JPH09174884A - 画像形成装置および方法 - Google Patents

画像形成装置および方法

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JPH09174884A
JPH09174884A JP7341091A JP34109195A JPH09174884A JP H09174884 A JPH09174884 A JP H09174884A JP 7341091 A JP7341091 A JP 7341091A JP 34109195 A JP34109195 A JP 34109195A JP H09174884 A JPH09174884 A JP H09174884A
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JP
Japan
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ink
image forming
landing position
head
control
Prior art date
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Application number
JP7341091A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tajika
博司 田鹿
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
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Publication of JPH09174884A publication Critical patent/JPH09174884A/ja
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の同一な吐出口を有するインクジェット
ヘッドを用い、複数回の走査で複数のインク滴を各画素
位置に重ねるようにして画像形成を行う場合において、
1画素に打ち込むインク滴数を増大させずに階調表現の
幅を拡大する。 【解決手段】 複数回の走査の過程で画素位置に複数回
吐出されうるインク滴の数の変更設定と、画素位置に対
して吐出されるインク滴の着弾位置の制御との組み合わ
せで階調表現を行うようにする。すなわち、同一位置に
のみ複数のインク滴を打ち込んで階調を表現する場合に
比して、より多様な形状の画素ドットを得ることができ
るので、同一のインク滴数に対してより高階調の表現を
行うことができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の吐出口を有
するインクジェットプリントヘッドによりモノクローム
あるいはカラー画像を形成する画像形成装置および方法
に関し、特に紙,プラスチックフィルム,布等の被プリ
ント材上に小液滴のインクを複数回吐出して画像を形成
し、以て少ないインク滴で、濃度ムラが無く、かつハイ
ライト部の粒状感を低減しつつ高階調表現を可能とした
画像形成装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高画質化の一端として高解像・高
階調化が望まれている。ここで、階調性を高める技術と
しては複数のインク滴(小ドロップレット)を被プリン
ト材上の略同一箇所に短時間に着弾させて1つの画素を
形成すると共に、打ち込むインク滴の数を変えることに
よって階調を表現するいわゆるマルチドロップレット印
字方式が開発されている。このマルチドロップレット方
式は、特に1つのインク滴の大きさを大きく変調するこ
との困難な形態のインクジェットプリント方式におい
て、高密度でかつ高階調の画像が得られることから有効
な方法である。
【0003】しかしながら、従来のマルチドロップレッ
ト方式では、1回の走査中に同一吐出口からインク滴を
複数回吐出して1つの画素を形成するものであったた
め、吐出口毎に吐出インク滴の体積のばらつきや吐出方
向ばらつきがあると、画像上にスジ(白筋や黒筋)、あ
るいは濃度ムラが生じるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題を避ける
ために、従来のマルチドロップレット方式に用いるヘッ
ドは、吐出口毎の吐出体積ばらつき等を極力低減するべ
く、ヘッドの製造を特に精密に行うことによって対処し
ていたため、製造コストが高くなったり、歩留まりが低
減するという問題が生じていた。
【0005】また、スジや濃度ムラを画像処理を用いて
解消する方法も提案されているが、システムのコストア
ップや経時変化に対応しにくいといった問題があった。
【0006】上記問題を解決するために、特にシリアル
プリンタ形態の装置にあって、1つの画素を異なった複
数の吐出口から吐出される複数のインク滴で形成するマ
ルチパス印字方式(所謂マルチスキャン方式やシーケン
シャルマルチスキャン方式等)も提案されている。しか
し特に吐出口内方の液路中のインクに熱エネルギーを付
与しこれによって発生する気泡の膨張にともなってイン
クを吐出する形態のインクジェットプリント方式(キヤ
ノン株式会社の提唱になるバブルジェット方式等)は、
熱エネルギーを利用するものであるために環境温度やプ
リント動作による自己昇温に伴うインク粘度の変化によ
って吐出体積が変動しうるため、画像信号に対応した1
画素毎の安定した階調プリントをプリント媒体の全面に
わたって維持することができなくなる恐れがあった。す
なわち、1ドロップレットの吐出量変動によってマルチ
スキャン印字時の階調プリント時にミクロ濃度変動発生
が発生し、プリントヘッドの主走査方向上で左右に濃度
差が生じたり、1主走査毎の濃度変動によってスキャン
幅単位の濃度ムラが発生しうるからである。
【0007】さらに、複数の階調表現を行えるようにす
ることが望まれる場合があるが、従来は種々の吐出体積
に対応して寸法等を異ならせた複合ノズル構造を有する
ヘッドを用意し、用途に応じて吐出口を選択するように
するか、あるいはそれぞれ吐出量の異なる複数のヘッド
を用意しなければならなかった。
【0008】さらに、従来の方式では、階調数は1画素
あたりに打ち込む最大のインク滴数で制限されるため
に、階調数を増やすには、インク滴の体積を低減して小
ドロップレット化し、インク打ち込み数(マルチスキャ
ン回数)を増やすことによって対応せざるを得ず、イン
ク滴を微細化しようとするほど吐出口径等の寸法を微細
化しなければならないために、吐出の信頼性やプリント
速度の低下が生じる恐れがある。また、単純にインク滴
数を変化させるのみでは単位面積当たりのインク打ち込
み量が増えるので、特にカラープリントにおいてはプリ
ント媒体のインクによる膨潤でコックリングが発生した
り、線太り,ブリーディング(にじみ)などによって画
質の低下を招く恐れもある。
【0009】そこで本発明は、 ・マルチスキャン印字方式における階調表現において、
少ないインク滴で階調数を拡大すること。
【0010】・上記複合ノズル構造のヘッドを用いるこ
となく、かつ打ち込みインク滴数を変えることなく階調
数を変化させること。
【0011】・プリントのモードやプリント媒体に応じ
てインク打ち込み数を増やすことなく階調数を変化させ
ること。
【0012】等を課題として捉えてなされたもので、そ
れら課題の少なくとも1つを解決すべくなされたもので
ある。すなわち、本発明は、インク滴数を変えずに簡単
に階調数を拡大させることができるようになし、階調性
に優れた鮮明な画像が得られるようにすることを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
複数の吐出口を有し該複数の吐出口からインクを吐出す
るためのインクジェットヘッドを用い、プリント媒体に
インクを吐出して形成されるドットを組合せて画像形成
を行う画像形成装置において、前記ヘッドと前記プリン
ト媒体とを相対的に走査する走査手段であって、画素位
置に対して複数回の走査を行うことが可能に構成された
当該走査手段と、当該複数回の走査の過程で前記画素位
置に複数回吐出されうるインクの数を変更設定可能なイ
ンク数設定手段と、前記画素位置に対して吐出されるイ
ンクの着弾位置を制御する着弾位置制御手段と、前記イ
ンク数の設定と前記着弾位置の制御との組み合わせで階
調表現を行わせる手段とを具える。
【0014】また、本発明は、複数の吐出口を有し該複
数の吐出口からインクを吐出するためのインクジェット
ヘッドを用い、プリント媒体にインク滴を吐出して形成
されるドットを組合せて画像形成を行う画像形成方法に
おいて、前記ヘッドと前記プリント媒体とを相対的に画
素位置に対して複数回の走査を行い、当該複数回の走査
の過程で前記画素位置に複数回吐出されうるインクの数
の変更設定と、前記画素位置に対して吐出されるインク
