JPH09174341A - 放電加工機 - Google Patents

放電加工機

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JPH09174341A
JPH09174341A JP34910395A JP34910395A JPH09174341A JP H09174341 A JPH09174341 A JP H09174341A JP 34910395 A JP34910395 A JP 34910395A JP 34910395 A JP34910395 A JP 34910395A JP H09174341 A JPH09174341 A JP H09174341A
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JP
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electrode
guide
fine hole
machining
hole machining
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JP34910395A
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Seiji Suzuki
政治 鈴木
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Makino Milling Machine Co Ltd
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極ガイドをワークの加工位置に位置決めし
たままで、細穴加工用電極の電極ガイドの細孔への挿入
確認を行うことができる放電加工機を提供する。 【解決手段】 電極ガイド37のガイドブロック43を
ワーク5の加工位置に位置決めした後、ガイド取付台4
1の空気導入孔41a、ガイドブロック43のリング状
空間部43a、管路43b、空間部43cを経て、上ガ
イド45および下ガイド47の案内孔45a、47aに
加圧空気供給手段49から加圧空気を供給して、加圧空
気の圧力を検出する圧力検出手段51の出力により、細
穴加工用電極27が上ガイド45および下ガイド47の
案内孔45a、47aに挿入されたことを電極挿入判断
手段59で判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、主軸に保持した細
穴加工用電極をZ軸方向の送りを与え、ワークに細穴を
加工する放電加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、細穴加工用電極は電極径が小さ
く、放電加工により発生する加工屑を加工間隙から排出
するために加工液を噴出する加工液供給孔が形成された
中空形状となっている。また、放電加工による消耗量も
大きく、電極径と比較して電極の長さが極めて長い。細
穴放電加工は、このような細穴加工用電極を主軸に装着
し、主軸の軸線回りに回転させZ軸方向の送りを与えな
がらワークに細穴を加工するものである。よって、細穴
加工用電極を主軸の軸線回りに回転させた時に細穴加工
用電極の先端部に生じる振れ回りを防止して、ワークの
加工位置におけるX、Y座標位置が維持されるように、
ワークと近接させて電極ガイドを配置し、電極ガイドに
設けられた細孔に細穴加工用電極の先端部を挿入し、案
内するようにしている。
【0003】細穴加工用電極を電極ガイドの細孔に挿入
してから細穴放電加工を開始するまでの作業工程は次の
通りである。まず、放電加工機のテーブル上に加工すべ
きワークを載置し、電極自動交換装置を利用するか、オ
ペレータが細穴加工用電極を主軸に装着し、テーブル上
のワークと干渉しない場所に取り付けた基準球、または
テーブル上面に設けられた基準面に電極ガイドを位置決
めする。その後、細穴加工用電極を主軸の軸線回りに回
転させながらZ軸方向へ下降させ、細穴加工用電極が電
極ガイドの細孔に挿入され、貫通したことを細穴加工用
電極と基準球または基準面との接触検出により確認す
る。挿入確認後、電極ガイドをワークの加工位置に移動
して、電極ガイドとワークとの間に所定間隔を持たせて
位置決めし、細穴加工用電極をNCプログラムにおける
