。
【0006】○溶剤 本発明において溶剤は、1,3-ジオキソラン、エチレング
リコールジメチルエーテル又はエチレングリコールジエ
チルエーテルであり、それらが溶剤の主成分であれば、
溶解性を損なわない範囲内で、揮発速度や液粘度の調整
の目的で、他の有機溶剤も併用することができる。本発
明にとり、三者の中で好ましい溶剤は、溶解性、塗工性
等の面から1,3-ジオキソランである。併用され得る溶剤
の具体的な例としては、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン、メシチ
レン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエス
テル系溶剤が挙げられる。かかる溶剤のなかから、1種
又は2種以上の混合物を併用することができる。かかる
溶剤は、全溶剤成分に対して一般的に40重量%を越え
ない割合で配合することが好ましい。これを越えるとき
は、溶解性が低下したり、長期の保管中に溶液内からポ
リエステル樹脂が析出したりする恐れがある。かかる溶
剤を使用して調製した溶液型接着剤中の樹脂分濃度は2
〜40重量%が好ましく、2重量%に満たない場合は液
の粘度が低く、塗工時に接着剤の膜厚の確保が難しくな
り、又、40重量%を越える場合は溶解性が低下した
り、液の粘度が高なったりして、塗工が難しくなる。
リコールジメチルエーテル又はエチレングリコールジエ
チルエーテルであり、それらが溶剤の主成分であれば、
溶解性を損なわない範囲内で、揮発速度や液粘度の調整
の目的で、他の有機溶剤も併用することができる。本発
明にとり、三者の中で好ましい溶剤は、溶解性、塗工性
等の面から1,3-ジオキソランである。併用され得る溶剤
の具体的な例としては、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン、メシチ
レン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエス
テル系溶剤が挙げられる。かかる溶剤のなかから、1種
又は2種以上の混合物を併用することができる。かかる
溶剤は、全溶剤成分に対して一般的に40重量%を越え
ない割合で配合することが好ましい。これを越えるとき
は、溶解性が低下したり、長期の保管中に溶液内からポ
リエステル樹脂が析出したりする恐れがある。かかる溶
剤を使用して調製した溶液型接着剤中の樹脂分濃度は2
〜40重量%が好ましく、2重量%に満たない場合は液
の粘度が低く、塗工時に接着剤の膜厚の確保が難しくな
り、又、40重量%を越える場合は溶解性が低下した
り、液の粘度が高なったりして、塗工が難しくなる。
【0007】○溶液型接着剤の調製方法 結晶性を有する飽和ポリエステル樹脂を樹脂成分とする
溶液型接着剤は、1,3-ジオキソラン等を主成分とする溶
剤を80℃以下の温度で加温し、そのなかにポリエステ
ル樹脂を溶融状態もしくは破砕した固体状態で投入し、
撹拌して溶解する方法、又、溶融状態にあるポリエステ
ル樹脂に溶剤を投入して、撹拌溶解する方法等により調
製することができる。
溶液型接着剤は、1,3-ジオキソラン等を主成分とする溶
剤を80℃以下の温度で加温し、そのなかにポリエステ
ル樹脂を溶融状態もしくは破砕した固体状態で投入し、
撹拌して溶解する方法、又、溶融状態にあるポリエステ
ル樹脂に溶剤を投入して、撹拌溶解する方法等により調
製することができる。
【0008】○添加剤 本発明の接着剤にはポリエステル樹脂以外に、接着性向
上や液特性改善など種々の目的で、フェノール樹脂、ポ
リオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等
の樹脂、ロジン・テルペン樹脂、石油樹脂等の粘着付与
剤、ジオクチルフタレート、トルクレジルフォスフェー
ト等の可塑剤、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化
合物、アミノ樹脂等の硬化剤、紫外線吸収剤、加水分解
防止剤、熱老化剤、カップリング剤、レベリング剤、消
泡剤、増粘剤、染料等の添加剤、酸化チタン、タルク、
カーボンブラック、シリカ等のフィラーを溶解したり、
分散したりするなどの方法により添加することが可能で
ある。
上や液特性改善など種々の目的で、フェノール樹脂、ポ
リオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等
の樹脂、ロジン・テルペン樹脂、石油樹脂等の粘着付与
剤、ジオクチルフタレート、トルクレジルフォスフェー