の着弾位置の制御との組み合わせで階調表現を行う。
【0015】これらの装置または方法において、1回に
吐出されるインクの量を一定に制御し、当該一定に保た
れて吐出されるインクの数の設定と前記着弾位置の制御
との組み合わせで階調表現を行うことができる。
【0016】または、1回に吐出されるインクの量を変
更制御し、当該変更制御されて吐出されるインクの数の
設定と前記着弾位置の制御との組み合わせで階調表現を
行うこともできる。
【0017】また、前記走査手段は、前記ヘッドと前記
プリント媒体とを相対的に、前記複数の吐出口が配列さ
れている方向とは異なる方向に主走査する手段と、当該
主走査の方向に直交する方向に副走査する手段とを有
し、前記着弾位置の制御を、前記副走査の量を1主走査
毎に変化させることで行うことができる。または、前記
複数の吐出口からインクを吐出するために利用されるエ
ネルギを発生するべく設けられた複数のエネルギ発生素
子が、所定個数を1ブロックとして複数のブロックに分
割されて駆動されるものであれば、当該分割駆動される
複数のブロックの駆動順序を1主走査毎に変化させるこ
とで、もしくは複数のブロックの駆動タイミングを1主
走査毎に変化させることで、主走査方向において着弾位
置の制御を行うこともできる。あるいはまた、これらの
副走査方向での制御と主走査方向での制御とを組み合わ
せてもよい。
【0018】また、以上において、プリントのモードに
応じて前記インク滴数と着弾位置との組み合わせを変化
させて階調数を変化させることもできる。さらに、以上
において、前記ヘッドは、前記複数の吐出口からインク
を吐出するために利用されるエネルギを発生するべく設
けられた複数のエネルギ発生素子を有するものとするこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、実施の
形態のいくつかの例について本発明を詳細に説明する。
【0020】(第1例)図1は、本発明を適用可能な画
像形成装置の1例としてのモノカラーインクジェットプ
リンタの斜視図である。
【0021】図1において、1は例えば副走査方向に9
6個の吐出口を配列してなるインクジェットプリントヘ
ッド(以下単にヘッドという)である。4はヘッド1を
搭載して移動するためのキャリッジであり、キャリッジ
4の移動はその一部において摺動可能に係合し、主走査
方向に延在する2本のガイド軸5A,5Bに案内されな
がら行われる。6は不図示のインクタンクよりヘッド1
にインクを供給するためのインク供給チューブ、7はヘ
ッド1と一体に設けられるヘッド駆動回路へ不図示の本
体装置制御部からプリントデータ(画像信号)に基づく
駆動信号や制御信号を送信するためのフレキシブルケー
ブルである。インク供給チューブ6およびフレキシブル
ケーブル7は、ともにキャリッジ4の移動に追随できる
ような部材によって構成されている。
【0022】また、キャリッジ4は、ガイド軸5A,5
Bと平行に調整されキャリッジ4を移動させるためのベ
ルト(不図示)の一部と接続しており、このベルトが不
図示のキャリッジモータ(主走査モータ)によって駆動
されることにより主走査方向に移動可能となる。そし
て、ヘッド1は、キャリッジ4の移動にともない、吐出
口に対向するプリント媒体2の被プリント面にインク滴
を吐出してプリントを行うことが可能となる。3はその
長手方向がガイド軸5A,5Bと平行に延在するローラ
状のプラテンであり、プリント媒体2(本明細書におい
ては、紙,プラスチックフィルム,布等、広くプリント
剤たるインク等の液体を受容可能なものを言うものとす
る。)の被プリント面を規制すると共に、プリント媒体
2を副走査(以下、「紙送り」とも言う)するのに用い
られる。
【0023】本例装置を用い、3滴のインクで7階調
(従来例では、4階調が限界である)のプリントを行う
方法について説明する。ここでは1画素当たりのインク
滴数を0から3の範囲(1画素当たりのインク打ち込み
量:0から30ng/dot(ナノグラム/ドット)の
範囲)で変化させて、各インク滴の着弾位置をスキャン
毎に各ノズルの階調信号に基づいて決定し、各画素の階
調表現を行うものとする。
【0024】図2は図1に示した装置構成に対する制御
系の構成例を示す。ここで、220は制御部であり、図
3および図12に示した処理手順等に従って各部を制御
するマイクロコンピュータ形態のCPU240、その処
理手順に対応したプログラムその他の固定データを記憶
するROM250、および所要の演算のためのワークエ
リアやプリントに係る画像データを展開するための領域
等を有するRAM等を有している。
【0025】1705はヘッド1に配設されたプリント
素子(発熱素子など)を適切なタイミングにて駆動する
ためのヘッドドライバ、1706および1707は、そ
れぞれ、プリント媒体2を搬送するための駆動源たる搬
送モータ(副走査モータ)およびキャリッジ4を移動さ
せるための駆動源をなすキャリッジモータ(主走査モー
タ)を駆動するためのモータドライバである。1600
は画像データの供給源をなす他、操作者がプリントモー
ド(高速モード,高精細モード等)その他のモードを適
宜設定する指令を入力するための操作部であり、これら
データや指令等はインタフェース1700を介して制御
部220に供給される。
【0026】図3は本例のプリント処理手順を示すフロ
ーチャート、図4はその手順を実行することによる画素
の形成態様を説明するための概念図、図5は打ち込むイ
ンク滴数によって形成されうる画素の種々の形態を説明
するための概念図である。まず、図4において模式的に
示すヘッド1は、96個の吐出口が図の上下方向(副走
査方向)に並んでいる。便宜上吐出口番号を図の下から
上へ向かって#1,#2,…,#96とする。
【0027】まず、ステップS0においてはプリントモ
ード(プリントの速度、精細度、プリント媒体の種類な
ど)に応じて階調数を設定する。この設定は、操作者の
指示に応じて行われるものでも良く、あるいはモード判
定(例えばプリント媒体の種類の判定)に応じて自動的
に行われるものでもよい。以下では1画素に対して打ち
込むインク滴数は3滴までに設定されるものとし、その
ような設定によって図5の破線で囲んだ部分に示すよう
な6種類の画素ドットが形成されるようにして7階調
(インク打ち込みを行わない画素を含む)が得られるよ
うにした場合について例示する。もっとも、ドットのず
らしを含む副走査量や主走査回数は、以下に限られるこ
となく所望の階調に応じて適宜設定できるものである。
【0028】本例の第1スキャン(ステップS1)で
は、#1から#32の吐出口のみを用いて主走査方向に
キャリッジを約423mm/sec(駆動周波数:6K
Hz,解像度:360DPI)の速度で移動させつつプ
リント(以下「記録」とも言うが、本明細書において
「記録」とは単にプリント媒体上に何らかの有意の情報
を形成する場合のみならず、広くキャラクタ,画像その
他のものの形成、あるいはそれらの構成要素となる単位
ドット等のプリント媒体上への付与を言うものとす
る。)を行う。この結果、図4の(a)のようにプリン
ト媒体の上からNo.1からNo.32の画素位置に対
し画像信号に基づいて0滴または1滴のインクが打ち込
まれることになる。
【0029】次にプリント媒体を32画素分上(矢印で
示す副走査方向)へ送り(ステップS3)、#1から#
64の吐出口を用いてプリント動作を行う(ステップS
5)。この結果、図4の(b)のように#33から#6
4の吐出口は前回#1から#32の吐出口で記録したN
o.1からNo.32の画素位置の部分を記録し、#1
から#32の吐出口は新たにNo.33からNo.64
の画素位置を記録することになる。従って、No.1か
らNo.32の画素位置に対しては1画素当たり0から
2の滴数のインクが打ち込まれることになる。
【0030】次にプリント媒体を1/3画素分上(副走
査方向)へ送り(ステップS7)、同様に#1から#6
4の吐出口を用いて記録を行う(ステップS9)。この
結果、図4の(c)のように#33から#64の吐出口
は前回#1から#32の吐出口で記録したNo.1から
No.32の画素位置の部分を記録し、#1から#32
の吐出口は新たに#33から#64の画素位置を記録す
ることになる。従って、No.1からNo.32の画素
位置に対して1画素当たり0から2のインク滴数を用い
るのみで、1/3画素分のずらしを行ったことにより3
つの異なる画素ドットが形成されることになる。
【0031】次に、プリント媒体を再び31+2/3画
素分上方へ送り(ステップS11)、#1から#96の
吐出口を用いてプリント動作を行う(ステップS1
3)。すると、図4の(d)に示すように、#65から
#96の吐出口は前回#33から#64の吐出口で記録
したNo.1からNo.32の画素位置を記録し、#3
3から#64の吐出口は新たにNo.33からNo.6
4の画素位置を記録し、#1から#32の吐出口は新た
