JPH09176586A - 光学用プロテクトテープ - Google Patents

光学用プロテクトテープ

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JPH09176586A
JPH09176586A JP7336761A JP33676195A JPH09176586A JP H09176586 A JPH09176586 A JP H09176586A JP 7336761 A JP7336761 A JP 7336761A JP 33676195 A JP33676195 A JP 33676195A JP H09176586 A JPH09176586 A JP H09176586A
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JP
Japan
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tape
protect
sensitive adhesive
base material
ink
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Application number
JP7336761A
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English (en)
Inventor
Makoto Miura
誠 三浦
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性に優れているだけでなく、貼付位置や
貼付状態を容易に肉眼で識別し得る光学用プロテクトテ
ープを得る。 【解決手段】 合成樹脂フィルムよりなる基材の一面に
粘着剤層を形成してなる光学用プロテクトテープにおい
て、可視光下では、透明であり、紫外線を照射されるこ
とにより呈色する蛍光体含有インクを上記基材中に含有
させたり、基材の一面に印刷したり、粘着剤層中に含有
させたりしてなることを特徴とするプロテクトテープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶表示装
置、遮光フィルムまたはレンズなどにおいて用いられる
偏光板等の光学部材を保護するために用いられる光学用
プロテクトテープに関し、特に、透明でありながら貼付
位置や貼付状態を容易に判別し得る光学用プロテクトテ
ープに関する。
【0002】
【従来の技術】偏光板は液晶表示装置において必要不可
欠な光学部材である。液晶表示装置の偏光板は、従来、
沃素系や染料系の偏光素子をトリアセチルセルロース
(TAC)またはアクリル樹脂からなるフィルムでサン
ドイッチした構造を有している。
【0003】一般に、液晶セルに容易に固定するため
に、上記偏光板は、片面に粘着剤層が設けられた粘着型
偏光板として構成されていることが多い。また、粘着型
偏光板では、使用に先立って、粘着剤層を保護するため
に粘着剤層を覆うように熱可塑性合成樹脂フィルムより
なる離型フィルムが貼付けられていることが多い。
【0004】他方、粘着型偏光板の粘着剤層が設けられ
ている側とは反対側の面、すなわち液晶セルに粘着型偏
光板を貼付したときの表面側となる面には、ちらつき感
を抑制するための乱反射防止コーティング層や耐擦過性
を改善するためのハードコーティング層が設けられてい
ることが多い。
【0005】液晶表示装置を製造する工程においては、
上記粘着型偏光板の表面への傷や汚れの付着を防止する
ために、表面を保護するためにプロテクトテープを貼付
するのが一般的である。すなわち、最終的には除去され
るものであるが、製造工程における傷や汚れの付着を防
止するために、再剥離性に優れた粘着剤層が設けられた
プロテクトテープが用いられている。
【0006】上記プロテクトテープとしては、従来、安
価なポリエチレンフィルムを基材とするものが一般的に
用いられている(特開昭61−133903号公報)。
近年、液晶表示装置の大型化、精密化及びカラー化に伴
い、偏光板や偏光板に設けられた粘着剤層においては、
より高度な透明性及び均一性が強く求められてきてい
る。特に、表示欠陥となる、異物、異形及び位相差ずれ
などの光学ムラについての許容基準はますます厳しいも
のとなってきている。従って、上記光学ムラを事前にチ
ェックする検査工程の重要性が高まってきており、偏光
板に貼付されるプロテクトテープにおいても、検査の正
確さを阻害しないように、均一性、透明性及び清浄度が
強く求められている。
【0007】上記のような要求を満たすために、特に、
偏光板の検査精度を高める観点から、ポリエチレンフィ