細穴放電加工の開始位置までZ軸方向へ上昇させる。そ
の後、加工槽内に加工液を充満させ、細穴加工用電極と
ワークとの極間にパルス電圧を印加し、細穴加工用電極
を主軸の軸線回りに回転させながらZ軸方向の送りを与
え、加工液中に浸漬されたワークに細穴を加工する。
【0004】上述したように、細穴加工用電極は放電加
工による消耗量が大きいので、電極自動交換装置により
消耗した細穴加工用電極を頻繁に交換しながら細穴放電
加工が行われることが多い。そのため、細穴放電加工に
より所望の加工深さを得るのに、細穴加工用電極の標準
的な消耗量を考慮して細穴加工用電極の送り量を決めて
いるが、同径、同種の細穴加工用電極であっても、その
消耗量にはバラツキがあり、単に細穴加工用電極の標準
的な消耗量のみから所望の加工深さに対する送り量を得
ることは難しい。
【0005】こうしたことから、例えば、細穴放電加工
による貫通孔加工の場合は、所望のワーク厚さに対する
細穴加工用電極の標準的な消耗量を考慮した送り量より
大きい送り量をNCプログラムで指令して、細穴加工用
電極がワークを確実に貫通するようにして、細穴加工用
電極の消耗量のバラツキによる影響を無くそうとしてい
る。また、細穴放電加工による止め穴加工の場合は、細
穴放電加工を一旦停止させ、そのときの主軸のZ軸位置
を読み取り、記憶し、細穴加工用電極をワークに加工さ
れた細穴から逃がした後、細穴加工用電極の電極ガイド
の細孔への挿入確認と同様に、電極ガイドを基準球また
は基準面に位置決めし、細穴加工用電極をZ軸方向へ下
降させて、細穴加工用電極が基準球または基準面との接
触を検出したときの主軸のZ軸位置と、記憶した細穴加
工時の主軸のZ軸位置とからワークに加工された細穴の
深さを適時求めながら、所望の加工深さが得られるよう
に細穴放電加工を進行している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、細穴放
電加工は、加工槽内に充満された加工液中で行われるの
で、テーブル上に取り付けた基準球、またはテーブル上
面に設けられた基準面が加工液中に浸漬してしまうた
め、放電加工により発生し、加工間隙から排出され、加
工液中に浮遊する加工屑が基準球または基準面に付着す
ることがある。すると、細穴加工用電極の電極ガイドの
細孔への挿入時および加工深さの測定時、細穴加工用電
極と基準球または基準面との間に加工屑が介在したまま
の状態で接触検出を行ってしまい、接触検出の精度が低
下し、細穴加工用電極の電極ガイドの細孔への挿入確認
および正確な加工深さを得ることができない。さらに、
加工液中を浮遊する加工屑が細穴加工用電極の先端部に
付着することもあり、この場合、細穴加工用電極と基準
球または基準面との通電性が悪くなり、細穴加工用電極
と基準球または基準面との接触検出を全く行わなくなっ
てしまうこともある。最悪の場合には、細穴加工用電極
の電極ガイドの細孔への挿入時および加工深さの測定
時、細穴加工用電極をZ軸方向へ下降し続けて、細穴加
工用電極を曲げたり、破損する恐れがある。
【0007】また、電極ガイドをワークの加工位置から
基準球または基準面に移動させてからでないと、細穴加
工用電極の電極ガイドの細孔への挿入確認および加工深
さの測定を行うことができないので、基準球または基準
面までの電極ガイドの移動時間が加工時間のロスに繋が
り、加工効率が低下してしまうとともに、加工精度の悪
化の要因にもなる。そこで本発明は、電極ガイドをワー
クの加工位置に位置決めしたままで、細穴加工用電極の
電極ガイドの細孔への挿入確認が確実に行え、かつ、正
確な加工深さを得ることができる放電加工機を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的に鑑み、本発明
は以下に述べる放電加工機である。 (1) 主軸に保持した細穴加工用電極をZ軸方向の送
りを与え、ワークに細穴を加工する放電加工機におい
て、前記ワークと近接して配置され前記細穴加工用電極
を支承する細孔を有し、前記細穴加工用電極が前記ワー
クとの間でZ軸方向の相対移動をする際、前記細穴加工
用電極を案内する電極ガイドと、先端部に前記電極ガイ
ドが支持されるとともに、前記主軸のZ軸方向の移動と
平行な方向に位置の調節が可能な支持アームと、前記電
極ガイドの外部から前記電極ガイドの細孔に通じるよう
に前記電極ガイドに設けられた管路と、前記細穴加工用
