JP2014111330A - 転写テープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材の片面に剥離可能に積層された、前記修正テープ、粘着転写テープ等を構成する粘着層に、蛍光増白剤を含有させた。
【選択図】なし
Description
前記修正テープは、例えば両面に離型処理が施された基材の片面に、隠蔽層、および粘着層をこの順に積層する等して構成される(例えば特許文献1、2等参照)。
すなわち転写具に装填した修正テープを、前記転写具に設けたブレード状のヘッドによって基材の背面側から押圧して、当該修正テープの粘着層を紙面に圧接させた状態で、前記転写具を前記紙面上で移動させる。
前記修正テープと同様に構成され、同様にして使用されるものに、例えばスティック糊に代わるものとして普及しつつある粘着転写テープがある。
すなわち転写具に装填した粘着転写テープを、前記転写具に設けたローラ状のヘッドによって基材の背面側から押圧して、当該粘着転写テープの粘着層を紙面に圧接させた状態で、前記転写具を前記紙面上で移動させる。
前記修正テープや粘着転写テープ等の転写テープは、例えば広幅でかつ長尺の基材を一定速度で送りながら、その片面に、前記各層のもとになる塗布液を、自動塗工機等を用いて、積層順に連続的に塗布、乾燥させたのち、基材を所定の転写テープの幅にスリットする等して製造される。
ところが無色透明であるため、例えば自動塗工機において塗布液切れが発生しても発見が遅れて、粘着層が形成されない状態のままで巻取ロールに巻き取られるといった不具合が発生する場合がある。
また粘着転写シートの粘着層が無色透明の場合、実際の使用時に、本当に紙面に転写できているかどうかや、どこに転写したかが判りにくいという問題もある。さらに紙面に転写された粘着層の厚みがばらついたり部分的に転写されなかったりする転写ムラを生じたり、あるいはドット状の粘着層が部分的に転写されない欠けが生じたりしてもそれを発見するのが難しいという問題もある。
また従来は、例えば粘着剤を含む塗布液を塗布する前の、単位面積当たりの質量W1(g/m2)と、塗布して乾燥させた後の、単位面積当たりの質量W2(g/m2)とを測定して、式(1):
T=W2−W1 (1)
により、乾燥後の粘着層の、単位面積当たりの塗布量T(g/m2)を求めるのが普通であったが、質量測定のためには基材の送りを一旦停止してサンプルを切り出す等の作業をしなければならず測定が煩雑で、粘着層の塗布量(厚み)の管理が難しいという問題もあった。
本発明によれば、前記のように粘着層に、紫外線を照射することで蛍光を発する蛍光増白剤を含有させているため、例えば製造工場においては、塗布後の任意の工程で、ブラックライトを用いて紫外線を照射することで、前記蛍光増白剤から発する蛍光の有無により、粘着層が形成されていない不具合を確実に発見することができる。
すなわち粘着層の塗布量が多く、前記粘着層に含まれる蛍光増白剤の量が多いほど、発生する光量が多くなる傾向がある。
そのため、例えば粘着層のもとになる塗布液の塗布、乾燥後、巻取ロールに巻き取るまでの間の位置に、紫外線の光源と、蛍光の光量を測定するセンサとを設置し、前記センサによって継続的に、あるいは定期的に、前記光量を測定して塗布量の増減を計測しながら、基材の送りを停止することなしに、例えば塗布量が下目になった場合には塗布液の粘度を高め、逆に上目になった場合には粘度を低めたりすることにより、出来上がった粘着層の塗布量を微調整して、前記塗布量を一定の範囲内に維持することが可能となる。
なお前記確認のためには、例えば屋外からの光や室内の照明等の光を遮断あるいは弱めた状態で、前記ブラックライト等を用いて紫外線を照射したり、あるいは通常の照明のもとでも、ブラックライトをできるだけ近づけた状態で紫外線を照射したりすればよい。
前記蛍光増白剤としては、従来公知の種々の蛍光増白剤が使用可能である。
かかる蛍光増白剤としては、例えばスチルベン系、ジスチルベン系、ピラゾリン系、オキサゾール系、クマリン系、アミノクマリン系、イミダゾール系、スチリル−オキサゾール系、ピレン−オキサゾール系、ジスチリル−ビフェニル系、チアゾール系、トリアゾール系、オキサジアゾール系、チアジアゾール系、ナフタルイミド系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系、ベンゾチアゾール系、アセナフテン系、およびジアミノスチルベン系からなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
