JPH09174484A - スリット装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望のスリット位置とそれに対応する巻取位
置との適合を簡単な機械的構造により行うことができ、
被切断物の加工ロスを減少させ、生産性良好で取扱いの
容易な汎用的なスリット装置を提供する。 【解決手段】 被切断物の搬送方向に対して水平にガイ
ドレ−ル２を備え、該ガイドレ−ル２に沿って左右方向
に移動自在に支持するガイド部３には搬送方向に延出す
る移動調整ア−ム４を設け、スリット位置と対応する巻
取り位置の基準ラインとする。移動調整ア−ム４の側面
には片端を回転軸８、８’とした張出板５、５’を設
け、これに刃物支持部９及び位置決め用カラ−１４を接
触して固定し、これらの位置をマッチングする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルム、紙、加工紙、金属箔などの幅の広い連続ウエブを
所定の細幅にスリットして、それぞれのスリットシ−ト
を巻取コアに巻取るためのスリット装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】スリット装置は、図１に示すように、巻
出ロ−ル１６に巻付けられた連続ウエブ１を軸受けフレ
−ム２２に取り付けた繰出ユニットから、連続ウエブ１
をガイドロ−ル１９にガイドさせて搬送して、レザ−カ
ッタ−やシャ−カッタ−を備えたスリッタ−ユニット２
１により長手方向にスリットし、複数のスリットシ−ト
として、スリットシ−トガイドロ−ル２０を経由して、
巻取コア１７を装着した巻取ユニットで巻取り、耳部ロ
スはサクション１８で引き取る構成を有する装置であ
る。

【０００３】前記スリッタ−ユニットは、図２と図３に
示すように、スリット刃１１は個々に刃物固定部１０に
保持されて刃物支持部９に取り付けられ、この刃物支持
部９はスリット必要数が、スライドシャフト１３に通し
て取り付けられ、シャフトに沿って横方向に移動可能に
構成され、所定のスリット幅に応じて位置を調節できる
ようになっている。ここで、スリット位置の変更は、ス
リット刃固定用ハンドル１２を緩めて移動可能状態とし
て、スライドシャフトまたはスライドシャフトの近傍に
取り付けた位置決め用のスケ−ルを使用して、目盛りを
肉眼により目視することで移動距離を測り、手動によっ
て設定し、スリット刃固定用ハンドル１２を締め付けて
固定される。

【０００４】スリット加工の工程においては、前記巻取
ユニットでは、試し巻回用に巻取コアを装着して、スリ
ットした連続ウエブを走行させて、ラインが安定したと
ころで正確な巻取位置を確認し、正規の巻取コアをその
位置に合わせて装着しなおしてスリットシ−トを巻回す
る作業が行われている。

【０００５】また、精度の高いスリット装置として、ス
リット刃の位置を検出するためにＮ／Ｃ装置を利用した
もの（特開平４−３０４９９４号公報等）やマイクロコ
ンピュ−タを利用したもの（実開平１−９０９７号公報
等）などが開示されているが、機械装置及び電気制御装
置は構造的に複雑で高価なものとなり、汎用的なもので
はない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
簡単な機械的構造をもって、所望のスリット位置とそれ
に対応する巻取位置との適応を容易にすることで、巻回
される連続ウエブの加工ロスを減少することができ、生
産性良好かつ低廉な汎用スリット装置を提供することを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、一定幅の連続
ウエブを長方向に沿ってスリットしつつ複数のスリット
シ−トを巻取コアに巻取る装置において、ウエブ幅方向
に平行にガイドレ−ルを備え、該ガイドレ−ルに沿って
左右に移動可能に支持されるガイド部には長方向に延出
する移動調節ア−ムを配設したものであって、該移動調
節ア−ムをしてスリット位置および巻取り位置の基準ラ
インとなし、刃物支持部およびこれに対応するコア支持
部の位置決めを行うことを特徴とするスリット装置であ
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明のスリット装置を図
面に示す実施例によって説明を加える

【０００９】

【実施例】

スリット及び巻取の位置決めユニット スリット及び巻取の位置決めユニットを図４に示す。ス
リット装置の有効幅を維持する長さで、スリットライン
の連続ウエブ流れ方向に対して垂直方向にガイドレ−ル
２が設置され、該ガイドレ−ル２に沿って左右方向に移
動可能にガイド部３が取り付けられている。該ガイド部
３には、二つのハンドルが設けられており、一つはガイ
ドレ−ル上を所定の位置まで移動させるための移動用ハ
ンドル６であり、もう一つは位置決定の後にガイドレ−
ルに締め付けて固定するための固定用ハンドル７であ
る。

