JPH09176515A - 真珠光沢顔料及びそれを配合してなる合成樹脂組成物 - Google Patents

真珠光沢顔料及びそれを配合してなる合成樹脂組成物

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JPH09176515A JP33673795A JP33673795A JPH09176515A JP H09176515 A JPH09176515 A JP H09176515A JP 33673795 A JP33673795 A JP 33673795A JP 33673795 A JP33673795 A JP 33673795A JP H09176515 A JPH09176515 A JP H09176515A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な美粧外観を呈する成形品を得ることが
できる、光輝性に優れた真珠光沢顔料を提供する。 【解決手段】 粉状体はガラス又は珪砂を粉砕して得ら
れ、平滑な破断面を有する粉状体に、金属酸化物被覆を
形成した平均粒度が30〜500μmの真珠光沢顔料。
表面の凹凸0.05μm以下のフレーク状粉体に厚さ2
0〜250nmの金属酸化物被覆を形成した平均形状比
1/9〜1、平均粒度25〜500μmの真珠光沢顔
料。合成樹脂100重量部に対してこの顔料を0.1〜
20重量部配合してなる合成樹脂組成物。 【効果】 ガラス又は珪砂を粉砕した粉状体の破砕面は
滑らかであるため、この面を金属酸化物被覆すると、広
角視野で真珠光沢を呈するものとなる。表面の凹凸段差
の小さい平滑なフレーク状粉体に金属酸化物被覆するこ
とにより、光輝性、干渉色の深みの高いものとなる。合
成樹脂との混練、成形時の剪断力で破損し難いため、成
形不良を生じることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真珠光沢顔料及びそ
れを配合してなる合成樹脂組成物に係り、特に、成形品
表面にウエルドラインマークや流れ模様などの成形不良
を引き起こすことがなく、しかも、優れた真珠様光輝性
を付与することができる、合成樹脂用真珠光沢顔料、及
び、この真珠光沢顔料を配合してなる、高い光輝性と深
みのある干渉色を有し、高級感に優れ、外観が良好な成
形品を提供し得る合成樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】雲母基質(平均厚さ約1μm,平均粒度
60μm)の上に、二酸化チタンや二酸化ジルコニウム
のような、雲母基質に比べ比較的屈折率の高い酸化物の
層を形成した粒子は、その酸化物被覆層の厚さを変える
ことにより銀色又は干渉として知られる光学現象に起因
する連続的に起る種々の色のスペクトルを示す真珠光沢
顔料となることが知られている(特公昭53−4737
5号公報)。
【0003】また、真珠光沢顔料の基質として、雲母の
代りに、フレーク状ガラスを用いたものもある(特開昭
62−187770号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の真珠光沢顔料では、次のような問題がある。
【0005】即ち、フレーク状ガラスや雲母、特に雲母
を基質とする金属酸化物被覆フレーク状粉体よりなる従
来の真珠光沢顔料では、高粘稠の合成樹脂等と混練して
成形すると、金属酸化物被覆フレーク状粉体が強力な剪
断力を受け、表面に亀裂を生じたり、細かく破壊された
りする。その結果、真珠光沢が低減されるか或いは全く
消失され、本来あるべき成形品表面の美粧外観を損うこ
ととなる。
【0006】また、真珠光沢顔料である金属酸化物被覆
フレーク状粒子の小片、特に、混練ないし成形時に真珠
光沢顔料が破壊されて生じた細かな粒子、最初から混入
している微粒子などは、射出成形の成形金型内における
溶融樹脂の流れの先端付近において集中し、それが、流
れの合流点において不均一層を生成させる。この不均一
層が成形品表面のウエルドラインマークとして残り、製
品の外観を著しく損なうこととなる。このウエルドライ