ト等の可塑剤、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化
合物、アミノ樹脂等の硬化剤、紫外線吸収剤、加水分解
防止剤、熱老化剤、カップリング剤、レベリング剤、消
泡剤、増粘剤、染料等の添加剤、酸化チタン、タルク、
カーボンブラック、シリカ等のフィラーを溶解したり、
分散したりするなどの方法により添加することが可能で
ある。
【0009】○接着方法 本発明の接着剤を塗工するにあたっては、刷毛塗り、浸
漬塗布、スプレー塗布、しごき塗り、流し塗り等の方法
を採用することができる。塗工後の乾燥膜厚は通常1〜
100μm、好ましくは3〜40μmである。本発明の接
着剤を基材に塗工した後、熱風加熱、遠赤外線加熱、高
周波誘導加熱などの炉を通して加熱乾燥し、他方の基材
と熱圧着することにより両者を接着することができる。
漬塗布、スプレー塗布、しごき塗り、流し塗り等の方法
を採用することができる。塗工後の乾燥膜厚は通常1〜
100μm、好ましくは3〜40μmである。本発明の接
着剤を基材に塗工した後、熱風加熱、遠赤外線加熱、高
周波誘導加熱などの炉を通して加熱乾燥し、他方の基材
と熱圧着することにより両者を接着することができる。
【0010】○用途 本発明の溶液型の結晶性を有する飽和ポリエステル系接
着剤は、自動車・電気機器・産業機器・建材等の用途に
使用される各種基材に対して高い接着性を有する接着剤
である。
着剤は、自動車・電気機器・産業機器・建材等の用途に
使用される各種基材に対して高い接着性を有する接着剤
である。
【0011】
【作用】本発明の接着剤は、以下の点で、溶液型接着剤
として優れ有用な性能を発揮するものである。1,3-ジオ
キソランに代表される本発明における溶剤は低い揮発性
と比較的低温加熱で適度の乾燥性を兼ね備えており、塗
工する際に、ロールコート、スプレーコート、浸漬塗布
などの各種の方法を広く選択できる。汎用性の溶剤に難
溶の結晶性を有するポリエステルの溶解状態を安定に維
持することができる。
として優れ有用な性能を発揮するものである。1,3-ジオ
キソランに代表される本発明における溶剤は低い揮発性
と比較的低温加熱で適度の乾燥性を兼ね備えており、塗
工する際に、ロールコート、スプレーコート、浸漬塗布
などの各種の方法を広く選択できる。汎用性の溶剤に難
溶の結晶性を有するポリエステルの溶解状態を安定に維
持することができる。
【0012】
実施例1 ○ポリエステル樹脂の合成 撹拌装置、窒素導入管、留出管、温度計を備えた四ツ口
フラスコに、テレフタル酸ジメチル117重量部、1,4-
ブタンジオール59重量部、エチレングリコール84重
量部、酢酸亜鉛0.03重量部を仕込み、窒素を導入し
ながら昇温し、130〜200℃でメタノールを留出さ
せた後、イソフタル酸17部、アジピン酸44重量部、
テトラブチルチタネート0.05重量部を追加仕込み
し、200〜240℃で水を留出させた。徐々に減圧に
しながら、240℃で0.5mmHgの減圧下で3時間反応
を続けた。得られたポリエステル樹脂Aは、淡黄色透明
の固体であり、GPCによる重量平均分子量(PSt換
算)は18,000、H1-NMRによるモノマー分析の結
果、酸成分がモル比でテレフタル酸/イソフタル酸/ア
ジピン酸=60/10/30、グリコール成分がモル比
でエチレングリコール/1,4-ブタンジオール=60/4
0であった。このポリエステル樹脂の結晶融解熱は、示
差走査熱量計を用い、前記の条件で測定して22J/gで
あった。又、このポリエステル樹脂Aは、トルエン、メ
チルエチルケトンには、室温で溶解性を示さなかった。 ○溶液型接着剤の調製 このポリエステル樹脂A15部をチップ状に切断し、1,
3-ジオキソラン85部に溶解し、樹脂濃度15重量%の
ポリエステル系溶液型接着剤Aを得た。 ○接着剤溶液の評価 ポリエステル系溶液型接着剤Aを表面積10cm2の円筒
容器に100cc入れて、室温で開放状態で静置し、1時
間後と5時間後の溶剤の揮発による式1に示される液減
少率と液表面状態を観察した。その結果は表1に示す通
り、液減少率は1時間後に3%、5時間後に10%であ
り、揮発による粘度変化が抑えられ、液の表面も皮張り
など乾燥皮膜は生成していなかった。又、鉄板に塗工、
加熱乾燥した際にも、比較的低温短時間で溶剤が揮発
し、ポリエステル樹脂が乾燥皮膜として形成していた。
フラスコに、テレフタル酸ジメチル117重量部、1,4-
ブタンジオール59重量部、エチレングリコール84重
量部、酢酸亜鉛0.03重量部を仕込み、窒素を導入し
ながら昇温し、130〜200℃でメタノールを留出さ