前記蛍光増白剤としては、紫外線の照射によって蛍光を発する従来公知の種々の蛍光増白剤が使用可能である。かかる蛍光増白剤としては、例えばスチルベン系、ジスチルベン系、ピラゾリン系、オキサゾール系、クマリン系、アミノクマリン系、イミダゾール系、スチリル−オキサゾール系、ピレン−オキサゾール系、ジスチリル−ビフェニル系、チアゾール系、トリアゾール系、オキサジアゾール系、チアジアゾール系、ナフタルイミド系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系、ベンゾチアゾール系、アセナフテン系、およびジアミノスチルベン系からなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
粘着層は、前記蛍光増白剤を含有させたこと以外は従来同様に構成できる。すなわち粘着層は、従来公知の種々の粘着剤を主成分として構成することができる。
前記粘着剤としては、例えばアクリル系、ロジン系、ゴム系、ビニルエーテル系、ポリイソブチレン系等の粘着剤の1種または2種以上が挙げられる。
配合割合が前記範囲未満では、紫外線を照射しても発光量が不十分で、粘着層の有無等を確実に確認できないおそれがある。また前記範囲を超えてもそれ以上の効果が得られないだけでなく、相対的に粘着剤の量が少なくなって、粘着層の粘着性が低下するおそれがある。
粘着層の厚みは、当該粘着層の、前記式(1)で求められる単位面積当たりの塗布量Tで表して、修正テープの場合は0.5g/m2以上であるのが好ましく、8g/m2以下であるのが好ましい。また粘着転写テープの場合は5g/m2以上であるのが好ましく、30g/m2以下であるのが好ましい。
基材としては、例えばプラスチックフィルムや紙、金属箔等の種々の基材が使用可能である。
このうちプラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂等からなる厚み3μm以上、50μm以下程度のフィルムが挙げられる。
さらに金属箔としては、例えばアルミニウム、亜鉛、黄銅、銅等の箔が挙げられる。また金属箔とプラスチックフィルムのラミネートフィルムも使用可能である。
前記基材は、紙面上への転写時の離型性を高めるために、修正テープであれば隠蔽層と粘着層をこの順に積層する片面側が、また粘着転写テープであれば粘着層を積層する片面側が、それぞれ離型処理されている必要がある。
離型処理としては、前記基材の両面を、例えばシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の離型性を有する樹脂からなる、あるいは前記樹脂を含む離型層で被覆すればよい。
また基材の全体を、前記離型性の樹脂で形成して、少なくとも一方の面の離型層を省略してもよい。
転写テープが修正テープである場合に、基材と粘着層との間に介挿される隠蔽層は、従来同様に、例えば着色顔料、多孔質顔料、バインダ樹脂等を適宜配合して構成することができる。
(着色顔料)
このうち着色顔料は、隠蔽層に、修正対象の文字を隠蔽するための隠蔽性を付与するとともに、前記隠蔽層を、修正対象の下地と同色に着色するためのもので、通常の下地は白色の紙であるため、前記着色顔料としては白色顔料が好適に使用される。
また、修正対象としての紙の色味に合わせて、さらに白以外の各色の顔料を併用してもよい。
前記各色の顔料としては、例えばチタンイエロー、酸化鉄系顔料、群青、コバルトブルー、酸化クロムグリーン、黄鉛、クロムバーミリオン、カドミウムイエロー、カドミウムレッド等の無機顔料、アゾレーキ系、ハンザ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、ピラゾロン系、縮合アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ペリレン系、ジオキサジン系、アントラキノン系、イソインドリノン系等の有機顔料の1種または2種以上が挙げられる。
着色顔料の配合割合は、隠蔽層を形成する固形分の総量中の40質量%以上、特に50質量%以上であるのが好ましく、85質量%以下、特に75質量%以下であるのが好ましい。
多孔質顔料は、隠蔽層上に筆記をした際にインクを吸着して、その定着性を向上するためのもので、前記多孔質顔料としては、例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、シリカ、セライト、クレー、タルク、カオリン、珪藻土等の1種または2種以上が挙げられる。