にNo.65からNo.96の画素位置を記録する。従
って、No.1からNo.32の画素位置に対しては1
画素当たり0から3のインク滴数を用いるのみで、ずら
しによって形成されるものも含めて4つの異なる画素ド
ットが形成されることになる。
【0032】次に、図4の(e)に示すように、プリン
ト媒体を2/3画素分上(副走査方向)へ送り(ステッ
プS15)、同様に#1から#96の吐出口を用いてプ
リント動作を行う(ステップS17)。この結果、N
o.1からNo.32の画素位置に対して1画素当たり
0から3のインク滴数を用いるのみで、ずらし分も含め
て6つの異なるドットが形成されることになる。次に、
プリント媒体を31+1/3画素分上方へ送り、6回目
以降も上記と同様の手順を繰り返すと、1画素当たり0
ないし3のインク滴を用いるのみで全面にわたって7階
調の画像が得られる。なお、画像最下端では、最上端部
での画像形成開始時とは逆に、1走査毎に下方から32
吐出口づつ順次プリント動作を止めてゆけばよい。
【0033】ここで、ずらし量や送りの態様については
以上に限られず適宜設定できるのはもちろんである。例
えば、副走査に関して、ステップS11を「31+1/
3画素分の副走査」、ステップS15を「1/3画素分
の副走査」とするように変更してもよい。
【0034】以上の記録方法を用いて種々の画像を記録
したところ、図5に示すように、1画素をずらしを行わ
ずにマルチドットで形成する従来例(1滴当たりのイン
ク量を変調しない限り、インク滴数+1の階調を得るの
が限度である。)の画像に比べて、種々のドットを形成
可能となり、階調数が増すことから従来の単純なマルチ
パス記録方式に比して、スジやムラのが発生がなく極め
て高精細な画像が得られた。
【0035】また、インク滴数を大幅に増減させずによ
り多階調を表現できる(階調表現の幅が拡大する)こと
から、種々モードに応じて適切な階調表現を選択するこ
とも容易となる。すなわち、1画素の形成に際して打ち
込むインク滴数を変えること、あるいはまたずらし量を
適切に変化させることで、図5に示すように階調数を増
減することができる。また、副走査を行うための手段
(モータ等)やデータの展開を行う手段等を適切に構成
することによって、最適なずらし制御ないしは階調数を
設定できる。
【0036】次に、本例での駆動および制御方法につい
て詳しく説明する。
【0037】本例においては、ヘッドを構成するプリン
ト素子たる吐出口の内方の液路に対応して設けられた電
気熱変換素子(ヒータ)の駆動には、図6に示したよう
な分割パルス幅変調駆動法を用いている。この図におい
て、VOPは駆動電圧、P1 はプレヒートパルス幅、P2
はインターバルタイム、P3 はメインヒートパルス幅を
示している。T1 ,T2 ,T3 はP1 ,P2 ,P3 を決
めるための時間を示している。電圧VOPは熱エネルギー
を発生するために必要な電気的エネルギーの指標であり
電気熱変換素子(以下、吐出ヒータともいう)の面積,
抵抗値,膜構造やプリントヘッドの吐出口、インク路構
造によって定まるものである。
【0038】パルス幅変調駆動法は、P1 ,P2 ,P3
の順にパルスを与える。P1 はプレヒートパルスの幅を
示し、主にノズル内のインク温度分布,粘度分布を制御
する。プリントヘッドの温度センサを利用した温度検知
に応じて、この幅P1 (P2,P3 も同時に制御する)
が制御される。この時吐出ヒータが熱エネルギーを加え
すぎてインクにプレ発泡,バブルスルー現象が発生しな
いような幅とする。インターバルタイムP2 は、プレヒ
ートパルスとメインヒートパルスが相互干渉しないよう
に一定時間の間隔を設けるため、および吐出口内インク
の温度分布を制御,均一化する働きがある。メインヒー
トパルスはその幅P3 により吐出ヒータ上に発泡現象を
発生させ吐出口よりインク滴を吐出させる。これらのパ
ルス幅は、吐出ヒータの面積,抵抗値,膜構造やヘッド
の吐出口,インク路構造さらにはインク物性によって定
めることができる。
【0039】而して本例では図7に示すような構造のヘ
ッドを用いている。
【0040】図7において、21はAl等の基板であ
り、電気配線パターンおよび吐出ヒータ11等が形成さ
れた所謂ヒータボード19を担持している。22はヒー
タボード19に接合された天板であり、吐出ヒータ11
に対応して設けられた液路13、その液路13の一端に
連通してインクを供給する共通液室15、およびプリン
ト媒体に対向する面に液路13の他端を開口させるため
の吐出口17等を有している。而して吐出ヒータ11上
での発泡に応じてインクは吐出口17よりb方向(本例
では液路13の軸線に対し所定の角度θをもつように構
成されている)に吐出され、これに応じて矢印aのよう
に共通液室15から液路13内にインクがリフィルされ
る。
【0041】かかるヘッドは、ヘッド温度TH =25.
0(℃)の環境でVop=15.0(V)のときにP1
=1.0(μsec)、P2=4.0(μsec)、P
3=2.0(μsec)のパルスを与えると最適な駆動
条件となり、安定したインク吐出状態が得られるように
している。このときの吐出特性は、インク吐出量VD=
10.0(ng/dot)、吐出速度V=15.0±
0.2(m/sec)であった。ちなみに、一画素当た
りの最大インク打ち込み量は3滴(約30ng/do
t)、ヘッドの最大駆動周波数はfr=10.0KHz
であり、360dpiの解像度をもち、96個の吐出口
を6つのブロックに分割して第1ブロックから順次駆動
している。
【0042】すなわち 第1ブロックは#1,#2,#3,…#16 第2ブロックは#17,#18,#19,…#32 ・・ ・・ ・・ 第6ブロックは#81,#82,#83,…#96 のように吐出口を割り振り、第1ブロック、第2ブロッ
ク、…第6ブロックの順で順次駆動している。
【0043】次に、まずプレヒートパルスP1(インタ
ーバルP2 についても同様に制御可能である)を用いた
吐出量制御方法について詳細に述べる。なお以下では簡
単のため、P1を直線的に変化させる場合について説明
する。
【0044】ヘッド温度(TH )一定の条件でプレヒー
トパルスP1と吐出量:VD との関係は、図8に示すよ
うにP1 のパルス幅の増加に対してP1LMTまでは直線的
(但し、ヘッドの設計やP3 の設定によってはこの限り
ではなく、非線形の場合もある)に増加し、それ以後は
プレ発泡(または、発泡した泡がインクのメニスカスを
突き破って大気に連通してしまい、次の発泡が行えなく
なる所謂バブルスルー現象)によりメインヒートパルス
P3 の発泡が乱されて、P1MAXを過ぎると吐出量が減少
する傾向を示す。
【0045】従って、プリントモード(例えば高速モー
ドや高精細モード)に応じてプリント動作開始前におけ
るP1 の値を設定する(プリント動作中は、温度に応じ
たフィードバック制御を行う)ことで吐出量を変化させ
ることが可能となる。
【0046】プレヒートパルスP1 が一定の条件でヘッ
ド温度TH (環境温度)と吐出量VD との関係は、図9
に示すようにヘッド温度TH の増加に対して直線的に増
加する傾向を示す(インクの粘度特性と深い関係があ
る)。それぞれの直線性を示す領域の係数は、 吐出量のプレヒートパルス依存係数:KP=ΔVDP/ΔP1(n
g/μs・dot) 吐出量のヘッド温度依存係数:KTH =ΔVDT/ΔTH(ng/C・
dot) のように決まる。
【0047】図7に示すヘッド構造のものでは、KP =
1.5(ng/μsec・dot)、KTH=0.05
(ng/deg・dot)であった。
【0048】これらのふたつの関係を以下に説明するよ
うに有効に利用すると、図10に示すように、ヘッド温
度が環境温度の変動や印字による自己昇温による変動な
ど様々な要因によって変化してもヘッドのインク吐出量
を常に一定に保てる吐出量制御方法が可能となる。
【0049】吐出量制御は以下の3つの条件で構成して
いる。
【0050】(1)TH ≦T0 低温時の吐出量補償をヘッドのサブヒーター(図12に
ついて後述する)による温度調整および短パルス加熱で
行う。
【0051】(2)T0 <TH ≦TL 分割パルス幅変調法(PWM)による吐出量制御で行
う。
【0052】(3)TL <TH (<TC =加熱型インク
ジェットの発泡限界温度) シングルパルス変調法(P1 =PWM)による制御で行
う。
【0053】(1)の状態は、図10の温調領域で主に
低温環境での吐出量を確保するためのもので、ヘッド温
度TH =25.0℃以下のときでヘッド温度TH を温調
温度T0 =25.0(℃)に一定に保つことでTH =T
0 の時の吐出量VD0=5.0(ng/dot)を得てい
る。T0 を25.0℃としているのは温調によるインク
増粘やインク溶剤の蒸発によるインク固着、あるいは温
調リップルなどによる弊害を極力なくすためである。こ
のときの各パルス幅は、(P1 ,P2 ,P3 )=(1.