電極の前記電極ガイドの細孔への挿入時、前記管路を通
じて前記電極ガイドの細孔に加圧空気を供給する加圧空
気供給手段と、前記加圧空気供給手段から前記電極ガイ
ドの細孔に供給される加圧空気の圧力を検出する圧力検
出手段と、前記圧力検出手段の出力から、前記細穴加工
用電極が前記電極ガイドの細孔に挿入されたことを判断
する電極挿入判断手段と、を具備した放電加工機。 (2) 前記細穴加工用電極による前記ワークへの細穴
加工時における前記主軸のZ軸位置と、前記電極挿入判
断手段による前記細穴加工用電極の前記電極ガイドの細
孔への挿入判断時における前記主軸のZ軸位置とを読み
取り、記憶し、前記ワークに加工された細穴の深さを演
算する加工深さ演算手段をさらに備えた放電加工機。
【0009】
【作用】支持アームの先端部に支持され、細穴加工用電
極を案内する電極ガイドをワークの加工位置に位置決め
して、電極ガイドの細孔に電極ガイドに設けられた管路
を通じて加圧空気供給手段から加圧空気を供給し、細穴
加工用電極の電極ガイドの細孔への挿入時、電極ガイド
の細孔に供給される加圧空気の圧力を検出する圧力検出
手段からの出力により、細穴加工用電極が電極ガイドの
細孔へ挿入されたことを電極挿入判断手段で判断するよ
うにしたので、電極ガイドをワークの加工位置に位置決
めしたまま、細穴加工用電極の電極ガイドの細孔への挿
入確認が行える。また、細穴加工用電極によるワークへ
の細穴加工時における主軸のZ軸位置と、電極挿入判断
手段による細穴加工用電極の電極ガイドの細孔への挿入
判断時における主軸のZ軸位置とを読み取り、記憶する
ようにしたので、電極ガイドをワークの加工位置に位置
決めしたまま、ワークに加工された細穴の深さを測定で
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て図面に沿って説明する。図1は、本発明実施形態の放
電加工機の電極ガイド周辺部を示す正面断面図、および
構成ブロック図、図2は、本発明実施形態の放電加工機
を示す正面図、図3は、図2の矢視Aにおける側面図、
図4は、本発明実施形態の放電加工機の電極ガイドの別
の実施形態、および細穴加工部を示す正面断面図であ
る。
【0011】まず、図2および図3を参照して、本発明
実施形態の放電加工機を説明する。ベッド1上に取り付
けられたテーブル3は、上面にワーク5が載置され、シ
ール7を介して滑動、昇降する加工槽9に周囲を囲ま
れ、ワーク5およびテーブル3上面は加工槽9内に充満
された加工液中に浸漬している。コラム11はテーブル
3後方のベッド1上に立設され、サドル13はコラム1
1上をX軸方向へ移動可能に設けられ、また、ラム15
はサドル13上をY軸方向へ移動可能に設けられ、さら
に、ラム15前面には電極ヘッド17が取り付けられて
いる。一方、主軸19は電極ヘッド17に対しZ軸方向
へ上下動、かつ、Z軸の軸線回りに回転可能に設けら
れ、主軸19の下端部には、絶縁プレート21を介して
電極チャック23が設けられ、コレットチャック25を
介して細穴加工用電極27が保持されるホルダ29をプ
ルスタッド31を引き込むように同心に把持する。
【0012】コラム11中央の抜け部11aには、電極
自動交換装置(図示せず)が配設され、主軸19のZ軸
方向への移動の最上位置である電極自動交換位置にて、
使用済みの細穴加工用電極27が保持されたホルダ29
を主軸19の下端部に設けられた電極チャック23から
取り外し、電極マガジン33にプルスタッド31を介し
収納して、新たな細穴加工用電極27が保持されたホル
ダ29を電極マガジン33から主軸19の下端部に設け
られた電極チャック23に移送し、プルスタッド31を
引き込み、装着するように電極自動交換を行う。また、
電極ヘッド17の側面には案内装置35が取り付けら
れ、細穴加工用電極27を案内する電極ガイド37を先
端部に支持する支持アーム39のZ軸方向と平行な方向
への移動を案内し、テーブル3上に載置されるワーク5
厚さに応じて支持アーム39の位置調節を可能とし、電
極ガイド37とワーク5との間に所定間隔を持たせるこ
とができるようにしている。なお、図2および図3は、
電極自動交換後、細穴加工用電極27をZ軸方向へ下降
させて電極ガイド37に挿入した状態を示している。
【0013】次に、図1を参照して、本発明実施形態の
放電加工機の電極ガイド周辺部を説明する。電極ガイド
