JPH091722A - マーキングフィルムの施工方法、マーキングフィルム及び下貼り用粘着フィルム - Google Patents

マーキングフィルムの施工方法、マーキングフィルム及び下貼り用粘着フィルム

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JPH091722A
JPH091722A JP17942495A JP17942495A JPH091722A JP H091722 A JPH091722 A JP H091722A JP 17942495 A JP17942495 A JP 17942495A JP 17942495 A JP17942495 A JP 17942495A JP H091722 A JPH091722 A JP H091722A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ステンレス鋼の表面に、非塩素系樹脂のバリア
層を設け、その上に塩化ビニル樹脂フィルムと感圧接着
剤層からなるマーキングフィルムを積層することを特徴
とするマーキングフィルムの施工方法。 【効果】本発明によれば、ステンレス鋼に塩化ビニル樹
脂系マーキングフィルムを貼着して屋外で使用しても、
感圧接着剤の劣化が進行しがたく、マーキングフィルム
のうねりやズレの発生や、感圧接着剤の変色を抑えるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マーキングフィルムの
施工方法、マーキングフィルム及び下貼り用粘着フィル
ムに関する。さらに詳しくは、本発明は、ステンレス鋼
に貼着して屋外で使用したとき、耐候性に優れ、長時間
経過後もフィルムのうねりや、マーキングフィルムの位
置ずれや、感圧接着剤層の変色を生ずることのない塩化
ビニル樹脂系マーキングフィルムの施工方法、マーキン
グフィルム及び下貼り用粘着フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】マーキングフィルムは、印刷などを施し
たプラスチックフィルムに感圧接着剤を積層したフィル
ムであって、貼着作業が簡単で熟練を要せず、塗装によ
る施工に比べ乾燥時間が不要なため作業時間が短く、貼
着作業の大幅な自動化が可能である上、初期接着力が大
きく、被着体の種類を比較的選ばず、必要なときには比
較的簡単に剥がすことができるので、電車や自動車など
の車両、看板、工事現場の塀などに、その使用量は年々
増大している。マーキングフィルム用の樹脂としては、
印刷特性が良好であり、多少の曲面に対しては追随性を
有する塩化ビニル樹脂が多く用いられ、感圧接着剤とし
ては、アクリル系の感圧接着剤が多く用いられる。しか
し、透明ないし半透明部分を有する塩化ビニル樹脂系マ
ーキングフィルムを、ステンレス鋼に貼着して屋外用途
に使用すると、経時的な感圧接着剤の劣化が進みやす
く、フィルムに凹凸を生じたり、マーキングフィルムの
位置ずれが起こったり、あるいは感圧接着剤が変色する
という現象を生じ、最終的にはマーキングフィルムの脱
落や、劣化した感圧接着剤による外観の汚染などが発生
する。従来、屋外用途におけるステンレス鋼板に貼着し
たマーキングフィルムの劣化は、光、熱、水分、酸素な
どの外的要因と、ステンレス鋼板に由来する金属イオン
の作用による劣化であると考えられ、フィルム若しくは
感圧接着剤又はその両方について紫外線吸収剤や酸化防
止剤などを添加したり、あるいは本質的に耐候性の良好
な材料を選択するなどの試みがなされてきた。しかし、
このような手段によっては十分な耐候性を得ることはで
きず、ステンレス鋼に貼着して屋外で使用することがで
きる塩化ビニル樹脂系マーキングフィルムの開発が求め
られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ステンレス
鋼に貼着して屋外用途に使用することができる塩化ビニ
ル樹脂系マーキングフィルムの施工方法、マーキングフ
ィルム及び下貼り用粘着フィルムを提供することを目的
としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、マーキングフィ
ルムとステンレス鋼の間に非塩素系樹脂からなるバリア
層を設けることにより劣化を防止しうることを見いだ
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は、(1)ステンレス鋼の表面に、非塩
素系樹脂フィルムと感圧接着剤層からなる粘着フィルム
