JP3766489B2 - 温度履歴インジケータおよび温度履歴記録方法 - Google Patents

温度履歴インジケータおよび温度履歴記録方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度の履歴を表示する温度履歴インジケータおよび温度履歴記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷凍食品などの食品は、温度が上昇すると微生物により汚染され食中毒の原因となる危険があり、医療分野においても特殊な医薬品や血液、検体などは温度管理を怠ると使用できなくなってしまうものがある。そのため、冷凍食品や医薬品は、保存や流通時に厳しい温度管理およびその記録が必要であり、温度履歴を表示するものとして温度履歴インジケータが利用されている。
【0003】
温度履歴インジケータとして、例えば特開昭53−23227号公告、特開平7−20783号公報および特開平7−219433号公報には、染料層と樹脂層を有し、加熱によって染料が経時的に樹脂層に浸透して温度履歴を表示するインジケータが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらのインジケータは、常温下で保管しておくと、染料が揮発して感度が落ちることがあり、使用時に監視対象の検査物と同じ温度まで冷却してから使用せねばならず、監視状態にセットするタイミングが難しかった。また、温度監視終了後も染色が進行してしまうため、温度監視時の結果を証拠として残すことができなかった。
【0005】
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、常温下でも簡単に保管でき、温度監視状態にセットするのが簡単で、熱に対する反応が明瞭で精度が高く、安価で、温度履歴を証拠として残すことができる温度履歴インジケータおよび温度履歴記録方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するためになされた本発明の温度履歴インジケータは、図1に示すように、被検体9側にあって染料を保持している基材シート10と、使用時に該基材シート10へ貼り合せができ、温度監視すべき該被検体の保存時間経過後または流通時間経過後に剥離ができる再剥離性の粘着性を持ち、該貼り合せをした該基材シート10から該染料が温度の上昇により浸透し吸収され染色する着色表示シート20とからなる。
【0007】
基材シート10は、図2に示すように、一方の面に粘着層5が設けられた染料保持シート4のもう一方の面に染色インク1が付着し、粘着層5に剥離紙6が設けられていることが好ましい。
【0008】
基材シート10は、図3に示すように、一方の面に粘着層5が設けられた染料保持シート4に染料が含浸され、粘着層5に剥離紙6が設けられていても良い。
【0009】
着色表示シート20は、図2に示すように、染料吸収性シート2の一方の面に再剥離性の粘着層3が設けられ、粘着層3に剥離紙7が設けられていることが好ましい。
【0010】
前記染料は、アゾ系染料およびアントラキノン系染料の中から選ばれる少なくとも一種類からなることが好ましい。
【0011】
前記の目的を達成するためになされた本発明の温度履歴記録方法は、図1に示すように、被検体側に染料を保持している基材シート10と、使用時に該基材シート10へ貼り合せができ、温度監視すべき該被検体の保存時間経過後または流通時間経過後に剥離ができる再剥離性の粘着性を持ち、該貼り合せをした該基材シート10から該染料が温度の上昇により浸透し吸収され染色する着色表示シート20とを、該使用時に貼り合わせ、基材シート10側を被検体に貼り付けて任意の時間放置した後、該着色表示シート20を該基材シート10から剥がして保存する。
【0012】
この温度履歴インジケータの使用例を図3を用いて説明する。基材シート10と着色表示シート20とを貼り合わせ、剥離紙6を剥がして被検体に貼り付ける。被検体の温度が上昇すると、基材シート10に含浸された染料が粘着層3を介して染料吸収性シート2に浸透して染色する。温度を監視すべき該被検体の保存時間または流通時間が経過したら、着色表示シート20を基材シート10から剥がすと、着色表示シート20は染料が含浸された基材シート10とは無縁となるから、それ以上の染色が進行することなく保存でき、着色表示シート20を後日の温度監視の証拠とすることができる。
【0013】