ンマークは、上記溶融樹脂の流れの先端付近における金
属酸化物被覆フレーク状粒子の配向の乱れ(例えば、成
形物表面に対し垂直に突き立つ)によっても生じる。こ
のようなウエルドラインマークは、用いる金属酸化物被
覆フレーク状粒子平均形状比(平均厚さ/平均粒度)が
小さいほど発生し易い。
【0007】また、金属酸化物被覆フレーク状ガラスの
場合、その表面が極めて平滑なため、視角内であれば鋭
い反射光を認めるが、この反射光は一方向に強い輝きを
示すので、一旦、視覚外となると全く反射光は視認され
なくなる。このため、金属酸化物被覆フレーク状ガラス
を合成樹脂中に加え、成形品中に分散させた場合、フレ
ーク状ガラスのうち反射光が目に入らない粒子は視認さ
れないものとなることから、広視野角度で真珠光沢を示
すものとならないという欠点がある。
【0008】一方、金属酸化物被覆雲母の場合には、雲
母はへき開性を有しているため、表面に段差ができ易
く、そのため表面の平滑性に乏しい。この表面の段差は
金属酸化物層内の多重反射干渉を阻害する原因になる上
に、反射光の散乱の原因にもなる。この結果、雲母を基
質に用いた真珠光沢顔料では、光輝性及び色の深み感が
弱いという欠点がある。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
であって、合成樹脂に混練して成形する際に、破壊され
難く、成形品表面にウエルドラインマークや流れ模様な
どを生成させることがなく、しかも優れた真珠様光沢を
広視野角度で示すことができる真珠光沢顔料、及び、こ
の真珠光沢顔料を用いることにより、高級感に優れた良
好な美粧外観を広視野角度で呈する成形品を得ることが
できる合成樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0010】本発明はまた、合成樹脂に混練して成形す
る際に、破壊され難く、成形品表面にウエルドラインマ
ークや流れ模様などを生成させることがなく、しかも、
光輝性、色の深み感が良好で優れた真珠様光沢を示す真
珠光沢顔料、及び、この真珠光沢顔料を用いることによ
り、高級感に優れ、著しく良好な美粧外観を呈する成形
品を得ることができる合成樹脂組成物を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の真珠光沢顔料
は、粉状体の表面を金属酸化物で被覆してなる、平均粒
度が30〜500μmの金属酸化物被覆粉状体よりなる
真珠光沢顔料であって、該粉状体が、ガラス又は珪砂を
粉砕して得られる、平滑な破断面を有する粉状体である
ことを特徴とする。
【0012】請求項3の真珠光沢顔料は、フレーク状粉
体の表面を金属酸化物で被覆してなる、平均形状比が1
/9〜1で、平均粒度が25〜500μmの金属酸化物
被覆フレーク状粉体よりなる真珠光沢顔料であって、該
金属酸化物被覆層の厚さが20〜250nmであり、か
つ、該フレーク状粉体の表面の凹凸の段差が0.05μ
m以下であることを特徴とする。
【0013】本発明の合成樹脂組成物は、合成樹脂10
0重量部に対して、上記請求項1又は請求項3に記載の
真珠光沢顔料を0.1〜20重量部配合してなることを
特徴とする。
【0014】請求項1の真珠光沢顔料では、次のような
作用効果が得られる。
【0015】ガラス又は珪砂は粉砕すると任意の形状に
破砕されるが、その破砕面は後掲の図1からも明らかな
ように滑らかである。そのため、その面に、その面の材
質に比べ屈折率の高い透明又は半透明な材質、例えば二
酸化チタンや二酸化ジルコニウムといった金属酸化物で
被覆すると鏡面を形成し、可視光線を効率良く反射す
る。その結果、一粒、一粒がキラキラと美しく輝く粒子
として見ることができる。
【0016】特に、請求項1の真珠光沢顔料は、従来の
金属酸化物被覆フレーク状ガラスに対して次のような利
点を有する。
【0017】即ち、金属酸化物被覆フレーク状ガラスの
ように表面が極めて平滑な粒子は光の散乱が抑制される
ため、一方向に強い輝きを持つ。従って、視角内であれ
ば鋭い反射光を検出することができるが、一旦視角外に