を貼着した上に、塩化ビニル樹脂フィルムと感圧接着剤
層からなるマーキングフィルムを積層することを特徴と
するマーキングフィルムの施工方法、(2)非塩素系樹
脂フィルムが、200〜400nmの透過率が35%以
下である第(1)項記載のマーキングフィルムの施工方
法、(3)ステンレス鋼の表面に非塩素系樹脂を塗布し
たのち、その上に塩化ビニル樹脂フィルムと感圧接着剤
層からなるマーキングフィルムを積層することを特徴と
するマーキングフィルムの施工方法、(4)透明ないし
半透明の塩化ビニル樹脂フィルム、感圧接着剤層、20
0〜400nmの透過率が35%以下である非塩素系樹
脂フィルム及び感圧接着剤層を積層してなることを特徴
とするステンレス鋼用マーキングフィルム、及び、
(5)200〜400nmの透過率が35%以下である
非塩素系樹脂フィルムと感圧接着剤層からなる、ステン
レス鋼へ貼着する透明ないし半透明の塩化ビニル樹脂系
マーキングフィルムの下貼り用粘着フィルム、を提供す
るものである。
【0005】本発明に使用する塩化ビニル樹脂系マーキ
ングフィルムには特に制限はなく、支持体のフィルムの
片面に感圧接着剤層を設けた、公知のマーキングフィル
ムを使用することができる。支持体のフィルムには、必
要に応じて印刷などを施すことができる。感圧接着剤の
材質には特に制限はなく、例えば、ゴム系感圧接着剤、
アクリル系感圧接着剤、その他ポリビニルエーテルやシ
リコーンなどの感圧接着剤を使用することができる。感
圧接着剤は、天然ゴム、合成イソプレンゴム、再生ゴ
ム、SBR、ポリイソブチレン、NBR、ポリビニルエ
ーテル、ポリアクリル酸エステル、スチレン−イソプレ
ン又はスチレン−ブタジエンブロック共重合体などの弾
性体に、ポリテルペン、ロジン又はその誘導体、油溶性
フェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系炭化
水素樹脂などの粘着付与樹脂、鉱油、ラノリン、液状ポ
リブテンなどの可塑剤、亜鉛華、チタン白、炭酸カルシ
ウム、クレー、水酸化アルミニウム、顔料などの充填
剤、ゴム用酸化防止剤、金属ジチオカーバメート、金属
キレート剤などの老化防止剤、また、紫外線吸収剤など
を配合して調製することができる。感圧接着剤は、必要
に応じて、エポキシ化合物、金属キレート、イソシアナ
ート系化合物などにより架橋することができる。これら
の中で、反応性官能基を有するアクリル酸エステル共重
合体を弾性体とし、エポキシ化合物により架橋した感圧
接着剤を特に好適に使用することができる。
【0006】本発明方法においては、塩化ビニル樹脂系
マーキングフィルムとステンレス鋼の間にバリア層を設
ける。バリア層は、ステンレス鋼に非塩素系樹脂フィル
ムと感圧接着剤からなる粘着フィルムを貼着し、あるい
は、ステンレス鋼の表面に非塩素系樹脂を塗布すること
によって設けることができる。バリア層とする粘着フィ
ルムの支持体が塩化ビニル樹脂のような塩素系樹脂フィ
ルムであると、光劣化により塩素又はそのイオンが脱離
し、感圧接着剤層を拡散してステンレス鋼に達し、塩素
又はそのイオンがステンレス鋼の金属のイオン化をうな
がし、その金属イオンと光エネルギーの触媒作用によっ
て感圧接着剤の劣化が促進されるので好ましくない。ま
た、ステンレス鋼への塗布樹脂が塩素系樹脂である場合
も、同様の作用で感圧接着剤の劣化を促進するので好ま
しくない。ステンレス鋼の表面に、非塩素系樹脂フィル
ムを支持体とする粘着フィルムを貼着し、あるいは、非
塩素系樹脂を塗布した上に、塩化ビニル樹脂フィルムと
感圧接着剤層からなるマーキングフィルムを積層するこ
とにより、金属のイオン化を防ぎ、感圧接着剤の劣化を
防止することができる。本発明方法において、バリア層
となる下貼りに用いる粘着フィルムの非塩素系樹脂フィ
ルムは、200〜400nmの透過率が35%以下のも
のであることが好ましく、20%以下のものであること
がより好ましい。粘着フィルムによって紫外線を隠蔽し
て侵入する光エネルギーの量を減少することにより、ス
テンレス鋼に貼着したマーキングフィルムの耐久性をさ
らに一層向上することができる。粘着フィルムの透過率
は、分光光度計により粘着フィルムの200〜400n
mの紫外部における透過率曲線を描き、その積分値より
求めることができる。
【0007】前記下貼りに用いる粘着フィルムの支持体
となる非塩素系樹脂フィルムの材質は、塩素を含有しな
い樹脂であれば特に制限はなく、公知の非塩素系樹脂フ
ィルム及びシートなどを使用することができる。このよ