ルムを基材としたプロテクトテープに代わり、ポリエチ
レンテレフタレートフィルムを基材としたプロテクトテ
ープが用いられてきている(特開平7−26223号公
報など)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ポリエチレンテレフタ
レートフィルムを用いたプロテクトテープは、ポリエチ
レンを基材としたプロテクトテープに比べると、透明
性、均一性及び耐擦過性に優れており、従って検査精度
を高め得る。しかしながら、ポリエチレンテレフタレー
トフィルムを用いたプロテクトテープは、透明性が非常
に高いため、偏光板にプロテクトテープが貼付されてい
るか否かを、一見して判別し難いという欠点があった。
すなわち、光の反射率を利用した判別方法を用いたとし
ても、プロテクトテープの透明性や透光性が非常に高い
ので、さらに乱反射防止対策が進むに連れ、貼付の有無
の判別はより一層困難となってきている。
【0009】また、前述したように、粘着型偏光板の粘
着剤層が設けられた面には、粘着剤層を保護するために
離型フィルムが貼付されている。この離型フィルムは、
ポリエステル系の熱可塑性合成樹脂フィルムを基材とし
ているため、偏光板の表面側にポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを基材とするプロテクトテープを貼付した
場合、偏光板の両面に同種の熱可塑性合成樹脂フィルム
が貼り合わされていることになる。そのため、プロテク
トテープを貼付した粘着型偏光板では、その表裏を判別
することが難しく、作業性を低下させる原因となってい
た。
【0010】上記の問題を解決するために、プロテクト
フィルムを印刷等により着色する方法も考えられてい
る。しかしながら、近年、液晶表示装置の検査工程にお
いては、検査の標準化あるいは検査精度の向上を図るた
めに、自動検査装置が導入されつつある。これらの自動
検査装置では、異物、異形などの判別により、液晶表示
装置を検査するものであるが、プロテクトフィルムが着
色されていると誤判断の原因となる。従って、プロテク
トフィルムを着色した場合には、自動検査装置を用いる
ことは困難であった。
【0011】本発明の目的は、可視光下で透明性を損な
わないため自動検査装置を用いた自動検査工程における
検査性を損なわず、かつ貼付位置や貼付状態を目視によ
り容易に判別し得る新規なプロテクトテープを提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成すべく成されたものであり、フィルム基材の一面に粘
着剤層を設けてなるプロテクトテープであって、可視光
下では透明であり、紫外線を照射されることにより呈色
する蛍光体が含有されていることを特徴とする。本発明
のプロテクトテープでは、可視光下では無色透明である
ため、例えば液晶表示装置に応用した場合、自動検査工
程において異物、異形等の判別により検査したとして
も、誤った検査結果を生じさせ難い。加えて、紫外線を
照射することによりプロテクトテープが呈色するため、
目視によりプロテクトテープの貼付位置や貼付状態を容
易に判別し得る。
【0013】以下、本発明の詳細を説明する。上記のよ
うに、本発明のプロテクトテープは、紫外線に反応して
呈色する蛍光体を含むことを特徴とする。上記蛍光体と
しては、可視光下では透明であり、紫外線を照射される
ことにより呈色する任意の蛍光材料を用いることがで
き、好ましくは、蛍光性の顔料を有し、紫外線を吸収し
て可視光を反射する蛍光インクの形態のものが用いられ
る。
【0014】上記蛍光インクは、有機または無機の蛍光
体を有し、成分により、青、緑、黄、橙、赤などの蛍光
を発する。上記蛍光体としては、可視光の下で無色透明
である市販のものを適宜用いることができ、例えば、ア
ントラセン、クリセン、ピレン、キナゾロン、ポルフィ
リンなどの誘導体やダンシル染料などを挙げることがで
きる。
【0015】上記蛍光インクは、上記蛍光体と樹脂成分
とを含み、蛍光インクを構成する樹脂成分としては、透
明であり、蛍光体をインク中に分散し得るのに適した適
宜の樹脂を用いることができ、例えば、ポリエステル樹
脂、フタル酸樹脂、スチロール樹脂、メタクリル樹脂、
塩化ビニル樹脂などを用いることができる。
【0016】なお、本発明のプロテクトテープは、上記
蛍光体が含有されていることを特徴とするものであり、
好ましくは上記のように蛍光インクの形態で用いられる
が、蛍光体は、粘着剤や基材などのプロテクトテープ構
成部材に直接含有されていてもよい。
【0017】蛍光インクを用いる場合には、蛍光インク
の適用が簡便であるため、蛍光インクは基材に印刷され