せた後、イソフタル酸17部、アジピン酸44重量部、
テトラブチルチタネート0.05重量部を追加仕込み
し、200〜240℃で水を留出させた。徐々に減圧に
しながら、240℃で0.5mmHgの減圧下で3時間反応
を続けた。得られたポリエステル樹脂Aは、淡黄色透明
の固体であり、GPCによる重量平均分子量(PSt換
算)は18,000、H1-NMRによるモノマー分析の結
果、酸成分がモル比でテレフタル酸/イソフタル酸/ア
ジピン酸=60/10/30、グリコール成分がモル比
でエチレングリコール/1,4-ブタンジオール=60/4
0であった。このポリエステル樹脂の結晶融解熱は、示
差走査熱量計を用い、前記の条件で測定して22J/gで
あった。又、このポリエステル樹脂Aは、トルエン、メ
チルエチルケトンには、室温で溶解性を示さなかった。 ○溶液型接着剤の調製 このポリエステル樹脂A15部をチップ状に切断し、1,
3-ジオキソラン85部に溶解し、樹脂濃度15重量%の
ポリエステル系溶液型接着剤Aを得た。 ○接着剤溶液の評価 ポリエステル系溶液型接着剤Aを表面積10cm2の円筒
容器に100cc入れて、室温で開放状態で静置し、1時
間後と5時間後の溶剤の揮発による式1に示される液減
少率と液表面状態を観察した。その結果は表1に示す通
り、液減少率は1時間後に3%、5時間後に10%であ
り、揮発による粘度変化が抑えられ、液の表面も皮張り
など乾燥皮膜は生成していなかった。又、鉄板に塗工、
加熱乾燥した際にも、比較的低温短時間で溶剤が揮発
し、ポリエステル樹脂が乾燥皮膜として形成していた。
【0013】
【式1】液減少率(%)=[1−(経時後の溶液重量/試験
前の溶液重量)]×100
前の溶液重量)]×100
【0014】液表面状態の評価は以下のとおりに行っ
た。 評 価 : ○ 表面の乾燥皮膜生成せず △ 表面の乾燥皮膜が少し生成 × 表面が乾燥皮膜で覆われている。 乾燥状態の評価は、ポリエステル系溶液型接着剤に鉄板
(0.8mm厚)を浸漬塗布した後、70℃×20秒間熱風
乾燥し、その直後のポリエステル系溶液型接着剤の乾燥
状態を指触評価した。
た。 評 価 : ○ 表面の乾燥皮膜生成せず △ 表面の乾燥皮膜が少し生成 × 表面が乾燥皮膜で覆われている。 乾燥状態の評価は、ポリエステル系溶液型接着剤に鉄板
(0.8mm厚)を浸漬塗布した後、70℃×20秒間熱風
乾燥し、その直後のポリエステル系溶液型接着剤の乾燥
状態を指触評価した。
【0015】実施例2〜3 溶剤として1,3-ジオキソランと他の溶剤の混合溶剤を使
用し、実施例1と同様にして溶液型接着剤を調製して同
様の試験を行った。溶剤の種類と混合比、及び、その結
果を表1に示す。
用し、実施例1と同様にして溶液型接着剤を調製して同
様の試験を行った。溶剤の種類と混合比、及び、その結
果を表1に示す。
【0016】実施例4〜5 溶剤としてエチレングリコールジメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテルを使用し、実施例1と
同様にして溶液型接着剤を調製して同様の試験を行っ
た。溶剤の種類と混合比、及び、その結果を表1に示
す。
レングリコールジエチルエーテルを使用し、実施例1と
同様にして溶液型接着剤を調製して同様の試験を行っ
た。溶剤の種類と混合比、及び、その結果を表1に示
す。
【0017】比較例1〜3 実施例1の溶剤の代わりに、それぞれ、THF、塩化メ
チレン、m-クレゾールを使用してポリエステル樹脂溶液
を調製して、同様の試験を行った。その結果を表1に示
す。
チレン、m-クレゾールを使用してポリエステル樹脂溶液
を調製して、同様の試験を行った。その結果を表1に示
す。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明の溶液型接着剤は、使用する溶剤
の高い溶解性のため、難溶性の高結晶性ポリエステル樹
脂の極めて安定な溶液が調製でき、使用環境でも、揮発
性が低く、安全性に優れ、かつ、加熱乾燥した場合に
は、比較的低温で短時間のうちに乾燥することが可能で
あり、結晶性ポリエステル樹脂の高い接着強度を発揮す
ることができるため、自動車、電気、建材等の用途で広
く使用できるものである。
の高い溶解性のため、難溶性の高結晶性ポリエステル樹
脂の極めて安定な溶液が調製でき、使用環境でも、揮発
性が低く、安全性に優れ、かつ、加熱乾燥した場合に
は、比較的低温で短時間のうちに乾燥することが可能で
あり、結晶性ポリエステル樹脂の高い接着強度を発揮す
ることができるため、自動車、電気、建材等の用途で広