アゾ系染料は、例えばOil Red RR extra(C.I.26110)、Oil Scarlet R(C.I.12150)、Oil Red SST extra(C.I.26105)、Oil Oreng extra(C.I.12055)、Oil Yellow SS special(C.I.11021)、Oil Scarlet 308(C.I.21260)、Oil Red 5B special(C.I.)、Spilom Red BEH special(保土ヶ谷化学社製)、Spilon Red GEH special(保土ヶ谷化学社製)、Oil Orenge SS (C.I.12100)、Oil Red SA extra(C.I.26100)、Valifast Red #330(C.I.12715)、食用黄色4号(ダイワ化成製)、食用5号(ダイワ化成製)、C.I.Solvent Orange 37、C.I.Solvent Violet21、C.I.Basic Red 38、Miketon Discharge Yellow 3G(C.I.12770)、Miketon Discharge Red RN、Miketon Fast Scarlet B(C.I.11110)、C.I.Dis Blue 106、Miketon Discharge Blue FG(三井東圧化学製)が挙げられる。
【0014】
アントラキノン系染料は、Mitsui PS Red G(三井東圧化学製)、Diaresin Blue P(三菱化成製)、Diaresin Blue K(三菱化成製)、Diaresin Blue J(三菱化成製)、Diaresin Blue N(三菱化成製)、Diaresin Red S(三菱化成製)、Diaresin Red Z(三菱化成製)、Oplas Red 330(オリエント化学製)、Sumiplust Blue OA(住友化学製)、Miketon Poly-ester Red FB、Miketon Fast Pink RL(C.I.60755)、Miketon Fast Pink FF3B(C.I.62015)、Miketon Fast Red Violet R(C.I.61100)が挙げられる。
【0015】
染料の濃度は、着色表示シート20に接触した際に浸透すれは良く、0.1〜5重量%の濃度が好ましく、浸透速度の異なる染料を組み合わせて混合し、経時的に色差が得られるようにしても良い。
【0016】
染料は、樹脂(天然樹脂およびその誘導体、合成樹脂)、溶剤、および可塑剤などの添加剤と混合し、基材シート10を形成する染料保持シート4に印刷または含浸させる。印刷方法は、例えばバーコータ、アプリケータ、スクリーン、フレキソ、グラビヤ印刷が挙げられる。
【0017】
天然樹脂およびその誘導体は、染料を充分分散させるものであれば良く、例えばロジン、セラック、コーパル、ダンマル、ギルソナイト、ゼイン、硬化ロジン、エステルガムおよびその他のロジンエステル、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、二量化ロジン、重合ロジンが挙げられる。合成樹脂としては、フェノール樹脂、キシレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂、クロマン・インデン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、セルロース誘導体の中から選ばれる少なくとも一種類である。
【0018】
可塑剤は、例えばフタル酸ジエステル、脂肪族二塩基酸エステル、リン酸トリエステル、グリコールエステル、エポキシ化合物の中から選ばれる少なくとも一種類である。
【0019】
染料吸収性シート2は、厚さ25〜80μmが好ましく、厚さが80μm以上だと染色が明瞭にならない。また染料吸収性シート2の浸透性を向上するためにコロナ処理等の表面加工を行っても良く、染料浸透前の隠蔽性を向上するために白色系に着色することが望ましい。
【0020】
染料吸収性シート2の材質としては、染料を吸収するものであればよく、例えば超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン−1、ブタジエン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体ブタジエン系ゴム分散樹脂(ABS樹脂)、ポリメタクリル酸、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、尿素樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリ−ウレタン、不飽和ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、ポリアクリロ−ニトリル、ポリアセタールの中から選ばれる少なくとも一種類であり、必要であれば可塑剤などの添加剤を加えても良い。
【0021】
