JPH09170116A - 芯鞘型熱接着性複合繊維 - Google Patents

芯鞘型熱接着性複合繊維

Info

Publication number
JPH09170116A
JPH09170116A JP33145495A JP33145495A JPH09170116A JP H09170116 A JPH09170116 A JP H09170116A JP 33145495 A JP33145495 A JP 33145495A JP 33145495 A JP33145495 A JP 33145495A JP H09170116 A JPH09170116 A JP H09170116A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheath
component
core
spinning
fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33145495A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Tsuruta
仁志 鶴田
Koichi Saito
晃一 斉藤
Shigetoshi Amiya
繁俊 網屋
Kazuhiko Tanaka
和彦 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP33145495A priority Critical patent/JPH09170116A/ja
Publication of JPH09170116A publication Critical patent/JPH09170116A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Multicomponent Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 芯成分と鞘成分との接着性が良好である芯鞘
型熱接着性複合繊維を提供する。 【解決手段】 繊維形成性成分を芯成分とし、接着性成
分を鞘成分とした芯鞘型熱接着性複合繊維であって、芯
成分がポリエステルからなり、鞘成分が実質的に未変性
のポリオレフィンと極性単量体が共重合された変性ポリ
オレフィンよりなる混合物からなり、芯成分と鞘成分と
の引き抜き強力が1.5g以上である熱接着性複合繊
維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芯成分と鞘成分との
接着性が良好である芯鞘型熱接着性複合繊維に関し、と
くに不織布用素材として好適な熱接着性複合繊維に関す
る。
【0002】
【従来の技術】融点の異なる2成分からなる熱接着性複
合繊維は接着剤を用いることなく繊維間の結合が可能で
あるため、接着剤結合による場合のように乾燥を必要と
せず、エネルギ−消費量が少なく経済的であり、またホ
ルマリン等人体に有害な物質の含有を忌避する衛生材料
をはじめ各種の不織布用の繊維素材として今日広く用い
られている。このような繊維素材として、従来、耐熱
性、弾性、機械的強度などの点から芯部にはポリエステ
ル、鞘部に自己融着しやすいポリオレフィンを用いた芯
鞘型複合繊維が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリオ
レフィンはポリエステルに比較し強度が小さく、またポ
リオレフィンとポリエステルとの接着力が弱いため、該
複合繊維の紡糸から不織布の製造までの工程においてポ
リオレフィンの切断、剥離、脱離が生じ、とくにカ−デ
ィング工程において脱離したポリオレフィンが白粉とし
て発生する問題があった。この改善策としてポリオレ
フィンの種類を限定した技術(たとえば特開昭63−9
2722号公報、特開昭64−6160号公報、特開平
1−111016号公報、特開平2−251612号公
報、特開平4−241193号公報など)、ポリオレ
フィンに他の樹脂をブレンドした技術(たとえば特開平
2−139411号公報、特開平2−139416号公
報、特開平2−210052号公報、特開平5−106
116号公報など)、極性基共重合ポリオレフィンを
用いた技術(たとえば特開平61−201025号公
報、特開平1−92415号公報、特開平1−2662
17号公報、特開平2−191721号公報、特開平3
−59113号公報など)が提案されている。しかしな
がら、これらの提案もポリオレフィンの切断、剥離、脱
離などの全ての問題の解決には至っていないのが実情で
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による芯鞘型熱接
着性複合繊維は、芯成分がポリエステルからなり、鞘成
分が実質的に未変性のポリオレフィン90〜99.5重
量%と極性単量体が0.1〜10モル%共重合された変
性ポリオレフィン0.5〜10重量%を含有し、芯成分
と鞘成分との引き抜き強力が1.5g以上である熱接着
性複合繊維である。
【0005】
【発明の実施形態】本発明において、芯成分であるポリ
エステルは200℃以上の融点を有することが好まし
い。融点が200℃未満の場合、該複合繊維を用いて不
織布を製造する際、加熱接着処理に耐えることができ
ず、風合の硬い不織布になる場合がある。かかるポリエ
ステルとしてはポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチ
レンテレフタレ−ト、あるいはこれらのポリエステルに
第3成分を共重合させたポリエステルが好ましい。該第
3成分としてはイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸等の芳香族、脂肪族ジカルボン酸ま
たはこれらの低級アルキルエステルなどの酸成分;ヒド
ロキシ安息香酸、ω−ヒドロキシカプロン酸等のヒドロ
キシカルボン酸;ジエチレングリコ−ル、プロピレング
リコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、シクロヘキサン−
1,4−ジメタノ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ト
リメチレングリコ−ル等のグリコ−ル類;ポリアルキレ
ングリコ−ル,ビスヒドロキシフェニルプロパン、ビス
ヒドロキシフェニルスルホン等のジヒドロキシ化合物を
挙げることができる。また得られるポリエステルが実質
的に線状である範囲内でグリセリン、ペンタエリスリト
−ル、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸
等の多官能成分を共重合させてもさしつかえない。
【0006】また、該ポリエステルの極限粘度は0.5
0〜1.1が好ましく、0.55〜0.70、とくに
0.55〜0.65であることが好ましい。かかる極限
粘度が小さすぎると複合繊維強度が不十分であり、該複
合繊維をバインダ−繊維とする不織布が耐圧縮性に劣
り、風合に問題が生じる場合がある。一方、かかる極限
粘度が大きすぎると複合繊維の紡糸時のポリマ−の流動
性が悪く、溶融粘度を高くする必要があり、このためポ
リマ−の熱分解や熱劣化が生じる場合がある。なお、該
極限粘度とは、紡糸後の繊維の芯成分であるポリエステ
ルの極限粘度である。紡糸時に熱分解または、加水分解
等で重合度低下が生じる場合は、その分を見込んだやや
高目の重合度のポリエステルを用いて繊維化しなければ
ならない事は言うまでもないことである。
【0007】本発明において鞘成分を構成する未変性ポ
リオレフィンとは、具体的にはカルボキシル基、水酸
基、エステル基、エポキシ基等の極性基を有しないポリ
オレフィンであって、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1等のα−オレフィンを主成分としたポ
リマ−、エチレン−プロピレン等の共重合体を挙げるこ
とができる。
【0008】かかる未変性ポリオレフィンのメルトイン
デックスは5〜50g/10分、とくに5〜30g/分
であることが好ましい。該メルトインデックスが小さす
ぎる場合は複合繊維の紡糸の際、ポリマ−導管内での圧
損が大きくなって、安定の紡糸することができにくい。
一方、該メルトインデックスが大きすぎるとポリマ−の
流動性は良好であるものの、断糸が多発する傾向にあ
る。
【0009】上記鞘成分を構成する変性ポリオレフィン
とはエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1
等のα−オレフィンと極性単量体との共重合体であっ
て、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共
重合体のいずれであってもよい。該極性単量体の共重合
量は0.1〜10モル%であり、1〜5モル%であるこ
とが好ましい。該共重合量が0.1モル%未満の場合に
は複合繊維の鞘成分と芯成分であるポリエステルとの接
着性が不良で、鞘成分の剥離、脱離が生じる。一方、該
共重合量が10モル%を越えると複合繊維の溶融紡糸時
に鞘成分ポリマ−のゲル化が生じ、溶融粘度が徐々に増
大し安定な紡糸ができなくなる。
【0010】かかる変性ポリオレフィンのメルトインデ
ックスは0.1〜50g/10分、とくに0.5〜20
g/10分であることが好ましい。該メルトインデック
スがこの範囲外の場合には芯成分と鞘成分との界面剥離
が激しくなり、不織布の製造工程において問題となる場
合が多い。そして、かかる変性ポリオレフィンのメルト
インデックスは上述の未変性ポリオレフィンのメルトイ
ンデックスよりも小さいほうが好ましく、その差は5g
/10分以上であることが好ましい。このようにするこ
とによって芯成分と鞘成分との界面剥離が抑制され、カ
−ディング工程における白粉の発生が減少する。
【0011】上述の極性単量体としてはアクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸
あるいはこれらのエステル、酸無水物等、グリシジルメ
タクリレ−ト、グリシジルアクリレ−ト等グリシジルエ
−テル基を有するエポキシ化合物を挙げることができ、
共重合する単量体は1種類のみならず、2種類以上でも
よい。中でも芯成分と鞘成分との界面剥離の低減の点で
エポキシ化合物が好ましい。
【0012】極性単量体としてエポキシ化合物を用いる
場合、変性ポリオレフィン中のエポキシ当量は0.00
35〜0.45当量/100gであることが好ましい。
該エポキシ当量がこの範囲外の場合には安定な紡糸がで
きにくかったり、芯成分と鞘成分との接着性が不良とな
る場合があり、好ましくない。
【0013】上述した未変性ポリオレフィンと変性ポリ
オレフィンとの配合割合は90/10〜99.5/0.
5(重量比)、好ましくは95/5〜99/1である。
変性ポリオレフィンの配合量が10重量%を越えると、
鞘成分ポリマ−の結晶配向度が低下するとともに、溶融