0,4.0,2.0)(μsec)である。なおサブヒ
ートおよび短パルス加熱による温調のための制御方法は
後で詳しく説明する。
【0054】(2)の状態は、図10の分割パルスPW
M領域でヘッド温度TH が26.0℃〜56.0℃の間
で行われており、プリント動作による自己昇温や環境温
度の変化を各ブロック毎に配置した温度センサが温度検
知し、各ブロック毎に独立に図11に示すテーブル条件
に従って2.0℃毎にプレヒートパルス幅P1 を変化さ
せる。
【0055】この制御は図12に示すシーケンスに従
う。なお上記温度検知のための温度センサは上記ブロッ
ク毎に設けてもよく、この場合、より正確な制御を行う
ことができる。
【0056】このシーケンスでは、ステップS81での
ヘッド温度の誤検知を防ぎ、より正確な温度検知を行う
ためにステップS82で過去3回の温度(Tn-3 ,Tn-
2 ,Tn-1 )と新しく検知した温度Tn を加えて平均し
た温度をヘッド温度Tn =(Tn-3 +Tn-2 +Tn-1 +
Tn )/4として使用する。次のステップS83では、
前回の平均値Tn-1 と今回測定したヘッド温度Tn との
差を所定値ΔTと比較判断し、その差と所定値ΔTとの
関係が、(1)|Tn −Tn-1 |≦ΔTの場合は、温度
変化が±ΔT℃以内の変化で1テーブルの範囲内なの
で、P1 のパルス幅は変えない(ステップS85)。
【0057】(2)Tn −Tn-1 >ΔTの場合は、温度
変化が高温側にシフトしているのでテーブルを1つ下げ
てP1 のパルス幅を狭くする(ステップS86)。
【0058】(3)Tn −Tn-1 <−ΔTの場合は、温
度変化が低温側にシフトしているのでテーブルを1つ上
げてP1 のパルス幅を広くする(ステップS84)。
【0059】ここで、テーブルは1つの変化しか許容せ
ず、すなわちテーブルジャンプを禁止している。
【0060】以上のようにテーブルを変えながら制御を
行うが、プリント動作中に1つのテーブルを変化させる
のに要する時間(フィードバックタイム)はTF =5m
sec毎である。従って、例えば1回の主走査(スキャ
ン)に要する時間を約300msecとすれば、この間
に約60回のテーブル変更を各ブロック毎に独立に行う
ことが可能であるため、最高でΔTUP=30.0度の昇
温やヘッド内温度分布の発生にも対処可能となってお
り、濃度変化の発生の低減に有効である。
【0061】温度検知に4回平均を用いているのは、セ
ンサのノイズや他のブロックとの干渉等による誤検知を
防ぎフィードバックをなめらかに行うとともに、制御に
よる濃度変動を必要最低限にし、シリアルプリント方式
による繋ぎでの濃度変化(繋ぎムラ)を目だたなくする
ためである。
【0062】この吐出量制御方法を用いると、上記の温
度範囲で普通紙の目標吐出量VD0=10.0(ng/d
ot)に対して±0.2(ng/dot)の範囲内で制
御が可能となる。従って、最大インク打ち込み時でも、
VD0=30.0(ng/dot)に対して±0.6(n
g/dot)の範囲内で制御が可能となる。この範囲内
での吐出量変動に収まると、1枚の用紙を記録中に発生
する濃度変動は、100%デューティー記録のような場
合でも±0.05程度に抑えられ、シリアルプリント方
式に顕著な濃度ムラの発生,繋ぎスジは問題とならな
い。
【0063】なお、温度検知の平均回数を増加すれば耐
ノイズ性等が向上し、よりなめらかな温度変化とするこ
とができるが、逆にリアルタイムでの制御では検知精度
が損なわれ正確な制御ができなくなる。また、温度検知
の平均回数を減らすと、耐ノイズ性等が劣化し急激な変
化が発生しうるが、逆にリアルタイムでの制御では検知
精度が高まり正確な制御が可能となる。従って、それら
を考慮し、適切な回数の温度検知が行われるようにすれ
ばよい。
【0064】次に、前記3)に示す制御は、駆動パルス
をシングルパルスとし、このパルス幅変調による自己昇
温抑制制御を行う。これにより、プリント動作による発
熱量を極力低減することができる。この制御領域はヘッ
ド温度TH =56.0℃以上の場合を想定しており、こ
の温度は、例えば100%デューティーで連続して記録
すると瞬間的には到達する温度であるが、ヘッド温度全
体(A1 基板ベース温度)が常時この温度にならないよ
うにヘッド構造の設計およびヘッド駆動条件を設定して
いる。万一、この状態が連続して発生するような場合に
は高温異常状態と判断し吐出口からのインク吸引や駆動
停止等を含む公知の技術を利用して高温異常動作処理を
行うことで対処する。
【0065】以上の1)に示す領域の制御シーケンスに
ついて以下に説明する。本実施例では、プリントヘッド
基板の吐出口側の左右に配設されるサブヒータとそのご
く近傍にそれぞれ配置されるセンサとを用いて制御を行
う。
【0066】図13に、温度センサ、サブヒータおよび
吐出用ヒータの位置関係を示す。
【0067】温度の検知は、上記のパルス幅変調方式と
同様に4回の平均値を用いる。このとき、ヘッド温度T
H は温度センサ20A,20B、または、各ブロック毎
に一対ずつそれぞれの近傍に配置した温度センサ(例え
ばAl等金属層の配線パターンとして、成膜工程による
ヒータボードの製造時に同時に形成することができる)
により検知した温度TL とTR との平均値(TH =(T
L +TR )/2)を用いる。この検知温度に応じてサブ
ヒータ30A,30Bに、吐出ヒータの場合と等しい電
圧VOPを加えると同時に、目標温度に到達するまで吐出
ヒータに吐出しない程度の幅の短いパルスを連続的に与
え短時間で温度制御を行う。本実施例での短パルス加熱
条件は、駆動周波数:f=20(KHz)、駆動電圧:
VOP=15.0(V)、パルス幅:PW =0.5(μs
ec)の条件で行い、目標温度に到達した後は、サブヒ
ータによる温調のみに切り替える。これは、短パルスに
よる吐出ヒータの劣化を抑制するためである。サブヒー
タによる制御方法は、基本的には、オン/オフ方式であ
る。つまり、目標温度T0 =25.0℃に到達するまで
は最大電力(左右各1.2W)を投入し、目標温度に到
達すると電流を切り、下がると電流を流す方式である。
この制御の周期は40msecである。このタイミング
を長くするとリップルの幅が大きくなり温度変化の周期
が延びる。また、このタイミングを短くするとリップル
の幅が小さくなり上記周期は短くなる。この方式によっ
て目標温度での温調リップル幅は約2℃であるが、4回
平均による温度検知を用いているため温調リップルによ
る吐出量制御への影響はほとんどない。必要があればP
ID制御などの高価な制御方法を用いても良い。
【0068】上記図10に示す温度制御方法を本例のモ
ノクロ記録のインクジェットプリンタにより記録した普
通紙上の画像濃度(0から16の各階調に対する反射濃
度OD)と各環境(低温低湿:(5℃/10%)から高
温高湿:(35℃/90%))におけるページ内の濃度
変化(記録デューティー変化を含む)はほとんど発生し
ない。ちなみに、インクの染料濃度は3.5%である。
【0069】本例で用いた階調記録の濃度記録特性を図
14に示す。本例を用いれば上記の説明からも明らかな
通りに、環境温度や、印字昇温による濃度変化(ページ
内のどこでも画像信号に応じた一定した濃度)が極めて
少なく、従来で形成可能なドットに加え、さらに多数の
OD値をもつドットが形成可能となるので、階調再現性
(環境温度によらない)のある、スジ・ムラの無い画像
が得られることが分かる。
【0070】(第2例)図15は本発明の第2例で用い
る高速フルカラープリンターの構成の一例である。図示
のプリンタは、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエ
ローの4色のインクに対応して設けられたヘッドBk
1、C1、M1およびY1を用いており、各ヘッドは吐
出口を下向きにした状態でキャリッジ502に搭載さ
れ、駆動ベルト552による駆動力の伝達の下、ガイド
レール511に沿って往復走査される。一方、プリント
媒体PはヘッドBK1〜Y1によるプリント領域の前後