37は、略L字形の支持アーム39の下面部に取り付け
られたガイド取付台41と、ガイド取付台41の先端部
に嵌着されたガイドブッシュ43と、ガイドブッシュ4
3の上下にそれぞれ嵌入された上ガイド45および下ガ
イド47とから構成される。上ガイド45および下ガイ
ド47は細穴加工用電極27との間で絶縁をするために
サファイヤ等でなり、細穴加工用電極27を挿入、案内
する案内孔45a、47aをそれぞれ有している。な
お、電極ガイド37とワーク5との接近性を高めるため
に、ガイド取付台41にガイドブッシュ43を嵌着し、
電極ガイド37とワーク5との対面部が小さくなるよう
にしている。
【0014】加圧空気供給手段49から供給される加圧
空気は、圧力スイッチ等でなる圧力検出手段51を介し
て、ガイド取付台41の内部に形成された空気導入孔4
1aと接続された配管(図示せず)から導入され、ガイ
ドブッシュ43のガイド取付台41の空気導入孔41a
と対応する位置に形成されたリング状空間部43aおよ
び管路43bを通過し、上ガイド45と下ガイド47と
の間に設けられた空間部43cを経て、上ガイド45お
よび下ガイド47の案内孔45a、47aから排出され
る。また、図4に示すように、支持アーム39の下面部
にシール53を介して略L字形のガイド取付台41を取
り付け、加圧空気供給手段49から供給される加圧空気
を支持アーム39の内部に形成された空気供給孔39a
から供給してガイド取付台41の内部に形成された空気
導入孔41aに導入し、ガイドブッシュ43のガイド取
付台41の空気導入孔41aと対応する位置に形成され
たリング状空間部43aおよび管路43bを通過し、上
ガイド45と下ガイド47との間に設けられた空間部4
3cを経て、上ガイド45および下ガイド47の案内孔
45a、47aから排出させるようにしてもよい。
【0015】放電加工機によるワーク5の加工に用いら
れるNCプログラムを格納する数値制御装置であるとと
もに、細穴加工用電極27とワーク5との極間にパルス
電圧を印加する電源装置であるNC・電源装置55は、
制御手段57、電極挿入判断手段59、加工深さ演算手
段61を具備している。制御手段57は、NCプログラ
ムの移動指令に基づいて、X軸送りモータ63、Y軸送
りモータ65、Z軸送りモータ67にサーボ出力をそれ
ぞれ送出し、電極ヘッド17および主軸19の移動を制
御するとともに、エンコーダ等の位置検出器で電極ヘッ
ド17のX、Y軸位置および主軸19のZ軸位置を検出
する。さらに、上ガイド45および下ガイド47の案内
孔45a、47aに加圧空気を送出する加圧空気供給手
段49を制御する。電極挿入判断手段59は、加圧空気
供給手段49から供給される加圧空気の圧力を検出する
圧力検出手段51の出力により、細穴加工用電極27が
上ガイド45および下ガイド47の案内孔45a、47
aに挿入されたことを判断する。加工深さ演算手段61
は、細穴加工用電極27によるワーク5の細穴加工部6
9における主軸19のZ軸位置と、電極挿入判断手段5
9による細穴加工用電極27の上ガイド45および下ガ
イド47の案内孔45a、47aへの挿入判断時の主軸
19のZ軸位置とを制御手段57から読み取り、記憶
し、ワーク5に加工された細穴71の深さを演算する。
【0016】ここから、図4を参照して、細穴加工用電
極の自動交換を行い、細穴放電加工を開始してから終了
するまでの放電加工機の動作をステップを追って説明す
る。 (1)加工槽9を下降させ、加工すべきワーク5をテー
ブル3上に載置し、電極ヘッド17をX、Y軸方向へ移
動させるとともに、主軸19をZ軸方向へ上昇させ電極
自動交換位置に位置決めする。 (2)電極自動交換装置の電極マガジン33により交換
すべき細穴加工用電極27が保持されたホルダ29を割
り出し、主軸19の下端部に設けられた電極チャック2
3に移送し、装着する。 (3)電極ヘッド17をX、Y軸方向へ移動し、支持ア
ーム39を下降させ、支持アーム39の先端部に支持さ
れた電極ガイド37のガイドブッシュ43をワーク5の
加工位置に位置決めする。なお、放電加工により発生す
る加工屑が加工間隙からスムーズに排出されるように、
ガイドブッシュ43下面とワーク5上面との間に所定間
隔L2 を持たせるようにする。
【0017】(4)上ガイド45および下ガイド47の
案内孔45a、47aに加圧空気供給手段49から加圧