うなフィルム及びシートとしては、例えば、ポリウレタ
ン、ポリオレフィン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリ
エステル、ポリアミドなどのフイルム及びシートを挙げ
ることができる。また、支持体の形状には特に制限はな
く、例えば、単層フィルム、多層フィルム、不織フィル
ム、多孔性フィルム、発泡状フィルムなどの形状又はそ
れらを組み合わせた形状とすることができる。支持体の
厚みは10〜200μmであることが好ましく、15〜
100μmであることがより好ましい。支持体には、必
要に応じて顔料などを添加し、あるいは蒸着などを施す
ことにより隠蔽性を向上することができる。本発明方法
に使用する粘着フィルムの感圧接着剤には特に制限はな
く、例えば、ゴム系感圧接着剤、アクリル系感圧接着
剤、その他ポリビニルエーテルやシリコーンなどの感圧
接着剤を使用することができる。感圧接着剤は、天然ゴ
ム、合成イソプレンゴム、再生ゴム、SBR、ポリイソ
ブチレン、NBR、ポリビニルエーテル、ポリアクリル
酸エステル、スチレン−イソプレン又はスチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体などの弾性体に、ポリテルペ
ン、ロジン又はその誘導体、油溶性フェノール樹脂、ク
マロン−インデン樹脂、石油系炭化水素樹脂などの粘着
付与樹脂、鉱油、ラノリン、液状ポリブテンなどの可塑
剤、亜鉛華、チタン白、炭酸カルシウム、クレー、水酸
化アルミニウム、顔料などの充填剤、ゴム用酸化防止
剤、金属ジチオカーバメート、金属キレート剤などの老
化防止剤、また、紫外線吸収剤などを配合して調製する
ことができる。感圧接着剤は、溶剤タイプ及びエマルシ
ョンタイプを使用することができる。また、感圧接着剤
が溶剤タイプである場合は、一液硬化型又は二液硬化型
とすることができる。アクリル酸エステル系の弾性体を
用いた二液硬化型の溶剤タイプの感圧接着剤の場合は、
非黄変タイプの架橋剤を使用することが好ましい。感圧
接着剤の塗布量は、5〜80g/m2であることが好ま
しく、15〜40g/m2であることがより好ましい。
【0008】図1は、粘着フィルムをバリア層とする本
発明の施工方法によるマーキングフィルムの積層断面図
である。ステンレス鋼1の上に、非塩素系樹脂フィルム
2及び感圧接着剤層3からなる粘着フィルムが貼着さ
れ、さらにその上に塩化ビニル樹脂フィルム4と感圧接
着剤層5からなるマーキングフィルムが積層されてい
る。更に本発明方法においては、マーキングフィルムと
ステンレス鋼の間にバリア層として非塩素系樹脂を塗布
することができる。バリア層とする非塩素系樹脂は、ス
テンレス鋼との密着性が良好で容易に剥離しないもので
あれば特に制限なく使用することができ、このようなバ
リア層を形成する材質としては、例えば、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−
酢酸ビニル共重合体系樹脂などを挙げることができる。
これらの樹脂は、1種を単独で使用することができ、2
種以上を混合して使用することができる。ステンレス鋼
の表面に樹脂層を形成する方法には特に制限はなく、樹
脂のエマルション又は溶剤希釈溶液を塗布して乾燥する
ことにより樹脂層を形成することができ、あるいは、あ
らかじめ作成した樹脂フィルムをステンレス鋼の表面に
熱圧着などすることにより樹脂層を形成することができ
る。ステンレス鋼の表面に形成する樹脂層の厚みは、1
〜100μmであることが好ましく、2〜50μmであ
ることがより好ましい。樹脂層を形成するための樹脂
は、透明な樹脂、不透明な樹脂、着色した樹脂などを、
適宜選択して使用することができる。図2は、塗布樹脂
をバリア層とする本発明の施工方法によるマーキングフ
ィルムの積層断面図である。ステンレス鋼1の上に、ス
テンレス鋼と密着性を有する非塩素系樹脂6が塗布さ
れ、さらにその上に塩化ビニル樹脂フィルム4と感圧接
着剤層5からなるマーキングフィルムが積層されてい
る。本発明の施工方法に使用するステンレス鋼用マーキ
ングフィルムは、透明ないし半透明の塩化ビニル樹脂、
感圧接着剤層、200〜400nmの透過率が35%以
下である非塩素系樹脂フィルム及び感圧接着剤層を積層
してなるものである。透明ないし半透明のプラスチック
フィルムには、必要に応じて印刷などを施すことができ
る。感圧接着剤層、バリア層となる200〜400nm
の透過率が35%以下である非塩素系樹脂フィルムの材
質及び厚み等は前記したものが使用できる。