ることが好ましい。より好ましくは、基材の粘着剤層が
設けられている側の表面に、粘着剤を付与する前に、ロ
ールコーター(コンマコーターを含む)、グラビアコー
ター、ナイフコーターなどのダイレクトまたはリバース
コーターによって蛍光インクを塗布することが望まし
い。
【0018】粘着剤層中に蛍光インクを付加した場合に
は、インク成分が光学フィルム、例えば偏光板の基材側
にブリードして付着し、光学フィルムの光学特性を変化
させることがある。
【0019】他方、プロテクトテープの基材の表面側に
蛍光インクを印刷した場合には、印刷面が露出すること
になるため、擦過や空気中の水蒸気などにより蛍光性が
劣化したり、インク落ちやインクの移行などのムラが生
じ易くなったりするので、蛍光インク印刷層の外側に、
さらに保護層を設けることが望ましい。なお、蛍光イン
クの印刷は、可視光下で検査性を損なうような外観上の
欠点や発色が無いように行われることが必要である。
【0020】蛍光インクの印刷パターンは、基材の全面
であってもよく、あるいは、円状、点状もしくはランダ
ムドットのような連続または不連続模様を構成するもの
であってもよく、さらに文字を構成するように行われて
もよい。また、蛍光インクの印刷厚みは、特に限定され
るものではないが、印刷厚みが薄すぎると呈色が不十分
であり、プロテクトテープの判別が容易に行えなくなる
ことがあり、厚すぎるとプロテクトテープを光学フィル
ムから剥離する際に、プロテクトテープの粘着剤が基材
から欠落する、いわゆるアンカー破壊が生じることがあ
る。従って、蛍光インクの厚みは0.1〜50μm程度
とすることが望ましい。
【0021】なお、蛍光インクの厚みは、均一である必
要は必ずしもなく、部分的に変化していてもよい。さら
に、複数の蛍光インクを配合して印刷したり、複層化す
ることにより、紫外線が照射された際に複数の色の蛍光
が発するように構成してもよく、それによって目視によ
る判別性をより一層高め得る。
【0022】さらに、蛍光インクの印刷に際し、特定の
模様、記号等を用いれば、偏光板などの光学フィルム、
粘着剤またはプロテクトフィルムの種類、ロット、また
は製造年月日等を表示させることができる。これらの情
報が多岐に渡る場合、上記各種情報を蛍光インクで印刷
することにより、材料や部品の選択の誤りによる歩留り
の低下を防止することができる。
【0023】また、上記蛍光インクにより偏光板の偏光
軸などを表示させることもでき、その場合には、液晶セ
ルにプロテクトテープが貼付された粘着型偏光板の貼付
・固定に際しての方向の誤りを無くすことができる。
【0024】いずれにしても、本発明のプロテクトテー
プでは、紫外線が照射されたときに発する蛍光により識
別を行うものであるため、可視光下での形状や異物の有
無などにより検査を行う自動検査装置の検査性を阻害す
ることがない。
【0025】また、蛍光インクにより形成された印刷層
は、十分な耐溶剤性を有することが好ましい。特に、プ
ロテクトテープの粘着剤層が設けられる面に蛍光インク
を印刷する場合には、粘着剤中の溶剤により色落ちする
と、判別性が低下することがある。耐溶剤性を高めるた
めに、蛍光インクの樹脂成分を架橋してもよい。この場
合には、粘着剤中に蛍光インク中の蛍光体がブリード
し、偏光板などの光学フィルムの基材面を汚染する可能
性を低減することができ、より好ましい。
【0026】本発明のプロテクトテープの基材として
は、透明性及び均一性に優れた適宜の熱可塑性合成樹脂
フィルムを用いることができ、例えば、ポリエステル
(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリエレチンナフタレート)など、ポリプロピ
レン、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエ
チレンサルファイド、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リスチレンなどを例示することができる。もっとも、価
格及び透明性の観点から、中でも、ポリエチレンテレフ
タレートフィルムが好ましい。
【0027】例えば液晶表示装置のような表示装置や光
学装置の製造工程では、ゴミや塵埃などの異物の混入を
防止するために、作業はクリーンルームで行われるのが
普通である。この場合、プロテクトテープにゴミや塵埃
が付着しないように、テープは帯電防止処理されている
ことが好ましい。また、基材の粘着剤層が設けられる面
には、粘着剤層との密着性を高めて、プロテクトテープ
剥離時のアンカー破壊による偏光板などの糊汚染を防止
するために、コロナ放電処理や易接着性処理を施すこと
が好ましい。また、検査系を阻害しないために、フィッ
