JP2003206454A - フォトマスク保護用粘着テープ - Google Patents

フォトマスク保護用粘着テープ

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JP2003206454A
JP2003206454A JP2002003546A JP2002003546A JP2003206454A JP 2003206454 A JP2003206454 A JP 2003206454A JP 2002003546 A JP2002003546 A JP 2002003546A JP 2002003546 A JP2002003546 A JP 2002003546A JP 2003206454 A JP2003206454 A JP 2003206454A
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photomask
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photoresist
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Mitsuru Ozasa
満 小笹
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトマスクの表面を汚染から保護し、紫外
線の透過及び平行光透過に優れることにより、確実に紫
外線をフォトレジストに照射して硬化させることがで
き、複雑で、線が細く、線の間隔も狭い回路を有するプ
リント配線板を作製することができるフォトマスク保護
用粘着テープを提供する。 【解決手段】 透明な基材の片面に粘着剤層が設けられ
たフォトマスク保護用粘着テープであって、波長350
nmにおけるヘーズ値が3%以下であるフォトマスク保
護用粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線の透過及び
平行光透過に優れ、複雑で、線が細く、線の間隔も狭い
回路を有するプリント配線板を得ることができるフォト
マスク保護用粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、プリント配線板の作製は、液状フ
ォトレジスト等の粘着性を有するフォトレジストに露光
用原稿(フォトマスク)を密着させた上から光を照射し
てフォトレジストを硬化させる工程を有する。この工程
において、フォトマスクを直接フォトレジストに密着さ
せると、露光終了後にフォトマスクを剥がす際にフォト
レジストの一部がフォトマスク表面に転着され汚れを生
じたりして、再使用ができなくなることがある。そこ
で、従来よりフォトマスクのフォトレジストに対向する
面に、フォトマスク保護用粘着テープを貼り付けてフォ
トマスクの汚染やキズを防いでいた。
【0003】フォトマスク保護用粘着テープには、再剥
離性(剥がした場合に被着体に糊残りしていない性
能)、帯電防止性、離型層の耐久性、光透過性等のさま
ざまな性能が要求されるが、なかでも照射した光が確実
に平行に透過できる平行光透過性が最も重要である。特
に近年では、プリント配線板に形成する回路が極めて複
雑になり、線が細く、線の間隔も狭くなってきているこ
とから、光源として波長400nm以下の紫外線が用い
られる場合が多い。したがって、特に平行紫外線透過性
に優れるフォトマスク保護用粘着テープが求められてい
る。
【0004】しかしながら、従来のフォトマスク保護用
粘着テープは、可視光の透過及び平行光透過には優れる
ものの、波長400nm以下の紫外線の平行光透過性は
充分ではなかった。例えば、特開平4−355759号
公報には透明支持体の片面に粘着剤を設け透明導電性薄
膜及び離型層を積層したフォトマスク保護用粘着テープ
が開示されているが、このテープは紫外線透過性に優れ
るとされているものの、波長400nm以下の紫外線の
透過率は必ずしも高くないうえ、ヘーズ値が高いので特
に平行紫外線透過性が不充分であった。このようなフォ
トマスク保護用粘着テープを用いると、照射した紫外線
が充分平行にフォトレジストに到達できないことから、
微細な回路パターンを形成できなかったり、強力な紫外
線発生装置を要したりする等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、紫外線の透過及び平行光透過に優れ、複雑で、線
が細く、線の間隔も狭い回路を有するプリント配線板を
得ることができるフォトマスク保護用粘着テープを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明な基材の
片面に粘着剤層が設けられたフォトマスク保護用粘着テ
ープであって、波長350nmにおけるヘーズ値が3%
以下であるフォトマスク保護用粘着テープである。以下
に本発明を詳述する。
【0007】本発明のフォトマスク保護用粘着テープ
は、透明な基材の片面に粘着剤層が設けられたものであ
る。上記基材としては、紫外線を含む光透過性の高いも
のであれば特に限定されず、例えば、ポリエステル、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン等の樹脂から
なるもの等が挙げられる。
【0008】上記基材はロール状に巻き回された形態で
取り扱われることがある。したがって基材フィルムを巻
き戻す際に基材シート同士が合着して巻き戻すことが難
しくならないように、少なくとも基材フィルムの片面に
適度な滑り性が付与されていることが好ましい。例え
ば、基材中に微粒子を含有させ、表面に微細な突起を形
成させることにより、基材フィルムの表面に適度な滑り
性が付与される。上記微粒子としては、基材フィルムの
光透過性に影響を与えにくいように、平均粒子径が0.