多孔質顔料は配合しなくてもよい。また、配合する場合、その配合割合は、前記インクの吸着性や膜切れ性等を考慮して任意に設定できる。
(バインダ樹脂)
バインダ樹脂は、伸び率が小さく膜切れ性のよいガラス状樹脂と、伸び率が大きく柔軟なゴム状樹脂に大別される。隠蔽層の膜切れ性と柔軟性とのバランスを取ることを考慮すると、この2種のバインダ樹脂を併用するのが好ましい。
またゴム状樹脂としては、例えばスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(S−B−S)、スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体(S−EB−S)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(S−I−S)、スチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロック共重合体(S−EP−S)、ウレタンゴム、フッ素ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン*−エチルアクリレート共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、環化ゴム等の1種または2種以上が挙げられる。
隠蔽層は、前記各成分を任意の溶剤に溶解または分散させた塗布液を、離型処理を施した基材の片面に塗布し、乾燥させることによって形成される。
(基材)
基材としては、片面が軽離型処理、反対面が重離型処理された厚み40μmのPETフィルムを用いた。
(隠蔽層)
着色顔料としての酸化チタン72質量部、バインダ樹脂のうちガラス状樹脂としての脂環式飽和炭化水素樹脂14質量部、およびゴム状樹脂としてのS−EB−Sブロック共重合体14質量部を適量のトルエンに加え、混合して隠蔽層用の塗布液を調製した。
(粘着層)
アクリル系粘着剤100質量部に、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤1質量部、および適量の水を加え、混合して粘着層用の塗布液を調製した。
(評価1)
前記実施例1の修正テープと、比較のため粘着層を形成しなかったもの(比較例1とする)とを、室内で蛍光灯の下で観察したところ、いずれも外観上はほとんど同じで区別がつかなかった。しかしブラックライトを近づけて紫外線を照射してみたところ、比較例1のものは変化がなかったのに対し、実施例1の修正テープは粘着層が蛍光を発しているのが確認された。
前記実施例1において作製した修正テープの粘着層に一定光量の紫外線を照射した際に発生する蛍光の光量を、(株)キーエンス製のデジタルカラー判別センサ CZ−V21A(アンプ部:CZ−H52)を用いて、スーパーIモードで計測して光量表示を記録した。
〈実施例2(粘着転写テープ)〉
実施例1で使用したのと同じ基材の、軽離型処理をした片面に、隠蔽層を形成せずに直接に、これも実施例1で調製したのと同じ粘着層用の塗布液を、バーコーターを用いて、塗布量が20g/m2となるように塗布したのち乾燥させて粘着層を形成して、粘着転写テープを製造した。
前記実施例2の粘着転写テープと、比較のため粘着層を形成しなかったもの(比較例2とする)とを、それぞれブラックライトを近づけて紫外線を照射してみたところ、比較例2のものは変化がなかったのに対し、実施例2の粘着転写テープは粘着層が蛍光を発しているのが確認された。
Claims (4)
- 基材、および前記基材の片面に剥離可能に積層された、少なくとも粘着層を備えるとともに、前記粘着層に蛍光増白剤を含有させたことを特徴とする転写テープ。
- 前記蛍光増白剤は、スチルベン系、ジスチルベン系、ピラゾリン系、オキサゾール系、クマリン系、アミノクマリン系、イミダゾール系、スチリル−オキサゾール系、ピレン−オキサゾール系、ジスチリル−ビフェニル系、チアゾール系、トリアゾール系、オキサジアゾール系、チアジアゾール系、ナフタルイミド系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系、ベンゾチアゾール系、アセナフテン系、およびジアミノスチルベン系からなる群より選ばれた少なくとも1種の蛍光増白剤である請求項1に記載の転写テープ。
- 修正テープである請求項1または2に記載の転写テープ。
- 粘着転写テープである請求項1または2に記載の転写テープ。
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