く使用できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 修太 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社名古屋総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 結晶性飽和ポリエステル樹脂を樹脂主成
分とし、1,3-ジオキソラン、エチレングリコールジメチ
ルエーテル又はエチレングリコールジエチルエーテルを
主たる溶剤とすることを特徴とする溶液型接着剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35212295A JPH09176612A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 溶液型接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35212295A JPH09176612A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 溶液型接着剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09176612A true JPH09176612A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18421931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35212295A Pending JPH09176612A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 溶液型接着剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09176612A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002053418A (ja) * | 2000-08-10 | 2002-02-19 | Gc Corp | 歯科シリコーンゴム用接着材組成物 |
JP2008147109A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 発熱体 |
JP2008147111A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 発熱体 |
CN110072685A (zh) * | 2016-12-12 | 2019-07-30 | 东洋纺株式会社 | 热收缩性聚酯系标签、包装体和热收缩性聚酯系标签的制造方法 |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP35212295A patent/JPH09176612A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP4703825B2 (ja) * | 2000-08-10 | 2011-06-15 | 株式会社ジーシー | 歯科シリコーンゴム用接着材組成物 |
JP2008147109A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 発熱体 |
JP2008147111A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 発熱体 |
CN110072685A (zh) * | 2016-12-12 | 2019-07-30 | 东洋纺株式会社 | 热收缩性聚酯系标签、包装体和热收缩性聚酯系标签的制造方法 |
JPWO2018110493A1 (ja) * | 2016-12-12 | 2019-10-24 | 東洋紡株式会社 | 熱収縮性ポリエステル系ラベル、包装体、および熱収縮性ポリエステル系ラベルの製造方法 |
JP2022016455A (ja) * | 2016-12-12 | 2022-01-21 | 東洋紡株式会社 | 熱収縮性ポリエステル系ラベル及び包装体 |
JP2022028683A (ja) * | 2016-12-12 | 2022-02-16 | 東洋紡株式会社 | 熱収縮性ポリエステル系ラベルの製造方法 |
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