に各一対設けられた搬送ローラ515,516および5
17,518により挟持搬送される。なお、ヘッドの走
査方向上プリント領域外には、公知の回復手段が設けら
れている。この回復手段は、ヘッドの吐出口が設けられ
た面を清掃するための手段としての吸収体401および
ワイピングブレード402,403と、各ヘッドに対し
てキャッピングを行うキャップ300と、当該キャッピ
ング時に適宜のタイミングで負圧を作用し、吐出口より
インクを吸引してインクのリフレッシュを行わせるため
のポンプ500とを有している。
【0071】本装置を用いてコート紙に4色(Bk,
C,M,Y)の各色4階調のフルカラー記録を行う方法
に関して詳しく説明する。図示プリンタでは、キャリッ
ジが図の右側から左側に走査されるときに各ヘッドが駆
動されるようにしており、従って1回のスキャンにおけ
る色のプリント順序はBk,C,M,Yの順であるが、
本例では3回のスキャンによって1画素を形成するよう
にしているので、画素の形成に関して言えば、インクの
着弾順序は画像信号とインク滴数の階調データによる振
り分けに従うためにこの限りではない。
【0072】また、本例ではプリント媒体Pとして所謂
コート氏を用いており、そのコート紙上に階調を表すた
めに1画素当たりの各色インク滴数を0から2の範囲
(1画素・1色当たりのインク打ち込み量を8から16
(ng/dot)の範囲とする。但し、最大インク打ち
込み量は1画素当たり43(ng/dot)で、約2.
7色相当に抑えるよう、画像処理で対処するようにして
いる。)で変化させてプリントを行う。
【0073】図16は本例のプリント方法を説明するた
めの概念図である。Hはヘッドを模式的に表したもので
あり、512個の吐出口が図の上下方向に並んでいる。
便宜上ノズル番号を図の下から上へ向かって#1,#
2,…,#512とする。
【0074】まず、第1スキャンでは、#1から#25
6の吐出口のみを用いて主走査方向にキャリッジを約4
23mm/secの速度で移動させつつ記録を行う(こ
のときの主走査方向のヘッド駆動・制御の様子は、以下
の駆動の説明で詳しく述べる)。ここでは簡単のため1
色についての説明を行うに、図16に示すようにように
第1スキャンではプリント媒体の上に駆動パターン
(A)で、No1から256の画素位置が画像信号に基
づいて0または1のインク滴で記録されることになる。
次にプリント媒体を256画素分上(副走査方向:矢印
方向)へ送り、第2スキャンとして、駆動パターン
(B)で#1から#512の吐出口を用いてプリント動
作を行う。この結果、#257から#512の吐出口は
前回#1から256の吐出口で記録したNo.1からN
o.256の画素位置の部分を記録し、#1から256
の吐出口は新たにNo.257からNo.512の画素
位置を記録することになる。従って、No.1からN
o.256の画素は1画素当たり0から2のインク滴数
で記録されることになる。
【0075】次に、紙を再び半画素分上方へ送り、第3
スキャンでは駆動パターン(A)で#1から512の吐
出口を用いて記録を行う。
【0076】上記と同様にプリント動作を順次繰り返す
と、3回目のプリント動作が終了したときには、No.
1からNo.256の画素は0から2滴のインクで記録
されたことになり、4階調の記録が得られる。4回目以
降も上記と同様にプリント動作を繰り返すと、全面にわ
たって4階調の画像が得られる。なお、画像最上端部で
のプリント開始時とは逆に、画像最下端では1走査毎に
下方から256吐出口づつ順次プリント動作を止めてゆ
き、画像端を形成すればよい。
【0077】図16に示したように、本例では吐出口の
駆動パターンを選定して、副走査方向のみならず主走査
方向でもずらしのある画素ドットが形成されるようにし
ている。
【0078】図17はその主走査方向での制御の概要を
示しており、本例では、主走査(駆動パターン方法や吐
出タイミングなど)と副走査(紙送り量)とを同時に制
御してドットの着弾位置が1画素中で階調が最適(ドッ
ト濃度とドット直径)となるように制御されるずらし方
法を採用している。また、主走査方向と副走査方向との
いずれか一方のみのずらし制御では、ドット径の拡大に
限界があるために濃度範囲がやや低下する傾向がある。
【0079】図18(a),(b)及び(c)はずらし
量と濃度とインク打ち込み数との関係を示す。この図1
8のグラフから明らかなように、ずらし量が多ければ濃
度の向上に資することになるが、逆にずらしすぎると罫
線や文字品位に乱れが生じるし、縦横の比のバランスが
崩れて円や斜線をプリントする際に悪影響がでることが
わかっている。従って、ずらし量の大きさは、解像度の
約2/3以下、好ましくは1/2以内にすることが上記
問題を発生させない上で望ましい。
【0080】このようにして得られた画像の、例えばN
o.1の画素に着目してみると、この画素は吐出口#
1,257の合計2吐出口からそれぞれ吐出する0また
は1のインク滴(最大で2滴)で形成されるため、各吐
出口のインク滴容量のばらつきが平均化され、スジやム
ラの目立たない画像が得られることになる。なお以上で
は1色について説明したが、他の色についても同様に制
御すればよく、全色のプリントによってフルカラー画像
が形成される。
【0081】以上の記録方法を用いて種々の画像を記録
したところ、1画素を同一吐出口の同一位置から吐出さ
れる複数インク滴で記録したもの(従来のマルチパス記
録方式によるもの)に比べ、スジ・ムラがなく極めて高
精細な画像が得られた。
【0082】この第2例は、吐出口数が多いことに起因
した電圧降下やクロストークの低減を図るべく、分散ブ
ロック駆動方式(後に詳述する)を用いており、複数の
温度センサによるフィードバック制御方式では吐出量安
定化が困難である。従って、吐出口配列方向のヘッド温
度分布を有効に低減するのが強く望ましい。
【0083】本例においても、ヘッド駆動には第1例と
同様図6に示したような分割パルス幅変調駆動法を用い
ている。而して、P1 による吐出量制御に関しては第1
例と同様なのでここでの説明は省く。
【0084】本例では図19(A)〜(C)に示すよう
な構造のヘッドを用いている。
【0085】図19において、121はAl等の基板で
あり、電気配線パターンおよび吐出ヒータ111等が形
成された所謂ヒータボード119を担持している。12
2はヒータボード119に接合された天板であり、吐出
ヒータ111に対応して設けられた液路113、その液
路113の一端に連通してインクを供給する共通液室1
15、およびプリント媒体に対向する面に液路113の
他端の開口をなす吐出口117等を有している。而して
吐出ヒータ111上での発泡に応じてインクは吐出口1
17より吐出され、これに応じて共通液室115から液
路113内にインクがリフィルされる。
【0086】かかるヘッド構造では、ヘッド温度TH =
35.0(℃)の環境でVop=20.0(V)の時にP
1 =1.0(μsec)、P2 =4.0(μsec)、
P3=2.0(μsec)のパルスを与えると最適な駆
動条件となり安定したインク吐出状態が得られる。この
時の吐出特性は、インク吐出量VD =8.0(ng/d
ot)、吐出速度V=14.0±0.2(m/sec)
であった。ちなみに、一画素当たりの最大インク打ち込
み量は、4滴で約32(ng/dot)、ヘッドの最大
駆動周波数はfr=10.0KHzであり、600dp
iの解像度をもち、512個の吐出口を8ブロック(1
B〜8B;1ブロック=64セグメント)に分散分割し
て以下の順序で順次駆動している。
【0087】すなわち 第1ブロックは#1,#9,#17,…,#489,#497,#505 第2ブロックは#2,#10,#18,…,#490,#498,#506 ・・ ・・ ・・ 第8ブロックは#8,#16,#24,…,#496,#504,#512 のように割り振り、ブロックの駆動順序を1B,4B,
7B,2B、5B、8B、3B、6Bとして分散駆動し
ている。駆動の状態は図17に示した通りである。