置かれると反射光が目に届かなくなるため、粒子は視認
されなくなる。
【0018】これに対して、請求項1の真珠光沢顔料で
あれば、任意の方向に平滑面を有した基質から構成され
ているので、一方向のみの輝きではなく、他方向への散
乱で広角視野において良好な光輝性が得られる。
【0019】これに対して、請求項1の真珠光沢顔料で
あれば、このような一方向の輝きではなく、他方向への
散乱で広角視野において良好な光輝性が得られる。
【0020】また、請求項3の真珠光沢顔料では、基質
のフレーク状粉体の表面の凹凸段差が0.05μm以下
と著しく小さく、表面平滑なものであるため、厚さ20
〜250nmの金属酸化物被覆層の厚さに応じて、著し
く高い光輝性と良好な深みのある干渉色を呈する。
【0021】しかも、請求項1の真珠光沢顔料は、平均
粒径30〜500μmという、従来のフレーク状ガラス
と異なる粒形状でしかも粒径が大きいものである。ま
た、請求項3の真珠光沢顔料は、平均粒度が25〜50
0μmで、平均形状比が1/9〜1と比較的平均形状比
が大きい。従って、本発明の真珠光沢顔料の加工工程や
高粘稠の合成樹脂との混練及び成形時に、外力や強力な
剪断力を受けても亀裂を生じたり、細かく破砕されたり
することは殆どない。
【0022】このため、真珠光沢顔料の破壊により微小
粒子を生じることなく、溶融樹脂の合流位置での流れの
影響を受け難いため、ウエルドラインマーク或いは流れ
模様などの発生を抑制することができる。しかも、微小
粒子、損傷粒子が排除されたものであるため、成形品中
に良好に配合され、真珠光沢顔料本来の高い光輝性を発
現し、少量配合であっても良好な美粧外観を成形品に付
与して高級感のある製品を提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0024】本発明の請求項1の真珠光沢顔料を構成す
る金属酸化物被覆粉状体は、ガラス又は珪砂を振動ミ
ル、ボールミル等により粉砕し、必要に応じて篩分けし
て得られる、平滑な破断面を有する粉状体に金属酸化物
被覆を施してなる、非フレーク状の平均粒度が30〜5
00μmのものである。
【0025】この金属被覆粉状体の平均粒度が30μm
未満では大きさが小さ過ぎて本発明の目的を達成し得
ず、500μmを超えると粒子が余りにも目立ち過ぎる
ため、高級なイメージを損なう。
【0026】一方、本発明の請求項3の真珠光沢顔料を
構成する金属酸化物被覆フレーク状粉体は、平均形状比
1/9〜1、平均粒度25〜500μmであって、金属
酸化物被膜層の厚さが20〜250nmで、基質のフレ
ーク状粉体の表面の凹凸段差が0.05μm以下である
ものである。
【0027】この金属酸化物被覆フレーク状粉体の平均
形状比が1/9未満では平均形状比が小さ過ぎて本発明
の目的を達成し得ない。また、平均粒度が25μmでは
大きさが小さ過ぎて本発明の目的を達成し得ず、500
μmを超えると粒子が余りにも目立ち過ぎるため、高級
なイメージを損なう。
【0028】更に、基質のフレーク状粉体の表面の凹凸
段差が0.05μmを超えると、表面平滑性が悪く、良
好な光輝性や干渉色が得られなくなる。
【0029】このようなフレーク状粉体としては、フレ
ーク状ガラスが好ましく、例えば特開平5−31984
7号公報記載の方法、即ち、有機金属化合物を含む溶液
を基材上に塗付し、乾燥して剥離し、これを焼結する方
法により製造されたものを用いることができる。
【0030】請求項3の真珠光沢顔料の金属酸化物被覆
層の厚さは、被覆コストや被覆層の耐久性等の面から、
20〜250nmとする。また、請求項1の真珠光沢顔
料においても、金属酸化物被覆層の厚さは、同様の理由
から、20〜250mm程度とするのが好ましい。得ら
れる真珠光沢顔料の外観は、この金属酸化物被覆層厚さ
によって異なり、例えば、被覆層厚さが20〜100n
mであれば銀色外観を呈し、被覆層厚さが100〜25
0nmであると干渉色を呈する。
【0031】なお、本発明の真珠光沢顔料の被覆金属酸
化物の種類としては、真珠光沢を得易いことから、基質
のガラス(請求項1ではガラス又は珪砂)よりも屈折率