再剥離性を有する粘着層3は、アクリル樹脂系、ゴム系、シリコン系の粘着剤の中から選ばれる少なくとも一種類からなり、必要であれば染料の浸透性を向上させるために可塑剤を添加しても良い。粘着層3の剥離強度は、再剥離性を持たせるために30〜650g重/25mmであることが好ましい。また必要であれば可塑剤を添加しても良い。
【0022】
【発明の効果】
本発明の温度履歴インジケータは、染料を保持している基材シートと、染料の吸収能を有する着色表示シートとを、使用時に貼り合わせるようにしているため常温下で保管しても経時劣化しない。また温度監視状態にセットするのが簡単である。熱に対する反応が明瞭で精度が高く、構成が簡単なため安価である。さらに使用後に、染料が浸透した着色表示シートを剥離して保存しても着色状態が変わらないので、温度履歴を証拠として残すことができ、賞味期限表示が必要な商品に利用することができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
実施例1〜9は本発明を適用する温度履歴インジケータを示す例であり、比較例1〜5は本発明を適用外の温度履歴インジケータを示す例である。
【0024】
実施例1
Diaresin Red S(三菱化成製)2.0重量部、VACカラー(十條化工製)150.0重量部、ブチルセロソルブ90.0重量部、タルク2.0重量部を混合し、ボールミルで3日間混練し、インクを製造した。このインクを厚さ25μmの透明ポリエステルフィルムにスクリーン(150メッシュ)で印刷して第1層の基材シートとした。
【0025】
厚さ55μmの白色軟質塩化ビニルフィルムに再剥離性の粘着層(3M社製:9460−HL)を貼り付け、この粘着層に剥離紙を貼り付けて第2層の着色表示シートとし温度履歴インジケータを得た。
【0026】
剥離紙を剥がし第1層と第2層を貼り合わせて3ヶ月間保存したが、白色軟質塩化ビニルフィルムの染色は起こらず隠蔽性は保たれた。この温度履歴インジケータを、80℃で30分加熱したところ、塩化ビニルフィルムが白色から赤色に変化した。さらに染色した塩化ビニルフィルムを剥がして保存したところ、それ以上の染色状態は起こらず、80℃下に30分間置かれたことの証拠として残すことができた。
【0027】
実施例2
Oil Orenge PS(保土ヶ谷化学製)5.0重量部、PASインキ 800メジウム(十條化工製)150.0重量部、ブチルセロソルブ80.0重量部を混合し、ボールミルで3日間混練し、インクを製造した。このインクを厚さ70μmのポリエステルフィルムにスクリーン(200メッシュ)で印刷して第1層とした。
【0028】
両面コロナ処理した厚さ50μmの白色のポリエチレンフィルムに再剥離性の粘着層(3M社製:4591HL)を貼り付けて第2層とし、温度履歴インジケータを得た。
【0029】
第1層と第2層を貼り合わせて温度監視の検査対象物に貼り付け、30℃下での経過時間と染色状態の関係を調べた。その結果、初め薄オレンジ色だったポリエチレンフィルムは徐々に変色して72時間後には濃オレンジ色になった。また複数の温度履歴インジケータについて同じ試験を行い、所定の経過時間毎に染色したポリエチレンフィルムを順に剥がして保存したところ、それ以上の染色は起こらず、経過期間に対する色差を得ることができた。
【0030】
実施例3
EX−99(三井東圧化学製)0.5重量部を、ラミスターRメジューム(東洋インキ製造製)100.0重量部に石川式らいかい機を用いて1時間分散混練したインクを、厚さ25μmのポリエステルフィルムにグラビア印刷し15mm幅のロール状にして第1層とした。
【0031】
片面コロナ処理した厚さ50μmの白色のポリエチレンフィルムに再剥離性の粘着層(3M社製:416ST)を貼り付けて15mm幅のロール状にして第2層とし、温度履歴インジケータを得た。
【0032】
ハンドラベラーを用いて第1層と第2層を貼り合わせて温度監視の検査対象物に貼り付け、30℃下での経過時間と染色状態の関係を調べた。その結果、初め白色だったポリエチレンフィルムは徐々に変色して4日後には赤色になった。また複数の温度履歴インジケータについて同じ試験を行い、所定の経過時間毎に染色したポリエチレンフィルムを順に剥がして保存したところ、それ以上の染色は起こらず、経過期間に対する色差を得ることができた。
【0033】
実施例4
EX−99(三井東圧化学製)0.5重量部、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)(東京化成製)0.5重量部、架橋アクリル系粘着剤(リンテック社製)80.0重量部を乳鉢で混合したインクを、バーコータ(印刷圧35μm)で剥離紙に印刷し、100℃で1分間乾燥したものを第1層とした。
【0034】