【0088】次に、まずプレヒートパルス:P1 を用い
たヘッド内温度分布制御方法について詳細に述べる。
【0089】上記第1例では、画像信号のこない吐出口
に関しては全てのパルスを与えないように制御(P1 ,
P3 =0(μsec))していたが、本例では、画像信
号のこない吐出口に関しても吐出が生じない程度のパル
スを与え続け、 (1)画像信号がある場合は、通常のパルスを与える。
【0090】パルス条件:P1 (PWM)/P2 /P3 (2)画像信号の無い場合は、P1 (P3 =0:メイン
パルスを与えないで、発泡または吐出を起こさないよう
に制御する。)のみを与える。
【0091】ように制御を行う。
【0092】(2)の状態では、画像信号の無いところ
ではP1 のみのシングルパルスのパルス幅変調(画像信
号のある吐出口と同じパルス幅P1 (PWM)を加え
る)による単パルス加熱と同様の加熱制御を行う領域で
あり、画像信号のある吐出口または吐出口群と、画像信
号の無い吐出口または吐出口群との温度差をできるだけ
少なくするように制御するものである。また、プレヒー
トパルス幅P1 による加熱での発熱量を極力低減するよ
う、画像信号の発生している吐出口と同様にヘッド温度
に応じてP1 をPWM制御するように工夫してある。
【0093】ここで、本実施例に用いたシーケンスにつ
いて詳しく述べる。
【0094】本例では、図13に示したようなヒータボ
ード上に位置した左右の温度センサ20Aおよび20B
を用い、図12に示したとほぼ同様の手順にて吐出量制
御を行っている。また、温度の検知は、上記の吐出量制
御方式と同様で4回の平均値を用いる。
【0095】すなわち、ヘッド温度TH は左右に配置さ
れたセンサから10(ms)毎に検知した温度THL,T
HRを読みとりこれらの平均値(TH =(THL+THR)/
2)を算出する。次に、過去3回の温度(Tn-3 ,Tn-
2 ,Tn-1 )と新しく検知した温度Tn を加えて平均し
た温度をヘッド温度Tn =(Tn-3 +Tn-2 +Tn-1+
Tn )/4として用いる。さらに、この値Tn に基づき
図11と同様なテーブルを参照してパルス幅P1 を定め
る。
【0096】次に、各吐出口の吐出信号の有無を判定し
てから、吐出信号の有る吐出口については通常の分割パ
ルスP1 ,P2 ,P3 を与え、吐出信号の無い吐出口に
ついてはプレヒートパルスP1 のみを与える。
【0097】上記シーケンス中に1つのテーブルを変化
させるのに要する時間(フィードバックタイム)はTF
=10msecである。従って、1ラインのスキャンに
要する時間が約500msecであれば、この間に約5
0回のテーブル変更が各ブロック毎に独立に可能とな
り、最大で30.0degの昇温に対応して濃度変化の
発生を低減することができる。
【0098】(第3例)本発明の実施の形態の第3例と
して、基本的に図15に示したと同様の装置を用い、大
小2段階にインク吐出量を制御する方式を組み合わせ、
コート紙に4色(Bk,C,M,Y)の各色最大9階調
の高階調フルカラープリントを行う場合について説明す
る。本例でも1回のスキャンにおける色のプリント順序
はBk,C,M,Yの順であるが、本例では最大5回の
スキャンによって1画素を形成するようにしているの
で、画素の形成に関して言えば、インクの着弾順序は画
像信号とインク滴数の階調データによる振り分けに従う
ためにこの限りではない。なお、吐出量変調は、大吐出
量が10(ng/dot)、小吐出量が5(ng/do
t)となるように制御されるものとする。
【0099】インク滴を4滴として9階調(従来例では
5階調が限度である)の記録を行う本例方法について説
明をするに、1画素当たりの各色インク滴数を0から4
の範囲(1画素・1色当たりのインク打ち込み量は0か
ら30(ng/dot)の範囲とする。但し、最大イン
ク打ち込み量は1画素当たり81(ng/dot)で、
約2.7色相当に抑えるように画像処理で対処するよう
にしている。)で変化させて、各インク滴の着弾位置と
吐出量制御との組み合わせをスキャン毎に各吐出口の階
調信号に基づいて決定して、各画素の階調表現を行う。
【0100】図20は本例の記録動作を説明するための
概念図である。Hはプリントヘッドを模式的に表したも
のであり、96個の吐出口が図の上下方向に並んでい
る。便宜上吐出口番号を図の下から上へ向かって#1,
#2,…,#96とする。
【0101】まず、第1回目のスキャンでは、#1から
#32の吐出口のみを用いて主走査方向にキャリッジを
約423mm/sec(駆動周波数:10(KHz),
解像度:600dpi)の速度で移動させつつプリント
動作を行う(このときの主走査方向のヘッド駆動・制御
の様子は、駆動の説明で詳しく述べる)。この結果、図
20の(a)のようにプリント媒体の上からNo1から
No32の画素位置が画像信号に基づいて0または1の
インク滴で記録されることになる。
【0102】次にプリント媒体を32画素分上(副走査
方向:矢印方向)へ送り、#1から#64の吐出口を用
いてプリント動作を行う。この結果、図20の(b)の
ように#33から#64の吐出口は前回#1から#32
の吐出口で記録したNo1からNo32画素の部分を記
録し、#1から#32の吐出口は新たにNo33からN
o64の画素位置を記録することになる。従って、No
1からNo32の画素位置は1画素当たり0から2のイ
ンク滴数で記録されることになる。
【0103】次にプリント媒体を半画素分上(副走査方
向:矢印方向)へ送り、同様に#1から#64の吐出口
を用いてプリント動作を行う。この結果、図20の
(c)のように#33から#64の吐出口は前回#1か
ら#32の吐出口で記録したNo1からNo32画素の
部分を記録し、#1から#32の吐出口は新たにNo3
3からNo64の画素を記録することになる。従って、
No1からNo32の画素は1画素当たり0から2のイ
ンク滴数でずらしによって形成したものも含めて3つの
異なる画素ドットが形成され、記録されることになる。
【0104】次に、紙を再び31.5画素分上方へ送り
#1から#96の吐出口を用いてプリント動作を行う。
すると、図20の(d)に示すように#65から#96
の吐出口は前回#33から#64の吐出口で記録したN
o1からNo32画素の部分を記録し、#33から#6
4の吐出口は新たにNo33からNo64の画素を記録
し、#1から#32の吐出口は新たにNo65からNo
96の画素を記録する。従って、1からNo32の画素
は1画素当たり0から3のインク滴数でずらし分も含め
て4つの異なる画素ドットが形成され、記録されること
になる。
【0105】更に、次にプリント媒体を半画素分上(副
走査方向:矢印方向)へ送り、同様に#1から#96の
吐出口を用いてプリント動作を行う。この結果、No1
からNo32の画素位置は1画素当たり0から3のイン
ク滴数でずらし分も含めて6つの異なるドットが形成さ
れ、記録されることになる。6回目以降も上記と同様に
プリント動作を繰り返すと、全面にわたって7階調の画
像が得られる。なお、プリント開始時とは逆に画像最下
端では1走査毎に下方から32吐出口づつ順次プリント
動作を止めてゆき画像端を形成する。ドットのずらし方
法は第1例や第2例と同様に行えば良い。
【0106】次に吐出量の2段階変調方法について述べ
るに、本例では、吐出量を変調するために以下の制御を
行っている。
【0107】(1)大吐出量を得る場合 ダブルパルスを用い、ヘッド温度TH =25.0(℃)
の環境でVop=15.0(V)の時にP1 =1.2(μ
sec)、P2 =4.0(μsec)、P3 =2.0
(μsec)のパルスを与えると最適な駆動条件とな
り、安定したインク吐出状態が得られる。このときの吐
出特性は、インク吐出量VD =10.0(ng/do
t)、吐出速度V=15.0±0.2(m/sec)で
あった。
【0108】(2)小吐出量を得る場合 シングルパルスを用い、ヘッド温度TH =25.0
(℃)の環境でVop=15.0(V)の時にP1 =0.