【0009】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 バリア層として粘着フィルムを用いて、本発明方法によ
りマーキングフィルムをステンレス鋼板に施工した。使
用したマーキングフィルムは、透明な厚さ50μmの耐
候性ポリ塩化ビニル樹脂フィルムに、エポキシ系の架橋
剤で架橋したアクリル酸エステル系感圧接着剤を35g
/m2塗布して感圧接着剤層としたものである。また、
バリア層となる下貼りに用いた粘着フィルムは、透過率
29%の厚さ50μmのポリエステル樹脂フィルムに、
マーキングフィルムと同じ感圧性接着剤を35g/m2
塗布して感圧接着剤層としたものである。縦150mm、
横70mm、厚さ3mmのSUS304のステンレス鋼板を
脱脂したのち、その中央部に、縦110mm、横50mmに
切断した粘着フィルムを貼着し、さらにその上に縦11
0mm、横50mmに切断したマーキングフィルムを積層し
て試験片を作製した。この試験片について、キセノンウ
ェザオメーター(アトラス社製、Ci65A型)を用
い、JIS B 7754に従って、ブラックパネル温度
63±3℃、相対湿度50%、102分間の照射、続い
て18分間の照射及び噴霧を繰り返す120分サイクル
により促進耐候性試験を行った。500時間後及び1,
000時間後に試験片の外観を目視により観察したが、
いずれの場合も、マーキングフィルムにはうねりもズレ
もなく、また、感圧接着剤層の変色は認められなかっ
た。 実施例2 バリア層としてステンレス鋼と密着性を有する樹脂層を
用いて、本発明方法によりマーキングフィルムをステン
レス鋼板に施工した。使用したマーキングフィルムは実
施例1において用いたものと同一であり、樹脂層として
は、一液硬化型ウレタン系樹脂[ナトコペイント社製、
メガトンシーラー]を使用した。縦150mm、横70m
m、厚さ3mmのSUS304のステンレス鋼板を脱脂し
たのち、その全面に上記の一液硬化型ウレタン系樹脂を
厚さ10μmに塗布し、乾燥した。次いで、中央部に、
縦110mm、横50mmに切断したマーキングフィルムを
貼着して試験片を作製した。この試験片について、実施
例1と同様にして促進耐候性試験を行い、500時間後
及び1,000時間後に試験片の外観を目視により観察
した。500時間後、マーキングフィルムにはうねりも
ズレもなく、また、感圧接着剤層の変色は認められなか
った。1,000時間後も500時間後と同様に、マー
キングフィルムにはうねりもズレもなく、感圧接着剤層
の変色は認められなかった。 比較例1 バリア層を設けることなく、マーキングフィルムをステ
ンレス鋼板に施工した。使用したマーキングフィルムは
実施例1において用いたものと同一である。縦150m
m、横70mm、厚さ3mmのSUS304のステンレス鋼
板を単に脱脂したのち、その中央部に、縦110mm、横
50mmに切断したマーキングフィルムを貼着して試験片
を作製した。この試験片について、実施例1と同様にし
て促進耐候性試験を行い、500時間後及び1,000
時間後に試験片の外観を目視により観察した。500時
間後、マーキングフィルムにはうねり及びズレが生じ、
また、感圧接着剤層は褐色に変色していた。1,000
時間後、マーキングフィルムのうねり、ズレ、及び、感
圧接着剤層の変色はさらに著しくなった。 比較例2 バリア層としてポリ塩化ビニル樹脂フィルムを支持体と
する粘着フィルムを用いて、マーキングフィルムをステ
ンレス鋼板に施工した。使用したマーキングフィルムは
実施例1において用いたものと同一である。使用した粘
着フィルムは、透明な厚さ50μmの耐候性ポリ塩化ビ
ニル樹脂フィルムに、エポキシ系の架橋剤で架橋したア
クリル酸エステル系感圧接着剤を35g/m2塗布して
感圧接着剤層としたものである。縦150mm、横70m
m、厚さ3mmのSUS304のステンレス鋼板を脱脂し
たのち、その中央部に、縦110mm、横50mmに切断し
た粘着フィルムを貼着し、さらにその上に縦110mm、
横50mmに切断したマーキングフィルムを積層して試験
片を作製した。この試験片について、実施例1と同様に
して促進耐候性試験を行い、500時間後及び1,00
0時間後に試験片の外観を目視により観察した。500
時間後、マーキングフィルムには僅かにうねり及びズレ
が生じ、また、感圧接着剤層は淡黄色に変色していた。
1,000時間後、マーキングフィルムのうねり、ズ
レ、は著しくなり、感圧接着剤層は褐色に変色した。実
施例1、2及び比較例1、2の結果をまとめて第1表に