紡糸時にゲル化が生じ、安定に複合繊維の紡糸ができに
くくなる。一方、0.5重量%未満の場合、芯成分と鞘
成分との接着力が弱く、製綿時の工程安定性が低下する
場合がある。そして、鞘成分である未変性ポリオレフィ
ンと変性ポリオレフィンとの混合物(以下、単に鞘成分
ポリマ−と称する場合がある。)のメルトインデックス
は5〜50g/10分、とくに5〜30g/分であるこ
とが好ましい。該メルトインデックスが該範囲外の場合
には複合繊維としての紡糸性が不良となったり、延伸等
の後工程が不良となる場合があり好ましくない。該鞘成
分のメルトインデックスとは、紡糸後の繊維の鞘成分を
構成するポリマ−のメルトインデックスである。紡糸時
に熱分解等で重合度低下が生じる場合は、その分を見込
んだやや高目の重合度のポリマ−を用いて繊維化しなけ
ればならない事は言うまでもないことである。
【0014】また、本発明の複合繊維の鞘成分ポリマ−
は結晶配向度が60%以上、特に65%以上であること
が好ましい。該結晶配向度が小さすぎると、鞘部の機械
的強度が不十分で、製綿工程において鞘成分が容易に切
断、脱離する。このような結晶配向度を有する複合繊維
は、芯成分ポリマ−および鞘成分ポリマ−の吐出量、延
伸条件を適宜設定することにより得られる。
【0015】本発明においては同心芯鞘型複合繊維を主
たる対象にしているが、偏心芯鞘型をも含むものであ
る。芯成分と鞘成分との複合割合は、紡糸性、延伸性、
繊維の機械的強度、熱的性能から芯成分/鞘成分=30
/70〜70/30、とくに40/60〜60/40で
あることが好ましい。芯成分が多くなると鞘成分である
接着性成分が少なくなって不織布の接着強力が低下する
場合があり、逆に鞘成分が多くなると芯成分が少なくな
り、不織布の機械的強度に問題が生じてくる。また、本
発明の複合繊維の断面形状、芯成分の断面形状はとくに
限定するものではなく、芯部と鞘部との接触面積を増大
させるために芯部を異形にすることも可能である。さら
に本発明の複合繊維の単繊維繊度は0.5〜20デニ−
ルが好ましく、中空繊維であってもよい。
【0016】本発明の芯鞘型熱接着性複合繊維を得るに
は、従来公知の複合紡糸口金を用い、複合紡糸すればよ
い。この場合、未変性ポリオレフィンと変性ポリオレフ
ィンは予め溶融紡糸前に両者をブレンドしていてもよ
く、溶融紡糸時に両者をブレンドしてもよい。また溶融
紡糸時の鞘成分の溶融温度はゲル化防止、紡糸調子の向
上のために150〜280℃が好ましく、180〜25
0℃がより好ましい。一方芯成分の溶融温度は(芯成分
の融点+20)〜(芯成分の融点+50)℃が紡糸調子
の向上のために望ましい。それぞれのポリマ−は異なる
温度で別々に導管内を輸送され、パック内で紡糸直前に
複合されることが紡糸調子向上のために好ましい。紡糸
温度は芯成分の紡糸に適する温度が好ましく、通常26
0〜290℃の範囲であればよい。吐出された糸状は口
金直下でより急速冷却することが膠着防止、紡糸調子向
上のためには好ましい。紡糸速度は350〜3000m
/分の範囲が紡糸調子の点から好ましい。
【0017】このようにして得られた未延伸糸は1万〜
300万デニ−ルのトウにした後、60〜95℃の温度
で2.0〜4.5倍の延伸倍率で延伸され、ついで押し
込みクリンパ−で捲縮を付与した後、必要に応じて熱処
理、切断してステ−プルファイバ−とされる。
【0018】このようにして得られた複合繊維の芯成分
と鞘成分の引き抜き強力は1.5g以上であり、製綿工
程におけるカ−ディングでも鞘成分ポリマ−の剥離、脱
離がなく、風合に優れた不織布を得ることができる。該
不織布は湿式不織布でも乾式不織布であってもよい。
【0019】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもの
ではない。なお、実施例中の各測定値は以下の方法によ
り測定した値である。 (1)ポリエステルの極限粘度(〔η〕dl/g) フェノ−ル/テトラクロロエタン(等重量比)に溶解
し、30℃で測定した。 (2)ポリオレフィンのメルトインデックス ASTM D 1238に準拠し、190℃、2.16
kgで測定した。 (3)極性単量体のエポキシ当量1 H−NMR測定によりエポキシ基に由来するピ−クの
積分強度から求めた。 (4)鞘成分ポリマ−の結晶配向度(%) 理学電機製の回転対陰極X線発生装置(RU−300)
を用い、2θ=21°で半価幅[H]から以下の式によ
り算術して求めた。 結晶配向度(%)={(180−[H])/180}×
100 (5)紡糸性・延伸性の評価基準 ○:断糸が殆ど発生せず安定して紡糸ができた。 △:時々断糸が発生したが紡糸は可能であった。 ×:断糸が多発し、紡糸が不可能であった。
【0020】(6)カ−ド通過性の評価基準 原綿をロ−ラカ−ドに通してウエッブを作成する際、 ○:カ−ド通過性良好 △:なんとか通過 ×:針布等の巻き付いて通過しない の基準で判定した。 (7)カ−ド通過時の白粉発生の評価基準 ミニチュアカ−ド試験機に試料の複合繊維100gを1
0回通過させた後、任意に100本の繊維を抜き取り、
完全に芯部と鞘部が剥離しているものを剥離大、鞘部が
一部剥離しているものを剥離小としてそれぞれの本数を
白粉発生量の代替とした。 (8)引き抜き強力(g) ピンセットを用いて複合繊維の鞘部を取り除き芯部を数
cm露出させ、芯部の露出開始点から約1cmの長さの露出
芯部を確保してその両側をそれぞれ粘着テープで挟むよ
うにして貼り、粘着テープで挟まれた芯鞘部の長さは1