0(μsec)、P2 =0.0(μsec)、P3=
2.2(μsec)のパルスを与えると最適な駆動条件
となり、安定したインク吐出状態が得られる。この時の
吐出特性は、インク吐出量VD =5.0(ng/do
t)、吐出速度V=10.0±0.2(m/sec)で
あった。
【0109】この吐出量変調の方法は第1例で述べた吐
出量制御の原理を利用したもので、ダブルパルスを用い
るときにはプレヒートパルスP1 とインターバルパルス
P2とを最大限に利用して吐出量を最大にし、シングル
パルス時の吐出量の約2倍の吐出量が得られるようにし
いる。
【0110】ちなみに、1画素当たりの最大インク打ち
込み量は、4滴で約30(ng/dot)、ヘッドの最
大駆動周波数はfr=10.0KHzであり、600d
piの解像度をもち、96吐出口を6ブロック(1B〜
6B)に分割して、第1ブロック(1B)から順次駆動
している。すなわち 第1ブロックは#1,#2,#3,…,#16 第2ブロックは#17,#18,#19,…,#32 ・・ ・・ ・・ 第6ブロックは#81,#82,#83,…,#96 のように吐出口を割り振り、ブロック1B,2B,3
B,…,6Bをこの順に駆動している。
【0111】以上の記録方法を用いて種々の画像を記録
したところ、1画素をマルチドットで形成する従来方式
による画像に比べて、ずらしと吐出量変調とを組み合わ
せたドットを形成することが可能となり、階調数が増す
ことから従来の単純マルチパス記録方式に比べ、スジ・
ムラがなく極めて高精細な画像が得られた。また、副走
査を行うための手段(モータ等)やデータの展開を行う
手段等を適切に構成すれば、プリント媒体の種類やプリ
ント速度(プリントモード)に応じて、あるいは操作者
の所望に応じて、最適なずらし制御ないしは階調数を設
定できるので好ましいことである。
【0112】(実施形態についての付言)本発明の実施
形態の第1例〜第3例では、吐出量制御法にプレヒート
パルスP1 のPWM制御を行ったが、P2 をPWM制御
しても同様の効果が得られるので、P1 ,P2 のいずれ
を制御してもよい。また、メインヒートパルスP3 につ
いても環境温度やその他の条件に応じて変調しても良
い。また、吐出量の変化幅をさらに増やすためには温度
制御などを同時に変化させても良い。
【0113】以上まとめれば、第1例ではドットずらし
制御に副走査方向の送り量のみを変化させているが、主
走査方向でずらしても良いし(吐出タイミングや駆動順
序の変更など)、第2例の如く両者の組み合わせで行っ
ても良い。さらに第3例の如く吐出量変調制御を組み合
わせてもよい。ここで、吐出タイミングを変えるために
は、例えば第1例で述べたような制御系(図2)に対
し、本実施形態で用いている複数パルスのプレヒートパ
ルスの前にタイミングパルスと称するインターバルを設
けてそれを変化させる手段(ハードウェア,ソフトウェ
アのいずれで実現するものでもよい)を付加したり、た
り、パルス幅制御の範囲内でブロック時間を変える手段
を付加することで実現可能である。
【0114】なお、本発明に関するドットずらし制御の
まとめとして、その概念を理解するための図を図21と
して付加する。
【0115】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式のプリ
ントヘッド、プリンタにおいて優れた効果をもたらすも
のである。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細
化が達成できるからである。
【0116】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせ
て、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(イ
ンク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡
の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)
を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆
動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収
縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)
の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆
動信号としては、米国特許第4463359号明細書,
同第4345262号明細書に記載されているようなも
のが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関
する発明の米国特許第4313124号明細書に記載さ
れている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うこ
とができる。
【0117】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変
換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基いた構成と
しても本発明の効果は有効である。すなわち、プリント
ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によ
れば記録を確実に効率よく行うことができるようになる
からである。
【0118】さらに、プリンタが記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプのプリ
ントヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。その
ようなプリントヘッドとしては、複数プリントヘッドの
組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成
された1個のプリントヘッドとしての構成のいずれでも
よい。
【0119】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定されたプリントヘッド、あるい
は装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接
続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在
のチップタイプのプリントヘッド、あるいはプリントヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプのプリントヘッドを用いた場合にも本発明は
有効である。
【0120】また、本発明のプリンタの構成として、プ
リントヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、プリント
ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手
段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の
加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予
備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を
挙げることができる。
【0121】また、搭載されるプリントヘッドの種類な
いし個数についても、例えば単色のインクに対応して1
個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする
複数のインクに対応して複数個数設けられるものであっ
てもよい。すなわち、例えばプリンタの記録モードとし
ては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、プ
リントヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせ
によるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、ま
たは混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0122】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0123】さらに加えて、本発明を適用できるインク
ジェットプリンタの形態としては、コンピュータ等の情
報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、
リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態をとるもの等であってもよ
い。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の同一な吐出口を有するプリントヘッドを用い、複
数回の走査で複数のインク滴を各画素の形成位置に重ね
るようにして少なくとも1色で画像形成を行う場合にお
いて、各画素のインク滴数の設定と着弾位置制御との組
み合わせによって画素ドットの濃度と形状とを変えるよ
うにしたことにより、1画素当たりに打ち込むインク滴
数を変えずに階調表現の幅を拡大することが可能とな
る。また、プリントのモードや要求される画質に応じて
簡単に階調性を変化させることにも資することができる
ことから、階調性に優れ、鮮明な画像が得られるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例形態の第1例で用いたインクジ
ェットプリンタの斜視図である。
【図2】図1のプリンタに適用可能な制御系の構成例を
示すブロック図である。
【図3】第1例のプリント動作の例を示すフローチャー
トである。
【図4】図3のの手順を実行することによる画素の形成
態様を説明するための概念図である。