空気を送出し、細穴加工用電極27を主軸19の軸線回
りに回転させながらZ軸方向へ下降させ、上ガイド45
の案内孔45aに挿入する。ここで、加圧空気供給手段
49から供給される加圧空気の圧力は、細穴加工用電極
27の上ガイド45の案内孔45aへの挿入を妨げない
程度の圧力とする。また、上ガイド45および下ガイド
47の案内孔45a、47aに負圧空気を送出するよう
にしてもよい。 (5)細穴加工用電極27がガイドブッシュ43の空間
部43cを通過し、下ガイド47の案内孔47a上面に
達した瞬間に、加圧空気供給手段49から供給される加
圧空気の圧力変化を圧力検出手段51が検出し、電極挿
入判断手段59にその出力が送られ、細穴加工用電極2
7の上ガイド45および下ガイド47の案内孔45a、
47aへの挿入が確認される。挿入確認後、細穴加工用
電極27を図1に示すNCプログラムにおける細穴放電
加工の開始位置に位置決めする。通常、細穴放電加工の
開始位置は、ワーク5から所定距離だけ離れた位置に設
定される。 (6)加工槽9を上昇させ、加工槽9内に加工液を充満
しワーク5を浸漬させた後、NC・電源装置55から細
穴加工用電極27とワーク5との極間にパルス電圧を印
加して、細穴加工用電極27を主軸19の軸線回りに回
転させながら、Z軸方向の送りを与えワーク5の細穴放
電加工を開始する。
【0018】(7)細穴放電加工の途中で、ワーク5に
加工された細穴71の深さを確認する場合、細穴放電加
工を一旦停止させ、そのときの細穴加工用電極27によ
るワーク5の細穴加工部69における主軸19のZ軸位
置を加工深さ演算手段61が制御手段57から読み取
り、記憶する。その後、細穴加工用電極27をZ軸方向
へ上昇させてワーク5に加工された細穴71から逃がし
ていき、細穴加工用電極27が下ガイド47の案内孔4
7a上面に達した瞬間に、加圧空気供給手段49から供
給される加圧空気の圧力変化を圧力検出手段51が検出
し、電極挿入判断手段59にその出力が送られたときの
主軸19のZ軸位置を加工深さ演算手段61が制御手段
57から読み取り、記憶する。よって、加工深さ演算手
段61に記憶された細穴加工用電極27によるワーク5
の細穴加工部69における主軸19のZ軸位置と、細穴
加工用電極27が下ガイド47の案内孔47a上面に達
した瞬間の主軸19のZ軸位置とから主軸19のZ軸方
向への移動距離が求められる。なお、下ガイド47の案
内孔47a上面とガイドブッシュ43下面との間隔L1
は、下ガイド47のガイドブッシュ43への取付位置で
決定され、ガイドブッシュ43下面とワーク5上面との
間には間隔L2 を持たせてあるので、主軸19のZ軸方
向への移動距離から間隔L1 およびL2 を差し引くこと
により、ワーク5に加工された細穴71の深さが演算で
きる。その演算結果に応じて、所望の加工深さが得られ
るように細穴放電加工を進行すればよい。
【0019】また、細穴加工用電極27の上ガイド45
および下ガイド47の案内孔45a、47aへの挿入確
認後、細穴加工用電極27をNCプログラムにおける細
穴放電加工の開始位置に位置決めしてから、細穴加工用
電極27とワーク5との極間にパルス電圧を印加するの
ではなく、細穴加工用電極27が上ガイド45および下
ガイド47の案内孔45a、47aに挿入され、細穴加
工用電極27がNCプログラムにおける細穴放電加工の
開始位置まで下降したら、細穴加工用電極27とワーク
5との極間にパルス電圧が自動的に印加されるようなN
Cプログラムを組んでおけば、細穴加工用電極27の上
ガイド45および下ガイド47の案内孔45a、47a
への挿入からワーク5の細穴放電加工までを放電加工機
を停止させることなく行うこともできる。さらに、新品
の細穴加工用電極27をホルダ29に保持する際、細穴
加工用電極27の長さを測定しておけば、主軸19に設
けられた電極チャック23にホルダ29を装着した位置
(例えば、電極自動交換位置)と、細穴加工用電極27
の上ガイド45および下ガイド47の案内孔45a、4
7aへの挿入確認時の主軸19のZ軸位置とから放電加
工により消耗した後の細穴加工用電極27の有効長さを
求めることもできる。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、細穴加工用電極の電極ガイドの細孔への挿入
時、支持アームの先端部に支持され、細穴加工用電極を
案内する電極ガイドをワークの加工位置に位置決めし