の高い透明又は半透明なものが好ましく、具体的には二
酸化チタンや二酸化ジルコニウムが挙げられる。
【0032】また、粉状体又はフレーク状粉体のガラス
材料としては、形状保持の面から、熱変形温度400℃
以上のものであれば良く、ソーダ石灰ガラス、C−ガラ
ス、E−ガラス、鉛ガラスなどを用いることができる。
【0033】本発明の真珠光沢顔料を配合する合成樹脂
としては、特に制限されないが、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポ
リスチレン樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、AES樹
脂、AAS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂などの熱可塑性
樹脂が挙げられる。また、これらのポリマーの共重合
体、混合物、変性物などでも良い。本発明の真珠光沢顔
料は、これらのうち、アクリル樹脂、ポリカーボネート
樹脂等の透明性の高い樹脂に好適である。
【0034】また、本発明の真珠光沢顔料は、注型用な
どの熱硬化性樹脂、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、
ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェ
ノール樹脂などに使用することもできる。
【0035】本発明の合成樹脂組成物は、上記合成樹脂
100重量部に対して、前述の本発明の真珠光沢顔料を
0.1〜20重量部配合したものである。この合成樹脂
組成物の配合量が0.1重量部未満では、合成樹脂組成
物粒子がまばらになりすぎて外観不良となる。逆に、2
0重量部を超えて配合しても配合量を増加したことによ
る美麗な外観の向上効果は得られず、その上、真珠光沢
顔料自体の色調の影響を受けるようになり、かえって意
匠性に悪影響を与える。従って、真珠光沢顔料の配合量
は、合成樹脂100重量部に対し0.1〜20重量部、
好ましくは0.3〜10重量部とする。
【0036】なお、本発明の合成樹脂組成物には、上記
合成樹脂と真珠光沢顔料の他に、本発明の効果を損わな
い範囲で、着色剤、安定剤、帯電防止剤、発泡剤、難燃
剤、離型剤、更には、アルミニウム粉末等のメタリック
顔料等を添加することができる。
【0037】このような本発明の合成樹脂組成物を用い
て成形品を製造する場合、その成形方法は通常の方法で
良く、射出成形や射出圧縮成形、押し出し成形等で製造
することができる。
【0038】成形品の製造に当っては、合成樹脂と真珠
光沢顔料とを混合した組成物を直接成形加工することも
できるが、一旦、樹脂を溶融させ真珠光沢顔料を均一に
分散させてから、例えばペレットに成形し、これを使用
して成形加工しても良い。特に、後者の方法であれば、
成形品中に真珠光沢顔料を均一に分散することができ好
ましい。
【0039】本発明の合成樹脂組成物は、特に、電話
機、操作盤、カメラ、VTR、自動車部品(ホイールカ
バー,フロントグリル,スポイラー等)、二輪部品等の
成形材料として極めて好適に使用される。
【0040】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
【0041】実施例1 ソーダライムシリケート組成のガラス板を振動ミルによ
り粉砕して、篩分けし、下記表1に示す粒度分布のガラ
ス粉状体を得た。このガラス粉状体の平均粒度は約90
μmである。このガラス粉状体について、走査電子顕微
鏡(JSM−T330A型、日本電子(製))を用い
て、加速電圧:20kV、倍率:1000倍で写真撮影
したものを図1に示す。図1より、このガラス粉状体
は、平均形状比が大きい粒形状であるため、成形不良を
引き起こすことがなく、しかも、平滑な破断面を有し、
この面により良好な光輝性が得られることが明らかであ
る。
【0042】
【表1】
【0043】n−ブタノール600mlにこの平均粒度
約90μmのガラス粉状体30gを加え、撹拌下、チタ
ン(IV)テトラブトキシドテトラマー3.6g及び水15