シュアイやフレアーなどの形状異常は少ない方が好まし
い。
【0028】本発明のプロテクトテープにおいて、基材
の一面に設けられる粘着剤層を構成する粘着剤として
は、透明性を有し、容易に剥離し得る適宜の粘着剤を用
いることができ、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコ
ン系ポリマーをベースとし、これらに、可塑剤、柔軟
剤、粘着性付与剤、酸化防止剤、充填剤、架橋剤、剥離
力調整剤などの各種添加剤を配合したものが用いられ
る。特に、アクリル系粘着剤は、耐候性、耐熱性、透明
性及び価格の点で好適に用いられる。
【0029】粘着剤は、上記のようにゴミや塵埃などの
異物を取り込まないようにろ過され、かつクリーンルー
ム内で基材に塗布されることが好ましい。粘着剤の基材
に対する塗工は、ロール(コンマを含む)コーター、グ
ラビアコーター、ナイフコーター、ダイスなどのダイレ
クトあるいはリバースコーターを用いて行い得る。
【0030】また、溶剤系や水系粘着剤の場合には、塗
布後に溶剤や水を揮散させるために粘着剤が塗布された
基材は加熱・乾燥される。また、粘着剤層の形成に際し
ては、上記溶剤型もしくは水系粘着剤を塗布する方法の
ほか、モノマーもしくはオリゴマーを塗布し、窒素置換
雰囲気下で光重合させる光塗工重合法を用いることもで
きる。
【0031】また、粘着剤の塗工の具体的な方法として
は、基材に直接塗布する直塗法、セパレーターに塗布し
た後、基材に転写する転写法などを一般的に用いること
ができる。
【0032】また、基材背面に離型処理が施されている
場合には、セパレーターを使用しない直巻を用いること
ができる。基材の背面が離型処理されていない場合に
は、基材に粘着剤層を形成した後、通常、セパレーター
をラミネートした後に巻き取られる。このようにして得
られたプロテクトテープ全体を、適当なサイズに切断す
ることにより、所望のサイズのプロテクトテープを製造
することができる。
【0033】本発明のプロテクトテープは、偏光板や位
相差板などの光学フィルムの表面を保護するために用い
られるが、これらの用途に限らず種々の光学部材の表面
を保護するのに一般的に用いられ得る。また、使用に際
しては、上記のように光学フィルム表面に本発明のプロ
テクトテープを貼付することにより、光学フィルム等の
表面を保護することができ、かつプロテクトテープは可
視光下で透明であるため不良品検査等における検査性を
阻害しない。加えて、透明性に優れたプロテクトテープ
であっても、紫外線を照射することにより呈色するた
め、その貼付位置や貼付状態を目視により容易に確認す
ることができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げることにより、
本発明を明らかにする。実施例1〜3及び比較例1,2 (基材及び粘着剤)38μmの厚みのポリエチレンテレ
フタレートフィルム(二村化学社製、商品名:FE−2
000、片面をコロナ放電処理されたもの)を基材とし
て用意した。粘着剤としては、一般的なアクリル系粘着
剤として、ブチルアクリレート/アクリル酸/2−ヒド
ロキシエチルアクリレートを、重量比96.5/2/
1.5の割合で含み、重量平均分子量Mwが44万の共
重合体を主成分とし、溶剤としての酢酸エチル中の固形
分濃度が30重量%であり、添加剤として、粘着剤固形
分100重量部に対し、架橋剤(日本ポリウレタン社
製、商品名:コロネートL−45)1重量部及び架橋促
進剤(ジブチル錫ジラウレート、関東化学社製)0.0
1重量部を配合した粘着剤溶液を用いた。
【0035】(粘着剤層の形成方法)下記の実施例1〜
3,比較例1,2では蛍光インクの印刷後、あるいは蛍
光インクを印刷せずに、上記基材の片面に上記粘着剤溶
液をコンマコーターを用いて、ダイレクトに、かつ乾燥
後の厚みが25μmとなるように粘着剤を塗布し、熱風
乾燥オーブンで充分に乾燥した。
【0036】(使用した蛍光インク)蛍光体として、カ
ヤライトB(日本化薬社製)を用い、樹脂成分としてポ
リエステル系樹脂(東洋紡績社製、商品名:バイロン2
00)を用いた。蛍光体と樹脂成分の混合比は重量比で
1:100とし、酢酸エチル/メチルイソブチルケトン
を容量比1:1で含む混合溶媒に、上記蛍光体と樹脂成
分との混合物の濃度が30重量%となるように希釈し、
蛍光インクを作製した。
【0037】(実施例1)上記基材のコロナ放電処理さ
れた面に、上記蛍光インクを、最終的に厚みが15μm
となるようにコンマコーターを用いてダイレクトに塗布
し、温風乾燥オーブンで充分乾燥した。乾燥に際して
は、蛍光物質が変質しないように、80℃の比較的低温