01〜3.0μmであることが好ましい。また、上記微
粒子は上記基材の全体に存在するのではなく表層にのみ
存在することが好ましく、少なくとも片側の表層にのみ
含まれることが好ましい。また、基材中に上記微粒子が
含有されている場合、上記微粒子が存在する基材フィル
ムの表面に粘着剤層を形成することが好ましい。これに
より、微粒子により形成された微細な凹凸面が粘着剤で
埋まり基材フィルムのヘーズ値を低減させることができ
る。したがって、場合によっては粘着テープのヘーズ値
を基材フィルムのヘーズ値よりも低くすることも可能で
ある。
【0009】上記基材の厚さの好ましい下限は5μm、
上限は50μmである。5μm未満であるとテープの強
度が不足して取り扱いが困難になったり、貼り付け時に
シワになったりすることがあり、50μmを超えると、
充分な光透過性が得られなくなることがある。
【0010】上記粘着剤としては、紫外線を含む光透過
性の高いものであれば特に限定されず、例えば、アクリ
ル系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。特に光透過
性に優れることからアクリル系粘着剤が好適である。
【0011】上記粘着剤層の厚さの好ましい下限は3μ
m、上限は20μmである。3μm未満であると、フォ
トマスクへの接着強度が不足することがあったり、フォ
トマスクの凹凸に対して接着時に気泡を巻き込んだりす
ることがあり、20μmを超えると、充分な光透過性が
得られなくなることがある。
【0012】上記基材の粘着剤層が設けられた面とは反
対側の面には、光透過性に影響しない限りにおいて、帯
電防止層及び/又は離型層が設けられることが好まし
い。上記帯電防止層は、テープが帯電して空気中のゴミ
等を引き寄せることを防止する役割を有する。上記離型
層は、フォトレジストがフォトマスク保護用粘着テープ
に転着され汚れが生じるのを防止する役割を有する。
【0013】上記帯電防止層としては特に限定されず、
例えば、4級アンモニウム塩を含む塗膜やアクリル等の
樹脂に導電性微粒子を分散させたもの等が挙げられる。
上記導電性微粒子としては特に限定されないが、例え
ば、酸化スズ微粒子等の透明な導電性微粒子が光透過性
に影響を与えにくいことから好ましい。
【0014】上記離型層としては離型性を有するもので
あれば特に限定されず、例えば、シリコーン系樹脂から
なるもの等が挙げられる。
【0015】粘着剤層側の最外には、粘着剤層を保護
し、取り扱いを容易にするために、保護層が積層されて
いることが好ましい。上記保護層としては特に限定され
ず、例えば、シリコーン系離型層が形成されたポリエチ
レンテレフタレートフィルム等が挙げられる。この保護
層は、本発明のフォトマスク保護用粘着テープをフォト
マスクに貼付する前にテープから剥離される。
【0016】本発明のフォトマスク保護用粘着テープ
は、波長350nmにおけるヘーズ値が3%以下であ
る。ヘーズ値とは、材料の曇りの程度を示す値であっ
て、JISK 7105に準じて求めることができる。
波長350nmにおけるヘーズ値が小さいことは、この
波長における平行光線の透過性が高いことを意味する。
波長350nmにおけるヘーズ値が3%を超えると、微
細な回路が描かれたフォトマスクの保護に用いた場合
に、通常の照射量の紫外線を照射してもフォトレジスト
に充分な紫外線が到達せずにフォトレジストが硬化しな
い。更に高照射量の紫外線を照射すればフォトレジスト
の硬化は可能であるものの、光散乱、干渉、屈折等の影
響が増大するため未硬化であるべき部分まで硬化してし
まうことから、複雑で、線が細く、線の間隔も狭い回路
を有するプリント配線板を得ることができない。
【0017】本発明のフォトマスク保護用粘着テープ
は、特に紫外線の透過及び平行光透過に優れることか
ら、プリント配線板の作製においてフォトマスクの保護
に用いても、紫外線の平行光透過率が非常に高く保たれ
る。したがって、複雑で、線が細く、その間隔も狭い回
路を有するプリント配線板を得ることができる。また、
従来のフォトマスク保護用粘着テープに比べて本発明の
フォトマスク保護用粘着テープを厚くしたとしても、従
来のフォトマスク保護用粘着テープと同等かそれ以上に
紫外線を透過することができ、なおかつ平行光線の透過
率も高いことから、従来の粘着テープよりもこしが強く
扱いやすい厚みの厚いテープとしてもよい。また、厚み
の厚い粘着テープはフォトマスクに貼りつける際に接着
面に気泡が巻きこまれにくい。
【0018】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0019】(実施例1)ポリエチレンテレフタレート
からなる厚さ12μmの基材フィルム(三菱化学ポリエ
ステルフィルム社製:グレードM310)の片面に、ト
ルエンで30%濃度に希釈したイソシアネート架橋タイ
プのアクリル系粘着剤(綜研化学社製、SKダイン14
25)を乾燥後の厚さが10μmになるように塗布し、