【００１０】前記ガイド部３には、連続ウエブの流れ方
向に対して延出する向で移動調整ア−ム４が取り付けら
れる。さらに、該移動調整ア−ム４の側面には、上部と
下部の二箇所に、片方の端部付近を回転軸８、８’とし
て回転可能に張出板５、５’が設けられている。

【００１１】各ユニットの配置 前記位置決めユニットと、スリッタ−ユニット及び巻取
ユニットの配置を図５に示す。スリッタ−ユニット２１
は、スリット刃１１を固定した刃物支持部９がスライド
シャフト１３に沿って移動可能に複数構成され、位置決
めユニットの移動調整ア−ム４の上部付近に、スライド
シャフト１３にスリット必要数通した状態で配置され
る。また、巻取ユニットは、巻取コア１７の近傍にコア
位置決め用カラ−１４をスライドシャフト１５に通し
て、位置決めユニットの移動調整ア−ム４の下部付近に
配置される。この際、位置決めユニットのガイドレ−ル
２と、スライドシャフト１３、１５は確実に平行な状態
で配列される必要がある。

【００１２】前記位置決めユニットの使用方法として
は、移動調整ア−ム４に設けた張出板５、５’をア−ム
の側面に収納した状態で、所定の位置まで移動用ハンド
ル６を回して移動させ、固定用ハンドル７を締め付けて
ガイド部３及び移動調整ア−ム４の位置を決定する。次
に、張出板５、５’を所定の角度に回転してア−ム側面
の外方に延出した状態とする。そして、連続ウエブ１の
流れ方向に対するスリットラインとして、張出板５、
５’に接触するまで刃物支持部９及び位置決め用カラ−
１４をスライドさせて固定する。つまり、移動調整ア−
ム４を基準線として、対応するスリット刃１１と巻取コ
ア１６の位置をマッチングさせることができるのであ
る。

【００１３】したがって、各ユニットの設置の間隔は、
位置決めユニットの移動調整ア−ム４に設けた張出板
５、５’をア−ム側面に沿って収納した状態であれば位
置決めユニットの左右移動の妨げにならず、かつ張り出
した状態では刃物支持部９或いは位置決め用カラ−１４
と接触して、各ユニットの固定位置の基準となる距離を
有することが必要である。

【００１４】本実施例では、基本部分の構成のみを説明
したが、例えば、位置決めユニットに光センサ−を設け
て移動量を読みとりカウンタ−表示して初期設定を確実
にすること、移動調整ア−ムをガイドロ−ルの配列状態
を勘案して基準線を保ちながら湾曲させるなどは任意と
される。

【００１５】

【発明の効果】以上のように本発明のスリット装置は、
スリット位置と巻取位置を位置決めユニットの移動調整
ア−ムを基準として設定できるため、従来のように相関
的な位置あわせや試し巻などが不要となり、段取り時間
が大幅に短縮でき、連続ウエブの歩留まりが良好とな
る。また、装置として低廉に製作でき、スリット作業が
簡便にして正確に行えることで有効なものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】スリッタ−装置全体を示す側面の線図である。

【図２】スリッタ−ユニットを示す正面図である。

【図３】スリッタ−ユニットを示す側面図である。

【図４】位置決めユニットを示す正面図（ａ）と、一部
断面を表す側面図（ｂ）である。

【図５】位置決めユニット、スリッタ−ユニット、巻取
ユニットの位置関係を示す正面図（ａ）と側面図（ｂ）
である。

【符号の説明】

１ 連続ウエブ ２ ガイドレ−ル ３ ガイド部 ４ 移動調整ア−ム ５、５’ 張出板 ６ 移動用ハンドル ７ 固定用ハンドル ８、８’ 回転軸 ９ 刃物支持部 １０ 刃物固定部 １１ スリット刃 １２ スリット刃固定用ハンドル １３ スリッタ−ユニットのスライドシャフト １４ 位置決め用カラ− １５ 巻取ユニットのスライドシャフト １６ 巻出ロ−ル １７ 巻取コア １８ サクション １９ ガイドロ−ル ２０ スリットシ−トガイドロ−ル ２１ スリッタ−ユニット ２２ 軸受けフレ−ム

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一定幅の連続ウエブを長方向に沿ってス
   リットしつつ複数のスリットシ−トを巻取コアに巻取る
   装置において、ウエブ幅方向に平行にガイドレ−ルを備
   え、該ガイドレ−ルに沿って左右に移動可能に支持され
   るガイド部には連続ウエブの長方向に延出する移動調節
   ア−ムを配設し、該移動調節ア−ムをしてスリット位置
   および巻取り位置の基準ラインとなし、刃物支持部およ
   びこれに対応するコア支持部の位置決めを行うことを特
   徴とするスリット装置。