mmにカットする。この1mmの芯鞘部は、数mm幅の溝を有
する台紙の溝部内に固定される。次いで、露出芯部を挟
むようにして貼り付けられた粘着テープ部と芯鞘部が固
定された台紙部をそれぞれファイバークランプで挟持
し、島津製作所社製 引張試験機(オートグラフ5KN
D)を用い、引っ張り速度2mm/分、20℃、65RH
%下で、1mmの芯鞘部の芯部が鞘部から引き抜かれる時
点の強度を測定した。 (9)風合 カット長さ51mmの熱接着性短繊維とポリエチレンテ
レフタレ−トからなるステ−プルファイバ−とを重量比
で50/50になるように混綿し、カ−ディング後、熱
風循環タイプの熱処理機にて150℃で2分間熱処理し
目付30g/cm2 の接着ウエッブを作製し、得られた
不織布の触感を5人のパネラ−が判定した ◎:全員がとくに良好と判定 ○:全員が良好と判定 △:3〜4人が良好と判定 ×:3人以上は不良と判定
【0021】実施例1 芯成分として〔η〕=0.63のポリエチレンテレフタ
レ−トを用い290℃で溶融し、鞘成分としてメルトイ
ンデックス20g/10分のポリエチレンとグリシジル
メタクリレ−トが2.5モル%共重合された変性ポリエ
チレン(メルトインデックス3g/10分)とが99/
1(重量比)で混合されたブレンド物(メルトインデッ
クス20g/10分)を260℃で溶融し、孔数100
0孔を有する芯鞘型複合紡糸口金で用い、芯/鞘複合比
=50/50(重量比)、紡糸温度300℃で紡糸し、
紡糸速度1000m/分で巻き取った。ついで得られた
未延伸糸を180万デニ−ルのトウにした後、90℃の
温水にて3倍に延伸し、単繊維繊度3デニ−ルの延伸糸
とした。この延伸糸をスタッフィングボックス型捲縮機
で捲縮を付与した後、100℃で弛緩熱処理を施してか
ら51mmの繊維長に切断し、熱接着型複合繊維とし
た。かかる繊維の評価を行い表1に示す。また該繊維を
用いて得られる不織布の風合を評価し結果を表1に示
す。
【0022】実施例2〜4 芯成分および鞘成分として表1に示した種々の素材を組
み合わせて使用し、実施例1に準じた方法で複合繊維と
なし、不織布を得た。複合繊維および不織布の評価を行
い、結果を表1に示す。
【0023】比較例1 実施例1において、鞘成分として変性ポリエチレンを混
合しなかった以外は実施例1と同様に行った。得られた
複合繊維は芯成分と鞘成分との剥離が激しく、カ−ド通
過時の白粉発生量も多いものであった。
【0024】比較例2 実施例1において、変性ポリエチレンの混合割合を変え
た以外は実施例1と同様に行った。得られた複合繊維は
鞘成分ポリマ−中の変性ポリエチレンの含有量が多いた
め、紡糸・延伸時にゲルが発生し、満足な繊維を得るこ
とができなかった。
【0025】比較例3〜5 芯成分および鞘成分として表1に示した種々の素材を組
み合わせて使用し、実施例1に準じた方法で複合繊維と
なし、不織布を得た。比較例3においては変性ポリエチ
レンに共重合されたメチルアクリレ−トの共重合量が多
すぎるため、紡糸時にゲルが発生し、紡糸を行うことが
できなかった。また、比較例4においては逆に変性ポリ
エチレンに共重合されたグリシジルメタクリレ−トの共
重合量が少なすぎたので芯成分と鞘成分との接着性が不
良で、カ−ド通過時に白粉が発生し、芯成分と鞘成分の
引き抜き強力も小さいものであった。さらに、比較例5
においては変性ポリエチレンの鞘成分ポリマ−への含有
量が少なすぎたので芯成分と鞘成分との接着性が不良
で、カ−ド通過時に白粉が発生し、芯成分と鞘成分の引
き抜き強力も小さいものであった。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、芯部と鞘部の接着力が
向上した複合繊維であって、鞘部の剥離、脱離等が低減
され、工程通過性の良好な熱接着型複合繊維が提供され
る。またかかる複合繊維を用いた不織布は風合や耐圧縮
性に優れており、紙おむつなどの衛生材料、メディカル
用材料などに好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 和彦 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維形成性成分を芯成分とし、接着性成分
    を鞘成分とした芯鞘型熱接着性複合繊維であって、芯成
    分がポリエステルからなり、鞘成分が実質的に未変性の
    ポリオレフィン90〜99.5重量%と極性単量体が
    0.1〜10モル%共重合された変性ポリオレフィン
    0.5〜10重量%を含有し、芯成分と鞘成分との引き
    抜き強力が1.5g以上である熱接着性複合繊維。
  2. 【請求項2】鞘成分ポリマ−の結晶配向度が60%以上
    であることを特徴とする請求項1記載の熱接着性複合繊
    維。
JP33145495A 1995-12-20 1995-12-20 芯鞘型熱接着性複合繊維 Pending JPH09170116A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33145495A JPH09170116A (ja) 1995-12-20 1995-12-20 芯鞘型熱接着性複合繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33145495A JPH09170116A (ja) 1995-12-20 1995-12-20 芯鞘型熱接着性複合繊維