ユポ紙SC80−FA(大日本印刷社製)を第2層として第1層と貼り合わせて温度履歴インジケータを得、温度監視の検査対象物に貼り付け、40℃下での経過時間と染色状態の関係を調べた。その結果、初め白色だったユポ紙は徐々に変色して50日後には濃オレンジ色になった。また複数の温度履歴インジケータについて同じ試験を行い、所定の経過時間毎に染色したユポ紙を順に剥がして保存したところ、それ以上の染色は起こらず、経過期間に対する色差を得ることができた。
【0035】
実施例5
Seres Blue GN01(BAYER LTD製)0.5重量部およびOil Red SST extra(シラド化学製)0.5重量部を、NB−300(大日精化製)100.0重量部、トルエン5.0重量部に石川式らいかい機を用いて1時間分散混練したインクを、厚さ50μmのポリエステルフィルムにグラビア印刷し20mm幅のロール状にして第1層とした。
【0036】
厚さ50μmの白色のポリエチレンフィルムに再剥離性の粘着層(3M社製:9460HL)を貼り付け20mm幅のロール状にして第2層とし、温度履歴インジケータを得た。
【0037】
自動ラベリングマシンを用いて第1層と第2層を貼り合わせて凍結保存したところポリエチレンフィルムの変色は起こらず隠蔽性は保たれた。その後室温下に放置し経過時間と染色状態の関係を調べた。その結果、初め薄紫色だったポリエチレンフィルムは徐々に変色して18時間後には薄桃色に、7日後には桃色になった。また複数の温度履歴インジケータについて同じ試験を行い、所定の経過時間毎に染色したポリエチレンフィルムを順に剥がして保存したところ、それ以上の染色は起こらず、経過期間に対する色差を得ることができた。
【0038】
実施例6
Oil Yellow GG-S(オリエント化学)0.5重量部、Miketon Polyester Blue 3RT(三井東圧化学)0.5重量部を、架橋アクリル系粘着剤(リンテック社製)80.0重量部、メチルエチルケトン20.0重量部を乳鉢で混合したインクを、アプリケータ(印刷厚:50μm)で厚さ35μmの透明ポリエステルフィルムに印刷し、100℃で1分間乾燥させた後、幅20mmのロール状に巻き取り第1層とした。
【0039】
厚さ35μm、幅20mmのロール状に巻かれた白色のポリエチレンフィルムを第2層としてハンドラベラーを用いて第1層に貼り合わせて温度履歴インジケータにして、温度監視の検査対象物に貼り付け、15℃下での経過時間と染色状態の関係を調べた。その結果、初めクリーム色だったポリエチレンフィルムは徐々に変色して24時間後には黄色に、48時間後には薄黄緑色に、2週間後には黄緑色になった。また複数の温度履歴インジケータについて同じ試験を行い、所定の経過時間毎に染色したポリエチレンフィルムを順に剥がして保存したところ、それ以上の染色は起こらず、経過期間に対する色差を得ることができた。
【0040】
実施例7
Seres Blue GN01(BAYER LTD製)0.5重量部、Oil Orange ewxtra(シラド化学製)0.5重量部、アクリル系粘着剤(寺岡製作所製)80.0重量部を乳鉢で混合したインクを、バーコータ(印刷厚100μm)で透明ポリエステルフィルムに印刷し、100℃で1分間乾燥して幅15mmに巻き取り第1層とした。
【0041】
両面コロナ処理した厚さ50μm、幅15mmのロール状に巻かれた白色のポリエチレンフィルムを自動ラベラーを用いて第1層に貼り合わせて温度履歴インジケータとして、温度監視の検査対象物に貼り付け、30℃下での経過時間と染色状態の関係を調べた。その結果、初めクリーム色だったポリエチレンフィルムは徐々に変色して24時間後には黄土色に、48時間後には濃黄土色になった。また複数の温度履歴インジケータについて同じ試験を行い、所定の経過時間毎に染色したポリエチレンフィルムを順に剥がして保存したところ、それ以上の染色は起こらず、経過期間に対する色差を得ることができた。
【0042】
実施例8
Oil Red XO(シラド化学製)0.8重量部、架橋アクリル系粘着剤(リンテック社製)80.0重量部、オレイン酸-n-ブチル(東京化成製)0.8重量部を乳鉢で混合したインクを、アプリケータ(印刷厚:35μm)で剥離紙に印刷し、100℃で1分間乾燥させた後、幅20mmのロール状に巻き取り第1層とした。
【0043】
厚さ50μm、幅20mmのロール状に巻かれた白色軟質塩化ビニルフィルムを第2層としてハンドラベラーを用いて第1層に貼り合わせて温度履歴インジケータとして、温度監視の検査対象物に貼り付け、40℃、90%RH下での経過時間と染色状態の関係を調べた。その結果、初め白色だった塩化ビニルフィルムは徐々に変色して23日後にはオレンジ色になった。また複数の温度履歴インジケータについて同じ試験を行い、所定の経過時間毎に染色した塩化ビニルフィルムを剥がして保存したところ、それ以上の染色は起こらず、経過期間に対する色差を得ることができた。
【0044】
実施例9