示す。
【0010】
【表1】
【0011】[注] フィルムのうねり ○:フィルムにうねりは認められな
い。 △:フィルムに僅かにうねりが生じている。 ×:フィルムに明らかにうねりが生じている。 フィルムのズレ ○:フィルムは最初の貼着位置に留
まっている。 △:フィルムは最初の貼着位置から僅かにズレている。 ×:フィルムが最初の貼着位置から明らかにズレてい
る。 感圧接着剤の変色 ○:感圧接着剤に変色は認められな
い。 △:感圧接着剤が僅かに変色している。 ×:感圧接着剤は明らかに変色している。 第1表の結果から、実施例1、2及び比較例1、2に用
いたマーキングフィルムの表層の透明フィルムは、外部
から受ける光、水分、酸素、熱などの影響はすべて同一
であるにもかかわらず、マーキングフィルムとステンレ
ス鋼板の間に非塩素系樹脂からなるバリア層を有する実
施例1及び2と、バリア層が存在しない比較例1、及
び、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムのバリア層を有する比
較例2では、フィルムのうねり、ズレ、感圧接着剤の変
色に顕著な差が認められる。これは、劣化の要因がステ
ンレス鋼板側からもたらされることを示すものであり、
マーキングフィルムとステンレス鋼板の間に非塩素系樹
脂からなるバリア層を設けることによって劣化を防止し
うることが確認された。
【0012】
【発明の効果】本発明のマーキングフィルムの施工方
法、マーキングフィルム及び下貼り用粘着フィルムによ
れば、ステンレス鋼に塩化ビニル樹脂系マーキングフィ
ルムを貼着して屋外で使用しても、感圧接着剤の劣化が
進行しがたく、マーキングフィルムのうねりやズレの発
生や、感圧接着剤の変色を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、粘着フィルムをバリア層とする本発明
の施工方法によるマーキングフィルムの積層断面図であ
る。
【図2】図2は、塗布樹脂をバリア層とする本発明の施
工方法によるマーキングフィルムの積層断面図である。
【符号の説明】
1 ステンレス鋼 2 非塩素系樹脂フィルム 3 感圧接着剤層 4 塩化ビニル樹脂フィルム 5 感圧接着剤層 6 非塩素系樹脂

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス鋼の表面に、非塩素系樹脂フィ
    ルムと感圧接着剤層からなる粘着フィルムを貼着した上
    に、塩化ビニル樹脂フィルムと感圧接着剤層からなるマ
    ーキングフィルムを積層することを特徴とするマーキン
    グフィルムの施工方法。
  2. 【請求項2】非塩素系樹脂フィルムが、200〜400
    nmの透過率が35%以下である請求項1記載のマーキ
    ングフィルムの施工方法。
  3. 【請求項3】ステンレス鋼の表面に非塩素系樹脂を塗布
    したのち、その上に塩化ビニル樹脂フィルムと感圧接着
    剤層からなるマーキングフィルムを積層することを特徴
    とするマーキングフィルムの施工方法。
  4. 【請求項4】透明ないし半透明の塩化ビニル樹脂フィル
    ム、感圧接着剤層、200〜400nmの透過率が35
    %以下である非塩素系樹脂フィルム及び感圧接着剤層を
    積層してなることを特徴とするステンレス鋼用マーキン
    グフィルム。
  5. 【請求項5】200〜400nmの透過率が35%以下
    である非塩素系樹脂フィルムと感圧接着剤層からなる、
    ステンレス鋼へ貼着する透明ないし半透明の塩化ビニル
    樹脂系マーキングフィルムの下貼り用粘着フィルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002241712A (ja) * 2001-02-02 2002-08-28 Three M Innovative Properties Co 透明接着シート
JP2007154135A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Sanyo Electric Co Ltd テープ及び電池
JP2015231698A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 東洋鋼鈑株式会社 ポリ塩化ビニル積層基材及び防水パネル基材

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