gを順次加え、20℃において20時間撹拌した。
【0044】反応終了後、反応液を濾過し、アルコール
で洗浄後、110℃にて乾燥した後、450℃で5時間
熱処理した。
【0045】得られた二酸化チタン被覆ガラス粉状体,
二酸化チタン被覆層厚さは約50nmで、光輝性の強い
銀色外観を示した。
【0046】この二酸化チタン被覆ガラス粉状体5.0
重量部と下記構造のビスフェノールAタイプのポリカー
ボネート樹脂(「タフロンA−2500」出光石油化学
(株)製)95.0重量部を混合した後、押出し成形機
(VS−30型、田辺プラスチックス機械(株)製)に
よりシリンダー温度290℃で押出し、ペレット化し
た。
【0047】このペレットを120℃において5時間乾
燥させた後、射出成形機(「プロマット80/40」住
友重機械工業(株)製)により下記条件により平板(8
5mm×75mm×3mm)を成形した。
【0048】
【化1】
【0049】成形条件 シリンダー温度 :ゾーンNo.1=290℃ 〃 2=305℃ 〃 3=310℃ 〃 5=300℃ 〃 15=300℃ 金型温度 :80℃ 充填最高圧力 :30kg/cm2 スクリュー回転数:160rpm 得られた成形物にはウエルドラインマークの発生は認め
られず、美麗な外観を有していた。
【0050】実施例2,3 二酸化チタン被覆ガラス粉状体の配合割合を表2に示す
割合としたこと以外は実施例1と同様にして成形品を
得、その外観の観察結果を実施例1の結果と共に表2に
示した。
【0051】実施例4,5 二酸化チタン被覆ガラス粉状体として表2に示す平均粒
度のものを用い、その配合割合を表2に示す通りとした
こと以外は実施例1と同様にして成形品を得、その外観
の観察結果を表2に示した。
【0052】実施例6 珪砂を粉砕、篩分けして、表2に示す平均粒度の粉状体
を得た。この珪砂粉状体を用い、実施例1と同様にして
二酸化チタンを約50nm厚さに被覆させて得られた二
酸化チタン被覆珪砂粉状体を用いたこと以外は実施例1
と同様にして成形品を得、その外観の観察結果を表2に
示した。
【0053】比較例1 n−ブタノール1300mlに、平均厚さ4μm,平均
粒度90μm(平均形状比1/22.5)のフレーク状
ガラス50gを加え、撹拌下、チタン(IV)テトラブトキ
シドテトラマー15g及び水45gを順次加え、20℃
において20時間撹拌した。反応終了後、反応液を濾過
し、アルコールで洗浄後、110℃にて乾燥した後、4
50℃で5時間熱処理した。
【0054】得られた二酸化チタン被覆フレーク状ガラ
スの二酸化チタン被覆層の厚さは約40μmで、光輝性
の強い銀色外観を示した。
【0055】この二酸化チタン被覆フレーク状ガラスを
ポリカーボネート樹脂に対して表2に示す配合割合で用
いたこと以外は実施例1と同様にして成形品を得、その
外観の観察結果を表2に示した。
【0056】比較例2 二酸化チタン被覆雲母(平均厚さ約1μm,平均粒度6
0μm)をポリカーボネート樹脂に対して表2に示す配
合割合で用いたこと以外は実施例1と同様にして成形品
を得、その外観の観察結果を表2に示した。
【0057】比較例3 n−ブタノール600mlに平均厚さ4μm,平均粒度
90μm(平均形状比1/22.5)のフレーク状ガラ
ス30gを加え、撹拌下、チタン(IV)テトラブトキシド
テトラマー14.4g及び水50gを順次加え、20℃
において20時間撹拌した。反応終了後、反応液を濾過
し、アルコールで洗浄後、110℃にて乾燥した後、4
50℃で5時間熱処理した。
【0058】得られた二酸化チタン被覆フレーク状ガラ
スの二酸化チタン被覆層の厚さは約50nmで、光輝性
の強い銀色外観を示した。この二酸化チタン被覆フレー
ク状ガラスをポリカーボネート樹脂に対して表2に示す
配合割合で用いたこと以外は実施例1と同様にして成形
品を得、その外観の観察結果を表2に示した。
【0059】
【表2】
【0060】実施例7 n−ブタノール600mlに平均厚さ20μm,平均粒
度90μmで、表面の凹凸の段差が10nm以下のフレ
ーク状ガラス(材質:C−ガラス)30gを加え、撹拌