Sumiplust Blue OA(住友化学製)0.5重量部、SBR系粘着剤(寺岡製作所製)80.0重量部、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)(東京化成製)0.5重量部を乳鉢で混合したインクを、アプリケータ(印刷厚:35μm)で剥離紙に印刷し、100℃で1分間乾燥させた後、幅10mmのロール状に巻き取り第1層とした。
【0045】
厚さ50μm、幅10mmのロール状に巻かれた白色軟質塩化ビニルフィルムを第2層としてハンドラベラーを用いて第1層に貼り合わせて温度履歴インジケータとして、温度監視の検査対象物に貼り付け、40℃下での経過時間と染色状態の関係を調べた。その結果、初め白色だった塩化ビニルフィルムは徐々に変色して一ヶ月間後には青色になった。また複数の温度履歴インジケータについて同じ試験を行い、所定の経過時間毎に染色した塩化ビニルフィルムを順に剥がして保存したところ、それ以上の染色は起こらず、経過期間に対する色差を得ることができた。
【0046】
比較例1
実施例1の温度履歴インジケータを、80℃で30分加熱した後、染色した塩化ビニルフィルムを剥がさずに保存したところ、染色が進行してしまい証拠として残すことができなかった。
【0047】
比較例2
実施例5の温度履歴インジケータを、室温下で1週間放置し桃色になった後、染色したポリエチレンフィルムを剥がさずに保存したところ、1週間後には染色が進行してしまい濃桃色となり温度履歴を証明することができなかった。
【0048】
比較例3
実施例6の温度履歴インジケータを、15℃下で48時間放置し薄黄緑色になった後、染色したポリエチレンフィルムを剥がさず保存したところ、1ヶ月後には染色が進行してしまい濃黄緑色となり温度履歴を証明することができなかった。
【0049】
比較例4
実施例1の温度履歴インジケータにおいて、Diaresin Red Sの代わりにカチオン染料であるCathilon Brilliant Pink BHを使用したところ、80℃下で1ヶ月経過しても染色がなかった。
【0050】
比較例5
実施例8の温度履歴インジケータにおいて、厚さ50μm白色軟質塩化ビニルフィルムの代わりに、厚さ200μmの白色軟質塩化ビニルフィルムを使用し、温度監視の検査対象物に貼り付け、40℃、90%RH下に放置したところ、2ヶ月経過しても染色がなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する温度履歴インジケータの実施例の断面図である。
【図2】本発明を適用する温度履歴インジケータの別の実施例の断面図である。
【図3】本発明を適用する温度履歴インジケータの別の実施例の使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1は染料層、2は染料吸収性シート、3は再剥離性粘着層、4は染料保持シート、5は粘着層、6・7は剥離紙、9は検査対象物、10は基材シート、20は着色表示シートである。

Claims (5)

  1. 被検体側にあって染料を保持している基材シートと、使用時に該基材シートへ貼り合せができ、温度監視すべき該被検体の保存時間経過後または流通時間経過後に剥離ができる再剥離性の粘着性を持ち、該貼り合せをした該基材シートから該染料が温度の上昇により浸透して吸収され染色する着色表示シートとからなることを特徴とする温度履歴インジケータ。
  2. 前記基材シートが、一方の面に粘着層が設けられた染料保持シートのもう一方の面に染色インクが付着し、該粘着層に剥離紙が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の温度履歴インジケータ。
  3. 前記基材シートが、一方の面に粘着層が設けられた染料保持シートに染料が含浸され、該粘着層に剥離紙が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の温度履歴インジケータ。
  4. 前記染料が、アゾ系染料およびアントラキノン系染料の中から選ばれる少なくとも一種類からなることを特徴とする請求項1に記載の温度履歴インジケータ。
  5. 被検体側に染料を保持している基材シートと、使用時に該基材シートへ貼り合せができ、温度監視すべき該被検体の保存時間経過後または流通時間経過後に剥離ができる再剥離性の粘着性を持ち、該貼り合せをした該基材シートから該染料が温度の上昇により浸透し吸収され染色する着色表示シートとを、該使用時に貼り合わせ、基材シート側を被検体に貼り付けて任意の時間放置した後、該着色表示シートを該基材シートから剥がして保存することを特徴とする温度履歴記録方法。
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