て、電極ガイドの細孔に電極ガイドに設けられた管路を
通じて加圧空気供給手段から加圧空気を供給し、電極ガ
イドの細孔に供給される加圧空気の圧力を検出する圧力
検出手段からの出力により、細穴加工用電極が電極ガイ
ドの細孔へ挿入されたことを電極挿入判断手段で判断す
るようにしたので、電極ガイドをワークの加工位置に位
置決めしたまま、細穴加工用電極の電極ガイドの細孔へ
の挿入確認が行える。また、細穴加工用電極によるワー
クへの細穴加工時における主軸のZ軸位置と、電極挿入
判断手段による細穴加工用電極の電極ガイドの細孔への
挿入判断時における主軸のZ軸位置とを加工深さ演算手
段で読み取り、記憶するようにしたので、電極ガイドを
ワークの加工位置に位置決めしたまま、ワークに加工さ
れた細穴の深さを測定できる。
【0021】よって、細穴加工用電極の電極ガイドの細
孔への挿入時および加工深さの測定時、細穴加工用電極
とテーブル上に設けた基準球または基準面との接触検出
でなく、電極ガイドの細孔に供給される加圧空気の圧力
検出を行うようにしたので、放電加工により加工間隙か
ら加工液中に排出される加工屑の影響を受けず、また、
細穴加工用電極を曲げたり、破損することなく、細穴加
工用電極の電極ガイドの細孔への確実な挿入確認および
正確な加工深さの測定が行える。さらに、電極ガイドを
基準球または基準面に移動させなくても細穴加工用電極
の電極ガイドの細孔への挿入確認および加工深さの測定
が行え、加工時間が短縮し加工効率の向上に繋がりコス
トダウンも図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施形態の放電加工機の電極ガイド周
辺部を示す正面断面図、および構成ブロック図である。
【図2】 本発明実施形態の放電加工機を示す正面図で
ある。
【図3】 図2の矢視Aにおける側面図である。
【図4】 本発明実施形態の放電加工機の電極ガイドの
別の実施形態、および細穴加工部を示す正面断面図であ
る。
【符号の説明】
5 ワーク 17 電極ヘッド 19 主軸 27 細穴加工用電極 35 案内装置 37 電極ガイド 39 支持アーム 39a 空気供給孔 41 ガイド取付台 41a 空気導入孔 43 ガイドブッシュ 43a リング状空間部 43b 管路 43c 空間部 45 上ガイド 45a 案内孔 47 下ガイド 47a 案内孔 49 加圧空気供給手段 51 圧力検出手段 57 制御手段 59 電極挿入判断手段 61 加工深さ演算手段 69 細穴加工部 71 細穴

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸に保持した細穴加工用電極をZ軸方
    向の送りを与え、ワークに細穴を加工する放電加工機に
    おいて、 前記ワークと近接して配置され前記細穴加工用電極を支
    承する細孔を有し、前記細穴加工用電極が前記ワークと
    の間でZ軸方向の相対移動をする際、前記細穴加工用電
    極を案内する電極ガイドと、 先端部に前記電極ガイドが支持されるとともに、前記主
    軸のZ軸方向の移動と平行な方向に位置の調節が可能な
    支持アームと、 前記電極ガイドの外部から前記電極ガイドの細孔に通じ
    るように前記電極ガイドに設けられた管路と、 前記細穴加工用電極の前記電極ガイドの細孔への挿入
    時、前記管路を通じて前記電極ガイドの細孔に加圧空気
    を供給する加圧空気供給手段と、 前記加圧空気供給手段から前記電極ガイドの細孔に供給
    される加圧空気の圧力を検出する圧力検出手段と、 前記圧力検出手段の出力から、前記細穴加工用電極が前
    記電極ガイドの細孔に挿入されたことを判断する電極挿
    入判断手段と、を具備したことを特徴とする放電加工
    機。
  2. 【請求項2】 前記細穴加工用電極による前記ワークへ
    の細穴加工時における前記主軸のZ軸位置と、前記電極
    挿入判断手段による前記細穴加工用電極の前記電極ガイ
    ドの細孔への挿入判断時における前記主軸のZ軸位置と
    を読み取り、記憶し、前記ワークに加工された細穴の深
    さを演算する加工深さ演算手段をさらに備えた請求項1
    に記載の放電加工機。 【0001】
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