下、チタン(IV)テトラブトキシドテトラマー3.6g及
び水15gを順次加え、20℃において20時間撹拌し
た。反応終了後、反応液を濾過し、アルコールで洗浄
後、110℃にて乾燥した後、450℃で5時間熱処理
した。
【0061】得られた二酸化チタン被覆フレーク状ガラ
スの二酸化チタン被覆層の厚さは約60μmで、光輝性
の強い銀色外観を示した。
【0062】この二酸化チタン被覆フレーク状ガラスを
ポリカーボネート樹脂に対して表3に示す配合割合で用
いたこと以外は実施例1と同様にして成形品を得、その
外観の観察結果を表3に示した。
【0063】実施例8,9 二酸化チタン被覆フレーク状ガラスの配合割合を表3に
示す割合としたこと以外は実施例7と同様にして成形品
を得、その外観の観察結果を実施例7の結果と共に表3
に示した。
【0064】実施例10,11,12 フレーク状ガラスとして表3に示す平均厚さ及び平均粒
度のものを用い、二酸化チタン被覆フレーク状ガラスの
配合割合を表3に示す割合としたこと以外は実施例1と
同様にして成形品を得、その外観の観察結果を表3に示
した。
【0065】
【表3】
【0066】表2,3より、本発明によれば、成形不良
がなく、光輝性に優れ、商品価値の高い美麗な成形品を
得ることができることが明らかである。
【0067】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の真珠光沢顔
料及びそれを配合した合成樹脂組成物によれば、ウエル
ドラインマーク等の成形不良を生じることなく、良好な
光輝性及び美麗な外観を有する、高級感のある製品が提
供される。
【0068】特に、請求項1の真珠光沢顔料及びそれを
配合してなる請求項2の合成樹脂組成物によれば、基質
となる粉体がガラスフレーク同様に表面が極めて平滑で
あり、可視光反射性の高い性質を有し、その面に金属酸
化物被覆させることにより深みのある干渉色を効率良く
形成させることから、キラキラと美しく輝く粒子として
見ることができ、任意の広視野角度から均一かつ良好な
光輝性を得ることができる。
【0069】また、請求項3の真珠光沢顔料及びそれを
配合してなる請求項4の合成樹脂組成物によれば、基質
表面が平滑であるため、高い光輝性と深みのある干渉色
が得られ、より一層美麗な外観をもった高級感のある製
品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いたガラス粉状体の粒子構造を示
す電子顕微鏡写真である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 1/28 PAP C09C 1/28 PAP

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉状体の表面を金属酸化物で被覆してな
    る、平均粒度が30〜500μmの金属酸化物被覆粉状
    体よりなる真珠光沢顔料であって、 該粉状体が、ガラス又は珪砂を粉砕して得られる、平滑
    な破断面を有する粉状体であることを特徴とする真珠光
    沢顔料。
  2. 【請求項2】 合成樹脂100重量部に対して、請求項
    1に記載の真珠光沢顔料を0.1〜20重量部配合して
    なる合成樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 フレーク状粉体の表面を金属酸化物で被
    覆してなる、平均形状比が1/9〜1で、平均粒度が2
    5〜500μmの金属酸化物被覆フレーク状粉体よりな
    る真珠光沢顔料であって、 該金属酸化物被覆層の厚さが20〜250nmであり、
    かつ、該フレーク状粉体の表面の凹凸の段差が0.05
    μm以下であることを特徴とする真珠光沢顔料。
  4. 【請求項4】 合成樹脂100重量部に対して、請求項
    3に記載の真珠光沢顔料を0.1〜20重量部配合して
    なる合成樹脂組成物。
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