で乾燥を行った。この基材の蛍光インクが印刷された面
に上記粘着剤層の形成方法に従って粘着剤層を形成し
た。
【0038】(実施例2)実施例1において、蛍光イン
クを塗布し、温風乾燥オーブンで充分乾燥した工程に続
き、さらに、連続して蛍光インクが印刷された面に保護
層としてポリエステル樹脂(東洋紡績社製、商品名:バ
イロン200)を最終厚みが3μmとなるようにグラビ
アコーターでダイレクトに塗工し、蛍光インク印刷層と
同様の条件で温風乾燥した。この基材の蛍光インク印刷
層及び上記保護層が形成されている面とは反対側の面を
コロナ放電処理した後に、その上に上記粘着剤層の形成
方法に従って粘着剤層を形成した。
【0039】(実施例3)実施例2と同様にして、基材
の表面に蛍光インクを塗布し、充分乾燥した後、さら
に、上記蛍光インクを印刷した面にポリエステル系接着
剤(東洋紡績社製、商品名:バイロン300)を最終厚
みが0.5μmとなるようにグラビアコーターでダイレ
クトコートし、基材を得た。この基材のポリエステル接
着剤上に、上記粘着剤層の形成方法に従って粘着剤層を
形成した。
【0040】(比較例1)基材のコロナ放電処理された
面に、上記粘着剤層の形成方法に従って粘着剤層を形成
した。
【0041】(比較例2)基材のコロナ放電処理された
面に、有色インク(大日本インク社製、商品名:アルテ
ィマNo.402、黄色)を最終厚み15μmとなるよ
うにグラビアコーターにてダイレクトに塗布し、熱風乾
燥オーブンにて充分乾燥した。上記有色インクを印刷し
た面上に、上記粘着剤層の形成方法に従って粘着剤層を
形成した。
【0042】(評価)上記のようにして得た実施例1〜
3及び比較例1,2のプロテクトテープについて、透明
性、外観検査性及び貼付位置識別性を下記の要領で評価
した。 (1)透明性…白色光の光線透過率を測定した。 (2)外観検査性…偏光板上に黒インクで直径50μm
〜200μmの多数の点を形成し、その上にプロテクト
テープを貼付し、目視により、どの大きさの点までが見
えるかを確認した。 (3)貼付位置識別性…実施例1〜3のプロテクトテー
プを偏光板に貼付し、中心波長330nmのケミカルラ
ンプにて紫外線を照射し、偏光板の表裏の識別(すなわ
ち、プロテクトテープが貼付されている側の面の識別)
の容易性を目視により評価した。なお、比較例1につい
ては、紫外線を照射することなく同様にして偏光板の表
裏の識別の容易性を評価した。また、比較例2について
は、偏光板にプロテクトテープを貼付した後、白色光を
照射し、同様にして偏光板の表裏の識別性を評価した。
【0043】評価結果を、下記の表1に示す。なお、表
1における外観検査性の数値は、目視により確認し得た
最小の点の直径を示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1から明らかなように、実施例1〜3の
プロテクトテープは、比較例1のプロテクトテープと同
様に高い透明性を示した。さらに、実施例1〜3では、
紫外線を照射することにより、偏光板の表裏の識別、す
なわちプロテクトテープが貼付されている側の面の識別
を、プロテクトテープが淡黄色に着色したため容易に識
別し得た。
【0046】これに対して、比較例1では、透明性は高
いものの、偏光板に貼付した後に、プロテクトテープが
貼付されている面を識別することが困難であった。ま
た、比較例2は、白色光下において、偏光板に貼付され
たプロテクトテープを容易に識別できたが、透明性及び
外観検査性において、実施例1〜3のプロテクトテープ
に比べてかなり劣っていた。
【0047】実施例4〜6及び比較例3,4 以下の実施例4〜6及び比較例3,4では、粘着剤層を
設けずに、すなわちプロテクトテープの基材のみについ
て蛍光インク層の有無による差異を評価した。
【0048】(実施例4)実施例1で用意したポリエチ
レンテレフタレートフィルムのコロナ放電処理面に、実
施例1で用いた蛍光インクを、最終厚み40μmとなる
ようにコンマコーターにてダイレクトに塗布し、温風乾
燥オーブンにて充分に乾燥した。なお、乾燥に際して
は、蛍光物質が変質しないように80℃の比較的低温度
で乾燥を行った。
【0049】(実施例5)実施例4において、蛍光イン
クの最終厚みを15μmに変更したこと以外は、実施例
4と同様にして基材を作製した。
【0050】(実施例6)実施例4において、蛍光イン
ク層の最終厚みを5μmとしたこと以外は、実施例4と
同様にしてプロテクトテープの基材を作製した。
【0051】(比較例3)比較例1と同様に、上記ポリ
エチレンテレフタレートフィルム(片面がコロナ放電処
理されたもの)を用意した。
【0052】(比較例4)実施例1で用いたポリエチレ