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09170116A true JPH09170116A (ja) 1997-06-30

Family

ID=18243835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33145495A Pending JPH09170116A (ja) 1995-12-20 1995-12-20 芯鞘型熱接着性複合繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09170116A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8147956B2 (en) * 2007-10-19 2012-04-03 Es Fiber Visions Co., Ltd. Hot-melt adhesive polyester conjugate fiber

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8147956B2 (en) * 2007-10-19 2012-04-03 Es Fiber Visions Co., Ltd. Hot-melt adhesive polyester conjugate fiber

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0120249B2 (ja)
JPH09268490A (ja) ポリエステル系耐熱湿式不織布およびその製造方法
JPH09170116A (ja) 芯鞘型熱接着性複合繊維
JP2003286640A (ja) 短繊維不織布
JPH01280020A (ja) 熱接着性複合繊維
JP2004107860A (ja) 熱接着性芯鞘型複合短繊維及び短繊維不織布
JP2795487B2 (ja) 繊維積層物
JP5344963B2 (ja) 短繊維不織布
JP2003328234A (ja) ポリエステル系熱接着性中空複合短繊維及び不織布
JP2534256B2 (ja) 熱融着性複合繊維の製造方法
JPH1150337A (ja) 熱接着性複合繊維の製造方法
JP2820439B2 (ja) 熱接着性複合繊維
JP2581826B2 (ja) 遠赤外線放射性ポリエステル複合繊維
JPH04178425A (ja) 低融点結晶性ポリエステル及びその製造方法、並びにポリエステル系熱接着性繊維
JPS6330408B2 (ja)
JP2000328370A (ja) ポリエステル複合繊維および該繊維を含有する不織布
JP4988484B2 (ja) 短繊維不織布
JPS59168159A (ja) 高弾性不織布
JPH11217731A (ja) 熱接着性複合繊維とその製造方法
JP2009215662A (ja) 不織布用短繊維及び短繊維不織布
JPH0726252B2 (ja) 熱接着性複合繊維
JP2006118067A (ja) 熱接着性複合繊維の製造方法
JPH07119011A (ja) ポリエステル系耐熱不織布および製造方法
JPH0333218A (ja) ポリエステル系熱分割型複合繊維およびその不織布
JPH10158934A (ja) 潜在捲縮性ポリエステル複合繊維

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040518

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20040611

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040907

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050531

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02