120℃、30秒間加熱して乾燥させてフォトマスク保
護用粘着テープを得た。乾燥後、粘着剤層側にシリコー
ン系離型剤が塗布形成されたPETフィルムからなる保
護層をラミネートして粘着剤層を保護した。 (比較例1)ポリエチレンテレフタレートからなる厚さ
6μmの基材フィルム(三菱化学ポリエステルフィルム
社製:グレードK200−6E)の片面に、トルエンで
30%濃度に希釈したイソシアネート架橋タイプのアク
リル系粘着剤(綜研化学社製、SKダイン1425)を
乾燥後の厚さが3μmになるように塗布し、120℃、
30秒間加熱して乾燥させてフォトマスク保護用粘着テ
ープを得た。乾燥後、粘着剤層側にシリコーン系離型剤
が塗布形成されたPETフィルムからなる保護層をラミ
ネートして粘着剤層を保護した。
【0020】(評価)実施例1及び比較例1で得られた
フォトマスク保護用粘着テープについて、以下の方法に
より全光線透過率、平行光線透過率及び350nmにお
けるヘーズ値を測定した。更に、実施例1で得られたフ
ォトマスク保護用粘着テープで保護したフォトマスクを
用いてフォトレジストの硬化を行った。結果を表1に示
した。
【0021】(1)全光線透過率の測定 保護層をはずしたフォトマスク保護用粘着テープについ
て、JIS K 7105に準じて全光線透過率(%)
を測定した。
【0022】(2)平行光線透過率 保護層をはずしたフォトマスク保護用粘着テープについ
て、JIS K 7105に準じて平行光線透過率
(%)を測定した。
【0023】(3)ヘーズ値の測定 保護層をはずしたフォトマスク保護用粘着テープについ
て、JIS K 7105に準じ、分球式濁度計(日本
電色工業社製、NDH−20)を用いて波長350nm
におけるフォトマスク保護用粘着テープのヘーズ値
(%)を測定した。
【0024】(4)フォトレジストの硬化 幅50μmの線状の透過部と幅50μmの線状の非透過
部とが平行に並んだガラスフォトマスク(A)及び幅2
5μmの線状の透過部と幅25μmの線状の非透過部と
が平行に並んだガラスフォトマスク(B)のフォトレジ
ストとの対向面にフォトマスク保護用粘着テープを貼り
付けた。公知のフォトレジストにこれらのフォトマスク
を密着し、その上から紫外線を300mJ/cm2の照
射量で照射し、フォトレジストの硬化を行った。ガラス
フォトマスク(B)を用いた場合については、600m
J/cm2の照射量でのフォトレジストの硬化も行っ
た。フォトレジストの硬化状態を観察して、以下の基準
で評価した。 〇:フォトマスクパターン通りの硬化が行えた。 ×:フォトマスクパターン通りには硬化しなかった。
【0025】
【表1】
【0026】表1より、実施例1で得られたフォトマス
ク保護用粘着テープは、比較例1で得られたフォトマス
ク保護用粘着テープの2倍以上の厚さにも関わらず、全
光線透過率及び平行光線透過率は同等であり、350n
mにおけるヘーズ値は非常に低かった。実施例1で得ら
れたフォトマスク保護用粘着テープで保護したフォトマ
スクを用いてフォトレジストの硬化を行ったところ、2
5μm間隔の非常に微細な線であっても硬化を行うこと
ができた。一方、比較例1で得られたフォトマスク保護
用粘着テープで保護したフォトマスクを用いた場合に
は、50μm間隔の線の硬化は可能であったものの、2
5μm間隔の非常に微細な線では充分に硬化しなかっ
た。これは充分な量の紫外線が到達しなかったためと思
われる。しかし、紫外線の照射量を上げると、未硬化で
あるべき部分まで硬化してしまいシャープな線は得られ
なかった。これは紫外線の照射量が上がったことにより
光散乱、干渉、屈折等の影響が増したためではないかと
思われる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、紫外線の透過及び平行
光透過に優れ、複雑で、線が細く、線の間隔も狭い回路
を有するプリント配線板を得ることができるフォトマス
ク保護用粘着テープを提供できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基材の片面に粘着剤層が設けられ
    たフォトマスク保護用粘着テープであって、波長350
    nmにおけるヘーズ値が3%以下であることを特徴とす
    るフォトマスク保護用粘着テープ。
  2. 【請求項2】 基材の粘着剤層が設けられた面とは反対
    側の面に、帯電防止層及び/又は離型層が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載のフォトマスク保護用
    粘着テープ。
  3. 【請求項3】 粘着剤層側の最外に保護層が積層されて
    いることを特徴とする請求項1又は2記載のフォトマス
    ク保護用粘着テープ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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