【図5】打ち込むインク滴数によって形成されうる画素
の種々の形態を説明するための概念図である。
【図6】第1例で用いるプリントヘッド駆動パルスを示
す模式的波形図である。
【図7】(A)および(B)は第1例で用いられるプリ
ントヘッドの構造を示す縦断面図および正面図である。
【図8】図6に示すプレパルス幅P1 と吐出量Vd との
関係を示す線図である。
【図9】環境温度と吐出量との関係を示す線図である。
【図10】第1例に適用した吐出量制御を示す説明図で
ある。
【図11】第1例の吐出量制御で用いられるテーブルの
模式図である。
【図12】第1例の吐出量制御手順の一例を示すフロー
チャートである。
【図13】第1例に適用しうるヒータボードの構成例を
示す平面図である。
【図14】第1例で用いた階調記録の濃度特性を示す説
明図である。
【図15】本発明の実施例形態の第2例で用いたインク
ジェットプリンタの斜視図である。
【図16】第2例のずらし制御による画素の形成態様を
説明するための概念図である。
【図17】第2例による制御のうち、主走査方向での制
御の概要を説明するための説明図である。
【図18】(a)、(b)および(c)はずらし量と濃
度とインク打ち込み数との関係を示す説明図である。
【図19】(A)、(B)および(C)は、第2例で用
いられるプリントヘッドの構造を示す縦断面図、平面図
および正面図である。
【図20】第3例のずらし制御による画素の形成態様を
説明するための概念図である。
【図21】本発明による画素形成を総括的に説明する説
明図である。
【符号の説明】
1,H プリントヘッド 2,P プリント媒体 3 プラテンローラ 4,502 キャリッジ 20A,20B サブヒータ 30A,30B 温度センサ #1〜#512 吐出口

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の吐出口を有し該複数の吐出口から
    インクを吐出するためのインクジェットヘッドを用い、
    プリント媒体にインクを吐出して形成されるドットを組
    合せて画像形成を行う画像形成装置において、 前記ヘッドと前記プリント媒体とを相対的に走査する走
    査手段であって、画素位置に対して複数回の走査を行う
    ことが可能に構成された当該走査手段と、 当該複数回の走査の過程で前記画素位置に複数回吐出さ
    れうるインクの数を変更設定可能なインク数設定手段
    と、 前記画素位置に対して吐出されるインクの着弾位置を制
    御する着弾位置制御手段と、 前記インク数の設定と前記着弾位置の制御との組み合わ
    せで階調表現を行わせる手段とを具えたことを特徴とす
    る画像形成装置。
  2. 【請求項2】 1回に吐出されるインクの量を一定に制
    御する手段を具え、当該一定に保たれて吐出されるイン
    クの数の設定と前記着弾位置の制御との組み合わせで階
    調表現を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記
    載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 1回に吐出されるインクの量を変更制御
    する手段を具え、当該変更制御されて吐出されるインク
    の数の設定と前記着弾位置の制御との組み合わせで階調
    表現を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記走査手段は、前記ヘッドと前記プリ
    ント媒体とを相対的に、前記複数の吐出口が配列されて
    いる方向とは異なる方向に主走査する手段と、当該主走
    査の方向に直交する方向に副走査する手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記着弾位置制御手段は、着弾位置の制
    御を、前記副走査の量を1主走査毎に変化させることで
    行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の吐出口からインクを吐出する
    ために利用されるエネルギを発生するべく設けられた複
    数のエネルギ発生素子は、所定個数を1ブロックとして
    複数のブロックに分割されて駆動され、前記着弾位置制
    御手段は、着弾位置の制御を、当該分割駆動される複数
    のブロックの駆動順序を1主走査毎に変化させることで
    行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の吐出口からインクを吐出する
    ために利用されるエネルギを発生するべく設けられた複
    数のエネルギ発生素子は、所定個数を1ブロックとして
    複数のブロックに分割されて駆動され、前記着弾位置制
    御手段は、着弾位置の制御を、当該分割駆動される複数
    のブロックの駆動タイミングを1主走査毎に変化させる
    ことで行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成
    装置。
  8. 【請求項8】 前記着弾位置制御手段は、請求項5に記
    載の着弾位置の制御と、請求項6または7に記載の着弾
    位置の制御とを組み合わせて行うことを特徴とする請求
    項4に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記階調表現を行わせる手段は、プリン
    トのモードに応じて前記インク数と着弾位置との組み合
    わせを変化させて階調数を変化させる手段を有すること
    を特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の画像
    形成装置。
  10. 【請求項10】 前記ヘッドは、前記複数の吐出口から
    インクを吐出するために利用されるエネルギを発生する
    べく設けられた複数のエネルギ発生素子を有することを
    特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形
    成装置。
  11. 【請求項11】 複数の吐出口を有し該複数の吐出口か
    らインクを吐出するためのインクジェットヘッドを用
    い、プリント媒体にインクを吐出して形成されるドット
    を組合せて画像形成を行う画像形成方法において、 前記ヘッドと前記プリント媒体とを相対的に画素位置に
    対して複数回の走査を行い、当該複数回の走査の過程で
    前記画素位置に複数回吐出されうるインクの数の変更設
    定と、前記画素位置に対して吐出されるインクの着弾位
    置の制御との組み合わせで階調表現を行うことを特徴と
    する画像形成方法。
  12. 【請求項12】 1回に吐出されるインクの量を一定に
    制御し、当該一定に保たれて吐出されるインクの数の設
    定と前記着弾位置の制御との組み合わせで階調表現を行
    うことを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 1回に吐出されるインクの量を変更制
    御し、当該変更制御されて吐出されるインクの数の設定
    と前記着弾位置の制御との組み合わせで階調表現を行う
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  14. 【請求項14】 前記走査手段は、前記ヘッドと前記プ
    リント媒体とを相対的に、前記複数の吐出口が配列され
    ている方向とは異なる方向に主走査する手段と、当該主
    走査の方向に直交する方向に副走査する手段とを有する
    ことを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記
    載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 前記着弾位置の制御を、前記副走査の
    量を1主走査毎に変化させることで行うことを特徴とす
    る請求項14に記載の画像形成方法。
  16. 【請求項16】 前記複数の吐出口からインクを吐出す
    るために利用されるエネルギを発生するべく設けられた
    複数のエネルギ発生素子は、所定個数を1ブロックとし
    て複数のブロックに分割されて駆動され、前記着弾位置
    の制御を、当該分割駆動される複数のブロックの駆動順
    序を1主走査毎に変化させることで行うことを特徴とす
    る請求項14に記載の画像形成方法。
  17. 【請求項17】 前記複数の吐出口からインクを吐出す
    るために利用されるエネルギを発生するべく設けられた
    複数のエネルギ発生素子は、所定個数を1ブロックとし
    て複数のブロックに分割されて駆動され、前記着弾位置
    の制御を、当該分割駆動される複数のブロックの駆動タ
    イミングを1主走査毎に変化させることで行うことを特
    徴とする請求項14に記載の画像形成方法。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載の着弾位置の制御
    と、請求項16または17に記載の着弾位置の制御とを
    組み合わせて行うことを特徴とする請求項14に記載の
    画像形成方法。
  19. 【請求項19】 プリントのモードに応じて前記インク
    数と着弾位置との組み合わせを変化させて階調数を変化
    させることを特徴とする請求項11ないし18のいずれ
    かに記載の画像形成方法。
  20. 【請求項20】 前記ヘッドは、前記複数の吐出口から
    インクを吐出するために利用されるエネルギを発生する
    べく設けられた複数のエネルギ発生素子を有することを
    特徴とする請求項11ないし19のいずれかに記載の画
    像形成方法。
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