ンテレフタレートフィルムのコロナ放電処理された面
に、有色インク(大日本インク社製、商品名:アルティ
マNo.402、黄色)を最終厚み15μmとなるよう
にグラビアコーターでダイレクトに塗布し、熱風乾燥オ
ーブンにて充分乾燥した。
【0053】(実施例4〜6及び比較例3,4の評価)
上記のようにして得たプロテクトテープ用基材につい
て、透明性、外観検査性及び識別性を以下の容量で評価
した。 (1)透明性…白色光の光線透過率を測定した。 (2)外観検査性…基材と同じ38μmの厚みの透明な
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に黒インクを用
いて直径50〜200μmの多数の点を付け、その上に
実施例または比較例の各基材を重ね、目視によりどの大
きさの点までを確認し得るかを調べた。より小さな点が
確認し得るほど外観検査性が高いといえる。 (3)識別性…基材と同じ38μmの厚みの透明なポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に10cm角の各基
材を配置し、各基材の存在を識別し得るか否かを評価し
た。なお、実施例4〜6では、識別に際し、中心波長3
30nmのケミカルランプを用いて紫外線を照射し、評
価した。また、比較例4については、白色光を照射し、
識別を行った。
【0054】上記透明性、外観検査性及び識別性の評価
を下記の表2に示す。なお、表2における外観検査性の
数値は、目視により確認し得た最小の大きさの点の直径
を示す。
【0055】
【表2】
【0056】表2から明らかなように、実施例4〜6の
基材は、透明性及び外観検査性が優れており、従って透
明性が高いことがわかる。また、紫外線を照射すること
により淡黄色に変化したため、PETフィルム上に配置
された基材を容易に肉眼で識別することができた。
【0057】これに対して、比較例3は透明性は優れて
いるものの、PETフィルム上に配置された比較例3の
基材を肉眼で識別することが困難であった。また、比較
例4では、着色されているためPETフィルム上の基材
を容易に識別し得たものの、透明性及び外観検査性が充
分でなく、従って透明性が低いことがわかる。
【0058】よって、実施例4〜6の基材を用い、適宜
の方法で粘着剤層を形成すれば、透明性に優れ、かつ紫
外線を照射することにより貼付位置を容易に識別し得る
プロテクトテープを構成し得ることがわかる。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、プロテ
クトテープ中に上記蛍光体が含有されているため、本発
明のプロテクトテープは可視光では充分な透明性を有し
得るにも拘らず、紫外線を照射することにより呈色する
ため、プロテクトテープを貼付した位置を肉眼により確
実に識別することができる。また、透明性に優れている
ため、偏光板などの光学部材中の外観不良をプロテクト
テープを貼付した状態で容易に判別でき、かつ自動検査
装置による検査において誤った判断も成され難いため、
検査精度が損なわれることもない。
【0060】加えて、紫外線照射により蛍光を発するた
め、プロテクトテープの貼付状態や貼付位置を容易に把
握することができ、プロテクトフィルムの剥がし忘れを
防止することができ、かつ剥離作業自体も容易となる。
【0061】さらに、上記蛍光体の含有態様を選択する
ことにより、例えば、蛍光体含有インクを印刷し文字情
報等を形成することにより、偏光板等の光学部材や、粘
着剤またはプロテクトテープの種類、製造年月日、ロッ
ト、偏光軸などを表示させることもできる。従って、こ
のような場合には、材料の選択ミスや確認作業も容易に
行い得るため、光学装置や液晶表示装置の全体としての
生産性を改善することが可能となり、これらのコストダ
ウンも図り得る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性合成樹脂フィルムよりなる基材
    の一部に粘着剤層を設けてなる光学用プロテクトテープ
    であって、 可視光下では無色透明であり、紫外線を照射されること
    により呈色する蛍光体が含まれていることを特徴とする
    光学用プロテクトテープ。
  2. 【請求項2】 可視光下では無色透明であり、紫外線を
    照射されることで呈色する蛍光インクにより印刷が施さ
    れてなる請求項1に記載の光学用プロテクトテープ。
JP7336761A 1995-12-25 1995-12-25 光学用プロテクトテープ Pending JPH09176586A (ja)

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